JP2799373B2 - アジ化ナトリウムの製造法 - Google Patents

アジ化ナトリウムの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアジ化ナトリウムの合成
において、新規な方法によつて製造された亜硝酸メチル
ガスと水加ヒドラジン及び水酸化ナトリウムとにより高
品質にして低価格であり、かつ廃液処理の簡単な新規な
高収率のアジ化ナトリウムの製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来アジ化ナトリウムの製造法としてナ
トリウムアミドに亜酸化窒素を通じて製造する方法(ナ
トリウムアミド法という)とヒドラジン水化物のアルコ
−ル溶液に亜硝酸アルキルと水酸化ナトリウムを反応さ
せて製造する方法(ヒドラジン法)とがある。また亜硝
酸メチル(CH3 ONO)は従来亜硝酸イソアミルにメ
タノ−ルを添加して製造され、常温では気体である。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】上記従来のナトリウムアミド法は高温か又
は高圧の反応条件が必要であり、また安全性にも問題が
ある。また従来のヒドラジン法は高温又は高圧の反応条
件を必要としないが、従来の方法では(イ) 亜硝酸アルキ
ルに亜硝酸ブチル(Inorganic Synthesis 2、P294,19
46) や(ロ) 亜硝酸エチル(USP,1628360,1927 )を使
用する。
【0004】(イ) の亜硝酸ブチルを使用する方法は亜硝
酸ブチルが常温で液体であるため亜硝酸ブチル合成時に
分液工程や洗浄工程を必要とし、取扱者が毒性の強い亜
硝酸ブチルと接触する可能性が高く、危険であるため取
扱いを慎重にする必要があり、更に原料が悪臭を有し水
と共沸するブチルアルコ−ルを使用することより亜硝酸
ブチルの合成及びアジ化ナトリウムの合成時の臭気及び
廃液処理に問題点がある。また(ロ) の亜硝酸エチルを使
用する方法では亜硝酸エチルの合成に比較的高価なエチ
ルアルコ−ルを使用する必要がある。
【0005】更に(イ),(ロ) の両方法ともアジ化ナトリウ
ムの合成において、高収率でアジ化ナトリウムを得るた
めには溶媒に水と共沸する前記のエチルアルコ−ルを使
用するため、アジ化ナトリウムが高価になり、また廃液
の処理に問題点がある。
【0006】本発明は上記従来の種々な問題点をことご
とく解決して高品質で、かつ安価なアジ化ナトリウムを
高収率で製造することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は亜硝酸ナ
トリウムにメタノ−ルを添加した混合液に酸を添加して
製造された常温でガス状の亜硝酸メチルと水加ヒドラジ
ン及び水酸化ナトリウムのメタノ−ル溶液とを反応させ
て製造されるアジ化ナトリウムの製造法であり、その第
2はアジ化ナトリウムの反応液又はアジ化ナトリウムの
母液を濃縮した後、メタノ−ルを添加し、冷却後、濾取
し、得られた結晶をメタノ−ルで洗浄することによつて
アジ化ナトリウムを収得する方法である。
【0008】本発明を反応式で示すと下記の通りであ
る。 CH3 OH+NaNO2 +HX=CH3 ONO+H2 O+NaX………(1) CH3 ONO+NaOH+N242 O= NaN3 +CH3 OH+3H2 O………(2) 上記(1) 式においてHXは酸を、NaXはそのナトリウ
ム塩である。
【0009】本発明者等は上記(1) 式で示す如く亜硝酸
ナトリウムの水溶液とメタノ−ルとの混合液に硫酸、塩
酸、硝酸等の酸を摂氏10〜40度で(以下度はすべて摂氏
度とする)添加することによつて、ガス状亜硝酸メチル
(CH3 ONO)が得られることを見付けた。その際メ
タノ−ルは亜硝酸ナトリウムに対して当量以上、好適に
は1.0 〜1.2 倍当量使用する必要がある。1.0 倍当量以
下では収率が低下するし、また1.2 倍当量以上多く使用
しても収率の上昇が望めない。酸としては上記のように
硫酸、塩酸、硝酸が好適に使用される。これらの酸は反
応を完結させるために亜硝酸ナトリウムに対して当量以
上使用する必要があり、1.0 〜1.1 倍当量が好適であ
る。
【0010】更に工業的規模の生産においては亜硝酸メ
チルの合成スケ−ルは、アジ化ナトリウムの合成反応を
完結させるためにアジ化ナトリウムの合成スケ−ルより
も大きくする必要があり、好適には1.0 〜1.5 倍のスケ
−ルである。1.5 倍以上のスケ−ルにするとアジ化ナト
リウムと亜硝酸メチルとの副反応が生起し、アジ化ナト
リウムの収率の低下を来すようになる。
【0011】アジ化ナトリウムの合成方法としてはフレ
