JP2806099B2 - 射出速度制御装置 - Google Patents
射出速度制御装置Info
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- JP2806099B2 JP2806099B2 JP3265545A JP26554591A JP2806099B2 JP 2806099 B2 JP2806099 B2 JP 2806099B2 JP 3265545 A JP3265545 A JP 3265545A JP 26554591 A JP26554591 A JP 26554591A JP 2806099 B2 JP2806099 B2 JP 2806099B2
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/76—Measuring, controlling or regulating
- B29C45/77—Measuring, controlling or regulating of velocity or pressure of moulding material
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ダイカストマシンや
射出成形機等においてその射出プランジャの速度を制御
する射出速度制御装置に関するものである。
射出成形機等においてその射出プランジャの速度を制御
する射出速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイカストマシンにおいては、油圧シリ
ンダに供給される油圧力によって動作する射出プランジ
ャの速度すなわち射出速度が、製品品質に大きく影響す
ることが知られている。このため、射出速度をばらつき
の無いように制御し、高品質な製品を成形できるダイカ
ストマシンの出現が待たれている。しかし、このような
ダイカストマシンの実現は、以下のような問題,か
ら困難とされていた。 油圧シリンダへの油圧の供給通路にサーボ弁を配置
し、このサーボ弁の開度を調整することにより射出速度
をフィードバック制御する方式では、ダイカストマシン
に必要な応答性(0〜2.5m/sの加速時間が20m
s以下)が得られない。 油圧シリンダへの油圧の供給通路に流量制御弁を配置
し、この流量制御弁の開度をオープン制御する方式で
は、射出プランジャにかかる負荷変動のために、射出速
度にばらつきやうねりが発生する。また、この方式で
は、油圧の過渡特性のために、射出速度の立ち上がり時
に150%以上のオーバシュートが発生し、しかもその
大きさがばらつく。 上記問題は、電気力直接では力不足であるためサーボ
弁のスプールを油圧を媒介としてモータ駆動しており、
この油圧力の応答が遅いことに原因がある。また、上記
問題は、射出プランジャの速度を、リアルタイムにフ
ィードバックしていないことに原因がある。
ンダに供給される油圧力によって動作する射出プランジ
ャの速度すなわち射出速度が、製品品質に大きく影響す
ることが知られている。このため、射出速度をばらつき
の無いように制御し、高品質な製品を成形できるダイカ
ストマシンの出現が待たれている。しかし、このような
ダイカストマシンの実現は、以下のような問題,か
ら困難とされていた。 油圧シリンダへの油圧の供給通路にサーボ弁を配置
し、このサーボ弁の開度を調整することにより射出速度
をフィードバック制御する方式では、ダイカストマシン
に必要な応答性(0〜2.5m/sの加速時間が20m
s以下)が得られない。 油圧シリンダへの油圧の供給通路に流量制御弁を配置
し、この流量制御弁の開度をオープン制御する方式で
は、射出プランジャにかかる負荷変動のために、射出速
度にばらつきやうねりが発生する。また、この方式で
は、油圧の過渡特性のために、射出速度の立ち上がり時
に150%以上のオーバシュートが発生し、しかもその
大きさがばらつく。 上記問題は、電気力直接では力不足であるためサーボ
弁のスプールを油圧を媒介としてモータ駆動しており、
この油圧力の応答が遅いことに原因がある。また、上記
問題は、射出プランジャの速度を、リアルタイムにフ
ィードバックしていないことに原因がある。
