JP3014524U - エンジン冷却水交換装置 - Google Patents
エンジン冷却水交換装置Info
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- JP3014524U JP3014524U JP1995001481U JP148195U JP3014524U JP 3014524 U JP3014524 U JP 3014524U JP 1995001481 U JP1995001481 U JP 1995001481U JP 148195 U JP148195 U JP 148195U JP 3014524 U JP3014524 U JP 3014524U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】エンジン冷却水交換装置に関し、冷却水を迅速
に抜取ることができ、また新液を迅速に供給することが
できる装置を提供する。 【構成】新液Aを貯溜するタンク18と、抜取った排液
Bを貯溜する排液回収タンク31と、ラジエータ6のフ
ィラポート2に着脱されるゴム栓19と、冷却水系路内
の冷却水を抜取る時、着脱手段に負圧を作用させると共
に、新液供給時にタンクに正圧Cを作用させる空気エゼ
クタ22とを備えた冷却水交換装置であって、ラジエー
タのフィラポートからアッパタンク3内に着脱可能に挿
入され、冷却水の抜取時にアッパタンク内をフィラポー
ト側と反フィラポート側とに左右に仕切る耐熱性風船部
材又はスポンジ部材による仕切り手段を設けた。
に抜取ることができ、また新液を迅速に供給することが
できる装置を提供する。 【構成】新液Aを貯溜するタンク18と、抜取った排液
Bを貯溜する排液回収タンク31と、ラジエータ6のフ
ィラポート2に着脱されるゴム栓19と、冷却水系路内
の冷却水を抜取る時、着脱手段に負圧を作用させると共
に、新液供給時にタンクに正圧Cを作用させる空気エゼ
クタ22とを備えた冷却水交換装置であって、ラジエー
タのフィラポートからアッパタンク3内に着脱可能に挿
入され、冷却水の抜取時にアッパタンク内をフィラポー
ト側と反フィラポート側とに左右に仕切る耐熱性風船部
材又はスポンジ部材による仕切り手段を設けた。
Description
【0001】
この考案は、ラジエータを含むエンジン冷却水系路内の不凍液やLLC(ロン グ・ライフ・クーラント)などのエンジン冷却水を交換するようなエンジン冷却 水交換装置に関する。
【0002】
一般にエンジン冷却水を交換する場合には、ラジエータドレンコックを開いて 冷却水を抜取る必要があるが、このラジエータドレンコックはエンジンルームの 下部に位置するため、ドレンコックの操作性が極めて悪く、車両をジャッキアッ プする等の煩雑な操作が要求される問題点があった。
【0003】 また上述例のエンジン冷却水交換装置の従来構成としては、次に示すような構 成の装置がある。 すなわち、所定容量のエンジン冷却水(新液)を収容するタンク本体を設け、 このタンク本体の上端に注液口を、下部に開閉弁を、下端にラジエータアッパタ ンク上部のフィラポートに着脱可能に取付ける嵌合キャップをそれぞれ備えると 共に、下端を上記開閉弁近傍に開口し、上端を上述タンク本体上部に開口したエ アベントパイプを設けたラジエータ洗浄タンクである。
【0004】 このラジエータ洗浄タンクにおいては、ラジエータのロアタンク下部またはロ アタンク側部に位置するドレンポートのドレンコックを開いて、ラジエータ内の 液抜きを行なった後に、ドレンコックを閉塞し、次にラジエータアッパタンクに 設けられたフィラポートのフィラキャップを取外し、このフィラキャップを除去 したフィラポートにタンク本体下端の嵌合キャップを嵌着するワンタッチ操作を 行ない、次いで上述の開閉弁を開弁(オープン)した後に、タンク本体上端の比 較的開口面積の広い注入口からエンジン冷却水の新液を注入すると、タンク本体 内のエンジン冷却水が自然流下し、この時、ラジエータ内の空気は上述のエアベ ントパイプを介してタンク本体の上部開口から大気に放出されるので、エア抜き を良好に行ないながら、タンク内のエンジン冷却水の新液をラジエータ内に円滑 に注入することができ、ラジエータの洗浄および液交換を簡単に行なうことがで き、斯る洗浄、エンジン冷却水交換の作業性の向上を図ることができると共に、 注液性の大幅な向上を図ることができる効果がある反面、次のような問題点があ った。
【0005】 つまり、上述の従来装置は自然流下によるものであるから、エンジン冷却水の 交換に10〜20分程度の長時間を要し、エンジン冷却水の交換能率が悪い問題 点があった。加えて、ラジエータドレンコックの開閉が必要なため、上述同様の 問題点があった。
【0006】
この考案の請求項1記載の考案は、ラジエータドレンコックを何等操作する必 要がなく、また車両をジャッキアップする必要がなく、エンジン冷却水を負圧吸 引することで、短時間で冷却水の抜取りを行なうことができるうえ、特に仕切り 手段でラジエータのアッパタンク内をフィラポート側と反フィラポート側とに仕 切って、入口制御タイプのサーモスタット弁を備えた冷却水系において該弁が開 かない低温時にあっても、インレットホース側からアッパタンクの反フィラポー ト側、ウオータチューブ、ロアタンク、ウオータチューブ、アッパタンクのフィ ラポート側をこの順に介してフィラポートに取付けた着脱手段から冷却水を迅速 に抜取ることができ、また新液の供給時には負圧に保持したエンジン冷却水系と 大気圧を含む正圧に付勢された新液との圧力差により、新液を迅速に供給するこ とができるエンジン冷却水交換装置の提供を目的とする。
【0007】 この考案の請求項2記載の考案は、上記請求項1記載の考案の目的と併せて、 上述の仕切り手段として負圧作用時に膨張してアッパタンク内を左右に仕切る耐 熱性風船部材を用いることで、充分な仕切り効果を発揮しつつ、ラジエータのフ ィラポートからの着脱容易化を達成することができるエンジン冷却水交換装置の 提供を目的とする。
