JP2809203B2 - ヘリカルアンテナ - Google Patents

ヘリカルアンテナ

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JP2809203B2 JP14247496A JP14247496A JP2809203B2 JP 2809203 B2 JP2809203 B2 JP 2809203B2 JP 14247496 A JP14247496 A JP 14247496A JP 14247496 A JP14247496 A JP 14247496A JP 2809203 B2 JP2809203 B2 JP 2809203B2
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helical antenna
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昭夫 望月
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリカルアンテナ
に関り、特に、人工衛星搭載用の軽量かつ高強度/高剛
性のヘリカルアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘリカルアンテナは人工衛星搭載
用として用いられている。人工衛星へ搭載して用いるに
は、打ち上げ時の厳しい振動環境に耐え得るために、高
度の構造的強度が要求される。しかし、Sバンド周波数
帯でのアンテナを例に取ると、螺旋状の放射素子部分
(ヘリカルエレメント)それ自体に剛性/強度を持たせ
ることは難しい。
【0003】このため、電波透過性の誘電体素材である
ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製円筒に放射
素子部の強度を受け持たせたり、ヘリカルエレメントを
巻き付ける構造が採用されている。
【0004】図4および図5は従来例1を示す図であ
り、ごく一般的な従来のヘリカルアンテナの構成および
製造手順を示している。図4は従来例1のヘリカルアン
テナの全体構成を示し、図5は製造手順を示している。
これらの図において、ヘリカルアンテナ支持支柱として
のGFRPパイプ7の表面上にフレキシブルプリント板
接着用の接着剤71が塗布される。接着剤71の塗布さ
れたGFRPパイプ7にヘリカルエレメント81の形成
されたフレキシブルプリント板8を巻き付ける。本状態
で、加熱等により接着剤71を乾燥させ、GFRPパイ
プ7とフレキシブルプリント板8とを一体化させ、ヘリ
カルアンテナ9を完成させる。
【0005】上記従来例1に対し、重量の軽減を優先す
る場合には、支持円筒を用いず、放射素子パターンが形
成されたフレキシブルプリント板を直接円筒状に巻き付
け、プリント板そのものを支持支柱とする方法も考案さ
れている。
【0006】例えば、ヘリカルアンテナの重量の軽減化
を図った従来例2として、特開昭57−99006号公
報の「ヘリカル空中線」がある。本従来例2は、フレキ
シブルプリント板のプリント面に直線状に所定数の導電
性線路を形成する。この線路を形成したフレキシブルプ
リント板を一定の直径および一定のピッチで円筒状に巻
き、その端面を接着することにより放射素子およびサポ
ート用支持柱を構成している。この構成により、重量の
軽減化と正確なピッチおよび線路幅が得られるとしてい
る。
【0007】さらに、従来例3として、特開平3−74
906号公報の「4線分数巻ヘリカルアンテナ製造方
法」がある。本従来例3は、方形状のフレキシブル板面
をエッチング等によりアンテナエレメントとなる銅箔パ
ターンを形成した後、フレキシブル板を絶縁部材から成
る円筒基部に巻き付けることにより円筒形にし、この後
銅箔パターンの所定部分を接続線で接続してアンテナ本
体を形成する。この製造方法によれば、アンテナ製造時
の手間を大幅に削減し、さらに寸法精度を向上させるこ
とができるとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各従来例は下記の問題を伴う。 1)従来例1においては、GFRP製円筒を切削加工し
た後に次行程として放射素子を巻き付ける処理を行うた
め、製造行程が多数必要である。 2)従来例1においては、GFRP素材は切削加工を行
うとガラス繊維を切断する。このため、所要の強度を得
るためにはある程度のGFRP部分に肉厚を必要とし重
量的に不利である。 3)従来例2および3においては、支持円筒を用いず、