【0003】そこで、近年、上記問題を解決するため
に、正確な位置決めが可能でかつ強力なモータによって
そのスプールが直接駆動される流量制御弁を用い、この
流量制御弁の開度をオープン制御によって制御し、これ
により射出プランジャの速度を制御する方式が提案され
た。図6はこの方式の代表例を示すブロック図である。
同図において、1は射出プランジャ、2は油圧シリン
ダ、3はパルスモータ、4はボールネジ、5はスプー
ル、6はこのスプール5を備えたデジタル制御式の流量
制御弁、7は高油圧源に連通する配管、8はシリンダ配
管である。この方式によれば、供与される設定速度値に
応じた回転角度位置にパルスモータ3が回転し、このパ
ルスモータ3の回転ステップ運動をボールネジ4が直線
ステップ運動に変え、流量制御弁6のスプール5を動か
し、配管7からシリンダ配管8を通って油圧シリンダ2
のヘッド側へ流れ込む油量を調整することにより、射出
プランジャ1の速度をオープン制御する。
に、正確な位置決めが可能でかつ強力なモータによって
そのスプールが直接駆動される流量制御弁を用い、この
流量制御弁の開度をオープン制御によって制御し、これ
により射出プランジャの速度を制御する方式が提案され
た。図6はこの方式の代表例を示すブロック図である。
同図において、1は射出プランジャ、2は油圧シリン
ダ、3はパルスモータ、4はボールネジ、5はスプー
ル、6はこのスプール5を備えたデジタル制御式の流量
制御弁、7は高油圧源に連通する配管、8はシリンダ配
管である。この方式によれば、供与される設定速度値に
応じた回転角度位置にパルスモータ3が回転し、このパ
ルスモータ3の回転ステップ運動をボールネジ4が直線
ステップ運動に変え、流量制御弁6のスプール5を動か
し、配管7からシリンダ配管8を通って油圧シリンダ2
のヘッド側へ流れ込む油量を調整することにより、射出
プランジャ1の速度をオープン制御する。
【0004】しかし、この方式では、依然として上記問
題が残る。このため、次に、図7に示すようなフィー
ドバック制御方式が考えられた。同図において、9は射
出プランジャ1の位置を検出する位置検出器、12はP
ID演算器、14は制御パルス発生器である。この方式
によれば、射出プランジャ1の位置を位置検出器9が検
知し、位置信号10を出力する。この位置信号10は、
速度設定信号11と共に、PID演算器12へ与えられ
る。PID演算器12は、速度設定信号11に基づく指
令速度Vと位置信号10に基づく射出プランジャ1の実
速度vとの差(V−v)にPIDゲイン(K1)を乗じ
て得られる回転制御指令信号13を、制御パルス発生器
14へ与える。制御パルス発生器14は、回転制御指令
信号13に応じた時間間隔の制御パルス列を出力し、こ
れにより、その入力パルス数に比例した回転量だけパル
スモータ3が回転する。このパルスモータ3の回転ステ
ップ運動をボールネジ4が直線ステップ運動に変え、流
量制御弁6のスプール5を動かし、油圧シリンダ2のヘ
ッド側へ流れ込む油量が調整されることにより、射出プ
ランジャ1の速度がフィードバック制御される。
題が残る。このため、次に、図7に示すようなフィー
ドバック制御方式が考えられた。同図において、9は射
出プランジャ1の位置を検出する位置検出器、12はP
ID演算器、14は制御パルス発生器である。この方式
によれば、射出プランジャ1の位置を位置検出器9が検
知し、位置信号10を出力する。この位置信号10は、
速度設定信号11と共に、PID演算器12へ与えられ
る。PID演算器12は、速度設定信号11に基づく指
令速度Vと位置信号10に基づく射出プランジャ1の実
速度vとの差(V−v)にPIDゲイン(K1)を乗じ
て得られる回転制御指令信号13を、制御パルス発生器
14へ与える。制御パルス発生器14は、回転制御指令
信号13に応じた時間間隔の制御パルス列を出力し、こ
れにより、その入力パルス数に比例した回転量だけパル
スモータ3が回転する。このパルスモータ3の回転ステ
ップ運動をボールネジ4が直線ステップ運動に変え、流
量制御弁6のスプール5を動かし、油圧シリンダ2のヘ
ッド側へ流れ込む油量が調整されることにより、射出プ
