JPH0565661A - 無電解ニツケルめつき皮膜の製造法 - Google Patents

無電解ニツケルめつき皮膜の製造法

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JPH0565661A
JPH0565661A JP25412691A JP25412691A JPH0565661A JP H0565661 A JPH0565661 A JP H0565661A JP 25412691 A JP25412691 A JP 25412691A JP 25412691 A JP25412691 A JP 25412691A JP H0565661 A JPH0565661 A JP H0565661A
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nickel
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soln
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Tatsumi Komatsu
立美 小松
Shingo Hagiwara
伸吾 萩原
Kazuhisa Yamazaki
一久 山崎
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Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 無電解ニッケルめっき液を使用してニッケル
ー燐合金系のめっき皮膜を製造する方法において、生成
するニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量を測定し、その
含量を指標にしながら、めっき液中の鉛イオン濃度を、
このめっき液に添加する鉛塩溶液の補充量で調節するこ
とを特徴としている。 【効果】 生成するニッケル合金めっき皮膜の中の鉛含
量とニッケル合金めっき皮膜の性状の良否とは相関関係
があり、この鉛含量を指標にして鉛塩溶液補充量を調節
することにより、無電解めっき液の安定を図り、操作上
の影響を排除し、優れた性状のニッケル合金めっき皮膜
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜磁気ハードディス
クの下地基板用非磁性無電解ニッケル合金皮膜の製造に
関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜磁気ハードディスクの下地基板に
は、生産性、加工性、非欠陥性、耐熱非磁性特性など優
れた特性を発揮させるため無電解ニッケル合金めっき皮
膜を下地基板のアルミニウムサブストレート上に成膜し
た基板が使われている。このため、薄膜磁気ハードディ
スク下地基板用無電解ニッケルめっき液の基本的組成は
ニッケル金属塩、錯化剤、還元剤及び安定剤としての
鉛、錫、銅等微量金属塩の水溶液から成り立っている。
無電解ニッケルめっき液は金属種のニッケルイオンを錯
体化することで、めっき条件下においても還元剤の次亜
燐酸ナトリウムに対して安定であるが、前処理工程で付
与した亜鉛皮膜がニッケルめっき初期においてまずニッ
ケルイオンとの置換反応によりニッケル皮膜を析出し、
これを触媒として以後接触自動還元を繰り返してニッケ
ルを析出する。
【0003】この安定剤は重要であり、無電解ニッケル
めっき液に安定剤を欠くと、めっき液中に触媒活性を有
するニッケル微粒子が発生して液中にニッケルの析出を
誘発し、ニッケルが異常析出して最悪の場合、浴が分解
する。
【0004】薄膜磁気ハードディスクの下地用無電解ニ
ッケルめっき液については過去いくつかの技術が公表さ
れているが、例えば特開昭62−274076号公報に
おいてはニッケルイオン、還元剤として次亜燐酸イオ
ン、錯化剤としてカルボン酸、オキシカルボン酸、pH
緩衝剤、銅イオン及び安定剤として鉛イオンの0.5〜
4.0ppmを使用することを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、無電解
ニッケルめっき液の安定性と鉛イオン濃度について検討
を行った結果、めっき液中の鉛イオン濃度を0.5pp
m(溶液に対する重量として、以下同じ)以下にする
と、浴の負荷が多くなった時(3.5ターン以上、但し「タ
ーン」とはめっき液中に存在するニッケルの保持量に対
するニッケル析出量の比である。) めっき液が不安定に
なり、ニッケル微粒子がニッケルの析出を増大させる。
一方、めっき液の安定化を目的としてめっき液中の鉛イ
オン濃度を上げていくと、1.8ppm以上では生成す
るニッケル基板の外周部のエッジにニッケルが異常析出
し小さな突起が生じる現象( 以下、この現象を「カジ
リ」という。) が発生することを認めた。
【0006】さらに、詳細にめっき液中の鉛イオン濃度
と得られるニッケル合金めっき皮膜性状につき検討した
結果、めっき液中の鉛イオン濃度を一定にしても、とき
には皮膜に光沢がなくなり、又はカジリを生ずる等、生
成するニッケルめっき皮膜性状は必ずしも安定せず、め
っき液循環流量及びディスク回転速度等ディスク境界面
でのめっき液流速によりニッケル合金めっき皮膜の性状
が変動することを認めた。一方、ニッケル合金めっき皮
膜の析出量に合わせ所定量の鉛塩溶液を補充しながらめ
っき処理を行う従来の方法では、ときには、めっき液中
の鉛イオン濃度が設定の限度を越えニッケル合金めっき
皮膜の性状を著しく損なうことがある。そのため、めっ
き液中の鉛イオン濃度を工業的有利に定量する方法が必
要であるが、めっき液中の鉛イオン濃度は1ppmと極
めて小さく、一方、めっき液中には副生する硫酸塩、亜
燐酸塩など鉛の定量における妨害物質を多量に含有する
ので原子吸光分析のような簡易測定法では定量が困難で
あった。
【0007】本発明の課題は、無電解ニッケルめっきに
おいて薄膜磁気ハードディスクの下地基板として優れた
特性を発揮するニッケル合金めっき皮膜を得ること、及
びめっき液の安定性に係わる鉛イオン濃度の調節に関し
て工業的に有利な方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ニッケル
合金めっき皮膜の性状について検討を加えた結果、前述
したとおりニッケル合金めっき皮膜の性状の良否はめっ
き液中の鉛含量を皮膜の鉛含量を指標として調節するこ
とが可能であり、またディスク境界面でのめっき液の流
速及びディスクの回転数等により生成するニッケル合金
めっき皮膜中の鉛含量が異なることを確認した。そこで
ニッケル合金皮膜中の鉛含量を非破壊の簡易定量方法と
して蛍光X線分析法を使用して測定を行い、このニッケ
ル合金めっき皮膜中の鉛含量を指標にして、めっき液へ
の鉛イオン補充量を決定し、連続的に調節添加すること
により、優れためっき皮膜性状とめっき液の安定性が得
られることを見出し本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、第1には、ニッケル塩水
溶液に錯化剤としてヒドロキシカルボン酸類、pH緩衝
剤として脂肪族カルボン酸類又は芳香族カルボン酸類、
還元剤として次亜燐酸塩及びめっき液安定剤として微量
の鉛イオンを含む無電解ニッケルめっき液を使用してニ
ッケル合金めっき皮膜を製造する方法において、生成す
るニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量を測定し、その含
量を指標にしながら、めっき液中の鉛イオン濃度を鉛塩
補充液で調節することを特徴とする無電解ニッケルめっ
き皮膜の製造法であり、第2には、ニッケル合金めっき
皮膜中の鉛含量が300〜1,000ppmになるよう
に、めっき液中の鉛イオン濃度を鉛補充液で調節するこ
とからなる第1の方法であり、第3には、ニッケル合金
皮膜中の鉛含量が500〜950ppmになるように、
めっき液中の鉛イオン濃度を鉛補充液で調節することか
らなる第1の方法であり、第4には、ニッケル合金めっ
き皮膜中の鉛含量を蛍光X線分析法により測定すること
からなる第1の方法であり、第5には、鉛塩補充液を補
充する方法として、めっき装置循環ライン又はめっき液
補充槽中に連続補充することからなる第1の方法に存す
る。
【0010】本発明の方法において使用される無電解ニ
ッケルめっき液の組成は、従来公知のめっき液組成のす
べてに適用することができる。本発明の方法において使
用されるニッケルイオンは硫酸塩、塩酸塩、酢酸塩等の
めっき処理に影響を与えない塩類であればよく、ニッケ
ルイオン濃度は2〜10g/l(Lはリットルを示す。
以下同じ)、好ましくは3〜6g/Lの範囲から選ばれ
る。
【0011】本発明の方法において使用される錯化剤と
しては、特に限定しないが、一般的にはリンゴ酸、乳
酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸から選
ばれ、濃度は7〜50g/L、好ましくは10〜40g
/Lの範囲から選ばれる。
【0012】本発明の方法おいて、錯化剤の他に一般に
はpH緩衝剤が使用される。pH緩衝剤としては、例え
ば酢酸等の脂肪族モノカルボン酸類、コハク酸等のジカ
ルボン酸類、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸類等が使
用され、その濃度は3〜25g/L、好ましくは7〜2
0g/Lの範囲から選ばれる。
【0013】本発明の方法において還元剤としては、次
亜燐酸塩が使用されるが、通常は安価な次亜燐酸ナトリ
ウムが使用され、その濃度はニッケル合金めっき皮膜の
析出速度及び耐熱非磁性特性に関係があり、15〜30
g/L、好ましくは20〜27g/Lの範囲から選ばれ
る。
【0014】本発明の方法において使用されるめっき液
安定剤としては、鉛塩が使用されるが、鉛塩補充液とし
ては酢酸鉛等の有機酸塩又は硝酸鉛等の無機酸塩の水溶
液から選ばれる。その濃度については、特に限定する必
要はないが、通常30〜100ppmの範囲から選ば
れ、鉛の沈澱析出を防ぐため液性を微酸性として使用す
る。
【0015】本発明の方法においてめっき皮膜性状の改
善を目的として、必要であれば界面活性剤を使用するこ
とができる。界面活性剤の種類としてはアニオン界面活
性剤、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩等から選ばれ、使用量としては10〜30ppmの範
囲から選ばれる。
【0016】本発明の方法における無電解めっきの前処
理法としては、特に限定はしないが、従来公知の二段ジ
ンケート法により実施される。
【0017】本発明の方法における無電解めっきの条件
としては、例えば次のようなものが挙げられる。めっき
浴温度は、80〜92℃、好ましくは85〜90℃の範
囲から選ばれる。めっき浴のpHは、4.0〜6.0、
好ましくは4.5〜5.5の範囲から選ばれ、めっき浴
の負荷に従いpHを変動し、ニッケル析出速度を調節す
る方法をとることができる。このpH調整用のアルカリ
源としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水
酸化アルカリ金属又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等
の炭酸アルカリ金属の水溶液が用いられる。
【0018】めっき液量当りのアルミニウムサブストレ
ートの処理負荷は、通常100〜150dm2 /L・バ
ッチの範囲から選ばれる。
【0019】本発明の方法においては、ニッケル合金め
っき皮膜中の鉛含量を測定し、その含量を指標にしなが
らめっき液中に補充する鉛塩補充量を調節するが、その
ニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量としては、300〜
1,000ppm、好ましくは500〜950ppmが
挙げられる。300ppm以下ではめっき液の安定性が
なくなり、1,000ppm以上ではディスクのエッジ
部にカジリが発生し、好ましくは300〜1,000p
pm、さらに好ましくは500〜950ppmの範囲で
優れためっき皮膜性状とめっき液の安定性が得られる。
【0020】上記の鉛含量の測定法としては、例えば蛍
光X線分析法が挙げられる。この蛍光X線分析法を採用
することにより、ニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量は
アルミニウムサブストレートを破壊することなく簡易に
測定することが可能である。例えば、めっき工程のライ
ン上で所定時間毎に手動にてディスクを取り出し、蛍光
X線分析法により鉛含量の定量を行い、鉛塩補充液量を
決定することもできるが、自動的に定量し、鉛塩補充液
量を調節する方法を採用することができる。
【0021】本発明の方法において適用されるめっき方
法としては、図1に示すように一般に連続式の無電解め
っき装置を用いて行われる。図1中、1は複数枚のアル
ミニウムサブストレートAを同時に無電解ニッケルめっ
きできるめっき浴槽であり、2は消費されためっき液成
分を補充するため、循環するめっき液に補充液を添加す
る補充槽であり、3はめっき液の循環ポンプであり、4
は循環めっき液を濾過するフィルターである。
【0022】めっき浴槽1には、初期の無電解ニッケル
めっき液を所定量入れ、8、3、4、9で示す循環ライ
ンでめっき液を循環しながら、浸漬した複数枚のアルミ
ニウムサブストレートAを回転させながら所定条件下で
無電解ニッケルめっきを行う。めっき浴槽1よりオーバ
ーフローで流出しためっき液は、導管5を通って補充槽
2に入り、それぞれ導管6a、6b、6c及び6dから
補充槽2に導入される鉛イオン補充液、pH調整用のア
ルカリ水溶液、次亜燐酸ナトリウム補充液及びニッケル
イオン補充液が攪拌機7により均一に混合される。次い
で、補充槽2内のめっき液は、槽の下部の導管8からポ
ンプ3により抜き出され、フィルター4により濾過され
た後、導管9によりめっき浴槽1に循環する。
【0023】鉛塩補充液を添加する方法としては、一般
的には上記めっき装置の循環ライン又はめっき液補充槽
中に連続補充するのが適当である。
【0024】
【作用】従来公知の方法として無電解ニッケルめっき液
の安定剤としては鉛塩溶液等の微量の重金属イオンを使
用しているが、極めて微量のため分析が容易ではなく、
めっき液中の鉛イオンの定量を行わずにニッケル又は次
亜燐酸塩補充液中に共存させることでめっき析出量に合
わせて一定量の鉛イオンを添加していた。しかし、この
方法ではディスク境界面でのめっき液の流速の影響等に
よりニッケル合金めっき皮膜への鉛の析出量が異なり、
めっき液中の鉛イオン濃度が限定する範囲を外れ、ニッ
ケルめっき皮膜性状を著しく損なうことがあった。
【0025】これに対して、本発明の方法はニッケル合
金めっき皮膜中の鉛含量を測定し、その値を指標にして
皮膜中の鉛含量が一定範囲になるように鉛塩補充液量を
調節することによりめっき液の流速の影響を排除し、優
れたニッケル合金めっき皮膜が得られると共にめっき液
負荷時の安定性を保証することを容易にする。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。 「実施例1」市販の3.5インチアルミニウムサブスト
レートを市販のアルカリ脱脂液、酸エッチング及び活性
化液を用いて、公知の条件で処理した後、市販のジンケ
ート液及び酸剥離液を用いて従来公知の2段ジンケート
処理を行い、前処理を実施した。
【0027】次に、図1のような循環式の無電解めっき
装置を使用し、下記の組成のリンゴ酸ーコハク酸系の無
電解ニッケルめっき液を用い、ニッケル塩補充液(硫酸
ニッケル6水塩の33%水溶液)、次亜燐酸塩補充液
(還元剤)(次亜燐酸ナトリウムの44%水溶液)、鉛
塩補充液(酢酸鉛として、鉛イオン濃度50ppm水溶
液)及びアルカリ中和液をめっき液循環ラインの補充槽
に連続的に添加しながら、浴温85℃、浴pHを初期
4.7より1ターン当り0.10ずつ上昇しながらめっ
き処理を実施し、18μmのニッケル合金(ニッケルー
燐合金系)めっき皮膜を形成した。ニッケル析出速度は
約8μm/Hrを維持できた。
【0028】初期無電解ニッケルめっき液組成 硫酸ニッケル 0.095 モル/L 次亜燐酸ナトリウム 0.285 モル/L リンゴ酸 0.332 モル/L コハク酸 0.12 モル/L 鉛イオン(Pb2+)濃度 1.0 ppm 水酸化ナトリウム pHを4.7に調整 ニッケル塩及び還元剤の補充は常法に従い、めっき液中
のニッケルイオン濃度の測定は可視吸収スペクトル連続
測定法により実施し、めっき液のpHの調整はpH連続
測定法によりアルカリ中和液を連続的に添加する方法に
より実施した。
【0029】一方、鉛塩溶液の補充は生成するニッケル
合金皮膜中の鉛含量を蛍光X線分析法により定量し、4
90〜960ppmの範囲に入るように鉛塩補充液を循
環ラインの補充槽に連続的に添加した。生成したニッケ
ル合金めっき皮膜の皮膜性状及び4ターン後の浴安定性
を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】しかして、ニッケル合金めっき皮膜中の鉛
含量を500〜950ppmになるように、鉛塩補充液
量を調節することにより、得られるニッケル合金めっき
皮膜の皮膜性状は良好であり、かつめっき液中の鉛イオ
ン濃度もよく調整され、高負荷のめっき液においてもめ
っき液が安定に保持されることが認められた。
【0032】「実施例2」実施例1と同様に3.5イン
チのアルミニウムサブストレートの前処理を実施し、下
記組成の無電解ニッケルめっき液を用いて、生成するニ
ッケル合金めっき皮膜中の鉛含量が900ppmになる
ように鉛塩補充量を調節し、めっき条件を下記のように
設定した以外は、実施例1と同様な方法で無電解めっき
を実施して、18μmのニッケル合金めっき皮膜を形成
した。ニッケル析出速度は約7μm/Hrを維持でき
た。
【0033】初期無電解ニッケルめっき液組成 硫酸ニッケル 0.10 モル/L 次亜燐酸ナトリウム 0.30 モル/L 乳酸 0.53 モル/L リンゴ酸 0.10 モル/L コハク酸 0.03 モル/L 鉛イオン(Pb2+)濃度 1.0 ppm 水酸化ナトリウム pHを4.8に調整 めっき条件 めっき液の初期pH 4.8 浴温 85℃ 生成したニッケル合金めっき皮膜は良好であり、ニッケ
ルめっき浴は4ターンまで安定であった。
【0034】「実施例3」実施例1と同様の方法で3.
5インチのアルミニウムサブストレートに前処理を実施
し、下記組成の無電解ニッケルめっき液を用いて、生成
するニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量が900ppm
になるように鉛塩補充量を調節し、めっき条件を下記の
ように設定した以外は、実施例1と同様な方法で無電解
めっきを実施して、18μmのニッケル合金皮膜を形成
した。ニッケル析出速度は約8μm/Hrを維持でき
た。
【0035】初期無電解ニッケルめっき液組成 硫酸ニッケル 0.10 モル/L 次亜燐酸ナトリウム 0.15 モル/L 酒石酸ナトリウム 0.60 モル/L クエン酸ナトリウム 0.10 モル/L 硫酸アンモニウム 0.45 モル/L 鉛イオン(Pb2+)濃度 1.0 ppm めっき条件 めっき液の初期pH 4.8 浴温 85℃ 生成したニッケル合金めっき皮膜は良好であり、ニッケ
ルめっき浴は4ターンまで安定であった。
【0036】「実施例4」実施例1と同様に3.5イン
チのアルミニウムサブストレートに前処理を実施し、下
記組成の無電解ニッケルめっき液を用いて、生成するニ
ッケルめっき皮膜中の鉛含量が900ppmになるよう
に鉛塩補充量を調節し、めっき条件を下記のように設定
した以外は、実施例1と同様な方法で無電解めっきを実
施して、18μmのニッケル合金めっき皮膜を形成し
た。ニッケル析出速度は約8μm/Hrを維持できた。
【0037】初期無電解ニッケルめっき液組成 硫酸ニッケル 0.10 モル/L 次亜燐酸ナトリウム 0.10 モル/L リンゴ酸 0.10 モル/L グリシン 0.30 モル/L グルコン酸ナトリウム 0.30 モル/L 鉛イオン(Pb2+)濃度 1.0 ppm めっき条件 めっき液の初期pH 4.5 浴温 85℃ 生成したニッケル合金めっき皮膜は良好であり、ニッケ
ルめっき浴は4ターンまで安定であった。
【0038】「比較例1」実施例1の方法と同様に3.
5インチのアルミニウムサブストレートの前処理を実施
し、実施例1と同様の組成の無電解ニッケルめっき液を
用いたが、生成するニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量
が300ppm以下及び1100ppmになるように鉛
塩補充量を調節した以外は、実施例1と同様な方法で無
電解めっきを実施して、18μmのニッケル合金めっき
皮膜を形成した。
【0039】得られた生成したニッケル合金めっき皮膜
の性状を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】ニッケル合金皮膜中の鉛含量を300pp
m以下になるように、鉛塩の補充量を調節すると、ニッ
ケル合金めっき皮膜の性状が著しく悪化し、ターン数
3.5においてニッケルめっき浴中にニッケル粒子の析
出が起こり、浴の能力が著しく低下し、所定のニッケル
析出速度を維持できなくなった。又、ニッケル合金めっ
き皮膜中の鉛含量が1100ppmではめっき品の内周
及び外周にカジリが発生した。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法により、無電解めっき液中
の鉛イオンを適切な濃度に調節することが可能となり、
得られるニッケル合金皮膜は薄膜磁気ハードディスクの
下地基板として、優れた平面平滑性が得られる。また、
この発明により、薄膜磁気ハードディスクの下地基板を
安定に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無電解ニッケルめっきを実施する場合のめっき
液の循環装置の説明図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル塩水溶液に錯化剤としてヒドロ
    キシカルボン酸類、pH緩衝剤として脂肪族カルボン酸
    類又は芳香族カルボン酸類、還元剤として次亜燐酸塩及
    びめっき液安定剤として微量の鉛イオンを含む無電解ニ
    ッケルめっき液を使用してニッケル合金めっき皮膜を製
    造する方法において、生成するニッケル合金めっき皮膜
    中の鉛含量を測定し、その含量を指標にしながら、めっ
    き液中の鉛イオン濃度を鉛塩補充液で調節することを特
    徴とする無電解ニッケルめっき皮膜の製造法。
  2. 【請求項2】 ニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量が3
    00〜1,000ppmになるように、めっき液中の鉛
    イオン濃度を鉛塩補充液で調節することからなる請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量が5
    00〜950ppmになるように、めっき液中の鉛イオ
    ン濃度を鉛塩補充液で調節することからなる請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 ニッケル合金めっき皮膜中の鉛含量を蛍
    光X線分析法により測定することからなる請求項1記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 鉛塩補充液を補充する方法として、めっ
    き装置循環ライン又はめっき液補充槽中に連続補充する
    ことからなる請求項1記載の方法。
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