放射素子パターンが形成されたフレキシブルプリント板
を直接円筒状に巻き付けプリント板そのものを支持支柱
としている。この場合には、重量的には最も効果がある
ものの、強度的には衛星搭載用には不十分である。
【0009】上記の問題2)に関しては、フィラメント
ワインディングや、プリプレグ素材のラップ成形後加熱
硬化あるいは円筒状のハニカム積層板等を用いることも
考えられる。しかし、いずれも放射素子の取り付けは別
行程であり、ある程度の重量の削減は成されても製造工
程の削減はない。
【0010】本発明は、軽量・高剛性かつ製造工程数の
少ない衛星搭載用のヘリカルアンテナの提供を目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明のヘリカルアンテナは、ガラス繊維布と、ヘ
リカルエレメントパターンと小径の孔とが形成されたフ
レキシブルプリント板とを有し、ガラス繊維布とフレキ
シブルプリント板とを重ね合わせて巻付け、接着剤にて
相互に固定し、ガラス繊維布を硬化させて成形したこと
を特徴としている。
【0012】また、上記の小径の孔は、ニードルパンチ
により多数形成され、ガラス繊維布とフレキシブルプリ
ント板との間の空気抜き孔とするとよい。
【0013】さらに、巻付けを円筒形状の金型への巻付
けとし、固定と硬化を所定の加熱炉を用いて同時に処理
するとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よるヘリカルアンテナの実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図3を参照すると、本発明のヘリカルアンテナの
一実施形態が示されている。図1は、本実施形態のヘリ
カルアンテナの完成状態を示す外観斜視図である。ま
た、図2および図3は、図1に示したヘリカルアンテナ
5の製造工程を説明するための図である。
【0015】図1において、本実施形態に成るヘリカル
アンテナ5は、GFRPプリプレグ1とヘリカルアンテ
ナ放射素子パターンをもつフレキシブルプリント板2と
が重ね合わされ、円筒状とされ、所定の接着代にて接着
されて構成される。
【0016】上記ヘリカルアンテナを構成する構成部の
GFRPプリプレグ1は、エポキシ系接着剤を含浸させ
たガラス繊維基布である。このGFRPプリプレグ1
は、柔軟性を有している。
【0017】フレキシブルプリント板2は、ヘリカルア
ンテナ放射素子パターン21、…21を持ち、さらにプ
リント板には多数のニードルパンチ孔22、…22が構
成されている。このニードルパンチ孔22、…22は、
以下において説明する複合体3を構成するにおいて、複
合体3の内部に空気の蓄積を排除するための排気孔とし
て設けられている。
【0018】図2は、GFRPプリプレグ1と、ヘリカ
ルアンテナ放射素子パターン21、…、21をもつフレ
キシブルプリント板2とを重ね合わせて、複合体3を形
成する。GFRPプリプレグ1とフレキシブルプリント
板2とは相互に同形の菱型である。但し、長さ寸法は、
GFRPプリプレグ1の方がフレキシブルプリント板2
より大きい。両者の長さ寸法差のGFRPプリプレグ1
の部分は、複合体3とされた一方の端部に接着代31と
して構成される。
【0019】フレキシブルプリント板2面に形成された
ヘリカルアンテナ放射素子パターン21、…、21は、
菱型の左右の辺と平行であり、上下の辺に対して所定の
傾斜を有して形成される。フレキシブルプリント板2が
円筒形とされた状態において、ヘリカルアンテナ放射素
子パターン21、…、21の上下の端部が順次接続さ
れ、螺旋状の導体に形成され、ヘリカルアンテナが構成
される。
【0020】ヘリカルアンテナの形成工程を説明するた
めの図3において、図2に示した複合体3を、外径がヘ
リカルエレメント内径となる加圧加熱成型用円柱状の金
型4へ巻き付ける。この巻付けにおいて、接着代31に
所定の接着剤を塗布し、塗布後の接着代31を複合体3
の内側とする。上記に形成された複合体3は、金型4と
共に、または形成された形状を保持した複合体3の単体
が、不図示の加熱炉で加熱硬化と、接着代31での接着
固定処理が成される。
【0021】上記の構成によれば、ヘリカルアンテナを
加熱成形によって製造する際に、支持円筒のためにGF
RPプリプレグ1を使用する。この構成のために円柱状
の金型4に複合体3を巻き付け、加熱成形の前に放射素
子パターンを乗せたフレキシブルプリント板2をGFR
Pプリプレグ1上に置く。このときGFRPプレプレグ
1の端部は接着代6として残しておく。円柱状の金型7