ランジャ1の速度がフィードバック制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示したようなフィードバック制御方式では、設定速度値
に対する射出速度の応答性を0.1秒以下にすることが
できなかった。その理由は、流量制御弁6へ至るまでの
フィードバック制御系において、調整可能なパラメータ
が回転制御指令信号13であるのに対し、射出プランジ
ャ1の速度を支配しているのは油圧シリンダ2のヘッド
側へ流れ込む油量であり、この間にある制御パルス発生
器14,パルスモータ3,ボールネジ4,スプール5の
ような電気/機械要素によって、系の伝達特性が非常に
複雑になり、単純なPIDゲインでは満足できないから
である。すなわち、応答性を上げるためにPIDゲイン
を上げると、0.1秒を限界として、射出プランジャ1
が自励振動を起こし不安定となり、制御不能となってし
まう。
示したようなフィードバック制御方式では、設定速度値
に対する射出速度の応答性を0.1秒以下にすることが
できなかった。その理由は、流量制御弁6へ至るまでの
フィードバック制御系において、調整可能なパラメータ
が回転制御指令信号13であるのに対し、射出プランジ
ャ1の速度を支配しているのは油圧シリンダ2のヘッド
側へ流れ込む油量であり、この間にある制御パルス発生
器14,パルスモータ3,ボールネジ4,スプール5の
ような電気/機械要素によって、系の伝達特性が非常に
複雑になり、単純なPIDゲインでは満足できないから
である。すなわち、応答性を上げるためにPIDゲイン
を上げると、0.1秒を限界として、射出プランジャ1
が自励振動を起こし不安定となり、制御不能となってし
まう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたもので、流量制御弁の開度を
調整するモータの回転角度を検出するものとし、この検
出回転角度と供与される設定速度値と位置検出手段の検
出する射出プランジャの位置とに基づき、流量制御弁ま
での系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールに従い、
上記モータへの回転制御指令を演算するようにしたもの
である。
を解決するためになされたもので、流量制御弁の開度を
調整するモータの回転角度を検出するものとし、この検
出回転角度と供与される設定速度値と位置検出手段の検
出する射出プランジャの位置とに基づき、流量制御弁ま
での系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールに従い、
上記モータへの回転制御指令を演算するようにしたもの
である。
【0007】
【作用】したがってこの発明によれば、流量制御弁まで
の系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールを現代制御
理論に基づいて作成するものとすれば、設定速度値に対
してこの系が持ち得る最大限の応答性を引き出すことが
可能となる。
の系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールを現代制御
理論に基づいて作成するものとすれば、設定速度値に対
してこの系が持ち得る最大限の応答性を引き出すことが
可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る射出速度制御装置を詳細
に説明する。
に説明する。
【0009】図1はこの射出速度制御装置の一実施例を
示すブロック図である。同図において、図7と同一符号
は同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略す
る。
示すブロック図である。同図において、図7と同一符号
は同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略す
る。
【0010】この射出速度制御装置は、図7に示した従
来の射出速度制御装置に対し、次の各点で異なってい
る。
来の射出速度制御装置に対し、次の各点で異なってい
る。
【0011】すなわち、この射出速度制御装置において
は、PID演算器12に代えて新タイプの演算器15を
