JP2808518B2 - 多連トンネル掘削機の礫破砕装置 - Google Patents

多連トンネル掘削機の礫破砕装置

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JP2808518B2
JP2808518B2 JP185494A JP185494A JP2808518B2 JP 2808518 B2 JP2808518 B2 JP 2808518B2 JP 185494 A JP185494 A JP 185494A JP 185494 A JP185494 A JP 185494A JP 2808518 B2 JP2808518 B2 JP 2808518B2
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和之 岡本
隆夫 松本
武 松浦
城司 上村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のカッタヘッドが
それぞれ回転軸に支持されてなる多連トンネル掘削機の
礫破砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大型のトンネルを掘削する場合、複数の
カッタヘッドを備えたトンネル掘削機(多連トンネル掘
削機)が用いられている。多連トンネル掘削機では、カ
ッタヘッドの前面に備えられたローラカッタによって岩
や大礫が破砕されている。従来の多連トンネル掘削機で
は、破砕された岩や大礫が隣接するカッタヘッドの外周
面と回転軸との間に噛み込まないよう、カッタヘッドの
軸間隔が大きく設定されている。これにより、大礫や礫
がカッタヘッドの外周面と回転軸との間に噛み込むこと
がなく、カッタヘッドや回転軸の摩耗が防止されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の多連トンネル掘
削機は、カッタヘッドの軸間隔を大きく設定しているの
で、大礫や礫がカッタヘッドの外周面と回転軸との間に
噛み込むことがなく、装置の寿命が長いものとなってい
る。しかし、カッタヘッドの軸間隔が大きく設定されて
いるので、掘削に必要な断面(必要断面)に対し余分に
掘削する断面(余掘断面)が非常に広くなり、掘削効率
が悪いものであった。本発明は上記状況に鑑みてなされ
たもので、余掘断面を少なくして大礫や礫の噛み込みを
なくすことができる多連トンネル掘削機の礫破砕装置を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の構成は構成は、複数のカッタヘッドがそれぞれ
回転軸に支持されてなる多連トンネル掘削機において、
複数のカッタヘッドを掘削方向前後にそれぞれずらして
配置し、カッタヘッドの側面に礫破砕用のローラカッタ
を設け、ローラカッタとの間で礫を破砕する超硬素材を
ローラカッタに隣接する回転軸に装着してなることを特
徴とする。
【0005】
【作用】複数のカッタヘッドを掘削方向前後にそれぞれ
ずらして配置したことにより余掘断面を少なくし、カッ
タヘッドの外周面と回転軸との間の礫は、ローラカッタ
と超硬素材との間で破砕される。
【0006】
【実施例】図1には本発明の一実施例に係る礫破砕装置
を備えた多連トンネル掘削機の全体構成、図2にはその
要部平面、図3には図2中のIII 矢視を示してある。
【0007】図に示すように、本体1の前面には回転軸
2がアーチ状(円弧状)に複数設けられ、回転軸2には
カッタヘッド3がそれぞれ設けられている。隣接するカ
ッタヘッド3は、掘削方向前後に交互にずらして配置さ
れている。アーチ状の両サイド下部には先導坑4,5が
設けられ、先導坑4,5内にはスクリューコンベヤ6が
設置されている。図中7は、掘削後に組立てられたセグ
メントである。
【0008】図4、図5に基づいて礫破砕装置を説明す
る。図4には礫破砕装置の平面、図5には図4中のV矢
視を示してある。
【0009】掘削方向後側に位置するカッタヘッド3a
の側面には礫破砕用のローラカッタ11が設けられ、ロ
ーラカッタ11に隣接する回転軸2には硬素材としての
2分割の大型ローラカッタ12が装着されている。回転
軸2は回転機構を備えた軸受本体13に支持され、掘削
された礫は、カッタヘッド3aに設けられたローラカッ
タ11と回転軸2に装着された大型ローラカッタ12に
よりカッタヘッド3の回転トルクで破砕される。
【0010】図示の多連トンネル掘削機では、複数のカ
ッタヘッド3の回転により岩盤が掘削され、掘削された
礫8はスクリューコンベヤ6上に流れ落ちて搬出され
る。掘削を行いながら本体1は前進し(掘進)、掘進と
同時に掘削後のアーチ状の外壁にセグメント7が組立て
られ、アーチ状のトンネルが形成される。スクリューコ
ンベヤ6で搬出された礫(内面残土砂)9は、パワーシ
