JPS6242515B2 - - Google Patents

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JPS6242515B2
JPS6242515B2 JP55123150A JP12315080A JPS6242515B2 JP S6242515 B2 JPS6242515 B2 JP S6242515B2 JP 55123150 A JP55123150 A JP 55123150A JP 12315080 A JP12315080 A JP 12315080A JP S6242515 B2 JPS6242515 B2 JP S6242515B2
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JP
Japan
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frequency
formant
overtone
musical tone
level
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JP55123150A
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JPS5746295A (en
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Atsumi Kato
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Nippon Gakki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Gakki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Gakki Co Ltd filed Critical Nippon Gakki Co Ltd
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Priority to US06/296,217 priority patent/US4406204A/en
Priority to DE3133757A priority patent/DE3133757C2/de
Publication of JPS5746295A publication Critical patent/JPS5746295A/ja
Publication of JPS6242515B2 publication Critical patent/JPS6242515B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/04Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation
    • G10H1/053Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only
    • G10H1/057Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos by additional modulation during execution only by envelope-forming circuits
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/06Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour
    • G10H1/08Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour by combining tones
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H7/00Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs
    • G10H7/02Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs in which amplitudes at successive sample points of a tone waveform are stored in one or more memories
    • G10H7/06Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs in which amplitudes at successive sample points of a tone waveform are stored in one or more memories in which amplitudes are read at a fixed rate, the read-out address varying stepwise by a given value, e.g. according to pitch
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H2250/00Aspects of algorithms or signal processing methods without intrinsic musical character, yet specifically adapted for or used in electrophonic musical processing
    • G10H2250/471General musical sound synthesis principles, i.e. sound category-independent synthesis methods
    • G10H2250/481Formant synthesis, i.e. simulating the human speech production mechanism by exciting formant resonators, e.g. mimicking vocal tract filtering as in LPC synthesis vocoders, wherein musical instruments may be used as excitation signal to the time-varying filter estimated from a singer's speech

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、固定フオルマントによる楽音合成
を実現する楽音合成装置に関する。 一般に自然楽器には、その楽器固有の構造(例
えばピアノの響板の形状等)によつて生じる固定
フオルマントが存在することが知られている。ま
た、人声にも固定フオルマントが存在しており、
これによつて人声特有の音色が特徴づけられてい
る。電子楽器において、自然楽器により近い音色
を合成するため、あるいは人声を合成するために
は、夫々固有の固定フオルマントに従つて楽音合
成を行なわねばならない。 固定フオルマントによる楽音合成を実現する電
子楽器としては特願昭53−91227号(特開昭55−
18623号)に示されたものが知られている。この
先行出願に示された電子楽器においては、固定フ
オルマントの中心周波数を鍵押出によつて指定さ
れた音の倍音周波数のうち該中心周波数に最も近
い倍音周波数に変更し、変更後の中心周波数(す
なわち倍音周波数)を中心成分としてフオルマン
トを合成するようにしている。従つて、フオルマ
ント中心周波数と倍音周波数とが一致しない場合
は、合成されるフオルマントは所望の固定フオル
マントから幾分ずれたものとなる。このずれは、
発生しようとする楽音の基本周波数()が高
い場合に特に問題となる。基本周波数()が
低い場合のスペクトルエンベロープの一例を第1
図aに示し、基本周波数()が高い場合の一
例を第1図bに示す。同図において、実線は合成
しようとする固定フオルマントのスペクトルエン
ベロープを示し、破線は先行技術によつて実際に
合成されるフオルマントのスペクトルエンベロー
プを示す。基本周波数()が低い場合は倍音
周波数(,2,3……)の間隔が比
較的狭いので、第1図aにすように、所望の固定
フオルマントの中心周波数(f1f2)とその
近傍の倍音周波数(3,8)との差はさ
ほど大きくならず、該倍音周波数(3,8
)を中心にして合成されるフオルマントと所望
の固定フオルマントとのずれはさほど問題となら
ない。しかし、基本周波数()が高い場合は
倍音周波数(,2,3……)の間隔
が広がるので、第1図bに示すように、所望のフ
オルマント中心周波数(f1f2)とその近傍
の倍音周波数(,2)との差が広がるこ
とがあり、その場合は該倍音周波数(,2
)を中心にして合成されるフオルマントは所望
の固定フオルマントから大きくずれたものとな
り、音質を損なう原因となる。例えば第1図bの
倍音周波数2の本来のレベルはl0であるのに
実際には破線に示すようなフオルマントの移動に
よりそれよりもはるかに高いLとなつてしまい、
その結果、所望の音色を得ることが困難となる。
一方、固定フオルマントと同様の多峰フイルタ特
性を実現する電子楽器は、特開昭52−63317号公
報に示されている。しかし、ここでは、個々の高
調波信号成分と各々に対応する高調波振幅係数と
を乗算して合計することにより楽音信号を得る高
調波合成方式によつて楽音信号を合成するように
しているため、上述のようなフオルマントの移動
とそれに伴うレベル不足の問題が生じない。従つ
て、上述のようなレベル不足の問題を解決しなけ
ればならない必然性は生じない。しかし、このよ
うな高調波合成方式の楽音合成装置は、演算時間
にかなりの高速が要求され、そのかわりには高調
波成分数を多くすることができない、また、高調
波合成方式の楽音合成装置において固定フオルマ
ントを実現するには高調波振幅係数をかなり多数
準備する必要がある、等の理由によつて、実用性
にとぼしいものであつた。 これに対して、指定された基本周波数の倍音周
波数のうち固定フオルマント中心周波数の近傍の
倍音周波数を中心成分とするフオルマントに従つ
て楽音信号を合成するフオルマント合成手段を使
用するもの(例えば周波数変調手段や振幅変調手
段を用いるもの)は、上述のような問題点はな
く、固定フオルマントの合成に適しているのであ
る。しかし、そのようなものにおいては、上述の
ようにフオルマントの多少の移動とそれに伴うレ
ベル不足の問題が生じていたのであつた。 この発明の目的は、上述のような音質の劣化を
改善することである。この目的の達成のため、こ
の発明では、固定フオルマントの中心周波数を鍵
操作等によつて指定された音の倍音周波数のうち
該中心周波数に最も近いものに変更し、変更後の
中心周波数を中心成分とするフオルマントに従つ
て楽音合成するようにした楽音合成装置におい
て、フオルマント中心周波数の変更によつて生じ
る信号レベルのずれを補正し、本来のレベルに戻
すようにしたことを特徴とする。この発明の基本
思想を模式的に示すと第2図のように示すことが
できる。第2図では第1図と同様に所望の固定フ
オルマントのスペクトルエンベロープを実線で示
し、中心周波数(f)をその近傍の倍音周波数
(k)に変更したときのフオルマントを破線
で示す。本来のフオルマントの中心成分のレベル
はLであるため、変更後のフオルマントにおいて
倍音周波数(k)の信号レベルはLとなる。
しかし、本来のフオルマントにおいては倍音周波
数(k)のレベルはl0である。そこでこの発
明では、Lとl0との差lを補正量としてフオルマ
ントのレベルを補正し、本来のレベルl0を得るよ
うにしている。補正レベルlを求めるにあたつて
は、本来の中心周波数(f)と変更後の中心周
波数(k)との周波数ずれ量△に応じて求
めるものとする。 この発明の好適な実施例において、固定フオル
マントによる楽音合成は、フオルマントの中心周
波数を搬送波とする周波数変調によつて実現され
る。すなわち、楽音信号e(t)は基本的には下
記の周波数変調式に従つて合成される。 e(t)=A sin(ωct+I sinωnt)
……(1) ωcは、本来のフオルマント中心周波数(f
に最も近い倍音周波数(k)の角周波数であ
る。Iは変調指数、ωnは変調波の角周波数であ
る。ωnは、一般的には押鍵等によつて指定され
た基本周波数あるいはその倍音周波数を用いる。
(1)式によれば、搬送波ωcの両側に変調波ωnの間
隔で多数の側帯波が生じるので、搬送波ωcを中
心成分とするフオルマントを形成することができ
る。Aは振幅係数であり、フオルマント全体のレ
ベルがこの振幅係数によつて設定される。 この発明の好適な実施例において、フオルマン
トのレベル補正は上記振幅係数Aを制御すること
により行なわれる。本来のフオルマント中心周波
数(f)のレベルをLとし、fとkの周波
数差△に対応する補正レベルをlとするとき、
振幅係数Aを A=D・(L−l) ……(2) なる関数とすることによりこの発明によるレベル
補正が達成される。また、周波数差△に対応す
るレベル補正量l′を係数として与え、振幅係数A
を A=D・(l′・L) ……(2′) なる関数とすることによつてもこの発明によるレ
ベル補正を達成することができる。Dはその他の
振幅決定要素による係数である。これにより、第
2図に1点鎖線で示すようにフオルマントの全体
レベルが下げられ、フオルマントの中心成分とし
た倍音周波数(k)のレベルが本来のレベル
l0となる。 尚、前記(1)式はフオルマントが1個の場合を示
すものであるが、一般的には複数のフオルマント
から成る。その場合、楽音信号e(t)は下記式
に従つて合成される。 iはフオルマントの次数(1,2,3,……
N)を示し、Nはフオルマントの総数である。こ
の場合、各フオルマント毎にレベル補正を施すも
のとする。 ところで、上述のようにフオルマントの全体レ
ベルを制御した場合、フオルマントの中心成分と
なる倍音周波数(k)のレベル補正には十分
な効果を発揮するが、その周辺の倍音周波数のレ
ベル補正には不十分である。例えば第3図に実線
で示すように1個のフオルマントの中に複数の倍
音周波数(k,(k+1))が含まれる
場合、フオルマント中心周波数(f)に最も近
い倍音周波数(k)のみならず、その周辺の
倍音周波数((k+1))もそのフオルマン
トによつて定まるレベルl0′を有する。フオルマン
トの中心が破線のように倍音周波数(k)の
位置に移動することによりその周辺の倍音周波数
((k+1))のレベルが本来のレベルl0′より
も小さくなり、更に破線のフオルマントのレベル
が上述のレベル補正によつて1点鎖線に示すよう
に制御されることにより本来のレベルl0′よりも更
に小さくなる。この傾向は、特に、中心周波数
f)が倍音周波数(Kf0)と((k+1)
)のほぼ中間に位置する場合に顕著となる。 この点に鑑み、この発明では、フオルマントの
中心成分を最近傍の倍音周波数(k)に移動
することによつて生じるその周辺の他の倍音周波
数のレベルの不足を補正する対策を施すものとし
ている。そのための2つ対策を提案する。その1
つの対策(以下の実施例では「対策I」という)
は、本来のフオルマント中心周波数(fの最近
傍の倍音周波数(k)を中心成分とするフオ
ルマントとは別に、該周波数(f)を挾んで該
最近傍の倍音周波数(k)の隣に位置する倍
音周波数((k−1)または(k+1)
)を中心成分とするもう一つのフオルマントを
形成することである。例えば、第4図aにすよう
に、本来のフオルマント中心周波数(f)の最
近傍の倍音周波数(k)がkfのと
きはその高音側の倍音周波数((k+1)
を中心成分として2点鎖線に示すようなもう一つ
のフオルマントを形成する。また、第4図bに示
すように、kfのときは低音側の倍音周
波数((k−1))を中心成分として2点鎖
線に示すようなもう一つのフオルマントを形成す
る。勿論、kfのときはもう1つのフオ
ルマントを形成する必要はない。もう一つのフオ
ルマントの全体レベルl0′は本来のフオルマントの
中心周波数(f)と該もう一つのフオルマント
の中心成分となる倍音周波数((k+1)
たは(k−1))の差に応じて設定してもよ
いが、破線に示すフオルマントを主とすると、も
う一つのフオルマントは従の関係にあるので、あ
る程度のレベル補強が実現される程度の一定レベ
ルに固定してもよい。こうして、この「対策I」
によれば、所望の1つのフオルマント(第4図の
実線)が2つのフオルマント(第4図の破線及び
2点鎖線)の合成によつて実現される。 好適な実施例においては、上記「対策I」によ
る楽音信号e(t)は基本的には下記に示すよう
な2項の周波数変調式に従つて合成される。 ωciはi番目のフオルマントにおける中心周波
数(f)に最も近い倍音周波数(k)の角
周波数を示す。ω′ciはi番目のフオルマントに
おける中心周波数(f)に最も近い倍音周波数
(k)の隣の倍音周波数(kfのとき
は(k+1),kfのときは(k−
1))の角周波数を示す。尚、kf
のきはA′i=0であるとする。 もう1つの対策(以下の実施例では「対策」
という)は、周波数変調によつて得られるスペク
トルエンベロープは変調指数を大きくするほど平
担になるという性質を利用し、前記(1)式あるいは
(3)式における変調指数(I,Ii)を中心周波数
fと最近傍の倍音周波数(k)との周波数
ずれ量△あるいはレベル補正量l(第2図参
照)に応じて制御することである。例えば第5図
aに示すように本来のフオルマント(実線)の中
心周波数(f)とその最近傍の倍音周波数(k
)との差△が小さい場合は、変調指数
(I,Ii)をその差△に応じて本来の値よりも
幾分大きくする程度とし、本来のフオルマントよ
りもやや平担なフオルマント(破線)を倍音周波
数(k)を中心にして形成する。また、第5
図bに示すように、差△が大きい場合はそれに
応じて変調指数(I,Ii)を大きくし、より平
担なフオルマント(破線)を倍音周波数(k
)を中心にして形成する。これにより、フオル
マント(破線)の中心成分となる倍音周波数(k
)のレベルを自動的に補正することができる
のは勿論のこと、その周辺の倍音周波数のレベル
も補正することができる。 また、この発明の目的は、所望の音色対応する
固定フオルマントを合成するためのデータを各鍵
毎に予じめ準備することによつても達成すること
ができる。すなわち、所望のフオルマントの中心
周波数に最も近い倍音周波数は各鍵毎に予じめ判
明するので、その周波数差△すなわちレベル補
正量lも各鍵毎に予じめ判明する。そこで、所望
の固定フオルマントを合成するための諸パラメー
タを、レベル補正に必要な数値補正を各鍵に対応
して夫々予じめ施した上で、各鍵毎に夫々記憶
し、その中から押圧鍵に対応するパラメータを読
み出してフオルマント合成に使用するものとすれ
ば、各鍵毎にレベル補正のなされたフオルマント
合成を実現することができる。固定フオルマント
合成用の諸パラメータを各鍵毎に記憶するため、
記憶装置の容量が増すが、鍵数の少ない電子楽器
においてはそれほど記憶量は増えないので有効で
ある。 以下この発明の実施例を添付図面を参照して詳
細に説明しよう。 第6図に示す実施例は、前記(2)式または(2′)
式に示された関数に従つて振幅係数Aiに対して
レベル補正を施し、前記(3)式に従つて楽音合成
(音声合成)を行なうようにしたものである。鍵
盤10は複数の鍵を具えており、所望の鍵を押圧
することにより楽音の基本周波数()が指定
される。なお、この発明で楽音とは、楽器音、人
声に限らず音一般を示す用語である。押鍵検出回
路11は鍵盤10で押圧されている鍵を検出し、
該押圧鍵を識別する複数ビツトのコード化信号か
ら成るキーコードKCを出力すると共に、鍵が押
下げられたときに1発の(短時間幅の)キーオン
パルスKONPを出力する。ボイスセレクタ12
は、合成しようとする楽音の音色を選択するため
の手段であり、選択された音色を識別する複数ビ
ツトのコード化信号から成るボイスコードVCを
出力する。この発明では楽音は固定フオルマント
によつて合成するため、ボイスセレクタ12によ
つて所望の音色を選択することは所望の固定フオ
ルマントを選択すことになる。従つて、ボイスコ
ードVCによつて所望の固定フオルマントが指定
される。 1つの固定フオルマントの典型例を第7図に示
す。同図に示すように、ボイスセレクタ12によ
つて選択される1つの固定フオルマントはN個
(Nは設計上任意に設定する整数)のフオルマン
トから成る。個々のフオルマントを区別するため
にiなる次数を用いるものとする。i=1,2,
3,……Nであり、中心周波数の低いものから順
に1,2,3,……Nなる次数(i)を付して説
明するものとする。第7図ではi=1,2及びN
の3つのフオルマントのみが示されており、その
間のものは省略されている。各フオルマントの中
心周波数fi(すなわちf1f2,……fN)及
びレベルLi(すなわちL1,L2,……LN)及びそ
れらのスペクトルエンベロープの形状は、ボイス
セレクタ12によつて選択可能な個々の音色
(個々の固定フオルマント)に対応して夫々固有
の値をとる。尚、各フオルマント(i)のスペク
トルエンベロープは変調指数(Ii=I1,I2,……
N)によつて設定される。 パラメータ計算回路13は、周波数変調方式に
よるフオルマント合成のためのパラメータωci
ωni,(L+l)iを計算するための回路である。ω
ciは、キーコードKCによつて指定された押圧鍵
の倍音周波数のうち、i番目(i=1,2,……
N))のフオルマントの中心周波数fiに最も近
い倍音周波数kを示すデータ、すなわち周波
数変調における搬送波の角周波数に対応するデー
タである。ωniは、i番目のフオルマントを合成
するための周波数変調演算おける変調波の角周波
数を示すデータであり、この例の場合はキーコー
ドKCによつて指定された押圧鍵の基本周波数
を示すデータを用いる。(L+l)iは、i番目
のフオルマントの中心成分のレベルLiを、搬送
波(ωci)として用いる倍音周波数kと本来
の中心周波数fiとの差△に応じたレベル補正
iによつて補正した値を示すデータである。 パラメータ計算回路13はキーオンパルス
KONPによつて押鍵当初にリセツトされ、その
後、キーコードKCとボイスコードVCにもとづい
て上記パラメータを求める計算を行なう。アドレ
ス発生器14もキーオンパルスKONPによつてリ
セツトされ、押鍵当初はバツフアRAM(ランダ
ムアクセスメモリの略)15を書込みモードに設
定する。また、バツフアRAM15もキーオンパ
ルスKONPによつてその全エリアがクリアされ
る。バツフアRAM15では、当切は、パラメー
タ計算回路13によつて求められた各データωc
,ωni,(L+l)iをアドレス発生器14によつ
て指示されたアドレスに書込む。パラメータ計算
回路13における計算が終了すると、計算終了信
号ENDがアドレス発生器14に与えられ、これ
にもとづきバツフアRAM15が読み出しモード
に切換えられる。読み出しモードになると、アド
レス発生器14によつて指示されたバツフア
RAM15のアドレスからデータωci,ωni,(L
+l)iが読み出される。バツフアRAM15から
読み出されたデータωci,ωni,(L+l)iはFM
演算回路16(FMは周波数変調の略)に加えら
れる。FM演算回路16では前記(3)式に示すよう
な周波数変調演算によつてフオルマントを形成
し、該フオルマントを成分とする楽音信号を発生
する。 第8図に示すパラメータ計算回路13の詳細例
及び第9図に示すアドレス発生器14の詳細例を
参照して、第6図の実施例を更に詳細に説明す
る。 第8図において、周波数ナンバテーブル17
は、鍵盤10の各鍵の基本周波数に対応する
数値(周波数ナンバ)を予じめ記憶したもので、
押鍵検出回路11(第6図)から与えられるキー
コードKCにもとづいて押圧鍵に対応する周波数
ナンバC()を読み出す。この周波数ナンバ
テーブル17に記憶する周波数ナンバC(
は、最低鍵(例えばC2)を基準(0セント)とし
たときの各鍵の音高をセント値で表わしたもので
ある。該テーブル17に記憶する鍵と周波数ナン
バC()の値(セント値)との関係の一例を
第1表に示す。
【表】 フオルマント中心周波数ナンバテーブル18は
フオルマント中心周波数fiに対応する数値(周
波数ナンバ)を各音色毎に予じめ記憶したもの
で、ボイスセレクタ12(第6図)から与えられ
るボイスコードVCに応じて所望の固定フオルマ
ントを構成する1組のフオルマント中心周波数
fiが選択され、フオルマントカウンタ19の出力
Xに応じてi番目のフオルマントの中心周波数
fiに対応する周波数ナンバC(fi)が上記1組
のフオルマント中心周波数の中から読み出され
る。このフオルマント中心周波数ナンバテーブル
18に記憶する周波数ナンバC(fi)は、前記
テーブル17の周波数ナンンバC()と同
様、最低鍵(C2)の周波数を基準(0セント)
としたときの各周波数fiをセント値で表わした
ものである。フオルマントレベルテーブル20は
各フオルマントのレベルLiを各音色毎に予じめ
記憶したもので、ボイスコードVCに応じて所望
の固定フオルマントに対応する1組のレベルLi
が選択され、フオルマントカウンタ19の出力X
に応じてi番目のフオルマントのレベルLiを示
すデータLi(dB)が上記1組のレベルの中から
読み出される。このテーブル20に記憶するレベ
ルデータLi(dB)は、減衰量によつて信号レベ
ルを表わすデータである。例えば、レベルデータ
i(dB)が最小値(0 dB)のときは最小の減
衰量すなわち最大の信号レベルを示し、最大値
(∞dB)のときは最大の減衰量すなわち最小の信
号レベル(0レベル)を示す。 倍音周波数ナンバテーブル21は基本周波数
を基準(0セント)としたときの各倍音周波数
をセント値で表わしたデータを予じめ記憶したも
のであり、ハーモニツクカウンタ22の出力Yに
応じてk番目の倍音周波数のセント値を示す倍音
周波数ナンバC(k)を読み出す。kは倍音周波数の
次数を示す。該テーブル21に記憶する次数kと
倍音周波数ナンバC(k)の値(セント値)との関係
を第2表に示す。
【表】 倍音中間周波数ナンバテーブル23は、各倍音
の中間の周波数に関連する倍音中間周波数ナンバ
C(INTER)kを予じめ記憶したものであり、ハ
ーモニツクカウンタ22の出力Yに応じてk次の
倍音周波数とその上の(k+1)次の倍音周波数
との中間の周波数に関連する周波数ナンバC
(INTER)kが読み出される。この中間周波数ナン
バC(INTER)kは、基本周波数(1次倍音周波
数)を基準(0セント)としたときの各倍音
の中間の周波数をセント値で表わしたデータであ
る。ハーモニツクカウンタ22の出力Yに対応し
て読み出される中間周波数ナンバC(INTER)k
の値(セント値)を第3表に示す。
【表】 例えば、ハーモニツクカウンタ22の出力Yが
「1」のときに読み出される中間周波数ナンバC
(INTER)kの値「600セント」は、1次倍音と2
次倍音の中間周波数(+2/2)を1次倍音を 基準としたセント値で表わしたものである。 ところで、各倍音の中間の周波数
(k+(k+1)/2)は、k次の倍音周波数
がフオルマントの中心周波数fiの最近傍である
か否かを判断するために利用される。k次の倍音
周波数kがフオルマント中心周波数fiの最
近傍である場合は、その両隣の中間周波数
((k−1)+k/2)及び(k+(k+
1)/2)の間 に中心周波数fiが入る。すなわち、 (k−1)+k/2<fi ≦k+(k+1)/2 …(5) なる条件が満足するとき中心周波数fiに最も近
い倍音周波数はkであるといえる。そこで、
フオルマント中心周波数と倍音中間周波数とを比
較し、kの値を低次から高次へと順に変えて、 fi≦k+(k+1)/2 …(6) なる条件が満足するか否かを調べる。kの値を低
次から高次へと(1,2,3……の順で)順に変
えて比較を行なう過程で上記(6)式の条件が最初に
満足されたkの値に関して上記(5)式が成立する。
すなわち、kの値をそれ以上増加した場合、(6)式
は満足するが、(5)式の左辺の条件
(k−1)+k/2<fiを満足しなくなる。
従つ て、上記(6)式の条件を最初に満足するkの値((6)
式の条件を満足する最小のkの値)に対応するk
次の倍音周波数kがフオルマント中心周波数
fiの最近傍の倍音周波数である。尚、倍音中間
周波数を利用する方法は、隣合う倍音周波数とフ
オルマント中心周波数との周波数差を夫々求めて
両者を比較することにより最近傍倍音周波数を検
出する方法よりも回路構成が簡単となるという利
点がある。 第8図の比較器24は上記(6)式の比較を行なう
ためのものである。この比較器24のB入力に
は、k次の倍音周波数kに対応する倍音中間
周波数(k+(k+1)/2)に関連する中間
周波 数ナンバC(INTER)kが入力される。比較器2
4がA入力には引算器25の出力C(fi
)が入力される。引算器25のA入力にはテー
ブル17から読み出された押圧鍵の基本周波数
を示す周波数ナンバC()が加えられ、B
入力にはテーブル18から読み出されたフオルマ
ント中心周波数fiの周波数ナンバC(fi)が
加えられる。引算器25はB−Aの引算を行な
う。すなわち、フオルマント中心周波数ナンバC
fi)から基本周波数ナンバC()を引算
し、その結果、基本周波数を基準(0セン
ト)としたときの中心周波数fiのセント値を示
すデータC(fi)を出力(B−A)から
得る。比較器24のB入力に入力される中間周波
数ナンバC(INTER)kは基本周波数を基準
(0セント)としたセント値で示されるものであ
るのに対し、テーブル18から読み出される中心
周波数ナンバC(fi)は最低鍵C2を基準(0セ
ント)としたセント値で示されるものであるの
で、両者の基準が相違する。そのため、引算器2
5において、基本周波数を基準(0セント)
としたときのフオルマント中心周波数fiのセン
ト値を示すデータC(fi)を求め、これ
を比較器24のA入力に加え、A,B両入力のセ
ント値の基準を一致させているのである。 最低鍵C2の基本周波数C2で示すと、
押圧鍵の基本周波数をセント値によつて表わ
した周波数ナンバC()は次式によつて示さ
れる。 C()=1200log2 C2 ……(7) また、フオルマント中心周波数fiをセント値
によつて表わした周波数ナンバC(fi)は次式
によつて示される。 C(fi)=1200log2 fiC2 ……(8) 引算器25における引算の結果得られるデータ
C(fi)は上記(8)式から(7)式を引算した
ものであるので、次式によつて示される。 C(fi)=1200(log2 fiC2−log2
C2) =1200log2 fiC2C2 =1200log2 fi ……(9) 上記(9)式から明らかなように、比較器24のA
入力に与えられるデータC(fi)は、基
本周波数を基準(0セント)としたときのフ
オルマント中心周波数fiのセント値を示すデー
タである。 比較器24ではA入力とB入力に加わるデータ
の大小を比較し、A≦Bのとき“1”を出力す
る。A≦Bとは、倍音中間周波数を示すデータC
(INTER)kがフオルマント中心周波数を示すデー
タC(fi)と同じかそれよりも大きいこ
と、すなわち前記(6)式の条件が満足することを示
す。比較器24の出力(A≦B)は最近傍倍音検
出信号y1として制御回路26に入力される。 また引算器25では、引算結果(B−A)が正
のときすなわちB≧Aのときライン27に“1”
を出力する。このライン27の信号“1”は、フ
オルマント中心周波数fiが基本周波数と同
じかそれよりも高音側に位置することを示す。ラ
イン27の信号が“0”のときは、フオルマント
中心周波数fiが基本周波数よりも低音側に
位置することを示し、その場合は該フオルマント
を形成する必要がない。ライン27の信号はサー
チ命令信号x1として制御回路26に入力される。 加算器28には、周波数ナンバテーブル17か
ら読み出された基本周波数ナンバCC()と
倍音周波数ナンバテーブル21から読み出された
倍音周波数ナンバC(k)とが入力され、両者が加算
される。その結果、最低鍵C2を基準(0セン
ト)としたときの倍音周波数kのセント値を
示すデータC(k)が得られる。テーブル2
1から読み出される倍音周波数ナンバC(k)は基本
周波数を基準(0セント)とする相対的なセ
ント値であるので、加算器28においてこれを最
低鍵C2を基準(0セント)とする絶対的なセン
ト値に直すのである。基本周波数ナンバC(
)は前記(7)式のように示され、倍音周波数ナン
バC(k)は次式のように示される。 C(k)=1200log2 ……(10) 従つて、両者を加算した結果である絶対的な倍
音周波数ナンバC(k)は、 C(k)=1200(log2 C2+log2
) =1200log2 C2・k =1200log2C2 ……(11) と表わすことができる。上記(11)式から明らかなよ
うに、加算器28から得られる倍音周波数ナンバ
C(k)は最低鍵C2の周波数C2を基準と
したときの倍音周波数kのセント値を示すも
のである。 周波数ナンバ変換回路29及び30は、セント
値によつて示された周波数ナンバC(k)及
びC()を通常の周波数に比例する数値(単
位時間あたりの位相増分値を示すデータ)に変換
するための回路である。セント値C(x)に対応
する周波数を(x)とすると、 C(x)=1200log2(x)/C2……(12) なる関係にあるため、(x)は、 (x)=C2・2〓〓 ……(13) なる指数関数によつて求まる。従つて、周波数ナ
ンバ変換回路29及び30は、セント値C(x)
に対応するデータを入力して、上記(13)式によ
つて求まる周波数(x)に比例する数値(
(x)に適宜の定数を掛けた数値)を出力する回
路である。この周波数ナンバ変換回路29及び3
0はリードオンリイメモリ(ROM)によつて構
成することができる。 周波数ナンバ変換回路29は、加算器28から
出力されたセント値形式の倍音周波数ナンバC
(k)を該倍音周波数kに比例する周波
数データ(位相増分値データ)ωciに変換する。
また、周波数ナンバ変換回路30は、周波数ナン
バテーブル17から読み出されたセント値形式の
周波数ナンバC()を該周波数に比例す
る周波数データ(位相増分値データ)ωniに変換
する。 引算器31には、加算器28から出力された倍
音周波数ナンバC(k)とフオルマント中心
周波数ナンバテーブル18から読み出された中心
周波数ナンバC(fi)とが入力され、両ナンバ
の差が求められる。引算器31で求めた差は絶対
値回路32に入力され、その絶対値が求められ
る。従つて、絶対値回路32からはフオルマント
中心周波数fiと倍音周波数kとの差△に
対応する周波数差データC(△)が得られる。
周波数差データC(△)はフオルマント補正レ
ベルテーブル33に入力され、周波数差△に応
じたレベル補正量liを示すデータli(dB)が該
テーブル33から読み出される。フオルマント補
正レベルテーブル33においては、第2図に示す
ような、フオルマント中心周波数fiからの周波
数ずれ量△とそれに対応して必要とされる補正
レベルlとの関係を予じめ記憶している。なお、
テーブル33に記憶するレベル補正量のデータl
i(dB)は前記テーブル20と同様に減衰量で表
わされているものとする。 テーブル33から読み出された補正レベルデー
タli(dB)は加算器34に入力され、フオルマ
ントレベルテーブル20から読み出されたフオル
マント中心成分のレベルデータLi(dB)と加算
される。この加算によつて、前記(2′)式に示し
たようなレベル補正のための演算(l′・L)が実
質的に行なわれる。すなわち、減衰量で表わされ
たデータLi(dB)とli(dB)との加算は対数の
加算に相当し、実質的には、i番目のフオルマン
トの中心成分のレベルLiを示す減衰量データLi
(dB)に対して周波数ずれ量△に対応するレベ
ル補正係数を示すデータli(dB)を乗算したこ
とになる。加算器34の出力は、レベル補正後の
本来のレベルl0(第2図参照)を減衰量によつて
示すデータである。すなわち、第2図を参照して
模式的に説明すれば、レベルLを得るための減衰
量を示すデータLi(dB)に対して補正レベルl
に相当するレベル補正データli(dB)を加算す
ることにより、減衰量が増加され、レベルLより
も低い本来のレベルl0を得るための(Li(dB)
よりも大きな)減衰量を示すデータが得られる。
従つて、加算器34における演算は前記(2)式の演
算(L−l)と実質に等しい結果をもたらす。 加算器34の出力はオアゲート群35を通過し
て、レベル補正済みのフオルマントレベルを示す
データ(L+l)iとして出力される。オアゲート
群35はライン27の信号が“0”のときにレベ
ルデータ(L+l)iを最小レベル(∞dB)を示す
データに強制的に変更するために設けられたもの
である。通常はライン27の信号が“1”であ
り、インバータ36で反転された信号“0”がオ
アゲート群35に与えられるので、加算器34の
出力がオアゲート群35をそのまま通過してレベ
ルデータ(L+l)iとして出力される。ライン2
7の信号が“0”となると、インバータ36の出
力が“1”となり、オアゲート群35内の全オア
ゲートに“1”が入力されてレベルデータ(L+
l)iの全ビツトが強制的に“1”となる。減衰量
を示すレベルデータ(L+l)iの全ビツトが
“1”(すなわち最大値∞dB)ということは、最
大減衰すなわち最小レベル(信号レベルが0であ
ること)を示している。 第10図は第8図のパラメータ計算回路13に
おける動作手順を説明するフローチヤートであ
る。一連のパラメータ計算動作はキーオンパルス
KONPが与えられたときにスタートする。「イニ
シヤライズ」においては、フオルマンの次数iを
最小値1に設定し(i=1)、かつ倍音次数kを
1次に設定する(k=1)。これは、第8図のフ
オルマントカウンタ19及びハーモニツクカウンタ
22をキーオンパルスKONPによつてリセツトす
ることによつて行なわれる。このリセツトによ
り、カウンタ19の出力X及びカウンタ22の出
力Yが夫々「1」に設定される。カウンタ19の
出力Xは、現在の計算の対象とすべきフオルマン
トの次数iを示し、カウンタ22の出力Yは現在
の計算の対象とすべき倍音周波数の次数kを示
す。尚、フオルマントカウンタ19は、1つの固
定フオルマントを構成するフオルマントの最大数
Nに相当するモジユロを少くとももつものとす
る。また、ハーモニツクカウンタ22は最高倍音
次数Mに相当するモジユロMであるとする。 従つて、最初は、カウンタ19の出力(X=
1)にもとづいてi=1のフオルマントに関する
中心周波数ナンバC(fi)とレベルデータLi
(dB)がテーブル18及び20から読み出され
る。また、カウンタ22の出力(Y=1)にもと
づいてk=1すなわち1次倍音周波数(基本周波
数)に関する倍音周波数ナンバC(k)と倍音中
間周波数ナンバC(INTER)kとがテーブル21
及び23から読み出される。 「fi?」すなわちフオルマント中心周
波数fiが押圧鍵の基本周波数以上であるか
否かの比較は、引算器25において行なわれる。
YESのときは、引算器25の出力(B≧A)が
“1”となり、NOのときは“0”となる。最初
は、上述のようにi=1のフオルマント中心周波
数ナンバC(fi)がテーブル18から読み出さ
れるので、i=1の1番目のフオルマント中心周
波数f1に関して上記比較がなされる。YESのと
きは、比較器25の出力(B≧A)からライン2
7を介して制御回路26に与えられるサーチ命令
信号x1が“1”となる。これは、フオルマント中
心周波数fiが押圧鍵の基本周波数より高い
ため、該押圧鍵に対応する楽音信号中にこのi番
目のフオルマントによる成分が含まれるべきであ
るから、このi番目のフオルマントの中心周波数
fiに最も近い倍音周波数kをサーチすべき
であることを命令するための信号である。逆に、
NOのときは、上記サーチ命令信号x1は“0”で
あり、上記サーチを命令しない。これは、フオル
マント中心周波数fiが押圧鍵の基本周波数
より低いため、該押圧鍵に対応する楽音信号中に
このi番目のフオルマントによる成分を含める必
要がないからである。NOの場合は、ライン27
の信号“0”によつてオアゲート群35を介して
レベルデータ(L+l)iを強制的にオール“1”
(レベル0)とし、レベルをなくすことによりi
番目のフオルマントを消去するようにしている。
(第10図の(L+l)i→∞)。第10図の
「RAM15へ」の意味は、そのとき出力されてい
るデータωci,ωni,(L+l)iをバツフアRAM1
5(第6図)に取り込むことを意味する。「fi
?」がNOの場合は、減衰量∞dB(レベル
0)のデータ(L+l)iがRAM15に記憶され
るので、後にFM演算回路16で演算を行なつた
ときそのレベル0のデータ(L+l)iに対応する
i番目のフオルマントは発生されない。 「fi≦k+(k+1)/2?」では、カウ
ンタ2 2の出力Yによつて現在指示されている倍音次数
kに関して前記(6)式の条件が満足されるか否かを
判断する。前述の通り、この判断は比較器24に
て行なわれる。NOの場合、「k==M?」の判断
を行なう。これがNOであれば、次数kに1を増
加して(k+1→k)、次の倍音を指定し、再び
比較器24による上記判断に戻る。 「fi≦k+(k+1)/2?」がYESのと
きは、 現在の倍音次数kに対応する倍音周波数k
フオルマント中心周波数fiに最も近い倍音周波
数であることを意味する。このとき、比較器24
の出力(A≦B)すなわち最近傍倍音検出信号y1
が“1”となる。このときの倍音周波数ナンバC
(k)にもとづいて引算器31乃至加算器3
4の経路で計算されたレベル補正済みのレベルデ
ータ(L+l)i及び周波数データωci,ωniをバ
ツフアRAM15に取り込む(RAM15へ)。 「RAM15へ」の処理を終えると、i番目の
フオルマントに関する計算処理が終了するので、
「i=N?」へ移り、NOの場合は「i+1→i」
を行なつて次のフオルマントを指定する。iの値
が変わり、次のフオルマントが指定されると再び
fi?」に戻り、前述と同様の処理を繰
返す。また、比較器24による上記判断「fi
+(k+1)/2?」がYESとならないまま
次数 kが最大値Mに達したとき(k=M?がYESの
とき)も「i=N?」へ移り、次のフオルマント
を指定する。iの値が徐々に増加し、やがて「i
=N?」がYESとなると、全フオルマントに関
する計算が終了する。 第10図に示す手順は、制御回路26によつて
制御される。制御回路26の内部は第11図に示
すように構成されている。第11図において、制
御回路26は、フオルマントカウンタ19(第8
図)の出力Xがフオルマントの合計数Nに達した
か否か(X=Nは否か)を検出する検出器37
と、ハーモニツクカウンタ22(第8図)の出力
Yが最高倍音次数Mに達したか否か(Y=Mか否
か)を検出する検出器38と、これら検出器3
7,38の出力及び引算器25からのサーチ命令
信号x1及び比較器24からの最近傍倍音検出信号
y1及びキーオンパルスKONP及びステート信号
ST1,ST2,ST3を遅延フリツプフロツプ40,
41,42で1ビツトタイム遅延したものを夫々
入力したステート制御ロジツク39とを含んでい
る。 ステート制御ロジツク39は、入力される信号
x1,y1等に応じて第12図に示す手順でステート
信号ST1,ST2,ST3の状態を変え、状態の変化
に応じて倍音次数増加信号y2、フオルマント次数
増加信号x2、アドバンス信号Adv、計算終了信号
ENDを出力するようにロジツクが組まれてい
る。キーオンパルスKONPが与えられたとき、ス
テート制御ロジツク39ではステート信号ST1
ST2,ST3を“000”にして、制御動作をスタート
する。この状態で、サーチ命令信号x1が“1”で
あるか否かを調べる(x1=1?)。これにより、
第10図における「fi?」の判断が実行
される。YESのときは、最近傍倍音検出信号y1
“1”であるか否かを調べる(y1=1?)。「y1
1?」がNOのときは「Y=M」が成立している
か否かを検出器38の出力にもとづいて調べる。
前述のように、最初はY=1にリセツトされるの
で「Y=M?」はNOであり、ステート信号
ST1,ST2,ST3の状態を“101”に変えて倍音次
数増加信号y2を発生し(y2→“1”)、その後、ス
テート信号ST1,ST2,ST3の状態を“000”に戻
す。 制御回路26から出力される倍音次数増加信号
y2はハーモニツクカウンタ22(第8図)のカウ
ント入力に加わる。この信号Y2が“1”になる
と、ハーモニツクカウンタ22の内容Yが1カウ
ントアツプされ、Yによつて指定する倍音次数k
を1つ上の値に増加する。例えば、最初に信号y2
が“1”になるとY=2となり、k=2すなわち
2次倍音周波数2に対応する倍音周波数ナン
バC(k)及び倍音中間周波数ナンバC(INTER)k
がテーブル21及び22から読み出されるように
なる。これにより、比較器24のB入力に加わる
C(INTER)kの値が変わり、2次倍音周波数2
がフオルマント中心周波数fiの最近傍であ
るか否かが比較される。 制御回路26内のステート制御ロジツク39で
は、比較器24から出力される最近傍倍音検出信
号y1が“1”となつたか否かを再び調べる。NO
の場合は、「Y=M」がNOであることを確認した
上で、再び倍音次数増加信号y2を“1”にする。
ここれにより、ハーモニツクカウンタ22(第8
図)の内容Yが更に1カウントアツプされ、倍音
次数kを1つ上の値(例えばk=3)に増加す
る。 こうして、倍音次数増加信号y2を繰返し発生し
て、ハーモニツクカウンタ22の内容Yを順次カ
ウントアツプし、倍音次数kを初期値1から順
に、2,3,4……と増加していく。従つて、比
較器24(第8図)では低次の倍音から順に前記
(6)式(第10図のfi≦k+(k+1)/2
?)が成 立するか否かを比較していく。ハーモニツクカウ
ンタ22の出力Yが、フオルマント中心周波数
fiに最も近い倍音周波数kの次数kを指示し
ているとき、比較器24の条件が成立し、最近傍
倍音検出信号y1が“1”となる。 制御回路26内のステート制御ロジツク39で
は、信号y1が“1”となつたことを確認した上で
(y1=1?がYES)、ステート信号ST1,ST2
ST3の状態を“001”に変え、アドバンス信号
Advを出力し(Adv→“1”)、その後ステート信
号ST1,ST2,ST3の状態を“100”に変える。従
つて、アドバンス信号Advは、最近傍の倍音が検
出された1ビツトタイム後に発生され、その1ビ
ツトタイム後に消去される。すなわち、アドバン
ス信号Advはクロツクパルスφの1周期分の時間
だけ“1”となる。 アドバンス信号Advはアドレス発生器14(第
6図、第9図)に供給される。第9図において、
アドレス発生器14はフオルマントの最大数Nに
対応するモジユロNのアドレスカウンタ43とフ
リツプフロツプ44を含んでいる。カウンタ43
及びフリツプフロツプ44はキーオンパルス
KONPによつてリセツトされる。従つて、パラメ
ータ計算回路13(第8図)で計算処理を行なつ
ている間は該フリツプフロツプ44はリセツト状
態となつており、その出力Qは“0”を保持して
いる。このフリツプフロツプ44の出力“0”は
インバータ45で反転され、該インバータ45の
出力“1”が入力されたアンド回路46を動作可
能にする。また、フリツプフロツプ44の出力Q
はリード/ライト制御信号R/Wとしてバツフア
RAM15(第6図)のリード/ライト制御入力
に与えられる。このフリツプフロツプ44の出力
Qすなわちリード/ライト制御信号R/Wが
“0”のときはバツフアRAM15は書込みモード
に設定され、“1”のときに読み出しモードに設
定される。従つて、押鍵当初に、パラメータ計算
回路13で計算処理が行なわれている間は、バツ
フアRAM15は書込みモードに設定されてい
る。また、書込みモードのときはアンド回路46
(第9図)が動作可能となつており、アドバンス
信号Advが該アンド回路46を通過し、オア回路
47を介してカウンタ43のカウント入力に与え
られる。カウンタ43の出力ADRSはバツフア
RAM15(第6図)のアドレス入力に与えられ
る。 キーオンパルスKONPによつてリセツトされた
状態においては、アドレスカウンタ43の出力
ADRSはアドレス0を指定している。従つて、最
初は、バツフアRAM15のアドレス0にデータ
ωci,ωni,(L+l)iが夫々書込まれる。アドバ
ンス信号Advが発生される直前、すなわち最近傍
倍音検出信号y1が“1”となつたときは、フオル
マント中心周波数fi(但しi=1)の最近傍の
倍音周波数kの次数kを示す出力Yがハーモ
ニツクカウンタ22(第8図)から出力されてお
り、この最近傍倍音周波数kを示すデータω
ci及びこの最近傍倍音周波数kとフオルマン
ト中心周波数fiの差△に応じてレベル補正さ
れたレベルデータ(L+l)iがパラメータ計算回
路13(第8図)から出力され、これらのデータ
ωci,(L+l)i及びωniがバツフアRAM15のア
ドレス0の位置に書込まれている。アドバンス信
号Advの発生によつてアドレスカウンタ43が1
カウントアツプされると、その出力ADRSによつ
てバツフアRAM15の次のアドレス(1)が書込み
アドレスとして指定される。従つて、アドバンス
信号Advが発生する直前に、前のアドレス(0)
に書込まれた最近傍倍音周波数kに関するデ
ータωci,(L+l)i及びωniが、前アドレス
(0)に保持される。 アドバンス信号Advを発生した後は、検出器3
7(第11図)によつて「X=N」が検出されて
いないことを確認した上で(第12図の「X=
N?」がNO)、ステート信号ST1,ST2,ST3
状態を“010”に変えて、フオルマント次数増加
信号x2を発生する(x2→“1”)。その後ステート
信号ST1,ST2,ST3の状態を“000”に戻して
「x1=1?」の判断に戻る。 制御回路26から出力されるフオルマント次数
増加信号x2はフオルマントカウンタ19(第8
図)のカウント入力に加わる。この信号x2
“1”になると、カウンタ19の内容Xが1カウ
ントアツプされ、Xによつて指定するフオルマン
トの次数iを1つ上の値に増加する。例えば、最
初に信号x2が“1”になつたときはカウンタ19
の出力Xが「2」となり、i=2すなわち2番目
のフオルマントの中心周波数f2に対応する周波
数ナンバC(fi)とレベルデータLi(dB)がテ
ーブル18及び20から読み出されるようにな
る。これにより、比較器24(第8図)のA入力
に加わるC(fi)の値が変わり、2番目
(i=2)のフオルマントの中心周波数f2の最
近傍の倍音周波数kを検出するための比較が
なされるようになる。すなわち、前述と同様に、
「y1=1?」がYESとなるまですなわち最近傍倍
音検出信号y1が発生されるまで、倍音次数増加信
号y2を繰返し発生し(y2→“1”)、ハーモニツク
カウンタ22の内容Yを更に増加する。 最近傍倍音検出信号y1が“1”となると、前述
と同様にアドバンス信号Advが発生され、アドレ
スカウンタ43(第9図)が更に1カウントアツ
プされる。これにより、アドバンス信号Advによ
つて1アドレス進められる前のバツフアRAM1
5のアドレス(例えばアドレス1)に、i=2の
ときのフオルマント中心周波数f2に最も近い倍
音周波数kのデータωci,(L+l)i,及びω
niが取り込まれる。 以上のように、「X=N?」がYESとなるま
で、フオルマント次数増加信号x2が繰返し発生
され(x2→“1”)、各フオルマント毎に(i=
1,2,……N)、その中心周波数fiに最も近
い倍音周波数kが検出され、検出した倍音周
波数kに対応するデータωci,(L+l)i,ω
niがバツフアRAM15に順次取り込まれる。
尚、この例では、変調波に対応する周波数データ
ωniとして押圧鍵の基本周波数を示すデータを用
いるので、このデータωniはiが変わつても変化
しない。 フオルマントカウンタ19の出力Xがフオルマ
ントの最大数Nに達している状態で、アドバンス
信号Advが発生され、ステート信号ST1〜ST3
状態が“100”となると、第12図の「X=
N?」はYESとなる。これにより、ステート信
号ST1〜ST3の状態が“110”に変えられ、計算終
了信号ENDがステート制御ロジツク39から発
生される。(END→“1”)。その後、ステート信
号ST1〜ST3の状態が“111”に変わり、計算終了
信号ENDが消去され、計算処理を終える。 計算終了信号ENDはアドレス発生器14のフ
リツプフロツプ44(第9図)のセツト入力Sに
加えられる。これにより該フリツプフロツプ44
がセツトされ、リード/ライト制御信号R/Wが
“1”となる。従つて、バツフアRAM15は読み
出しモードに設定される。また、フリツプフロツ
プ44の出力“1”がアンド回路48(第9図)
に入力され、該アンド回路48を介しクロツクパ
ルスφが選択され、オア回路47を介してアドレ
スカウンタ43のカウント入力に与えられる。他
方、インバータ45の出力は“0”となり、アン
ド回路46は動作不能となる。計算終了信号
ENDが発生するのは、すべてのフオルマントに
関するパラメータ(ωci,(L+l)i,ωni)の計
算を終えたときであり、バツフアRAM15の全
アドレスNにそれらの計算結果が取り込まれてい
る。 ところで、「x1=1?」(第12図)がNOのと
きは、直ちにアドバンス信号Advが発生される
(Adv→“1”)。このときは、引算器25(第8
図)の出力(B≧A)が“0”であり、ライン2
7の信号“0”によつてオアゲート群35から出
力されるレベルデータ(L+l)iがすべて“1”
(レベル0)となる。従つて、レベル0を示すレ
ベルデータ(L+l)iが他のデータωci,ωni
共にバツフアRAM15に取り込まれる。その
後、フオルマント次数増加信号x2を発生して(x2
→“1”)、次のフオルマントの中心周波数fi
示す周波数ナンバC(fi)をテーブル18から
読み出す。次数iが増加すると、中心周波数fi
が高くなるので、やがて引算器25の出力(B≧
A)が“1”となり、サーチ命令信号x1が“1”
となる。 また、最近傍の倍音周波数kを検出するこ
とができないまま、ハーモニツクカウンタ22の
出力Yが最大値Mに達すると、「Y=M?」(第1
2図)がYESとなり、アドバンス信号Advが発生
される(Adv→“1”)。最近傍倍音検出信号y1
発生されないまま(「y1=1?」がNO)、「Y=
M?」がYESとなつたとということは、フオル
マント中心周波数fiが最高次(k=M)の倍音
周波数Mよりもはるかに高いことを意味す
る。従従つてこのとき、引算器31から絶対値回
路32(第8図)を経て出力される周波数差△
を示すデータC(△)はかなり大きな値であ
り、フオルマント補正レベルテーブル33から読
み出されるレベル補正量データli(dB)は無限
大の減衰量を示し、レベルデータ(L+l)iも無
限大の減衰量(レベル0)を示すオール“1”と
なる。従つて、アドバンス信号Advが発生するこ
とにより、バツフアRAM15に最高次(k=
M)の倍音周波数Mにもとづいて計算したデ
ータωci,(L+l)i,ωniが取り込まれるが、そ
のレベルデータ(L+l)iがレベル0を示すの
で、これに対応するフオルマントは事実上形成さ
れない。 次にFM演算回路16における周波数変調演算
によるフオルマント合成について説明する。第9
図のアドレスカウンタ43はモジユロNであるの
で、フオルマントカウンタ19(第8図)の出力
XがNのときに発生されるアドバンス信号Adv
(N個目のアドバンス信号Adv)該がアドレスカ
ウンタ43に与えらると、該カウンタ43の出力
ADRSが初期値(アドレス0)に戻る。その直後
に発生される計算終了信号ENDによつてフリツ
プフロツプ44(第9図)がセツトされ、読み出
しモード切換えられるので、バツフアRAM15
ではアドレス0に記憶されているデータωci,ω
ni,(L+l)i(但しi=1)から読み出しを始め
る。以後は、アンド回路48及びオア回路47
(第9図)を介して与えられるクロツクパルスφ
によつてアドレスカウンタ43が順次カウンタア
ツプされるので、バツフアRAM15のN個のア
ドレス(アドレス0からN―1)に記憶されてい
る各フオルマント(i=1,2,……N)のデー
タωci,ωni,(L+l)iがクロツクパルスφに従
つて順次(i=1,2,……Nの順で)かつ繰返
し読み出される。すなわち、クロツクパルスφ
と、このクロツクパルスφに従つてバツフア
RAM15からデータωci,ωni,(L+l)iが時分
割的に読み出される各フオルマント(i=1,
2,3……N)とのタイミング関係を示すと第1
3図のようになる。 第6図において、バツフアRAM15から時分
割的に読み出された各フオルマント(i=1,
2,3……N)に関する中心周波数データ(搬送
波データ)ωci及び押圧鍵の基本周波数データ
(変調波データ)ωniは、アキユムレータ49及
び50に夫々入力され、同じ次数のもの同志が累
算される。アキユムレータ49は加算器51とク
ロツクパルスφによつてシフト制御されるNステ
ージのシフトレジスタ52とを有し、各フオルマ
ント(i=1,2,3……N)のデータωciを時
分割的に累算し得るようになつている。すなわ
ち、シフトレジスタ52から出力される累算値
q・ωciのタイミング(次数i)とバツフアRAM
15から加算器51に与えられるデータωciのタ
イミング(次数i)とは同期しており(同じiで
ある)、同じ次数iのデータωciが繰返し加算さ
れてその累算値q・ωciが各次数毎に時分割的に
出力される。ここで、qは繰返し加算の回数を示
す整数であり、1,2,3…というように時間経
過とともに変化する変数である。アキユムレータ
50もアキユムレータ49と同様に加算器とNス
テージのシフトレジスタを含み、各次数iに対応
するデータωniを時分割で累算して各々に対応す
