JP2798963B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

Info

Publication number
JP2798963B2
JP2798963B2 JP9210389A JP9210389A JP2798963B2 JP 2798963 B2 JP2798963 B2 JP 2798963B2 JP 9210389 A JP9210389 A JP 9210389A JP 9210389 A JP9210389 A JP 9210389A JP 2798963 B2 JP2798963 B2 JP 2798963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
liquid crystal
crystal display
hard carbon
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9210389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02271322A (ja
Inventor
均 近藤
裕治 木村
英一 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP9210389A priority Critical patent/JP2798963B2/ja
Publication of JPH02271322A publication Critical patent/JPH02271322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2798963B2 publication Critical patent/JP2798963B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は液晶表示装置に関し、詳しくは、OA用、TV用
等のフラットパネルディスプレイ等に応用し得るアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の液晶表示装置では一方の基板上にリード電極及
び画素電極が同一平面内に互いに重なり合わないように
設けられているため、画素(あるいは素子)の集積度及
び開口率の点で限界を有するものであった。
近時において、リード電極(導体)と画素電極とを絶
縁層を介して互いに重なり合うように設置されて液晶表
示装置が特開昭62−10626号公報に提案されている。そ
して、この文献に記載された液晶表示装置ではMIM素子
又はTFTを備えているものの、特に、このMIM素子に関し
ての材料の規定はなされていない。だが、MIM素子につ
いてはガラス板のような絶縁基板上に下部電極としてT
a,Al,Ti等の金属電極を設け、その上に前記金属の酸化
物系透明電極、又はSiOx,SiNx等からなる絶縁膜を設
け、更にその上に上部電極としてAl,Cr等の金属電極を
設けたものが知られている。
しかし、絶縁膜に金属酸化物を用いたMIM素子(特開
昭57−196589号、同61−232689号、同62−62333号等の
公報)の場合、絶縁膜は下部金属電極の陽極酸化又は熱
酸化により形成するため、工程が複雑であり、しかも高
温熱処理を必要とし(陽極酸化法でも不純物の除去等を
確実にするため高温熱処理が必要である)、また膜制御
性(膜質及び膜厚の均一性及び再現性)に劣る上、基板
が耐熱材料に限られること、及び、絶縁膜は物性が一定
な金属酸化物からなること等の理由から、デバイスの材
料やデバイス特性を自由に変えることができず、設計上
の自由度が狭いという欠点がある。これはMIM素子を組
込んだ装置、例えば液晶表示装置等からの仕様を十分に
満たすデバイスを設計、作製することが不可能であるこ
とを意味する。また、このように膜制御性が悪いと、素
子特性としての電流(I)電圧(V)特性、特にI−V
特性やI−V特性の対称性(プラスバイアス時とマイナ
スバイアス時との電流比I-/I+)のバラツキが大きくな
るという問題も生じる。その他、MIM素子を液晶表示装
置(LCD)用として使用する場合、液晶部容量/MIM素子
部容量比は10以上が必要とされているので、MIM素子部
容量は小さい方が望ましいが、金属酸化物膜の場合は誘
電率が大きいことから素子部容量も大きくなり、このた
め素子部容量、従って、素子面積を小さくするための微
細加工を必要とする。またこの場合、液晶材料封入時の
ラビング工程等で絶縁膜が機械的損傷を受けることによ
