JP2803124B2 - 電動スライド式サンバイザ - Google Patents

電動スライド式サンバイザ

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JP2803124B2
JP2803124B2 JP1028976A JP2897689A JP2803124B2 JP 2803124 B2 JP2803124 B2 JP 2803124B2 JP 1028976 A JP1028976 A JP 1028976A JP 2897689 A JP2897689 A JP 2897689A JP 2803124 B2 JP2803124 B2 JP 2803124B2
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茂樹 吉岡
正之 任田
秀幸 渋谷
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はルーフの車室内側に装着された内装部材とル
ーフパネルとの間に形成された中空部内に、モータの駆
動力により前記内装部材の前方に形成された開口部から
フロントウインドパネル方向に出没自在なサンバイザを
格納した電動スライド式サンバイザに関するものであ
る。
従来の技術 一般に自動車の運転席もしくは助手席の上部に位置す
るルーフ側には、フロントウインドパネルからの太陽光
の直射を遮光するためのサンバイザが装備されている
が、通常のサンバイザはヒンジ機構によりルーフ側への
取付角度を可変として装備されていて、不使用時には上
記ヒンジ機構によりルーフ側に折りたたんでおき、使用
時にのみフロントウインドパネルの車室側前面に垂下す
るようにしてあるのが普通である。
他方において、例えば特公昭45−31016号公報及び特
公昭45−31017号公報には、ルーフの車室内側に装着さ
れた内装部材とルーフパネルとの間に形成された中空部
内に電動スライド式サンバイザを格納しておき、サンバ
イザの使用時にはモータの回転力により上記内装部材の
前方に形成された開口部からフロントウインドパネル方
向にサンバイザをスライドさせるようにした構成が開示
されている。
このようなサンバイザの構成によれば、不使用時には
サンバイザが内装部材によってルーフ側に隠蔽されてい
るので、車室内が広くなるとともに外観の向上がはかれ
る利点がある。
発明が解決しようとする課題 しかしながらこのような従来から使用されている電動
スライド式サンバイザの場合、電動によるサンバイザの
スライド操作だけでなく、乗員による手動操作をも併用
して使用しなければならない場合があるが、従来は手動
操作によりサンバイザを動かすことができず、該サンバ
イザの使用中無理に手動操作によりサンバイザを格納し
ようとした場合に、手動操作に起因してサンバイザもし
くは電動スライド装置に損傷が発生することがあり、装
置全体の耐久性が劣化してしまうという課題があった。
即ち、電動スライド装置に内蔵されたモータの回転数を
下げるためにはギヤ比の高い減速機構が必要であり、且
つ万一サンバイザの使用中に電気系統の故障等によって
サンバイザを格納することができなくなった際にサンバ
イザを使用する必要がなくなり、視界確保のため手動に
よって該サンバイザを格納しようとした場合には、前記
減速機構を含む電動スライド装置に無理な力が加えられ
ることになり、前記した問題点が生じてしまうことにな
る。
そこで本発明はこのような従来の電動スライド式サン
バイザが有している課題を解消し、モータ及び減速機構
等に過度な力が加えられることを防止して、装置全体の
耐久性を向上させることができるとともに装置の小型化
をはかった電動スライド式サンバイザを提供することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は上記の目的を達成するために、ルーフの車室
内側に装着された内装部材とルーフパネルとの間に形成
された中空部内にサンバイザを格納し、超音波モータの
駆動力により前記内装部材の前方に形成された開口部か
らフロントウインドパネル方向に前記サンバイザを出没
させる電動スライド機構を具備して成る電動スライド式
サンバイザにおいて、前記超音波モータを、振動体とし
ての円形のステータと、該ステータの上面に回動自在に
支持されて、ステータ側の面と反対側の面にボールがそ
れぞれ配置される複数の深溝部を有する円周状の溝が形
成された円形のロータと、該ロータの上面に回動自在に
支持されて、前記深溝部と対応する部位にボールを挾持
する深溝部を有する円周状の溝が形成された回転部材
と、該回転部材とロータを前記ステータ方向に押圧する
ばね部材とにより構成し、回転部材を介して超音波モー
タの駆動力をサンバイザに伝達するとともに、該回転部
材に対して過度な力が加えられた際に一方の深溝部から
のボールの移動によって空転させるようにした電動スラ
イド式サンバイザの構成にしてある。
作用 このような構成によれば、サンバイザの不使用時には
該サンバイザがルーフの車室内側に装着された内装部材
とルーフパネルとの間に形成された中空部内に格納され
ている一方、サンバイザの使用時には前記電動スライド
機構が作動を開始して、該サンバイザが前記中空部から
フロントウインドパネル方向にスライドし、遮光状態に
セットされる。
更に使用中にサンバイザを格納する必要が生じ、手動
操作等によって超音波モータの駆動力をサンバイザに伝
達する回転部材に過度な力が加えられた際には、該超音
波モータを構成するロータと回転部材との対応する部位
に形成された深溝部からの円周状の溝に沿うボールの移
動によって回転部材が空転し、サンバイザの手動操作に
よる格納を可能にしつつ、上記過度な力に起因する超音
波モータや減速機構等の損傷が防止され、装置の耐久性
が高められるという作用が得られる。
実施例 以下図面に基づいて本発明にかかる電動スライド式サ
ンバイザの一実施例を説明する。
第1図は本発明の基本的構成を示す概要図であって、
図中1はルーフアウタパネル,3はルーフインナパネルで
あって、両パネル1,3によってルーフパネル4を形成し
ている。上記両パネル1,3のフランジ部1a,3aがウインド
ウエザーストリップ5の一方側の係合溝5aに嵌合固定さ
れており、且つ該ウインドウエザーストリップ5の他方
側の係合溝5bにフロントウインドパネル7の上端部7aが
嵌合固定されている。
9はルーフの車室内側に内張りされた内装部材であ
り、該内装部材9とルーフパネル4との間に中空部10が
形成されていて、この中空部10内に後述するサンバイザ
の電動スライド機構20が格納されているとともに、この
内装部材9の前端部近傍にはサンバイザ本体が出没する
ための開口部9aが形成されている。
第2図乃至第4図により上記電動スライド機構20の具
体的な構成例を説明する。即ち11,11は前記内装部材9
に支持固定された一対のガイドレールであり、このガイ
ドレール11,11には長手方向に沿って長孔11a,11aが形成
されている。
一方13は板状体で成るサンバイザ本体であって、該サ
ンバイザ本体13の後部には、該サンバイザ本体13を車幅
方向に貫通するシャフト15が固定されていて、このシャ
フト15の左右両端部15a,15bが前記ガイドレール11,11の
長孔11a,11a内に貫通されている。更に上記シャフト15
の略中心部にはクランク状の曲折部15cが上方に突出す
る形状に形成されていて、この曲折部15cはサンバイザ
本体13の上方に配置されたスライダー17に貫通固定され
ている。
19は駆動レールであって、この駆動レール19は前記ガ
イドレール11,11と平行で且つサンバイザ本体13の略中
心部上方に位置して配置されており、内方には前記スラ
イダー17が前後方向に摺動自在な長溝19aが形成され、
更に側壁部に長孔19bが形成されていて、この長孔19b内
に前記シャフト15の曲折部15cが挿通されている。又、
該駆動レール19のフロント側前端部には円弧状部19cが
形成されている。
21は前記スライダー17の駆動源として中空部10内に配
置されたモータ、25はクラッチハウジングであって、上
記モータ21は支持体23(第1図)によって前記内装部材
9に支持されているとともに該モータ21の出力軸21aが
クラッチハウジング25内に連接されている。更に該クラ
ッチハウジング25内にはワイヤ27が挿通されており、こ
のワイヤ27の一方側端末部はローラ29を経由して前記駆
動レール19のフロント側から該駆動レール19に形成され
た長孔19a内に入り、前記スライダー17の前端部に連結
されているとともに、ワイヤ27の他方側端末部はローラ
31を経由して前記スライダー17の後端部に連結されてい
る。
上記クラッチハウジング25内の具体的な構造を第5図
乃至第7図を用いて説明する。
即ち前記モータ21の出力軸21aの先端部には小歯車33
が固定されている一方、内装部材9に挿通固定された軸
35に回転部材44としての駆動歯車37と被駆動歯車39とが
軸35を回動中心として回動自在に支持されており、前記
小歯車33の歯部33aが駆動歯車37の歯部37aに螺合されて
いる。更に駆動歯車37の上面には円周状の溝37bが形成
されていて、この円周状の溝37b内に複数個のボール41,
41が配置されている。又、前記円周状の溝37bには、一
定の間隔を保って前記ボール41,41が配置される深溝部3
7cが形成されている。
又、被駆動歯車39の周縁部に歯部39aが刻設されてい
るとともに、該被駆動歯車39の下面で且つ前記駆動歯車
37に形成された深溝部37cと対応する部位に同様な深溝
部39cが形成されている。即ち駆動歯車37側の深溝部37c
と被駆動歯車39側の深溝部39c間に前記ボール41,41が挾
持されている。
図示例にあっては、上記ボール41,41が前記深溝部37c
と39c間に単に嵌合されているが、このボールは深溝部3
7c内に溶着されていても良い。
尚、前記した円周状の溝37bを駆動歯車37側ではなく
被駆動歯車39側に形成することも可能であり、この場合
にはボール41,41を被駆動歯車39側の深溝部39c内に溶着
するようにしても良い。
45は被駆動歯車39を駆動歯車37側に押圧するための皿
ばねである。又、前記被駆動歯車39の周縁部に刻設され
た歯部39aにワイヤ27の側部が噛合されている。即ちこ
のワイヤ27には、予め前記歯部39aと噛合可能なラック
状の歯部が長手方向に沿って刻設されている。
上記駆動歯車37の深溝部37c,被駆動歯車39の深溝部39
c及びボール41,31とにより、駆動歯車37の回転力をワイ
ヤ27側に伝達させるためのクラッチ機構43が構成され
る。
かかる構成によれば、図外の駆動電源から得られる駆
動電圧をモータ21に印加することにより、このモータ21
の出力軸21aが第2図のB方向への回転を開始し、この
回転力が小歯車33の歯部33aから駆動歯車37の歯部37aに
伝達され、該駆動歯車37が上記B方向とは逆方向に回転
を開始する。この駆動歯車37の回転力がボール41,41を
介して被駆動歯車39に伝えられて、該被駆動歯車39が回
転駆動され、従ってこの被駆動歯車39の歯部39aに噛合
された前記ワイヤ27が矢印C方向への移動を開始する。
するとこのワイヤ27にローラ29を経由して連結されたス
ライダー17が駆動レール19に形成された長溝19aに沿っ
てフロント側に引張され、このスライダー17にシャフト
15を介して連結されたサンバイザ本体13が第2図に示す
実線位置から仮想線K1に示す位置に達し、しかる後に仮
想線K2に示すように車室側に垂下される。
上記の動作を更に詳しく述べると、サンバイザ本体が
第8図に示す状態から第9図に示したようにフロント側
へのスライドを開始して、前記したように内装部材9の
フロント側に形成された開口部9aからフロント側に突出
することになるが、この時シャフト15の両端部15a,15b
は一対のガイドレール11,11の長孔11a,11aによってガイ
ドされている。
サンバイザ本体13が上記スライドによって第9図に示
した位置にまで達すると、前記モータ21の駆動が停止さ
れるとともに、スライダー17が駆動レール19のフロント
側前端部に形成された円弧状部19c内に入り、同時に自
重によってサンバイザ本体13がシャフト15を回動中心と
して反時計方向に回動し、第10図に示したようにサンバ
イザ本体13が車室側に垂下された状態となって運転者へ
の太陽光線の直射が遮蔽される。この時円弧状部19cは
スライダー17の回転動作をガイドして、サンバイザ本体
13の垂下が円滑に実施されるように作用する。
次にサンバイザ本体13を中空部10内に格納する際の作
用は以下の通りである。即ちモータ21に印加する駆動電
圧の極性を変えて出力軸21aを前記スライド時とは逆方
向に回転させることにより、ワイヤ27が第2図の矢印D
方向へ移動して、該ワイヤ27に連結されたスライダー17
がリヤ側に引張される。これによって駆動レール19に形
成された円弧状部19cの作用に基づいて、サンバイザ本
体13が第10図に示した垂下状態から第9図に示したよう
に略水平の位置に戻り、更にワイヤ37の引張動作が継続
することによってスライダー17が駆動レール19に形成さ
れた長溝19aに沿ってリヤ側にスライドし、サンバイザ
本体13が元の状態に格納され、モータ21の回転が停止さ
れる。この時前記と同様にシャフト15の両端部15a,15b
は一対のガイドレール11,11の長孔11a,11aによってガイ
ドされる。
上記の動作に際して、外部から過度な力がサンバイザ
本体13に加えられると、この力がワイヤ27を介して回転
部材を構成する被駆動歯車39に伝えられ、該被駆動歯車
39の深溝部39cに嵌合されたボール41,41が駆動歯車37の
深溝部37cから逸脱し、駆動歯車37上に形成された円周
状の溝37b上を動いて隣接する他の深溝部37cに移動し
て、この深溝部37c内に再度嵌合配置される。
換言すれば前記電動スライド機構に過度な力が加えら
れた際には、クラッチ機構43が空転し、従って該クラッ
チ機構43によってサンバイザ本体13に加えられる過度な
力に起因する衝撃が吸収され、装置全体の耐久性が高め
られるという作用がもたらされる。
第11図は上記のモータ21に代えて、超音波モータ50を
用いた際の構造例を示す。即ち内装部材9に挿通固定さ
れた軸53に、振動体として円環状のステータ55が固定さ
れており、このステータ55の上面に略円環状のロータ57
(回転部材)が軸53を回動中心として回動自在に支持さ
れている。このロータ57の周縁部57aが前記ステータ55
の周縁部に圧接されている。
ロータ57の上面には円周状の溝57bが形成されてい
て、この円周状の溝57bに一定の間隔で設けられた深溝
部57c内に複数個のボール59,59が配置されている。61は
歯車(回転部材)、63は歯車61をロータ57側に押圧する
ための皿ばねである。この例では、ステータ55,ロータ5
7,歯車61及び皿ばね63によって超音波モータ50が構成さ
れている。従って歯車61は超音波モータ50の一部をなし
ており、該歯車61の周縁部に刻設された歯部61aにワイ
ヤ27の側部が噛合されている。即ちこのワイヤ27には、
予め前記歯部61aと噛合可能なラック状の歯部が長手方
向に沿って刻設されている。歯車61の下面には上記ロー
タ57の深溝部57cに対向する位置に深溝部61cが形成され
ている。ボール59,59はこの深溝部61cに嵌合している。
ここでボール59,59はこの深溝部61cに溶着されていても
良い。
従ってロータ57側の深溝部57c,歯車61側の深溝部61c
及びボール59,59とにより、該ロータ57の回転力をワイ
ヤ27側に伝達させるためのクラッチ機構65が構成される
特に本例では超音波モータ50を構成する部材の1つであ
る皿ばね63の弾性力を利用してロータ57の駆動力をボー
ル59を介して歯車61に伝達し、しかも歯車61を空転させ
るというクラッチ機構の作用を持たせている。つまり皿
ばね63は、超音波モータ50の持つ駆動力伝達作用と、ク
ラッチ作用との両機能を兼ねている。尚、このクラッチ
機構65を構成する上記ロータ57と歯車61間の構造は、前
記した第6図及び第7図における駆動歯車37と被駆動歯
車39間の構造と全く同一であるため、詳細な構造の説明
は省略する。
かかる超音波モータ50の構成によれば、図外の駆動電
源から得られる所定周波数の駆動電圧を用いてステータ
55を励振することによって、このステータ55にたわみ振
動が引き起こされ、このたわみ振動によってロータ57が
何れか一方の方向に回転を開始する。このロータ57の回
転力がボール59,59を介して回転部材としての歯車61に
伝えられ、該歯車61を回転駆動するので、この歯車61の
歯部61aに噛合された前記ワイヤ27がスライドを開始す
る。このワイヤ27のスライドにより、前記実施例で説明
したと同様に、サンバイザ本体13の出没動作を行わせる
ことができる。
上記超音波モータ50の停止時にあって、サンバイザ本
体13を格納するために外部から過度な力が加えられた際
には、この力が回転部材としての歯車61に伝えられて、
前記例における駆動歯車37と被駆動歯車39の場合と同様
にボール59,59が円周状の溝57b内を移動することにより
歯車61が空転して外力が吸収されるので、その結果クラ
ッチ機構65の空転動作に基づいてワイヤ27が動くことが
可能になり、過度な力に起因する超音波モータ50やワイ
ヤ27等の損傷が防止され、装置全体の耐久性が高められ
るという作用が得られる。
又、ロータ57の回転方向はステータ55に印加する励振
周波数を変えることによって自在に変更させることがで
きる。
使用するモータとしては上記超音波モータ50の外、リ
ニア型の超音波モータを用いてロータ57を駆動させても
良い。
一方、本発明にかかる電動スライド式サンバイザは、
単に走行時における遮光体として使用するだけでなく、
駐車時にも使用することによって車室内が加熱されるこ
とを防止することができる。即ち真夏の駐車時には直射
日光によって車室内の特に前席近傍の表面温度が異常に
高められ、運転者が再乗車した際にシート及びステアリ
ング系の温度が高熱となって直ちに走行することが出来
ない場合があり、運転者及び同乗者に不快感を与えてし
まうことが多い。そこで前記したサンバイザ本体13を駐
車時にも自動的に使用状態にセットして、上記の問題点
をなくすことができる。
第12図はこのような目的に使用されるモータ21の駆動
回路例を示しており、70はバッテリ、72はイグニッショ
ンキーの接続状態図、74はノアゲート、76はモータ駆動
回路、W1,W2,W3は前記バッテリ70の電力をモータ駆動回
路76に供給するためのハーネスを示している。又、第13
図のタイムチャートにおけるはノアゲート74のオンオ
フ状態を示し、同図のはモータ21への印加電圧波形
図を示している。
そこで今、第13図の期間T1では自動車が通常の走行状
態下にあり、イグニッションキーが第12図の接続状態図
72の「IGN」の位置にあるため、バッテリ70の電圧がハ
ーネスW1,W2に導通されてノアゲート74の出力が“Low"
であり、モータ21に駆動電圧が印加されない。従って前
記サンバイザ本体13は中空部10内に格納されたままとな
っている。
次に時刻tAにて自動車を停止させ、イグニッションキ
ーを「OFF」にすると、前記ハーネスW1,W2がバッテリ70
から切り離され、ノアゲート74の出力が“High"とな
り、且つ期間t0だけモータ駆動回路76にに示す駆動電
圧が印加される。これにより該モータ駆動回路76はモー
タ21を所定の方向に駆動するので、該モータ21の駆動力
により、サンバイザ本体13が前記した電動スライド機構
20の作動原理に基づいてフロント側にスライドし、期間
T2の間は車室内の少なくとも前席近傍が太陽光から遮断
された状態となる。
次に時刻tBにおいて運転者が再乗車し、イグニッショ
ンキーを操作して「ST」位置にすると、ノアゲート74の
出力が再度“Low"となり、且つ期間t1だけモータ駆動回
路76にに示す駆動電圧が印加される。これにより該モ
ータ駆動回路76はモータ21を前記と逆方向に駆動し、こ
のモータ21の駆動力により、サンバイザ本体13が前記し
た電動スライド機構20の作動原理に基づいて中空部10内
に格納される。
このような駆動回路を用いることにより自動車が炎天
下で停止し、運転者がイグニッションキーを抜いてから
再乗車するまでの間はサンバイザ本体13が自動的に遮光
位置にセットされ、車室内の特に前席近傍が過熱される
ことを防止することができる。
第14図は本発明の変形例を示しており、前記第1図に
示した構成と同一の構成部分に同一の符号を付して表示
してある。即ちルーフパネル4と内装部材9との間に形
成された中空部10内にサンバイザのガイド部材80が設置
され、このガイド部材80内に形成された溝80a内にサン
バイザ本体13が前後方向にスライド自在に格納されてい
る。更にルーフインナパネル3の上部に超音波モータ50
が設置されており、この超音波モータ50の出力軸50aが
前記ルーフインナパネル3を貫通してサンバイザ本体13
に連係されていて、該サンバイザ本体13をスライドさせ
るようにしてある。
即ち第15図に示したように、前記超音波モータ50の出
力軸50aの先端部にはピニオンギヤ82が固定されている
一方、サンバイザ本体13の略中心位置には前後方向に延
びる長溝84が掘設されており、この長溝84の内壁面に前
記ピニオンギヤ82と噛合可能なラック86が前後方向に刻
設されている。従って超音波モータ50によって得られる
回転力が出力軸50aにより直接サンバイザ本体13に伝え
られるので、その他のギヤトレーン等を必要とせず、且
つ騒音が発生しない上、構造自体が簡易化される利点が
ある。
尚、使用時において上記超音波モータ50は通常−30℃
〜+100℃前後の温度範囲にさらされることになるが、
この超音波モータ50は第16図の共振周波数−アドミッタ
ンスのグラフに示したように、温度によって周波数特性
が変化することが知られている。更に超音波モータ50に
印加する駆動電圧の周波数が共振点にない場合には該超
音波モータ50を最適の状態として駆動することができな
いため、通常第17図に示したように温度の変化に応じて
駆動電圧の周波数を補正する手段が一般的である。
そこで本実施例の場合、上記の駆動電圧の周波数を補
正するための温度測定手段として、通常オートエアコン
を作動させるために車室内に設置されている内気温度セ
ンサを使用することが可能であり、超音波モータ50に対
する駆動電圧の周波数を適宜補正することにより、サン
バイザ本体13の出没動作をコントロールすることができ
る。
発明の効果 以上詳細に説明した如く、本発明にかかる電動スライ
ド式サンバイザの構成によれば、以下に記す作用効果が
もたらされる。即ちサンバイザの不使用時には該サンバ
イザがルーフの車室内側に装着された内装部材とルーフ
パネルとの間に形成された中空部内に格納されているの
で、車室内が広くなるとともに外観の向上がはかれると
いう利点がある。
又、サンバイザの使用時には前記電動スライド機構が
作動を開始して、該サンバイザが前記中空部からフロン
トウインドパネル方向にスライドし、遮光状態にセット
される。更にサンバイザ使用中に手動操作によってサン
バイザを格納する必要が生じて回転部材に過度な力が加
えられた際にあっても、ロータと回転部材との対応する
部位に形成された深溝部からの円周状の溝に沿うボール
の移動によって回転部材が空転して上記過度な力に起因
するモータが減速機構への衝撃を吸収しつつサンバイザ
を格納することができるので、モータ等の損傷が防止さ
れ、装置の耐久性を高めることができる。
更に本発明の場合には、ばね部材が超音波モータ自体
の駆動力伝達作用と、クラッチ作用との両機能を兼ねて
いるので、装置全体の小型化がはかれるという効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる電動スライド式サンバイザの一
実施例を示す概要図、第2図は電動スライド機構の要部
を示す斜視図、第3図は同要部側面図、第4図は同平面
図、第5図はクラッチ機構を示す要部断面図、第6図は
第5図のVI−VI線に沿う断面図、第7図は第5図のVII
−VII線に沿う駆動歯車の平面図、第8図,第9図,第1
0図は同作動状態を示す概要図、第11図は本発明で使用
する超音波モータの構造例を示す断面図、第12図はモー
タ駆動回路図、第13図は同タイムチャート図、第14図は
本発明の変形例を示す要部断面図、第15図は第14図の部
分的斜視図、第16図は超音波モータの周波数特性を示す
グラフ、第17図は超音波モータの温度と駆動周波数との
相関を示すグラフである。 1……ルーフアウタパネル、3……ルーフインナパネ
ル、4……ルーフパネル、5……ウインドウエザースト
リップ、7……フロントウインドパネル、 9……内装部材、9a……開口部、10……中空部、 11……ガイドレール、13……サンバイザ本体、 15……シャフト、17……スライダー、 19……駆動レール、20……電動スライド機構、 21……モータ、25……クラッチハウジング、 27……ワイヤ、33……小歯車、37……駆動歯車、 39……被駆動歯車、41,59……ボール、 43,65……クラッチ機構、50……超音波モータ、 55……ステータ、57……ロータ、 80……ガイド部材、82……ピニオンギヤ、 84……長溝、86……ラック、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 秀幸 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 田村谷 誠 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 宮本 秀幸 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭47−44723(JP,A) 特開 昭61−125917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60J 3/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルーフの車室内側に装着された内装部材と
    ルーフパネルとの間に形成された中空部内にサンバイザ
    を格納し、超音波モータの駆動力により前記内装部材の
    前方に形成された開口部からフロントウインドパネル方
    向に前記サンバイザを出没させる電動スライド機構を具
    備して成る電動スライド式サンバイザにおいて、 前記超音波モータを、振動体としての円形のステータ
    と、該ステータの上面に回動自在に支持されて、ステー
    タ側の面と反対側の面にボールがそれぞれ配置される複
    数の深溝部を有する円周状の溝が形成された円形のロー
    タと、該ロータの上面に回動自在に支持されて、前記深
    溝部と対応する部位にボールを挾持する深溝部を有する
    円周状の溝が形成された回転部材と、該回転部材とロー
    タを前記ステータ方向に押圧するばね部材とにより構成
    し、回転部材を介して超音波モータの駆動力をサンバイ
    ザに伝達するとともに、該回転部材に対して過度な力が
    加えられた際に一方の深溝部からのボールの移動によっ
    て空転させることを特徴とする電動スライド式サンバイ
    ザ。
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