JP3111614B2 - 無電解ニッケルめっき浴の再生方法 - Google Patents
無電解ニッケルめっき浴の再生方法Info
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- JP3111614B2 JP3111614B2 JP04083316A JP8331692A JP3111614B2 JP 3111614 B2 JP3111614 B2 JP 3111614B2 JP 04083316 A JP04083316 A JP 04083316A JP 8331692 A JP8331692 A JP 8331692A JP 3111614 B2 JP3111614 B2 JP 3111614B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性ニッケル塩、錯
化剤及び還元剤として次亜リン酸又はその塩を含む無電
解ニッケルめっき浴の再生方法に関する。
化剤及び還元剤として次亜リン酸又はその塩を含む無電
解ニッケルめっき浴の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】水溶性
ニッケル塩、錯化剤及び還元剤として次亜リン酸又はそ
の塩を含む無電解ニッケルめっき浴(以下、単にNi−
P浴と略記する)は、次亜リン酸イオンの還元作用でニ
ッケルイオンが金属ニッケルに還元されて被めっき物に
析出していくことにより、めっきが行われる。
ニッケル塩、錯化剤及び還元剤として次亜リン酸又はそ
の塩を含む無電解ニッケルめっき浴(以下、単にNi−
P浴と略記する)は、次亜リン酸イオンの還元作用でニ
ッケルイオンが金属ニッケルに還元されて被めっき物に
析出していくことにより、めっきが行われる。
【0003】従って、めっきの進行により、Ni−P浴
中のニッケルイオン及び次亜リン酸イオンが低下し、析
出速度が低下したり析出物の組成(NiとPとの合金組
成)が変化する。このため、従来よりニッケルイオン及
び次亜リン酸イオンを適宜補給し、これらのイオンの濃
度を初期のレベルに戻し、めっきを継続していくことが
行われている。
中のニッケルイオン及び次亜リン酸イオンが低下し、析
出速度が低下したり析出物の組成(NiとPとの合金組
成)が変化する。このため、従来よりニッケルイオン及
び次亜リン酸イオンを適宜補給し、これらのイオンの濃
度を初期のレベルに戻し、めっきを継続していくことが
行われている。
【0004】しかし、上記のように次亜リン酸イオンの
還元作用でニッケルイオンを還元する時、同時に次亜リ
ン酸イオンが酸化されて亜リン酸イオンが生成し、これ
が漸次Ni−P浴中に蓄積されていく。
還元作用でニッケルイオンを還元する時、同時に次亜リ
ン酸イオンが酸化されて亜リン酸イオンが生成し、これ
が漸次Ni−P浴中に蓄積されていく。
【0005】この亜リン酸イオンは、少量であればめっ
きに殆んど影響を与えないが、多量に蓄積して100g
/l以上、特に150g/l以上になるとめっきに影響
を与える場合が生じ、例えば被めっき物とめっき皮膜
(Ni−Pめっき皮膜)との密着性に問題を与えたり、
めっき皮膜中に共析してその均一性や耐食性に悪影響を
与え、はなはだしい場合はNi−P浴を分解させる場合
がある。
きに殆んど影響を与えないが、多量に蓄積して100g
/l以上、特に150g/l以上になるとめっきに影響
を与える場合が生じ、例えば被めっき物とめっき皮膜
(Ni−Pめっき皮膜)との密着性に問題を与えたり、
めっき皮膜中に共析してその均一性や耐食性に悪影響を
与え、はなはだしい場合はNi−P浴を分解させる場合
がある。
【0006】このため、従来は3〜10ターン(1ター
ンは最初のNi−P浴中に含まれていたニッケルイオン
全量が消費乃至は析出した量で、例えば最初のNi−P
浴中にニッケルイオンが6g/l存在していたとする
と、6g/lのニッケルイオンが消費乃至は析出した場
合を1ターンとする。従ってこの場合、3〜10ターン
はニッケルイオンが18〜60g/l消費乃至析出した
ことを意味する。)使用した後は、Ni−P浴を廃棄し
ていたのが実情である。
ンは最初のNi−P浴中に含まれていたニッケルイオン
全量が消費乃至は析出した量で、例えば最初のNi−P
浴中にニッケルイオンが6g/l存在していたとする
と、6g/lのニッケルイオンが消費乃至は析出した場
合を1ターンとする。従ってこの場合、3〜10ターン
はニッケルイオンが18〜60g/l消費乃至析出した
ことを意味する。)使用した後は、Ni−P浴を廃棄し
ていたのが実情である。
【0007】従って、Ni−P浴の寿命は比較的短か
く、またNi−P浴の廃棄に伴う廃液処理が産業上の問
題となっているため、その対策として種々のNi−P浴
の再生方法、例えば次亜リン酸ナトリウムで処理した強
塩基性アニオン樹脂を使用する方法(Plating
and Surface Finishing, 74
く、またNi−P浴の廃棄に伴う廃液処理が産業上の問
題となっているため、その対策として種々のNi−P浴
の再生方法、例えば次亜リン酸ナトリウムで処理した強
塩基性アニオン樹脂を使用する方法(Plating
and Surface Finishing, 74
〔9〕,80,(1987))などが従来より検討され
ている。
ている。
【0008】しかし、従来のNi−P浴の再生方法は、
処理方法が複雑であったり、再生したNi−P浴中にめ
っきに有害な不純物イオンが混入したり、装置コストが
高いなどの問題があるため、広く実施されるには至って
いない。
処理方法が複雑であったり、再生したNi−P浴中にめ
っきに有害な不純物イオンが混入したり、装置コストが
高いなどの問題があるため、広く実施されるには至って
いない。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
簡単かつ確実にしかも有害な不純物イオンを混入するよ
うな不都合なくNi−P浴を再生することができるNi
−P浴の再生方法を提供することを目的とする。
簡単かつ確実にしかも有害な不純物イオンを混入するよ
うな不都合なくNi−P浴を再生することができるNi
−P浴の再生方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、 長期間め
っきを行って亜リン酸イオンが100g/l以上蓄積し
たNi−P浴の老化液に対し、水溶性ニッケル塩を亜リ
ン酸イオン1モルに対し0.5モル以上の割合で添加す
ることにより、亜リン酸イオンが亜リン酸ニッケルとし
て沈殿し、亜リン酸イオンが除去されること、このよう
にして亜リン酸イオンが除去されたNi−P浴は、これ
を再度使用しても全く支障なくめっきが行われ、亜リン
酸イオンの蓄積で生じる上述したような密着性、均一
性、耐食性等の問題なく良好なめっき皮膜が得られるこ
と、この場合亜リン酸イオン除去処理は単に水溶性ニッ
ケル塩を添加するだけであるので簡単であり、しかもニ
ッケル塩を添加するのでこのニッケル塩がNi−P浴中
に残っても全く問題がなく、特にNi−P浴中のニッケ
ル塩と同じニッケル塩を添加すれば不純物の問題は全く
なくなると共に、共通イオンによる塩析効果により亜リ
ン酸ニッケルの沈殿がより確実に生じることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、 長期間め
っきを行って亜リン酸イオンが100g/l以上蓄積し
たNi−P浴の老化液に対し、水溶性ニッケル塩を亜リ
ン酸イオン1モルに対し0.5モル以上の割合で添加す
ることにより、亜リン酸イオンが亜リン酸ニッケルとし
て沈殿し、亜リン酸イオンが除去されること、このよう
にして亜リン酸イオンが除去されたNi−P浴は、これ
を再度使用しても全く支障なくめっきが行われ、亜リン
酸イオンの蓄積で生じる上述したような密着性、均一
性、耐食性等の問題なく良好なめっき皮膜が得られるこ
と、この場合亜リン酸イオン除去処理は単に水溶性ニッ
ケル塩を添加するだけであるので簡単であり、しかもニ
ッケル塩を添加するのでこのニッケル塩がNi−P浴中
に残っても全く問題がなく、特にNi−P浴中のニッケ
ル塩と同じニッケル塩を添加すれば不純物の問題は全く
なくなると共に、共通イオンによる塩析効果により亜リ
ン酸ニッケルの沈殿がより確実に生じることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。
【0011】従って、本発明は、水溶性ニッケル塩、錯
化剤及び還元剤として次亜リン酸又はその塩を含み、か
つめっきにより次亜リン酸又はその塩が酸化して生成し
た亜リン酸イオンを100g/l以上含有する無電解ニ
ッケルめっき浴の老化液に、水溶性ニッケル塩を上記亜
リン酸イオン1モルに対し、0.5モル以上の割合で添
加して亜リン酸ニッケルを生成沈殿させ、この沈殿物を
除去することを特徴とにする無電解ニッケルめっき浴の
再生方法を提供する。
化剤及び還元剤として次亜リン酸又はその塩を含み、か
つめっきにより次亜リン酸又はその塩が酸化して生成し
た亜リン酸イオンを100g/l以上含有する無電解ニ
ッケルめっき浴の老化液に、水溶性ニッケル塩を上記亜
リン酸イオン1モルに対し、0.5モル以上の割合で添
加して亜リン酸ニッケルを生成沈殿させ、この沈殿物を
除去することを特徴とにする無電解ニッケルめっき浴の
再生方法を提供する。
【0012】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のNi−P浴としては公知のものを使用する
ことができ、水溶性ニッケル塩としては硫酸ニッケル、
塩化ニッケル、酢酸ニッケルなどが使用され、錯化剤と
してはクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸など
のカルボン酸やそれらの塩などが用いられる。また、次
亜リン酸又はその塩としては、通常次亜リン酸ナトリウ
ムが用いられる。これら成分の濃度も通常の範囲であ
り、例えば水溶性ニッケル塩は0.05〜0.3モル/
l、錯化剤は該ニッケル塩1モルに対し1〜5モル/l
の範囲、次亜リン酸又はその塩は15〜90g/lとす
ることができる。なお、Ni−P浴には安定剤、pH調
整剤などを添加し得、Ni−P浴のpHもアルカリ性、
酸性とすることができるが、連続使用のためのめっき液
としてはpHが3.5〜6.5とすることが通常であ
る。
と、本発明のNi−P浴としては公知のものを使用する
ことができ、水溶性ニッケル塩としては硫酸ニッケル、
塩化ニッケル、酢酸ニッケルなどが使用され、錯化剤と
してはクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸など
のカルボン酸やそれらの塩などが用いられる。また、次
亜リン酸又はその塩としては、通常次亜リン酸ナトリウ
ムが用いられる。これら成分の濃度も通常の範囲であ
り、例えば水溶性ニッケル塩は0.05〜0.3モル/
l、錯化剤は該ニッケル塩1モルに対し1〜5モル/l
の範囲、次亜リン酸又はその塩は15〜90g/lとす
ることができる。なお、Ni−P浴には安定剤、pH調
整剤などを添加し得、Ni−P浴のpHもアルカリ性、
酸性とすることができるが、連続使用のためのめっき液
としてはpHが3.5〜6.5とすることが通常であ
る。
【0013】このNi−P浴を用いためっき法も通常の
方法を採用し得るが、めっき反応の進行と共にNi−P
浴中のニッケルオン、次亜リン酸イオンが低下すると共
に、pHが低下する。このため、連続的又は間欠的にN
i−P浴に対し補給剤として水溶性ニッケル塩、次亜リ
ン酸又はその塩を添加すると共に、水酸化ナトリウム、
アンモニア水等のpH上昇剤を添加し、Ni−P浴中の
ニッケルイオン濃度、次亜リン酸イオン濃度及びpHを
所定濃度に維持する。これによって、長期間に亘り良好
な無電解めっきを行うことができるが、Ni−P浴中に
次亜リン酸イオンの酸化によって生じる亜リン酸イオン
が蓄積し、亜リン酸イオンが100g/l以上、特に1
50g/l以上になると、密着性、均一性、耐食性等の
問題が生じてくる。
方法を採用し得るが、めっき反応の進行と共にNi−P
浴中のニッケルオン、次亜リン酸イオンが低下すると共
に、pHが低下する。このため、連続的又は間欠的にN
i−P浴に対し補給剤として水溶性ニッケル塩、次亜リ
ン酸又はその塩を添加すると共に、水酸化ナトリウム、
アンモニア水等のpH上昇剤を添加し、Ni−P浴中の
ニッケルイオン濃度、次亜リン酸イオン濃度及びpHを
所定濃度に維持する。これによって、長期間に亘り良好
な無電解めっきを行うことができるが、Ni−P浴中に
次亜リン酸イオンの酸化によって生じる亜リン酸イオン
が蓄積し、亜リン酸イオンが100g/l以上、特に1
50g/l以上になると、密着性、均一性、耐食性等の
問題が生じてくる。
【0014】本発明は、このように老化しためっき液に
水溶性ニッケル塩を添加し、蓄積された亜リン酸イオン
を亜リン酸ニッケルとして沈殿させるものである。
水溶性ニッケル塩を添加し、蓄積された亜リン酸イオン
を亜リン酸ニッケルとして沈殿させるものである。
【0015】ここで、水溶性ニッケル塩としては、特に
制限されないが、Ni−P浴中にニッケルイオンを供給
するニッケル塩と同じものを用いることが、Ni−P浴
の浴組成を損なうことがなく、不純物混入の問題が全く
生じないと共に、共通イオンによる塩析効果が有効に発
揮されて、亜リン酸イオンをより効果的に亜リン酸ニッ
ケルとして沈殿させることができるため、推奨される。
制限されないが、Ni−P浴中にニッケルイオンを供給
するニッケル塩と同じものを用いることが、Ni−P浴
の浴組成を損なうことがなく、不純物混入の問題が全く
生じないと共に、共通イオンによる塩析効果が有効に発
揮されて、亜リン酸イオンをより効果的に亜リン酸ニッ
ケルとして沈殿させることができるため、推奨される。
【0016】この水溶性ニッケル塩の添加は、亜リン酸
イオン1モルに対して0.5モル以上、好ましくは1モ
ル以上の割合とするもので、水溶性ニッケル塩が0.5
モルより少ないと亜リン酸イオンを沈殿除去する効果が
十分達成されず、特に上述した水溶性ニッケル塩補給剤
をNi−P浴のニッケル濃度維持のために添加する添加
量(通常3〜15g/l=亜リン酸イオンを100g/
l含むNi−P浴に対し、該亜リン酸イオン1モルに対
し0.5モルより少ない量)では実質上亜リン酸イオン
の除去効果は期待できない。なお、水溶性ニッケル塩の
添加量上限は2.5モル、特に2モルとすることが好ま
しい。
イオン1モルに対して0.5モル以上、好ましくは1モ
ル以上の割合とするもので、水溶性ニッケル塩が0.5
モルより少ないと亜リン酸イオンを沈殿除去する効果が
十分達成されず、特に上述した水溶性ニッケル塩補給剤
をNi−P浴のニッケル濃度維持のために添加する添加
量(通常3〜15g/l=亜リン酸イオンを100g/
l含むNi−P浴に対し、該亜リン酸イオン1モルに対
し0.5モルより少ない量)では実質上亜リン酸イオン
の除去効果は期待できない。なお、水溶性ニッケル塩の
添加量上限は2.5モル、特に2モルとすることが好ま
しい。
【0017】この水溶性ニッケル塩を添加して亜リン酸
イオン除去処理を行う場合、Ni−P浴をpH3.5〜
6.5、特に4〜5に調整して行うことが好ましい。ま
た、処理温度は20〜90℃とすることができるが、通
常は室温でよい。更に、好ましくはスターラー等による
撹拌又は無撹拌下で1〜24時間、特に5〜15時間処
理することが好ましい。この場合、ニッケル塩を添加し
た後、室温下に放置しておくだけでもよい。
イオン除去処理を行う場合、Ni−P浴をpH3.5〜
6.5、特に4〜5に調整して行うことが好ましい。ま
た、処理温度は20〜90℃とすることができるが、通
常は室温でよい。更に、好ましくはスターラー等による
撹拌又は無撹拌下で1〜24時間、特に5〜15時間処
理することが好ましい。この場合、ニッケル塩を添加し
た後、室温下に放置しておくだけでもよい。
【0018】このようにして処理した後は、生成した亜
リン酸ニッケルの沈殿を濾過などの方法で除去する。
リン酸ニッケルの沈殿を濾過などの方法で除去する。
【0019】この再生Ni−P浴は、必要によりそのニ
ッケルイオン濃度、次亜リン酸イオン濃度、pHを調整
した後、再度同じようにめっきに使用でき、このNi−
P浴中に再度亜リン酸イオンが蓄積されてきた場合は上
述したように再生処理を行うことにより、繰り返して使
用でき、従ってNi−P浴の寿命を延長することができ
る。
ッケルイオン濃度、次亜リン酸イオン濃度、pHを調整
した後、再度同じようにめっきに使用でき、このNi−
P浴中に再度亜リン酸イオンが蓄積されてきた場合は上
述したように再生処理を行うことにより、繰り返して使
用でき、従ってNi−P浴の寿命を延長することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0021】〔実施例,比較例〕下記組成のNi−P浴
No.1〜6を調製し、その次亜リン酸ナトリウム濃
度、亜リン酸ナトリウム濃度を測定すると共に、比重を
測定し、また被めっきサンプルとして亜鉛置換処理を施
したアルミニウム板を用い、90℃で90分間無電解ニ
ッケルめっきを行い、その密着性を評価した。結果を表
1に示す。
No.1〜6を調製し、その次亜リン酸ナトリウム濃
度、亜リン酸ナトリウム濃度を測定すると共に、比重を
測定し、また被めっきサンプルとして亜鉛置換処理を施
したアルミニウム板を用い、90℃で90分間無電解ニ
ッケルめっきを行い、その密着性を評価した。結果を表
1に示す。
【0022】No.1(新浴) 硫酸ニッケル 6.0g/l 錯化剤 150 g/l 次亜リン酸ナトリウム 30 g/l 安定剤 微 量 pH(アンモニア水で調製) 4.5No.2 No.1の新浴にH3PO3を2モル/l添加後、pHを
アンモニア水で4.5に調整した浴。No.3 No.1の新浴を硫酸ニッケル、次亜リン酸ナトリウ
ム、NaOHを補給しながら3.5−ターン使用した浴
(アンモニア水でpHを4.5に調整)。No.4 No.3の浴にH3PO3を1モル/l添加後、pHをア
ンモニア水で4.5に調整した浴。No.5 No.4の浴に硫酸ニッケルを2モル/l添加し、室温
下に15時間放置した後、濾過により亜リン酸ニッケル
を除去した浴。No.6 No.3の浴の硫酸ニッケルを2モル/l添加し、室温
下に15時間放置した後、濾過により亜リン酸ニッケル
を除去した浴。
アンモニア水で4.5に調整した浴。No.3 No.1の新浴を硫酸ニッケル、次亜リン酸ナトリウ
ム、NaOHを補給しながら3.5−ターン使用した浴
(アンモニア水でpHを4.5に調整)。No.4 No.3の浴にH3PO3を1モル/l添加後、pHをア
ンモニア水で4.5に調整した浴。No.5 No.4の浴に硫酸ニッケルを2モル/l添加し、室温
下に15時間放置した後、濾過により亜リン酸ニッケル
を除去した浴。No.6 No.3の浴の硫酸ニッケルを2モル/l添加し、室温
下に15時間放置した後、濾過により亜リン酸ニッケル
を除去した浴。
【0023】
【表1】
【0024】表1の結果より、本発明によれば、水溶性
ニッケル塩の添加で亜リン酸イオンを確実に除去し得る
と共に、亜リン酸除去後のめっき液は再使用しても密着
性が良好であり、有効に再使用し得ることが認められ
た。
ニッケル塩の添加で亜リン酸イオンを確実に除去し得る
と共に、亜リン酸除去後のめっき液は再使用しても密着
性が良好であり、有効に再使用し得ることが認められ
た。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、亜リン酸イオンが多量
に蓄積した老化Ni−P浴から亜リン酸イオンを不純物
を導入することなく簡単かつ確実にしかも安価に除去
し、Ni−P浴を再生し得る。
に蓄積した老化Ni−P浴から亜リン酸イオンを不純物
を導入することなく簡単かつ確実にしかも安価に除去
し、Ni−P浴を再生し得る。
Claims (1)
- 【請求項1】 水溶性ニッケル塩、錯化剤及び還元剤と
して次亜リン酸又はその塩を含み、かつめっきにより次
亜リン酸又はその塩が酸化して生成した亜リン酸イオン
を100g/l以上含有する無電解ニッケルめっき浴の
老化液に、水溶性ニッケル塩を上記亜リン酸イオン1モ
ルに対し、0.5モル以上の割合で添加して亜リン酸ニ
ッケルを生成沈殿させ、この沈殿物を除去することを特
徴とする無電解ニッケルめっき浴の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04083316A JP3111614B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 無電解ニッケルめっき浴の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04083316A JP3111614B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 無電解ニッケルめっき浴の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247660A JPH05247660A (ja) | 1993-09-24 |
JP3111614B2 true JP3111614B2 (ja) | 2000-11-27 |
Family
ID=13799025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04083316A Expired - Fee Related JP3111614B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-03-05 | 無電解ニッケルめっき浴の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3111614B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0568773U (ja) * | 1992-02-26 | 1993-09-17 | 陸運電機株式会社 | 2灯交互点滅警報灯 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006025847A1 (de) * | 2006-06-02 | 2007-12-06 | Merck Patent Gmbh | Verwendung von Phosphinsäure in der Galvanotechnik |
-
1992
- 1992-03-05 JP JP04083316A patent/JP3111614B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0568773U (ja) * | 1992-02-26 | 1993-09-17 | 陸運電機株式会社 | 2灯交互点滅警報灯 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05247660A (ja) | 1993-09-24 |
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