JP2805177B2 - 上面塗布バーコート法 - Google Patents
上面塗布バーコート法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上面塗布バーコート法
に関するものであり、詳しくは、水平方向に連続走行す
るフィルムの上面に低粘度塗布液を薄膜に塗布し得る上
面塗布バーコート法に関するものである。
に関するものであり、詳しくは、水平方向に連続走行す
るフィルムの上面に低粘度塗布液を薄膜に塗布し得る上
面塗布バーコート法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりフィルムの表面に帯電防止剤、
易接着下びき剤等の塗布膜を形成せしめる場合、粘度が
1〜10cpsの低粘度塗布液をウエット塗布厚みが3
〜15μの薄膜に塗布することが行なわれる。そして、
水平に連続走行するフィルムの上面の塗布方法として、
ロールコート法(トランスファーロールコート法)、ダ
イコート法、スプレイコート法、カーテンコート法等が
ある。
易接着下びき剤等の塗布膜を形成せしめる場合、粘度が
1〜10cpsの低粘度塗布液をウエット塗布厚みが3
〜15μの薄膜に塗布することが行なわれる。そして、
水平に連続走行するフィルムの上面の塗布方法として、
ロールコート法(トランスファーロールコート法)、ダ
イコート法、スプレイコート法、カーテンコート法等が
ある。
【0003】しかしながら、上記方法では、低粘度塗布
液を薄膜かつ均一に塗布することは困難である。例え
ば、ロールコート法は、一般に、500cps以上の高
粘度の塗布液に適しており、また、ダイコート法は、3
0cps以上の塗布液で且つ20μ以上の塗布厚さの塗
布に適用される。仮に、ダイコート法にて10cps以
下の低粘度液を15μ以下の薄膜に塗布しようとした場
合、液切れを起こして均一な塗布は不可能である。一
方、スプレイコート法の場合は、低粘度塗布液でも塗布
できるが、スプレイコート法の薄膜塗布は、スプレイの
ために点状にしか塗布できない。しかも、フィルム両端
を未塗布状態としたい場合は、特別な遮蔽板等を必要と
する。そして、カーテンコート法も高粘度の塗布液にし
か適さない。
液を薄膜かつ均一に塗布することは困難である。例え
ば、ロールコート法は、一般に、500cps以上の高
粘度の塗布液に適しており、また、ダイコート法は、3
0cps以上の塗布液で且つ20μ以上の塗布厚さの塗
布に適用される。仮に、ダイコート法にて10cps以
下の低粘度液を15μ以下の薄膜に塗布しようとした場
合、液切れを起こして均一な塗布は不可能である。一
方、スプレイコート法の場合は、低粘度塗布液でも塗布
できるが、スプレイコート法の薄膜塗布は、スプレイの
ために点状にしか塗布できない。しかも、フィルム両端
を未塗布状態としたい場合は、特別な遮蔽板等を必要と
する。そして、カーテンコート法も高粘度の塗布液にし
か適さない。
【0004】低粘度塗布液を薄膜かつ均一で簡易に塗布
する方法としては、バーコート法が広く用いられてい
る。しかしながら、バーコート法は、水平に連続走行す
るフィルム上面の表面には直接適用されていない。すな
わち、図3は、従来のバーコート法の説明図であるが、
従来のバーコート法では、水平に連続走行するフィルム
(4)の下面側の表面にローラ塗布法またはファウンテ
ン塗布法にて過剰の塗布液(2)を塗布し、メタリング
バー(5)にて所望の塗布厚さに計量し、余剰液を下部
のパン(7)にて回収して循環している。なお、図3
中、(1)はポンプ、(3)はファウンテン、(6)は
ホルダー、(8)はタンク、(9)はロールである。
する方法としては、バーコート法が広く用いられてい
る。しかしながら、バーコート法は、水平に連続走行す
るフィルム上面の表面には直接適用されていない。すな
わち、図3は、従来のバーコート法の説明図であるが、
