JP2806873B2 - シリアルバス通信システム - Google Patents

シリアルバス通信システム

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JP2806873B2
JP2806873B2 JP8105487A JP10548796A JP2806873B2 JP 2806873 B2 JP2806873 B2 JP 2806873B2 JP 8105487 A JP8105487 A JP 8105487A JP 10548796 A JP10548796 A JP 10548796A JP 2806873 B2 JP2806873 B2 JP 2806873B2
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裕司 小松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリアルバス通信シ
ステムに関し、特に小規模エリア内のリアルタイム制
御,高速データ電送に用いられるシリアルバス通信シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のシリアルバス通信システ
ムは、家庭内,自動車内,自動販売機内などの小規模エ
リア内におけるリアルタイム制御,高速データ電送に用
いられている。たとえば、図6は、特開昭56−169
452号公報に示されている従来のシリアルバス通信シ
ステムおよび端末装置の構成例1を示すブロック図であ
る。従来のシリアルバス通信システムは、一対の通信ケ
ーブルからなるシリアルバスと、このシリアルバスを共
通の伝送路とし相互にデータ送受信する複数の端末装置
と、を備え、更に、これら各端末装置は、ドライバ,レ
シーバ,衝突検出回路,ビット同期回路,などを有して
いる。
【0003】これら各端末装置は、固有の優先コード,
送信データからなる通信フレームをシリアルバスに送出
し、ビット毎に送信の衝突検出を行い、各端末装置のシ
リアルバス送出の調停を行う。すなわち、これら各端末
装置のドライバおよびシリアルバスは、ワイヤードOR
論理回路を構成しているため、アクティブなレベル(例
えば“0”レベル)を送出した端末装置が送信を継続
し、調停時にパッシブなレベル(例えば“1”レベル)
を送出した端末装置が送信衝突を検出し受信動作に変化
させて通信の調停を行う。この調停により最後まで残っ
た端末装置が全ての送信データをシリアルバスに送出し
ている。
【0004】この従来のシリアルバス通信システムの特
徴は、リアルタイム性に優れていることである。これ
は、複数の端末装置が同時に送信開始した場合において
も、調停優先度が最も高い端末装置は所定時間内に必ず
データ送信できるためである。
【0005】また、リアルタイム性を改善する従来技術
としてHDLC(High−Level Data L
ink Control)通信がある。たとえば、図7
は、特開平2−76338号公報に示されているシリア
ルバス通信システムおよびその送受信フレームの構成例
2を示す説明図である。このシリアルバス通信システム
は、HDLC手順によるシステムであり、上り/下り両
方向の2つのシリアルバス,上りシリアルバスから下り
シリアルバスに折り返し送出するNT(Network
Terminator)装置,両シリアルバスを介し
て送受信する複数の端末装置とを有している。
【0006】このシリアルバス通信システムの各端末装
置は、上りシリアルバスに、DチャネルのHDLCフレ
ームの前に優先コードを送出している。また、Dチャネ
ルビットは、NT装置により、下りシリアルバスに折り
返し送出される。このとき、各端末装置は、自らが送出
したDチャネルビットと折り返しのEチャネルビットと
を比較し、一致しない場合は競合に負け、Dチャネルビ
ットの送出を停止する。
【0007】このシリアルバス通信システムは、各端末
装置からDチャネルへのアクセス競合を早期に検出で
き、優先コードに応じて優先順位の高い端末装置を選択
可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来例1のシリア
ルバス通信システムでは、各端末装置のシリアルバス出
力部がシリアルバスを介してワイヤード論理接続され、
ビット毎に全ての端末装置の送出衝突を検出している。
このため、送受信のビットレートが、シリアルバスにお
ける伝送遅延時間と信号遷移時間との和により、大きく
制限される。特に、シリアルバス上の信号がアクティブ