用いており、パルスモータ3に代えて回転角度検出器付
きパルスモータ16を用いている。そして、パルスモー
タ16の回転角度検出器(図示せず)から出力される回
転角信号17を、速度設定信号11,位置信号10と共
に演算器15へ与えるものとしている。
は、PID演算器12に代えて新タイプの演算器15を
用いており、パルスモータ3に代えて回転角度検出器付
きパルスモータ16を用いている。そして、パルスモー
タ16の回転角度検出器(図示せず)から出力される回
転角信号17を、速度設定信号11,位置信号10と共
に演算器15へ与えるものとしている。
【0012】図2に演算器15の内部構成を示す。同図
において、15−1は位置信号10を受信する第1の受
信回路、15−2は回転角信号17を受信する第2の受
信回路、15−3は速度設定信号11を受信する第3の
受信回路、15−4は四則演算を行う演算回路、15−
5は制御パラメータを記憶した第1のメモリ、15−6
は所定の演算ルールを記憶した第2のメモリ、15−7
は出力回路であり、これら各回路および各メモリはバス
BUSによって相互に接続されている。
において、15−1は位置信号10を受信する第1の受
信回路、15−2は回転角信号17を受信する第2の受
信回路、15−3は速度設定信号11を受信する第3の
受信回路、15−4は四則演算を行う演算回路、15−
5は制御パラメータを記憶した第1のメモリ、15−6
は所定の演算ルールを記憶した第2のメモリ、15−7
は出力回路であり、これら各回路および各メモリはバス
BUSによって相互に接続されている。
【0013】メモリ15−6に記憶された演算ルール
は、流量制御弁6までの系すなわち制御パルス発生器1
4,パルスモータ16,ボールネジ4,スプール5へ至
るまでのフィードバック制御系の伝達特性(非常に複雑
な伝達特性)を考慮し、現代制御理論に基づいて作成さ
れている。すなわち、設定速度値に対してこの系が持ち
得る最大限の応答性を引き出すべく、特有の演算ルール
がメモリ15−6に記憶され、この演算ルールに用いる
最適な制御パラメータがメモリ15−5に記憶されてい
る。なお、ここで用いた現代制御理論は、演算処理に関
する新技術として最近注目されている周知の理論であ
る。
は、流量制御弁6までの系すなわち制御パルス発生器1
4,パルスモータ16,ボールネジ4,スプール5へ至
るまでのフィードバック制御系の伝達特性(非常に複雑
な伝達特性)を考慮し、現代制御理論に基づいて作成さ
れている。すなわち、設定速度値に対してこの系が持ち
得る最大限の応答性を引き出すべく、特有の演算ルール
がメモリ15−6に記憶され、この演算ルールに用いる
最適な制御パラメータがメモリ15−5に記憶されてい
る。なお、ここで用いた現代制御理論は、演算処理に関
する新技術として最近注目されている周知の理論であ
る。
【0014】次に、この射出速度制御装置の動作につい
て説明する。先ず、射出プランジャ1の位置を位置検出
器9が検知し、位置信号10を出力する。この位置信号
10は、速度設定信号11,回転角信号17と共に、演
算器15へ与えられる。位置信号10は受信回路15−
1に、回転角信号17は受信回路15−2に、速度設定
信号11は受信回路15−3に入力される。受信回路1
5−1,15−2,15−3に入力された位置信号1
0,回転角信号17,速度設定信号11は、バスBUS
を通じて演算回路15−4へデータとして取り込まれ
る。演算回路15−4は、この取り込んだデータと、メ
モリ15−5からバスBUSを通じて読み出した制御パ
ラメータとの間で、メモリ15−6からバスBUSを通
じて読み出した演算ルールに従い四則演算を行い、その
演算結果をバスBUSを通じて出力回路15−7へ書き
込む。出力回路15−7は、この書き込まれた演算結果
を電圧に変換し、回転制御指令信号13として制御パル
ス発生器14へ与える。
て説明する。先ず、射出プランジャ1の位置を位置検出
器9が検知し、位置信号10を出力する。この位置信号
10は、速度設定信号11,回転角信号17と共に、演
算器15へ与えられる。位置信号10は受信回路15−
1に、回転角信号17は受信回路15−2に、速度設定
信号11は受信回路15−3に入力される。受信回路1
