JP2808758B2 - チタン酸バリウム系半導体磁器の焼成方法 - Google Patents

チタン酸バリウム系半導体磁器の焼成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は周囲温度によって抵抗値が変化するチタン酸
バリウム系半導体磁器を用いて電流制御を行う温度補償
用,温度センサーとして利用されるチタン酸バリウム系
半導体磁器の焼成方法に関するものである。
従来の技術 チタン酸バリウム系の正特性サーミスタは、チタン酸
バリウムを主成分として半導体化にはY,La,Ce,Nb,Bi,S
b,Wなどの酸化物の1種以上を微量含有させたもので、
好適な温度で焼成すると半導体化し、ある温度で抵抗が
著しく増加(キュリー点)する正の抵抗温度変化を示す
特徴を有している。
そして、チタン酸バリウムのキュリー点は、ほぼ120
℃付近にある。このキュリー点は、チタン酸バリウム
(BaTiO3)の中のBa,Tiの一部を置換することによって
変化させることができる。例えば、キュリー点を高い温
度に移動させるためには、Baの一部を鉛(Pb)で置換す
ることにより得られる。また、キュリー点を低い温度に
移動させるためには、Baの一部をストロンチウム(Sr)
で、あるいはTiの一部をすず(Sn)で置換することによ
り得られることが知られている。
ところで、チタン酸バリウム系半導体磁器を製造する
ためには、通常1200℃〜1400℃の高温で焼成する必要が
ある。しかしながら、温度補償用として用いられるチタ
ン酸バリウム系半導体磁器は、キュリー点を低温側にも
つBa1-xSrxTiO3系あるいはBaTi1-xSrxO3系であり、チタ
ン酸バリウム系半導体磁器の温度特性において、キュリ
ー点以上の温度での抵抗値が直線的に増加する部分を利
用して電流制御を行っている。このため、温度補償用素
子として要求される特性として、常温(25℃)抵抗値R
25と80℃での抵抗値R80の比、即ちR80/R25の規格値があ
る。そして、一般に焼成においては、最高温度から冷却
する速度が速いほど、R80/R25の値は小さくなることが
知られている。このようなチタン酸バリウム系半導体磁
器を焼成する場合、一般にアルミナ質(Al2O3)の焼成
さやに酸化ジルコニウム(ZrO2)の粉末を敷きつめ、そ
の上に成形体を並べ、温度設定のできる単炉あるいはト
ンネル炉で焼成を行っている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の従来の構成では、焼成時の最高
温度からの冷却速度が速くなるほど、焼成炉内の温度が
設定値になっているにもかかわらず、アルミナ質の焼成
さやの熱容量が大きいため、炉内の温度にさやがついて
いけず、さやに接している焼結体はその影響を受け、特
性のバラツキを生ずる問題点を有していた。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、焼成時
において、最高温度からの冷却速度を速くして行った場
合でも、冷却過程による焼結体の特性のバラツキを抑え
た焼結体を得ることができるチタン酸バリウム系半導体
磁器の焼成方法を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 この課題を達成するために本発明のチタン酸バリウム
系半導体磁器の焼成方法は、チタン酸バリウム系の成形
体を収納する焼成さやが、SiC層とAl2O3層からなる構成
を有するものを用いて焼成することを特徴とするもので
ある。ここで、成形体を収納する側はAl2O3層であり、S
iC層上に成形体を収納した場合、チタン酸バリウム系成
形体はSiCと反応性が強く、使用することはできない。
作用 この構成によって、Al2O3(分子熱Cp=124.7J・mal-1
deg-1)とそれより小さい比熱を有するSiC(Cp=48.6J
・mal-1deg-1)の層をもつ構造にすることで、焼成さや
の熱放散がAl2O3だけのものよりもよくなり、焼成さや
がもつ熱容量を小さくすることができるので、焼成炉内
の設定温度に焼成さやもついていきやすくなるため、冷
却過程による焼結体の特性のバラツキを抑えたチタン酸
バリウム系半導体磁器を得ることができる。
また、本発明において、SiC層をAl2O3層と組合せた焼
成さやを用いるのは、SiCは熱伝導率が大きく、かつ耐
火性にすぐれており、さらにAl2O3と熱膨張係数がほぼ
等しいことによっている。特に、Al2O3と熱膨張係数が
異なる材質のものを用いて焼成さやを構成すると、焼成
により焼成さやが反ってしまい好ましくない。
実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説