【0008】 この考案の請求項3記載の考案は、ラジエータドレンコックを何等操作する必 要がなく、またジャッキアップする必要がなく、加圧エアでエンジン冷却水経路 内の冷却水を加圧しつつ、加圧により逆流する冷却水を負圧吸引することで、短 時間で冷却水の抜取りを行なうことができるうえ、新液の供給時には負圧に保持 されたエンジン冷却水系路と大気圧を含む正圧に付勢された新液との圧力差によ り、新液を迅速に供給することができるエンジン冷却水交換装置の提供を目的と する。
【0009】 この考案の請求項4記載の考案は、上記請求項3記載の考案の目的と併せて、 ラジエータのロアタンク内部に達する加圧エア供給ホースで上述の加圧エア供給 手段を構成することで、特に出口制御タイプのサーモスタット弁を備えた冷却水 系において該弁が開かない低温時にあっても、アウトレットホースからエンジン 内のウオータジャケットに加圧エアを供給し、この加圧エアで押されてアウトレ ットホースからラジエータのロアタンクに逆流する冷却水を良好に負圧吸引して 、確実かつ迅速な冷却水の抜取りを行なうことができるエンジン冷却水交換装置 の提供を目的とする。
【0010】 この考案の請求項5記載の考案は、上述の仕切り手段から反フィラポート側へ 加圧エアを供給する加圧エア供給手段を設けることで、入口制御タイプのサーモ スタット弁を備えた冷却水系において該弁が開かない低温時にあっても、加圧エ アの供給で冷却水を押出して逆流させつつ負圧吸引することにより、インレット ホース側からアッパタンクの反フィラポート側、ウオータチューブ、ロアタンク 、ウオータチューブ、アッパタンクのフィラポート側をこの順に介してフィラポ ートに取付けた着脱手段から冷却水をより一層迅速に抜取ることができ、また新 液の供給時には負圧に保持したエンジン冷却水系と大気圧を含む正圧に付勢され た新液との圧力差により、新液を迅速に供給することができるエンジン冷却水交 換装置の提供を目的とする。
【0011】
この考案の請求項1記載の考案は、新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った 排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手 段と、エンジン冷却水系路内の冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用さ せると共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させる圧力作用手段と を備えたエンジン冷却水交換装置であって、上記ラジエータのフィラポートから アッパタンク内に着脱可能に挿入され、冷却水の抜取時にアッパタンク内をフィ ラポート側と反フィラポート側とに左右に仕切る仕切り手段を設けたエンジン冷 却水交換装置であることを特徴とする。
【0012】 この考案の請求項2記載の考案は、上記請求項1記載の考案の構成と併せて、 上記仕切り手段は上記着脱手段への負圧作用時に膨張してアッパタンク内を左右 に仕切る耐熱性風船部材により構成したエンジン冷却水交換装置であることを特 徴とする この考案の請求項3記載の考案は、新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った 排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手 段と、エンジン冷却水系路内の冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用さ せると共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させる圧力作用手段と を備えたエンジン冷却水交換装置であって、上記冷却水の抜取時にラジエータ内 部に対してエア加圧により冷却水を押出すための加圧エアを供給する加圧エア供 給手段を設け、加圧エアでエンジン冷却水系路内の冷却水を加圧しつつ、該冷却 水を負圧吸引すべく構成したエンジン冷却水交換装置であることを特徴とする。
【0013】 この考案の請求項4記載の考案は、上記請求項3記載の考案の構成と併せて、 上記加圧エア供給手段はラジエータのロアタンク内部に達する加圧エア供給ホー スにより構成したエンジン冷却水交換装置であることを特徴とする この考案の請求項5記載の考案は、新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った 排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポートに着脱される着脱手 段と、エンジン冷却水系路内の冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用さ せると共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させる圧力作用手段と を備えたエンジン冷却水交換装置であって、上記ラジエータのフィラポートから アッパタンク内に着脱可能に挿入され冷却水の抜取時にアッパタンク内をフィラ ポート側と反フィラポート側とに左右に仕切る仕切り手段と、上記冷却水の抜取 時に上記仕切り手段で仕切られた反フィラポート側に対して、エアの加圧により 冷却水を押出すための加圧エアを供給する加圧エア供給手段とを備えたエンジン 冷却水交換装置であることを特徴とする。
【0014】
この考案の請求項1記載の考案によれば、エンジン冷却水系路内のLLC等の 冷却水を抜取る場合には、まず上述の仕切り手段でラジエータのアッパタンク内 をフィラポート側と反フィラポート側とに左右に仕切った後に、着脱手段をラジ エータのフィラポートに気密状に取付け、圧力作用手段により上述の着脱手段に 負圧を作用させると共に、エンジンを駆動する。