レベルからパッシブレベルに変化するときの信号遷移時
間は、シリアルバスの終端抵抗および等価容量により決
まる時定数に比例して定まる。送受信のビットレートを
高くするためシリアルバスの終端抵抗を小さくすると、
シリアルバスを駆動するための消費電流が増大する問題
がある。
【0009】また、シリアルバスにおける伝送遅延時間
はシリアルバス長に比例するため、伝送遅延時間を短縮
すると、シリアルバス長が制限され端末装置の接続台数
が制限される問題がある。
【0010】さらに、従来例2のシリアルバス通信シス
テムでは、上り/下り両方向の2つのシリアルバスを必
要とし、また、上りシリアルバスから下りシリアルバス
に折り返し送出するNT装置など、端末装置とことなる
特別な機能を有する装置を設ける必要があり、システム
全体のコストおよびスペースが増大する。
【0011】したがって、本発明の目的は、上記技術課
題の少なくとも1つを解決し、シリアルバス通信システ
ムにおいて、小規模エリア内のデータ伝送を高速化し、
リアルタイム制御性を向上することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は、一
対の通信ケーブルからなるシリアルバスと、このシリア
ルバスを共通の伝送路とし固有の優先コードにより送信
順序を調停し相互にデータを送受信する複数の端末装置
と、を有するシリアルバス通信システムにおいて、前記
各端末装置が、前記データのビット列をフレーム単位で
送受信する処理を行うフレーム処理部と、前記優先コー
ドのビット列を生成し前記シリアルバス上に送出された
前記優先コードの送出衝突を検出し前記優先コードに応
じて前記データの送信順序を調停するバス調停部と、前
記データの送受信フレーム期間を示すフレーム同期信号
により前記データの送信フレームおよび前記優先コード
のビット列を互いに異なるパルス波形の電気信号に変換
し前記シリアルバスを介して前記データを送受信するト
ランシーバ部と、を備えている。
【0013】また、前記トランシーバ部が、入力信号お
よびその反転信号が別々に入力されイネーブル端子から
の駆動制御により前記一対の通信ケーブルのそれぞれを
駆動する一対のラインドライバと、前記イネーブル端子
の活性電圧および前記優先コードのビット列を入力し前
記フレーム同期信号により選択しイネーブル端子に出力
する制御セレクタと、前記データの送信フレームのビッ
ト列および前記優先コードの極性信号を入力し前記フレ
ーム同期信号により選択し前記入力信号を出力する入力
セレクタと、を有している。
【0014】また、前記トランシーバ部が、前記一対の
通信ケーブルのそれぞれに差動入力端子を接続し差動増
幅する差動増幅器と、この差動増幅器の出力に接続され
前記フレーム同期信号によりオフ制御される定電流源
と、前記差動増幅器の出力を基準電圧と比較し受信信号
として出力するコンパレータと、を備えている。
【0015】また、上記手段の下位解決手段として、前
記トランシーバ部が、ビット値“1”および“0”に対
応して異なるパルス幅を持つ単極性パルス波形の電気信
号に前記優先コードのビット列を変換し、前記送信フレ
ームのビット列を双極性NRZ(Non−Return
to Zero)パルス波形の電気信号に変換してい
る。そのため、前記バス調停部が、ビット値“1”およ
び“0”に対応して異なるパルス幅を持つ信号に前記優
先コードのシリアル変換信号を変調し前記優先コードの
ビット列として出力する変調器を備え、前記トランシー
バ部が、前記極性信号として定レベルを入力している。
【0016】さらに、他の下位解決手段として、前記送
受信フレームのビット列の送受信周波数を前記優先コー
ドのビット列の送受信周波数の整数倍とし、前記トラン
シーバ部が、ビット値“1”に対応して順に極性反転さ
せた双極性RZ(Return to Zero)パル
ス波形のAMI(AlternateMark Inv
ersion)信号に前記優先コードのビット列を変換
し、前記送信フレームのビット列を双極性NRZパルス
波形の電気信号に変換している。そのため、前記バス調
停部が、前記優先コードのシリアル変換信号をRZパル
ス波形に変調し前記優先コードのビット列として出力し
且つこのビット列のビット値“1”に対応して順に反転
させた信号を前記極性信号として出力する変調回路と、
前記送受信フレームのビット列の送受信周波数を分周し
前記優先コードのビット列の送受信周波数とする分周回
路と、を備えている。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0018】図1は、本発明のシリアルバス通信システ
