JP2808631B2 - サンプル乾燥機への乾燥箱自動装填機における過負荷防止装置 - Google Patents

サンプル乾燥機への乾燥箱自動装填機における過負荷防止装置

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JP2808631B2 JP2452089A JP2452089A JP2808631B2 JP 2808631 B2 JP2808631 B2 JP 2808631B2 JP 2452089 A JP2452089 A JP 2452089A JP 2452089 A JP2452089 A JP 2452089A JP 2808631 B2 JP2808631 B2 JP 2808631B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各生産者からの穀物を荷受けし、乾燥、精
選、貯蔵の各工程を経て出荷できるようにした穀物乾燥
施設に使用され、その荷受け穀物より採取した少量の自
主検定用サンプルを乾燥箱に入れたまま乾燥するサンプ
ル乾燥機の改良に関する。
(従来の技術) 従来、各生産者から籾などの穀物を荷受けする毎に、
その一部を自主検定用サンプルとして採取し、これを乾
燥箱に入れ、作業者がこの乾燥箱をサンプル乾燥機の乾
燥室にいちいち搬入し、箱内のサンプルを乾燥するよう
にしていた。サンプル乾燥機には多数の乾燥室を備え、
同時にいく種類ものサンプルを乾燥する。
そのため従来は、自主検定用サンプルの入った乾燥箱
をサンプル乾燥機の乾燥室にいちいち搬入するため、人
手が必要になるという問題があった。そこで、本発明者
らは、この問題を解決して自動化するために、以下で述
べるようなサンプル自動装填機を試作した。
すなわち、サンプル自動装填機は、自主検定用サンプ
ルの入った乾燥箱を、電磁石のような吸着体で吸着して
目標の乾燥室の正面まで搬送するとともに、その正面ま
できたときに吸着体を目標の乾燥室に向けて前進させ、
吸着体に一体の乾燥箱を目標の乾燥室内に挿入するよう
に構成した。
(発明が解決しようとする課題) ところが、試作装置では、外部雑音などに起因した目
標の乾燥室の正面に乾燥箱が停止しないことがあり、こ
の場合に、吸着体を目標の乾燥室に向けて前進させる
と、吸着体と一体の乾燥箱が乾燥室の入口に当たったの
ちさらに吸着体が前進するので、その押圧力により乾燥
箱の破損や、乾燥箱を乾燥室に搬入するモータの焼損と
いう新たな問題が生じた。
本発明は、この問題を解消することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) かかる目的を達成するために、本発明は以下のように
構成した。
すなわち、本発明は、自主検定用サンプルの入った乾
燥箱を、吸着体で吸着して多数の乾燥室を有するサンプ
ル乾燥機の目標の乾燥室の正面まで搬送し、その正面で
吸着体前進手段により吸着体を前進させて乾燥箱を乾燥
室内に自動装填するサンプル乾燥機への乾燥箱自動装填
機において、 前記吸着体を、前記吸着体前進手段に配置した摺動自
在な吸着体取付軸の前方に取付け、その吸着体取付軸を
前方に向けてばねで常時付勢するとともに、 前記吸着体の前進時に吸着体に過負荷が生じ、前記吸
着体取付軸が前記ばぬに抗して一定距離後退したときに
作動する過負荷検出スイッチを備えてなるものである。
(作用) このように構成する本発明の作用について、図面を参
照して説明する。
いま、吸着体を構成する電磁石40が、乾燥箱3を吸着
して前進するときに、乾燥箱3の後端が目標の乾燥室2
の出入口の外周に当たり、乾燥箱3はその出入口と電磁
石40との間にはさまれた状態になったものとする。
その後、吸着体前進手段を構成するラック22は前進を
つづけるの、電磁石40に負荷がかかり、この負荷によっ
て電磁石40に一体の電磁石取付軸35は、コイルばね39の
弾性に抗して後退するので、電磁石40に対する過負荷は
軽減される(第6図参照)。
電磁石40に対する付加の増大に伴って電磁石取付軸35
は後退をつづけ、一定距離後退すると、過負荷検出スイ
ッチを構成するリミットスイッチ43が作動する。
(実施例) 第1図は本発明実施例の全体的構成の概略を示す正面
