JP2806784B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- JP2806784B2 JP2806784B2 JP3067494A JP3067494A JP2806784B2 JP 2806784 B2 JP2806784 B2 JP 2806784B2 JP 3067494 A JP3067494 A JP 3067494A JP 3067494 A JP3067494 A JP 3067494A JP 2806784 B2 JP2806784 B2 JP 2806784B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、特に
パイポーラトランジスタの構造に関する。
パイポーラトランジスタの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバイポーラトランジスタは、例え
ばNPN型の場合は、図2のような構造をしている。P
型シリコン基板1の表面にN+ 型埋込層2が形成され、
この領域を含むシリコン基板1の表面にN型エピタキシ
ャル成長層3が形成されている。このエピタキシャル成
長層3の表面およびN+ 型埋込層2の直上にN+ 型のコ
レクタ導出領域4AとP型ベース領域5Aがそれぞれ形
成され、このP型ベース領域5Aの一部にN型エミッタ
領域6が形成されている。N型コレクタ導出領域4Aと
P型ベース領域5AとN型エミッタ領域6は、それぞれ
コレクタ電極10Aとベース電極11Aとエミッタ電極
12Aに接続されている。尚14は絶縁膜である。
ばNPN型の場合は、図2のような構造をしている。P
型シリコン基板1の表面にN+ 型埋込層2が形成され、
この領域を含むシリコン基板1の表面にN型エピタキシ
ャル成長層3が形成されている。このエピタキシャル成
長層3の表面およびN+ 型埋込層2の直上にN+ 型のコ
レクタ導出領域4AとP型ベース領域5Aがそれぞれ形
成され、このP型ベース領域5Aの一部にN型エミッタ
領域6が形成されている。N型コレクタ導出領域4Aと
P型ベース領域5AとN型エミッタ領域6は、それぞれ
コレクタ電極10Aとベース電極11Aとエミッタ電極
12Aに接続されている。尚14は絶縁膜である。
【0003】このように構成された従来のバイポーラト
ランジスタにあっては、エミッタ領域6直下のベース領
域5B(真性ベース領域)の真性ベース抵抗による電圧
降下のために、エミッタ領域6Aと真性ベース領域5B
との間のPN接合に印加される電圧が、ベース電極11
Aから遠ざかるに従って次第に減少するという、いわゆ
るエミッタクラウディング効果が発生する。この効果に
ついては、ゴーシュ(Ghosh,H,N)によりIE
EEトランザクション オン エレクトロンデバイセス
(Transaction on electron
devices)ED−12,No10,1965,p
p.513〜531に報告されている。
ランジスタにあっては、エミッタ領域6直下のベース領
域5B(真性ベース領域)の真性ベース抵抗による電圧
降下のために、エミッタ領域6Aと真性ベース領域5B
との間のPN接合に印加される電圧が、ベース電極11
Aから遠ざかるに従って次第に減少するという、いわゆ
るエミッタクラウディング効果が発生する。この効果に
ついては、ゴーシュ(Ghosh,H,N)によりIE
EEトランザクション オン エレクトロンデバイセス
(Transaction on electron
devices)ED−12,No10,1965,p
p.513〜531に報告されている。
【0004】即ち、Ghoshの解析によればベース抵
抗の計算は、図3(a),(b)の断面図及び等価回路
図の解析モデルの分布定数回路網を解くことで得られ
る。いま、エミッタ6のストライプ長をl,ベース電流
をib (x),暗電流をIs ,接地されたエミッタに対
する電位をV(x),ボルツマン定数をk,絶対温度を
Tとすると、次の(1),(2)式が得られる。
抗の計算は、図3(a),(b)の断面図及び等価回路
図の解析モデルの分布定数回路網を解くことで得られ
る。いま、エミッタ6のストライプ長をl,ベース電流
をib (x),暗電流をIs ,接地されたエミッタに対
する電位をV(x),ボルツマン定数をk,絶対温度を