る累算値q・ωniを時分割的に出力する。 周知のように、アキユムレータ49及び50は
位相角2πに対応する所定のモジユロを夫々も
ち、累算値q・ωciあるいはq・ωniがそのモジ
ユロ数に達する(あるいは越える)毎にそのモジ
ユロ数を引いた値まで該値q・ωciあるいはq・
ωniが減少する。従つて、累算値q・ωciあるい
はq・ωniは、各々の所定のモジユロ数を最大値
として増加を繰返す関数である。その繰返し周波
数は、データωciあるいはωniによつて示された
フオルマント中心周波数fiに最近傍の倍音周波
数kあるいは押圧鍵の基本周波数に等し
い。 アキユムレータ50から出力されたデータq・
ωniは正弦数テーブル53のアドレス入力に加わ
り、該データq・ωniを位相角情報として正弦波
振幅値sin q・ωniを該テーブル53から読み出
す。この正弦波振幅値sin q・ωniは前記(3)式の
変調波sin ωnitに相当する。テーブル53か
ら読み出された変調波信号sin q・ωniは乗算器
54に入力され、インデツクスROM55(ROM
はリードオンリイメモリの略)から読み出された
変調指数Iiが乗算される。 インデツクスROM55にはボイスセレクタ1
2からのボイスコードVCとアドレス発生器14
(第9図のアドレスカウンタ43)からのアドレ
ス信号ADRSとが入力されている。インデツクス
ROM55には、ボイスセレクタ12で選択可能
な各音色毎に(各固定フオルマント毎に)、N個
の(i=1,2,……N)フオルマントのスペク
トルエンベロープを設定する変調指数Iiを夫々
予じめ記憶している。インデツクスROM55で
は、ボイスコードVCによつて所望の音色に対応
するN個のデータから成る1組の変調指数Ii
(但しi=1,2,……N)を選択し、その中か
らアドレス信号ADRSに応じてバツフアRAM1
5の読み出しに同期して各次数iの(データωc
,ωni,(L+l)iと同じ次数iの)変調指数I
iを時分割的に読み出す。従つて、乗算器54で
は同じ次数iのもの同志が同期して乗算される。 加算器56においては、アキユムレータ49か
ら出力されたデータq・ωci(これは前記(3)式に
おける搬送波の位相角ωcitに対応している)
と、乗算器54から出力される変調波信号Ii
sin q・ωniとが加算される。加算器56の出力
(q・ωci+Ii sin q・ωni)は正弦波テーブル
57のアドレス入力に与えられ、これを位相情報
として正弦波振幅値sin(q・ωci+Ii sin
q・ωni)を該テーブル57から読み出す。とこ
ろで、この例では後段の計算の容易化のために正
弦波テーブル57には正弦波振幅値を対数で表わ
したものが記憶されているものとする。従つて、
テーブル57からは対数の正弦波振幅値log sin
(q・ωci+Ii sin q・ωni)が読み出される。 こうして、正弦波テール57からは、搬送波
(データωciによつて示されるフオルマント中心
周波数fiに最近傍の倍音周波数kをもつも
の)を変調波(データωniによつて示される押圧
鍵の基本周波数をもつもの)によつて変調指
数Iiで周波数変調した信号sin(q・ωci+Ii
sin q・ωni)が対数表示形式で得られる。 加算器58は、正弦波テーブル57から出力さ
れた対数形式の周波数変調信号log sin(q・ωci
+Ii sin q・ωni)と対数形式の振幅係数log
iとを加算することにより、振幅係数Aiを周波
数変調信号sin(q・ωci+Ii sin q・ωni)に
乗算するための回路である。対数同志の加算はリ
ニア値の乗算に相当するため、振幅係数Aiの乗
算を簡単な構成の加算器58によつて行なうこと
ができる。 エンベロープ発生器59は、楽音信号の発音開
始時から消音時までに至る振幅エンベロープ信号
を各音色に対応して夫々予じめ記憶しており、ボ
イスセレクタ12から与えられるボイスコード
VCによつて所望の音色に対応する振幅エンベロ
ープ信号が選択される。このエンベロープ発生器
59内には読み出し制御回路を含んでおり、キー
オンパルスKONPが与えられたときに該読み出し
制御回路をトリガして、上記の如く選択された1
つの振幅エンベロープ信号を時間経過に伴つて読
み出す。このエンベロープ発生器59から読み出
される振幅エンベロープ信号log D(t)も対数
形式で表わされているものとする。 加算器60は、バツフアRAM15から時分割
的に読み出される各フオルマント(i=1,2…
…N)に対応するレベルデータ(L+l)iと振幅
エンベロープ信号log D(t)とを加算し、各フ
オルマント(i=1,2,……N)に対応する対
数形式の振幅係数log Aiを求める。レベルデー
タ(L+l)iは減衰量を示しているので対数形式
で表わされている。従つて、加算器60では、レ
ベル補正済みのフオルマントレベルデータに振幅
エンベロープ信号D(t)を乗算すると同等の演
算が行なわれる。従つて、前記(2)式あるいは
(2′)式に示す振幅係数Aと同等の振幅係数Ai
(但しi=1,2,……N)が対数表示形式(log
i)で加算器60から得られる。この加算器6
0から出力される振幅係数log Aiが加算器58
に与えられる。 こうして、フオルマント中心成分(ωci)の移
動量に対応するレベル補正のなされた振幅係数A
iによつてレベル制御された(すなわちレベル補
正された)周波数変調信号Ai sin(q・ωci
i sin q・ωni)が対数表示形式で加算器58
から出力される。この対数表示形式の周波数変調
信号log Ai sin(q・ωci+Ii sin q・ωni
は対数―リニア変換回路61でリニア表示形式に
変換され、アキユムレータ62に加えられる。 アキユムレータ62は時分割的に与えられる各
フオルマント(i=1,2,……N)に関する周
波数変調信号Ai sin(q・ωci+Ii sin q・
ωni)を波形振幅サンプリング時間毎に合計する
回路である。加算タイミングを示す信号ACCと
してクロツクパルスφがアキユムレータ62に入
力されており、第13図のACCの欄に示すよう
にクロツクパルスφの立下り時に、すなわち各フ
オルマント(i=1,2,3,……N)の時分割
タイムスロツトの中間タイミングにおいて、各フ
オルマントの周波数変調信号Ai sin(q・ωci
+Ii sin q・ωni)を累算する。アキユムレー
タ62の出力はレジスタ63に入力される。レジ
スタ63のロード制御信号LOADは、第13図に
示すように、N番目のフオルマントの時分割タイ
ムスロツトの後半においてクロツクパルスφの立
下りよりやや遅れて発生する。このロード制御信
号LOADの立上り時にアキユムレータ62の出力
をレジスタ63に取り込む。また、アキユムレー
タ62のクリア制御信号CLRは、第13図に示
すように、ロード制御信号LOADと同時に発生す
るが、このクリア制御信号CLRの立下り時にア
キユムレータ62がクリアされるものとする。従
つて、1番目(i=1)のフオルマントに対応す
る周波数変調信号(その瞬時の振幅値)Ai sin
(q・ωci+Ii sin q・ωni)から順にN番目
(i=N)のものまでがすべてアキユムレータ6
2で加算されると、その加算結果がレジスタ63
に取り込まれ、その直後にアキユムレータ62の
内容がクリアされる。こうして、レジスタ63か
らは1サンプリング時間における全フオルマント
(i=1,2……N)の周波数変調信号の合計振
幅値 が出力される。これは前記(3)式と等価である。レ
ジスタ63の出力はデイジタル―アナログ変換路
64でアナログ信号(前記(3)式の楽音信号e
(t)と同じもの)に変換され、サウンドシステ
ム65を経由して楽音信号が発音される。 次に、前記「対策I」による改良を施す例につ
いて第14図を参照して説明する。 第14図において、メイン系列66は第6図に
示した電子楽器と全く同一構成(鍵盤10からサ
ウンドシステム65に至る構成)を用いる。すな
わち、第6図の構成に対して第14図のサブ系列
67を追加することにより前記「対策I」による
改良が達成される。なお、「対策I」について再
度言及すると、第4図a及びbに2点鎖線で示す
ように、フオルマント中心周波数fiの最近傍の
倍音周波数kの隣の倍音周波数(k+1)
または(k−1)を中心成分としてもう1
つのフオルマントを形成することである。サブ系
列67は、第4図aまたはbに2点鎖線で示すよ
うなもう1つのフオルマントを形成するためのも
のである。 サブ系列67において、比較器68のA入力に
はメイン系列66内のパラメータ計算回路13内
の引算器25(第8図)から出力される周波数ナ
ンバ(Cfi)が入力され、B入力には倍
音周波数ナンバテーブル21(第8図)から出力
される倍音周波数ナンバC(k)が入力される。周波
数ナンバC(fi)は基本周波数を0
セントとしたときのフオルマント中心周波数fi
のセント値を示し、倍音周波数ナンバC(k)は基本
周波数を0セントとしたときの倍音周波数k
のセント値を示す。従つて、この比較器68
においてフオルマント中心周波数fiと倍音周波
数kの高低が比較される。すなわち、fi
のとき比較器68の出力(A=B)が
“1”となり、fi>kのとき(第4図aに
該当するとき)比較器68の出力(A>B)が
“1”となり、fi<kのとき(第4図bに
該当するとき)比較器68の出力(A<B)が
“1”となる。 他方、ハーモニツクカウンタ22(第8図)の
出力Yが加算器69及び引算器70に加えられて
おり、加算器69ではYの値に対して1を加算
し、引算器70ではYの値から1を引算する。比
較器68の出力(A>B)が“1”のときはセレ
クタ71で加算器69の出力(k+1)を選択
し、比較器68の出力(A<B)が“1”のとき
はセレクタ71で引算器70の出力(k−1)を
選択する。倍音周波数ナンバテーブル72は第8
図の倍音周波数ナンバテーブル21と同様に基本
周波数(1次倍音周波数)を0セントとした
ときの各倍音周波数のセント値を夫々記憶してお
り、セレクタ71で選択されたデータ(k+1)
または(k−1)に応じて倍音周波数ナンバC
(k′)を読み出す。fi>kのとき(第4図a
のとき)はデータ(k+1)にもとづいて、ハー
モニツクカウンタ22(第8図)の出力Yが示す
倍音次数kの1つ上の倍音周波数(k+1)
を示す倍音周波数ナンバC(k′)を読み出す。ま
た、fi<kのとき(第4図bのとき)はデ
ータ(k−1)にもとづいてYが示す倍音次数k
の1つ下の倍音周波数(k−1)を示す倍音
周波数ナンバC(k′)を読み出す。 テーブル72から読み出された倍音周波数ナン
バC(k′)は加算器73に入力され、メイン系列
66の周波数ナンバテーブル17(第8図)から
与えられる押圧鍵の周波数ナンバC()と加
算される。この加算器73は第8図の加算器28
と同様に、倍音周波数ナンバC(k′)を最低鍵
C2の周波数C2を基準とするセント値に直すた
めのものである。加算器73から出力された修正
済みのセント値から成る倍音周波数ナンバC
(k′)は周波数ナンバ変換回路74に加えら
れ、通常の周波数に比較するデータωciに変換さ
れる。このデータωciは前記(4)式の第2項におけ
る搬送波の角周波数ωciに対応するものである。
また、変調波の角周波数に対応するデータωni
としては、メイン系列66の周波数ナンンバ変換
回路30(第8図)から与えられる押圧鍵の基本
周波数に対応するデータωniを用いるものと
する。 また、メイン系列66のフオルマントカウンタ
19(第8図)の出力Xがフオルマント補強レベ
ルテーブル75に入力されている。このテーブル
75は各音色毎に、各フオルマント(i=1,
2,3……N)の補強レベル(第4図のレベル
l0′を得るためのもの)を減衰量で予じめ記憶した
もで、ボイスコードVCに応じて1組(i=1,
2,……N)の補強レベルが選択され、その中か
ら出力Xに応じてi番目(i=1,2,……N)
のフオルマントの補強レベルデータL′iが読み出
される。テーブル75から読み出された補強レベ
ルデータL′iはオアゲート群76を通過してバツ
フアRAM77に入力される。また、データωni
及びωciもバツフアRAM77に入力される。 比較器68の出力(A=B)が“1”のときは
オアゲート群76内の全オア回路に“1”が入力
され、補強レベルデータL′iが強制的にオール
“1”(最大減衰量すなわちレベル0)に設定され
る。これにより、fi=kのときは、サブ系
列67においてもう1つのフオルマント(第4図
の2点鎖線)は形成されない。 バツフアRAM77には第6図のバツフアRAM
15と同様にアドレス発生器14から出力される
アドレス信号ADRSとリード/ライト制御信号
R/Wが与えられる。従つて、バツフアRAM7
7はメイン系列66におけるバツフアRAM15
(第6図)に完全に同期して書込み及び読み出し
が制御される。 読み出しモード時にバツフアRAM77から読
み出された各データωci,ωni,L′iはFM演算回
路78に入力される。このFM演算回路78はメ
イン系列66のFM演算回路16(第6図)と全
く同一構成であり、キーオンパルスKONP、ボイ
スコードVC、及びアドレス信号ADRSがメイン
系列66から与えられる。従つて、FM演算回路
78においては、前記(4)式の第2項に相当する周
波数変調演算 を実行し、これにより第4図aまたはbに2点鎖
線で示すもう1つのフオルマントが合成される。
FM演算回路78の出力信号e′(t)はメイン系
列66に加えられ、該メイン系列66で実行され
た前記(4)式の第1項に相当する周波数変調演算の
結果 とミキシングされた後、サウンドシステム65
(第6図)に供給される。 次に、前記「対策」による改良を施す例につ
いて第15図を参照して説明する。 第15図は第6図及び第8図の実施例の変更部
分のみを抽出して示す図であり、その他の部分は
第6図、第8図、第9図に示すものと全く同一の
ものを用いるものとする。すなわち、前述の第6
図及び第8図の実施例において、第15図に示す
変更を施すことにより前記「対策」による改良
が達成される。ここで「「対策」について再度
言及すると、フオルマント中心周波数fiとその
最近傍の倍音周波数kとの差△に応じて変
調指数Iiを制御することにより、第5図a及び
bに破線で示すように△が増す程フオルマント
のスペクトルエンベロープを平担にすることであ
る。 この「対策」を実現する場合、第8図に示す
パラメータ計算回路13において、フオルマント
補正レベルテーブル33及び加算器34を除去
し、フオルマントレベルテーブル20から読み出
したレベルデータLi(dB)をオアゲート群35
に直接入力する。従つて、FM演算回路16(第
6図)で利用するレベルデータ(L+l)iはレベ
ル補正されていないデータすなわちLi(dB)と
同じデータである。また、第6図のインデツクス
ROM55と乗算器54との間に第15図に示す
ように修正回路79を設けると共に、インデツク
ス修正テーブル80を設ける。パラメータ計算回
路13内の絶対値回路32(第8図)から出力さ
れる周波数差データC(△)をインデツクス修
正テーブル80にアドレス入力する。 インデツクス修正テーブル80には、フオルマ
ント中心周波数fiからの周波数ずれ△と変調
指数修正値Sとの関係を予じめ記憶しておき、周
波数差データC(△)に応じて変調指数修正値
Sを読み出す。この修正値Sは修正回路79に入
力され、インデツクスROM55から読み出され
た変調指数Iiの値を修正する。修正回路79は
乗算器あるいは加算器によつて構成するとよい。
周波数ずれ△が大きくなる程、変調指数Ii
大きな値SIiになるよう修正されるものとする。
修正回路79で修正された変調指数SIiは乗算器
54で変調波sin q・ωniに乗算される。 以上の構成により、FM演算回路16(第6
図)における演算において搬送波(ωci)として
用いる倍音周波数kと本来のフオルマント中
心周波数fiとのずれ△が大きくなる程、該演
算において用いる変調指数SIiの値を大きくし、
その結果得られるフオルマントのスペクトルエン
ベロープを第5図a,bに示すように平担にす
る。これにより「対策」によるレベル補正の目
的を達成することができる。 次に、パラメータ計算回路13(第6図、第8
図)の代わりにパラメータROM81を用いてこ
の発明の目的を達成するようにした実施例につい
て第16図を参照して説明する。 パラメータROM81は、フオルマント合成の
ための周波数変調演算に必要な1組(i=1,
2,……N)のパラメータ(搬送波の周波数を示
すデータωci、変調波の周波数を示すデータωn
、変調指数Ii、レベルデータLi)を鍵盤82
の各鍵毎にかつボイスセレクタ83で選択可能な
各音色(各固定フオルマント)毎に夫々予じめ記
憶したリードオンリイメモリ(ROM)から成
る。1つのデータωci,ωni,Ii、あるいはLi
1ワードとすると、1つのフオルマントのための
パラメータ(ωci,ωni,Ii、及びLi)は4ワー
ドから成り、1つの鍵に対応する1組(i=1,
2,3……N)のパラメータ(ωci,ωni,Ii
びLi)は4・Nワードから成る。鍵盤82の全
鍵数をR個とし、ボイスセレクタ83で選択可能
な音色数をTとすると、パラメータROM81に
要求される容量は、4・N・R・Tワードであ
る。ここで、1個の固定フオルマントを構成する
フオルマントの数Nを8とし、鍵盤82の全鍵数
Rを25鍵とし、音色数Tを4音色とすると、4・
N・R・T=4×8×25×4=3200ワードとな
る。 パラメータROM81の記憶フオーマツトの一
例を第4表に示す。音色数は、音色TA,TB,
TC,TDから成る4音色とし、鍵数は鍵F3から
F5までの25鍵とし、フオルマント数はN=8で
あるとしている。パラメータROM81は、各音
色TA,TB,TC,TDに対応する4つの大エリア
を具え、各大エリアは鍵F3乃至F5に対応する25
個の中エリアから成り、各中エリアは1組のフオ
ルマントの各次数i=1,2,……8に対応する
8個の小エリアから成る。そして、各小エリアに
はそのフオルマントを合成するための4つのパラ
メータωci,ωni,Ii,Liを示すデータωci,ωn
,I1,L1……が夫々記憶されている。
【表】 搬送波の周波数データωciとしてパラメータ
ROM81の各小エリアに記憶されるデータωc
,ωc2,ωc3,……は、その音色(TA,TB,
TC,またはTD)を実現するための固定フオルマ
ントにおけるi番目(i=1,2……8)のフオ
ルマント中心周波数fi(すなわちfif2ω,
……f8)に最も近い倍音周波数K(これは
鍵F3……F5によつて夫々異なる)を示すデータ
である。変調波の周波数データωniとして記憶さ
れるデータωn1,ωn2,……は、一般的には、そ
の鍵(F3……F5)の基本周波数を示すデータ
である。変調指数Iiを示すデータI1,I2,……
は、その音色(TA,TB,TCまたはTD)を実現
するための固定フオルマントにおけるi番目(i
=1,2,……8)のフオルマントのスペクトル
エンベロープを設定する変調指数である。ここ
で、前記「対策」と同様と変調指数Iiの制御
によつてレベル補正を行なう場合は、本来のフオ
ルマント中心周波数fiと搬送波(ωci)との周
波数ずれ△に応じた修正Sを本来の変調指数に
対して施した値SIiを変調指数Iiを示すデータ
I1,I2……として夫々予じめ記憶するものとす
る。レベルデータLiは、その音色(TA,TB,
TC,またはTD)を実現するための固定フオルマ
ントにおけるi番目(i=1,2,……8)のフ
オルマントのレベル(L1,L2……)を示すデー
タである。ここで、前記第6図の実施例と同様に
振幅レベルの補正によつてこの発明に係るレベル
補正を行なう場合は、本来のフオルマント中心周
波数fiと搬送波(ωci)との周波数ずれ△に
応じたレベル補正量liによつて本来のレベルLi
を補正したデータ(第8図のレベルデータ(L+
l)iに相当するデータ)をレベルデータL1,L2
L3……として夫々予じめ記憶するものとする。 ボイスセレクタ83からパラメータROM81
の大エリアアドレス入力AD1に入力されるボイス
コードVCによつて所望の1つの音色(TA,
TB,TCまたはTD)に対応する1つの大エリア
が選択される。押鍵検出回路84は鍵盤82で押
圧されている鍵を検出し、該押圧鍵を示すキーコ
ードKCとキーオン信号KONを発生する。キーコ
ードKCはパラメータROM81の中エリアアドレ
ス入力AD2に加えられ、押圧鍵に対応する1つの
中エリアを前記ボイスコードVCによつて選択さ
れた大エリアの中から選択する。フオルマントカ
ウンタ85はフオルマント数Nに対応するモジユ
ロN=8をもち、クロツクパルスφによつてカウ
ントアツプされる。このカウント出力はフオルマ
ント番号指定コードiCとしてパラメータROM8
1の小エリアアドレス入力AD3に入力され、前記
ボイスコードVC及びキーコードKCによつて特定
された1つの中エリア内の各小エリアからフオル
マント(i=1,2,……8)のデータωci,ω
ni,Ii,Liを時分割的に読み出す。各フオルマ
ント(i=1,2,……8)の時分割タイミング
は前記第13図のiと同様である(但しN=
8)。 FM演算回路86は、第6図のFM演算回路1
6と同様に、パラメータROM81から時分割的
に読み出された各フオルマント(i=1,2,…
…8)の演算パラメータデータωci,ωni,Ii
iにもとづいて前記(3)式に示すような周波数変
調演算を行なう。すなわち、データωciは加算器
87及び8(=N)ステージのシフトレジスタ8
8から成るアキユムレータにおいて同じ次数のも
の同志が時分割的に累算され、搬送波の位相角デ
ータq・ωciが得られる。また、データωniは加
算器89及び8(=N)ステージのシフトレジス
タ90から成るアキユムレータにおいて同じ次数
のものが同志が時分割的に累算され、変調波の位
相角データq・ωniが得られる。この位相角デー
タq・ωniに対応して正弦波テーブル91か変調
波振幅データsin q・ωniが読み出される。乗算
器92では変調波振幅データsin g・ωniに対し
てパラメータROM81から読み出された変調指
数Iiが乗算され、Ii sin q・ωniが得られ
る。加算器93では、搬送波の位相角データq・
ωciに対して変調波振幅データIi sin q・ωni
が加算され、その出力によつて正弦波テーブル9
4から周波数変調信号sin(q・ωci+Ii sin
q・ωni)が読み出される。正弦波テーブル94
から読み出された周波数変調信号は乗算器95に
与えられ、振幅係数Aiが乗算される。 他方、押鍵検出回路84から出力されたキーオ
ン信号KONがエンベロープ発生器96に与られ
楽音信号の発音開始時から消音時に至るまでの振
幅エンベロープを示す信号D(t)が鍵押圧に対
応して発生される。乗算器97においては、パラ
メータROM81から読み出された各フオルマン
トのレベルデータLiと振幅エンベロープ信号D
(t)とが乗算され、周波数変調信号の振幅係数
iが求められる。 乗算器95から時分割出力された各フオルマン
トの周波数変調信号Ai sin(q・ωci+Ii sin
q・ωni)はアキユムレータ98で合計され、レ
ジスタ99に取り込まれる。アキユムレータ98
の加算タイミング信号ACCとしてクロツクパル
