JP3137876B2 - エンジン冷却水交換装置 - Google Patents

エンジン冷却水交換装置

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JP3137876B2
JP3137876B2 JP07191315A JP19131595A JP3137876B2 JP 3137876 B2 JP3137876 B2 JP 3137876B2 JP 07191315 A JP07191315 A JP 07191315A JP 19131595 A JP19131595 A JP 19131595A JP 3137876 B2 JP3137876 B2 JP 3137876B2
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廉正 赤澤
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廉正 赤澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ラジエータを含むエ
ンジン冷却水経路内のLLC(ロング・ライフ・クーラ
ント)などのエンジン冷却水を交換するようなエンジン
冷却水交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にエンジン冷却水(不凍液やLL
C)などを交換する場合には、ラジエータドレンコック
を開いて冷却水を抜取る必要があるが、このラジエータ
ドレンコックはエンジンルームの下部に位置するため、
ドレンコックの操作性が極めて悪く、車両をジャッキア
ップする等の煩雑な操作が要求される問題点があった。
一方、エンジン冷却水の交換を可及的容易に行なう目的
で本出願人は既に次に示すような構成のラジエータ洗浄
タンクを発明した。
【0003】すなわち、所定容量のエンジン冷却水の新
液を収容するタンク本体を設け、上記タンク本体の上端
に注液口を、下部に開閉弁を、下端にラジエータアッパ
タンク上部のフィラポートに着脱可能に取付ける嵌合キ
ャップをそれぞれ備えると共に、下端を上記開閉弁近傍
に開口し、上端を上記タンク本体上部に開口し、エアベ
ントパイプを設けたラジエータ洗浄タンクである。
【0004】このラジエータ洗浄タンクにおいては、ラ
ジエータのロアタンク下部またはロアタンク側部に位置
するドレンポートのドレンコックを開いて、ラジエータ
内のエンジン冷却水の排液の抜き取りを行なった後に、
ドレンコックを閉塞し、次にラジエータアッパタンクに
設けられたフィラポートのフィラキャップを取外し、こ
のフィラキャップが除去されたフィラポートにタンク本
体下端の上述の嵌合キャップを嵌着するワンタッチ操作
を行ない、次いで上述の開閉弁を開弁した後に、タンク
本体上端の比較的開口面積の広い注入口からエンジン冷
却水(新液)を注入すると、タンク本体内のエンジン冷
却水の新液が自然流下し、この時、ラジエータ内の空気
は上述のエアベントパイプを介してタンク本体の上部開
口から大気に放出されるので、エア抜きを良好に行ない
ながら、タンク内の新液をラジエータ内に円滑に注入す
ることができ、ラジエータの洗浄およびエンジン冷却水
の交換を簡単に行なうことができ、斯る洗浄、エンジン
冷却水の交換の作業性の向上を図ることができると共
に、注液性の大幅な向上を図ることができる効果がある
反面、次のような問題点があった。
【0005】つまり、上記従来装置は自然流下によるも
のであるから、エンジン冷却水の交換に10〜20分程
度の長時間を要し、エンジン冷却水の交換能率が悪い問
題点があった。加えて、ラジエータドレンコックの開閉
が必要なため、上述同様の問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、ラジエータドレンコックを何等操作する必
要がなく、エンジン冷却水経路内を負圧にしてエンジン
駆動による熱で冷却水を低温過熱し所謂人工的にオーバ
ヒート状態を確保して、冷却水(排液)および気泡を極
めて短時間で抜取ることができるうえ、内部を負圧に保
ったエンジン冷却水経路内に加圧状態下の新液を供給す
ることで、圧力差により新液を極めて短時間で迅速に供
給することができ、しかも一旦、冷却水貯溜手段に貯溜
されたエンジン冷却水を放出処理する時、負圧発生手段
をバイパスさせて加圧発生手段からの加圧力を上述の冷
却水貯溜手段に作用させることで、冷却水貯溜手段内の
排液および新液を迅速かつ容易に放出することができる
