JP2800997B2 - エンジン冷却液交換装置 - Google Patents
エンジン冷却液交換装置Info
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Description
ンジン冷却液系路内のLLC(ロング・ライフ・クーラ
ント)などのエンジン冷却液を交換するようなエンジン
冷却液交換装置に関する。
は、ラジエータドレンコックを開いて冷却液を抜取る必
要があるが、このラジエータドレンコックはエンジンル
ームの下部に位置するため、ドレンコックの操作性が極
めて悪く、車両をジャッキアップする等の煩雑な操作が
要求される問題点があった。
ては、例えば実開平4−66323号公報に記載の装置
がある。すなわち、所定容量の液を収容するタンク本体
を設け、上記タンク本体の上端に注液口を、下部に開閉
弁を、下端にラジエータアッパタンク上部のフィラポー
トに着脱可能に取付ける嵌合キャップをそれぞれ備える
と共に、下端を上記開閉弁近傍に開口紙、上端を上記タ
ンク本体上部に開口したエアベントパイプを設けたラジ
エータ洗浄タンクである。
ジエータのロアタンク下部またはロアタンク側部に位置
するドレンポートのドレンコックを開いて、ラジエータ
内の液抜きを行なった後に、ドレンコックを閉塞し、次
にラジエータアッパタンクに設けられたフィラポートの
フィラキャップを取外し、このフィラキャップを除去し
たフィラポートにタンク本体下端の嵌合キャップを嵌着
するワンタッチ操作を行ない、次いで上述の開閉弁を開
弁した後に、タンク本体上端の比較的開口面積の広い注
入口から液を注入すると、タンク本体内の液が自然流下
し、この時、ラジエータ内の空気は上述のエアベントパ
イプを介してタンク本体の上部開口から大気に放出され
るので、エア抜きを良好に行ないながら、タンク内の液
をラジエータ内に円滑に注入することができ、ラジエー
タの洗浄および液交換を簡単に行なうことができ、斯る
洗浄、液交換の作業性の向上を図ることができると共
に、注液性の大幅な向上を図ることができる効果がある
反面、次のような問題点があった。
のであるから、液交換に10〜20分程度の長時間を要
し、液交換能率が悪い問題点があった。加えて、ラジエ
ータドレンコックの開閉が必要なため、上述同様の問題
点があった。
載の発明は、ラジエータドレンコックを何等操作する必
要がなく、また車両をジャッキアップする必要がなく、
エンジン冷却液系内を負圧にしてエンジン駆動による熱
で冷却液を低温過熱し所謂人工的にオーバヒート状態を
確保して、冷却液および気泡を極めて短時間で抜取るこ
とができるうえ、内部を負圧に保ったエンジン冷却液系
内に正圧に付勢された新液を供給することで、圧力差に
より新液を極めて短時間で迅速に供給することができ、
しかも、冷却貯溜手段の液出入口と、ラジエータのフィ
ラポートに着脱される着脱手段とを連通する連通手段の
中途部に特異な通路切換手段を設けることで、単一の冷
却液貯溜手段でありながら冷却液の抜取り、新液の供
給、抜取った冷却液の回収手段への放出回収を円滑に行
なうことができ、装置の簡略化を図ることができるエン
ジンの冷却液交換装置の提供を目的とする。
ータドレンコックの操作および車両のジャッキアップ操
作が一切不要で、エンジン冷却液系内を負圧にしエンジ
ン駆動による熱で冷却液を低温過熱し所謂人工的にオー
バヒート状態を確保して、冷却液および気泡を極めて短
時間で排液貯溜手段内に抜取ることができるうえ、内部
を負圧に保ったエンジン冷却液系内に正圧に付勢された
新液を新液貯溜手段より供給することで、圧力差により
新液を極めて短時間で迅速に供給することができる冷却
交換装置の提供を目的とする。
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、圧力作用
手段をエアコンプレッサなどの空気圧力手段と、特異な
空気エゼクタなどの圧力切換手段とで構成することによ
り、正圧および負圧の圧力発生源としての圧力作用手段
を単一の空気圧縮手段を用いて構成し、真空ポンプなど
の真空吸引手段と空気圧縮手段との併用を回避して、装
置の簡略化を図ることができるエンジン冷却液交換装置
の提供を目的とする。
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、ラジエー
タアッパタンク内に開口したウオータチューブの上端開
口から直接冷却液を吸引する部材を設けることで、冷却
液の負圧吸引効果の向上を図ることができるエンジン冷
却液交換装置の提供を目的とする。
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、ラジエー
タアッパタンク内に若干量突出するウオータチューブ上
端とアッパプレートとの間の冷却液を吸引する部材を設
けることで、この間に冷却液が残留するのを防止するこ
とができるエンジン冷却液交換装置の提供を目的とす
る。
の発明は、圧力作用ポートおよび液出入口を有する冷却
液貯溜手段と、ラジエータのフィラポートに着脱される
着脱手段と、上記冷却液貯溜手段の液出入口と上記着脱
手段とを連通する連通手段と、エンジン冷却液系内の冷
却液を抜取る時、エンジンを駆動して冷却液を低温過熱
させるべく上記圧力作用ポートに負圧を作用させると共
に、新液供給時に上記圧力作用ポートに正圧を作用させ
る圧力作用手段とを備え、上記連通手段の中途部に、冷
却液抜取時および新液供給時に上記液出入口と上記着脱
手段とを連通させる一方、抜取った冷却液を回収手段に
回収する時、上記液出入口と回収通路とを連通させる通
路切換手段を設けたエンジン冷却液交換装置であること
を特徴とする。
用ポートおよび液入口を有する排液貯溜手段と、正圧作
用ポートおよび液出口を有する新液貯溜手段と、ラジエ
ータのフィラポートに着脱される着脱手段と、エンジン
冷却液系内の冷却液を抜取る時、エンジンを駆動して冷
却液を低温過熱させるべく上記負圧作用ポートに負圧を
作用させると共に、新液供給時に上記正圧作用ポートに
正圧を作用させる圧力作用手段と、冷却液抜取時に上記
着脱手段と上記液入口とを連通させる一方、新液供給時
に上記液出口と上記着脱手段とを連通させる通路切換手
段とを備えたエンジン冷却液交換装置であることを特徴
とする。
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記圧力
作用手段は空気圧縮手段と、該空気圧縮手段からの駆動
流を一次流として上記圧力作用ポートに二次流としての
負圧を作用させると共に、上記駆動流の噴出に抵抗を付
加した時、上記圧力作用ポートに正圧を作用させる圧力
切換手段とを備えたエンジン冷却液交換装置であること
を特徴とする。
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、冷却液抜
取時にラジエータアッパタンク内に開口したウオータチ
ューブの上端開口から直接冷却液を吸引するダイレクト
吸引部材を設け、該ダイレクト吸引部材を上記連通手段
もしくは上記着脱手段に連通させたエンジン冷却液交換
装置であることを特徴とする。
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、冷却液抜
取時にラジエータアッパタンク内に突出するウオータチ
ューブとアッパプレートとの間の冷却液を吸引する複数
の可撓吸引部材を設け、該可撓吸引部材を上記着脱手段
に連通させたエンジン冷却液交換装置であることを特徴
とする。
によれば、エンジン冷却液系内のLLC等の冷却液を抜
取る場合には、まず上述の着脱手段をラジエータのフィ
ラポートに気密状に取付け、圧力作用手段により冷却液
貯溜手段の圧力作用ポートに負圧を作用させると共に、
エンジンを駆動する。
いてエンジン冷却液系内に負圧(例えば500mmHg以上
に減圧)を作用させると、冷却液の沸点が下がるので、
このエンジン冷却液系内の冷却液はエンジン熱により低
温で過熱され所謂人工的にオーバヒート状態となって沸
き上がり、発生した気泡により冷却液が加圧されるの
で、冷却液貯溜手段に作用する負圧により、エンジン冷
却液系内(ラジエータを含む)の冷却液およびその気泡
を、着脱手段、連通手段、液出入口を介して冷却液貯溜
手段の内部に極めて短時間で抜取ることができる効果が
ある。エンジン冷却液系内にLLC等の新液を供給する
場合には、まず冷却液貯溜手段内に抜取られた排液を排
液回収タンク等の回収手段に放出し、この冷却液貯溜手
段内に新液を貯溜する。
トに正圧(大気圧を含む)を作用させると、内部が負圧
に保持されたエンジン冷却液系内に正圧に付勢された新
液が液出入口、連通手段、ラジエータのフィラポートに
対して気密状に取付けられた着脱手段をこの順に介して
供給されるので、圧力差により新液を極めて短時間で迅
速に供給することができる効果がある。また、従来の如
く、ラジエータドレンコックを何等操作する必要がな
く、また車両をジャッキアップする必要もないので、エ
ンジン冷却液交換作業性の大幅な向上を図ることができ
る効果がある。
液出入口とを連通させると、負圧付勢により冷却液抜取
りを行なうことができ、上述の通路切換手段で液出入口
と回収通路とを連通させると冷却液貯溜手段に一旦抜取
った排液を回収手段に放出回収することができ、上述の
通路切換手段で液出入口と着脱手段とを連通させると、
正圧付勢により新液供給を行なうことができる。
一の通路切換手段でありながら冷却液の抜取り、新液の
供給、抜取った冷却液の回収手段への放出回収を円滑に
行なうことができ、装置の簡略化を図ることができる効
果がある。特に、冷却液としてLLCを用いる場合には
排液中にPb(鉛)、エチレングリコールを有するの
で、このPbおよびエチレングリコールを確実に回収し
て、環境保護を図ることができる効果がある。
エンジン冷却液系内のLLC等の冷却液を抜取る場合に
は、まず上述の着脱手段をラジエータのフィラポートに
気密状に取付け、かつ通路切換手段により着脱手段と排
液貯溜手段の液入口とを連通させて、圧力作用手段によ
り排液貯溜手段の負圧作用ポートに負圧を作用させると
共に、エンジンを駆動する。
いてエンジン冷却液系内に負圧を作用させると、冷却液
の沸点が下がるので、このエンジン冷却液系内の冷却液
はエンジン熱により低温で過熱され所謂人工的にオーバ
ヒート状態となって沸き上がり、発生した気泡により冷
却液が加圧されるので、排液貯溜手段作用する負圧によ
り、エンジン冷却液系内(ラジエータを含む)の冷却液
およびその気泡を、着脱手段、通路切換手段、液入口を
介して排液貯溜手段の内部に極めて短時間で抜取ること
ができる効果がある。
給する場合には、上述の着脱手段はラジエータのフィラ
ポートに気密状に取付けた状態のままで、まず通路切換
手段により新液貯溜手段の液出口と着脱手段とを連通さ
せて、圧力作用手段により新液貯溜手段の正圧作用ポー
トに正圧を作用させると、内部が負圧に保持されたエン
ジン冷却液系内に正圧に付勢された新液が液出口、通路
切換手段、着脱手段をこの順に介して供給されるので、
圧力差により新液を極めて短時間で迅速に供給すること
ができる効果がある。しかも、従来の如く、ラジエータ
ドレンコックを何等操作する必要がなく、また車両をジ
ャッキアップする必要もないので、エンジン冷却液交換
作業性の大幅な向上を図ることができる効果がある。
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、上
述の圧力作用手段を空気圧縮手段と、圧力切換手段と、
この圧力切換手段の駆動流噴出部に抵抗を付加する要素
とで構成したので、上述の駆動流噴出部を開放した際に
は空気圧縮手段からの高速駆動流を一時流として上述の
圧力作用ポートに二次流すなわち負圧を作用させること
ができ、圧力切換手段の駆動流噴出部に抵抗を付加する
と、駆動流噴出部を通過した一次流が圧力作用ポートに
流れ込んで、該圧力作用ポートに正圧を作用させること
ができる。
しての圧力作用手段をエアコンプレッサなどの単一の空
気圧縮手段を用いて構成することができるので、真空吸
引手段(真空ポンプなど)と空気圧縮手段との併用を回
避して、装置の簡略化を図ることができる効果がある。
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、冷
却液抜取時には上述のダイレクト吸引部材がラジエータ
アッパタンク内に開口したウオータチューブの上端開口
から、直接冷却液を吸引するので、冷却液の負圧による
抜取り効果の向上を図ることができる効果がある。
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、冷
却液抜取時には、上述の複数の可撓吸引部材がラジエー
タアッパタンク内に突出するウオータチューブとアッパ
プレートとの間から冷却液を吸引するので、この間(つ
まりウオータチューブ上端とアッパプレートとの間)に
冷却液が残留するのを確実に防止することができる効果
がある。
述する。 図面はエンジン冷却液交換装置を示し、まず図
1乃至図7を参照に基本構成について述べると、エンジ
ン冷却液系1は次のように構成されている。つまり、上
端にフィラポート2を有するアッパタンク3、ラジエー
タコア4、ロアタンク5を備えた放熱手段としてのラジ
エータ6を設け、このラジエータ6のロアタンク5と、
エンジン側の各種ウオータジャケット7との間をアウト
レットホース等のアウトレットライン8で連通接続し、
上述のウオータジャケット7とラジエータ6のアッパタ
ンク3との間をインレットホース等のインレットライン
9で連通接続すると共に、ウオータジャケット7には連
通路10,11を介して空調用ヒータコア12を連通接
続して、上述のエンジン冷却液系1を構成している。
ンジンにあっては上述のインレットライン9にサーモス
タット弁13を配設している。また図1において14は
オイルパン、15はシリンダヘッドカバーを示す。さら
に、上述のウオータジャケット7は本来、シリンダブロ
ック、シリンダヘッドに対して複雑に形成されている
が、図1においては簡略化して示している。
水、LLCなど)を交換するエンジン冷却液交換装置は
図1、図2に示すように構成している。すなわち、この
エンジン冷却液交換装置は、上部に圧力作用ポート16
を有し、下部に液出入口17を有する冷却液貯溜手段と
しての透明もしくは半透明のタンク18と、上述のラジ
エータ6のフィラポート2のフィラキャップを取外した
後に、このフィラポート2に気密状、液密状に着脱され
る着脱手段として内部に通路を有し、外形をテーパコー
ン状に形成したゴム栓19と、上述のタンク18との液
出入口17と該ゴム栓19とを連通する連通手段として
の可撓性を有するホース20と、上述のエンジン冷却液
系1内の冷却液を抜取る時、エンジンを駆動して冷却液
を低温過熱させるべく上述の圧力作用ポート16に負圧
を作用させると共に、新液供給時に上述の圧力作用ポー
ト16に正圧(大気圧を含む)を作用させる圧力作用手
段21とを備えている。
負圧保持用の開閉手段としてのコック22を配設し、こ
のコック22とゴム栓19との間にはエンジン冷却液系
1の漏れ検出用のフェール検出手段としての負圧メータ
23を取付けている。また、上述のタンク18の上端開
口部は取手24を備えた蓋部材25で気密状かつ着脱可
能に閉塞され、このタンク18の上部にはタンク内圧を
検出する正圧、負圧兼用の圧力メータ26と、タンク内
圧が所定高圧力以上になった時に閉弁する安全手段とし
てのプレッシャバルブ27とを取付けている。
うに少なくとも一側に車輪28,28を備えた可搬用の
台車29に上載されている。この台車29はスタンド3
0を立設し、このスタンド30の下域にはタンク18の
下部を保持する保持リング31を設けると共に、上部に
は、後述する空気エゼクタ36を取付ける取付板32
と、ホース20の係止部を兼ねるハンドル部材33とを
設けている。
用手段21の具体的構成について説明する。この圧力作
用手段21は空気圧縮手段としてのエアコンプレッサ3
4と、このエアコンプレッサ34からの駆動流を一次流
aとして上述の圧力作用ポート16に二次流bとしての
負圧を作用させると共に、上述の駆動流の噴出に抵抗付
加要素としてのバッフルピン35にて抵抗を付加した
時、圧力作用ポート16に正圧cを作用させる圧力切換
手段としての空気エゼクタ36とを備えている。
に噴口38を有するインナパイプ39と、二次流形成管
40および混合流出口部41を有するアウタパイプ42
とを備え、混合流出口部41と対向する部位にバッフル
ピン35の保持部材43を形成し、上述の二次流形成管
40をタンク18における圧力作用ポート16に連通さ
せる一方、インナパイプ39の駆動流入口39aを開閉
弁44、コネクタ45、可撓性のホース46を介してエ
アコンプレッサ34の圧縮空気吐出部に連通させてい
る。なお、上述の開閉弁44と駆動流入口39aとの間
に圧力コントロール弁(図示せず)を介設して駆動流の
圧力を調整するように構成してもよい。
に保持部材43にバッフルピン35を挿入しない時、つ
まり混合流出口部41を全面大気開放と成した時には、
エアコンプレッサ34からの高速流を一次流aとして噴
口38から噴出させ、二次流bを混合室に吸い込むの
で、上述の圧力作用ポート16には負圧が作用し、図4
に示すように保持部材43にバッフルピン35を挿入し
て、混合流出口部41を部分的に閉塞した時には、噴口
38から噴出した噴出流の一部はバッフルピン35の低
抗により二次流形成管40から圧力作用ポート16に逆
流し、この圧力作用ポート16には正圧cが作用する。
なお、混合流出口部41を全面閉塞すると圧力作用ポー
ト16に逆流する正圧cが強くなり過ぎるので、一部d
を大気に開放する。
る。エンジン冷却液系1内のLLC等の冷却液を抜取る
場合には、まず図5に示すように上述のゴム栓19をラ
ジエータ6のフィラポート2に気密状に取付け、コック
22および開閉弁44を開とし、空気エゼクタ36を図
3の状態に設定して、エアコンプレッサ34を駆動し
て、タンク18の圧力作用ポート16に負圧を作用させ
ると共に、エンジンを駆動する。なお、出口制御タイプ
のサーモスタット弁13を有する場合、このサーモスタ
ット弁13が開弁する温度(82〜88℃)以下で処理
する。つまり、サーモスタット弁13を閉塞させた状態
で処理する。
いて各要素16,18,17,20,22,19を介し
てエンジン冷却液系1内に負圧(例えば500mmHg以上
に減圧)を作用させると、冷却液の沸点が下がるので、
このエンジン冷却液系1内の冷却液はエンジン熱により
低温で過熱され所謂人工的にオーバヒート状態となって
沸き上がり、発生した気泡により冷却液が加圧されるの
で、タンク18に作用する負圧により、エンジン冷却液
系1内のほぼ全量の冷却液およびその気泡を各要素1
9,22,20,17をこの順に介してタンク18内に
極めて短時間で抜取ることができる効果がある。またタ
ンク18を透明もしくは半透明に構成したので、排液B
の汚れ度合を一目で確認することができる。
時点で、上述のコック22を閉弁して、エンジン冷却液
系1内を負圧に保持する。この時、エンジン冷却液系1
に不良箇所(所謂水漏れ箇所)があると、この部位から
空気が流入するので、負圧メータ23によりこれを検出
ることができる効果がある。
液を供給する場合には、まず図5に示すタンク18内の
排液Bを排液回収タンク等の回収手段に放出し、このタ
ンク18内に図6に示すように新液Aを貯溜する。次に
空気エゼクタ36を図4の状態に設定し、コック22お
よび開閉弁44を開として、エアコンプレッサ34を駆
動して、タンク18の圧力作用ポート16に正圧を作用
させると、内部が負圧に保持されたエンジン冷却液系1
内に正圧に付勢された新液Aが各要素17,20,2
2,19をこの順に介して供給されるので、圧力差によ
り新液Aを極めて短時間で迅速に供給することができる
効果がある。
ックを何等操作する必要がなく、また車両をジャッキア
ップする必要もないので、エンジン冷却液交換作業性の
大幅な向上を図ることができる効果がある。加えて、圧
力作用手段を空気圧縮手段(エアコンプレッサ34参
照)と、圧力切換手段(空気エゼクタ36参照)と、こ
の圧力切換手段の駆動流噴出部に抵抗を付加する要素
(バッフルピン35参照)とで構成したので、上述の駆
動流噴出部を開放した際には空気圧縮手段からの高速駆
動流を一次流aとして上述の圧力作用ポート16に二次
流bすなわち負圧を作用させることができ、圧力切換手
段の駆動流噴出部に抵抗を付加すると、駆動流噴出部を
通過した一次流aが圧力作用ポート16に逆流して、該
圧力作用ポート16に正圧を作用させることができる。
しての圧力作用手段をエアコンプレッサ34等の単一の
空気圧縮手段を用いて構成することができるので、真空
吸引手段(真空ポンプなど)と空気圧縮手段との併用を
回避して、装置の簡略化を図ることができる効果があ
る。
イン8に入口制御タイプのサーモスタット弁47を備え
たエンジン冷却液系1にあっては排液Bの抜取り時に、
インレットライン9をバンドやクリップなどの閉止部材
48で閉止して、冷却液の流れを止めると共に、このサ
ーモスタット弁47が開弁する温度(82〜88℃)条
件下にて冷却液の負圧吸引を実行する。このように構成
してもその他の点については先の基本構成とほぼ同様の
作用、効果を奏するので、図7において前図と同一の部
分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
の第1実施例を示し、タンク18の液出入口17とゴム
栓19とを連通する連通手段としての可撓性を有するホ
ース20の中途部に、通路切換手段としての3方弁50
を設け、冷却液抜取時および新液供給時は上述の液出入
口17とゴム栓19とを連通させる一方、抜取った冷却
液を回収手段としての回収タンク51に回収する時には
上述の液出入口17と回収通路としての回収ホース52
とを連通させるように構成している。
段としての3方弁50で図8に示すようにゴム栓19と
液出入口17とを連通させると、圧力作用ポート16へ
の負圧付勢により各要素19,22,20,50,17
を介してタンク18内に排液Bを抜取ることができ、ま
た上述の3方弁50で図9に示すように液出入口17と
回収通路としての回収ホース52とを連通させると、上
記タンク18に一旦抜取った排液Bを圧力作用ポート1
6への正圧付勢により各要素17,50,52を介して
回収タンク51に放出回収することができる。
内に液出入口17側もしくは開放操作した蓋部材25側
から新液Aを貯溜した後に、上述の3方弁50で図10
に示すように液出入口17とゴム栓19とを連通させる
と、圧力作用ポート16への正圧付勢により各要素1
7,50,20,22,19を介してエンジン冷却液系
1内への新液Aを迅速に供給することができる。このよ
うに単一のタンク18および単一の3方弁50でありな
がら、排液Bの抜取り、新液Aの供給、抜取った排液B
の回収タンク51への放出回収を円滑に行なうことがで
き、装置の簡略化を図ることができる効果がある。
は、排液B中にPb(鉛)、エチレングリコールを有す
るので、このPbおよびエチレングリコールを確実に回
収して、環境保護を図ることができる効果がある。な
お、この第1実施例においてもその他の点については先
の基本構成とほぼ同様の作用、効果を奏するので図8乃
至図10において前図と同一の部分には同一符号を付し
て、その詳しい説明を省略する。
の第2実施例を示し、先の各実施例においては単一のタ
ンク18を排液Bおよび新液Aの貯溜に兼用したが、こ
の第2実施例ではそれぞれ別々のタンク53,54を設
けている。
下部に液入口56を有する排液貯溜手段としての排液タ
ンク53と、上部に正圧作用ポート57を、下部に液出
口58を有する新液貯溜手段としての新液タンク54と
をそれぞれ別々に設け、上述の圧力作用手段21により
排液Bの抜取り時には負圧作用ポート55に対して負圧
が作用し、また新液Aの供給時には正圧作用ポート57
に対して正圧が作用するように、空気エゼクタ36の二
次流形成管40と、負圧作用ポート55と、正圧作用ポ
ート57との三者の間に空気通路切換手段としての3方
弁59を介設している。
と液入口56とを連通させる一方、新液Aの供給時には
上述の液出口58とゴム栓19とを連通させる液通路切
換手段としての3方弁60を設けている。なお、図1
1、図12において前図と同一の部分には同一符号を付
している。
図11、図12を参照して以下に説明する。エンジン冷
却液系1内のLLC等の冷却液を抜取る場合には、まず
図11に示すように上述のゴム栓19をラジエータ6の
フィラポート2に気密状に取付け、コック22および開
閉弁44を開とし、空気エゼクタ36を図3の状態に設
定すると共に、空気側の3方弁59で空気エゼクタ36
の二次流形成管40と負圧作用ポート55とを連通さ
せ、かつ液側の3方弁60でゴム栓19と排液タンク5
3の液入口56とを連通させて、エアコンプレッサ34
を駆動して、排液タンク53の負圧作用ポート55に負
圧を作用させた状態下においてエンジンを駆動する。
いて各要素55,53,56,60,20,22,19
を介してエンジン冷却液系1内に負圧を作用させると、
冷却液の沸点が下がるので、このエンジン冷却液系1内
の冷却液はエンジン熱により低温で過熱され所謂人工的
にオーバヒート状態となって沸き上がり、発生した気泡
により冷却液が加圧させるので、排液タンク53に作用
する負圧により、エンジン冷却液系1内のほぼ全量の冷
却液およびその気泡を各要素19,22,20,60,
56をこの順に介して排液タンク53内に極めて短時間
で抜取ることができる。
冷却液系1内に供給する場合には、空気エゼクタ36を
図4の状態に設定すると共に、図12に示すように、空
気側の3方弁59で空気エゼクタ36の二次流形成管4
0と正圧作用ポート57とを連通させ、かつ液側の3方
弁60で液出口58とゴム栓19とを連通させ、エアコ
ンプレッサ34を駆動して、新液タンク54の正圧作用
ポート57に正圧を作用させると、内部が負圧に保持さ
れたエンジン冷却液系1内に正圧に付勢された新液Aが
各要素58,60,20,22,19をこの順に介して
供給されるので、圧力差により新液Aを極めて短時間で
迅速に供給することができる効果がある。
ックを何等操作する必要がなく、また車両をジャッキア
ップする必要もないので、エンジン冷却液交換作業性の
大幅な向上を図ることができる効果がある。加えて、冷
却液貯溜タンクを排液B用のものと、新液A用のものと
に分離したので、エンジン冷却液交換作業をより一層短
時間内に行なうことができる。なお、その他の点につい
てはこの第2実施例においても先の各実施例とほぼ同様
の作用、効果を奏するので、図11、図12において前
図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明
を省略する。
の第3実施例を示し、先の第2実施例においては排液タ
ンク53と新液タンク54との双方に圧力メータ26お
よびプレッシャバルブ27をそれぞれ設けたが、この第
3実施例においては排液タンク53側にのみ圧力メータ
26、プレッシャバルブ27を取付けるように構成して
いる。すなわち、空気エゼクタ36の二次流形成管40
と負圧作用ポート55とを連通させる一方、これら両者
40,55の交点と正圧作用ポート57とを連通する連
通路61に開閉弁62を介設している。
すように上述の開閉弁62をOFFつまり閉弁し、負圧
作用ポート55に負圧を作用させて、エンジン冷却液系
1内の冷却液を矢印で示すように排液タンク53内に抜
取り、新液Aの供給時には図14に示すように上述の開
閉弁62をONつまり開弁し、正圧作用ポート57に正
圧を作用させて、新液タンク54内の新液Aをエンジン
冷却液系1内に圧力差を利用して供給する。この時、排
液タンク53内にも正圧が作用するが、液出口56側は
3方弁60により閉止されているので、排液タンク53
内の排液Bがエンジン冷却液系1内に流出することはな
い。
圧力を単一の圧力メータ26により検出することができ
ると共に、タンク53,54内圧が所定高圧力以上にな
ると単一のプレッシャバルブ27が開弁して、両タンク
53,54の保護を図ることができる効果がある。な
お、その他の点については先の実施例とほぼ同様の作
用、効果を奏するので、図13、図14において前図と
同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省
略する。
タ6のアッパタンク3内に開口したウオータチューブ6
3の上端開口から直接冷却液を吸引するダイレクト吸引
部材64を示す。上述のラジエータコア4はコルゲート
フィン65とウオータチューブ63とから成り、上述の
ウオータチューブ63の上端はアッパプレート66より
も若干上方に突設しているので、ダイレクト吸引部材6
4を上述のホース20もしくはゴム栓19と連通させ
て、ウオータチューブ63の上端開口から冷却液を直接
吸引するものである。
引部材64は、図16に示すようにホース66と、連結
部材67と、ゴム製もしくはスポンジ製の開口68をも
った当接部材69とを備え、負圧吸引時にウオータチュ
ーブ63の上端開口に当接させた当接部材69の開口6
8から冷却液を直接吸引するので、ゴム栓19でフィラ
ポート2から冷却液を負圧吸引する構成に対して、冷却
液の負圧による抜取り効果の向上を図ることができる効
果がある。なお、図15においてはゴム栓19とダイレ
クト吸引部材64とを併用したが、このゴム栓19は省
略することも可能である。また図15、図16において
70はラジエータサイドブラケット、71はロアプレー
トである。
ッパタンク3内に突出するウオータチューブ63とアッ
パプレート66との間の冷却液を吸引する可撓吸引部材
72を示し、ゴムホースなどの可撓性部材により形成し
た複数本の可撓吸引部材72を上述のゴム栓19に連通
連結すると共に、この吸引部材72に複数の吸引孔73
を穿設している。
からアッパタンク3内に挿入し、該可撓吸引部材72を
アッパプレート66上に沿設すると共に、ゴム栓19で
フィラポート2を気密状に閉止して負圧吸引力を作用さ
せると、ウオータチューブ63とアッパプレート66と
の間から冷却液を吸引することができるので、これらの
間(つまりウオータチューブ63の上端開口とアッパプ
レート66上面との間)に冷却液が残留するのを確実に
防止することができる効果がある。
ら直接冷却液を吸引する吸引手段を示し、上述のゴム栓
19に比較的細径のチューブ74を連通接続し、このチ
ューブ74をウオータチューブ63内を通してロアタン
ク5内に位置させると、負圧吸引時にロアタンク5内か
ら直接冷却液を吸引することができる。
下部からウオータサブタンクホース75を介して連結さ
れたリザーブタンク76内の冷却液を吸引する吸引手段
を示し、上述のゴム栓19にチューブ77を連通接続
し、リザーブタンクキャップ78を取外した後に、上述
のチューブ77をその上端開口部79からリザーブタン
ク76内に挿入すると、このリザーブタンク76内の冷
却液を負圧吸引することができる。
において、この発明の冷却貯溜手段は、実施例のタンク
18に対応し、以下同様に、着脱手段は、ゴム栓19に
対応し、連通手段は、ホース20に対応し、圧力作用手
段は、エアコンプレッサ34と空気エゼクタ36と、バ
ッフルピン35との三者に対応し、回収手段は、回収タ
ンク51に対応し、回収通路は、回収ホース52に対応
し、通路切換手段は、3方弁50に対応し、排液貯溜手
段は、排液タンク53に対応し、新液貯溜手段は、新液
タンク54に対応し、通路切換手段は、3方弁60に対
応し、空気圧縮手段はエアコンプレッサ34に対応し、
圧力切換手段は、空気エゼクタ36に対応し、駆動流の
噴出に抵抗を付加する要素は、バッフルピン35に対応
するも、この発明は、上述の構成のみに限定されるもの
ではない。
を示す系統図。
装置の冷却抜取り時の説明図。
例における冷却液抜取り時の説明図。
施例における冷却液抜取り時の説明図。
施例における冷却液抜取り時の説明図。
図。
明図。
Claims (5)
- 【請求項1】圧力作用ポートおよび液出入口を有する冷
却液貯溜手段と、 ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手段と、 上記冷却液貯溜手段の液出入口と上記着脱手段とを連通
する連通手段と、 エンジン冷却液系内の冷却液を抜取る時、エンジンを駆
動して冷却液を低温過熱させるべく上記圧力作用ポート
に負圧を作用させると共に、新液供給時に上記圧力作用
ポートに正圧を作用させる圧力作用手段とを備え、 上記連通手段の中途部に、冷却液抜取時および新液供給
時に上記液出入口と上記着脱手段とを連通させる一方、
抜取った冷却液を回収手段に回収する時、上記液出入口
と回収通路とを連通させる通路切換手段を設けた エンジ
ン冷却液交換装置。 - 【請求項2】負圧作用ポートおよび液入口を有する排液
貯溜手段と、 正圧作用ポートおよび液出口を有する新液貯溜手段と、 ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手段と、 エンジン冷却液系内の冷却液を抜取る時、エンジンを駆
動して冷却液を低温過熱させるべく上記負圧作用ポート
に負圧を作用させると共に、新液供給時に上記正圧作用
ポートに正圧を作用させる圧力作用手段と、 冷却液抜取時に上記着脱手段と上記液入口とを連通させ
る一方、新液供給時に上記液出口と上記着脱手段とを連
通させる通路切換手段とを備えた エンジン冷却液交換装
置。 - 【請求項3】上記圧力作用手段は空気圧縮手段と、 該空気圧縮手段からの駆動流を一次流として上記圧力作
用ポートに二次流としての負圧を作用させると共に、上
記駆動流の噴出に抵抗を付加した時、上記圧力作用ポー
トに正圧を作用させる圧力切換手段とを備えた 請求項1
もしくは2記載の エンジン冷却液交換装置。 - 【請求項4】冷却液抜取時にラジエータアッパタンク内
に開口したウオータチューブの上端開口から直接冷却液
を吸引するダイレクト吸引部材を設け、 該ダイレクト吸引部材を上記連通手段もしくは上記着脱
手段に連通させた請求項1もしくは2記載の エンジン冷
却液交換装置。 - 【請求項5】冷却液抜取時にラジエータアッパタンク内
に突出するウオータチューブとアッパプレートとの間の
冷却液を吸引する複数の可撓吸引部材を設け、該可撓吸
引部材を上記着脱手段に連通させた請求項1もしくは2
記載のエンジン冷却液交換装置。
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