【0015】 このようにエンジンを駆動した状態下においてエンジン冷却水系路内に負圧( 例えば500mmHg以上に減圧)を作用させると、冷却水の沸点が下がるので、こ のエンジン冷却水系路内の冷却水はエンジン熱により低温で過熱され所謂人工的 にオーバヒート状態となって沸き上がり、発生した気泡により冷却水が加圧され るので、入口制御タイプのサーモスタット弁が開かない低温時にあっても、エン ジン冷却水系路内(ラジエータを含む)のエンジン冷却水およびその気泡を、イ ンレットホース、アッパタンクの反フィラポート側、ウオータチューブ、ロアタ ンク、ウオータチューブ、アッパタンクのフィラポート側をこの順に介して上述 のフィラポートに取付けた着脱手段から極めて短時間で迅速に抜取ることができ る効果がある。
【0016】 エンジン冷却水系路内にLLC等の新液を供給する場合には、上述の新液貯溜 手段に正圧(大気圧を含む)を作用させると、内部が負圧に保持されたエンジン 冷却水系路内に正圧に付勢された新液がラジエータのフィラポートに対して気密 状に取付けられた着脱手段を介して供給されるので、圧力差により新液を極めて 短時間で迅速に供給することができる効果がある。 また、従来の如く、ラジエータドレンコックを何等操作する必要がなく、車両 をジャッキアップする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な向上 を図ることができる効果がある。
【0017】 特に、上述の仕切り手段によりラジエータのアッパタンク内を左右に仕切るこ とで、入口制御タイプのサーモスタット弁が開かない低温時において排液抜取り 効果が向上する。なお、上述の仕切り手段はエンジン冷却水交換完了後にフィラ ポートから取出す。
【0018】 この考案の請求項2記載の考案によれば、上記請求項1記載の考案の効果と併 せて、上述の仕切り手段は上記着脱手段への負圧作用時に膨張してアッパタンク 内を左右に仕切る耐熱性風船部材により構成したので、この仕切り手段を例えば 糸入りの耐熱ゴム等で構成することができ、風船部材の弾力性によりアッパタン ク内を左右に確実に仕切ることができて、充分な仕切り効果を発揮することがで きる。また風船部材の収縮により該風船部材の体積が小となるので、この体積が 小となった状態下において該風船部材をラジエータのフィラポートから容易に着 脱することができる効果がある。
【0019】 この考案の請求項3記載の考案によれば、エンジン冷却水経路内のLLC等の 冷却水を抜取る場合には、まず着脱手段をラジエータのフィラポートに気密状に 取付け、圧力作用手段により該着脱手段に負圧を作用させ、かつ加圧エア供給手 段からラジエータ内部に加圧エアを供給すると共に、エンジンを駆動する。
【0020】 このように加圧エア供給手段からラジエータ内部に加圧エアを供給すると、エ ンジン冷却水はエンジン側のウオータジャケットからラジエータ側へ逆流し、こ の逆流したエンジン冷却水を負圧吸引するので、短時間で冷却水の抜取りを行な うことができる。この抜取り後において加圧エアの供給を先に停止し、エンジン 冷却水系路内を負圧にした後に、着脱手段への負圧作用を停止する。
【0021】 エンジン冷却水系路内にLLC等の新液を供給する場合には、上述の新液貯溜 手段に正圧(大気圧を含む)を作用させると、内部が負圧に保持されたエンジン 冷却水系路内に正圧に付勢された新液がラジエータのフィラポートに対して気密 状に取付けられた着脱手段を介して供給されるので、圧力差により新液を極めて 短時間で迅速に供給することができる効果がある。
【0022】 また、ラジエータドレンコックを何等操作する必要がなく、車両をジャッキア ップする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な向上を図ることが できるのは請求項1記載の構成と同様である。 特に、加圧エアでエンジン冷却水系路内の冷却水を加圧しつつ、加圧により逆 流する冷却水を負圧吸引するので、短時間で冷却水の抜取りを行なうことができ る効果がある。
【0023】 この考案の請求項4記載の考案によれば、上記請求項3記載の考案の効果と併 せて、上述の加圧エア供給手段をラジエータのロアタンク内部に達する加圧エア 供給ホースにより構成したので、特に出口制御タイプのサーモスタット弁を備え た冷却水系において該弁が開かない低温時にあっても、ラジエータのロアタンク とエンジン側ウオータジャケットとを連通するアウトレットホースからエンジン 内のウオータジャケットに加圧エアを供給し、この加圧エアで押されてアウトレ ットホースからラジエータのロアタンクに逆流する冷却水を良好に負圧吸引して 、確実かつ迅速な冷却水の抜取りを行なうことができる効果がある。
【0024】 この考案の請求項5記載の考案によれば、エンジン冷却水系路内のLLC等の 冷却水を抜取る場合には、まず上述の仕切り手段でラジエータのアッパタンク内 をフィラポート側と反フィラボート側とに左右に仕切った後に、着脱手段をラジ エータのフィラポートに気密状に取付け、圧力作用手段により上述の着脱手段に 負圧を作用させる一方、加圧エア供給手段からの加圧エアを仕切り手段で仕切ら れた反フィラポート側へ供給し、かつエンジンを駆動する。
【0025】 このようにラジエータのアッパタンク内を左右に仕切ると共に、反フィラポー ト側のアッパタンク内に加圧エアを供給すると、入口制御タイプのサーモスタッ ト弁が開かない低温時であっても、加圧エアの供給で冷却水を押圧して逆流させ つつ負圧吸引することができるので、エンジン冷却水をエンジン側のウオータジ ャケットとラジエータのアッパタンクとを連通するインレットホース、アッパタ ンクの反フィラポート側、ウオータチューブ、ロアタンク、ウオータチューブ、 アッパタンクのフィラポート側をこの順に介してフィラポートに取付けた着脱手 段からより一層迅速に抜取ることができる効果がある。
【0026】 このエンジン冷却水の抜取り後において加圧エアの供給を先に停止し、エンジ ン冷却水系路内を負圧にした後に、着脱手段への負圧作用を停止する。 エンジン冷却水系路内にLLC等の新液を供給する場合には、上述の新液貯溜 手段に正圧(大気圧を含む)を作用させると、内部が負圧に保持されたエンジン 冷却水系路内に正圧に付勢された新液がラジエータのフィラポートに対して気密 状に取付けられた着脱手段を介して供給されるので、圧力差により新液を極めて 短時間で迅速に供給することができる効果がある。
【0027】 またラジエータドレンコックを何等操作する必要がなく、車両をジャッキアッ プする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な向上を図ることがで きるのは請求項1の構成と同様である。
【0028】 特に、上述の仕切り手段によりラジエータのアッパタンク内を左右に仕切り、 かつ反フィラポート側に加圧エアを供給しつつ、フィラポート側から冷却水を負 圧吸引することで、入口制御タイプのサーモスタット弁が開かないような低温時 において排液抜取り効果のより一層の向上を図ることができる効果がある。なお 、上述の仕切り手段はエンジン冷却水交換完了後にフィラポートから取出す。
【0029】
この考案の位置実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0030】 (第1実施例) 図面はエンジン冷却水交換装置を示し、まず図1を参照してエンジン冷却水系 路1の構成について述べると、上端にフィラポート2を有するアッパタンク3、 ラジエータコア4(ラジエータコア4は一般にフィンとウオータチューブとから 構成される)、ロアタンク5を備えたラジエータ6を設け、このラジエータ6の ロアタンク5と、エンジン側の各種ウオータジャケット7との間をアウトレット ホース8で連通接続し、上述のウオータジャケット7とラジエータ6のアッパタ ンク3との間をインレットホース9で連通接続すると共に、ウオータジャケット 7には連通路10,11を介して空調用ヒータコア12を連通接続して、上述の エンジン冷却水系路1を構成している。
【0031】 なお、エンジン冷却水出口制御タイプのエンジンにあっては上述のインレット ホース9部分にサーモスタット弁が配設され、入口制御タイプのエンジンにあっ てはアウトレットホース8部分にサーモスタット弁が配設される。また図1にお いて13はオイルパン、14はシリンダヘッドカバーを示す。さらに、上述のウ オータジャケット7は本来、シリンダブロック、シリンダヘッドに対して複雑に 形成されているが、図面においては簡略化して示している。
【0032】 上述のエンジン冷却液系路1の冷却水(不凍液、LLCなど)を交換するエン ジン冷却水交換装置は図2乃至図4に示すように構成している。 すなわち、このエンジン冷却水交換装置は、上部に圧力作用ポート16を有し 、下部に液出入口17を有する新液貯溜手段としての透明もしくは半透明のタン ク18と、 上述のラジエータ6のフィラポート2のフィラキャップを取外した後に、このフ ィラポート2に気密状および液密状に着脱される着脱手段として内部に通路を有 し、外形をテーパコーン状に形成したゴム栓19と、 上述のタンク18の液出入口17と該ゴム栓19とを連通する連通手段としての 可撓性を有するホース20、21と、 上述のエンジン冷却水系路1内の冷却水を抜取る時、上述の圧力作用ポート16 に負圧を作用させると共に、新液供給時に上述の圧力作用ポート16に正圧(大 気圧を含む)を作用させる圧力作用手段21としての空気エゼクタ22と、 上述の空気エゼクタ22の流体圧源としてのエアコンプレッサ23と、 このエアコンプレッサ23の圧縮空気吐出ライン24から分岐させた分岐ライン 25に、調圧弁26および切換弁27を介して接続されて、必要に応じて用いら れる加圧エア供給手段28と、 上述の各ホース20,21間に三方切換弁29および排液回収ホース30を介し て連通された排液貯溜手段としての排液回収タンク31とを備えている。
【0033】 ここで、上述のゴム栓19の近傍位置には負圧保持用の開閉手段としてのコッ ク32を配設している。 次に、図2、図3、図4を参照して圧力作用手段としての空気エゼクタ22の 具体的構成について説明する。
【0034】 この空気エゼクタ22は空気圧縮手段としての上述のエアコンプレッサ23か らの駆動流を一次流aとして上述の圧力作用ポート16に二次流bとしての負圧 を作用させると共に、上述の駆動流の噴出に抵抗付加要素としてのバッフルピン 33にて抵抗を付加した時、圧力作用ポート16に正圧cを作用させるものであ って、この空気エゼクタ22は、ノズル34先端に噴口35を有するインナパイ プ36と、二次流形管37および混合流出口部38を有するアウタパイプ39と を備え、混合流出口部38と対向する部位にバッフルピン33の保持部材(図示 せず)を設け、上述の二次流形成管37をタンク18における圧力作用ポート1 6に連通させる一方、インナパイプ36の駆動流入口36aを圧縮空気吐出ライ ン24を介してエアコンプレッサ23の圧縮空気吐出部に連通させている。なお 、上述の圧縮空気吐出部と駆動流入口36aとの間に圧力コントロール弁(図示 せず)を介設して駆動流の圧力を調整するように構成してもよい。
【0035】 上述の空気エゼクタ22は図2に示すように保持部材にバッフルピン33を挿 入しない時、つまり混合流出口部38を全面大気開放と成した時には、エアコン プレッサ23からの高速駆動流を一次流aとして噴口35から噴出させ、二次流 bを混合室に吸い込むので、上述の圧力作用ポート16には負圧が作用し、図3 、図4に示すように保持部材にバッフルピン33を挿入して、混合流出口部38 を部分的に閉塞した時には、噴口35から噴出した噴出流の一部はバッフルピン 33の低抗により二次流形成管37から圧力作用ポート16に逆流し、この圧力 作用ポート16には正圧cが作用する。なお、混合流出口部38を全面閉塞する と圧力作用ポート16に逆流する正圧cが強くなり過ぎるので、一部dを大気に 開放する。
【0036】 図1乃至図4に示す構成は以下に述べる第2乃至第7の各実施例に共通するが 、この第1実施例にあっては、加圧エア供給手段28は用いない。 特に、この第1実施例にあっては図5、図6、図7に示すようにラジエータ6 のフィラポート2からアッパタンク3内に着脱可能に挿入され、冷却水の抜取時 (負圧吸引時)にアッパタンク3内を図6に示すようにフィラポート側3Aと反 フィラポート側3Bとに左右に仕切る仕切り手段として、負圧作用時に内部の空 気が膨張する耐熱性風船部材40を設けている。
【0037】 この耐熱性風船部材40は糸入りの耐熱ゴムで構成され、かつ耐熱性の紐状体 41を有するもので、大気圧状態下および加圧状態下にあっては図5、図7に示 す如く収縮して、その体積が小となり、負圧吸引時に膨張して、その体積が大と なって、アッパタンク3の内部を左右に仕切るものであり、体積が小の耐熱性風 船部材40を、紐状体41を利用してフィラポート2から着脱する。またエンジ ン冷却水交換完了後にあっては該風船部材40はアッパタンク3から取出して、 除去することは当然である。
【0038】 なお、図5、図6、図7において42はインレットホース9のラジエータ6へ の入口を構成するインレットポート、43はアッパタンク3とロアタンク5とを 連通するウオータチューブ(いわゆる水管)、44はラジエータ6からアウトレ ットホース8への出口を構成するアウトレットポートである。
【0039】 図示実施例(請求項1、2に相当する実施例)は上記の如く構成するものにし て、以下に作用を説明する。 なお、説明の便宜上、LLC等のエンジン冷却水の流れは実線矢印で示し、エ アの流れは点線矢印で示す(各実施例とも同じ) エンジン冷却水系路1内のLLC等の冷却液を抜取る場合には、まず図5に示 すように仕切り手段としての耐熱性風船部材40をアッパタンク3内に配設した 後に、上述のゴム栓19をラジエータ6のフィラポート2に気密状および液密状 に取付け、図2に示す如くコック22を開(オープン)とし、空気エゼクタ36 を同図の状態に設定して、エアコンプレッサ23を駆動して、タンク18の圧力 作用ポート16に負圧を作用させると共に、エンジンを駆動する。
【0040】 このようにエンジンを駆動した状態下において各要素16,18,17,20 ,21,19を介してエンジン冷却水系路1内に負圧(例えば500mmHg以上に 減圧)を作用させると、膨張する上述の耐熱性風船部材40でアッパタンク3内 を図6に示すようにフィラポート側3Aと反フィラポート側3Bとに仕切ること ができると共に、冷却水の沸点が下がるので、このエンジン冷却水系路1内の冷 却水はエンジン熱により低温で過熱され所謂人工的にオーバヒート状態となって 沸き上がり、発生した気泡により冷却水が加圧されるので、入口制御タイプのサ ーモスタッド弁が開かない低温時にあっても、タンク18に作用する負圧により 、エンジン冷却水系路1内のほぼ全量の冷却水およびその気泡をインレットホー ス9、インレットポート42、アッパタンク3の反フィラポート側3B、ウオー タチューブ43、ロアタンク5、ウオータチューブ43、アッパタンク3のフィ ラポート側3Aおよび各要素19,32,21,20,17をこの順に介してタ ンク18内に極めて短時間で抜取ることができる効果がある。またタンク18を 透明もしくは半透明に構成したので、排液Bの汚れ度合を一目で確認することが できる。
【0041】 上述のタンク18に一旦抜取った排液Bを排液回収タンク31へ回収するには 、まずコック32を閉じてエンジン冷却水系路1内を負圧に保持した後に、三方 切換弁29を図3の状態に切換えると共に、空気エゼクタ22の混合流出口部3 8をバッフルピン33で一部閉塞すると、正圧Cがタンク18の圧力作用ポート 16に作用するので、タンク18内に一旦抜取られた排液Bは各要素17,20 ,29,30を介して排液回収タンク31内へ回収される。特に、冷却水として LLCを用いる場合には、排液B中にPb(鉛)、エチレングリコールを有する ので、このPbおよびエチレングリコールを確実に回収して、環境保護を図るこ とができる効果がある。
【0042】 次にエンジン冷却水系路1内にLLC等の新液Aを供給する場合には、まず図 4に示すタンク18内に新液Aを貯溜する。すなわち、該タンク18上端の蓋を 取外して新液Aをタンク18内に貯溜する。また三方切換弁29を図4の状態に 切換える。
【0043】 次に空気エゼクタ22を図4の状態に設定し、コック32を開として、エアコ ンプレッサ23を駆動して、タンク18の圧力作用ポート16に正圧を作用させ ると、内部が負圧に保持されたエンジン冷却水系路1内に正圧に付勢された新液 Aが各要素17,20,29,21,19をこの順に介して供給されるので、圧 力差により新液Aを極めて短時間で迅速に供給することができる効果がある。な お、この場合、アッパタンク3内の耐熱性風船部材40は正圧により収縮する。
【0044】 また、従来の如く、ラジエータドレンコックを何等操作する必要がなく、また 車両をジャッキアップする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な 向上を図ることができる効果がある。 加えて、圧力作用手段を空気圧縮手段(エアコンプレッサ23参照)と、圧力 切換手段(空気エゼクタ22参照)と、この圧力切換手段の駆動流噴出部に抵抗 を付加する要素(バッフルピン33参照)とで構成したので、上述の駆動流噴出 部を開放した際には空気圧縮手段からの高速駆動流を一次流aとして上述の圧力 作用ポート16に二次流bすなわち負圧を作用させることができ、圧力切換手段 の駆動流噴出部に抵抗を付加すると、駆動流噴出部を通過した一次流aが圧力作 用ポート16に逆流して、該圧力作用ポート16に正圧を作用させることができ る。
【0045】 この結果、正圧および負圧の圧力発生源を単一のエアコンプレッサ23を用い て構成することができるので、真空吸引手段(特に真空ポンプはガソリンスタン ドにあっては、その使用が不可である)と空気圧縮手段との併用を回避して、装 置の簡略化を図ることができる効果がある。
【0046】 特に、上述の仕切り手段としての耐熱性風船部材40によりラジエータ6のア ッパタンク3内を左右に仕切ることで、入口制御タイプのサーモスタット弁が開 かない冷温時において排液抜取り効果が向上する。なお、上述の耐熱性風船部材 40はエンジン冷却水交換完了後にフィラポート2から取出す。
【0047】 しかも、上述の耐熱性風船部材40は糸入りの耐熱ゴム等で構成することがで き、風船部材40の弾力性によりアッパタンク3内を左右に確実に仕切ることが できて、充分な仕切り効果を発揮させることができる。また風船部材40の収縮 により該風船部材40の体積が小となるので、この体積が小となった状態下にお いて該風船部材40をラジエータ6のフィラポート2から容易に着脱することが できる効果がある。
【0048】 (第2実施例) 図8はエンジン冷却水交換装置の第2実施例(請求項1に対応する実施例)を 示し、先の第1実施例においてはアッパタンク3内の圧力に応じて膨張および収 縮する耐熱性風船部材40を用いたが、図8に示すこの実施例では風船部材40 を積極的に膨張させるために該風船部材40の内部と連通するエアホース45を 取付けている。
【0049】 而して、収縮状態の風船部材40をフィラポート2からアッパタンク3内に挿 入した後に、エンジン冷却水抜取り開始前に、上述のエアホース45から風船部 材40内にエアを送り込んで該風船部材40を膨張させて、この風船部材40で アッパタンク3内をフィラポート側3Aと反フィラポート側3Bとに仕切って、 エンジン冷却水抜取りを行ない、新液Aの供給時には風船部材40内のエアを抜 気する。
【0050】 上述のエアホース45としては図2に示す加圧エア供給手段28を用いること ができ、抜気時にはエアホース45が大気に開放されるように前述の切換弁27 を切換えるとよい。また、この実施例においても図1乃至図4の装置により排液 Bの迅速回収、新液Aの迅速供給を行なうことができるので、図8において前図 と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0051】 また、図8に示す風船部材40の反フィラポート3B先端に一部のエアをアッ パタンク3内の反フィラポート3B側へ吐出するノズルを取付け、エンジン冷却 水抜取時に加圧エア供給手段28からエアを連続供給して、風船部材40でアッ パタンク3内を左右に仕切った状態を確保しつつ、上述のノズルからエアを吐出 すると、このエアの吐出によりエンジン冷却水が反フィラポート側3Bからウオ ータチューブ43側へ押圧されるので、冷却水の抜取りをより一層迅速に行なう ことができる。
【0052】 なお、このように風船部材40のノズルからエアを吐出する場合には、排液B の抜取り完了後において、エア吐出を先に停止し、負圧吸引作用によりエンジン 冷却水系路1内を負圧に維持した後に、負圧吸引作用を停止する。また上述のエ アの連続供給はLLCを供給完了するまで実行してもよい。
【0053】 (第3実施例) 図9はエンジン冷却水交換装置の第3実施例(請求項1に対応する実施例)を 示し、先の第1、第2の各実施例においては仕切り手段として耐熱性風船部材4 0を用いたが、図9に示すこの実施例では仕切り手段としてフィラポート2から の着脱が可能な耐熱性スポンジ部材46を用いている。このように構成しても、 図1乃至図4の装置により排液Bの迅速回収、新液Aの迅速供給を行なうことが でき、第1実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図9において前図と同 一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0054】 (第4実施例) 図10はエンジン冷却水交換装置の第4実施例(請求項5に対応する実施例) を示し、この実施例は図9に示す第3実施例の構成に対して加圧エア供給構成を 付加したものである。すなわち、上述の耐熱性スポンジ部材46に対してエアホ ース47の先端部分を貫通固定し、かつエアホース47を案内手段として耐熱性 スポンジ部材46をフィラポート2から着脱すべく構成すると共に、上述のエア ホース47としては図2に示す加圧エア供給手段28を用いる。
【0055】 このように構成すると、エンジン冷却水抜取時に、耐熱性スポンジ部材46で 左右に仕切られた反フィラポート側3Bに加圧エアを供給して、この加圧エアの 供給で冷却水を押圧して逆流させつつ、ゴム栓19からエンジン冷却水を負圧吸 引することができるので、図1乃至図4の装置により、入口制御タイプのサーモ スタッド弁が開かない低温時であっても、エンジン冷却水をインレットホース9 、インレットポート42、アッパタンク3の反フィラポート側3B、ウオータチ ューブ43、ロアタンク5、ウオータチューブ43、アッパタンク3のフィラポ ート側3Aをこの順に介してゴム栓19から迅速に抜取ることができる効果があ る。
【0056】 このように加圧エアを供給しつつ、排液Bを負圧吸引する場合には、排液Bの 抜取り完了後において、エア吐出を先に停止し、負圧吸引作用によりエンジン冷 却水系路1内を負圧に保持した後に、負圧吸引作用を停止する。 なお、この第4実施例においてもその他の点については先の第1実施例とほぼ 同様の作用、効果を奏するので、図10において前図と同一の部分には同一符号 を付して、その詳しい説明を省略する。
【0057】 (第5実施例) 図11はエンジン冷却交換装置の第5実施例(請求項3,4に対応する実施例 )を示し、この実施例では、エンジン冷却水の抜取時にラジエータ6内部に対し てエアの加圧により冷却水を押出すための加圧エアを供給するエアホース48( 加圧エア供給ホース)を設け、このエアホース48をゴム栓19内およびウオー タチューブ43内を介してロアタンク5内部に達する長さに設定している。ここ で、上述のエアホース48としては図2に示す加圧エア供給手段28を用いる。 またゴム栓19は前述のテーパコーン状のものであってもよいが、この実施例で は2段円筒状のゴム栓19を用いている。なお、この実施例においても図1乃至 図4の装置を用いることは云うまでもない。
【0058】 次に第5実施例の作用について説明する。 エンジン冷却水系路1内のLLC等の冷却水を抜取る場合には、まずエアホー ス48をロアタンク5内に挿入すると共に、ゴム栓19をラジエータ6のフィラ ポート2に気密状に取付け、空気エゼクタ22を介して該ゴム栓19に負圧を作 用させ、かつエアホース48からラジエータ6内部に加圧エアを供給すると共に 、エンジンを駆動する。
【0059】 このようにエアホース48からラジエータ6内部に加圧エアを供給すると、エ ンジン冷却水はエンジン側のウオータジャケットからラジエータ6側へ逆流し、 この逆流したエンジン冷却水を負圧吸引するので、短時間で冷却水の抜取りを行 なうことができる。この抜取り後において加圧エアの供給を先に停止し、エンジ ン冷却水系路1内を負圧にした後に、ゴム栓19への負圧作用を停止する。
【0060】 エンジン冷却水系路1内にLLC等の新液Aを供給する場合には、上述のタン ク18に正圧を作用させると、内部が負圧に保持されたエンジン冷却水系路1内 に正圧に付勢された新液Aがラジエータ6のフィラポート2に対して気密状に取 付けられたゴム栓19を介して供給されるので、圧力差により新液Aを極めて短 時間で迅速に供給することができる効果がある。
【0061】 また、ラジエータドレンコックを何等操作する必要がなく、車両をジャッキア ップする必要もないので、エンジン冷却水交換作業性の大幅な向上を図ることが できる。 特に、加圧エアでエンジン冷却水系路1内の冷却水を加圧しつつ、加圧により 逆流する冷却水を負圧吸引するので、短時間で冷却水の抜取りを行なうことがで きる効果がある。
【0062】 しかも、上述のエアホース48をラジエータ6のロアタンク5内部に達する構 成と成したので、特に出口制御タイプのサーモスタット弁を備えたエンジン冷却 水系路1において該弁が開かない低温時にあっても、ラジエータ6のロアタンク 5とエンジン側ウオータジャケットとを連通するアウトレットホース8からエン ジン内のウオータジャケットに加圧エアを供給し、この加圧エアで押されてアウ トレットホース8からアウトレットポート44を介してラジエータ6のロアタン ク5に逆流する冷却水をウオータチューブ43およびアッパタンク3を介して良 好に負圧吸引して、確実かつ迅速な冷却水の抜取りを行なうことができる効果が ある。なお、図11に示す構成に代えて、ウオータチューブ43内の上域部分ま で挿入される長さのエアホース48であってもよい。
【0063】 (第6実施例) 図12はエンジン冷却水交換装置の第6実施例(請求項3に対応する実施例) を示し、この実施例ではアッパタンク3内に位置する1つのウオータチューブ4 3の開口部に対して被せられる逆椀状の耐熱ゴムカバー49をその先端に連通接 続させたエアホース50を設け、ゴムカバー49およびエアホース50の先端部 分をフィラポート2から着脱可能に構成し、エンジン冷却水の抜取時にウオータ チューブ43上端から該チューブ43下端方向に向けて加圧エアを供給すべく構 成したものである。この実施例においても図1乃至図4の装置を用い、また上述 のエアホース50としては図2に示す加圧エア供給手段28を用いる。
【0064】 このように構成すると、エアホース50の先端のゴムカバー49内からウオー タチューブ43に加圧エアが供給されるので、エンジン冷却水の抜取時に、この 加圧エアでエンジン冷却水系路1内の冷却水を加圧しつつ、加圧により逆流する 冷却水をゴム栓19から負圧吸引するので、短時間で冷却水を抜取ることができ る効果がある。
【0065】 このように加圧エアを供給しつつ、排液Bを負圧吸引する場合には、排液Bの 抜取り完了後において、エア吐出を先に停止し、負圧吸引作用によりエンジン冷 却水系路1内を負圧に保持した後に、負圧吸引作用を停止する。 なお、この第6実施例においてもその他の点については先の第5実施例とほぼ 同様の作用、効果を奏するので、図12において前図と同一部分には同一符号を 付して、その詳しい説明を省略する。
【0066】 (第7実施例) 図13はエンジン冷却水交換装置の第7実施例(請求項3に対応する実施例) を示し、この実施例では先の第6実施例の構成に加えて、ゴム栓19の開口部先 端に多数の小孔51…を備えた可撓性のエア吸引ホース52が連通接続されたも のである。なお、この実施例においても図1乃至図4の装置を用いる。
【0067】 このように構成すると、エンジン冷却水の抜取時に上述のエアホース50先端 のゴムカバー49内からウオータチューブ43に加圧エアを供給して、この加圧 エアでエンジン冷却水系路1内の冷却水を加圧しつつ、加圧により逆流する冷却 水をエア吸引ホース52の先端部開口、並びに該ホース52に形成された多数の 小孔51…から負圧吸引するので、特にウオータチューブ43がアッパタンク3 のアッパプレート53上に若干量突出するような場合に、このウオータチューブ 43上端とアッパプレート53上面との間にエンジン冷却水が残留するのを確実 に防止することができる効果がある。
【0068】 なお、この第7実施例においてもその他の点については先の第6実施例とほぼ 同様の作用、効果を奏するので、図13において前図と同一部分には同一符号を 付して、その詳しい説明を省略する。
【0069】 この考案の構成と、上述の実施例との対応において、 この考案の新液貯溜手段はタンク18に対応し、 以下同様に、 排液貯溜手段は、排液回収タンク31に対応し、 着脱手段は、ゴム栓19に対応し、 圧力作用手段は、空気エゼクタ22に対応し、 仕切り手段は、耐熱性風船部材40および耐熱性スポンジ部材46に対応し、 加圧エア供給手段は、加圧エア供給手段28、エアホース47,48,50に 対応し、 エンジン冷却水は、LLCに対応するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図1】エンジン冷却水系路を概略的に示す説明図。
【図2】本考案のエンジン冷却水交換装置の第1実施例
におけるエンジン冷却水抜取時の系統図。
におけるエンジン冷却水抜取時の系統図。
【図3】第1実施例の排液回収時の系統図。
【図4】第1実施例の新液供給時の系統図。
【図5】仕切り手段を配設したノーマル時の説明図。
【図6】排液抜取時の仕切り手段膨張状態を示す説明
図。
図。
【図7】新液供給時の仕切り手段収縮状態を示す説明
図。
図。
【図8】本考案のエンジン冷却水交換装置の第2実施例
におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
【図9】本考案のエンジン冷却水交換装置の第3実施例
におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
【図10】本考案のエンジン冷却水交換装置の第4実施
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
【図11】本考案のエンジン冷却水交換装置の第5実施
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
【図12】本考案のエンジン冷却水交換装置の第6実施
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
【図13】本考案のエンジン冷却水交換装置の第7実施
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
例におけるエンジン冷却水抜取時の説明図。
1…エンジン冷却水系路 2…フィラポート 3…アッパタンク 3A…フィラポート側 3B…反フィラポート側 5…ロアタンク 6…ラジエータ 18…タンク 19…ゴム栓 22…空気エゼクタ 28…加圧エア供給手段 31…排液回収タンク 40…風船部材 46…スポンジ部材 47,48,50…エアホース
Claims (5)
- 【請求項1】新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った
排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポ
ートに着脱される着脱手段と、エンジン冷却水系路内の
冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用させると
共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させ
る圧力作用手段とを備えたエンジン冷却水交換装置であ
って、上記ラジエータのフィラポートからアッパタンク
内に着脱可能に挿入され、冷却水の抜取時にアッパタン
ク内をフィラポート側と反フィラポート側とに左右に仕
切る仕切り手段を設けたエンジン冷却水交換装置。 - 【請求項2】上記仕切り手段は上記着脱手段への負圧作
用時に膨張してアッパタンク内を左右に仕切る耐熱性風
船部材により構成した請求項1記載のエンジン冷却水交
換装置。 - 【請求項3】新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った
排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポ
ートに着脱される着脱手段と、エンジン冷却水系路内の
冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用させると
共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させ
る圧力作用手段とを備えたエンジン冷却水交換装置であ
って、上記冷却水の抜取時にラジエータ内部に対してエ
ア加圧により冷却水を押出すための加圧エアを供給する
加圧エア供給手段を設け、加圧エアでエンジン冷却水系
路内の冷却水を加圧しつつ、該冷却水を負圧吸引すべく
構成したエンジン冷却水交換装置。 - 【請求項4】上記加圧エア供給手段はラジエータのロア
タンク内部に達する加圧エア供給ホースにより構成した
請求項3記載のエンジン冷却水交換装置。 - 【請求項5】新液を貯溜する新液貯溜手段と、抜取った
排液を貯溜する排液貯溜手段と、ラジエータのフィラポ
ートに着脱される着脱手段と、エンジン冷却水系路内の
冷却水を抜取る時、上記着脱手段に負圧を作用させると
共に、新液供給時に上記新液貯溜手段に正圧を作用させ
る圧力作用手段とを備えたエンジン冷却水交換装置であ
って、上記ラジエータのフィラポートからアッパタンク
内に着脱可能に挿入され冷却水の抜取時にアッパタンク
内をフィラポート側と反フィラポート側とに左右に仕切
る仕切り手段と、上記冷却水の抜取時に上記仕切り手段
で仕切られた反フィラポート側に対して、エアの加圧に
より冷却水を押出すための加圧エアを供給する加圧エア
供給手段とを備えたエンジン冷却水交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995001481U JP3014524U (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | エンジン冷却水交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995001481U JP3014524U (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | エンジン冷却水交換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3014524U true JP3014524U (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=43150125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995001481U Expired - Lifetime JP3014524U (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | エンジン冷却水交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3014524U (ja) |
-
1995
- 1995-02-09 JP JP1995001481U patent/JP3014524U/ja not_active Expired - Lifetime
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