エンジン冷却水交換装置の提供を目的とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、エンジン冷却水の排
液を流通する排液流通ラインに、フィルタ手段を介設す
ることで、このフィルタ手段により排液を浄化してエン
ジン冷却水を再生することができるエンジン冷却水交換
装置の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、エンジン冷却水経路
への新液の供給時に、新液(例えばクーラント原液)に
対して水を容易に混合供給することができるエンジン冷
却水交換装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、空気を圧縮して加圧力を発生する加圧発生手
段と、上記加圧力を利用して負圧を発生する負圧発生手
段と、内部にエンジン冷却水が貯溜される少なくとも1
つの冷却水貯溜手段と、ラジエータのフィラポートに着
脱される着脱手段と、エンジン冷却水経路内のエンジン
冷却水を抜取る時、エンジンを駆動してエンジン冷却水
を低温過熱させるべく上記負圧発生手段からの負圧を上
記冷却水貯溜手段および着脱手段を介してエンジン冷却
水経路に作用させる負圧作用経路と、新液をエンジン冷
却水経路に供給する時、並びに冷却水貯溜手段内のエン
ジン冷却水を放出する時、上記負圧発生手段をバイパス
して加圧発生手段の加圧力を冷却水貯溜手段に作用させ
る正圧作用経路とを備えたエンジン冷却水交換装置であ
ることを特徴とする。
【0010】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記エンジン冷却水
の排液を流通する排液流通ラインを設け、上記排液流通
ラインにフィルタ手段が介設されたエンジン冷却水交換
装置であることを特徴とする。
【0011】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、内部に水を貯溜する
水貯溜手段と、内部が負圧に保持されたエンジン冷却水
経路への新液の供給時、上記着脱手段に対して上記負圧
を利用して新液に水を混合供給する混合経路とを備えた
エンジン冷却水交換装置であることを特徴とする。
【0012】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、エンジン冷却水経路内のLLC等の冷却水を
抜取る場合には、まず上述の着脱手段をラジエータのフ
ィラポートに気密状に取付け、負圧作用経路により負圧
発生手段からの負圧を上述の冷却水貯溜手段および着脱
手段を介してエンジン冷却水経路に作用させると共に、
エンジンを駆動する。
【0013】このようにエンジンを駆動した状態下にお
いてエンジン冷却水経路内に負圧(例えば500mmHg以
上に減圧)を作用させると、冷却水の沸点が下がるの
で、このエンジン冷却水経路内の冷却水はエンジン熱に
より低温で加熱され所謂人工的にオーバヒート状態とな
って沸き上がり、発生した気泡により冷却水が加圧され
るので、負圧作用経路により作用する負圧により、エン
ジン冷却水経路内(ラジエータを含む)の冷却水および
その気泡を、着脱手段を介して冷却水貯溜手段に極めて
短時間で抜取ることができる効果がある。
【0014】エンジン冷却水経路内にLLC等の新液を
供給する場合には、上述の正圧作用経路により負圧発生
手段をバイパスさせて上述の加圧発生手段の加圧力を冷
却水貯溜手段に作用させると、内部が負圧に保持された
エンジン冷却水経路内に加圧状態下の新液がラジエータ
のフィラポートに対して気密状に取付けられた着脱手段
を介して供給されるので、正圧と負圧との圧力差により
新液を極めて短時間で迅速に供給することができる効果
がある。
【0015】さらに、従来の如く、ラジエータドレンコ
ックを何等操作する必要がなく、また車両をジャッキア
ップする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の
大幅な向上を図ることができる効果がある。しかも、上
述の冷却水貯溜手段に一旦貯溜されたエンジン冷却水
(排液、新液の双方を含む)を排液放出要請もしくは冷
却水貯溜手段内部を空にする目的で放出処理する場合に
は、上述の正圧作用経路により負圧発生手段をバイパス
させて上述の加圧発生手段の加圧力を冷却水貯溜手段に
作用させると、冷却水貯溜手段内の排液および新液を上
述の着脱手段から迅速かつ容易に外部へ放出することが
できる効果がある。
【0016】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の目的と併せて、上述の排液流
通ラインにフィルタ手段を介設したので、このフィルタ
手段に排液を流通させると、排液を浄化することができ
て、排液を再生することができる効果がある。
【0017】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の目的と併せて、内部が負圧に
保持されたエンジン冷却水経路への新液の供給時に、上
述の混合経路は上記負圧を利用して新液に対して水貯溜
手段内の水を混合供給するので、上述の着脱手段からは
新液と水とが混合された状態で供給されることになる。
この結果、新液に対して水を容易に混合供給することが
できる効果がある。
【0018】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はエンジン冷却水交換装置を示し、まず図
1を参照してエンジン冷却水経路1の構成について述べ
ると、上端にフィラポート2を有するアッパタンク3、
ラジエータコア4、ロアタンク5を備えた放熱手段とし
てのラジエータ6を設け、このラジエータ6のロアタン
ク5と、エンジン側の各種ウオータジャケット7との間
をアウトレットホース等のアウトレットライン8で連通
接続し、上述のウオータジャケット7とラジエータ6の
アッパタンク3との間をインレットホース等のインレッ
トライン9で連通接続すると共に、ウオータジャケット
7には連通路10,11を介して空調用ヒータコア12
を連通接続して、上述のエンジン冷却水経路1を構成し
ている。
【0019】なお、エンジン冷却水出口制御タイプのエ
ンジンにあっては上述のインレットライン9にサーモス
タット弁を配設し、エンジン冷却水入口制御タイプのエ
ンジンにあっては上述のアウトレットライン8にサーモ
スタット弁を配設している。また図1において13はオ
イルパン、14はシリンダヘッドカバーを示す。さら
に、上述のウオータジャケット7は本来、シリンダブロ
ック、シリンダヘッドに対して複雑に形成されている
が、図面においては簡略化して示している。上述のエン
ジン冷却水経路1の冷却水(冷却水、不凍液、LLCな
ど)を交換するエンジン冷却水交換装置は次のように構
成している。
【0020】すなわち、このエンジン冷却水交換装置
は、空気を圧縮して加圧力を発生する加圧発生手段とし
てのエアコンプレッサ15と、上述のエアコンプレッサ
15の吐出ライン16に第1切換弁17を介して接続さ
れ、エアコンプレッサ15からの高速駆動空気流を一次
流として利用して、その二次流作用ポート18aに負圧
を発生する負圧発生手段としてのエゼクタ18と、内部
に排液B(図3参照)を貯溜する排液貯溜手段としての
排液タンク19と、内部に新液A(図2参照)を貯溜す
る新液貯溜手段としての新液タンク20と、上述のラジ
エータ6のフィラポート2に対して気密状に取付けら
れ、また取外し可能な着脱手段として、外形がテーパコ
ーン状で、内部に連通路を有するゴム栓21と、このゴ
ム栓21に連通接続された連通ライン22と、この連通
ライン22にT字部を介してその一側に接続された排液
ライン23と、上述の連通ライン22にT字部を介して
その他側に接続された新液ライン24と、上述の両ライ
ン23,24にバイパス形成された排液浄化ライン25
に対して介設され、排液中のPb、Fe、Cu等の金属
イオンおよびゴミを除去するフィルタ手段としての浸透
膜フィルタ26とを備えている。
【0021】ここで、上述の各タンク19,20はタン
ク本体の上端にパッキングを介して着脱可能に螺合させ
たタンクリッドを有するが、図示の便宜上、簡略的に示
している。また上述のタンク19,20は内容液の量を
外方から目視するためには、その一部もしくは全部を透
明体で構成すればよい。
【0022】さらに、上述のエゼクタ18は二次流作用
ポート18aおよび混合管出口18bを備えたアウタパ
イプ27の内部に、噴孔28、ノズル29および駆動流
入口30を備えたインナパイプ31を配設し、流体圧源
(空気圧源)として用いられるエアコンプレッサ15か
らの高速駆動空気流を一次流としてノズル29先端の噴
孔28から噴出させ、二次流を混合室に吸い込むこと
で、上記二次流作用ポート18aに負圧を形成するもの
である。
【0023】上述のエアコンプレッサ15の吐出ライン
16には第1開閉弁32を介設し、前述の第1切換弁1
7の二次側ライン33をエゼクタ18の駆動流入口30
に接続する一方、このエゼクタ18をバイパスするバイ
パスライン34を設けて、このバイパスライン34には
調圧弁35を介設している。
【0024】上述の調圧弁35の二次側におけるバイパ
スライン34と、二次流作用ポート18aに接続した負
圧ライン36とを十文字状の四方ジョイント37に接続
し、この四方ジョイント37の一側には空気ライン38
を介して排液タンク19内の上部を連通接続している。
なお、この排液タンク19には圧力メータ付きの安全弁
39を取付けている。
【0025】また上述の四方ジョイント37の他側には
空気ライン40,41を介して新液タンク20内の上部
を連通接続している。なお、この新液タンク20にも上
述の排液タンク19と同様に圧力メータ付きの安全弁
(図示せず)を取付けてもよいことは勿論である。上述
の空気ライン40,41間には両ライン40,41を連
通もしくは一方の空気ライン41と大気開放ライン42
とを連通する第2切換弁43を介設している。 ところ
で、前述の排液ライン23および新液ライン24の反T
字部側は対応する排液タンク19および新液20の内部
下域もしくは内部下端に接続されると共に、これら両ラ
イン23,24にはそれぞれ第2開閉弁44、第3開閉
弁45を介設している。
【0026】また上述の排液浄化ライン25には、第4
開閉弁46、浸透膜フィルタ26、逆止弁47をこの順
に介設する一方、エアコンプレッサ15の吐出ライン1
6から分岐した分岐ライン48を設けて、この分岐ライ
ン48を上述の浸透膜フィルタ26におけるフィルタケ
ース26aの一端に接続し、必要時にこの分岐ライン4
8から浸透膜フィルタ26に対して加圧エアを送給する
ことで、フィルタエレメント26bによりトラップした
不純分をフィルタケース26a他端のドレンタンク49
に排出して、エレメント26bの目詰りを防止すべく構
成している。なお、上述の分岐ライン48には第5開閉
弁50を介設している。
【0027】ここで、上述各ライン16,22,23,
24,25,33,34,36,38,40,41,4
2,48はゴムホース、合成樹脂ホース、合成樹脂パイ
プ、金属パイプ等から構成する。また上述の各開閉弁3
2,44,45,46.50および各切換弁17,43
としては手動タイプ、電磁タイプの何れを用いてもよ
い。
【0028】さらに、この実施例ではエンジン冷却水の
抜取り時に負圧発生手段としてのエゼクタ18からの負
圧を排液タンク19およびゴム栓21を介してエンジン
冷却水経路1に作用させる負圧作用経路は、各ライン3
6,38,23,22で構成し(図3参照)、新液をエ
ンジン冷却水経路1に供給する時、並びに新液を外部へ
放出して新液タンク20内を空にする時、エゼクタ18
をバイパスしてエアコンプレッサ15の加圧力を新液タ
ンク20に作用させる正圧作用経路は、各ライン34,
40,41で構成し(図4参照)、排液タンク19内の
排液を外部に放出する時、エゼクタ18をバイパスして
エアコンプレッサ15の加圧力を排液タンク19に作用
させる正圧作用経路は、各ライン34,38で構成して
いる。(図5参照)。
【0029】このように構成したエンジン冷却水交換装
置(請求項1,2に相当する実施例)の作用を以下に詳
述する。まず、図2を参照して、空の新液タンク20内
に新液Aを一旦プール(貯溜)させる場合には、ゴム栓
21を新液貯蔵タンク(図示せず)の液中に配設すると
共に、エアコンプレッサ15を駆動して、吐出ライン1
6、図2の状態の第1切換弁17、二次側ライン33を
介してエゼクタ18に高速駆動流(一次流)を供給する
と、このエゼクタ18の二次流作用ポート18aには二
次流としての負圧が発生し、この負圧が各要素36,3
7,40,43,41,20,24,45,22を介し
てゴム栓21に作用するので、新液貯蔵タンク(図示せ
ず)の新液Aは図2に矢印で示す経路を介して新液タン
ク20内に流入する。
【0030】次に、エンジン冷却水経路1内のLLC等
の冷却水(排液B)を抜取る場合には、図3に示すよう
に上述のゴム栓21をラジエータ6のフィラポート2に
気密状に取付けると共に、第2開閉弁44を開成し、か
つ流体圧源として用いるエアコンプレッサ15を駆動し
て、エゼクタ18の二次流作用ポート18aに負圧を作
用させると共に、エンジンを駆動する。
【0031】このようにエンジンを駆動した状態下にお
いて各要素36,37,38,19,23,44,2
2,21を介してエンジン冷却水経路1内に負圧(例え
ば500mmHg以上に減圧)を作用させると、冷却水の沸
点が下がるので、このエンジン冷却水経路1内の冷却水
はエンジン熱により低温で加熱され所謂人工的にオーバ
ヒート状態となって沸き上がり、発生した気泡により冷
却水が加圧されるので、エンジン冷却水経路1に作用す
る負圧により、このエンジン冷却水経路1内のほぼ全量
の冷却水およびその気泡を図3に矢印で示すように各要
素21,22,44,23をこの順に介して排液タンク
19内に極めて短時間で抜取ることができる。この排液
Bの抜取り完了時に、上述の第2開閉弁44を閉成し
て、エンジン冷却水経路1内を負圧状態下に維持させて
おく。
【0032】次にエンジン冷却水経路1内にLLC等の
新液Aを供給する場合には、図4に示すように流体圧源
としてのエアコンプレッサ15を駆動すると共に、第1
切換弁17を図4の状態に切換えて、加圧エアをエゼク
タ18をバイパスさせてバイパスライン34側へ供給
し、かつ第3開閉弁45を開放する。
【0033】斯る状態に成すと、各要素34,35,3
7,40,43,41を介して新液タンク20が加圧さ
れるので、内部が負圧に保持されたエンジン冷却水経路
1内に正圧に加圧と付勢された新液Aが図4に矢印で示
すように各要素24,25,22,21をこの順に介し
て供給されるので、正圧と負圧との圧力差により新液A
を極めて短時間で迅速に供給することができる効果があ
り、かつ従来の如く、ラジエータドレンコックを何等操
作する必要がなく、車両をジャッキアップする必要もな
いので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な向上を図る
ことができる効果がある。
【0034】一方、前述の排液タンク19に一旦抜取っ
た排液Bを図示しない排液回収部等に対して放出処理す
る場合には、図5に示すようにエアコンプレッサ15か
らの加圧エアを、エゼクタ18をバイパスさせて、バイ
パスライン34に供給し、各要素35,37,38を介
して排液タンク19の液面を加圧エアで加圧すると、図
5に矢印で示すように、排液タンク19内の排液Bは各
要素23,44,22,21を介して迅速かつ容易に外
部へ放出することができる。
【0035】上述の排液タンク19内の排液Bを外部へ
放出することなく、再生して再利用する場合には、図6
に示すように第4開閉弁46を開放すると共に、エアコ
ンプレッサ15からの加圧エアを、エゼクタ18をバイ
パスさせて、バイパスライン34に供給し、各要素3
5,37,38を介して排液タンク19を加圧すると、
排液タンク19内の排液Bは図6に矢印で示すように、
各要素23,46,25を介して浸透膜フィルタ26内
に流入し、この浸透膜フィルタ26のフィルタエレメン
ト26bにて排液B中のPb、Fe、Cu等の金属イオ
ンおよびゴミが除去されて再生液Cとなり、この再生液
Cは排液浄化ライン25、逆止弁47、新液ライン24
を介して新液タンク20内に流入する。なお、エアは各
要素41,43,42を介して大気に開放される。この
ため、排液Bを再利用可能に再生することができると共
に、上述のような金属イオンを除去するので公害発生を
抑止することができる効果がある。
【0036】また上述の浸透膜フィルタ26のフィルタ
エレメント26bでトラップした不純物を排出する場合
には、図7に示すように第5開閉弁50を開成し、エア
コンプレッサ15からの加圧エアを、図7に矢印で示す
ように、第5開閉弁50および分岐ライン48を介して
フィルタケース26a内に供給すると、フィルタエレメ
ント26bでトラップされた不純物をドレンタンク49
に排出することができ、フィルタ目詰りを防止すること
ができる効果がある。なお、上述の分岐ライン48に必
要に応じて調圧弁を介設してもよいことは勿論である。
【0037】図8はエンジン冷却水交換装置の他の実施
例(請求項1,2,3に相当する実施例)を示し、先の
実施例の構成に加えて、内部に水Wを貯溜する水貯溜手
段としての水タンク51を設けると共に、内部が負圧に
保持されたエンジン冷却水経路1への新液Aの供給時、
着脱手段としてのゴム線21に対して上述の負圧を利用
して新液Aに水Wを混合供給する混合経路としての混合
ライン52を設けている。
【0038】この実施例では上述の水タンク51の出口
部53と前述の通過ライン22との間を上記混合ライン
52で連通接続すると共に、この混合ライン52には第
6開閉弁54を介設している。ここで、該第6開閉弁5
4としては手動タイプ、電磁タイプの何れを用いてもよ
く、上述の混合ライン52はゴムホース、合成樹脂ホー
ス、合成樹脂パイプ、金属パイプ等から任意のものを選
定して構成するとよく、また上述の水タンク51として
はバケツ等の容器を用いることが可能である。
【0039】而して、排液Bの抜取り時においてその内
部が既に負圧に保持されたエンジン冷却水経路1に対し
て、新液A(クーラント原液)および水Wを混合供給す
るには、第3開閉弁45および第6開閉弁54を開成す
ると、ラジエータ6のフィラポート2に排液B抜取時に
既に取付けられたゴム栓21から図8に矢印で示すよう
に、新液Aと水Wとを混合供給することができる。ここ
で、上述の各開閉弁45,54に開度調整もしくは各タ
ンク20,51に作用する圧力調整或は図示しない絞り
弁の介設によりクーラント原液60〜30%に対して水
40〜70%割合で混合することが望まれる。
【0040】このように構成すると、新液A(クーラン
ト原液)に対して水Wを容易に混合供給することができ
る効果がある。なお、その他の点については先の実施例
とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図8において前
図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明
を省略する。
【0041】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の加圧発生手段は、実施例のエアコ
ンプレッサ15に対応し、以下同様に、負圧発生手段
は、エゼクタ18に対応し、冷却水貯溜手段は、排液タ
ンク19、新液タンク20に対応し、着脱手段は、ゴム
栓21に対応し、負圧作用経路は、各ライン36,3
8,23,22(図3参照)に対応し、正圧作用経路
は、各ライン34,40,41(図4参照)と各ライン
34,38(図5参照)とに対応し、排液流通ライン
は、排液浄化ライン25に対応し、フィルタ手段は、浸
透膜フィルタ26に対応し、水貯溜手段は、水タンク5
1に対応し、混合経路は、混合ライン52に対応する
も、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定される
ものではない。
【0042】例えば、上記実施例においては冷却水貯溜
手段を排液タンク19と新液タンク20とに独立分離さ
せたが、これは何れか一方であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジン冷却水交換装置を示す系統
図。
【図2】新液プール時の説明図。
【図3】排液抜取り時の説明図。
【図4】新液供給時の説明図。
【図5】排液放出時の説明図。
【図6】排液浄化時の説明図。
【図7】フィルタの不純物排出時の説明図。
【図8】本発明のエンジン冷却水交換装置の他の実施例
を示す系統図。
【符号の説明】
1…エンジン冷却水経路 2…フィラポート 6…ラジエータ 15…エアコンプレッサ(加圧発生手段) 18…エゼクタ(負圧発生手段) 19…排液タンク(冷却水貯溜手段) 20…新液タンク(冷却水貯溜手段) 21…ゴム栓(着脱手段) 25…排液浄化ライン(排液流通ライン) 26…浸透膜フィルタ(フィルタ手段) 22,23,36,38…ライン(負圧作用経路) 34,40,41…ライン(正圧作用経路) 34,38…ライン(正圧作用経路) 51…水タンク(水貯溜手段) 52…混合ライン(混合経路)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を圧縮して加圧力を発生する加圧発生
    手段と、 上記加圧力を利用して負圧を発生する負圧発生手段と、 内部にエンジン冷却水が貯溜される少なくとも1つの冷
    却水貯溜手段と、 ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手段と、 エンジン冷却水経路内のエンジン冷却水を抜取る時、エ
    ンジンを駆動してエンジン冷却水を低温過熱させるべく
    上記負圧発生手段からの負圧を上記冷却水貯溜手段およ
    び着脱手段を介してエンジン冷却水経路に作用させる負
    圧作用経路と、 新液をエンジン冷却水経路に供給する時、並びに冷却水
    貯溜手段内のエンジン冷却水を放出する時、上記負圧発
    生手段をバイパスして加圧発生手段の加圧力を冷却水貯
    溜手段に作用させる正圧作用経路とを備えたエンジン冷
    却水交換装置。
  2. 【請求項2】上記エンジン冷却水の排液を流通する排液
    流通ラインを設け、 上記排液流通ラインにフィルタ手段が介設された請求項
    1記載のエンジン冷却水交換装置。
  3. 【請求項3】内部に水を貯溜する水貯溜手段と、 内部が負圧に保持されたエンジン冷却水経路への新液の
    供給時、上記着脱手段に対して上記負圧を利用して新液
    に水を混合供給する混合経路とを備えた請求項1記載の
    エンジン冷却水交換装置。
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