JP2800644B2 - 溶融金属メッキ鋼帯用タッチロール - Google Patents

溶融金属メッキ鋼帯用タッチロール

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JP2800644B2 JP17465993A JP17465993A JP2800644B2 JP 2800644 B2 JP2800644 B2 JP 2800644B2 JP 17465993 A JP17465993 A JP 17465993A JP 17465993 A JP17465993 A JP 17465993A JP 2800644 B2 JP2800644 B2 JP 2800644B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶融金属メッキ浴か
ら連続的に引き上げられる被メッキ材たる鋼帯に接触
し、該鋼帯のバタツキ、反りを防ぐタッチロールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛メッキ等溶融金属メッキ製品の
一つにメッキ直後に被メッキ材を加熱し、メッキ層を合
金化する合金化溶融メッキ材がある。特に合金化亜鉛メ
ッキ処理鋼帯は溶接性、塗装性等に優れているので、近
時自動車用鋼帯等に多用されている。
【0003】図1はこのような合金化亜鉛メッキ処理工
程を示す説明図であり、図中10は溶融亜鉛メッキ浴、11
はシンクロール、12は浴中サポートロール、13は気体絞
りノズル、14aは合金化炉、15はトップロール、1a及び1
bはタッチロール、2は鋼帯である。該鋼帯2はスナウト
(図中なし)から溶融亜鉛メッキ浴10中に浸漬し、シン
クロール11により反転して浴表面付近で浴中サポートロ
ール12でサポートされながら、浴上に搬出され、気体絞
りノズル13でガスワイピングを行って適切なメッキ付着
量となるよう鋼帯2表面に付着したメッキの目付量を制
御する。その後合金化炉14aで直火加熱して、そのメッ
キ層と下地である鋼帯2とを相互拡散させ、メッキ層全
体をFe−Zn合金とする。気体絞りノズル13の下流側
にタッチロール1a、1bを設けることにより、この浴中サ
ポートロール12からトップロール15までの間の鋼帯2の
バタツキを抑えて安定走行させることで、前記気体絞り
ノズル13を該鋼帯2に接近させることが可能となり、結
果的に高速薄メッキを実現せしめている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして得ら
れた合金層は固くて脆いので、加工により合金層が粉状
になって剥離する現象(パウダリング)が発生するが、
最近の用途拡大に伴い、パウダリング性の良好な鋼帯が
要求されるようになり、そのような合金層を得る方法の
一つとしてメッキ後の合金化のために行う加熱を、従来
のガス加熱に代えて誘導加熱で行うようになった。
【0005】しかし誘導加熱炉を用いて上記合金化処理
を行った場合、炉の電気系統でスパークが多発し、安定
した合金化メッキ処理を実施することが困難になるとい
う新たな問題を生じていた。
【0006】本発明は従来技術の以上のような問題に鑑
み創案されたもので、安定した合金化メッキ処理を実施
できようにし、それによって美麗な合金化メッキ表面の
鋼帯が得られるようにせんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の開発経緯を以下
説明する。本発明者等は、誘導加熱炉における上記電気
系統のスパークの発生原因につき鋭意研鑽を重ね、加熱
炉内に堆積した粉状の導電性物質がその原因であること
を突き止めた。更に成分分析により該粉状物質が金属亜
鉛粉であることが解り、メッキ時に発生したものとの見
解を得た。従ってスパーク発生防止のためには金属亜鉛
粉の加熱炉内への浸入・堆積を防止した上で、更に電気
回路の確実な絶縁性を確保する必要性がある。しかし合
金化しない場合には合金化炉をライン外に移動(代わり
にスパングル調整装置を再配置する)しているため、こ
の合金化炉自体は移動可能な装置であり、亜鉛粉の浸入
を許さない程気密に設計されているわけではなく、該亜
鉛粉の浸入・堆積を防止することは困難である。また完
全な絶縁性を確保することも容易なことではない。その
ため現状では誘導加熱炉を頻繁に清掃した上で、念入り
な絶縁処理を行っており、生産効率の低下とランニング
コストの増大を招いている。
【0008】そこで亜鉛粉の浸入・堆積の防止構成を開
発したが、装置自身が大懸かりなものとなり、また期待
された効果も得られなかった。そのため更に観点を変え
て、亜鉛粉自体を発生させない構成について検討を行っ
たところ、上記の亜鉛粉の発生原因が明らかとなった。
それによると、気体絞り後のガスは大量の亜鉛蒸気を含
んでいるため冷却されると亜鉛蒸気から金属亜鉛が発生
するが、気体絞りノズルの上方に設置された上記タッチ
ロールは水冷されており、その表面に付着している亜鉛
を核として針状の金属亜鉛が成長し、この針状の金属亜
鉛が剥離して亜鉛粉になってポット周辺に飛散したもの
であることが明かとなった。ここから針状の金属亜鉛成
長の核となるタッチロール表面に付着する亜鉛はタッチ
ロールの表面粗さと関係があるのではないかと推定し
た。
【0009】また合金化溶融メッキ鋼帯では合金化後の
鋼帯表面に存在する微小な凹状の疵(以下ピット疵とい
う)の存在が問題になることがある。この疵は合金化溶
融メッキ鋼帯の特有の欠陥であり、特に最近製造が開始
され始めた自動車外板用軟質母材からなる合金化溶融メ
ッキ鋼帯で実用上問題になっている欠陥であり、該鋼帯
が需要家でプレス成形された際により鮮明になるため、
大きな問題となっていた。
【0010】本発明者等はタッチロールがメッキ直後の
鋼帯と接触することにより鋼帯表面に微細な凹み疵を生
じ、この疵部の合金化処理の結果、疵部と正常部との合
金化の状況に差異を生じ、外観上更に鮮明になったもの
ではないかとの推定に基づき、タッチロール表面粗さと
前記ピット疵との関係をも合わせて検討した。尚前記ピ
ット疵が溶融メッキままの鋼帯では外観上問題になって
いないが、これはタッチロールとの接触により鋼帯表面
に生じた凹み部分がメッキ皮膜でほぼ平滑に覆われてい
るので外観上問題にならないものと推定される。
【0011】以上の推定について検討したところ、タッ
チロール表面の被覆材料及びその粗さが亜鉛粉の発生状
況及びピット疵と密接に関係していることが明らかとな
った。この検討結果に基づき本発明に到ったものであ
る。そのため本発明はタッチロールの構成を提案するも
ので、その表面粗さRzを5〜10μmとし、且つCr
メッキ又はWC溶射の表面被覆層を設けたことを基本的
特徴としている。
【0012】ここで表面粗さRzを5〜10μmとした
のは、5μm未満では亜鉛粉発生防止効果がなく、また
10μmを超える場合ではピット疵の発生防止効果がな
くなるためである。
【0013】
【作用】後述する実験結果から明らかなように、タッチ
ロール表面粗さと表面処理の種類を上述のような範囲に
設定することで、金属亜鉛粉及びロール表面のピット疵
の発生(ロール表面はメッキ表層の未凝固の亜鉛と接す
るため、表面温度、亜鉛との反応性、表面状況により亜
鉛巻き付け付着が発生する。ロール表面仕上げが粗い場
合、ロール表面の一部に大きな凸部が散在し、ロールに
接している鋼帯表面に凹状の疵が発生する)が少なくな
った。
【0014】
【実施例】本発明者等は以下のような実験を行って、金
属亜鉛粉の発生のない上記本発明構成の創案に至った。
即ち上記図1と同様な設備を用いて鋼帯2を亜鉛メッキ
し、気体絞りノズル13でガスワイピングを行ってメッキ
目付量を制御した後、合金化誘導加熱炉14に導き、メッ
キ層と下地との合金化を図り、合金化亜鉛メッキ鋼帯と
して取り出した。この気体絞りノズル13の直上で該鋼帯
2に接触するタッチロール1a及び1bにつき、次のような
種類のものを用いた。
【0015】1)ロール表面処理 表面処理をせず、裸のまま。 Crメッキ処理を行ったもの[ロール研磨によりブラ
イトにされた表面をダル加工(本発明構成のものはRz
5〜10μmとした)し、更にメッキを行って厚さ50
μmのCrメッキ層(本発明構成のものはRz5〜12
μmとした)を形成し、最後にペーパーによる研磨を行
った(本発明構成のものはRz5〜10μmとし
た)]。 WC溶射処理を行ったもの[ロール研磨によりブライ
トにされた表面を溶射のための下地調整としてダル加工
(本発明構成のものはRz5μmとした)し、次に高速
ガス溶射を行って厚さ100μmの溶射層を形成し、更
にブライトに研磨して、再びダル加工し(本発明構成の
ものはRz5〜10μmとした)、最後に仕上研磨を行
った(本発明構成のものはRz5〜10μmとし
た)]。 2)ロール表面粗さ仕上げ 粗さRz:2〜3μm、5μm、6〜8μm、9〜10
μm、11〜15μmのものを用意した。
【0016】以上の実施によって得られた合金化亜鉛メ
ッキ鋼帯のピット疵発生状況と亜鉛粉発生状況を調べ、
下記表1に示す結果を得た。
【0017】
【表1】
【0018】上記表1に示されるように、ロール表面粗
さがRzで5〜10μmであり、且つCrメッキ又はW
C溶射の表面被覆層を設けたタッチロールでは、亜鉛粉
の発生がなく、且つピット疵もほとんど発生しなかった
が、上記範囲以外のロール表面粗さのロールやそのよう
な被覆層のないロールでは、いずれもこれらの発生が確
認された。
【0019】
【発明の効果】以上詳述した本発明のタッチロールによ
れば、粉状物の発生がなく安定した合金化メッキ処理が
実施でき、且つ美麗な表面のメッキ鋼帯が得られること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合金化亜鉛メッキ処理工程を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1a、1b タッチロール 2 鋼帯 10 溶融亜鉛メッキ浴 11 シンクロール 12 浴中サポートロール 13 気体絞りノズル 14a 合金化炉 14 合金化誘導加熱炉 15 トップロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属メッキ浴から出てきたメッキ鋼
    帯にその下流側で接触するタッチロールにおいて、その
    表面粗さRzを5〜10μmとし、且つCrメッキ又は
    WC溶射の表面被覆層を有することを特徴とする溶融金
    属メッキ鋼帯用タッチロール
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