JP2808329B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用〕 本発明は電子写真用の感光体に関し、さらに詳しく
は、有効成分として特別なジスアゾ顔料を含有する感光
層を設けた電子写真用感光体に関する。
〔従来の技術〕 導電性支持体上にアゾ顔料を有効成分として含有する
感光層を設けた電子写真用感光体としては、例えば、モ
ノアゾ顔料を用いたもの(特公昭44−16474号公報記
載)やベンジジン系のジスアゾ顔料を用いたもの(特開
昭47−37543号公報記載)などが知られている。しか
し、これらのアゾ顔料は、感光層の有効成分として確か
に有用な材料であるが、電子写真プロセスにおける様々
な要求のすべてを満足するものではないのが実情であ
る。そうしたことから、感光層に有効成分として働らく
顔料を広範囲に選定することは重要なことであり、例え
ばスチルベン骨格を有するジスアゾ顔料を用いたもの
(特開昭53−133445号公報記載)も提案され検討されて
いるが、これとても十分満足しうるものとはいえない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、これらとは別のジスアゾ材料を有効成分と
して用いることによって高感度、高可撓成のある電子写
真用感光体を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の電子写真用感光体は導電性支持体上に下記一
般式(I) (式中、Aはカップラー残基を表わし、Ar1及びAr2は置
換又は無置換のビフェニレン基を表わし、Ar3は置換又
は無置換の芳香族炭化水素を表わす。) で表わされるジスアゾ顔料を含む感光層を有することを
特徴とする。
一般式(I)におけるカップラーとしては、たとえば
フェノール類、ナフトール類などのフェノール性水酸基
を有する化合物、アミノ基を有する芳香族アミノ化合物
あるいはアミノ基とフェノール性水酸基を有するアミノ
ナフトール類、脂肪族もしくは、芳香族のエノール性ケ
トン基を有する化合物(活性メチレン基を有する化合
物)などが用いられ、好ましくは、カップラー残基Aが
下記一般式(II)、(III)、(IV)、(V)、(V
I)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、
(XII)、(XIII)又は(XIV)の一般式で表わされるも
のである。
〔上記式(II)、(III)、(IV)および(V)中、
X、Y1、Z、mおよびnはそれぞれ以下のものを表わ
す。
X:−OH, または−NHSO2−R3 (R1およびR2は水素または置換もしくは無置換のアルキ
ル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアルキル基ま
たは置換もしくは無置換のアリール基を表わす。) Y1:水素、ハロゲン、置換もしくは無置換のアルキル
基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カルボキシ
基、スルホ基、置換もしくは無置換のスルファモイル基
または 〔R4は水素、アルキル基またはその置換体、フェニル基
またはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基またはそ
の置換体、複素環基またはその置換体、あるいは (但し、R5は炭化水素環基またはその置換体、複素環基
またはその置換体あるいはスチリル基またはその置換
体、R6は水素、アルキル基、フェニル基またはその置換
体を表わすか、あるいはR5及びR6はそれらに結合する炭
素原子と共に環を形成してもよい。)を示す。〕 Z:炭化水素環またはその置換体あるいは複素環またはそ
の置換体 n:1または2の整数 m:1または2の整数 〔式(VI)中、R7は置換もしくは、無置換の炭化水素基
を表わし、Xは前記に同じである。〕 〔式(VII)中、A7は芳香族炭化水素の2価基または窒
素原子を環内に含む複素環の2価基を表わす。これらの
環は、置換または無置換でもよい。Xは前記に同じ。〕 〔式中、R8はアルキル基、カルバモイル基、カルボキシ
基またはそのエステルを表わし、Ar1は炭化水素環基ま
たはその置換体を表わし、Xは前記と同じである。〕 〔上記式(IX)および(X)中、R9は水素または置換も
しくは無置換の炭化水素基を表わし、Ar2は炭化水素環
基またはその置換体を表わす。〕 前記一般式(II)、(III)、(IV)または(V)の
Zの炭化水素環としてはベンゼン環、ナフタレン環など
が例示でき、また置換基を有してもよい複素環としては
インドール環、カルバゾール環、ベンゾラン環、ジベン
ゾフラン環などが例示できる。Zの環における置換基と
しては塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子が例示で
きる。
Y2またはR5における炭化水素環基としては、フェニル
基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基などが、ま
た、複素環基としてはピリジル基、チェニル基、フリル
基、インドリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル
基、ジベンゾフラニル基などが例示でき、さらに、R5
よびR6が結合して形成する環としては、フルオレン環な
どが例示できる。
Y2またはR5の炭化水素環基または複素環基あるいはR5
およびR6によって形成される環における置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基などのアルコキシ基、塩素原子、臭素原子な
どのハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基などのジアルキルアミノ基、トリフルオロメチル基な