ムの実施形態1を示すブロック図である。本実施形態の
シリアルバス通信システムは、図1(A)に示すよう
に、シリアルバス1,複数の端末装置2とを有し、シリ
アルバス1を共通の伝送路とし、端末装置固有の優先コ
ードにより送信順序を調停し、任意の端末装置間で相互
にデータを送受信する。また、各端末装置2は、トラン
シーバ部3,バス調停部4,HDLC部5とを備えてい
る。
【0019】トランシーバ部3は、図1(B)に示すよ
うに、ラインドライバ9および10,セレクタ6および
7,差動増幅器11,定電流源12,コンパレータ1
3,などを有し、データの送受信フレーム期間を示すフ
レーム同期信号FCKによりデータの送信フレームおよ
び優先コードのビット列を互いに異なるパルス波形の電
気信号に変換しシリアルバス1を介してデータを送受信
する。
【0020】ラインドライバ9および10は、入力信号
およびその反転信号が別々に入力され、イネーブル端子
からの駆動制御により一対の通信ケーブルのそれぞれを
駆動する。セレクタ6は、イネーブル端子の活性電圧V
DDおよび優先コードのビット列PBを入力し、フレー
ム同期信号FCKにより選択しイネーブル端子に出力す
る。セレクタ7は、データの送信フレームのビット列T
Xおよび優先コードの極性信号を入力し、フレーム同期
信号FCKにより選択しラインドライバ9および10に
入力信号およびその反転信号を出力する。差動増幅器1
1は、一対の通信ケーブルのそれぞれに差動入力端子を
接続し差動増幅する。定電流源12は、差動増幅器11
の出力に接続され、フレーム同期信号FCKによりオフ
制御される。コンパレータ13は、差動増幅器11の出
力を基準電圧と比較し、受信信号RXとして出力する。
【0021】図2は、このトランシーバ部3における入
出力信号を示す波形図である。図1,2を参照して、端
末装置2がシリアルバス1を介してデータを送受信する
ときのトランシーバ部3の動作を説明する。
【0022】まず、端末装置2に入力された固有の優先
コードは、バス調停部3でシリアル変換され更にビット
値“1”および“0”に対応して異なるパルス幅を持つ
信号にパルス幅変調され、優先コードのビット列PBと
してセレクタ6に入力される。このとき、バス調停部3
からのフレーム同期信号FCKが“ロウ”レベルである
ので、優先コードのビット列PBは、セレクタ6により
選択され、ラインドライバ9,10のイネーブル端子に
入力される。同時に、セレクタ7は、優先コードの極性
信号として入力されている“ハイ”レベルを選択し、ラ
インドライバ9,10の入力Iはそれぞれ“ハイ”レベ
ル,“ロウ”レベルに固定される。そのため、シリアル
バス1には、優先コードのビット列PBが単極性RZ
(Return to Zero)パルス波形の電流信
号として出力される。
【0023】次に、優先コードのビット列PBの送出が
終了すると、バス調停部3からのフレーム同期信号FC
Kが“ハイ”レベルに変化し、セレクタ6はVDDを選
択し、ラインドライバ9,10のイネーブル端子は“ハ
イ”レベルに固定される。同時に、セレクタ7は、HD
LC部5からデータの送信フレームのビット列TXを選
択し、ラインドライバ9,10の入力Iにそれぞれ送信
フレームのビット列TXおよびその反転信号を出力す
る。そのため、シリアルバス1には、送信フレームのビ
ット列TXが双極性NRZ(Non−Return t
o Zero)パルス波形の電流信号として出力され
る。送信フレームのビット列が終了し、シリアルバス1
がアイドリング状態になると、バス調停部3からのフレ
ーム同期信号FCKは“ロウ”レベルに戻る。
【0024】これら各端末装置2から出力された電流信
号は、シリアルバス1を構成する通信ケーブル間の終端
抵抗に流れ、通信ケーブル間電圧VLを発生する。この
通信ケーブル間電圧VLは、各端末装置2のトランシー
バ部3内の差動増幅器11で増幅された後、コンパレー
タ13により基準電圧と比較され、受信信号RXとして
バス調停部4,HDLC部5に出力される。このとき、
優先コードのビット列に対応した単極性RZパルス波形
の電流信号をシリアルバス1を介して受信するとき、す
なわち、バス調停部3からのフレーム同期信号FCKが
“ロウ”レベルであるとき、定電流源12はフレーム同
期信号FCKの制御によりオンし差動増幅器11の出力
にオフセットを与え、単極性RZパルス波形の電流信号
が検出される。一方、送受信フレームに対応した双極性