−ク又は水溶液の水酸化ナトリウムとヒドラジン水加物
及びメタノ−ルとの混合液に上記(1) 式によつて製造さ
れたガス状の亜硝酸メチルを吹き込むことによつて合成
される。この場合、吹き込み時の温度は50度以下で行え
ばよい。好適には20〜40度である。また水酸化ナトリウ
ムをヒドラジン水加物に対して1.0 倍当量以上使用する
ことによつて、アジ化ナトリウムの収率を高めることが
可能で、好適には水酸化ナトリウムはヒドラジン水加物
の1.1 〜1.5 倍当量を使用する。またメタノ−ルはフレ
−ク状水酸化ナトリウムを使用する場合にはそれを溶解
する量を使用する必要があるが、48%水酸化ナトリウム
水溶液を使用する場合は水に不溶の亜硝酸メチルを溶解
させるために、合成スケ−ルとしては1モル当たり100
mL以上使用する必要がある。
【0012】アジ化ナトリウムは反応液又は析出するア
ジ化ナトリウムを濾取した場合は濾別して得られた母液
を濃縮した後、メタノ−ルを添加、冷却後濾取した。得
られたアジ化ナトリウムにはメタノ−ルで洗浄すること
により高純度高品質にすることができる。
【0013】アジ化ナトリウムの洗浄、濃縮に使用され
るメタノ−ルは簡単に回収され高純度であるため、亜硝
酸メチル合成時の原料、アジ化ナトリウム合成時の溶
媒、アジ化ナトリウム取得時の添加、洗浄にそのまま再
使用可能である。
【0014】
【実施例】
【実施例1】 メタノ−ル53g 、36%亜硝酸ナトリウム
水溶液288gの混合液に62.5%の硫酸118gを内温10度で3
時間かけて適下した。発生するガスを水加ヒシドラジン
50g 、99%水酸化ナトリウム48g 、メタノ−ル200gの混
合液中に内温を20〜35度に保ちながら吹き込む。その温
度で1時間撹拌した後、析出するアジ化ナトリウムを濾
取し、メタノ−ルで洗浄し、乾燥して含量99.1%のアジ
化ナトリウム45g (収率69%)を得た。その母液を50g
になるまで濃縮し、メタノ−ル40g を添加して10度まで
冷却した後濾取し、メタノ−ル洗浄したものを乾燥して
含量99.3%のアジ化ナトリウム10g (収率16%)を得
た。アジ化ナトリウムの合計収率は85%であった。
【0017】
【実施例2】 メタノ−ル53g 、36%亜硝酸ナトリウム
水溶液288gの混合液に62.5%の硫酸118gを内温10〜20度
で5時間かけて滴下した。発生するガス状亜硝酸メチル
を水加ヒドラジン63g 、48%水酸化ナトリウム123g、メ
タノ−ル200gの混合液中に内温を20〜30度に保ちながら
吹き込む。その温度で1時間撹拌した後150gになるまで
濃縮し、メタノ−ル50g を添加し、10度まで冷却した後
濾取し、メタノ−ル洗浄し、乾燥して含量99.3%のアジ
化ナトリウム62g (収率76%)を得た。
【0018】
【発明の効果】本発明の効果を纏めると下記の通りであ
る。本発明者の発明になる常温で気体の亜硝酸アルキル
に安価で臭気が少なく、原料、溶媒として水と共沸しな
いメタノ−ルを使用することにより廃液処理が簡単に行
い得られる。
【0019】上記したように常温で気体の亜硝酸アルキ
ルを使用し、原料並びに溶媒としてメタノ−ルを使用す
ることにより分液工程、洗浄工程が不必要であるため。
有害な試薬であるのに、閉鎖した状態で反応が行われる
ため取扱いが著しく簡単で安全である。
【0020】アジ化ナトリウムの合成において水と共沸
しないメタノ−ルを使用するため、溶媒の回収を簡単に
行うことができ、亜硝酸アルキル合成工程が著しく簡略
化される
【0021】反応液又は母液を濃縮した後、メタノ−ル
を添加、冷却後得られた結晶を再びメタノ−ルで洗浄す
ることにより高品質で安価なアジ化ナトリウムが高収率
で得られる。
【0022】反応、溶解、洗浄に使用したメタノ−ルは
それぞれ高純度で回収することができるため亜硝酸メチ
ルの合成原料、アジ化ナトリウム合成時の溶媒及びアジ
化ナトリウムの取得時に添加し、また洗浄時にそのまま
再使用が可能である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜硝酸ナトリウムにメタノ−ルを添加し
    た混合液に酸を添加して製造された常温でガス状の亜硝
    酸メチルと水加ヒドラジン及び水酸化ナトリウムをメタ
    ノ−ル溶液中で反応させて製造することを特徴とするア
    ジ化ナトリウムの製造法。
  2. 【請求項2】 アジ化ナトリウムの反応液又はアジ化ナ
    トリウムの母液を濃縮した後メタノ−ルを添加し、冷却
    後濾取してアジ化ナトリウムを収得する方法。
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