JP2807102B2 - 建物の屋根 - Google Patents

建物の屋根

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JP2807102B2
JP2807102B2 JP3221798A JP22179891A JP2807102B2 JP 2807102 B2 JP2807102 B2 JP 2807102B2 JP 3221798 A JP3221798 A JP 3221798A JP 22179891 A JP22179891 A JP 22179891A JP 2807102 B2 JP2807102 B2 JP 2807102B2
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木造住宅等の建物の屋
根に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造住宅等の建物における従来の屋根形
式としては、一つの頂点から分岐する三本以上の交線で
屋根流れ方向が相異なる屋根面が区画された形式のもの
があり、かかる形式の代表的なものとして、例えば、
に示す寄棟屋根または図6に示す方形屋根がある。
【0003】同図において、20は屋根面を示し、隅棟を
構成する稜線(交線)21 で区画されていて、各屋根面20
は、複数の屋根パネル22を面一に接合することにより構
成されている。同図における破線は、前記各屋根パネル
22の接合線23を示しており、従って従来では、この接合
線23が屋根面20の稜線21の頂点24を通るように屋根パネ
ル22を割付けるのが一般的であった。
【0004】また、従来では、図5に示すように、一つ
の屋根面20を構成する屋根パネル22間の接合線23がその
屋根面22と隣接する他の屋根面20を構成する屋根パネル
22間の接合線23と稜線21上の交点25において一致するよ
うに、屋根パネル22を割付けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、屋根面20の稜線21で挟まれる内角θを複
数の屋根パネル22の頂角部分を接合して構成しなければ
ならないため、かかる稜線21の内角部分における屋根パ
ネル22の接合作業に多大な施工手間を要すると共に、屋
根パネル22の頂角部分に角度誤差があると、その誤差が
累積して屋根パネル22を所定位置に設置できない場合が
あった。
【0006】また、従来では、稜線21が交差する頂点24
回りは勿論のこと、稜線21の中途部にある交点25回りに
おいても複数の接合線23が交わる構造となっているた
め、屋根の頂部及び稜線近傍における防水性及び強度上
の観点からも好ましくなかった。本発明は、かかる実情
に鑑み、施工現場における屋根パネルの施工手間を大幅
に低減し、かつ屋根の防水性及び強度を向上させること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明が講じた技術的手段は、一つの頂点4 から分岐す
る三本以上の交線3 で区画された屋根流れ方向が相異な
る屋根面2 を備え、該屋根面2 が複数の屋根パネル7 を
面一に接合して構成された建物の屋根において、前記屋
根パネル7 間の接合線8 が、前記頂点4 からずれた位置
において前記屋根面2 の交線3 と交わるように配置され
ているとともに、一つの前記屋根面2 を構成する屋根パ
ネル7 間の接合線8 が、その屋根面2 と隣接する他の屋
根面2 を構成する屋根パネル7 間の接合線8 に対してず
れた位置に配置されている点にある。
【0008】
【作用】本発明では、屋根パネル7 間の接合線8 が屋根
面2 の交線3 の分岐点である頂点4 からずれた位置に配
置されているので、交線3 間の内角α, βを屋根パネル
7 の頂角でそのまま構成することができる。また、一つ
の屋根面2 を構成する屋根パネル7 間の接合線8 が、そ
の屋根面2と隣接する他の屋根面2 を構成する屋根パネ
ル7 間の接合線8 に対してずれた位置に配置されている
ので、交線3 の中途部においても接合線8 同士が交わる
ことがない。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳述する。図1は、本発明の第一実施例を示し、本発
明をいわゆる寄棟屋根に適用した場合を示している。こ
の寄棟屋根1 は、屋根流れ方向が相異なる四つの屋根面
2(2A〜2D) を備え、この屋根面2 は、計五本の稜線3 で
区画されている。即ち、当該寄棟屋根1 の場合は、三本
の稜線3 が分岐する頂点4 が最頂部に二点あり、この頂
点4 間の稜線3 で大棟5 が構成され、かつ各頂点4 から
軒先に延びる二本の稜線3 で隅棟6 が構成されるように
なっている。
【0010】本実施例では、前記各屋根面2 は、複数の
屋根パネル7 を面一に接合することにより構成されてい
て、しかも、その屋根パネル7 間の接合線8 (図1にお
ける破線) が、前記頂点4 からずれた位置において前記
屋根面2 の稜線3 と交わるように配置されている。即
ち、前記四つの屋根面2 のうち、三角形状を呈する一対
の屋根面2C,2D は、中央の五角形パネル9 の両側に直角
三角形パネル10を接合することにより構成されていて、
五角形パネル9 の上端部の頂角は隅棟6 を構成する稜線
3 間で挟まれる内角αに略一致するように設定されてい
る。
【0011】一方、台形状を呈する一対の屋根面2A,2B
は、それぞれ一対ずつの四角形パネル11、五角形パネル
12及び三角形パネル13を中央から長手方向両側に向かっ
てその順で接合することにより構成されていて、五角形
パネル12の上端部の頂角は大棟5 を構成する稜線3 と隅
棟6 を構成する稜線3 間で挟まれる内角βと略一致する
ように設定されている。
【0012】また、本実施例では、一つの屋根面2 を構
成する屋根パネル7 間の接合線8 は、その屋根面2 と隣
接する他の屋根面2 を構成する屋根パネル7 間の接合線
8 に対してずれた位置に配置されている。即ち、図1に
おいて、一つの台形の屋根面2Aに着目すると、この屋根
面2Aにある接合線8 は、もう一つの台形の屋根面2Bの接
合線8 に対してずれており、しかも、三角形の屋根面2
C,2D の接合線8 に対してもずれた状態となっている。
【0013】このため、各屋根面2A〜2Dの接合線8 同士
が大棟5 や隅棟6 といった稜線3 の中途部においても交
わらないよう、各屋根パネル7 の幅寸法を設定してあ
る。尚、本実施例では、上記各パネル9,10,11,12,13 の
接合線8 は、それらが構成する各屋根面2 の屋根流れ方
向と一致するようになっている。前記屋根パネル7 は、
図2及び図3に示すように、下面に垂木14が枠組みされ
た野地板15で主構成されていて、本実施例では、この野
地板15の上面に防水シート16及び屋根瓦17が予め工場等
で施工されている。従って、各屋根パネル7 は瓦葺きま
で加工された状態で現場に搬入され、図外の建物本体の
梁材や棟受材上にクレーン等で吊り上げて設置される。
【0014】上記構成に係る本実施例によれば、屋根パ
ネル7 の接合線8 が稜線3 の頂点4からずれた位置にお
いて稜線3 と交わるように配置されており、図1に斜線
で示す如く、稜線3 間の内角α, βを五角形パネル9,12
の頂角でそのまま構成するようにしたので、これら三枚
のパネル9,12を稜線3 に沿って接合するだけで屋根面2
の棟角部を構成することができ、施工現場における屋根
パネル7 の施工手間を大幅に低減することができる。
【0015】また、本実施例によれば、頂点4 の回りに
おいて稜線3 以外に屋根パネル7 の接合線8 が生じるこ
とがないので、屋根1 の頂部の防水性及び強度を向上さ
せることができる。更に、各屋根面2A〜2Dの接合線8 同
士が大棟5 や隅棟6 といった稜線3 の中途部においても
交わらないようになっているので、屋根1 の稜線3 近傍
部分における防水性及び強度も向上させることができ
る。
【0016】図4は、本発明の第二実施例で、本発明を
いわゆる方形屋根に適用した場合を示している。この方
形屋根18は、四つの屋根面2 が全て三角形状を呈してお
り、これらの屋根面2 が屋根の中央に位置する一つの頂
点4 から分岐する四本の稜線3 (隅棟6 )で区画されて
いる。従って、この方形屋根18は四角すい状を呈してお
り、前記寄棟屋根1 の大棟が一つの頂点4 に集約された
場合に相当する。
【0017】本実施例においても、屋根パネル7 の接合
線8 が稜線3 の頂点4 からずれた位置において稜線3 と
交わるように配置され、かつ、一つの屋根面2 を構成す
る屋根パネル7 間の接合線8 は、その屋根面2 と隣接す
る他の屋根面2 を構成する屋根パネル7 間の接合線8 に
対してずれた位置に配置されており、第一実施例と同様
の効果を奏し得ることは勿論である。
【0018】以上、本発明に係る実施例について説明し
たが、本発明は上記した寄棟屋根や方形屋根のような基
本的な屋根形式のみならず、より複雑な形状の屋根にも
適用することができる。また、上記実施例では、各屋根
面2 間の交線が全て稜線3 である場合について説明した
が、谷線である場合にも適用し得ることは勿論である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
屋根パネル7 間の接合線8 を屋根面2の交線3 の分岐点
である頂点4 からずらして配置し、交線3 間の内角α,
βを屋根パネル7 の頂角でそのまま構成するようにした
ので、必要最少限の屋根パネル7 の接合のみで屋根面2
の棟角部を構成することができ、施工現場における屋根
パネル7 の施工手間を大幅に低減することができる。
【0020】また、頂点4 回りに必要以上の接合線8 が
生じることがないので、屋根1 の頂部の防水性及び強度
を向上させることができる。更に、本発明によれば、屋
根1 の交線3 の中途部においても接合線8 同士が交わる
ことがないので、屋根1 の交線3 近傍部分における防水
性及び強度も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る建物の屋根(寄棟屋
根)の平面図である。
【図2】屋根パネルの平面図である。
【図3】同裏面図である。
【図4】本発明の第二実施例に係る建物の屋根(方形屋
根)の平面図である。
【図5】従来の建物の屋根(寄棟屋根)の平面図であ
る。
【図6】従来の建物の屋根(方形屋根)の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 建物の屋根 2 屋根面 2A〜2D 屋根面 3 交線(稜線) 4 頂点 7 屋根パネル 8 接合線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 龍博 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47 号 株式会社クボタ内 (56)参考文献 特開 昭55−72552(JP,A) 特開 平4−31537(JP,A) 実開 平3−41008(JP,U) 実開 昭63−148714(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 7/06 E04B 7/02 511

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの頂点(4) から分岐する三本以上の
    交線(3) で区画された屋根流れ方向が相異なる屋根面
    (2) を備え、該屋根面(2) が複数の屋根パネル(7) を面
    一に接合して構成された建物の屋根において、 前記屋根パネル(7) 間の接合線(8) が、前記頂点(4) か
    らずれた位置において前記屋根面(2) の交線(3) と交わ
    るように配置されているとともに、 一つの前記屋根面(2) を構成する屋根パネル(7) 間の接
    合線(8) が、その屋根面(2) と隣接する他の屋根面(2)
    を構成する屋根パネル(7) 間の接合線(8) に対してずれ
    た位置に配置されていることを特徴とする建物の屋根。
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JPS5572552A (en) * 1978-11-25 1980-05-31 Nat Jutaku Kenzai Roofing material set
JPS63148714U (ja) * 1987-03-18 1988-09-30
JPH0431537A (ja) * 1990-05-29 1992-02-03 Natl House Ind Co Ltd 屋根構造
JP3041008U (ja) * 1997-02-28 1997-09-05 マルイ工業株式会社 自動車用ホイールカバー

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