り、微細加工とも相まって歩留り低下を来たすという問
題もある。
一方、絶縁膜にSiOxやSiNxを用いたMIM素子(特開昭6
1−275819号公報)の場合、絶縁膜をブラズマCVD法、ス
パッタ法等の気相法で成膜するが、基板温度が通常300
℃程度必要であるため樹脂製のごとき低コスト基板は使
用できず、また、大面積化の際、基板温度やその温度分
布のため膜厚、膜質が不均一になり易いという欠点があ
る。更にまた、これらの絶縁膜を合成・成膜する際に気
相でダストが多く発生し、膜のピンホールが多く生じる
ため、素子の歩留りが低下する。加えて、膜ストレスが
でき、膜剥離が起こり、この点からも素子の歩留りが低
下する傾向が往々にして認められる。
かかる現状を打開する意図をもって、本発明者らは先
に絶縁膜として硬質炭素膜(i型カーボン)を使用した
MIM素子を提案したが、絶縁膜の厚さは20〜100Åと薄い
ものである。この絶縁膜の場合、その伝導機構はトンネ
ル伝導であり、むしろ高速スイッチやトンネル発光等、
超薄膜素子としての応用には適している。しかし、液晶
表示装置等に応用する場合は耐圧、歩留り(欠陥率)、
素子特性の均一性、しきい値電圧の点から膜厚は厚い方
が望ましい。
〔目的〕
本発明は比較的低温でしかも簡単な工程で形成でき、
膜制御性及び機械的強度に優れた低誘電率の絶縁膜(硬
質炭素膜)を使用することで広範囲でのデバイス設計が
可能となり、更に、素子特性のバラツキが少なく、ま
た、しきい値電圧、耐圧に優れ、歩留りの良いMIM素子
を使用し、かつ開口率が高く、画素の集積度を大きくで
きる構成を採用して、高容量の液晶表示装置を提供する
ものである。
〔構成〕
本発明の液晶表示装置は、液晶表示装置を構成する少
なくとも一方の基板上にリード電極及び画素電極が互い
に重なりかつ絶縁した層として設けられるとともに、MI
M素子が前記リード電極に形成された切欠部に設けら
れ、MIM素子の絶縁膜の水素含有量が10〜50atom%の硬
質炭素膜であることを特徴としている。そして、前記の
リード電極及び画素電極を透明導電膜で形成することが
できる。
このように本発明に係る液晶表示装置においては、リ
ード電極及び画素電極が互いに重なりかつ絶縁した層と
し設けられるため、リード電極及び画素電極が同一平面
上に設けられた液晶表示装置に比べて開口率が大きくと
れ、これにより集積度も向上する。しかも、本発明での
MIM素子はリード電極の切欠部に設けられるため、素子
部が突出することがなくなる。本発明装置において、リ
ード電極及び画素電極は透明導電膜とするのが望まし
い。そして、更に好ましくは、リード電極と画素電極の
間に導電体層及びもう一つの絶縁膜が設けられる。そし
て、このような構成において、使用されるMIM素子の絶
縁膜が硬質炭素膜により形成されている。
以下に本発明装置をさらに詳細に説明するが、それに
先立って、硬質炭素膜について説明を加えることにす
る。
本発明で用いられる硬質炭素膜は、炭素原子及び水素
原子を主要な組織形成元素として非晶質及び微結晶質の
少なくとも一方を含む硬質炭素膜(i−C膜、ダイヤモ
ンド状炭素膜、アモルファスダイヤモンド膜、ダイヤモ
ンド薄膜とも呼ばれる)からなっている。硬質炭素膜の
一つの特徴は気相成長膜であるがために、後述するよう
に、その諸物性が製膜条件によって広範囲に制御できる
ことである。従って、絶縁膜といってもその抵抗値は半
絶縁体〜絶縁体領域までをカバーしており、この意味で
は本発明のMIM素子は例えば特開昭61−275811号公報で
いうところのMSI素子(Metal−Semi−Insulaton)や、S
IS素子(半導体−絶縁体−半導体であって、ここでの
「半導体」は不純物を高濃度にドープさせたものであ
る)としても位置付けられるものである。
なお、本発明の硬質炭素膜中には、さらに物性制御範
囲を広げるために、構成元素の一つとして少なくとも周
期律表第III族元素を全構成原子に対し5原子%以下、
同じく第IV族元素を35原子%以下、同じく第V族元素を
5原子%以下、アルカリ土類金属元素を5原子%以下、
アルカリ金属元素を5原子%以下、窒素原子を5原子%
以下、酸素原子を5原子%以下、カルコゲン系元素を35
原子%以下、またはハロゲン系元素を35原子%以下の量
で含有させてもよい。なお、これら元素又は原子の量は
元素分析の常法例えばオージェ分析によって測定するこ
とができる。また、この量の多少は原料ガスに含まれる
他の化合物の量や成膜条件で調節可能である。
こうした硬質炭素膜を形成するためには有機化合物ガ