5−1,15−2,15−3に入力された位置信号1
0,回転角信号17,速度設定信号11は、バスBUS
を通じて演算回路15−4へデータとして取り込まれ
る。演算回路15−4は、この取り込んだデータと、メ
モリ15−5からバスBUSを通じて読み出した制御パ
ラメータとの間で、メモリ15−6からバスBUSを通
じて読み出した演算ルールに従い四則演算を行い、その
演算結果をバスBUSを通じて出力回路15−7へ書き
込む。出力回路15−7は、この書き込まれた演算結果
を電圧に変換し、回転制御指令信号13として制御パル
ス発生器14へ与える。
【0015】制御パルス発生器14は、回転制御指令信
号13に応じた時間間隔の制御パルス列を出力し、これ
により、その入力パルス数に比例した回転量だけパルス
モータ3が回転する。このパルスモータ3の回転ステッ
プ運動をボールネジ4が直線ステップ運動に変え、流量
制御弁6のスプール5を動かし、油圧シリンダ2のヘッ
ド側へ流れ込む油量が調整されることにより、射出プラ
ンジャ1の速度がフィードバック制御される。
号13に応じた時間間隔の制御パルス列を出力し、これ
により、その入力パルス数に比例した回転量だけパルス
モータ3が回転する。このパルスモータ3の回転ステッ
プ運動をボールネジ4が直線ステップ運動に変え、流量
制御弁6のスプール5を動かし、油圧シリンダ2のヘッ
ド側へ流れ込む油量が調整されることにより、射出プラ
ンジャ1の速度がフィードバック制御される。
【0016】参考として、図3に、800トンのダイカ
ストマシンで行ったテスト結果を示す。図3において、
特性Iは本実施例による射出速度制御装置を用いた場合
の射出速度の変化を示し、特性IIは従来の射出速度制御
装置(図7)を用いた場合の射出速度の変化を示す。な
お、同図において、横軸の1目盛りは20mSである。
ストマシンで行ったテスト結果を示す。図3において、
特性Iは本実施例による射出速度制御装置を用いた場合
の射出速度の変化を示し、特性IIは従来の射出速度制御
装置(図7)を用いた場合の射出速度の変化を示す。な
お、同図において、横軸の1目盛りは20mSである。
【0017】図3を見ても明かなように、本実施例によ
る射出速度制御装置によれば、従来の射出速度制御装置
と比較して、設定速度値に対する射出速度の応答性が、
安定性を損なうことなく格段に高められている。すなわ
ち、本実施例による射出速度制御装置によると、流量制
御弁6までの系の伝達特性を考慮した現代制御理論に基
づく演算ルールに従い回転制御指令信号13を得ている
ので、射出速度がリアルタイムにフィードバック制御さ
れ、射出速度の高安定化と高応答性が同時に実現される
ものとなり、これによりダイカスト成形品の高品質化や
歩留まりの向上等への貢献が期待できる。
る射出速度制御装置によれば、従来の射出速度制御装置
と比較して、設定速度値に対する射出速度の応答性が、
安定性を損なうことなく格段に高められている。すなわ
ち、本実施例による射出速度制御装置によると、流量制
御弁6までの系の伝達特性を考慮した現代制御理論に基
づく演算ルールに従い回転制御指令信号13を得ている
ので、射出速度がリアルタイムにフィードバック制御さ
れ、射出速度の高安定化と高応答性が同時に実現される
ものとなり、これによりダイカスト成形品の高品質化や
歩留まりの向上等への貢献が期待できる。
【0018】また、本実施例による射出速度制御装置に
よれば、言うまでもなく、フィードバック制御方式を採
用しているがために、 (イ)速度のばらつきやうねり. (ロ)速度立ち上がり時のオーバーシュート. という問題が解決されている。また、そのスプール5が
ステップモータ16によって直接駆動される流量制御弁
6を使用しているために、サーボ弁では得られない0〜
2.5m/sの加速時間が20ms以下という応答性も
同時に実現できている。
よれば、言うまでもなく、フィードバック制御方式を採
用しているがために、 (イ)速度のばらつきやうねり. (ロ)速度立ち上がり時のオーバーシュート. という問題が解決されている。また、そのスプール5が
ステップモータ16によって直接駆動される流量制御弁
6を使用しているために、サーボ弁では得られない0〜
2.5m/sの加速時間が20ms以下という応答性も