に巻き付ける際に、所要の放射素子の巻き付けピッチが
得られるようにして円筒状に配置した後、加熱成形と接
着剤硬化とを行っている。
【0022】なお、一般にプリプレグ素材の成形時に
は、加圧加熱釜(オートクレーブ)による真空引き加圧
と加熱が同時に行われる。このとき、フレキシブルプリ
ント板とプリプレグ素材の間に空気が閉じ込められない
ようにする。複合構成のヘリカルアンテナ5の内部に空
気が込められたまま成形されると、衛星打ち上げ時の大
気圧の急激な減少により、閉じこめられた空気が膨張
し、フレキシブルプリント板の剥離につながるおそれが
あるからである。
【0023】従って、加圧加熱成形時にフィルム面に閉
じこめられる空気を積極的に逃がす目的で、放射素子パ
ターンも含めてフレキシブルプリント板には、使用周波
数に対して十分小さい孔径のニードルパンチ孔22を予
め施しておく。このニードルパンチ孔22の孔径は、例
えば、1/100波長以下でかつ放射素子パターン幅よ
りも小さいものとする。
【0024】上記の実施形態によれば、ヘリカルアンテ
ナの支持支柱であるGFRPパイプ成形の行程中に放射
素子接着も同時に行うことにより、少ない工程で軽量か
つ高剛性のヘリカルアンテナを製作することができる。
【0025】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。例えば、上記のGFRPプレプレグ1に接着代
31を設け、当部に接着剤を塗布して形成後の接着固定
を行った。しかし、この接着固定は、ガラス繊維布に接
着剤を含浸させてもよい。本構成により、複合体を円筒
状に巻いて円筒状のガラス繊維強化プラスチック(GF
RP)パイプを成形する。この形成は、例えば、同時に
ヘリカルエレメントパターンを持ち、プリント板全面に
十分小さい穴径を持つニードルパンチを施したフレキシ
ブルプリント板を巻き付け、ヘリカルアンテナの形成と
接着固定とを同時に行う。
【0026】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のヘリカルアンテナは、ガラス繊維布とフレキシブルプ
リント板とを重ね合わせて巻付けて接着剤にて相互に固
定し、ガラス繊維布を硬化させて成形している。よっ
て、ヘリカルアンテナの支持支柱となるガラス繊維布の
GFRPパイプへの成形行程中に、フレキシブルプリン
ト板の接着も同時に行い、少ない行程で軽量かつ高剛性
のヘリカルアンテナの製作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘリカルアンテナの実施形態を示す外
観斜視図である。
【図2】ヘリカルアンテナの製作工程を説明するための
図である。
【図3】ヘリカルアンテナの製作工程を説明するための
図である。
【図4】従来のヘリカルアンテナの構成例を示す外観斜
視図である。
【図5】従来のヘリカルアンテナの製作工程を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 GFRPプリプレグ(ガラス繊維布) 2 フレキシブルプリント板 3 複合体 4 金型 5 ヘリカルアンテナ 21 放射素子パターン 22 ニードルパンチ孔 31 接着代

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス繊維布と、 ヘリカルエレメントパターンと小径の孔とが形成された
    フレキシブルプリント板とを有し、 前記ガラス繊維布とフレキシブルプリント板とを重ね合
    わせて巻付け、接着剤にて相互に固定し、前記ガラス繊
    維布を硬化させて成形したことを特徴とするヘリカルア
    ンテナ。
  2. 【請求項2】 前記小径の孔は、ニードルパンチにより
    多数形成され、前記ガラス繊維布とフレキシブルプリン
    ト板との間の空気抜き孔としたことを特徴とする請求項
    1記載のヘリカルアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記巻付けは、円筒形状の金型への巻付
    けであることを特徴とする請求項1または2記載のヘリ
    カルアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記固定と硬化は、所定の加熱炉を用い
    て同時に処理されたことを特徴とする請求項1から3の
    いずれか1項に記載のヘリカルアンテナ。
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