JP2800623B2 - 係数記憶方法及び楽音波形発生装置 - Google Patents

係数記憶方法及び楽音波形発生装置

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JP2800623B2
JP2800623B2 JP5052709A JP5270993A JP2800623B2 JP 2800623 B2 JP2800623 B2 JP 2800623B2 JP 5052709 A JP5052709 A JP 5052709A JP 5270993 A JP5270993 A JP 5270993A JP 2800623 B2 JP2800623 B2 JP 2800623B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、波形メモリにより楽
音波形を発生する楽音波形発生装置、及び、波形メモリ
内の各サンプル点波形振幅値の間を補間するために設け
られた係数メモリへ係数を記憶させる係数記憶方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】波形メモリを用いて楽音波形を発生する
電子楽器用波形発生装置として、波形メモリに記憶され
ている楽音波形の各サンプル点波形振幅値間をLagr
ange補間法により補間するものが知られている(特
公昭59−17838号公報)。このような電子楽器用
波形発生装置においては、発生すべき楽音の周波数に対
応する周波数情報Fが周波数情報メモリより出力され、
該周波数情報Fが累算器によって累算されて、その累算
値qFの整数部Iおよび小数部lが出力される。整数部
Iは、カウンタによってI,I+1,I+2,I+3の
計数値(I+p)(p=0,1,2,3)とされた後波
形メモリに供給される。波形メモリは、所望の音色の楽
音波形の各サンプル点波形振幅値fI(I=0,1,
2,3,…,m)を記憶しており、カウンタからの計数
値(I+p)を読み出しアドレスとして、記憶している
各サンプル点波形振幅値f(I+p)を順次読み出す。一
方、累算値qFの小数部lは係数メモリに取り込まれ
る。この係数メモリは、lの値に対応する4つの係数値
k(k=0,1,2,3)を記憶しており、所定のカ
ウンタによる計数値kによって指定される係数値Ak
出力する。そして、この係数値Akをそれぞれ対応する
上記サンプル点波形振幅値f(I+p)と乗算した後、それ
ぞれ累算することによって波形メモリに記憶されている
各サンプル点波形振幅値の間を補間した楽音波形信号が
形成される。
【0003】ここで、波形メモリを、サンプリング周波
数fSに従って変化するアドレス信号により、基本周波
数(ピッチ)f0の波形が得られるように読み出した場
合に生じる折返し成分は nfS±f0(n=1,2,…) に表れる。ここで、波形メモリの読出し時における1サ
ンプリング時間毎のアドレス変化量が「1」でない場合
(周波数情報F≠1の場合)には、再生された波形に1
/2fS以上の周波数成分が残ってしまい、折返し成分
として発生する。上述の電子楽器に用いられるピッチ非
同期音源においては、サンプリング周波数fSでサンプ
リングされた波形が、ピッチ非同期の一定システム周波
数fSYSによってリサンプリングされた状態で読み出さ
れるため、このリサンプリング時に上記折返し成分が更
に低域周波数に折返り、雑音が発生する。上述の電子楽
器用波形発生装置における補間方法は、このようなリサ
ンプリングによる再度の折返しを減少させるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電子楽器用波形発生装置において、各係数値A
0(l)〜A3(l)を求める場合、乗算器等の規模に応
じて適当なビット数に量子化していた。図5(a),
(b)は、上述した電子楽器用波形発生装置における補
間の理想的な条件における周波数特性およびインパルス
応答を示す図である。図5(a)においては、サンプリ
ング周波数fSの整数倍付近のゲインが「0」となって