スφが用いられ、第13図と同様に発生されるク
リア制御信号CLRによつて最後の(i=N=8
の)フオルマントの時分割タイミングの終わりに
クリアされる。また、レジスタ99のロード制御
信号LOADは第13図と同様に、最後の(i=N
=8の)フオルマントの時分割タイミングの後半
で発生され、アキユムレータ98がクリアされる
直前にその加算結果を取り込む。こうして、レジ
スタ99からは、前記(3)式と同等の周波数変調信
が得られる。このレジスタ99の出力はデイジタ
ル―アナログ変換器100でアナログ信号に変換
され、サウンドシステム101を介して楽音信号
が発音される。 尚、上記各実施例では単音式電子楽器を想定し
てこの発明を説明しているが、複音式電子楽器に
もこの発明を適用することができるのは勿論であ
る。また、周波数変調演算によつてフオルマント
合成を行なうためのFM演算回路16,78,8
6では最も基本的な周波数変調演算を行なうもの
として実施例では説明されているが、これに限ら
ず、周波数変調演算を含む複雑な演算(例えば多
項あるいは多重の周波数変調あるいは周波数変調
と振幅変調を組合せたもの等)によつてフオルマ
ント合成を行なうようにしてもよい。 また、上記実施例では、周波数変調によつて固
定フオルマントを実現するものにおいてこの発明
を適用した例が示されているが、それ以外の方式
によつて最近傍の倍音周波数を中心成分として固
定フオルマントを実現するもの(例えば高調波合
成方式)においてもこの発明に係るレベル補正を
適用することができる。また、基本周波数
指定する手段は鍵盤に限らず、その他適宜のもの
を用いてもよい。 以上説明したようにこの発明によれば、フオル
マント中心周波数をその最近傍の倍音周波数に移
動してフオルマント合成する電子楽器において、
中心成分の周波数ずれによつて生じる信号レベル
のずれを適正に補正するようにしたので、中心成
分が本来の位置から移動することによつて生じる
音質の劣化を改善することができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本来の固定フオルマントのスペクトル
エンベロープとその中心周波数を最近傍の倍音周
波数に移動したときのスペクトルエンベロープの
一例を示す図。第2図はこの発明によるフオルマ
ントのレベル補正を模式的に説明するためのスペ
クトルエンベロープ図。第3図はフオルマントの
中心周波数をその最近傍の倍音周波数に移動した
ときにその隣の倍音周波数成分のレベルに誤差が
生じることを示すスペクトルエンベロープ図。第
4図、第3図に示す誤差を解消するための1つ解
決策としてもう1つのフオルマントを形成するこ
とを示すスペクトルエンベロープ図。第5図は第
3図に示す誤差を解消するためのもう1つの解決
策として変調指数を制御してスペクトルエンベロ
ープの形状を制御することを示すスペクトルエン
ベロープ図。第6図はこの発明に係る楽音合成装
置の一実施例を示す全体構成ブロツク図。第7図
は固定フオルマントの典型例をスペクトルエンベ
ロープによつて示す図。第8図は第6図のパラメ
ータ計算回路の詳細例を示すブロツク図。第9図
は第6図のアドレス発生器の詳細例を示すブロツ
ク図。第10図は第8図のパラメータ計算回路の
動作手順の概略を示すフローチヤート。第11図
は第8図の制御回路の構成を示すブロツク図。第
12図は第11図のステート制御ロジツクの動作
を示すフローチヤート。第13図は第6図のFM
演算回路内における時分割的な演算タイミングを
説明するためのタイミングチヤート。第14図は
この発明の別の実施例すなわち第4図に示す解決
策を実現する実施例の要部を示すブロツク図。第
15図はこの発明の更に別の実施例すなわち第5
図に示す解決策を実現する実施例の要部を示すブ
ロツク図。第16図はこの発明の更に他の実施例
を示す電子楽器全体構成ブロツク図。 10,82……鍵盤、11,84……押鍵検出
回路、12,83……ボイスセレクタ、13……
パラメータ計算回路、14……アドレス発生器、
15,77……バツフアRAM、16,78,8
6……フオルマント合成のための周波数変調
(FM)演算回路、24……フオルマント中心周
波数と倍音中間周波数とを比較する比較器、31
……フオルマント中心周波数からの周波数ずれを
求める引算器、33……フオルマント補正レベル
テーブル、34……レベル補正のための加算器、
67……サブ系列(サブフオルマント合成手
段)、79……変調指数を制御するための修正回
路、80……インデツクス修正テーブル、81…
…パラメータROM。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 押鍵等によつて指定された基本周波数の倍音
    成分を含む楽音信号を所望の固定フオルマントに
    従つて合成する楽音合成装置であつて、 指定された基本周波数の倍音周波数のうち固定
    フオルマント中心周波数の近傍の倍音周波数を中
    心成分とするフオルマントに従つて楽音信号を合
    成するフオルマント合成手段と、 前記固定フオルマント中心周波数と前記中心成
    分とした前記倍音周波数との周波数差を求める手
    段と、 この差に応じてレベル補正データを出力する手
    段と、 前記フオルマント合成手段で合成するフオルマ
    ントの少なくとも中心の周波数のレベルが前記固
    定フオルマントにおける該周波数のレベルに対応
    するように、該フオルマント合成手段において合
    成する楽音信号のレベルを前記レベル補正データ
    に応じて制御するレベル制御手段と を具えることを特徴とする楽音合成装置。 2 前記フオルマント合成手段は、指定された基
    本周波数の倍音周波数のうち前記固定フオルマン
    ト中心周波数の近傍の倍音周波数を検出する手段
    と、検出した倍音周波数を搬送波とし、前記基本
    周波数またはその何倍音かを変調波とする周波数
    変調によつて該倍音周波数を中心成分とするフオ
    ルマントを形成する周波数変調手段とを含み、該
    周波数変調手段によつて得た周波数変調信号を成
    分とする楽音信号を合成するものである特許請求
    の範囲第1項記載の楽音合成装置。 3 前記近傍の倍音周波数を検出する手段は、指
    定された基本周波数の各倍音周波数の中間に位置
    する周波数を示す中間周波数データを夫々発生す
    る手段と、 各中間周波数データと前記固定フオルマント中
    心周波数を示すデータとを夫々比較して、該固定
    フオルマント中心周波数を挾む位置にある隣合う
    中間周波数を探し出し、この隣合う中間周波数に
    挟まれる位置にある倍音周波数を前記最近傍の倍
    音周波数として検出する手段と から成るものである特許請求の範囲第2項記載
    の楽音合成装置。 4 前記レベル制御手段は、前記レベル補正デー
    タに応じて前記フオルマント合成手段において合
    成する楽音信号の振幅係数を制御することにより
    該楽音信号のレベルを制御するものである特許請
    求の範囲第1項記載の楽音合成装置。 5 前記フオルマント合成手段は、指定された基
    本周波数の倍音周波数のうち前記固定フオルマン
    ト中心周波数の近傍の倍音周波数を検出する手段
    と、検出した倍音周波数を搬送波とし、前記基本
    周波数またはその何倍音かを変調波とする周波数
    変調によつて該倍音周波数を中心成分とするフオ
    ルマントを形成する周波数変調手段とを含み、該
    周波数変調手段によつて得た周波数変調信号を成
    分とする楽音信号を合成するものであり、 前記レベル制御手段は、前記レベル補正データ
    に応じて前記周波数変調手段における変調指数を
    制御することにより、前記フオルマント合成手段
    で合成する前記楽音信号のレベルを制御するもの
    である特許請求の範囲第1項記載の楽音合成装
    置。 6 押鍵等によつて指定された基本周波数の倍音
    成分を含む楽音信号を所望の固定フオルマントに
    従つて合成する楽音合成装置であつて、 指定された基本周波数の倍音周波数のうち固定
    フオルマント中心周波数の近傍の第1の倍音周波
    数を検出する手段と、 この第1の倍音周波数を中心成分とするメイン
    フオルマントに従つて第1の楽音成分を合成する
    メインフオルマント合成手段と、 前記固定フオルマント中心周波数と前記第1の
    倍音周波数との周波数差を求める手段と、 この差に応じてレベル補正データを出力する手
    段と、 前記メインフオルマントの少なくとも中心の周
    波数のレベルが前記固定フオルマントにおける該
    周波数のレベルに対応するように、前記メインフ
    オルマント合成手段において合成する第1の楽音
    成分のレベルを前記レベル補正データに応じて制
    御するレベル制御手段と、 前記固定フオルマント中心周波数を挟んで前記
    第1の倍音周波数の隣に位置する第2の倍音周波
    数を検出する手段と、 前記メインフオルマントの周辺帯域のレベルが
    前記固定フオルマントにおける対応する帯域のレ
    ベルに近づくよう補正するサブフオルマントを前
    記第2の倍音周波数を中心成分にして形成し、こ
    のサブフオルマントに従つて第2の楽音成分を合
    成するサブフオルマント合成手段と を具え、前記第1の楽音成分と第2の楽音成分
    とを含む楽音信号を合成することを特徴とする楽
    音合成装置。 7 指定された音高における基本周波数の倍音成
    分を含む楽音信号を所望の固定フオルマントに従
    つて合成する楽音合成装置であつて、 合成すべき楽音信号の基本周波数である音高を
    指定する音高指定手段と、 固定フオルマント中心周波数の最近傍の倍音周
    波数を示すデータ及び該固定フオルマント中心周
    波数と最近傍倍音周波数とのずれに応じたレベル
    制御データを、前記音高指定手段で指定可能な各
    音高に対応して予め記憶し、該音高指定手段で指
    定された音高に応じて該データが読み出される記
    憶手段と、 該記憶手段から読み出された最近傍倍音周波数
    データによつて示された周波数を中心とするフオ
    ルマントに従つて楽音信号を合成するフオルマン
    ト合成手段と、 前記フオルマント合成手段で合成するフオルマ
    ントの少なくとも中心の周波数のレベルが前記固
    定フオルマントにおける該周波数のレベルに対応
    するように、該フオルマント合成手段において合
    成する楽音信号のレベルを前記記憶手段から読み
    出されたレベル制御データに応じて制御するレベ
    ル制御手段と を具える楽音合成装置。 8 前記フオルマント合成手段が、前記最近傍倍
    音周波数データによつて示された周波数を搬送波
    周波数とし、指定された音高における基本周波数
    を変調波周波数として周波数変調を実行すること
    により該搬送波周波数を中心成分とするフオルマ
    ントを形成する周波数変調演算手段を含み、該周
    波数変調演算手段によつて得た周波数変調信号を
    成分とする楽音信号を合成するものであり、 前記レベル制御手段が、前記レベル制御データ
    によつて前記周波数変調演算手段における振幅係
    数または変調指数を制御するものである特許請求
    の範囲第7項記載の楽音合成装置。
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