NRZパルス波形の電流信号をシリアルバス1を介して
受信するとき、すなわち、バス調停部3からのフレーム
同期信号FCKが“ハイ”レベルであるとき、定電流源
12はフレーム同期信号FCKの制御によりオフし差動
増幅器11の出力にオフセットを与えること無く、双極
性NRZパルス波形の電流信号が検出される。
【0025】次に、バス調停部4,HDLC部5の機能
を簡単に説明する。図3は、本実施形態におけるバス調
停部4,HDLC部5の詳細構成例を示すブロック図で
ある。
【0026】バス調停部4は、各端末装置固有の優先度
を示す優先コードをシリアル変換し且つビット値“1”
および“0”に対応して異なるパルス幅を持つ信号にパ
ルス幅変調したビット列PBを生成し、シリアルバス1
上に送出された優先コードの送出衝突を検出し、優先コ
ードに応じて送信フレームのビット列TXの送信順序を
調停する。すなわち、シリアルバス1からトランシーバ
部3を介して受信した受信信号RXは、PWM復調回路
23に入力され、優先コードに復調される。コンパレー
タ22は、復調された優先コードと、送信中の固有の優
先コードと、をビット毎に比較し、優先コードの送出衝
突を検出し、衝突検出信号ALを再送コントロール回路
37に出力する。再送コントロール回路37は、シフト
レジスタ20を制御し、衝突検出以降の優先コード送出
を停止させ、また、受信フレームの受信が終了しアイド
リング状態を検出すると、優先コード送出を再開させ
る。
【0027】HDLC部5は、データのビット列をフレ
ーム単位で送受信する処理を行うフレーム処理部であ
り、送信データから送信フレームを生成し、受信フレー
ムから受信データを検出する。すなわち、送信データT
XDは、送信データバッファ36を介してゼロ挿入回路
33に入力される。フラグおよびCRCを付加した送信
データは、シリアル変換され、HDLC送信フレームの
ビット列TXとしてトランシーバ部3に出力される。ま
た、トランシーバ部3を介して受信した受信信号RX
は、フラグ検出回路30によりHDLC受信フレームの
先頭が検出された後、ゼロ消去回路26を介してCRC
チェック回路27および受信シフトレジスタ28に入力
され、エラーチェックおよびパラレル変換される。HD
LC受信フレームのデータ部は、受信データバッファ3
1を介して、受信データRXDとして出力される。同時
に、データの先頭部分は、アドレス比較回路29により
通信制御ユニットの固有アドレスと比較される。また、
受信クロック信号RCKは、PLL回路25により受信
信号RXから、クロックリカバリー期間を経て、再生成
している。
【0028】図4は、本実施形態のシリアルバス通信シ
ステムにおける端末装置の送受信動作を示す流れ図であ
る。図4を参照し説明する。まず、シリアルバス1を介
して送信実行しようとする端末装置2は、シリアルバス
1上の信号をセンスし、信号検出により受信動作に移行
する。仮に一定期間無信号である場合、アイドリング状
態であると判断し優先コードの送出を行う。この優先コ
ードは、複数の端末装置が同時送出するとシリアルバス
1上で論理和される。優先コードの衝突検出は、1ビッ
ト毎に送信信号と受信信号とを比較することにより行わ
れる。
【0029】すなわち、論理和によって変化しないアク
ティブ・レベルを出力した端末装置は、常に調停に勝ち
残り、これと同時にパッシブ・レベル(ハイインピーダ
ンス)を出力した端末装置は、調停に負ける。このた
め、優先コードのビット列において、アクティブ・レベ
ル,パッシブ・レベルをそれぞれ“1”,“0”と設定
した場合、優先コードの数値が大きい端末装置ほど、バ
ス調停において高い優先度を持つことになる。また、優
先コードの衝突検出を正しく行うため、本実施形態のシ
リアルバス通信システムにおける端末装置は、シリアル
バス1がパッシブ・レベルからアクティブ・レベルに変
化するタイミングに同期させて、優先コードを同時に送
出している。
【0030】次に、優先コード送出が終了すると、上述
の送信動作の調停で勝ち残った端末装置は、ラインドラ
イバ9および10を非平衡RZパルス駆動から平衡差動
NRZパルス駆動に切り替え、フラグ,アドレス,デー
タ,CRC,フラグとからなるHDLC送信フレームを
送信し、送信終了後、受信動作に移行する。
【0031】次の受信動作では、フレーム同期信号FC
Kが“ハイ”レベルであるため、定電流源12はフレー
ム同期信号FCKの制御によりオフし差動増幅器11の
出力にオフセットを与えること無く、双極性NRZパル
ス波形の電流信号が検出され、受信信号RXとして出力
される。この受信信号RXから、各端末装置内のクロッ
ク・リカバリー回路であるPLL回路25は、クロック
リカバリー期間を経て、受信クロック信号RCKを再生
成する。この受信クロック信号RCKの同期して、クロ
ックリカバリー期間後のフラグ,アドレス,データ,C
RC,フラグとからなるHDLCフレームを受信する。
【0032】次に、前回の送信動作調停で敗れ未送信デ
ータが残っている場合、再び送信動作に移行する。ま
た、未送信データが無い場合、受信待ちとなる。
【0033】本実施形態のシリアルバス通信システムで
は、シリアルバス1へ優先コードのビット列PBを送出
するとき、優先コードをシリアル変換し且つビット値
“1”および“0”に対応して異なるパルス幅を持つ信
号にパルス幅変調したビット列PBを用いているため、
優先コードのビット列PBの全ビットがRZパルス波形
で変化するパルス信号となっている。この優先コード送
出時のパルス信号における最小パルス幅Twpは、シリ
アルバスの最大伝送遅延時間Tpd,アクティブ・レベ
ルへの立上り時間Tr,パッシブ・レベルへの立下り時
間Tfにより、 Twp>Tpd+Tr+Tf となる。ここで、最大伝送遅延時間Tpdは、シリアル
バスに接続される全端末装置で、ビット毎に同期をとる
ための制限になる。また、立下り時間Tfは、全端末装
置がパッシブ・レベルであるハイインピーダンスを出力
し、シリアルバスの等価容量に充電されている電荷が終
端抵抗により放電する時間であり、一般に立上り時間T
rより大きい。
【0034】一方、シリアルバス1へHDLC送信フレ
ームのビット列TXを送出するとき、バス調停で勝ち残
った唯一の端末装置のみが、正負のアクティブ・レベル
を持つ双極性NRZパルス信号で行う。このとき、受信
信号と同期する受信クロック信号は、各端末装置内のク
ロック・リカバリー回路であるPLL回路25により再
生される。そのため、送信フレーム送出時の最小パルス
幅Twpは、最大伝送遅延時間Tpd,立上り時間Tr
に依存することなく、小さい値を用いることが出来る。
【0035】たとえば、本実施形態のシリアルバス通信
システムでは、シリアルバス1へ優先コードのビット列
PBを送出するとき、優先コード部分を1オクテッド
(8ビット)とし、ビットレート100Kbpsで伝送
する。また、シリアルバス1へHDLC送信フレームの
ビット列TXを送出するとき、HDLC送信フレーム部
分を256オクテッドとし、ビットレート4Mbpsで
伝送する。したがって、通信フレーム全体の伝送時間は
優先コード部分80μs,HDLC送信フレーム部分5
12μsであり、最も優先度の高い通信フレームは、最
長でも約600μsの待ち時間の後に、平均ビットレー
ト3.56Mbpsで伝送することが可能である。
【0036】次に、本発明のシリアルバス通信システム
の実施形態2について図面を参照して説明する。本実施
形態のシリアルバス通信システムは、図1(A)に示さ
れた実施形態1と比較すると、バス調停部4内の構成の
みが相違する。図5は、本発明のシリアルバス通信シス
テムの実施形態2におけるバス調停部4を示すブロック
図であり、図5(B)として、シリアルバス1に送出さ
れたパルス電流信号による通信ケーブル間電圧VLを示
す波形図が付記されている。
【0037】本実施形態のシリアルバス通信システムで
は、送受信フレームのビット列の送受信周波数を優先コ
ードのビット列の送受信周波数の整数倍とし、トランシ
ーバ部3が、シリアルバス1へ優先コードのビット列P
Bを送出するとき、ビット値“1”に対応して順に極性
反転させた双極性RZ(Return to Zer
o)パルス波形のAMI(Alternate Mar
k Inversion)信号に優先コードのビット列
PBを変換している。一方、シリアルバス1へHDLC
送信フレームのビット列TXを送出するときは、送信フ
レームのビット列TXを双極性NRZパルス波形の電気
信号に変換している。
【0038】そのため、バス調停部4が、優先コードの
シリアル変換信号をRZパルス波形に変調し優先コード
のビット列PBとして出力し且つこのビット列のビット
値“1”に対応して順に反転させた信号をPB極性信号
として出力する変調回路と、送受信フレームのビット列
の送受信周波数を分周し優先コードのビット列の送受信
周波数とする分周回路と、を備えている。
【0039】図5(B)に示された通信ケーブル間電圧
VLの波形は、これら分周回路が4分周回路からなり、
送受信フレームのビット列の送受信周波数を優先コード
のビット列の送受信周波数の4倍とされたときの波形で
ある。
【0040】また、送信側で、優先コードのビット列の
先頭にスタートビットを挿入して送信することにより、
通信フレーム全体の先頭でシリアルバス1上の信号変化
を起こさせている。受信側で、受信信号の立上り変化か
らスタートビットを検出し、優先コードの復調タイミン
グを同期および生成している。
【0041】本実施形態のシリアルバス通信システムで
は、各端末装置内のクロック・リカバリー回路であるP
LL回路25が受信クロック信号RCKを再生成するた
め必要とするクロックリカバリー期間が、送受信フレー
ムのビット列の送受信周波数を優先コードのビット列の
送受信周波数の整数倍とすることにより、優先コードの
ビット列の送出期間と兼用でき、通信フレーム全体の伝
送時間を更に高速にできる。そのため、本実施形態のシ
リアルバス通信システムにより、小規模エリア内のデー
タ伝送を高速化し少量データを送受信しリアルタイム制
御する場合、リアルタイム制御性が著しく向上する。
【0042】たとえば、スタートビットおよび優先コー
ド部分を計1オクテッド(8ビット)としビットレート
1Mbpsで伝送し、HDLC送信フレーム部分を16
オクテッドとし4Mbpsで伝送できる。この場合、通
信フレーム全体の伝送時間は優先コード部分8μs,H
DLC送信フレーム部分32μsであり、最も優先度の
高い通信フレームは、最長でも約40μsの待ち時間の
後に、平均ビットレート3.2Mbpsで伝送すること
が可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるシリ
アルバス通信システムは、データの送信フレームおよび
優先コードのビット列を互いに異なるパルス波形の電気
信号に変換する手段を持ち、送信フレームのビット列を
送出する前に優先コードのビット列を単極性パルス信号
に変換しシリアルバスに送出し、ビット毎に衝突検出し
バス調停し、優先コードの送出後に送信フレームを送出
している。そのため、バス調停に要する時間が短時間と
なる。同時に、送信フレームのビット列を双極性パルス
信号に変換しシリアルバスに送出できるため、シリアル
バスの放電時定数に依存せずに、送信フレーム部分のビ
ットレートも高く設定できる。
【0044】また、送受信フレームのビット列の送受信
周波数を優先コードのビット列の送受信周波数の整数倍
とし、優先コードのビット列をAMI信号に変換しシリ
アルバスに送出することにより、受信クロック信号RC
Kを再生成するため必要とするPLL回路クロックリカ
バリー期間が、優先コードのビット列の送出期間と兼用
でき、通信フレーム全体の伝送時間を更に高速にでき
る。
【0045】そのため、小規模エリア内のデータ伝送を
高速化し少量データを送受信しリアルタイム制御する場
合、リアルタイム制御性が著しく向上するなどの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリアルバス通信システムの実施形態
1を示すブロック図である。
【図2】図1におけるトランシーバ部の動作例を示す波
形図である。
【図3】図1におけるバス調停部およびHDLC部の詳
細構成例を示すブロック図である。
【図4】図1における端末装置の送受信動作を示す流れ
図である。
【図5】本発明のシリアルバス通信システムの実施形態
2におけるバス調停部を示すブロック図である。
【図6】従来のシリアルバス通信システムの構成例1を
示すブロック図である。
【図7】従来のシリアルバス通信システムの構成例2を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 シリアルバス 2 端末装置 3 トランシーバ部 4 バス調停部 5 HDLC部 6,7 セレクタ 8 インバータ 9,10 ラインドライバ 11 差動増幅回路 12 定電流源 13,22 コンパレータ 20 シフトレジスタ 21 PWM変調回路 23 PWM復調回路 24 フレームクロック生成回路 25 PLL回路 26 ゼロ消去回路 27 CRCチェック回路 28 受信シフトレジスタ 29 アドレス比較回路 30 フラグ検出回路 31 受信データバッファ 32 送信シフトレジスタ 33 CRC発生回路 34 ゼロ挿入回路 35 フラグ発生回路 36 送信データバッファ 38 送信クロック発生回路 39 優先コードレジスタ AL 衝突検出信号 EN ラインドライバのイネーブル端子 FCK フレーム同期信号 PB 優先コードのビット列 RCK 受信クロック信号 RX 受信信号 TCK 送信クロック信号 TX 送信フレームのビット列 VL 通信ケーブル間電圧

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の通信ケーブルからなるシリアルバ
    スと、このシリアルバスを共通の伝送路とし固有の優先
    コードにより送信順序を調停し相互にデータを送受信す
    る複数の端末装置と、を有するシリアルバス通信システ
    ムにおいて、前記各端末装置が、前記データのビット列
    をフレーム単位で送受信する処理を行うフレーム処理部
    と、前記優先コードのビット列を生成し前記シリアルバ
    ス上に送出された前記優先コードの送出衝突を検出し前
    記優先コードに応じて前記データの送信順序を調停する
    バス調停部と、前記データの送受信フレーム期間を示す
    フレーム同期信号により前記データの送信フレームおよ
    び前記優先コードのビット列を互いに異なるパルス波形
    の電気信号に変換し前記シリアルバスを介して前記デー
    タを送受信するトランシーバ部と、を備えることを特徴
    とするシリアルバス通信システム。
  2. 【請求項2】 前記トランシーバ部が、入力信号および
    その反転信号が別々に入力されイネーブル端子からの駆
    動制御により前記一対の通信ケーブルのそれぞれを駆動
    する一対のラインドライバと、前記イネーブル端子の活
    性電圧および前記優先コードのビット列を入力し前記フ
    レーム同期信号により選択し前記イネーブル端子に出力
    する制御セレクタと、前記データの送信フレームのビッ
    ト列および前記優先コードの極性信号を入力し前記フレ
    ーム同期信号により選択し前記入力信号を出力する入力
    セレクタと、を有する、請求項1記載のシリアルバス通
    信システム。
  3. 【請求項3】 前記トランシーバ部が、前記一対の通信
    ケーブルのそれぞれに差動入力端子を接続し差動増幅す
    る差動増幅器と、この差動増幅器の出力に接続され前記
    フレーム同期信号によりオフ制御される定電流源と、前
    記差動増幅器の出力を基準電圧と比較し受信信号として
    出力するコンパレータと、を備える、請求項1または2
    記載のシリアルバス通信システム。
  4. 【請求項4】 前記トランシーバ部が、ビット値“1”
    および“0”に対応して異なるパルス幅を持つ単極性パ
    ルス波形の電気信号に前記優先コードのビット列を変換
    し、前記送信フレームのビット列を双極性NRZ(No
    n−Return to Zero)パルス波形の電気
    信号に変換する、請求項1,2または3記載のシリアル
    バス通信システム。
  5. 【請求項5】 前記バス調停部が、ビット値“1”およ
    び“0”に対応して異なるパルス幅を持つ信号に前記優
    先コードのシリアル変換信号を変調し前記優先コードの
    ビット列として出力する変調器を備え、前記トランシー
    バ部が、前記極性信号として定レベルを入力する、請求
    項1,2,3または4記載のシリアルバス通信システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記送受信フレームのビット列の送受信
    周波数を前記優先コードのビット列の送受信周波数の整
    数倍とし、前記トランシーバ部が、ビット値“1”に対
    応して順に極性反転させた双極性RZ(Return
    to Zero)パルス波形のAMI(Alterna
    teMark Inversion)信号に前記優先コ
    ードのビット列を変換し、前記送信フレームのビット列
    を双極性NRZパルス波形の電気信号に変換する、請求
    項1,2または3記載のシリアルバス通信システム。
  7. 【請求項7】 前記バス調停部が、前記優先コードのシ
    リアル変換信号をRZパルス波形に変調し前記優先コー
    ドのビット列として出力し且つこのビット列のビット値
    “1”に対応して順に反転させた信号を前記極性信号と
    して出力する変調回路と、前記送受信フレームのビット
    列の送受信周波数を分周し前記優先コードのビット列の
    送受信周波数とする分周回路と、を備える、請求項1,
    2,3または6記載のシリアルバス通信システム。
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