明する。
第1図は本実施例で使用した焼成さやの断面を示すも
のである。第1図(a)はAl2O3層1とSiC層2からなる
サンドイッチ状の焼成さやである。また、第1図(b)
は同図(a)と同様にAl2O3層1とSiC層2からなる焼成
さやであるが、2層で構成された焼成さやを示してい
る。
次にAl2O3層からなる焼成さやと、上記2種類の焼成
さやに熱電対をそれぞれその焼成さやの上面につけ、温
度測定を行った。このとき焼成炉内の温度設定は、1400
℃から1時間に400℃の冷却速度で行った。その結果を
第2図に示す。第2図の実線Aはこのときの炉内の温度
であり、実線Bは第1図(a)及び(b)の焼成さやを
測定した結果であり、実線Cは従来のAl2O3層からなる
焼成さやを測定したときの結果である。この結果から分
かるように、Al2O3層だけの焼成さやより、Al2O3とSiC
層とからなる焼成さやを使用することにより、焼成時に
おける冷却過程において焼成さやの温度が炉内の設定値
とほぼ同じような温度になっていることが示されてい
る。
次に、第1図(a),(b)に示される焼成さやに成
形体を収納し焼成を行った具体例について説明する。こ
こで、成形体は次のようにして用意した。まず、組成が
BaTi0.81Sn0.19O3+0.014Nb2O5+0.024SiO2+0.01Al2O3
になるように市販の高純度原料を秤量し、ゴム内張りし
たポットミルにメノウ玉石と共に入れ、混合・粉砕し乾
燥した。この乾燥した原料にバインダーとしてポリビニ
ルアルコール(P.V.A)を10重量%加えて造粒したの
ち、油圧プレスを用い、圧力800kg/cm2で直径10mm,厚さ
1.2mmの円板状に成形し、成形体を得た。
次に、第3図に示すように上記の成形体6を焼成さや
全体に収納した。このとき、焼成さや内には酸化ジルコ
ニウム(ZrO2)からなる粉末7を敷きつめておいた。ま
た、第3図に示すようにAl2O3層1の間にSiC層2を設け
たサンドイッチ状の焼成さやで実施した。
ここで、本実施例に使用した焼成さやの大きさは縦及
び横の長さが280mm,厚さが10mm(Al2O3層;3mm×2,SiC
層;4mm)である。そして、成形体を収納した焼成さやを
温度設定できる焼成炉内に入れ、昇温速度毎時200℃で1
380℃まで昇温し、1380℃で1時間焼成したのち、冷却
速度を変えて降温し、チタン酸バリウム系磁器試料を得
た。
次に、このようにして得られた試料の特性を従来のAl
2O3層だけからなる焼成さやを用いた場合と併せて調べ
た。即ち、得られた試料を各さや内の焼結体50ケをラン
ダムサンプリングし、試料の両面にアルミニウム溶射に
よる電極をつけ、常温抵抗値(R25)の平均と標準偏差
(Sn-1)を計算した。また、常温抵抗値と80℃での抵抗
値(R80)との比(R80/R25)を測定し、平均値を計算し
た。その結果を下記の第1表及び第2表に示す。第1表
はSic層とAl2O3からなる本発明の焼成さやを使用したと
きの結果であり、第2表は従来のAl2O3の焼成さやを使
用したときの結果である。
以上の結果は、本発明の焼成さやを用いた場合SiCを
有することで焼成さやの熱放散がAl2O3だけのものより
もよくなり、焼成さやがもつ熱容量を小さくすることが
できるので、焼成炉内の冷却過程における設定温度につ
いていくことができ、焼結体の特性のバラツキを抑えた
チタン酸バリウム系半導体磁器を得ることができること
を示している。
発明の効果 以上のように本発明は、SiC層とAl2O3層から構成され
た焼成さやを用いることにより、焼成における冷却過程
による焼結体の特性のバラツキを抑えたチタン酸バリウ
ム系半導体磁器を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はそれぞれ本発明の実施例に係る
焼成さやの断面図、第2図は本発明の実施例及び従来例
における焼成さやの温度変化を示したグラフ、第3図は
本発明の実施例におけるチタン酸バリウム系半導体磁器
焼成一工程を示す断面図である。 1……Al2O3層、2……SiC層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン酸バリウム系の成形体を、SiC層とA
    l2O3層からなる焼成さや内の上記Al2O3層側に上記成形
    体を位置するようにして収納し、上記焼成さやを焼成炉
    に入れ、上記チタン酸バリウム系成形体を焼成すること
    を特徴とするチタン酸バリウム系半導体磁器の焼成方
    法。
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