従来のバーコート法では、水平に連続走行するフィルム
(4)の下面側の表面にローラ塗布法またはファウンテ
ン塗布法にて過剰の塗布液(2)を塗布し、メタリング
バー(5)にて所望の塗布厚さに計量し、余剰液を下部
のパン(7)にて回収して循環している。なお、図3
中、(1)はポンプ、(3)はファウンテン、(6)は
ホルダー、(8)はタンク、(9)はロールである。
【0005】そして、水平に連続走行するフィルムの上
面に従来のバーコート法を利用して塗布を施したい場合
は、図3に示す通り、一旦フィルムの下面側表面に塗布
を施し、その後、フィルムを折り返して水平に走行させ
ている。斯かる事情により、フィルムを折り返してパス
させることなく、水平に連続走行するフィルムの上面に
バーコート法を適用した塗布方法が切望されている。
面に従来のバーコート法を利用して塗布を施したい場合
は、図3に示す通り、一旦フィルムの下面側表面に塗布
を施し、その後、フィルムを折り返して水平に走行させ
ている。斯かる事情により、フィルムを折り返してパス
させることなく、水平に連続走行するフィルムの上面に
バーコート法を適用した塗布方法が切望されている。
【0006】図4は、従来のバーコート法をフィルムの
上面に適用した概略図であるが、この場合は、同図に示
すように、先ず、ダイ(11)にてフィルム(4)の上
面に塗布液(2)を流下させて塗布し(流下した塗布液
を「アプリケート液」と言い、その量を「アプリケート
量」と言う)、次いで、その下流のメタリングバー
(5)にて計量を行う。しかしながら、上記の塗布法で
は、塗布液の粘度が低い(10cps以下)場合、ダイ
(11)からのアプリケート量が少ないとダイ出口にて
塗布液がかすれて未塗布部分が生じ、均一にアプリケー
ト出来ない。そして、計量部にて他の正常部の余剰液が
広がり、アプリケート液の未塗布部分にも液溜まりが形
成されて塗布されるが、アプリケート時の塗布部と未塗
布部の境がすじとなって目視され、品質を損なってしま
う。更に、所望の塗布量に対して約20倍以上のアプリ
ケート量をダイ(11)にて塗布しないと、メタリング
バー(5)とフィルム(4)との接触部で形成される液
溜まりが不均一となり所々で塗布液がかすれた状態とな
る。そして、斯かる状態では、アプリケート量が少ない
ために、泡の巻き込みによる塗布すじ、塗布むらを生
じ、塗布外観が損なわれる。
上面に適用した概略図であるが、この場合は、同図に示
すように、先ず、ダイ(11)にてフィルム(4)の上
面に塗布液(2)を流下させて塗布し(流下した塗布液
を「アプリケート液」と言い、その量を「アプリケート
量」と言う)、次いで、その下流のメタリングバー
(5)にて計量を行う。しかしながら、上記の塗布法で
は、塗布液の粘度が低い(10cps以下)場合、ダイ
(11)からのアプリケート量が少ないとダイ出口にて
塗布液がかすれて未塗布部分が生じ、均一にアプリケー
ト出来ない。そして、計量部にて他の正常部の余剰液が
広がり、アプリケート液の未塗布部分にも液溜まりが形
成されて塗布されるが、アプリケート時の塗布部と未塗
布部の境がすじとなって目視され、品質を損なってしま
う。更に、所望の塗布量に対して約20倍以上のアプリ
ケート量をダイ(11)にて塗布しないと、メタリング
バー(5)とフィルム(4)との接触部で形成される液
溜まりが不均一となり所々で塗布液がかすれた状態とな
る。そして、斯かる状態では、アプリケート量が少ない
ために、泡の巻き込みによる塗布すじ、塗布むらを生
じ、塗布外観が損なわれる。
【0007】一方、ダイ(11)にて多量にアプリケー
トした場合は、アプリケート時の液のかすれもなく、計
量部での液溜まりも均一に形成されて均一に塗布される
が、計量時の余剰液がフィルムの両サイドからこぼれ落
ち、その余剰液の回収設備が必要となる。更に、メタリ
ングバー(5)とフィルム(4)の接触部にて形成され
る液溜まりが全幅に広がり、フィルムの端部を未塗布と
するのは困難となる。特に2軸延伸フィルム製造工程中
に塗布を施すインラインコーティング法では、フィルム
の両端部を未塗布とすることが要求され、更に、その未
塗布幅も任意に調整できることが要求される。その理由
は、インラインコーティング法では、一般に、縦延伸後
に塗布が施され、その後、横延伸機にてフィルム両端部
クリップにて把持し、乾燥、予熱、延伸が行われるた
め、塗布液によるクリップの汚染を防止するためであ
る。また、横延伸後のフィルム両端部は、中央に比べて
厚いために製品とならず、横延伸後フィルム両端部はス
リット後に回収リサイクルされる。そのため、一般に、
フィルムの両端部は塗布しないことが要求される。
トした場合は、アプリケート時の液のかすれもなく、計
量部での液溜まりも均一に形成されて均一に塗布される
が、計量時の余剰液がフィルムの両サイドからこぼれ落
ち、その余剰液の回収設備が必要となる。更に、メタリ
ングバー(5)とフィルム(4)の接触部にて形成され
る液溜まりが全幅に広がり、フィルムの端部を未塗布と
するのは困難となる。特に2軸延伸フィルム製造工程中
に塗布を施すインラインコーティング法では、フィルム
の両端部を未塗布とすることが要求され、更に、その未
塗布幅も任意に調整できることが要求される。その理由
は、インラインコーティング法では、一般に、縦延伸後
に塗布が施され、その後、横延伸機にてフィルム両端部
クリップにて把持し、乾燥、予熱、延伸が行われるた
め、塗布液によるクリップの汚染を防止するためであ
る。また、横延伸後のフィルム両端部は、中央に比べて
厚いために製品とならず、横延伸後フィルム両端部はス
リット後に回収リサイクルされる。そのため、一般に、
フィルムの両端部は塗布しないことが要求される。
【0008】また、縦延伸後、フィルムは、横延伸機へ
水平走行状態で進入するため、フィルムが横延伸機に入
る前の水平走行状態において、両面に塗布を施したいと
き、その上面に塗布を施す要求がある。本発明は、上記
実情に鑑みなされたものであり、その目的は、図4に示
した塗布法の欠点を解消し、水平方向に連続走行するフ
ィルムの上面に低粘度塗布液を薄膜に塗布し得る上面塗
布バーコート法を提供することにある。
水平走行状態で進入するため、フィルムが横延伸機に入
る前の水平走行状態において、両面に塗布を施したいと
き、その上面に塗布を施す要求がある。本発明は、上記
実情に鑑みなされたものであり、その目的は、図4に示
した塗布法の欠点を解消し、水平方向に連続走行するフ
ィルムの上面に低粘度塗布液を薄膜に塗布し得る上面塗
布バーコート法を提供することにある。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、水平方向に連
続走行するフィルムの上面に粘度が1〜10cpsの塗
布液をウエット塗布厚みが3〜15μの薄膜に塗布する
に際し、ダイ部の出口近傍にバーホルダー部に支持され
たメタリングバーを備えた塗布装置を使用し、メタリン
グバーがフィルムの上面に接触し且つダイ部の出口より
フィルムの走行側に位置するように塗布装置を配置し、
そして、メタリングバーとフィルムとの接触部の直前に
て塗布液の液溜まりが形成されるようにダイ部の出口よ
り塗布液を供給し、次いで、メタリングバーにて計量塗
工することを特徴とする上面塗布バーコート法に存す
る。
続走行するフィルムの上面に粘度が1〜10cpsの塗
布液をウエット塗布厚みが3〜15μの薄膜に塗布する
に際し、ダイ部の出口近傍にバーホルダー部に支持され
たメタリングバーを備えた塗布装置を使用し、メタリン
グバーがフィルムの上面に接触し且つダイ部の出口より
フィルムの走行側に位置するように塗布装置を配置し、
そして、メタリングバーとフィルムとの接触部の直前に
て塗布液の液溜まりが形成されるようにダイ部の出口よ
り塗布液を供給し、次いで、メタリングバーにて計量塗
工することを特徴とする上面塗布バーコート法に存す
る。
【0010】以下、本発明を図1及び図2に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の実施態様を示す説明
図、図2は、本発明の他の実施態様を示す塗布装置の部
分説明図である。本発明の上面塗布バーコート法は、ダ
イ部(11′)の出口近傍にホルダー部(6′)に支持
されたメタリングバー(5)を備えた塗布装置(12)
を使用し、水平方向に連続走行するフィルム(4)の上
面に粘度が1〜10cpsの塗布液(2)をウエット塗
布厚みが3〜15μの薄膜に塗布するに際して適用され
る。本発明に供する塗布液(2)は、塗布目的に応じて
種々選択できる。例えば、帯電防止剤、易接着下びき剤
等であり、好ましい塗布液は、粘度が1〜5cpsの塗
布液である。塗布液(2)の粘度が10cpsを超える
場合は、メタリングバー(5)での計量時にフィルム
(4)の進行方向に塗布すじを生じ易くなる。
細に説明する。図1は、本発明の実施態様を示す説明
図、図2は、本発明の他の実施態様を示す塗布装置の部
分説明図である。本発明の上面塗布バーコート法は、ダ
イ部(11′)の出口近傍にホルダー部(6′)に支持
されたメタリングバー(5)を備えた塗布装置(12)
を使用し、水平方向に連続走行するフィルム(4)の上
面に粘度が1〜10cpsの塗布液(2)をウエット塗
布厚みが3〜15μの薄膜に塗布するに際して適用され
る。本発明に供する塗布液(2)は、塗布目的に応じて
種々選択できる。例えば、帯電防止剤、易接着下びき剤
等であり、好ましい塗布液は、粘度が1〜5cpsの塗
布液である。塗布液(2)の粘度が10cpsを超える
場合は、メタリングバー(5)での計量時にフィルム
(4)の進行方向に塗布すじを生じ易くなる。
【0011】塗布装置(12)は、ダイ部(11′)と
バーホルダ部(6′)を兼備しており、メタリングバー
(5)は、バーホルダ部(6′)にて支持されてその両
サイドを適宜の手段で固定されている。そして、メタリ
ングバー(5)がフィルム(4)の上面に接触し且つダ
イ部(11′)の出口よりフィルム(4)の走行側に位
置するように配置される。タンク(8)内の塗布液
(2)は、ポンプ(1)によって塗布装置(12)のダ
イ部(11′)に供給され、メタリングバー(5)の上
にスリット状に流下し、重力により流れ落ちる。そし
て、メタリングバー(5)とフィルム(4)との接触部
にて液溜まり(10)を形成する。液溜まり(10)幅
は、ポンプ(1)の吐出量により調整され、その幅が塗
布幅となる。そして、メタリングバー(5)によって所
定の塗布厚さに計量される。
バーホルダ部(6′)を兼備しており、メタリングバー
(5)は、バーホルダ部(6′)にて支持されてその両
サイドを適宜の手段で固定されている。そして、メタリ
ングバー(5)がフィルム(4)の上面に接触し且つダ
イ部(11′)の出口よりフィルム(4)の走行側に位
置するように配置される。タンク(8)内の塗布液
(2)は、ポンプ(1)によって塗布装置(12)のダ
イ部(11′)に供給され、メタリングバー(5)の上
にスリット状に流下し、重力により流れ落ちる。そし
て、メタリングバー(5)とフィルム(4)との接触部
にて液溜まり(10)を形成する。液溜まり(10)幅
は、ポンプ(1)の吐出量により調整され、その幅が塗
布幅となる。そして、メタリングバー(5)によって所
定の塗布厚さに計量される。
【0012】ポンプ(1)は、定量性、無脈動性が要求
され、ギヤポンプ、一軸偏芯ネジポンプ、無脈動タイプ
のダイアフラムポンプが好適に用いられる。定量性がな
く且つ脈動があるポンプを用いた場合、吐出量が変化
し、それに応じて液溜まりの幅が変化して塗布幅が変化
する。ダイ部(11′)のギャップ(図1中a)は、狭
い方が幅方向の塗布液の噴き出し均一性が向上して好ま
しいが、余りに狭い場合はダイリップ部の掃除が困難な
るので通常は0.2〜0.4mmの範囲とするがよい。
ダイリップ部の掃除は約100μのPETフィルムにて
行うとよい。
され、ギヤポンプ、一軸偏芯ネジポンプ、無脈動タイプ
のダイアフラムポンプが好適に用いられる。定量性がな
く且つ脈動があるポンプを用いた場合、吐出量が変化
し、それに応じて液溜まりの幅が変化して塗布幅が変化
する。ダイ部(11′)のギャップ(図1中a)は、狭
い方が幅方向の塗布液の噴き出し均一性が向上して好ま
しいが、余りに狭い場合はダイリップ部の掃除が困難な
るので通常は0.2〜0.4mmの範囲とするがよい。
ダイリップ部の掃除は約100μのPETフィルムにて
行うとよい。
【0013】ホルダー部(6′)におけるメタリングバ
ー(5)の支持は、図1に示したV型溝による支持に限
定されず、図2に示したV型とU型とを組み合わせた支
持でもよい。図2に示した塗布装置は、上下2つのホル
ダー部(6′)、(6′)から成り、下方に位置するホ
ルダー部(6′)は、フィルム(4)の両側に配置され
てメタリングバー(5)の固定手段の機能をも兼ね備え
ている。また、ホルダー部(6′)の材質は、防錆の点
からステンレス又は真鍮が好適である。
ー(5)の支持は、図1に示したV型溝による支持に限
定されず、図2に示したV型とU型とを組み合わせた支
持でもよい。図2に示した塗布装置は、上下2つのホル
ダー部(6′)、(6′)から成り、下方に位置するホ
ルダー部(6′)は、フィルム(4)の両側に配置され
てメタリングバー(5)の固定手段の機能をも兼ね備え
ている。また、ホルダー部(6′)の材質は、防錆の点
からステンレス又は真鍮が好適である。
【0014】メタリングバー(5)としては、ワイヤー
バー又は溝切りバーが用いられる。ワイヤーバーは、ス
テンレス又は鉄の丸棒にステンレス線もしくはピアノ線
をコイル状に密に巻き付けたものであり、通常、丸棒の
直径は、4〜20mm、ワイヤーの直径は60〜500
μの範囲が適当である。そして、ワイヤーの直径のサイ
ズにより塗布厚みが支配される。また、ワイヤーバーの
表面に耐摩耗のためHCrメッキを施してもよい。通
常、メタリングバー(5)は、フィルム(4)の進行方
向に対して正回転または逆回転させられるが、本発明に
おいては、正回転させるのが好ましい。逆回転させた場
合は、メタリングバー(5)上に流下した塗布液(2)
が重力に逆らってメタリングバー(5)の回転方向に流
れようとするため好ましくない。
バー又は溝切りバーが用いられる。ワイヤーバーは、ス
テンレス又は鉄の丸棒にステンレス線もしくはピアノ線
をコイル状に密に巻き付けたものであり、通常、丸棒の
直径は、4〜20mm、ワイヤーの直径は60〜500
μの範囲が適当である。そして、ワイヤーの直径のサイ
ズにより塗布厚みが支配される。また、ワイヤーバーの
表面に耐摩耗のためHCrメッキを施してもよい。通
常、メタリングバー(5)は、フィルム(4)の進行方
向に対して正回転または逆回転させられるが、本発明に
おいては、正回転させるのが好ましい。逆回転させた場
合は、メタリングバー(5)上に流下した塗布液(2)
が重力に逆らってメタリングバー(5)の回転方向に流
れようとするため好ましくない。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例に
おいては次の塗布液を使用した。ポリエステルポリウレ
タン(大日本インキ化学工業社製、商品名「ハイドラン
AP−40」)80部(固形分重量、以下同様)、水分
散型ポリエステル(日本合成化学工業社製、商品名「ポ
リエスターWR−961」)20部から成り、水を媒体
とする固形分濃度10重量%、粘度2cpsの塗布液。
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。なお、以下の例に
おいては次の塗布液を使用した。ポリエステルポリウレ
タン(大日本インキ化学工業社製、商品名「ハイドラン
AP−40」)80部(固形分重量、以下同様)、水分
散型ポリエステル(日本合成化学工業社製、商品名「ポ
リエスターWR−961」)20部から成り、水を媒体
とする固形分濃度10重量%、粘度2cpsの塗布液。
【0016】実施例1 固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを溶融
状態で押出し、静電密着法を用いて40℃に冷却したド
ラム上にキャストし、引き続き、ロール式延伸機にて9
5℃で縦方向に3.5倍延伸した後、50m/minの
スピードで水平方向に連続走行させた。上記の走行中の
フィルム(フィルム幅400mm)に図1に示す以下の
仕様の塗布装置を用いて塗工幅300mmの塗布を行っ
た。 ダイ部のギャップ(図1中a):0.25mm ダイ部のランド長(図1中b):50mm ダイ部の噴き出し幅 :150mm ワイヤーバー :丸棒直径10mm、ワ
イヤー直径80μ その後、横延伸機にて乾燥、予熱し、100℃にて横方
向に3.5倍延伸し、220℃で熱固定して巻き取っ
た。得られた延伸フィルムの厚さは12μであった。上
記の塗布においては、目標とするウエット塗布厚さを
4.5μとしたところ、目標通りのウエット塗布厚さが
達成でき、また、塗工幅も振れること無く、安定に均一
塗工できた。
状態で押出し、静電密着法を用いて40℃に冷却したド
ラム上にキャストし、引き続き、ロール式延伸機にて9
5℃で縦方向に3.5倍延伸した後、50m/minの
スピードで水平方向に連続走行させた。上記の走行中の
フィルム(フィルム幅400mm)に図1に示す以下の
仕様の塗布装置を用いて塗工幅300mmの塗布を行っ
た。 ダイ部のギャップ(図1中a):0.25mm ダイ部のランド長(図1中b):50mm ダイ部の噴き出し幅 :150mm ワイヤーバー :丸棒直径10mm、ワ
イヤー直径80μ その後、横延伸機にて乾燥、予熱し、100℃にて横方
向に3.5倍延伸し、220℃で熱固定して巻き取っ
た。得られた延伸フィルムの厚さは12μであった。上
記の塗布においては、目標とするウエット塗布厚さを
4.5μとしたところ、目標通りのウエット塗布厚さが
達成でき、また、塗工幅も振れること無く、安定に均一
塗工できた。
【0017】比較例1 塗布装置として、図4に示す塗布装置を用い、ダイにて
アプリケートし、下流のワイヤーバー(丸棒直径10m
m、ワイヤー直径80μ)にて計量した他、実施例1と
同様に実施した。目標とするウエット塗布厚さは4.5
μとしたが、アプリケート量が少ない場合は、ダイから
出る塗布液がかすれてしまった。また、アプリケート量
を塗布量の20倍に変更した結果、ワイヤーバーとフィ
ルム接触部に液溜まりが問題なく形成されたが、余剰液
がフィルム両サイドに広がって全面が塗れてしまい、後
工程の横延伸機のクリップを汚染してしまった。
アプリケートし、下流のワイヤーバー(丸棒直径10m
m、ワイヤー直径80μ)にて計量した他、実施例1と
同様に実施した。目標とするウエット塗布厚さは4.5
μとしたが、アプリケート量が少ない場合は、ダイから
出る塗布液がかすれてしまった。また、アプリケート量
を塗布量の20倍に変更した結果、ワイヤーバーとフィ
ルム接触部に液溜まりが問題なく形成されたが、余剰液
がフィルム両サイドに広がって全面が塗れてしまい、後
工程の横延伸機のクリップを汚染してしまった。
【0018】
【発明の効果】本発明の上面塗布バーコート法によれ
ば、水平方向に連続走行するフィルムの上面に粘度が1
〜10cpsの低粘度の塗布液をウェット塗布厚みが3
〜10μの薄膜に均一に塗布できる。更に、ポンプにて
供給する塗布液の量は、消費量見合いでよいため、塗布
液を回収循環する設備が不要となり、また、任意の幅に
て且つフィルムの端部を未塗布状態とすることが可能で
ある。特に、本発明の上面塗布バーコート法は、プラス
チック延伸フィルム製造工程中の未延伸または一軸延伸
フィルムのインラインコーティング法に有効である。
ば、水平方向に連続走行するフィルムの上面に粘度が1
〜10cpsの低粘度の塗布液をウェット塗布厚みが3
〜10μの薄膜に均一に塗布できる。更に、ポンプにて
供給する塗布液の量は、消費量見合いでよいため、塗布
液を回収循環する設備が不要となり、また、任意の幅に
て且つフィルムの端部を未塗布状態とすることが可能で
ある。特に、本発明の上面塗布バーコート法は、プラス
チック延伸フィルム製造工程中の未延伸または一軸延伸
フィルムのインラインコーティング法に有効である。
【図1】本発明の実施態様を示す説明図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す塗布装置の部分説
明図である。
明図である。
【図3】従来のバーコート法の説明図である。
【図4】従来のバーコート法をフィルムの上面に適用し
た概略図である。
た概略図である。
1 :ポンプ 2 :塗布液 3 :ファウンテン 4 :フィルム 5 :メタリングバー 6 :バーホルダー 6′ :バーホルダー部 7 :パン 8 :タンク 9 :ロール 10 :液溜まり 11 :ダイ 11′:ダイ部 12 :本発明で用いられる塗布装置
Claims (2)
- 【請求項1】 水平方向に連続走行するフィルムの上面
に粘度が1〜10cpsの塗布液をウエット塗布厚みが
3〜15μの薄膜に塗布するに際し、ダイ部の出口近傍
にバーホルダー部に支持されたメタリングバーを備えた
塗布装置を使用し、メタリングバーがフィルムの上面に
接触し且つダイ部の出口よりフィルムの走行側に位置す
るように塗布装置を配置し、そして、メタリングバーと
フィルムとの接触部の直前にて塗布液の液溜まりが形成
されるようにダイ部の出口より塗布液を供給し、次い
で、メタリングバーにて計量塗工することを特徴とする
上面塗布バーコート法。 - 【請求項2】 フィルムが延伸フィルム製造工程中の未
延伸フィルム又は一軸延伸フィルムであり、塗布後に少
なくとも一方向に延伸されることを特徴とする請求項1
記載の上面塗布バーコート法。
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---|---|---|---|
JP3358926A JP2805177B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 上面塗布バーコート法 |
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JP3358926A JP2805177B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 上面塗布バーコート法 |
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ID=18461832
Family Applications (1)
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---|---|---|---|---|
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- 1991-12-26 JP JP3358926A patent/JP2805177B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
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---|---|---|---|
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