いる。これは、図5(b)に示すように、計算式から求
めた各係数値A0(l)〜A3(l)の和が「1」となっ
ているためである。しかしながら、実際には、上述した
ように、各係数値A0(l)〜A3(l)は有限ビット数
に量子化されるため、ビットの最下位が繰り上げもしく
は繰り下げられて、係数値A0(l)〜A3(l)の和が
「1」とはならない。従って、図6に示すように、サン
プリング周波数fSの整数倍付近のゲインが「0」とな
らない。このため、折返しノイズが発生するという問題
があった。
【0005】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、サンプリング周波数の整数倍付近における折
返しノイズの発生を減少させることができる楽音波形発
生装置、及び、該装置で用いられる係数記憶方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
発生すべき楽音の周波数に対応して値が順次変化し、か
つそれぞれ複数ットの整数部と小数部とからなるアド
レス信号を発生するアドレス信号発生手段と、所望の楽
音波形についての各サンプル点の波形振幅値をデジタル
データで記憶した波形メモリを含み、上記アドレス信号
の整数部に基づき該整数部の値に対応したサンプル点お
よびこのサンプル点と順次連続するサンプル点の合計n
(nは3以上の整数)サンプル点分の波形振幅値を読み
して出力する波形発生手段と、前記アドレス信号の小
数部がとり得る各値に対応して、それぞれn個分の係数
デジタルデータで記憶した係数テーブルを含み、前記
アドレス信号発生手段から発生されたアドレス信号の小
数部の値に対応するn個の係数を該テーブルから読み出
して出力する係数発生手段と、前記波形発生手段から出
力されるnサンプル点分の波形振幅値と前記係数発生手
段から出力されるn個の係数とをそれぞれ対応するもの
同士を乗算すると共に、この各乗算値を加算合して波
形信号を出力する補間手段とを備えた楽音波形発生装置
の前記係数テーブルに前記係数を記憶させる係数記憶方
法であって、前記アドレス信号の小数部がとり得る各値
について、該小数部がとり得る各値に対応したn個の係
数を算出し、該算出されたn個の係数を所定ビット長に
丸め込み、該丸め込まれたn個の係数の和が前記アド
レス信号の小数部がとり得る各値に対して同一の「所定
の一定値」となるように、前記丸め込まれたn個の係数
のいずれかを修正し、該修正されたn個の係数を前記係
数テーブルに記憶するようにしたことを特徴としてい
る。また、請求項2記載の発明は、発生すべき楽音の周
波数に対応して値が順次変化し、かつそれぞれ複数ビッ
トの整数部と小数部とからなるアドレス信号を発生する
アドレス信号発生手段と、所望の楽音波形についての各
サンプル点の波形振幅値をデジタルデータで記憶した波
形メモリを含み、上記アドレス信号の整数部に基づき該
整数部の値に対応したサンプル点およびこのサンプル点
と順次連続するサンプル点の合計n(nは3以上の整
数)サンプル点分の波形振幅値を読み出して出力する波
形発生手段と、前記アドレス信号の小数部がとり得る各
値に対応 して、それぞれn個分の係数をデジタルデータ
で記憶した係数テーブルを含み、前記アドレス信号発生
手段から発生されたアドレス信号の小数部の値に対応す
るn個の係数を該テーブルから読み出して出力する係数
発生手段と、前記波形発生手段から出力されるnサンプ
ル点分の波形振幅値と前記係数発生手段から出力される
n個の係数とをそれぞれ対応するもの同士を乗算すると
共に、この各乗算値を加算合成して波形信号を出力する
補間手段とを備えた楽音波形発生装置において、請求項
1記載の係数記憶方法により、前記アドレス信号の小数
部がとり得る各値にそれぞれ対応したn個の係数を前記
係数テーブルに記憶させたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上記構成によれば、アドレス信号の小数部がと
り得る各値に対応してn個の係数が算出され、算出され
たn個の係数が所定ビット長に丸め込まれ、丸め込まれ