Tとすると、次の(1),(2)式が得られる。
【0005】 dib (x)/dx=iE /β=(A/β)exp u(x)・・・(1) dV(x)/dx=Rib (x)・・・・・・・・・・・・・・・・(2) ここで、 iE =Aexp{qV(x)/kT},A=Is /h,
R=ρEBS /l,qV(x)/kT=u(x) とおく。またβは電流利得である。両式からib (x)
を消去すると、次の(3)式となる。
R=ρEBS /l,qV(x)/kT=u(x) とおく。またβは電流利得である。両式からib (x)
を消去すると、次の(3)式となる。
【0006】 d2 u(x)/dx2 =(qAR/βkT)exp u(x)=K1 exp u(x)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) ただし、 K1 =qAR/βkT である。(3)式は変数変換を2回続けることにより標
準形ベルヌーイの方程式に帰着する。ここで境界条件と
して、エミッタ終端x=hでの電位勾配が0、即ちdu
/dx=0を用いると、次の(4)式が得られる。
準形ベルヌーイの方程式に帰着する。ここで境界条件と
して、エミッタ終端x=hでの電位勾配が0、即ちdu
/dx=0を用いると、次の(4)式が得られる。
【0007】 u(x)=1n(Co /2K1 )sec2 {(Co 1/2
/2)(h−x)}・・・・・・・・・(4) ここでCoは任意定数である。よって、(4)式から解
るようにベース電極11側のエミッタ終端部(x=0)
20Aから一方のエミッタ終端部20Bに遠ざかる(x
がhに近付く)に従いV(x)が低下する。
/2)(h−x)}・・・・・・・・・(4) ここでCoは任意定数である。よって、(4)式から解
るようにベース電極11側のエミッタ終端部(x=0)
20Aから一方のエミッタ終端部20Bに遠ざかる(x
がhに近付く)に従いV(x)が低下する。
【0008】エミッタクラウディング効果の発生はエミ
ッタ終端部における電流の偏りを招き、エミッタ領域を
効率的に利用することができず実質的なエミッタ注入効
率の低下が起こる。またこの電流の偏りは、キャリアの
高水準領域における電流集中や局部的な電導度変調をも
たらし、デバイスの接合部温度の上昇に伴う破壊や電流
増幅率hFEの低下および高速性能を劣化させるという問
題を招いている。このため、従来よりエミッタクラウデ
ィング効果を抑制する方法として、エミッタ・ストライ
プ長lを長くしたり、エミッタ・ストライプの幅hを小
さくすることで改善が図られてきた。
ッタ終端部における電流の偏りを招き、エミッタ領域を
効率的に利用することができず実質的なエミッタ注入効
率の低下が起こる。またこの電流の偏りは、キャリアの
高水準領域における電流集中や局部的な電導度変調をも
たらし、デバイスの接合部温度の上昇に伴う破壊や電流
増幅率hFEの低下および高速性能を劣化させるという問
題を招いている。このため、従来よりエミッタクラウデ
ィング効果を抑制する方法として、エミッタ・ストライ
プ長lを長くしたり、エミッタ・ストライプの幅hを小
さくすることで改善が図られてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の半導
体装置においては、エミッタクラウディング効果を抑制
する為にエミッタ・ストライプの長さを増加させたり幅
を減少させたりする方法が用いられてきたが、近年のデ
バイス面積の縮小化やフォトリソグラフィ技術の制約に
より、これらの方法も限界となり、ある程度の改善しか
期待できない状況にある。このため、早急な対策が必要
となってきた。
体装置においては、エミッタクラウディング効果を抑制
する為にエミッタ・ストライプの長さを増加させたり幅
を減少させたりする方法が用いられてきたが、近年のデ
バイス面積の縮小化やフォトリソグラフィ技術の制約に
より、これらの方法も限界となり、ある程度の改善しか
期待できない状況にある。このため、早急な対策が必要
となってきた。
【0010】本発明の目的は、上記従来のバイポーラト
ランジスタの問題点を考慮してなされたもので、エミッ
タクラウディング効果を容易に抑制でき、電流増幅率や
高速性能の向上した半導体装置を提供することにある。
ランジスタの問題点を考慮してなされたもので、エミッ
タクラウディング効果を容易に抑制でき、電流増幅率や