ス、特に炭化水素ガスが用いられる。これら原料におけ
る相状態は常温常圧において必ずしも気相である必要は
なく、加熱或いは減圧等により溶融、蒸発、昇華等を経
て気化し得るものであれば、液相でも固相でも使用可能
である。
原料ガスとしての炭化水素ガスについては、例えばCH
4,C2H8,C4H10等のパラフィン系炭化水素、C2H4等のオレ
フィン系炭化水素、ジオレフィン系炭化水素、アセチレ
ン系炭化水素、さらには芳香族炭化水素などすべての炭
化水素を少なくも含むガスが使用可能である。
さらには、炭化水素以外でも、例えばアルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類などであって少なく
も炭素元素を含む化合物であれば使用可能である。
本発明における原料ガスからの硬質炭素膜の形成方法
としては、成膜活性種が直流、低周波、高周波或いはマ
イクロ波等を用いたプラズマ法により生成されるプラズ
マ状態を経て形成される方法が好ましいが、より大面積
化、均一性向上及び/又は低温製膜の目的で低圧下で堆
積を行わせしめるのには磁界効果を利用する方法がさら
に好ましい。また、高温における熱分解によっても活性
種を形成できる。
その他にも、イオン化蒸着法、或いはイオンビーム蒸
着法等により生成されるイオン状態を経て形成されても
よいし、真空蒸着法、或いはスパッタリング法等により
生成される中性粒子から形成されてもよいし、さらに
は、これらの組み合わせにより形成されてもよい。
こうして作製される硬質炭素膜の堆積条件の一例はプ
ラズマCVD法の場合、概ね次の通りである。
RF出力 :0.1〜50W/cm2 圧 力:10-3〜10Torr 堆積温度:室温〜95℃で行なうことができるが、好まし
くは室温〜300℃ このプラズマ状態により原料ガスがラジカルとイオン
とに分解され反応することによって、基板上に炭素原子
Cと水素原子Hとからなるアモルファス(非晶質)及び
微結晶質(結晶の大きさは数10Å〜数μm)の少くとも
一方を含む硬質炭素膜が堆積する。硬質炭素膜の諸特性
を表−1に示す。
こうして形成される硬質炭素膜はIR吸収法及びラマン
分光法による分析の結果、夫々、第1図及び第2図に示
すように炭素原子がSP3の混成軌道とSP2の混成軌道とを
形成した原子間結合が混在していることが明らかになっ
ている。SP3結合とSP2結合の比率は、IRスペクトルをピ
ーク分離することで概ね推定できる。IRスペクトルに
は、2800〜3150cm-1に多くのモードのスペクトルが重な
って測定されるが、それぞれの波数に対応するピークの
帰属は明らかになっており、第3図に示したごとくガウ
ス分布によってピーク分離を行ない、それぞれのピーク
面積を算出し、その比率を求めればSP3/SP2を知ること
ができる。
また、前記に硬質炭素膜は、X線及び電子回折分布に
よれば、アモルファス状態(a−C:H)、及び/又は、
数10Å〜数μm程度の微結晶粒を含むアモルファス状態
にあることが判かる。
一般に量産に適しているプラズマCVD法の場合には、R
F出力が小さいほど膜の比抵抗値および硬度が増加し、
また、低圧力なほど活性種の寿命が増加するために、基
板温度の低温化、大面積での均一化が図れ、かつ比抵
抗、硬度が増加する傾向にある。更に、低圧力ではプラ
ズマ密度が減少するため、磁場閉じ込め効果を利用する
方法は、比抵抗の増加には特に効果的である。更にま
た、この方法(プラズマCVD法)は常温〜150℃程度の比
較的低い温度条件でも同様に良質の硬質炭素膜を形成で
きるという特徴を有しているため、MIM素子製造プロセ
スの低温化には最適である。従って、使用する基板材料
の選択自由度が広がり、基板温度をコントロールし易い
ために大面積に均一な膜が得られるという特長をもって
いる。
硬質炭素膜の構造、物性は表−1に示したように、広
範囲に制御可能であるため、デバイス特性を自由に設計
できる利点もある。さらには、膜の誘電率も3〜5と従
来のMIM素子に使用されていたTa2O5,Al2O3,SiNxなどと
比較して小さいため、同じ電気容量をもった素子を作る
場合、素子サイズが大きくてすむので、それほど微細加
工を必要とせず、歩留まりが向上する。駆動条件の関係
からLCDとMIM素子との容量比はCLCD:CMIM=10:1程度必
要であることは先に触れたとおりである。
さらに膜の硬度が高いため、液晶材料封入時のラビン
グ工程による損傷が少なく、この点からも歩留まりが向
上する。
液晶駆動用MIM素子として好適な硬質炭素膜は、駆動
条件から膜厚が100〜8000Å、比抵抗が106〜1013Ω・cm