たn個の係数の和が小数部のとり得る各値に対して同一
の「所定の一定値」となるように、丸め込まれたn個の
係数のいずれかが修正され、修正されたn個の係数が係
数テーブルに記憶される。そして、これらの処理が小数
部のとり得る値のそれぞれについて行われる。これによ
り、係数テーブルから読み出されるn個の係数の和が常
に「所定の一定値」となるため、サンプリング周波数の
整数倍付近におけるゲインが下がり、折返しノイズが減
少する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
について説明する。図1はこの発明の一実施例による楽
音波形発生装置を用いた電子楽器の構成を示すブロック
図である。この図において、1は押鍵検出回路であり、
複数の鍵を有する鍵盤(図示せず)の各鍵が押鍵される
と、押鍵状態であることを示すキーオン信号KON、お
よび該鍵に対応するキーコードKCを出力する。2は周
波数ナンバメモリであり、各鍵の音高を周波数ナンバF
に対応付けるテーブルを記憶しており、押鍵検出回路か
ら出力されるキーコードKCに対応した周波数ナンバF
を出力する。3はアキュムレータであり、クロックパル
スφ1を受けて周波数ナンバFを所定の時間間隔で繰り
返し累算し、その累算値qF(q=1,2,3…)の整
数部Iおよび小数部xを出力する。4はカウンタであ
り、クロックパルスφ2を受けてアキュムレータ3から
出力される累算値pFの整数部Iを取り込み、計数値
(I+p)(p=0,1,2,3)として出力する。こ
のカウンタ4はクロックパルスφ4が入力される毎に、
計数値をI→(I+1)→(I+2)→(I+3)と変
化させる。5は波形メモリであり、楽音波形の各サンプ
ル点波形振幅値fI(I=0,1,2,…,m)を記憶
している。波形メモリ5は、カウンタ4から計数値(I
+p)が供給されると、この計数値(I+p)を読出し
アドレスとして、記憶されている波形振幅値f(I+p)
順次読出す。
【0009】一方、6はカウンタであり、クロックパル
スφ2が入力されることにより計数値k(k=0,1,
2,3)をリセットし、クロックパルスφ4が入力され
ることによって計数値kを0→1→2→3と変化させて
出力する。7は係数メモリであり、アキュムレータ3か
ら累算値pFの小数部x(0≦x≦1)を取り込む。こ
の係数メモリ7は、小数部xの値に対応する4つの係数
値A0(x)〜A3(x)を記憶しており、カウンタ6か
ら計数値kが読み出しアドレス信号として供給され、入
力される小数部xに対応して係数kによって指定される
係数値Ak(x)を出力する。
【0010】8は乗算器であり、波形メモリ5の出力で
ある波形振幅値f(I+p)および係数メモリ7の出力であ
る係数値Ak(x)が入力され、これらを乗算して波形
信号Ak(x)・f(I+p)を出力する。9はアキュムレー
タであり、クロックパルスφ2が入力されることにより
クリアされ、クロックパルスφ3が入力されることによ
り乗算器8の出力する波形信号Ak(x)・f(I+p)を累
算して出力する。10はラッチ回路であり、クロックパ
ルスφ1が入力されるとアキュムレータ9の出力する波
形信号3Σp,k=0k(x)・f(I+p)をラッチして出力す
る。11はエンベロープ波形発生器であり、キーオン信
号KONを受けてエンベロープ波形EVを発生する。1
2は乗算器であり、ラッチ回路10の出力信号にエンベ
ロープ波形EVを乗算し、サウンドシステム13に出力
する。サウンドシステム13は、乗算器12から出力さ
れる楽音波形を発音する。ここで、図2に示すように、
クロックパルスφ1は時刻t1、クロックパルスφ2は時
刻t2、クロックパルスφ3は時刻t3,t4,t5,t6
およびクロックパルスφ4は時刻t4,t5,t6に発生す
るようになっている。
【0011】上述のような構成を有する電子楽器の動作
について説明する前に、まず、上記係数メモリ7に予め
記憶する係数の算出の仕方について図3のフローチャー
トを参照して説明する。
【0012】ステップS1において、まず、小数部xと
して0を設定する。次にステップS2に進み、以下の式
により、小数部xに対応する4つの係数値A0(x)〜
3(x)を求める。 A0(x)=−x(x−1)(x−2)/6 …(1) A1(x)=(x+1)(x−1)(x−2)/2 …(2) A2(x)=−(x+1)x(x−2)/2 …(3) A3(x)=(x+1)x(x−1)/6 …(4) 例えば、小数部xの値が0である場合は、係数値A
0(0)=0、A1(0)=1、A2(0)=0、A
3(0)=0となる。
【0013】次に、ステップS3に進み、算出した係数
値A0(x)〜A3(x)をmビット長に量子化する。こ
の場合、端数は四捨五入する。次に、ステップS4に進
み、4つの係数値A0(x)〜A3(x)の合計値sum
を算出する。ここで、例えば小数部xの値が0の場合、
合計値sumは sum=A0(0)+A1(0)+A2(0)+A3(0) =0+1+0+0=1 となる。そして、ステップS5に進み、合計値sumの
値が1であるか否かを判断する。小数部xの値が0の場
合、合計値sumの値は1となるので、ステップS7に
進む。そして、ステップS7において係数メモリ7に、
算出した4つの係数値A0(0)〜A3(0)を、このと
きの小数部xの値に対応するアドレスに書き込む。次
に、ステップS8に進み、小数部xの値が1以上か否か
を判断する。小数部xの値が0の場合、この判断結果は
「NO」となるので、ステップS9に進む。そしてステ
ップS9において、小数部xの値に、小数部xの分解能
である一定の値△xを加算し、再びステップS2に戻
る。
【0014】以下、小数部xが1になるまで、ステップ
S2〜S9を繰り返し実行し、小数部xを△xずつイン
クリメントしながら、そのときの小数部xの値に対応す
る係数値A0(x)〜A3(x)を順次求める。このステ
ップS2〜S9の実行において、ステップS5の判断結
果が「NO」の場合、すなわち合計値sumが1でない
場合には、ステップS6に進む。そして、ステップS6
において、4つの係数値A0(x)〜A3(x)のうち絶
対値が最も大きいものに、1から合計値sumを引いた
値を加算して、合計値sumが1となるようにする。例
えば、合計値sumが1より値dだけ小さく、係数値A
0(x)〜A3(x)のうち係数値A2(x)の絶対値が
最大であったとすると、係数値A2(x)に値dを加算
する。それにより、係数値A0(x)〜A3(x)の合計
値sumが値dだけ増加し、1となる。そして、ステッ
プS8の判断結果が「YES」となると、すなわち、小
数部xの値が1となると、当該処理を終了する。以上の
ようにして、小数部xの各値に対して算出された各係数
値A0(x)〜A3(x)(0≦x≦1)は、係数メモリ
7に書き込まれる。この結果、xの各値に対応してそれ
ぞれ記憶される1組の係数値A0(x)〜A3(x)の和
は、いずれも「1」となる。
【0015】次に、この実施例による波形補間回路を用
いた電子楽器の動作について説明する。なお、本実施例
は係数メモリ7を除いて構成上前記特公昭59−178
38号公報記載のものと同様であるため、詳細な説明は
省略する。ある鍵が押鍵されると、その鍵に対応する周
波数ナンバFが周波数ナンバメモリ2から読み出され、
アキュムレータ3に供給される。アキュムレータ3はク
ロックパルスφ1が入力されると周波数ナンバFを累算
し、その累算値pFの整数部Iをカウンタ4に、小数部
xを係数メモリ7に出力する。カウンタ4はクロックパ
ルスφ2が入力されると整数部Iを取り込み、クロック
パルスφ4が入力される毎に計数値をIからI+3まで
変化させる。この計数値I、(I+1)、(I+2)、
(I+3)がアドレス信号として波形メモリ5に入力さ
れ、波形メモリ5から波形振幅値fI、f( I+1)、f
(I+2)、f(I+3)が順次読み出される。これと同期して、
カウンタ6はクロックパルスφ4が入力される毎に計数
値kを0から3まで変化させる。係数メモリ7は、前述
した図3に示すフローに従って、予め係数メモリ7に記
憶されている各係数値のうち、小数部xの値に対応する
4つの係数値A0(x)、A1(x)、A2(x)、A
3(x)を、計数値kの変化に同期して順次出力する。
そして、乗算器8は、波形振幅値fIと係数値A
0(x)、f(I+1)とA1(x)、f(I+2)とA2(x)、
およびf(I+3)とA3(x)を各々乗算し、乗算結果Ak
(x)・f(I+p)をアキュムレータ9に出力する。乗算
結果Ak(x)・f(I+p)はアキュムレータ9により累算
され、この累算結果である波形信号3Σp,k=0k(x)
・f(I+p)は、ラッチ回路10によりクロックパルスφ1
毎にラッチされる。そして、乗算器12によってエンベ
ロープ波形発生器11から出力されるエンベロープ波形
EVと乗算され、サウンドシステム13に供給されて楽
音として発音される。
【0016】以上のようにして、補間された状態でラッ
チ回路10から出力される波形信号の周波数特性は、図
5(a)に示すような特性になる。図6に示す従来の補
間回路の特性では、サンプリング周波数fSの整数倍周
辺は完全に「0」とならなかったが、本発明の場合は常
に「0」となる。また、図4に、サンプリング周波数f
S周辺の周波数特性を示す。この図における点線は、従
来のように係数値の量子化の際に束縛条件(補正条件)
を設けない場合の周波数特性を示し、実線は本願のよう
に束縛条件を設ける場合の周波数特性を示す。この図に
示すように、束縛条件(補正条件)のない場合はサンプ
リング周波数fSの周辺において完全に減衰していない
が、束縛条件のある場合は完全に減衰している。
【0017】図4に示すように、この実施例において
は、50kHZのサンプリング周波数fSでサンプリング
を行った場合を示している。従って、40kHZの帯域
(2/4fS〜3/4fS)では減衰が大きく、40kH
Zより低い帯域(1/4fS〜2/4fS)では減衰が小
さくなる。従って、1/4fS〜2/3fSの周波数成分
が余り大きくならないような、0〜5kHZの基本ピッ
チを有する波形を記憶することが適当である。一般に楽
器では、発音する楽音の基本ピッチが数10HZ〜2k
Zの範囲にあるため、上記条件に適合する。そのた
め、本実施例による補間回路を用いることにより、楽音
の基本ピッチの折返しが生じる辺りのノイズが効果的に
除去されることとなる。
【0018】なお、上記実施例では、各係数値A
0(x)〜A3(x)の和が小数部xのどの値に対しても
常に「1」となるように設定した場合について説明した
が、この発明はこれに限定されるものではなく、小数部
xのどの値に対しても係数値A0(x)〜A3(x)の和
が常に同じ値になるように設定すればよいものである。
例えば、前記(1)〜(4)式のそれぞれにおいて、右辺に同
一の値、例えば「0.8」を乗算するようにして係数値
0(x)〜A3(x)を求めるようにしてもよい。この
場合には、係数値A0(x)〜A3(x)の和は常に
「0.8」となるものである。
【0019】また、上記実施例では、4サンプル点分の
波形振幅値と4つの係数を用いて補間処理を行う場合に
ついて説明したが、これに限らず、3サンプル点分の波
形振幅値と3つの係数を用いた補間処理や5サンプル点
分以上の波形振幅値と5以上の係数を用いた補間処理を
行う場合についても、同様に実施することができるもの
である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によ
ば、楽音波形の補間に用いられる複数の係数値が、各々
の和が常に同じ値の「一定値」となるように補正された
状態で用意されているので、サンプリング周波数の整数
倍付近におけるゲインが下がり、折返しノイズが減少す
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例による楽音波形発生装置
を用いた電子楽器の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施例において用いられるクロックパルス
のタイミングチャートである。
【図3】 同実施例による楽音波形発生装置の係数演算
の処理を示すフローチャートである。
【図4】 係数の量子化の際に束縛条件を設けた場合と
設けない場合の、サンプリング周波数付近のゲインを示
す図である。
【図5】 (a)は波形補間回路の理想的な条件におけ
る周波数特性を示す図、(b)は従来の波形補間回路の
理想的な条件におけるインパルス応答を示す図である。
【図6】 従来の波形補間回路の周波数特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
2……周波数ナンバメモリ、3,9……アキュムレー
タ、5……波形メモリ、7……係数メモリ、8……乗算
器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生すべき楽音の周波数に対応して値が
    順次変化し、かつそれぞれ複数ビットの整数部と小数部
    とからなるアドレス信号を発生するアドレス信号発生手
    段と、 所望の楽音波形についての各サンプル点の波形振幅値を
    デジタルデータで記憶した波形メモリを含み、上記アド
    レス信号の整数部に基づき該整数部の値に対応したサン
    プル点およびこのサンプル点と順次連続するサンプル点
    の合計n(nは3以上の整数)サンプル点分の波形振幅
    値を読み出して出力する波形発生手段と、 前記アドレス信号の小数部がとり得る各値に対応して、
    それぞれn個分の係数をデジタルデータで記憶した係数
    テーブルを含み、前記アドレス信号発生手段から発生さ
    れたアドレス信号の小数部の値に対応するn個の係数を
    該テーブルから読み出して出力する係数発生手段と、 前記波形発生手段から出力されるnサンプル点分の波形
    振幅値と前記係数発生手段から出力されるn個の係数と
    をそれぞれ対応するもの同士を乗算すると共に、この各
    乗算値を加算合成して波形信号を出力する補間手段とを
    備えた楽音波形発生装置の前記係数テーブルに前記係数
    を記憶させる係数記憶方法であって、 前記アドレス信号の小数部がとり得る各値について、 該小数部がとり得る各値に対応したn個の係数を算出
    し、該算出されたn個の係数を所定ビット長に丸め込
    み、 該丸め込まれた n個の係数の和が前記アドレス信号の
    小数部がとり得る各値に対して同一の「所定の一定値」
    となるように、前記丸め込まれたn個の係数のいずれか
    を修正し、 該修正されたn個の係数を前記係数テーブルに記憶する
    ようにしたことを特徴とする係数記憶方法
  2. 【請求項2】 発生すべき楽音の周波数に対応して値が
    順次変化し、かつそれぞれ複数ビットの整数部と小数部
    とからなるアドレス信号を発生するアドレス信号発生手
    段と、 所望の楽音波形についての各サンプル点の波形振幅値を
    デジタルデータで記憶 した波形メモリを含み、上記アド
    レス信号の整数部に基づき該整数部の値に対応したサン
    プル点およびこのサンプル点と順次連続するサンプル点
    の合計n(nは3以上の整数)サンプル点分の波形振幅
    値を読み出して出力する波形発生手段と、 前記アドレス信号の小数部がとり得る各値に対応して、
    それぞれn個分の係数をデジタルデータで記憶した係数
    テーブルを含み、前記アドレス信号発生手段から発生さ
    れたアドレス信号の小数部の値に対応するn個の係数を
    該テーブルから読み出して出力する係数発生手段と、 前記波形発生手段から出力されるnサンプル点分の波形
    振幅値と前記係数発生手段から出力されるn個の係数と
    をそれぞれ対応するもの同士を乗算すると共に、この各
    乗算値を加算合成して波形信号を出力する補間手段とを
    備えた楽音波形発生装置において、 請求項1記載の係数記憶方法により、前記アドレス信号
    の小数部がとり得る各値にそれぞれ対応したn個の係数
    を前記係数テーブルに記憶させたことを特徴とする楽音
    波形発生装置。
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