図、第2図はその側面図である。
図において、1はサンプル乾燥機であり、荷受け穀物
より採取した自主検定用サンプルを乾燥する乾燥室2を
縦横に多数個形成するとともに、その各乾燥室2に底部
が多孔状の乾燥箱3を収容する。
4は、サンプル乾燥機1の各乾燥室2に自主検定用サ
ンプルを装填するとともに、乾燥終了後にはその自主検
定用サンプルを乾燥室2から取り出すサンプルの自動装
填機であり、その詳細を第3図および第4図に示す。
第3図および第4図において、5、6は上下一対の走
行用レールであり、サンプル乾燥機1の正面前方の上下
に、X方向(左右方向)に向けて平行に配置する。
上部走行レール5には、左右一圧対のレールガイド
7、7を介してX方向走行部材8を走行自在に取付ける
とともに、下部走行レール6にはX方向走行台9を走行
自在に嵌合する。そしてX方向走行部材8とX方向走行
台9とを垂直な中空の走行棒10で連結する。
11は、下部走行レール6の中空部内およびその上側
に、下部走行レール6の長さ方向に沿い平行に張ったX
方向走行チェーンであり、このチェーン11にX方向走行
台9を連結する。そして、X方向走行用チェーン11の両
端は、下部走行レール6の左右に回転自在に配置した駆
動用スプロケット12および従動用スプロケット13に掛け
渡す。また、駆動用スプロケット12の駆動軸14は、X方
向走行用モータ15の軸に連結して駆動する。
このような構成によって、X方向走行用モータ15が回
転するとX方向走行用チェーン11が回転し、X方向走行
部材8およびX方向走行台9がレール5、6上をそれぞ
れX方向に走行するので、これに伴って走行棒10がX方
向に走行する。
垂直な走行棒10の中空部内およびその外周に、走行棒
10の長さ方向に沿い平行にY方向走行用チェーン16を張
る。そして、このチェーン16の両端は、走行棒10の上端
と下端に回転自在に配置した駆動用スプロケット17およ
び従動用スプロケット18に掛け渡す。さらに、駆動用ス
プロケット17の駆動軸19は、X方向走行台9上に搭載す
るY方向走行用モータ20の軸に連結して駆動する。
Y方向走行用チェーン16にY方向走行台21を連結する
とともに、このY方向走行台21を走行棒10に対し走行自
在に嵌合する。
このような構成によって、Y方向走行用モータ20が回
転するとY方向走行用チェーン16が回転するので、これ
に伴ってチェーン16に一体のY方向走行台21はY方向に
走行する。
Y方向走行台21には、ラック22をZ方向に移動するク
ラック移動用モータ23を搭載し、このモータ23の軸にピ
ニオン24を取付け、ピニオン24とラック22とをかみ合わ
せる。さらに、Y方向走行台21には、ラック22が所定位
置まで前進したことを検出するリミットスイッチ46、お
よびラック22が定位置に戻ったことを検出するリミット
スイッチ47をそれぞれ取付ける。
第5図および第6図はそれぞれ本発明実施例の要部を
示し、次にこれについて説明する。
図において、25はラックの前端に下方に向けて取付け
た垂下板であり、この垂下板25の下端に内径の異なる小
径中空部26および大径中空部27を設けた電磁石回転軸28
を軸受29で回転自在に軸受する。電磁石回転軸28には、
プーリ30を取付け、プーリ30と電磁石回転用モータ31の
軸32に取付けたプーリ33とに、ベルト34を掛ける。
電磁石回転軸28の両中空部26、27には、電磁石取付軸
35を挿通するとともに、電磁石取付軸35の外周に突起36
を設け、この突起36を小径中空部26に設けた凹溝37に嵌
合する。これにより、電磁石取付軸35は、軸方向に移動
できるとともに、電磁石回転軸28と一体に回転できる。
電磁石回転軸28の大径中空部27の内周には、コイルば
ね39の移動を規制するストッパ38を設ける。
電磁石取付軸35の前端側に、コイルばね39を挿通する
とともに、その前端部に乾燥箱3を吸着する吸着体とし
ての電磁石40を取付ける。これにより、コイルばね39
は、電磁石取付軸35を前方に常時付勢する。
さらに、電磁石取付軸35の後端には、ボルト41で円板
42を取付ける。この円板42の後方には、後述のように電
磁石40が過負荷状態となって許容限度を越えたときに、
円板42と接触してその旨の信号を出力する過負荷検出用
のリミットスイッチ43を配置する。
円板42の周囲には、電磁石回転用モータ31が180゜正
転したことを検出して停止させるための正転停止リミッ
トスイッチ44、およびそのモータ31が180゜逆転したこ
とを検出して停止させるための逆転停止リミットスイッ
チ45をそれぞれ配置する。
次に、以上のように構成する実施例の動作例について
説明する。
いま、サンプルの自動装填機4におけるY方向走行台
21が、第1図で示すような自主検定用サンプルの受取位
置で待機状態にあり、電磁石40が通電されて電磁力によ
ってその電磁石40に空の乾燥箱3が吸着されてるものと
する。
次に、サンプル採取装置(図示せず)で採取された自
主検定用サンプルが上述の受取位置まで搬送されて、空
の乾燥箱3内に投入されると、X方向走行用モータ15お
よびY方向走行用モータの駆動によってY方向走行台21
はX方向およびY方向に搬送され、目標の乾燥室2の正
面で停止する。
次に、ラック移動用モータ23が正転し、目標の乾燥室
2に向けてラック22が前進を開始してリミットスイッチ
47が作動すると、ラック22の前進が停止する。このと
き、乾燥箱3は、乾燥室2内に完全に挿入された状態と
なり、ここで電磁石40に対する通電が断たれる。
次いで、ラック移動用モータ23が逆転してラック22が
後退し、リミットスイッチ46が作動すると、ラック22の
後退が停止して乾燥箱3の挿入動作を終了する。
ところで、乾燥箱3が、外部雑音などに起因し、X方
向およびY方向で特定される目標の乾燥室2の正面より
もずれた位置で停止する場合や、乾燥箱3が電磁石40に
正常に吸着されない場合がある。
このような場合には、ラック22の前進に伴って、乾燥
箱3が乾燥室2の出入口まで前進すると、その出入口の
外周に乾燥箱3の後端が当たり、乾燥箱3はその出入口
と電磁石40との間にはさまれて静止状態となる。
その後、ラック22は前進をつづけるので、電磁石40に
負荷がかかり、この負荷によって電磁石40に一体の電磁
石取付軸35は、コイルばね39の弾性に抗して後退して電
磁石40に対する過負荷は軽減される。
電磁石40に対する負荷の増大に伴って電磁石取付軸35
は後退をつづけ、その後端に取付けた円板42がリミット
スイッチ43に接触すると、リミットスイッチ43から電磁
石40が過負荷になった旨を示す信号が出力される。
この過負荷検出信号により、ラック移動用モータ23の
動作が停止し、ラック22の前進が停止するので、乾燥箱
が破損することはない。
(発明の効果) 以上のように本発明では、乾燥箱を吸着体で吸着して
乾燥室に挿入する際に、吸着体に負荷がかかるとその負
荷を軽減するとともに、過負荷になったことを検出する
ようにしたので、乾燥箱を装填する際の破損防止、およ
びモータの結損防止を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の全体的構成の概略を示す正面
図、第2図は第1図の右側面図、第3図はサンプル自動
装填機を第2図のA−A線からみた図、第4図は第3図
の右側面図、第5図は本発明実施例の要部の正面図、第
6図はその要部断面図である。 1はサンプル乾燥機、2は乾燥室、3は乾燥箱、4はサ
ンプルの自動装填機、35は電磁石取付軸、39はコイルば
ね、40は電磁石、43は過負荷検出用のリミットスイッ
チ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自主検定用サンプルの入った乾燥箱を、吸
    着体で吸着して多数の乾燥室を有するサンプル乾燥機の
    目標の乾燥室の正面まで搬送し、その正面で吸着体前進
    手段により吸着体を前進させて乾燥箱を乾燥室内に自動
    装填するサンプル乾燥機への乾燥箱自動装填機におい
    て、 前記吸着体を、前記吸着体前進手段に配置した摺動自在
    な吸着体取付軸の前方に取付け、その吸着体取付軸を前
    方に向けてばねで常時付勢するとともに、 前記吸着体の前進時に吸着体に過負荷が生じ、前記吸着
    体取付軸が前記ばねに抗して一定距離後退したときに作
    動する過負荷検出スイッチを備えてなる過負荷防止装
    置。
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