の範囲であることが有利である。なお、駆動電圧と耐圧
(絶縁破壊電圧)とのマージンを考慮すると膜厚は200
Å以上であることが望ましく、また、画素部とMIM素子
部の段差(セルギャップ差)に起因する色むらが実用上
問題とならないようにするには膜厚は6000Å以下である
ことが望ましいことから、硬質炭素膜の膜厚は200〜600
0Å、比抵抗は5×106〜1012Ω・cmであることがより好
ましい。
硬質炭素膜のピンホールによる素子の欠陥数は膜厚が
減少にともなって増加し、300Å以下では特に顕著にな
ること(欠陥率は1%を越える)、及び、膜厚の面内分
布の均一性(ひいては素子特性の均一性)が確保できな
くなる(膜厚制御の精度は30Å程度が限度で、膜厚のバ
ラツキが10%を越える)ことから、膜厚は300Å以上で
あることがより望ましい。
また、ストレスによる硬質炭素膜の剥離が起こりにく
くするため、及び、より低デューティ比(望ましくは1/
1000以下)で駆動するために、膜厚は4000Å以下である
ことがより望ましい。
これらを総合して考慮すると、硬質炭素膜の膜厚は30
0〜4000Å、比抵抗は107〜1011Ω・cmであることが一層
好ましい。
実施例1 ここでは、本発明に係る液晶表示装置の一方の基板上
の電極構成の一例を、図面に基づき説明する。
第4図は第1画素電極付近を拡大したもので、(a)
は断面図、(b)は平面図を示している。
まず、ガラス、プラスチック板、プラスチックフィル
ム等の透明基板1上にITO,ZnO:Al,In2O3,SnO2,AL,Ta,T
i,Cr,Ni,Cu,Au,Ag,W,Mo,Pt等の導電性薄膜をスパッタリ
ング、蒸着等の方法により数百〜数千Åの厚さに成膜
し、所定のパターンにエッチングして、リード電極2と
する。ここにおいて特徴的なのは、リード電極2はスト
ライプ状の形状を有しかつその一部に切欠が設けられて
いることである。切欠の位置は特に図示したものには限
られない。また、リード電極2の材料としては、透過型
の表示装置の場合にはITO,ZnO:Al,In2O3,SnO2等の透明
導電体であることが望ましい。さらに必要に応じて、リ
ード電極2上の全面もしくは一部に他の導電性薄膜を形
成してもよい。
次に、絶縁膜3として硬質炭素膜をプラズマCVD法、
イオンビーム法等によって100〜8000Å、望ましくは200
〜6000Å、さらに望ましくは300〜4000Åの厚さに成膜
後、ドライエッチング、ウェットエッチング又はリフト
オフ法により所定のパターンにパターニングする。
続いて、層間絶縁層4としてSiO2、Si3N4、Al2O3、硬
質炭素膜、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、
ポリアミド、PVDC、PVDF、PVA、シリコーン樹脂、フロ
ロカーボン等をCVD法、スパッタリング法、蒸着法、塗
布法(スピンコート、ロールコート等)などで数百Å〜
数μmの厚さに成膜したのち、所定のパターンにパター
ンニングする。なお、ここで絶縁層4の材料としては、
ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂等の感光性ポ
リマーが低温(UV照射)で合成でき、しかもパターニン
グのためのフォトリソ工程が省略できる点で好ましい。
特に、耐熱性、電気特性の点でポリイミド(例えば東レ
社製 フォトニース)が好ましい。
最後に、画素電極5としてITO,ZnO:Al,In2O3,SnO2,P
t,Ni,Ag,Au,Cu,Cr,Ti,Au,W,Mo,Ta等の導電性薄膜をスパ
ッタリング、蒸着等の方法により数百〜数千Åの厚さに
成膜し、所定のパターンにエッチングする。画素電極5
の材料としては透過型の表示装置の場合にはITO,ZnO:A
l,In2O3,SnO2等の透明導電体であることが望ましい。な
お、画素電極5を形成するに先立って必要に応じて画素
電極5の下の全面もしくは一部に他の導電性薄膜を形成
してもよい。
このようにして形成された電極構成によれば、従来リ
ード電極によって損われていた部分も表示面とすること
ができ、開口率が大幅にアップするとともに画素の高集
積化が図れる。さらに、素子部が突出しないのでラビン
グ時の損傷も受けにくい。
実施例2 ここでは本発明における電極構成の別の例を第5図に
おいて、それに基づき説明する。
第5図において、(a)は断面図、(b)は平面図で
ある。
実施例1と同様にしてリード電極2を形成後、必要に
応じて補助用電極2′を形成する。補助用電極2′の材