ョベル10で掘削、搬出され、馬蹄形のトンネルが構築
される。
【0011】掘削の際、カッタヘッド3aと回転軸2の
間の礫8は、カッタヘッド3aに設けられたローラカッ
タ11と回転軸2に装着された大型ローラカッタ12に
よりカッタヘッド3の回転トルクで破砕される。このた
め、カッタヘッド3の軸間隔を小さくしてもカッタヘッ
ド3aの外周面と回転軸2との間に掘削された礫8が噛
み込まれることがなく、カッタヘッド3aや回転軸2に
摩耗が生じることはない。従って、図5に示したよう
に、必要断面(図中破線枠内)に近い状態にカッタヘッ
ド3を配置することができ、余掘断面を少なくすること
ができる。
【0012】図6には、従来の多連トンネル掘削機と礫
破砕装置を備えた多連トンネル掘削機との掘削状況の比
較を同一の必要断面を掘削する場合について示してあ
る。図6(a)に示したように、従来の多連トンネル掘
削機では、同数(3個)のカッタヘッドで幅Lの必要断
面21を掘削するためには、カッタヘッドの軸間隔が大
きいのでカッタヘッドを大きくする必要がある。このた
め、余掘断面22が非常に多くなってしまう。これに対
し、図6(b)に示したように、礫破砕装置を備えた多
連トンネル掘削機では、必要断面21に近い状態の小さ
なカッタヘッドを配置することができる。このため、余
掘断面22を少なくすることができる。
【0013】上述したように、カッタヘッド3を掘削方
向前後にそれぞれずらして配置し、カッタヘッド3aの
側面に礫破砕用のローラカッタ11を設けると共に、ロ
ーラカッタ11に隣接する回転軸2に大型ローラカッタ
12を装着したので、余掘断面22を少なくし、カッタ
ヘッド3aの外周面と回転軸2との間の礫8は、ローラ
カッタ11と大型ローラカッタ12との間で破砕され
る。このため、余掘断面22を少なくして礫8の噛み込
みをなくすことができる。
【0014】尚、上記実施例では、超硬素材として大型
ローラカッタ12を用いて説明したが、超硬突起等他の
部材を用いることも可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明の多連トンネル掘削機の礫破砕装
置は、複数のカッタヘッドを掘削方向前後にそれぞれず
らして配置し、カッタヘッドの側面に礫破砕用のローラ
カッタを設け、ローラカッタとの間で礫を破砕する超硬
素材をローラカッタに隣接する回転軸に装着したので、
余掘断面が少なくなると共に、カッタヘッドの外周面と
回転軸との間の礫が、ローラカッタと超硬素材との間で
破砕される。この結果、余掘断面を少なくして大礫や礫
の噛み込みをなくすことができ、装置の摩耗を防止して
掘削効率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る礫破砕装置を備えた多
連トンネル掘削機の全体構成図。
【図2】図1中の要部平面図。
【図3】図2中のIII 矢視図。
【図4】礫破砕装置の平面図。
【図5】図4中のV矢視図。
【図6】余掘断面を比較する概略図。
【符号の説明】 2 本体 2 回転軸 3,3a カッタヘッド 4,先導坑 6 スクリューコンベヤ 11 ローラカッタ 12 大型ローラカッタ
フロントページの続き (72)発明者 松浦 武 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (72)発明者 上村 城司 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (56)参考文献 特開 昭58−26196(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/12 E21D 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のカッタヘッドがそれぞれ回転軸に
    支持されてなる多連トンネル掘削機において、複数のカ
    ッタヘッドを掘削方向前後にそれぞれずらして配置し、
    カッタヘッドの側面に礫破砕用のローラカッタを設け、
    ローラカッタとの間で礫を破砕する超硬素材をローラカ
    ッタに隣接する回転軸に装着してなることを特徴とする
    多連トンネル掘削機の礫破砕装置。
JP185494A 1994-01-13 1994-01-13 多連トンネル掘削機の礫破砕装置 Expired - Fee Related JP2808518B2 (ja)

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JPH07208080A JPH07208080A (ja) 1995-08-08
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