同時に実現できている。
【0019】次に、図1の実施例に用いた流量制御弁6
の具体例を説明する。図4は流量制御弁6の断面構造図
であり、バルブボディ20には軸線方向からの作動油流
入口21と軸線と直角方向への作動油流出口22が形成
され、その内部に軸線方向へ移動するスプール5が収容
されている。スプール5の後部にはナット軸23が一体
に形成され、このナット軸23の内部軸心部にはボール
ねじ4を介してねじ軸24が螺合されており、このねじ
軸24はジョイント25によってパルスモータ16の軸
と連結されている。なお、5aはスプール5の連通路、
26はナット軸23の回転を阻止し軸方向への移動をガ
イドするキー、27はナット軸23に設けられた永久磁
石、28は対向ケーシング29の永久磁石27と対向す
る位置に設けられた位置検出器である。
の具体例を説明する。図4は流量制御弁6の断面構造図
であり、バルブボディ20には軸線方向からの作動油流
入口21と軸線と直角方向への作動油流出口22が形成
され、その内部に軸線方向へ移動するスプール5が収容
されている。スプール5の後部にはナット軸23が一体
に形成され、このナット軸23の内部軸心部にはボール
ねじ4を介してねじ軸24が螺合されており、このねじ
軸24はジョイント25によってパルスモータ16の軸
と連結されている。なお、5aはスプール5の連通路、
26はナット軸23の回転を阻止し軸方向への移動をガ
イドするキー、27はナット軸23に設けられた永久磁
石、28は対向ケーシング29の永久磁石27と対向す
る位置に設けられた位置検出器である。
【0020】パルスモータ16の回転に応じてスプール
5が軸線方向に前後進して、弁の開閉と開度の調整を瞬
時に行ない流量を制御する。作動油によるスプール5の
軸線方向推力をスプール5の開き量および移動速度の増
加に応じて急激に低下させることにより、流量の高速切
換えに必要な駆動力を軽減させている。このため、流量
の高速切換え性能が非常に向上する。イナーシャが小さ
いので応答性も良く、制御が確実にかつ容易に行える。
また、入力パルス数によりパルスモータ16の回転角度
が決まり、この回転角度によりスプール5の開き量が決
まり、この開き量により射出シリンダ等への流量が制御
される。パルスモータ16の回転速度の大小によって流
量の変化率、例えば射出速度の立ち上がり状態が決ま
る。
5が軸線方向に前後進して、弁の開閉と開度の調整を瞬
時に行ない流量を制御する。作動油によるスプール5の
軸線方向推力をスプール5の開き量および移動速度の増
加に応じて急激に低下させることにより、流量の高速切
換えに必要な駆動力を軽減させている。このため、流量
の高速切換え性能が非常に向上する。イナーシャが小さ
いので応答性も良く、制御が確実にかつ容易に行える。
また、入力パルス数によりパルスモータ16の回転角度
が決まり、この回転角度によりスプール5の開き量が決
まり、この開き量により射出シリンダ等への流量が制御
される。パルスモータ16の回転速度の大小によって流
量の変化率、例えば射出速度の立ち上がり状態が決ま
る。
【0021】また、この構造によると、速度変更指令を
受けてから実際にスプール5が開き始めるまでの時間を
最大1ミリ秒以下にすることが可能であり、通常の流量
制御弁に比して応答性が極めて良くなり、弁開閉の作動
性や操作精度も良くなる。また、位置検出器28によ
り、スプール5の移動距離を検知して制御装置にフィー
ドバックすることができる。また、スプール5の零位置
を検知しパルスモータ16をその位置で正確に停止させ
るようなこともできる。
受けてから実際にスプール5が開き始めるまでの時間を
最大1ミリ秒以下にすることが可能であり、通常の流量
制御弁に比して応答性が極めて良くなり、弁開閉の作動
性や操作精度も良くなる。また、位置検出器28によ
り、スプール5の移動距離を検知して制御装置にフィー
ドバックすることができる。また、スプール5の零位置
を検知しパルスモータ16をその位置で正確に停止させ
るようなこともできる。
【0022】また、以上の流量制御弁6の実施例におい
て、スプール5に設けた連通路5aの総面積をA、スプ
ール5の断面積をBとすると、A/B=0.15〜0.