料としては、リード電極2と同様のものが使用できる
が、硬質炭素膜3との反応を避けるためにはITO,In2O3
等のようなIn(硬質炭素膜中には拡散しやすい)を含む
材料等は用いない方が望ましい。この補助電極2′はリ
ード電極2の材質がInを含むもの等の硬質炭素膜と反応
を起こすもの以外のものである場合には特に必要ではな
い。
次に、絶縁膜3として、硬質炭素膜を実施例1と同様
に形成後、層間絶縁層4を実施例1と同様の方法で形成
する。
続いて、必要に応じて補助電極5′を形成する。材質
としては実施例1の画素電極5と同様のものが使用でき
るが、形成方法としてはスパッタリング等のプラズマを
用いる方法は硬質炭素膜へのダメージの点で望ましくな
い。また、材料としては、素子特性の長期安定性の面
で、Pt,Ni等が好ましい。
次いで、導電体層6として、実施例1の2または5と
同様のものを成膜し、所定のパターンにパターンニング
する。この材料としては、透過型の表示装置の場合ITO,
ZnO:Al,SnO2,In2O3等の透明導電体であることが望まし
い。
さらに、絶縁層7を層間絶縁層4と同様にして形成し
た後、画素電極5を実施例1と同様にして形成する。
このような構成にすることによって、リード電極2
と画素電極5との間に付随的に発生する容量による電荷
の蓄積を取除くことができる、あるいはリード電極2
の電位変動の影響をなくすことができるという効果を加
わる。
〔発明の効果〕
本発明に係る液晶表示装置においては、MIM素子の絶
縁膜に硬質炭素膜を用いており、この膜は、 1) プラズマCVD法等の気相合成法で作製されるた
め、成膜条件によって物性が広範に制御でき、従ってデ
バイス設計上の自由度が大きい。
2) 硬質でしかも厚膜にできるため、機械的損傷を受
け難く、また厚膜化によるピンホールの減少も期待でき
る。
3) 室温付近の低温においても良質な膜を形成できる
ので、基板材質に制約がない。
4) 膜厚、膜質の均一性に優れているため、薄膜デバ
イス用として適している。
5) 誘電率が低いので、高度の微細加工技術を必要と
せず、従って素子の大面積化に有利である、 等の特長を有し、このため特に信頼性の高い液晶表示用
スイッチング素子として好適である。
本発明に係る液晶表示装置は、リード電極及び画素電
極が互いに重なる互いに絶縁した層として設けられてお
り、望ましくはリード電極及び画素電極を透明導電膜で
形成しているので、開口率が大幅にアップするとともに
画素の集積化が図られ、高容量LCDが実現できる。ま
た、素子部が突出しないのでラビング時の損傷も受けに
くい。
さらにまた、本発明に係る液晶表示装置においては、
リード電極と画素電極の間に導電体層及びもう1つの絶
縁層を設けるようにすれば、上記効果に加えて、付随的
に発生する容量による電荷を蓄積を取除くことができ
る。あるいはリード電極の電位変動の影響を取除くこと
ができ、均一かつ安定な表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明で用いるMIM素子における硬
質炭素膜のIR吸収スペクトル及びラマン分光スペクトル
をそれぞれ示すものである。 第3図は第1図及び第2図におけるSP3結合とSP2結合の
ピーク分離したガウス分布図である。 第4図及び第5図は本発明液晶表示装置の電極構成を示
す説明図である。 1……透明基板、2……リード電極 3……絶縁膜、4……層間絶縁層 5……画素電極、5′……補助電極 6……導電体層、7……絶縁層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−10626(JP,A) 特開 昭64−40929(JP,A) 特開 昭64−7577(JP,A) 特開 平1−217326(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/136 G02F 1/1343 G09F 9/30 H01L 49/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の基板間に液晶物質を挟持してなる表
    示装置において、少なくとも一方の基板上にリード電極
    及び画素電極が互いに重なりかつ絶縁した層として設け
    られるとともに、金属−絶縁膜−金属(MIM)素子が前
    記リード電極に形成された切欠部に設けられ、該MIM素
    子の絶縁膜の水素含有量が10〜50atom%の硬質炭素膜で
    あることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】リード電極及び画素電極が透明導電膜であ