どのハロメチル基、ニトロ基、シアノ基位、カルボキシ
ル基またはそのエステル、水酸基、−SO3Naなどのスル
ホン酸塩基などが挙げられる。
R4のフェニル基の置換体としては塩素原子または臭素
原子などのハロゲン原子が例示できる。
R7またはR9における炭化水素基の代表例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキ
ル基、フェニル基などのアリール基またはこれらの置換
体が例示できる。
R7またはR9の炭化水素基における置換基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキ
ル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基などのアルコキシ基、塩素原子、臭素原子などのハ
ロゲン原子、水酸基、ニトロ基などが例示できる。
Ar1またはAr2における炭化水素環基としては、フェニ
ル基、ナフチル基などがその代表例であり、また、これ
らの基における置換基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキ
シ基、ニトロ基、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原
子、シアノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基な
どのジアルキルアミノ基などが例示できる。
また、Xの中では特に水酸基が適当である。
上記カップラー残基の中でも好ましいのは上記一般式
(III)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)および
(X)で示されるものであり、この中でも一般式におけ
るXが水酸基のものが好ましい。また、この中でも一般
式(XI) (Y1およびZは前記に同じ。) で表わされるカップラー残基が好ましく、さらに好まし
くは一般式 (Z、Y2およびR2は前記と同じ。) で表わされるカップラー残基である。
さらにまた、上記好ましいカップラー残基の中でも一
般式(XIII)または(XIV) (Z、R2、R5およびR6は前記に同じであり、またR10
しては上記のY2の置換基が例示できる。) で表わされるものが適当である。
一方、一般式(I)におけるAr1、Ar2及びAr3の置換
基として以下のものを挙げることができる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アセチル
基。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアル
キル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原
子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、無置換
もしくはC1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキ
シ基で、置換されたフェニル基を含有してもよい。具体
的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロ
キシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチ
ル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロ
ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベン
ジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR1);(R1は(2)で定義し
たアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブ
トキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブト
キシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエシキ
シ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ
基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル
基、ナフチル基があげられる。これは、C1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換
基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、
1−ナフチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ
基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチ
ルオキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基(−SR1);R1は(2)で定
義したアルキル基を表わす。
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられ
る。
(6) (式中、R2及びR3は各々独立に水素原子、(2)で定義
したアルキル基、又はアリール基を表わし、アリール基
としては、例えばフェニル基、ビフェニリル基又はナフ
チル基があげられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1
〜C4のアルキル基、又はハロゲン原子を置換基として含
有してもよい。R2とR3共同で環を形成しても良い。また
アリール基上の炭素原子と原子と共同で環を形成しても
よい。) 具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチ
ル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N,N−ジ(p−トリール)アミノ基、ジベンジルア
ミノ基、ピペリジリ基、モルホリノ基、ユロリジル基等
が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等の
アルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基、 また、Ar3については上記置換基を有してもよいフェ
ニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等の非縮合炭素
環式芳香族基及びナフチル基、アントリル基、ピレニル
基等の縮合多環式炭化水素基を挙げることができる。
以上のような本発明に用いるジスアゾ顔料の具体例を
以下に示すが、簡略化のため、中心骨格及びカップラー
残基Aを別々に示し、それらの各々の番号の組合せでジ
スアゾ顔料を示す。
(例)ジスアゾ顔料(No.3−1) 括弧内の数字の3は中心骨格No.を示し、1はカップ
ラー残基No.を示す。
以下に、カップラー残基(A)の例を示す。
これらのジスアゾ顔料は例えば中心骨格に対応するジ
アミノ化合物を出発原料としこれをジアゾ化してテトラ
ゾニウム塩として単離したのち、これを適当な有機溶媒
(N,N−ジメチルホルムアミドなど)中で、前記の各顔
料に対応するカップラー(A部分担当)とアルカリの存
在下でカップリング反応させることにより製造すること
ができる。
ここで、No.1−1で表わされるジスアゾ顔料の製造例
を示せば次のとおりである。
(製造例) 水40ml及び濃硫酸1.8mlより成る希硫酸中に−ビス
(4′−アミノ〔1,1′−ビフェニル〕−4−イル)ア
ニリン1.41gを加え、70℃で30分間かきまぜを行なった
後−2℃に急冷した。次いで、これに亜硝酸ナトリウム
0.48gを水4mlに溶解した溶液を、−0.5〜−2℃で30分
を要して滴下した。その後同温度で25分間撹拌を行なっ
た後、微量の未反応物を濾過除去した。濾液に42%硼弗
化水素酸160gを加え、析出した結果を濾取し、乾燥し
て、2.17gのテトラゾニウムジフルオロボレートの暗赤
色粉末を得た。
得られたテトラゾニウム塩は、赤外線吸収スペクトル
(錠剤法)では2230cm-1にN2に基づく吸収帯が認められ
た。
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド0.44gをN,N
−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、この溶液中に上
記のテトラゾニウム塩0.50gを加えた。次いで、8.3%酢
酸ナトリウム水溶液3.24mlを18−20℃で滴下した。その
後、室温で2時間撹拌を行ってから生成した沈殿を濾取
しN,N−ジメチルホルムアミド100mlで10回、次いで水10
0mlで2回洗浄した。減圧下で加熱乾燥し、No.1−1の
ジスアゾ化合物0.51g(収率65%)を得た。得られたジ
スアゾ化合物は分解点334℃であり、赤外線吸収スペク
トル(KBr錠剤法)では1675cm-1に第2アミド基に基づ
く吸収が認められた。
本発明は上記のようなジスアゾ顔料を用いることによ
り極めて高感度な電子写真用感光体が容易に製造でき
る。
ところで、本発明に係る感光層はこれらジスアゾ顔料
を含むものであるが、その顔料の応用の仕方によって第
1図、第2図及び第3図の形態がとられる。
第1図の感光体は、導電性支持体11上にジスアゾ顔料
13(ここでは電荷発生物質として使用される)を主体と
する電荷発生層15と電荷搬送物質を主体とする電荷搬送
層17とからなる積層型の感光層19を設けたものである。
この第1図における感光体では、像露光された光は電
荷搬送層17を透過し電荷発生層15に到達し、その部分の
ジスアゾ顔料13で電荷の生成が起こり、一方、電荷搬送
層17は電荷の注入を受けその搬送を行なうもので、光減
衰に必要な電荷の生成はジスアゾ顔料13で行なわれ、ま
た電荷の搬送は電荷搬送層17でというメカニズムであ
る。
ここでもジスアゾ顔料13は電荷発生物質である。
第2図の感光体は導電性支持体11上に主としてジスア
ゾ顔料13、電荷搬送物質および絶縁性結合剤からなる感
光層19′を設けたものである。
第3図の感光体は、導電性支持体11上にジスアゾ顔料
13(ここでは光導電性物質として使用される)と絶縁性
結合剤とを含む感光層19″を設けたものである。第3図
の感光体においては、光減衰に必要な電荷の生成、移動
は顔料粒子をとおして行なわれる。
その他の感光体としては、第1図にあって電荷発生層
と電荷搬送層とを逆にしたものが例示できる。
感光層の厚さは、第1図のもので電荷発生層15の厚み
は好ましくは0.01〜5μmさらに好ましくは0.05〜2μ
mである。この厚さが0.01μm以下であると電荷の発生
は十分ではなく、また5μm以上であると残留電位が高
く実用に耐えない。電荷搬送層17の厚さは好ましくは3
〜50μm、さらに好ましくは5〜20μmである。この厚
さ3μm以下であると帯電量が不十分であり、50μm以
上であると残留電位が高く実用的ではない。
電荷発生層15は前記の一般式で示されるジスアゾ顔料
を主体とし、さらに結合剤、可塑剤などを含有すること
ができる。また、電荷発生層中のジスアゾ顔料の割合は
30〜70重量%好ましくは約50重量%である。
電荷搬送層17は電荷搬送物質と結合剤を主体とし、さ
らに可塑剤などを含有することができる。電荷搬送層17