4が好ましい。また、スプール5の外周面に最も近い連
通路5aの外面位置の直径をC、スプール5の外径をD
とすると、C/D=0.77〜0.93が好ましい。ま
た、スプール5とナット軸23を連結するロッドの直径
をE、スプール5の外径をDとすると、E/D=0.1
〜0.22が好ましい。また、連通路5aの数は6また
は8が好ましい。
て、スプール5に設けた連通路5aの総面積をA、スプ
ール5の断面積をBとすると、A/B=0.15〜0.
4が好ましい。また、スプール5の外周面に最も近い連
通路5aの外面位置の直径をC、スプール5の外径をD
とすると、C/D=0.77〜0.93が好ましい。ま
た、スプール5とナット軸23を連結するロッドの直径
をE、スプール5の外径をDとすると、E/D=0.1
〜0.22が好ましい。また、連通路5aの数は6また
は8が好ましい。
【0023】なお、図5はスプール5に作用する力の特
性図であり、横軸に流量Q(流速またはスプール5の開
度でもよい)をとり、縦軸にスプール5に作用する力を
とってある。スプール5が低速域から高速域へ移り始め
るとき、スプール5が開く方向に作用する力F1が大き
いので、スプール5は比較的小さい力で素早く開き始め
る。そして、スプール5が低速域から高速域へ移り終っ
て停止しようとするとき、スプール5が閉じる方向に作
用する力F2が大きい。したがって、高速に移行してス
プール5が停止しようとするときのブレーキがその分だ
け大きくなって、スプール5はすみやかに停止する。こ
れにより、スプール5が動き始めて止まるまでに要する
時間をその分だけ短くすることができる。低速から高速
へ変わるまでの時間が、例えば0.05秒のように極め
て短い時間を必要とされるダイカストマシンの射出動作
において、極めて有効である。また、図5からわかるよ
うに、高速域でのスプール5の保持力は、低速域でのそ
れとほぼ同じにするようにしてあり、このことにより保
持力が適宜な大きさになるように設定されている。
性図であり、横軸に流量Q(流速またはスプール5の開
度でもよい)をとり、縦軸にスプール5に作用する力を
とってある。スプール5が低速域から高速域へ移り始め
るとき、スプール5が開く方向に作用する力F1が大き
いので、スプール5は比較的小さい力で素早く開き始め
る。そして、スプール5が低速域から高速域へ移り終っ
て停止しようとするとき、スプール5が閉じる方向に作
用する力F2が大きい。したがって、高速に移行してス
プール5が停止しようとするときのブレーキがその分だ
け大きくなって、スプール5はすみやかに停止する。こ
れにより、スプール5が動き始めて止まるまでに要する
時間をその分だけ短くすることができる。低速から高速
へ変わるまでの時間が、例えば0.05秒のように極め
て短い時間を必要とされるダイカストマシンの射出動作
において、極めて有効である。また、図5からわかるよ
うに、高速域でのスプール5の保持力は、低速域でのそ
れとほぼ同じにするようにしてあり、このことにより保
持力が適宜な大きさになるように設定されている。
【0024】なお、本実施例においては、流量制御弁6
をデジタル制御式としたが、アナログ制御式のものとし
てもよい。この場合、パルスモータ16に代えて強力な
サーボモータを使用するものとし、このサーボモータに
回転制御指令信号13に比例した増幅電流を供給するも
のとすればよい。
をデジタル制御式としたが、アナログ制御式のものとし
てもよい。この場合、パルスモータ16に代えて強力な
サーボモータを使用するものとし、このサーボモータに
回転制御指令信号13に比例した増幅電流を供給するも
のとすればよい。
【0025】また、本実施例においては、回転角度検出
器付きのパルスモータ16を用いたが、回転角度検出器
はパルスモータへ別体として設けてもよい。
器付きのパルスモータ16を用いたが、回転角度検出器
はパルスモータへ別体として設けてもよい。
【0026】また、本実施例においては、流量制御弁6
までの系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールを現代
制御理論に基づいて作成するものとしたが、現代制御理
論のみに限定されるものではない。
までの系の伝達特性を考慮した所定の演算ルールを現代
制御理論に基づいて作成するものとしたが、現代制御理
論のみに限定されるものではない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、流量制御弁の開度を調整するモータの回
転角度を検出するものとし、この検出回転角度と供与さ
れる設定速度値と位置検出手段の検出する射出プランジ
ャの位置とに基づき、流量制御弁までの系の伝達特性を
考慮した所定の演算ルールに従い、上記モータへの回転
制御指令を演算するようにしたので、射出速度がリアル
タイムにフィードバック制御され、射出速度の高安定化
と高応答性が同時に実現されるものとなり、これにより
射出成形品の高品質化や歩留まりの向上等への貢献が期
待できる。
発明によれば、流量制御弁の開度を調整するモータの回
転角度を検出するものとし、この検出回転角度と供与さ
れる設定速度値と位置検出手段の検出する射出プランジ
ャの位置とに基づき、流量制御弁までの系の伝達特性を
考慮した所定の演算ルールに従い、上記モータへの回転
制御指令を演算するようにしたので、射出速度がリアル
タイムにフィードバック制御され、射出速度の高安定化
と高応答性が同時に実現されるものとなり、これにより
射出成形品の高品質化や歩留まりの向上等への貢献が期
待できる。
【図1】本発明に係る射出速度制御装置の一実施例を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】この射出速度制御装置に用いる演算器の内部構
成を示すブロック回路構成図である。
成を示すブロック回路構成図である。
【図3】800トンのダイカストマシンで行ったテスト
結果を示す図である。
結果を示す図である。
【図4】図1の流量制御弁6の断面構造図である。
【図5】図4のスプール5に作用する力の特性図であ
る。
る。
【図6】従来の射出速度制御装置(オープン制御方式)
の一例を示すブロック図である。
の一例を示すブロック図である。
【図7】従来の射出速度制御装置(フィードバック制御
方式)の一例を示すブロック図である。
方式)の一例を示すブロック図である。
1 射出プランジャ 2 油圧シリンダ 6 流量制御弁 9 位置検出器 15 演算器 16 回転角度検出器付きパルスモータ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 17/32 B29C 45/53 B29C 45/77
Claims (1)
- 【請求項1】 油圧シリンダに供給される油圧力によっ
て動作する射出プランジャの速度を制御する射出速度制
御装置において、 前記射出プランジャの位置を検出する位置検出手段と、 前記油圧シリンダへの圧油の供給通路に配置された流量
制御弁と、 この流量制御弁の開度を調整するモータと、 このモータの回転角度を検出する回転角度検出手段と、 前記位置検出手段の検出する射出プランジャの位置と前
記回転角度検出手段の検出するモータの回転角度と供与
される設定速度値とに基づき、前記流量制御弁までの系
の伝達特性を考慮した所定の演算ルールに従い、前記モ
ータへの回転制御指令信号を演算する演算手段とを備え
たことを特徴とする射出速度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3265545A JP2806099B2 (ja) | 1991-09-18 | 1991-09-18 | 射出速度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3265545A JP2806099B2 (ja) | 1991-09-18 | 1991-09-18 | 射出速度制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577020A JPH0577020A (ja) | 1993-03-30 |
JP2806099B2 true JP2806099B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=17418610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3265545A Expired - Fee Related JP2806099B2 (ja) | 1991-09-18 | 1991-09-18 | 射出速度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2806099B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6939221B2 (ja) * | 2017-08-03 | 2021-09-22 | 宇部興産機械株式会社 | 射出装置の射出速度制御方法及び制御装置 |
-
1991
- 1991-09-18 JP JP3265545A patent/JP2806099B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0577020A (ja) | 1993-03-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |