JP2807673B2 - 釣 針 - Google Patents

釣 針

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は釣針に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の釣針は、鉄製の釣針素材の表面に
対しニッケルめっきあるいは金めっきを行い、厚さ10
μm程度のめっき層を形成していた。又、そのめっき層
の表面にアクリル樹脂あるいはウレタン樹脂等を厚さ5
μm程度にコーティングして耐腐食性を向上するように
したものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のめっき処理した
釣針は、表面の摩擦係数が大きいので、釣り動作中に魚
が掛かったとき、針先が魚を捕らえにくく、釣りの成果
を上げるのに難点があった。又、塩分等に対する耐腐食
性も低く、耐久性に問題があった。さらに、釣針の表面
に光沢があるので、釣り動作中に針の存在を魚に気付か
れ易く、この点からも釣りの成果を上げることが難しか
った。
【0004】めっき層とコーティング層が形成されてい
る従来の釣針は、耐腐食性は向上するが両層の厚さが1
5μmと大きくなるので、釣針の針先の鋭利性が低下
し、魚を掛けたときに針先から魚が外れ易いという問題
があった。
【0005】この発明の目的は上記従来の問題点を解消
して、釣針表面の摩擦係数を低減することができるとと
もに、耐腐食性を向上することができ、さらに低光沢を
実現して釣りの成果を飛躍的に高めることができる釣針
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、釣針素材の表面に対し無電解処理でニッケ
ル−リン合金母材に微細分子構造のフッ素樹脂を複合す
るめっき層を形成するという手段をとっている。
【0007】
【作用】この発明の釣針は表面の摩擦係数が低減するの
で、釣り動作中に当たりが来た場合に針先により魚を捕
らえ易い。又、釣針の表面の耐腐食性を向上することが
でき、さらに低光沢を実現して釣りの成果を飛躍的に高
めることができる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図1
〜図4に基づいて説明する。釣り竿1の先端には道糸2
を挿通する口金3が嵌合固定されている。道糸2の先端
部には撚り戻し具4を介してハリス5が接続されてい
る。このハリス5の先端には錨状の釣針6が止着されて
いる。
【0009】前記釣針6のハイカーボンよりなる素材7
の表面に対し無電解処理でニッケル−リン合金母材に微
細分子構造のフッ素樹脂としてのPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)を複合しためっき層8を形成してい
る。このめっき層8は図1に示すようにニッケル−リン
合金母材9に1μm以下のPTFEの微粒子10が均一
に複合されている。すなわち、PTFEの微粒子10を
後述する特殊界面活性剤に混合し、無電解ニッケルめっ
き浴中に添加することにより達成できる。通常、PTF
E微粒子を25容積%複合しためっき層8が釣針素材7
の表面に形成される。
【0010】硫酸ニッケル(NiSO4 )の還元は電解
によらず還元剤により行われる。還元剤として次亜燐酸
ソーダ(NaH2 PO2 )を使用することにより、ニッ
ケル(Ni)とともに少量のリン(P)が共析した皮膜
が形成される。共析したリンにより皮膜は微結晶又は非
晶質であり、ニッケルの耐食性を向上させるとともに、
硬度を増す。さらに、熱処理により結晶化及び相分離に
よりNi及びNi2 Pの結晶が生成し、硬度はさらに増
大する。
【0011】この発明の無電解めっき浴を生成するには
無電解ニッケル溶液が使用される。このニッケル溶液は
硫酸ニッケル(NiSO4 )、次亜燐酸ソーダ(NaH
2 PO2 )及び添加剤(例えばR−COOH、R−O
H)を有している。又、例えば鉛等の安定材を微量含有
している。さらに、pHの緩衝剤、及び調整剤を含有す
る。
【0012】一方、前記無電解ニッケル溶液に混合溶解
されるPTFE微粒子には非イオン性界面活性化合物
(R1 −OH)として、ポリオキシエチレン型、ポリ酸
化プロピレン、ペンタエリトリトール及びポリグリセリ
ン等のフルオロカーボン化合物が含有されている。又、
PTFE微粒子には陽イオン性界面活性フルオロカーボ
ン化合物(カチオン性の界面活性剤〔R2 −N(R3
3 〕として、例えば第4級アンモニウム基を有する過フ
ッ素化化合物)が含有されている。
【0013】上述したPTFE微粒子分散体及びその製
造方法については、特公昭56−452号公報に開示さ
れたものを使用することもできる。ここで、無電解めっ
き浴の生成について説明する。1リットルのビーカーに
三分の一のイオン交換水又は蒸留水を入れる。そこへ前
記無電解ニッケル溶液を200ミリリットル加える。完
全に攪拌し、イオン交換水で液量を1リットルに調整す
る。又、pHが4.8〜5.2にあることを確認する。
【0014】ビーカーを温度コントローラーを設置した
ホットプレート上でスターラー攪拌しながら、必要作業
温度(87〜90℃)に加熱する。次に、ゆっくり攪拌
しながら前記PTFE微粒子を必要量(7g)加える。
【0015】このようにして生成された無電解ニッケル
めっき溶液を使用して、前述した釣針素材7の表面にめ
っき層8を形成する。上述した無電解ニッケルめっき方
法については、特公昭52−6252号公報に開示され
たものを使用することもできる。
【0016】その後、釣針6をシリコンオイル中に浸積
してから引き上げ、めっき層8の表面にシリコンオイル
を付着する。その後、釣針6をおが屑中に入れてめっき
層8の表面に付着した余剰シリコンオイルをおが屑で除
去する。これによりめっき層8の表面にフッ素を含有す
るために形成された微細なピンホールにシリコンオイル
が侵入するため、釣針の使用中にピンポール内への塩分
の侵入を抑制して、耐腐食性を向上することができる。
【0017】ここで、前記実施例の釣針6と、従来のニ
ッケルめっきを施した従来の釣針を従来例1、金めっき
を施した従来の釣針を従来例2として実験により各種の
性能を比較したところ、次のような結果が得られた。
【0018】この発明の実施例では前記めっき層8の厚
さが1μm以下に加工することができるため、釣針6の
先端が非常に鋭利となり、少し触れるのみで、魚を掛け
ることができる。しかし、両従来例1,2ともに、厚さ
が1μm以下に加工することができないため、針先の魚
への刺さり込みが悪い。
【0019】又、釣針6の摩擦係数を測定したところ、
実施例の摩擦比を1とすると、従来例1では4.3、従
来例2では6.3となった。このように実施例の釣針6
は摩擦係数が低く、針先6aで魚を捕らえた後の刺さり
込みが円滑となり、釣りの成果が向上する。
【0020】次に、塩化ナトリウム溶液による鉄イオン
溶出腐食比較試験を行った。100ミリリットルの中に
3%食塩水(水は蒸留水を使用)30ミリリットルと試
験用釣針を5本を入れた。これを30℃に50時間保持
した後、釣針を除いて試験溶液とした。濃度測定には原
子吸光光度計を用いた。この結果、塩水中に溶解した水
酸化第2鉄(Fe(OH)3 )の実施例の腐食重量比を
1とすると、従来例1では同比2.1、従来例2では同
比2.7であった。この結果から実施例の釣針6が海水
等に対して腐食しにくいことがわかり、耐久性が向上す
る。
【0021】又、前記釣り竿1の基端部には図3に示す
ように、道糸2を巻着するスピニングリール12が取着
されている。このリール12は本体13と、該本体13
の前方に装着した道糸2を巻着するスプール14とを備
えている。又、このリール12は前記本体13及びスプ
ール14間に介在した回転支持筒体15と、該回転支持
筒体15に対しベールヒンジ16を介して位置切り換え
可能に装着したベール17とを備えている。又、前記本
体13には前記回転支持筒体15を所定位置において回
転するとともに、前記スプール14を非回転状態で前後
方向に往復動する操作ハンドル18が装着されている。
同じく本体13の背面には前記回転支持筒体15を逆転
するための逆転レバー19が取着されている。
【0022】このリール12の内部構造を図4に基づい
て説明する。図中符号20は本体13に支持されるピニ
オン、21はピニオンアジャストスリーブ、22は逆転
止ラチェット、23はピニオンスリーブ、24はボール
ベアリング、25はベアリング24の止めビスである。
前記ピニオン21に連結される心棒26には六角ナット
27、ワッシャー28、及び音ギヤ29が嵌合されてい
る。30はドラグ用ファイバーである。
【0023】31はドラグ、32は糸巻用リング、33
は糸巻用ワッシャー、34は糸巻用テフロン、35は糸
巻用ワッシャー、36は糸巻用アスベストである。37
は前記ベール16の端部に嵌合されるロール、38は前
記ロール用の座金、39はプランジャーカム止めビス、
40はベール止めビス、41はベールヒンジ止めビス、
42はベールヒンジスプリングである。
【0024】43は回転支持筒体15用の蓋、44はそ
の止めビス、45はカム用蓋、46はその止めビスであ
る。さらに、47は前記本体13の側面に接合されるネ
ームプレート、48はその止めビス、49は前記操作ハ
ンドル18により回動されるドライブギヤ、50はハン
ドル18の支持用ボールベアリング、51はサイレント
バーである。52は逆転爪、53は逆転爪スプリング、
54はその止めビスである。
【0025】55は前記本体13に内蔵されるガイド用
ギヤ、56はガイド、57はその止めビスである。前記
のように構成したリール12の各部材のうち摺動摩擦係
数を軽減するために前述した釣針6と同様に無電解ニッ
ケル−リン合金めっき層8を形成する処理が行われてい
る。具体的には前記ピニオン20、逆転止めラチェット
22、ピニオンスリーブ23、止めビス25、心棒2
6、六角ナット27、ワッシャー28、音ギヤ29、糸
巻用リング32、糸巻用ワッシャー33,35、ロール
用座金38、止めビス39,40,41、44,46、
48等である。
【0026】このように各部材にめっき層8を形成する
ことにより、回転支持筒体15の回転動作及びスプール
14の前後方向への往復動作が円滑に行われるととも
に、海水が内部に進入した場合に、各摺動部材の錆付が
抑制され、耐久性を向上することができる。
【0027】又、前記口金3に前述した無電解ニッケル
−リン合金めっき層8を施すことによって、道糸2の滑
りを良くすることもできる。さらに、前記撚り戻し具4
に無電解ニッケル−リン合金めっき層8を施すことによ
って、摺動部の摩擦抵抗が減少して回転が円滑となる。
又、低光沢にできるので、釣り動作中に撚り戻し具4が
目立つことはなく、釣りの成果も良くなる。
【0028】なお、前記実施例のめっき層8は図5に示
すように、単一の釣針6に形成したり、図6に示すよう
に糸ガイド59に形成したりすることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明は釣針表
面の摩擦係数を低減することができるとともに、耐腐食
性を向上することができ、さらに低光沢を実現して釣り
の成果を飛躍的に高めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した釣針のめっき層の断面を
拡大して示す説明図である。
【図2】釣りの仕掛けを示す斜視図である。
【図3】スピニングリールを示す正面図である。
【図4】スピニンリールの分解斜視図である。
【図5】この発明の別例を示す釣針の斜視図である。
【図6】糸ガイドの斜視図である。
【符号の説明】
6 釣針、8 めっき層、9 ニッケル−リン合金母
材、10 PTFE微粒子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釣針素材の表面に対し無電解処理でニッ
    ケル−リン合金母材に微細分子構造のフッ素樹脂を複合
    するめっき層を形成したことを特徴とする釣針。
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