    る請求項1に記載の液晶表示装置。
JP9210389A 1989-04-12 1989-04-12 液晶表示装置 Expired - Fee Related JP2798963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9210389A JP2798963B2 (ja) 1989-04-12 1989-04-12 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9210389A JP2798963B2 (ja) 1989-04-12 1989-04-12 液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02271322A JPH02271322A (ja) 1990-11-06
JP2798963B2 true JP2798963B2 (ja) 1998-09-17

Family

ID=14045109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9210389A Expired - Fee Related JP2798963B2 (ja) 1989-04-12 1989-04-12 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2798963B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109874345B (zh) * 2015-04-15 2023-10-31 株式会社钟化 离子束电荷转换装置的电荷转换膜

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3524085A1 (de) * 1985-07-05 1987-01-08 Vdo Schindling Fluessigkristallzelle
JPS6440929A (en) * 1987-08-07 1989-02-13 Nec Corp Thin film two-terminal element type active matrix liquid crystal display device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02271322A (ja) 1990-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2799875B2 (ja) 液晶表示装置
JP2757207B2 (ja) 液晶表示装置
US5214416A (en) Active matrix board
JP2798963B2 (ja) 液晶表示装置
JP3155332B2 (ja) スイッチング素子
JP2798962B2 (ja) 液晶表示装置
JP2798965B2 (ja) マトリクス表示装置
JP3009520B2 (ja) 薄膜積層デバイス用プラスチック基板およびそれを用いた薄膜積層デバイス
JP2864480B2 (ja) アクティブマトリックス型液晶表示装置
JP2816172B2 (ja) Mim素子
JP2869436B2 (ja) 液晶表示装置
JP2854316B2 (ja) 液晶表示装置
JP2798964B2 (ja) 液晶表示装置
JPH0756194A (ja) アクティブマトリクス基板および液晶表示装置
JP2986933B2 (ja) 薄膜積層デバイス
JP3206695B2 (ja) 透明電極付薄膜二端子素子およびそれを用いた液晶表示装置
JPH06337441A (ja) 薄膜二端子素子
JP2987531B2 (ja) 液晶表示装置
JP2989285B2 (ja) 基板付薄膜積層デバイス
JPH07199229A (ja) Mim素子、アクティブマトリックス基板および液晶表示装置
JPH06102538A (ja) アクティブマトリックス基板
JPH0887035A (ja) アクティブマトリクス基板および該アクティブマトリクス基板を用いた液晶表示装置
JPH03163531A (ja) アクティブマトリクス基板
JPH0486810A (ja) 液晶表示装置
JPH06242470A (ja) 薄膜二端子素子および該薄膜二端子素子を使用した液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees