JP2801458B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP2801458B2
JP2801458B2 JP4032241A JP3224192A JP2801458B2 JP 2801458 B2 JP2801458 B2 JP 2801458B2 JP 4032241 A JP4032241 A JP 4032241A JP 3224192 A JP3224192 A JP 3224192A JP 2801458 B2 JP2801458 B2 JP 2801458B2
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体を備えた電子写
真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置としての複写機は、原稿画
像にコピーランプにて光を照射し、主帯電器にて感光体
を所定電位に帯電させ、この感光体に上記原稿画像から
の反射光を照射して静電潜像を形成し、この静電潜像を
トナーにて現像し、これによって得られたトナー像を転
写紙に転写することにより、転写紙上に所望の画像が得
られるようになっている。
【0003】このような複写機においては、従来、例え
ば複写によって得られる画像の濃度を複写機の使用初期
と変わらず良好なものとして維持するため、発光ダイオ
ード(LED)等の発光素子、およびフォトダイオード
あるいはフォトトランジスタ等の受光素子からなるトナ
ーモニタセンサを使用して、プロセスフィードバック制
御が行われている。この制御においては、感光体に試験
用のトナー像を形成し、このトナー像の濃度を上記のト
ナーモニタセンサにて検出することにより、コピーラン
プ電圧、主帯電器のグリッド電圧、および現像器の現像
バイアス等が制御されるようになっている。
【0004】具体的には、下記の〜の動作によって
得られたトナーモニタセンサの出力値が、予め設定され
ている基準値と比較され、この基準値に対してずれてい
る場合に、基準値と一致するように、コピーランプ電
圧、主帯電器のグリッド電圧および現像バイアスを調整
するものである。尚、上記の基準値は、複写機が初めて
使用されたとき、あるいは感光体および主帯電器等が交
換されたときに、〜の動作によって得られたトナー
モニタセンサの出力値に基づいて設定している。
【0005】感光体にトナー像を形成せず、発光素子
から投射された光が感光体層を透過してアルミニウムか
らなるドラム基体部で反射し、この反射光が受光素子へ
入射したときのトナーモニタセンサの出力を得る。
【0006】主帯電器にて感光体を帯電させ、コピー
ランプを点灯させて、制御用として設けられた標準白板
を露光することにより、感光体にハーフトーンのトナー
像を形成し、このトナー像の濃度をトナーモニタセンサ
にて検出する。
【0007】コピーランプを点灯させずに主帯電器に
て感光体を帯電させることにより、感光体に黒べたのト
ナー像を形成し、このトナー像の濃度をトナーモニタセ
ンサにて検出する。
【0008】尚、上記の動作を適切に行うため、トナ
ーモニタセンサの発光素子としては、感光体層を透過
し、ドラム基体部にて反射する波長を有するものが使用
される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のの
動作によってトナーモニタセンサの出力を得る場合、感
光体層を透過した光は、アルミニウムからなるドラム基
体部の素地でほぼ全反射することになる。このため、図
19に示すように、上記のの動作によって得られたト
ナーモニタセンサの出力値とおよびの動作によって
得られたトナーモニタセンサの出力値との比が大きくな
り過ぎて、トナーモニタセンサの出力に基づく各手段の
補正を正確に行うことができないという問題点を有して
いる。
【0010】一方、このような不都合を回避するため
に、感光体層の表面にて反射する波長を有する発光素子
を備えたトナーモニタセンサを使用することも考えられ
るが、この場合には、基準となる感光体表面の傷等によ
って反射率が変化するので、この方法は採用することが
できない。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の電子写
真装置は、上記課題を解決するために、感光体を使用し
ての画像形成動作が画像形成器によって行われ、感光体
は基体部表面側に感光体層を有し、発光素子から感光体
に投射した光の反射光の光量に応じた出力が受光素子か
ら得られるトナー濃度検出器を備え、上記の発光素子か
ら感光体におけるトナー像の形成されていない部位と感
光体に形成された試験用のトナー像とに光を投射したと
きの受光素子の各出力が、それぞれの対応する基準デー
タと比較され、その比較結果に基づいて画像形成器が制
御されて画像濃度が調整される電子写真装置において、
上記の感光体における基体部と感光体層との間には、発
光素子からの入射光の反射率を調整するための導電性塗
料層が形成され、上記の発光素子は、感光体層を透過
し、導電性塗料層にて反射する波長の光を発するものか
らなることを特徴としている。
【0012】請求項2の発明の電子写真装置は、上記課
題を解決するために、感光体を使用しての画像形成動作
が画像形成器によって行われ、感光体は基体部表面側に
感光体層を有し、発光素子から感光体に投射した光の反
射光の光量に応じた出力が受光素子から得られるトナー
濃度検出器を備え、上記の発光素子から感光体における
トナー像の形成されていない部位と感光体に形成された
試験用のトナー像とに光を投射したときの受光素子の各
出力が、それぞれの対応する基準データと比較され、そ
の比較結果に基づいて画像形成器が制御されて画像濃度
が調整される電子写真装置において、上記の感光体にお
ける基体部と感光体層との間には、発光素子からの入射
光の反射率を調整するための導電性塗料層が形成され、
この導電性塗料層は感光体の移動方向に濃部とこれより
も濃度の低い淡部とが並設され、画像濃度調整時に、上
記の濃部には濃度の低い試験用のトナー像が形成される
一方、淡部には濃度の高い試験用のトナー像が形成さ
れ、上記の発光素子は、感光体層を透過し、導電性塗料
層にて反射する波長の光を発するものからなることを特
徴としている。
【0013】
【作用】請求項1の構成によれば、画像濃度検出器の発
光素子から、感光体におけるトナー像の形成されていな
い部位に光を投射し、その反射光により画像濃度検出器
から出力を得る場合、発光素子から投射された光は、導
電性塗料層で反射し、受光素子へ入射する。このとき、
導電性塗料層にて反射率が抑制されるので、感光体へ入
射する光量に対し、受光素子へ入射する光量は減少す
る。従って、感光体におけるトナー像の形成されていな
い部位と感光体に形成された試験用のトナー像とに光を
投射したときの画像濃度検出器の各出力の比が小さくな
る。これにより、これら出力に基づく画像形成器に対す
る制御を高い精度で行うことができ、画像濃度の調整を
正確に行うことができる。
【0014】請求項2の構成によれば、請求項1の構成
の場合と同様、導電性塗料層を有しているので、感光体
におけるトナー像の形成されていない部位と感光体に形
成された試験用のトナー像とに光を投射したときの画像
濃度検出器の各出力の比が小さくなり、画像濃度の調整
を正確に行うことができる。
【0015】また、上記の導電性塗料層は、感光体の移
動方向に濃部とこれよりも濃度の低い淡部とが並設さ
れ、画像濃度調整時に、上記の濃部には濃度の低い試験
用のトナー像が形成される一方、淡部には濃度の高い試
験用のトナー像が形成されるので、画像濃度検出器は、
極度に濃度が高い領域および極度に濃度が低い領域での
使用が行われず、比較的、直線的な出力変化が得られる
領域で使用されることになる。従って、画像形成器に対
する制御をさらに高い精度で行うことができ、画像濃度
の調整をさらに正確に行うことができる。
【0016】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし図12に基
づいて説明すれば、以下の通りである。
【0017】本実施例における電子写真装置としての複
写機は、図3に示すように、複写機本体1の上面に透明
な原稿載置台を有しており、この原稿載置台には、複写
対象となる原稿を原稿載置台上に供給する自動原稿供給
装置27および原稿カバー26が設けられている。原稿
載置台の下方には、光学系2が配設されており、この光
学系2は、原稿載置台上に載置される原稿に光を照射す
るコピーランプ3と、原稿からの反射光を一点鎖線で示
すように感光体21上に導く複数の反射鏡4・5・6・
7と、光路上に配設されたズームレンズ8とを有してい
る。
【0018】上記の光学系2の下方には、上述の反射光
が照射される感光体21が配設されており、感光体21
の周囲には、感光体21を帯電させる主帯電器22、感
光体21に形成された静電潜像を現像する現像器23、
感光体21に形成されたトナー像を転写紙に転写させる
転写器24、および感光体21の残留電荷を除去する除
電器25等が配設されている。
【0019】上記の感光体21に転写紙を供給する側に
は、転写紙の供給タイミングを設定するレジストローラ
31および各サイズの転写紙を収容可能な複数の給紙カ
セットからなる給紙部30が配設されている。また、感
光体21から転写紙が搬出される側には、転写紙を搬送
するベルト状の搬送装置32や転写紙に転写されたトナ
ーを加熱して溶融し、定着させる定着部33、および複
写画像が形成された転写紙を載置する複数段の排出トレ
イを備えたソータ34等が配設されている。さらに、感
光体21の下方には、両面複写や合成複写をする際に使
用される中間トレイ36、給紙ローラ38、および反転
部37等が用紙搬送路35を介して配設されている。
【0020】上記の感光体21は、図1および図2に示
すように、アルミニウムからなる円筒状のドラム基体部
21aの外周面に、濃度が一様の導電性塗料層21bが
所定幅で形成され、この導電性塗料層21bの上に感光
体層21cが形成されたものとなっている。上記の導電
性塗料層21bは、後述するトナーモニタセンサ53に
おける発光素子52から投射された光のドラム基体部2
1a上における反射率を30〜60%に低減させるよう
になっている。導電性塗料層21bの材料としては、例
えば、タツタ電線(株)製の「DDペーストNF200
0(商品名)」を使用することができる。
【0021】上記の複写機は、図4に示すように、後述
のように、接続された各手段を制御するマスタCPU4
0と、光学系2の制御等を行うスレーブCPU41とを
有した制御系によって制御されるようになっている。
【0022】上記のスレーブCPU41は、ROM44
に予め記憶されているプログラムに従って、モータ18
の回転速度を検出するロータリーエンコーダ(RE)4
5からの信号および図示しないホームポジションセンサ
からの信号等を受信し、ドライバ46を介して光学系2
のモータ18の回転を制御するとともに、図3のレジス
トローラ31に感光体21への転写紙の供給時期を指令
する信号等を発信するようになっている。
【0023】上記のマスタCPU40には、本複写機で
の画像形成動作に伴う帯電、露光、現像、転写および除
電の一連の動作を行うための主帯電器22、コピーラン
プ3、現像器23、転写器24および除電器25等の手
段が接続されている。これらの各手段は所定の電圧発生
ユニットを介してマスタCPU40と接続され、マスタ
CPU40から出力される制御信号によって動作が制御
されるようになっている。図4にはこれら電圧発生ユニ
ットのうち、主帯電器22に高電圧を供給する帯電ユニ
ット50、コピーランプ3の光量を設定するコピーラン
プ点灯回路43、および現像器23にバイアス電圧を供
給する現像バイアス供給ユニット62を示している。ま
た、マスタCPU40には、トナーモニタセンサ53、
ROM42およびRAM54が接続されている。そし
て、上記のコピーランプ3およびコピーランプ点灯回路
43と、主帯電器22および帯電ユニット50と、現像
器23および現像バイアス供給ユニット62とは、それ
ぞれ、各画像形成器を構成している。
【0024】トナーモニタセンサ53は発光素子52と
受光素子51とを備えている。トナーモニタセンサ53
は、図3に示すように、感光体21の近傍に設けられ、
発光素子52から出射した光が感光体21にて反射さ
れ、受光素子51へ入射するようになっている。上記の
発光素子52としては、感光体21の感光体層21cは
透過し、ドラム基体部21aにて反射する波長の光を発
する例えは発光ダイオード(LED)が使用されてい
る。また、感光体21の感光体層21cに使用されるセ
レン系あるいはOPC系の光半導体はそれぞれ分光反射
率を有しており、例えばOPC系の光半導体は、図5に
示すように、ほぼ700nmより反射率が飽和して来
る。従って、感光体層21cにOPC系の光半導体が使
用されている場合、発光素子52としては、800nm
以上の赤外光を発するものが適当である。一方、受光素
子51としては、フォトダイオードあるいはフォトトラ
ンジスタが使用されている。
【0025】ROM42には、各種のキースイッチやセ
ンサ類からの信号に基づいてスレーブCPU41へ動作
信号等を出力するプログラム、接続されている上記の各
手段に対する制御プログラム、および後述のプロセスフ
ィードバック制御の制御プログラム等が記憶されてい
る。RAM54には、プロセスフィードバック制御を実
行する上でのデータ等が記憶されるようになっている。
【0026】マスタCPU40は、トナーモニタセンサ
53の出力に基づくプロセスフィードバック制御によ
り、コピーランプ点灯回路43、主帯電器22のグリッ
ド22aに高圧を供給する帯電ユニット50に備えられ
ているグリッドバイアス供給ユニット61、および現像
バイアス供給ユニット62の制御を行うようになってい
る。
【0027】ここで、上記のプロセスフィードバック制
御について具体的に説明する。プロセスフィードバック
制御は、図6に示すような構成によって行われ、感光体
21に試験用のトナー像を形成し、このトナー像の濃度
をトナーモニタセンサ53によって検出し、その出力値
と、予め基準のトナー像により設定している基準データ
との偏差に基づいて、コピーランプ点灯回路43による
コピーランプ電圧、グリッドバイアス供給ユニット61
によるグリッドバイアス、および現像バイアス供給ユニ
ット62による現像バイアスを制御するようになってい
る。
【0028】先ず、上記の基準および試験用のトナー像
の作成と、このトナー像による補償対象および制御対象
とについて説明する。基準および試験用のトナー像は、
テーブルガラス55の前方における非画像領域であるテ
ーブルガラス55と複写機本体との連結板の下面に、
白、ハーフトーンおよび黒の各板からなる標準パッチ5
6を配し、この標準パッチ56をコピーランプ3で走査
することにより、それぞれ、感光体21上に形成される
ものである。そして、上記の各標準パッチ56による補
償対象、およびその補償を行うための制御対象は以下の
ようになっている。
【0029】白 :画像かぶり等→コピーランプ光量
・現像バイアス 黒 :画像濃度等→グリッドバイアス ハーフトーン:全ての補償対象(中間色であるため)、
但し、中途半端 尚、実際の複写機では、コピーランプ3等の停止位置を
数段階に変化させたり、上記の非画像領域を大きくとる
ことが困難であるため、標準パッチ56は、画像かぶり
補償、画像濃度補償あるいはその他の補償対象に適した
ものを選択して配する必要がある。
【0030】また、上記の標準パッチ56を使用するこ
となく、下記のように、各手段の制御により各標準パッ
チ56を使用した場合と同様の基準および試験用のトナ
ー像を得ることも可能である。
【0031】白 :ブランクランプ57による感光体
21電位の部分除去 黒 :コピーランプ3の消灯、およびブランクランプ
57による枠消し動作 ハーフトーン:上記の黒色トナー像の作成動作に加え、
グリッドバイアスの低下、もしくは現像バイアスの上昇
による濃度の低下操作。
【0032】次に、プロセスフィードバック制御におけ
る基準データの設定について説明する。基準データの設
定は以下の(1)(2)の動作によって行われる。尚、
基準データは、標準パッチ56によるトナー像の濃度の
ばらつき、およびユーザの好みを考慮して固定値とはせ
ず、画像調整を行う毎に再メモリするようになってい
る。即ち、メンテナンスの際の感光体21あるいは現像
器23の交換時、またはトナーモニタセンサ53の清掃
時等において、下記の(1)(2)の動作により、基準
データの更新を行う。
【0033】(1)フィードバックループを遮断し、手
作業によって画像調整を行う。この画像調整は、調整後
に複写を行い、その画質が満足すべきものとなったとき
に終了する。
【0034】(2)標準パッチ56に対応する基準のト
ナー像を(1)の動作において設定された各高圧出力お
よびコピーランプ電圧等で作成し、そのトナー像をトナ
ーモニタセンサ53で読み取り、このデータと上記の各
高圧出力およびコピーランプ電圧等のデータをRAM5
4に記録する。そして、このデータを以後の自動調整に
おける基準データとする。尚、トナー像の作成は、後述
の〜の動作によって行う。
【0035】次に、プロセスフィードバック制御におけ
る試験用のトナー像の読み取り方法と、読み取ったデー
タに基づく制御動作とについて説明する。帯電ポイン
ト、露光ポイントおよび現像ポイントからトナーモニタ
センサ53までの距離がかなりあり、データを読み取り
ながら制御対象を変化させていくような連続的なフィー
ドバック制御を行うと、マスタCPU40が悪くなるた
め、以下の方法によって行う。
【0036】(1)感光体21に所定の標準パッチ56
に対応した30×30mm程度の試験用のトナー像を作成
する。
【0037】(2)上記のトナー像の濃度をトナーモニ
タセンサ53にて検出し、基準データとのずれ分を演算
処理し、その値に応じて制御対象を制御する。
【0038】(3)その後、再び上記の標準パッチ56
に対応した試験用のトナー像を作成し、このトナー像の
濃度が許容範囲内であるか否かを確認する。許容範囲内
でなければ、許容範囲内となるまで、(1)(2)の動
作を繰り返す。
【0039】尚、上記の(3)の確認動作を行う代わり
に、グリッドバイアスを例えば3段階に変化させて試験
用のトナー像を3個作成し、そのデータに基づいて制御
対象の最適値を求めることも可能である。この動作は以
下のようにして行う。
【0040】(1)先の基準データの設定時において、
例えば、700vのグリッド電圧でトナー濃度が「4
0」(トナーモニタセンサ53出力のA/D変換値)と
なり、複写された画像の画質が良好であったとする。
【0041】(2)今、自動測定により、600v、8
00vおよび1000vのグリッドバイアスで3個のト
ナー像を作成し、これらトナー像に対するトナーモニタ
センサ53の出力から図7に示すデータを得る。
【0042】(3)従って、今、基準濃度「40」を得
るために必要なグリッドバイアスVxは、図7のグラフ
において、「40」の位置よりx軸との平行線を引き、
この線がグラフの線と交わった点より垂線を降ろせば、
求められる。
【0043】次に、プロセスフィードバック制御におけ
る電気的制御について説明する。マスタCPU40とト
ナーモニタセンサ53との間の具体的な回路は図8また
は図9のようになっており、同回路中における各部の信
号等は図10に示すようになっている。図8の回路は、
独立して設けられたパルス発生器63が発生するパルス
信号aに同期して発光素子52がパルス光を発するもの
である。一方、図9の回路は、マスタCPU40から出
力されるパルス信号に同期して発光素子52がパルス光
を発するもので、図8の構成を簡素化したものである。
【0044】トナーモニタセンサ53による試験用のト
ナー像の読み込みタイミングは、このトナー像が感光体
21の回転にてトナーモニタセンサ53に達するタイミ
ングをタイマで計ることにより、知ることができ、トナ
ー像が十分に大きい場合には、この方法を採用すること
ができる。尚、図10のセンサ出力cにおいて示すよう
に、感光体21におけるトナー像が形成されていない部
位からの反射光による出力V0 とトナー像からの反射光
による出力V1 との出力変化ΔVのタイミングを利用す
ることも可能である。
【0045】発光素子52は、光量アップと寿命とを考
慮してパルス駆動され、非使用時は完全にOFFとされ
ている。受光素子51の出力は、増幅器64にて増幅さ
れた後、マスタCPU40のアナログポートへ入力され
るようになっている。
【0046】マスタCPU40は、パルス信号aまたは
発光素子ON信号b´の出力タイミングと同期して、ト
ナーモニタセンサ53からのアナログポートへの入力デ
ータを読み込む。この場合、図11に示すように、トナ
ーモニタセンサ53出力の立ち上がり時と立ち下がり時
との不安定領域Tbを除き、有効領域Taにてデータの
読み込みを行うようになっている。
【0047】上記の構成において、先ず、本複写機の画
像形成動作を簡単に説明する。コピースタートボタンが
ONにされると、感光体21の表面が主帯電器22によ
り所定の電位に帯電される一方、原稿カバー26により
覆われた原稿がコピーランプ3にて先端から順次照射さ
れる。原稿からの反射光は光学系2を介して感光体21
に導かれ、感光体21が露光され、感光体21上に静電
潜像が形成される。
【0048】また、複写機本体1の上方に配置された自
動原稿供給装置27を使用して複写を行う場合には、こ
の自動原稿供給装置27における原稿搬送路28内でド
ラム29a・29b等により原稿が搬送されながら、原
稿搬送路28の2箇所に設けられた図示しないスリット
を介してコピーランプ3により原稿が先端部から順次照
射され、上記と同様にして感光体21が露光される。
【0049】感光体21上に静電潜像が形成されると、
この静電潜像が現像器23から供給されるトナーにより
現像されてトナー像が形成される。その後、複数の給紙
カセット等を備えた給紙部30から図示しない転写紙が
レジストローラ31に送られ、必要に応じてレジストロ
ーラ31によって一端停止された後、所定のタイミング
で感光体21に供給される。
【0050】感光体21に供給された転写紙上には、感
光体21のトナー像が転写器24によって転写される。
その後、転写紙は、感光体21から剥離され、搬送装置
32により定着部33に搬送されて、ここでトナー像が
転写紙に定着された後、片面複写であれば、そのまま排
出トレイ34に排出される。一方、合成複写および両面
複写の場合には、定着部33から排出された転写紙が用
紙搬送路35に送られ、合成複写であれば、そのまま中
間トレイ36に排出され、一方、両面複写であれば、反
転部37により表裏が反転された後に中間トレイ36に
収容される。その後、中間トレイ36上の転写紙は給紙
ローラ38により感光体21に送られ、引続き複写が行
われる。
【0051】次に、プロセスフィードバック制御の際に
は、下記の〜の動作によって得られたトナーモニタ
センサの出力値が、それぞれの基準値と比較され、この
基準値に対してずれている場合に基準値と一致するよう
に、コピーランプ電圧、主帯電器のグリッド電圧、およ
び現像バイアスが調整される。
【0052】感光体21にトナー像を形成せず、発光
素子52から感光体21へ光を投射し、その反射光が受
光素子51へ入射したときのトナーモニタセンサ53の
出力を得る。
【0053】主帯電器22にて感光体21を帯電さ
せ、コピーランプ3を点灯させて標準白板からなる標準
パッチ56を露光することにより、感光体21にハーフ
トーンのトナー像を形成し、このトナー像の濃度をトナ
ーモニタセンサ53にて検出する。
【0054】コピーランプ3を点灯させずに主帯電器
22にて感光体21を帯電させることにより、感光体2
1に黒べたのトナー像を形成し、このトナー像の濃度を
トナーモニタセンサ53にて検出する。
【0055】ここで、の動作によってトナーモニタセ
ンサ53の出力を得る場合、トナーモニタセンサ53の
発光素子52から投射された光は、導電性塗料層21b
で反射し、受光素子51へ入射する。このとき、導電性
塗料層21bにて反射率が抑制されるので、感光体21
へ入射する光量に対し、受光素子51へ入射する光量は
減少する。従って、図12に示すように、上記のの動
作によって得られたトナーモニタセンサの出力値とお
よびの動作によって得られたトナーモニタセンサの出
力値との比は小さくなる。これにより、トナーモニタセ
ンサ出力に基づくプロセスフィードバック制御を正確に
行うことが可能となる。
【0056】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図13
ないし図18に基づいて、以下に説明する。尚、説明の
便宜上、前記の実施例の図面に示した部材と同一の機能
を有する部材には同一の符号を付記し、その説明を省略
する。本実施例の複写機は、図13および図14に示す
感光体71を備え、この感光体71は、アルミニウムか
らなる円筒状のドラム基体部71aの外周面に、導電性
塗料層71bが形成され、この導電性塗料層71bの上
に感光体層71cが形成されたものとなっている。上記
の導電性塗料層71bは、前記の感光体21における導
電性塗料層21bと同一の材料によって形成され、ドラ
ム基体部71aの外周方向に、濃度が高い濃部71dと
濃度が低い淡部71eとを交互に有している。
【0057】上記のような感光体71に対し、プロセス
フィードバック制御の際には、感光体層71c表面にお
ける濃部71dとの対応部位に、図15に示すように、
濃度の低い試験用のトナー像が形成され、淡部71eと
の対応部位に、図16に示すように、濃度の高い試験用
のトナー像が形成されるようになっている。この場合
の、トナー像の形成タイミングおよびこのトナー像の読
み込みタイミング等は、例えばタイマにて感光体71の
回転時間を計ることにより検出することができる。
【0058】ここで、画像濃度IDとこの画像濃度ID
に対する反射率Tとの関係は、 ID=log10(1/T) となっており、この関係をグラフによって示すと図17
のようになる。そして、本実施例においては、上記の濃
部71dの濃度を1.2に設定する一方、淡部71eの濃
度を0.2に設定している。
【0059】また、図17のグラフにおいて、反射率T
は、画像濃度IDが0.8を超えるあたりから徐々に飽和
し、1.0以上になると完全に飽和領域に入り、画像濃度
IDの変化に対してほとんど変化しなくなる。この関係
を数個の例によって示すと下記のようになる。
【0060】 ID:0.3±0.1→T:50+13%、50−10% ID:0.7±0.1→T:20±5% ID:1.4±0.1→T:4.0±1.0% また、上記の画像濃度IDと反射率Tとの関係は、画像
濃度IDのチャート(デュポン社製)を実際にマクベス
濃度計により測定して得られた表1に示す結果からも明
らかである。
【0061】このため、トナーモニタセンサ53の出力
は、図18に示すように、画像濃度IDが0.8を超える
あたりから飽和する。これに対し、画像濃度が0.1〜0.
8の範囲においては、比較的、直線的に変化する。従っ
て、本複写機においては、前記のように、感光体層71
c表面における濃部71dとの対応部位に濃度の低い試
験用のトナー像を形成する一方、淡部71eとの対応部
位に濃度の高い試験用のトナー像を形成し、図18に示
す比較的、直線的な領域からのトナーモニタセンサ53
の出力を得るこにより、良好なプロセスフィードバック
制御を行い得るようにしている。尚、図18は、感光体
71に導電性塗料層71bが形成されていない場合のト
ナーモニタセンサ53の出力を示しており、画像濃度が
0.1よりも低い部分において、トナーモニタセンサ53
の出力は立ち上がっている。
【0062】このプロセスフィードバック制御の際に
は、下記の´〜´の動作によって得られたトナーモ
ニタセンサの出力値を、実施例1に示した場合と同様、
それぞれの基準値と比較し、この基準値に対してずれて
いる場合に基準値と一致するように、コピーランプ電
圧、主帯電器のグリッド電圧、および現像バイアスを調
整する。
【0063】´感光体71にトナー像を形成せず、発
光素子52から感光体71における導電性塗料層71b
の濃部71dと淡部71eとの対応部位に光を投射し、
その各反射光が受光素子51へ入射したときの各トナー
モニタセンサ53の出力を得る。
【0064】´主帯電器22にて感光体71を帯電さ
せ、コピーランプ3を点灯させて白板からなる標準パッ
チ56を露光することにより、感光体71表面における
導電性塗料層71bの濃部71dとの対応部位に濃度の
低いトナー像を形成し、このトナー像の濃度をトナーモ
ニタセンサ53にて検出する。
【0065】´コピーランプ3を点灯させずに主帯電
器22にて感光体71を帯電させることにより、感光体
71表面における導電性塗料層71bの淡部71eとの
対応部位に濃度の高いトナー像を形成し、このトナー像
の濃度をトナーモニタセンサ53にて検出する。
【0066】
【発明の効果】請求項1の発明の電子写真装置は、以上
のように、感光体における基体部と感光体層との間に
は、発光素子からの入射光の反射率を調整するための導
電性塗料層が形成され、上記の発光素子は、感光体層を
透過し、導電性塗料層にて反射する波長の光を発するも
のからなる構成である。
【0067】これにより、感光体におけるトナー像の形
成されていない部位と感光体に形成された試験用のトナ
ー像とに光を投射したときの画像濃度検出器の各出力の
比が小さくなる。従って、これら出力に基づく画像形成
器に対する制御を高い精度で行うことができ、画像濃度
の調整を正確に行うことができる。
【0068】請求項2の発明の電子写真装置は、以上の
ように、感光体における基体部と感光体層との間には、
発光素子からの入射光の反射率を調整するための導電性
塗料層が形成され、この導電性塗料層は感光体の移動方
向に濃部とこれよりも濃度の低い淡部とが並設され、画
像濃度調整時に、上記の濃部には濃度の低い試験用のト
ナー像が形成される一方、淡部には濃度の高い試験用の
トナー像が形成され、上記の発光素子は、感光体層を透
過し、導電性塗料層にて反射する波長の光を発するもの
からなる構成である。
【0069】これにより、請求項1の発明の場合と同
様、感光体におけるトナー像の形成されていない部位と
感光体に形成された試験用のトナー像とに光を投射した
ときの画像濃度検出器の各出力の比を小さくし得るとと
もに、画像濃度検出器を、比較的、直線的な出力変化が
得られる領域で使用することができる。従って、画像形
成器に対する制御をさらに高い精度で行うことができ、
画像濃度の調整をさらに正確に行うことができる。
【0070】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであって、電子写
真装置が備えている感光体の要部の断面図である。
【図2】図1に示した感光体の概略の斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示す電子写真装置の全体構
成図である。
【図4】上記の電子写真装置における制御系の構成を示
すブロック図である。
【図5】OPC系の光半導体における入射光の波長と反
射率との関係を示すグラフである。
【図6】上記の電子写真装置においてプロセスフィード
バック制御を行うための構成を示す説明図である。
【図7】上記のプロセスフィードバック制御の説明に使
用されるトナーモニタセンサの出力とグリッドバイアス
との関係を示すグラフである。
【図8】図6に示したマスタCPUとトナーモニタセン
サとの間の具体的な回路を示す回路図である。
【図9】図8に示した回路の他の例を示す回路図であ
る。
【図10】図8および図9に示した回路における各部の
信号のタイミングチャートである。
【図11】図10に示したセンサ出力cにおける有効領
域Taと不安定領域Tbとの説明図である。
【図12】図1に示した感光体に、トナー像を形成して
いない場合と、ハーフトーン像を形成している場合
と、黒べた像を形成している場合とにおける各トナー
モニタセンサ出力と濃度との関係を示すグラフである。
【図13】本発明の他の実施例を示す感光体の概略の斜
視図である。
【図14】図13に示した感光体の要部の断面図であ
る。
【図15】図14に示した導電性塗料層の濃部に濃度の
低いトナー像を形成した状態における感光体要部の断面
図である。
【図16】図14に示した導電性塗料層の淡部に濃度の
高いトナー像を形成した状態における感光体要部の断面
図である。
【図17】画像濃度と反射率との関係を示すグラフであ
る。
【図18】画像濃度とトナーモニタセンサ出力との関係
を示すグラフである。
【図19】従来例を示すものであって、感光体に、トナ
ー像を形成していない場合と、ハーフトーン像を形成
している場合と、黒べた像を形成している場合とに
おける各トナーモニタセンサ出力と濃度との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
3 コピーランプ(画像形成器) 21 感光体 21a ドラム基体部 21b 導電性塗料層 21c 感光体層 22 主帯電器(画像形成器) 23 現像器(画像形成器) 40 マスタCPU 43 コピーランプ点灯回路(画像形成器) 50 帯電ユニット(画像形成器) 51 受光素子 52 発光素子 53 トナーモニタセンサ(トナー濃度検出器) 62 現像バイアス供給ユニット(画像形成器) 71 感光体 71a ドラム基体部 71b 導電性塗料層 71c 感光体層 71d 濃部 71e 淡部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠本 茂生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 森本 潤 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−151582(JP,A) 特開 平4−39679(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/00 303 G03G 21/00 350 - 540

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体を使用しての画像形成動作が画像形
    成器によって行われ、感光体は基体部表面側に感光体層
    を有し、発光素子から感光体に投射した光の反射光の光
    量に応じた出力が受光素子から得られるトナー濃度検出
    器を備え、上記の発光素子から感光体におけるトナー像
    の形成されていない部位と感光体に形成された試験用の
    トナー像とに光を投射したときの受光素子の各出力が、
    それぞれの対応する基準データと比較され、その比較結
    果に基づいて画像形成器が制御されて画像濃度が調整さ
    れる電子写真装置において、 上記の感光体における基体部と感光体層との間には、発
    光素子からの入射光の反射率を調整するための導電性塗
    料層が形成され、上記の発光素子は、感光体層を透過
    し、導電性塗料層にて反射する波長の光を発するものか
    らなることを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】感光体を使用しての画像形成動作が画像形
    成器によって行われ、感光体は基体部表面側に感光体層
    を有し、発光素子から感光体に投射した光の反射光の光
    量に応じた出力が受光素子から得られるトナー濃度検出
    器を備え、上記の発光素子から感光体におけるトナー像
    の形成されていない部位と感光体に形成された試験用の
    トナー像とに光を投射したときの受光素子の各出力が、
    それぞれの対応する基準データと比較され、その比較結
    果に基づいて画像形成器が制御されて画像濃度が調整さ
    れる電子写真装置において、 上記の感光体における基体部と感光体層との間には、発
    光素子からの入射光の反射率を調整するための導電性塗
    料層が形成され、この導電性塗料層は感光体の移動方向
    に濃部とこれよりも濃度の低い淡部とが並設され、画像
    濃度調整時に、上記の濃部には濃度の低い試験用のトナ
    ー像が形成される一方、淡部には濃度の高い試験用のト
    ナー像が形成され、上記の発光素子は、感光体層を透過
    し、導電性塗料層にて反射する波長の光を発するものか
    らなることを特徴とする電子写真装置。
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