高速性能の向上した半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型の第1
のエピタキシャル層と、この第1のエピタキシャル層の
表面に形成された第1導電型の第1の拡散層と、この第
1の拡散層の表面に形成された第2導電型の第2の拡散
層と、少なくとも前記第1および第2の拡散層の表面を
覆い前記第1のエピタキシャル層に上に形成された第1
導電型の第2のエピタキシャル層と、この第2のエピタ
キシャル層に接続された第1の電極と、前記第2の拡散
層に接続された第2の電極とを含むことを特徴とするも
のである。
第1導電型半導体基板上に形成された第2導電型の第1
のエピタキシャル層と、この第1のエピタキシャル層の
表面に形成された第1導電型の第1の拡散層と、この第
1の拡散層の表面に形成された第2導電型の第2の拡散
層と、少なくとも前記第1および第2の拡散層の表面を
覆い前記第1のエピタキシャル層に上に形成された第1
導電型の第2のエピタキシャル層と、この第2のエピタ
キシャル層に接続された第1の電極と、前記第2の拡散
層に接続された第2の電極とを含むことを特徴とするも
のである。
【0012】
【実施例】次に本発明について図面を用いて説明する。
図1(a)〜(c)は本発明による半導体装置の製造方
法を説明するための半導体チップの断面図である。以下
製造工程順に説明する。
図1(a)〜(c)は本発明による半導体装置の製造方
法を説明するための半導体チップの断面図である。以下
製造工程順に説明する。
【0013】先ず、図1(a)に示すように、比抵抗2
〜6Ωcm、面方位(100)のP型シリコン基板1の
表面に通常の選択拡散法を用いて部分的にシート抵抗2
0〜30Ω/□のN+ 型埋込層2を形成した後、全面に
気相成長(CVD)法により不純物濃度1015〜1016
/cm3 ,厚さ1.5μmのN型エピタキシャル層3を
形成する。次に、選択拡散法またはイオン注入法を用い
てN型エピタキシャル層3の表面にN+ 型埋め込み層2
に接するようにN+ 型コレクタ導出領域4を形成し、続
いてエピタキシャル層3にP型ベース領域5を形成す
る。この時、ベース領域5はバイポーラトランジスタの
真性ベースとして用いるため、ベース領域5のガンメル
(単位面積当りの不純物)数は1012〜1013/cm2
とする。
〜6Ωcm、面方位(100)のP型シリコン基板1の
表面に通常の選択拡散法を用いて部分的にシート抵抗2
0〜30Ω/□のN+ 型埋込層2を形成した後、全面に
気相成長(CVD)法により不純物濃度1015〜1016
/cm3 ,厚さ1.5μmのN型エピタキシャル層3を
形成する。次に、選択拡散法またはイオン注入法を用い
てN型エピタキシャル層3の表面にN+ 型埋め込み層2
に接するようにN+ 型コレクタ導出領域4を形成し、続
いてエピタキシャル層3にP型ベース領域5を形成す
る。この時、ベース領域5はバイポーラトランジスタの
真性ベースとして用いるため、ベース領域5のガンメル
(単位面積当りの不純物)数は1012〜1013/cm2
とする。
【0014】次に図1(b)に示すように、ガンメル数
が約1016/cm2 であるN型エミッタ領域6を選択拡
散法またはイオン注入法により形成する。この不純物の
拡散層はコレクタ導出領域4上にも同時に形成される。
エミッタ領域6の拡散深さは約0.5μm程度とする。
従って、不純物濃度は2×1020/cm3 のドーピング
レベルとなる。この時、エミッタ領域6の不純物元素は
次工程のエピタキシャル層の形成方法によって適切な元
素を選択する(形成温度における不純物元素の再分布を
防止するために、形成温度の工程によって使い分け
る)。例えば、分子線エピタキシー(MBE)法の場合
は600〜800℃の温度で処理されるために不純物の
再分布が小さいからPまたはAsを、一方気相反応法の
場合は1000〜1150℃の温度で処理されるために
不純物の再分布が大きいからSbまたはAsが望まし
い。
が約1016/cm2 であるN型エミッタ領域6を選択拡
散法またはイオン注入法により形成する。この不純物の
拡散層はコレクタ導出領域4上にも同時に形成される。
エミッタ領域6の拡散深さは約0.5μm程度とする。
従って、不純物濃度は2×1020/cm3 のドーピング
レベルとなる。この時、エミッタ領域6の不純物元素は
次工程のエピタキシャル層の形成方法によって適切な元
素を選択する(形成温度における不純物元素の再分布を
防止するために、形成温度の工程によって使い分け
る)。例えば、分子線エピタキシー(MBE)法の場合
は600〜800℃の温度で処理されるために不純物の
再分布が小さいからPまたはAsを、一方気相反応法の
場合は1000〜1150℃の温度で処理されるために
不純物の再分布が大きいからSbまたはAsが望まし
い。
【0015】次に、エピタキシャル層3の表面上にMB
E法または気相反応法を用いてBまたはGaの不純物を
有するP型エピタキシャル層を形成する。このエピタキ
シャル層は外部ベースとして用いるため、真性ベース領
域5の不純物濃度よりも高く設定し、ベース抵抗成分を
減少させることが望ましい。次いでこのP型エピタキシ
ャル層をフォトリソグラフィおよびエッチング技術を用
いてパターニングし、少くともエミッタ領域6とベース
領域5とを覆いエミッタ領域6の中心部上に開口部13
を有する外部ベース領域7を形成する。
E法または気相反応法を用いてBまたはGaの不純物を
有するP型エピタキシャル層を形成する。このエピタキ
シャル層は外部ベースとして用いるため、真性ベース領
域5の不純物濃度よりも高く設定し、ベース抵抗成分を
減少させることが望ましい。次いでこのP型エピタキシ
ャル層をフォトリソグラフィおよびエッチング技術を用
いてパターニングし、少くともエミッタ領域6とベース
領域5とを覆いエミッタ領域6の中心部上に開口部13
を有する外部ベース領域7を形成する。
【0016】次に、図1(c)に示すように、外部ベー
ス領域7の表面を含む全面に順次シリコン酸化膜8およ
びPSG膜9を形成する。次にシリコン酸化膜8および
PSG膜9を選択的に除去して、コレクタ導出領域4の
表面、外部ベース領域7の表面およびエミッタ領域6表
面に開孔部を設ける。次で1%程度のSiを含むAlを
被着し、所望のパターンに従って不要部分を除去し、コ
レクタ電極,ベース電極およびエミッタ電極13を形成
し、本発明に係る半導体装置を完成させる。尚、これら
の電極は他の金属や多結晶シリコン等を用いてもよい。
ス領域7の表面を含む全面に順次シリコン酸化膜8およ
びPSG膜9を形成する。次にシリコン酸化膜8および
PSG膜9を選択的に除去して、コレクタ導出領域4の
表面、外部ベース領域7の表面およびエミッタ領域6表
面に開孔部を設ける。次で1%程度のSiを含むAlを
被着し、所望のパターンに従って不要部分を除去し、コ
レクタ電極,ベース電極およびエミッタ電極13を形成
し、本発明に係る半導体装置を完成させる。尚、これら
の電極は他の金属や多結晶シリコン等を用いてもよい。
【0017】次に、本発明が如何にしてエミッタクラウ
ディング効果の抑制に対して効果があるかについて説明
する。エミッタクラウディング効果は前記したようにエ
ミッタ・ベース接合に加えられる電圧がエミッタ・ベー
ス接合の断面積にわたって均一ではなく、実際にはベー
ス電流により横方向の電圧降下の影響を受け、場所の関
数になっているために発生する。このため、このエミッ
タクラウディング効果を抑制するには横方向の電圧降下
を無くすことが重要である。
ディング効果の抑制に対して効果があるかについて説明
する。エミッタクラウディング効果は前記したようにエ
ミッタ・ベース接合に加えられる電圧がエミッタ・ベー
ス接合の断面積にわたって均一ではなく、実際にはベー
ス電流により横方向の電圧降下の影響を受け、場所の関
数になっているために発生する。このため、このエミッ
タクラウディング効果を抑制するには横方向の電圧降下
を無くすことが重要である。
【0018】いま、ベース電流の内訳を考えてみると、
ベース領域への注入担体の再結合に伴う多数担体の補給
電流I1 、エミッタ領域への注入担体に伴うエミッタ領
域での拡散電流I2 およびエミッタ・ベース間の空間電
荷領域内での再結合に伴う多数担体の補給電流I3 があ
る。そして、エミッタクラウディング効果が表面化する
ようなコレクタ電流が流れる状態ではベース電流の主成
分は再結合に伴なう補給電流I1 となる。補給電流I1
はベース領域から正孔注入に伴う補給電流という形で補
給されるから、バイポーラトランジスタの基本構造を保
ちつつ、補給経路を従来の横方向から縦方向に変更でき
るようなデバイス構造にしてやることでエミッタクラウ