中の電荷搬送物質の割合は10〜95重量%、好ましくは30
〜90重量%である。電荷搬送物質の占める割合が10重量
%未満であると電荷の搬送はほとんど行なわれず、また
95重量%以上であると感光体皮膜の機械的強度が極めて
悪く実用に供しえない。
第2図に示した感光体の場合は、感光層19′の厚さは
3〜50μm好ましくは5〜20μmである。また、感光体
19′中のジスアゾ顔料の割合は50重量%以下好ましくは
20重量%以下であり、また電荷搬送物質の割合は10〜95
重量%、好ましくは30〜90重量%である。第3図に示し
た感光体の場合は、感光層19″の厚さは3〜50μm好ま
しくは5〜20μmである。
本発明は、電子写真用感光体における光導電性物質又
は電荷発生物質として、前記一般式(I)で表わされる
特定のジスアゾ顔料を用いることを骨子とするものであ
り、導電性支持体、電荷搬送物質など他の構成要素とし
ては従来知られていたもののいずれもが使用できるが、
それらについて以下に具体的に説明する。
本発明の感光体において使用される導電性支持体とし
ては、アルミニウム、銅、亜鉛等の金属板、ポリエステ
ル等のプラスチックシートまたはプラスチックフィルム
にアルミニウム、SnO2等の導電材料を蒸着したもの、あ
るいは導電処理した紙等が使用される。
結合剤としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリケトン、
ポリカーボネート、ポリアセタールなどの縮合系樹脂や
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、ポリアクリルアミドなどのビニル重合体な
どが挙げられるが、絶縁性で且つ接着性のある樹脂は全
て使用できる。
可塑剤としては、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビ
フェニル、ジメチルナフタレン、ジブチルフタレートな
どが挙げられる。その他感光体の表面性をよくするため
にシリコンオイル等を加えてもよい。
電荷搬送物質には正孔搬送物質としては、たとえば以
下の化合物が例示できる。
9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1メチル
−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−
3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾ
ン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド1,1−ジ
フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノスチレン−β
−アルデビド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、
4−メトキシナフタレン−1−アルデヒド−1−ベンジ
ル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアル
デヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2,4−
ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェ
ニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド
−1,1−ジフェニルヒドラゾン、トリス(4−ジエチル
アミノフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ジベンジル
アミノフェニル)プロパン、9−(4−ジエチルアミノ
スチリル)アントラセン、9−(4−ジメチルアミノベ
ンジリデン)フルオレン、3−(9−フルオレニリデ
ン)−9−エチルカルバゾール、1,2−ビス(4−ジエ
チルアミノスチリル)ベンゼン、1,2−ビス(2,4−ジメ
トキシスチリル)ベンゼン、3−スチリル−9−エチル
カルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エ
チルカルバゾール、4−ジフェニルアミノスチルベン、
4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノ
スチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナ
フタレン、4′−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチ
ルベン、4′−メチルフェニルアミノ−α−フェニルス
チルベン、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノス
チリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾ
リン、1−フェニル−3−(4−ジメチルアミノスチリ
ル)−5−(4−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾール、2,5−ビス〔4−(4−ジエチル
アミノスチリル)フェニル〕−1,3,4−オキシジアゾー
ル、トリ−P−トリルアミン、トリフェニルアミンなど
の低分子化合物がある。また、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ピレンホル
ムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒ
ド樹脂などの高分子化合物も使用できる。
電子搬送物質としては、たとえば、クロルアニル、ブ
ロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノ
ンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、
2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−
テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサ
ントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕
チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチ
オフェン−5,5−ジオキサイドなどがある。
これらの電荷搬送物質は単独又は2種以上混合して用
いられる。
なお、以上のようにして得られる感光体には、いずれ
も導電性支持体と感光層との間に必要に応じて接着層又
はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用いら
れる材料としてはポリアミド、ニトロセルロース、酸化
アルミニウムなどが適当で、また膜厚は1μm以下が好
ましい。
第1図の感光体を作成するには、導電性支持体上にジ
スアゾ材料を米国特許第3,943,959号、米国特許第3,99
6,049号等に記載されている真空蒸着方法で真空蒸着す
るか、あるいは、ジスアゾ顔料の微粒子を必要とあれば
結合剤を溶解した適当な溶剤中に分散し、これを導電性
支持体上に塗布乾燥し、更に必要とあれば、例えば特開
昭51−90827号公報に示されているよなバフ研摩等の方
法により表面仕上をするか、膜厚を調整した後、電荷搬
送物質及び結合剤を含む溶液を塗布乾燥して得られる。
第2図の感光体を作成するには、ジスアゾ顔料の微粉
末を電荷搬送物質及び結合剤を溶解した溶液中に分散さ
せ、これを導電性支持体上に塗布乾燥すればよい。
第3図の感光体を作成するには、ジスアゾ顔料の微粉
末を結合剤を溶剤した溶液中に分散せしめ、これを導電
性支持体に塗布乾燥すればよい。
いずれの場合も本発明に使用されるジスアゾ顔料はボ
ールミル等により粒径5μm以下、好ましくは2μm以
下に粉砕して用いられる。塗布方法は通常の手段、例え
ばドクターブレード、デイッピング、ワイヤーバーなど
で行なう。
本発明の感光体を用いて複写を行なうには、感光層面
に帯電、露光を施した後、現像を行ない、必要によっ
て、紙などへ転写を行うことにより、達成される。
〔実施例〕
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
により本発明の実施の態様が限定されるものではない。
実施例1 ジスアゾ顔料No.1−32を2重量部およびテトラヒドロ
フラン98重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られた
分散液をアルミニウム蒸着したポリエステルベース(導
電性支持体)のアルミニウム面上にドクタープレードを
用いて塗布し自然乾燥して、厚さ約1μmの電荷発生層
を形成した。
一方、電荷搬送物質としての9−(4−ジエチルアミ
ノスチリルアントラセン2重量部、ポリカーボネート樹
脂(帝人社製パンライトL)2重量部をテトラヒドロフ
ラン16重量部に混合溶解した。次いで、これをドクター
ブレートを用いて前記の電荷発生層上に塗布し、120℃
で10分間乾燥して厚さ約11μmの電荷搬送層を形成して
第1図に示した積層型の感光体No.1を作成した。
この感光体について、静電複写紙試験装置((株)川
口電機製作所、SP428型)を用いて、−6KVのコロナ放電
を20秒間行なって負に帯電させた後、20秒間暗所に放置
し、その時の表面電位Vpo(V)を測定し、次いで、タ
ングステンランプによってその表面が照度4.5ルックス
になるようにして光を照射しその表面電位がVpoの1/2に
なるまでの時間(秒)を求め、露光量E1/2(ルックス・
秒)を算出した。その結果はVpo=−910ボルト、E1/2=
1.9ルックス・秒であった。
実施例2〜5 実施例1で用いたジスアゾ顔料No.1−32の代りに後記
表−1に示すジスアゾ顔料を用いた以外は実施例1と同
様にして感光体No.2〜5を作成し、更に同じようにして
Vpo及びE1/2を求め、表−1の結果を得た。
実施例7 ジスアゾ顔料No.(1−33)1重量部、ポリエステル
樹脂((株)東洋紡製バイロン200)0.5重量%のテトラ
ヒドロフラン溶液66重量部をボールミル中で粉砕混合
し、得られた分散液を、アルミニウムを蒸着したポリエ
ステルフィルム上にドクターブレードを用いて塗布し、
80℃で2分間乾燥して厚さ約0.7μmの電荷担体発生層
を形成した。
一方、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)
プロパン2重量部、ポリカーボネート樹脂((株)テイ
ジン製バンライトK−1300)2重量部をテトラヒドロフ
ラン16重量部に溶解しこれを前記電荷担体発生層上にド
クターブレードで塗布し、120℃で10分間乾燥して厚さ
約13μmの電荷移動層を形成させ第1図の積層型感光体
を得た。次いで、実施例1と全く同様にしてVpo及びE1/
2を求めた。その結果Vpo=−980ボルト、E1/2=5.4ルッ
クス・秒であった。
実施例8〜12 実施例7でのジスアゾ顔料No.1−33の代りに下記表−
2に示す番号のジスアゾ顔料を用いた他は同じ方法で第
1図の感光体を作製し、同様にVpo及びE1/2を求め、表
−2の結果を得た。
実施例13 No.1−105のジスアゾ顔料2重量部及びテトラヒドロ
フラン70重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られた
分散液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム上にド
クターブレードで塗布し、自然乾燥して厚さ約1.5μm
の電荷担体発生層を形成せしめた。
一方、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン2重量部及びポリスチレン(三井東圧化学(株)製ト
ーポレックス)3重量部をテトラヒドロフラン17重量部
に溶解した。次いで、これを前記電荷担体発生層上にド
クターブレードで塗布し、120℃10分間乾燥して厚さ約1
6μmの電荷移動層を形成し、第3図の積層型感光体を
得た。
続いて、実施例1と全く同様にしてVpo及びE1/2を求
めた。その結果、Vpo=−540ボルト、E1/2=2.6ルック
ス・秒であった。
実施例14〜18 実施例13においてNo.1−105のジスアゾ顔料の代りに
下記表−3に示す番号のジスアゾ顔料を用いた他は同じ
方法で第1図の感光体を作製し、同様にVpo及びE1/2を
求め、表−3の結果を得た。
実施例19 No.1−32のジスアゾ顔料2重量部及びテトラヒドロフ
ラン98重量部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分
散液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドク
ターブレードで塗布し、自然乾燥して厚さ約1μmの電
荷担体発生層を形成せしめた。
一方、メチルフェニルヒドラゾン−3−メチリデン−
9−エチルカルバゾール2重量部、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール(BASF社製ルビカンM−170)1重量部、ポ
リエステル樹脂(実施例2と同じ)1重量部をテトラヒ
ドロフラン18重量部に溶解した。次いで、これを前記電
荷担体発生層上にドクターブレードで塗布し、120℃で1
0分間乾燥して厚さ約16μmの電荷移動層を形成し、第
1図の積層型感光体を得た。
続いて、実施例1と全く同様にしてVpo及びE1/2を求
めた。その結果、Vpo=−800ボルト、E1/2=1.7ルック
ス・秒であった。
実施例20〜29 実施例19のジスアゾ顔料No.1−32の代りに下記表−4
に示す番号のジスアゾ顔料を用いた他の同じ方法で第1
図の感光体を作製し、同様にVpo及びE1/2を求め、表−
4の結果を得た。
実施例30 ポリエステル樹脂(実施例11で用いたものと同じ)10
重量部、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール10重量部、No.1−57のジスア
ゾ顔料2重量部及びテトラヒドロフラン108重量部をボ
ールミル中で粉砕混合し、得られた分散液を、アルミニ
ウムを蒸着したポリエステルフィルム上にドクターブレ
ードを用いて塗布し、120℃で10分間乾燥して厚さ約21
μmの感光層を持つ第2の形態の感光体を作製した。
この感光体について+6KVのコロナ放電を用いた他は
実施例1と同じ測定を行ない、Vpo及びE1/2を求めた。
その結果はVpo=+1810ボルト、E1/2=3.6ルックス・秒
であった。
実施例31〜35 実施例30のジスアゾ顔料No.1−57の代りに下記表−5
に示す番号のジスアゾ顔料を用いた他は同じ方法で第2
図の感光体を作製し、同様にVpo及びE1/2を求め、表−
5の結果を得た。
実施例36 ポリエステル樹脂(実施例2と同じ)1重量部、No.1
−32のアゾ顔料1重量部及びテトラヒドロフラン26重量
部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液をアル
ミニウム蒸着したポリエステルフィルム上にドクターブ
レードを用いて塗布し、100℃で10分間乾燥して厚さ約
7μmの感光層を持つ第1の形態の感光体を得た。
この感光体について+6KVのコロナ放電を用いた他は
実施例1と同じ測定を行ない、Vpo及びE1/2を求めた。
その結果はVpo=+220ボルト、E1/2=10.5ルックス・秒
であった。
実施例37〜44 実施例36のジスアゾ顔料No.1−32の代りに下記表−6
に示す番号のジスアゾ顔料を用いた他は同じ方法で第1
図の感光体を作製し、同様にVpo及びE1/2を求め、表−
6の結果を得た。
さらに、本発明の感光体No.4およびNo.7をリコー社製
複写機マイリコピーM5型に装着して画像出しを10,000回
繰返したが、その結果、いずれの感光体も複写プロセス
の繰返しにより変化することなく、鮮明な画像が得られ
た。これにより、本発明の感光体が耐久性においても優
れたものであることが理解できるであろう。
〔効 果〕
以上の実施例からも明らかなように、本発明の電子写
真用感光体は特定のジスアゾ顔料を電荷発生物質として
用いることにより、従来の感光体に比較して製造が容易
であり、また、高感度で感光体の反復使用に対しても特
性が安定しているなど優れた性質を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は本発明感光体の構成例を
示す拡大断面図である。 11……導電性支持体、13……ジスアゾ顔料 15……電荷発生層、17……電荷搬送層 19,19′,19″……感光層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に一般式(I) (式中、Aはカップラー残基を表わし、Ar1及びAr2は置
    換又は無置換のビフェニレン基を表わし、Ar3は置換又
    は無置換の芳香族炭化水素を表わす。) で表わされるジスアゾ顔料を含む感光層を有することを
    特徴とする電子写真用感光体。
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