ディング効果が抑制できる。
ベース領域への注入担体の再結合に伴う多数担体の補給
電流I1 、エミッタ領域への注入担体に伴うエミッタ領
域での拡散電流I2 およびエミッタ・ベース間の空間電
荷領域内での再結合に伴う多数担体の補給電流I3 があ
る。そして、エミッタクラウディング効果が表面化する
ようなコレクタ電流が流れる状態ではベース電流の主成
分は再結合に伴なう補給電流I1 となる。補給電流I1
はベース領域から正孔注入に伴う補給電流という形で補
給されるから、バイポーラトランジスタの基本構造を保
ちつつ、補給経路を従来の横方向から縦方向に変更でき
るようなデバイス構造にしてやることでエミッタクラウ
ディング効果が抑制できる。
【0019】そこで、本発明は実施例で説明したよう
に、従来技術に見られるバイポーラトランジスタの構造
を一部変更してエミッタ領域6をベース領域の内部に埋
め込み、またベース電極11の少なくとも一部をエミッ
タ領域6の直上に位置する構造にしてある。この結果、
エミッタとベースの間で見られる注入担体の経路は外部
ベース領域7から直下のエミッタ領域6へ向かう成分と
エミッタ領域6から直下の真性ベース領域5に向かう成
分の2つの縦方向電流が主流となり、これに伴って電圧
降下が縦方向成分になる。即ち、補給電流I1 はエミッ
タ領域6表面上の外部ベース領域7から正孔注入に伴う
補給電流という形で補給される。これは、外部ベース領
域7と真性ベース領域5がエミッタ領域6に対して並列
に接続されているために、ベース電流は抵抗分割されて
抵抗の小さい外部ベース領域7に優先的に流れるためで
ある。このため、真性ベース領域5とエミッタ領域6の
間のPN接合にはベース電流による電圧降下が起きにく
くなり、エミッタ電極12とベース電極11の間に印加
された電圧がそのままPN接合部に保存されることでバ
イポーラ動作が実現できる。このように、構造を一部変
更することにより横方向の電圧降下がなくなりエミッタ
クラウディング効果の発生が抑制でき、エミッタ領域が
有効に利用できる。また、本発明はバイポーラトランジ
スタの基本構造を有しているために、本来の基本的な機
能・性能を阻害するものではない。
に、従来技術に見られるバイポーラトランジスタの構造
を一部変更してエミッタ領域6をベース領域の内部に埋
め込み、またベース電極11の少なくとも一部をエミッ
タ領域6の直上に位置する構造にしてある。この結果、
エミッタとベースの間で見られる注入担体の経路は外部
ベース領域7から直下のエミッタ領域6へ向かう成分と
エミッタ領域6から直下の真性ベース領域5に向かう成
分の2つの縦方向電流が主流となり、これに伴って電圧
降下が縦方向成分になる。即ち、補給電流I1 はエミッ
タ領域6表面上の外部ベース領域7から正孔注入に伴う
補給電流という形で補給される。これは、外部ベース領
域7と真性ベース領域5がエミッタ領域6に対して並列
に接続されているために、ベース電流は抵抗分割されて
抵抗の小さい外部ベース領域7に優先的に流れるためで
ある。このため、真性ベース領域5とエミッタ領域6の
間のPN接合にはベース電流による電圧降下が起きにく
くなり、エミッタ電極12とベース電極11の間に印加
された電圧がそのままPN接合部に保存されることでバ
イポーラ動作が実現できる。このように、構造を一部変
更することにより横方向の電圧降下がなくなりエミッタ
クラウディング効果の発生が抑制でき、エミッタ領域が
有効に利用できる。また、本発明はバイポーラトランジ
スタの基本構造を有しているために、本来の基本的な機
能・性能を阻害するものではない。
【0020】本発明は、上記した実施例に何ら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜
変更して実施することができる。例えば、上記実施例で
はNPN型バイポーラトランジスタの場合について述べ
たが、PNP型バイポーラトランジスタの場合でも同様
である。
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜
変更して実施することができる。例えば、上記実施例で
はNPN型バイポーラトランジスタの場合について述べ
たが、PNP型バイポーラトランジスタの場合でも同様
である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、エミッ
タ領域をベース領域の内部に埋め込み、ベース電極をエ
ミッタ領域の真上に設けることによりエミッタクラウデ
ィング効果が抑制できるため、エミッタ領域を効率的に
利用することができ、エミッタ注入効率を向上させるこ
とができる。また、キャリアの高水準領域における電流
集中や局部的な電導度変調が防止できるため、デバイス
の接合部温度の均熱化や電流増幅率hFEおよび高速性能
の向上した半導体装置が得られる。
タ領域をベース領域の内部に埋め込み、ベース電極をエ
ミッタ領域の真上に設けることによりエミッタクラウデ
ィング効果が抑制できるため、エミッタ領域を効率的に
利用することができ、エミッタ注入効率を向上させるこ
とができる。また、キャリアの高水準領域における電流
集中や局部的な電導度変調が防止できるため、デバイス
の接合部温度の均熱化や電流増幅率hFEおよび高速性能
の向上した半導体装置が得られる。
【図1】本発明の一実施例の製造方法を説明するための
半導体チップの断面図。
半導体チップの断面図。
【図2】従来の半導体装置の一例の断面図。
【図3】エミッタクラウディング効果を説明するための
断面図および等価回路図。
断面図および等価回路図。
【符号の説明】 1 P型シリコン基板 2 N+ 型埋込層 3 N型エピタキシャル層 4,4A コレクタ導出領域 5,5B 真性ベース領域 6,6A エミッタ領域 7 外部ベース領域 8 シリコン酸化膜 9 PSG膜 10,10A コレクタ電極 11,11A ベース電極 12,12A エミッタ電極 13 開孔部 14 絶縁膜
Claims (4)
- 【請求項1】 第1導電型半導体基板上に形成された第
2導電型の第1のエピタキシャル層と、この第1のエピ
タキシャル層の表面に形成された第1導電型の第1の拡
散層と、この第1の拡散層の表面に形成された第2導電
型の第2の拡散層と、少なくとも前記第1および第2の
拡散層の表面を覆い前記第1のエピタキシャル層上に形
成された第1導電型の第2のエピタキシャル層と、この
第2のエピタキシャル層に接続された第1の電極と、前
記第2の拡散層に接続された第2の電極とを含むことを
特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 第1の拡散層と第2のエピタキシャル層
はベース領域であり、第2の拡散層はエミッタ領域であ
る請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 第1の電極の少なくとも一部は第2の拡
散層の真上に位置して設けられている請求項1記載の半
導体装置。 - 【請求項4】 第2の電極は第2の拡散層の中央部に接
続されている請求項1記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3067494A JP2806784B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3067494A JP2806784B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07240422A JPH07240422A (ja) | 1995-09-12 |
JP2806784B2 true JP2806784B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=12310271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3067494A Expired - Fee Related JP2806784B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2806784B2 (ja) |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP3067494A patent/JP2806784B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07240422A (ja) | 1995-09-12 |
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