JP2864480B2 - アクティブマトリックス型液晶表示装置 - Google Patents

アクティブマトリックス型液晶表示装置

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JP2864480B2 JP9557290A JP9557290A JP2864480B2 JP 2864480 B2 JP2864480 B2 JP 2864480B2 JP 9557290 A JP9557290 A JP 9557290A JP 9557290 A JP9557290 A JP 9557290A JP 2864480 B2 JP2864480 B2 JP 2864480B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は非線形抵抗素子としてMIM(金属−絶縁膜−
金属)素子を用いた、OA用、TV用等の高容量フラットパ
ネルディスプレーに応用可能なアクティブマトリックス
型液晶表示装置に関する。
〔従来技術〕 アクティブマトリックス型液晶表示装置は一般に液晶
層を支持する2枚の絶縁基板の少くとも一方の基板の各
画素に非線形抵抗素子を直列に接続したもので、非線形
抵抗素子としてはMIM素子が多く使用されている。
従来、MIM素子としてはガラス板のような絶縁基板上
に下部電極としてTa,Al,Ti等の金属電極を設け、その上
に前記金属の酸化物、又はSiOx,SiNx等からなる絶縁膜
を設け、更にその上に上部電極としてAl,Cr等の金属電
極を設けたものが知られている。
しかし絶縁膜に金属酸化物を用いたMIM素子(特開昭5
7−196589号、同61−232689号、同62−62333号等)の場
合、絶縁膜は下部金属電極の陽極酸化又は熱酸化により
形成するため、工程が複雑であり、しかも高温熱処理を
必要とし(陽極酸化法でも不純物の除去等を確実にする
ため、高温熱処理が必要)、また膜制御性(膜質及び膜
厚の均一性及び再現性)に劣る上、基板が耐熱材料に限
られること、及び絶縁膜は物性が一定な金属酸化物から
なることから、デバイスの材料やデバイス特性を自由に
変えることができず、設計上の自由度が狭いという欠点
がある。これはMIM素子を組込んだ装置、例えば液晶表
示装置等からの仕様を十分に満たすデバイスを設計、作
製することが不可能であることを意味する。またこのよ
うに膜制御性が悪いと、素子特性としての電流(I)電
圧(V)特性、特にI−V特性やI−V特性の対称性
(プラスバイアス時とマイナスバイアス時との電流比I-
/I+)のバラツキが大きくなるという問題も生じる。そ
の他、MIM素子を液晶表示装置(LCD)用として使用する
場合、液晶部容量/MIM容量比は10以上が必要なので、MI
M容量は小さい方が望ましいが、金属酸化物膜の場合は
誘電率が大きいことから、素子容量も大きくなり、この
ため素子容量、従って素子面積を小さくするための微細
加工を必要とする。またこの場合、液晶材料封入時のラ
ビング工程等で絶縁膜が機械的損傷を受けることによ
り、微細加工とも相まって歩留り低下を来たすという問
題もある。
一方、絶縁膜にSiOxやSiNxを用いたMIM素子(特開昭6
1−275819号)の場合、絶縁膜は製造上の問題は特にな
く、プラズマCVD法、スパッタ法等の気相法で成膜する
が、基板温度が通常300℃程度必要であるため、低コス
ト基板は使用できず、また大面積化の際、基板温度分布
のため膜厚、膜質が不均一になり易いという欠点があ
る。またこの絶縁膜は物性が大きく変化する非晶質材料
からなるが、光劣化や光導電(光による抵抗変化)の問
題があるので、やはりデバイスの特性設計上の自由度は
狭くなる。
また、一般のMIM素子はサンドイッチ型なので、特にS
iNx,SiOx等、気相法による絶縁膜の場合はピンホールや
ボイドの発生が多く、このような素子欠陥により量産時
の歩留りが低下する。更にサンドイッチ型の場合、素子
特性は絶縁膜の厚さに非常に敏感なので、均一な特性を
得るためには膜厚のコントロールを厳しく行なう必要が
あり、生産技術上、困難な問題を内在している。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の問題点を解決すべく、本発明者等の鋭意研究の
結果、アクティブマトリックス型液晶表示装置におい
て、非線形抵抗素子として、硬質炭素膜の絶縁膜と電極
とを絶縁基板に対してコプレナー型構造に配置して成る
MIM素子を用いることによって、サンドイッチ型構造に
比べてマスク数が低下しコストの低減が可能となり量産
に適した安価な、且つ素子中にピンホールが発生して
も、またボイドが混入してもその影響を受け難く、絶縁
破壊によるショートの発生がほとんどないアクティブマ
トリックス型液晶表示装置を提供することである。
〔発明の構成・動作〕
本発明の液晶表示装置は液晶層を支持する2枚の絶縁
基板の少くとも一方の基板の各画素に非線形抵抗素子を
直列に接続してなるアクティブマトリックス型液晶表示
装置において、前記非線形抵抗素子はバスライン電極と
しての第一導体と画素電極としての第二導体との間に形
成された硬質炭素膜からなるコプレナー型構造であるこ
とを特徴とするものである。
このように本発明の液晶表示装置は非線形抵抗素子と
して絶縁膜が硬質炭素膜からなるMIM素子を用い、且つ
これをコプレナー型構造としたものである。
本発明のMIM素子に使用される絶縁膜は炭素原子及び
水素原子を主要な組織形成元素として非晶質及び微結晶
質の少なくとも一方を含む硬質炭素膜(i−C膜、ダイ
ヤモンド状炭素膜、アモルファスダイヤモンド膜、ダイ
ヤモンド薄膜とも呼ばれる。)からなっている。硬質炭
素膜の一つの特徴は気相成長膜であるため、後述するよ
うにその諸物性が成膜条件によって広範囲に制御できる
ことにある。従って絶縁膜といってもその抵抗値は半絶
縁体から絶縁体領域までをカバーしており、この意味で
は本発明のMIM素子は特開昭61−275819号で示されるMSI
素子(Metal−Semi−Insulator)としても位置付けられ
るものである。
このような硬質炭素膜を形成するためには有機化合物
ガス、特に炭化水素ガスが用いられる。
この原料における相状態は常温常圧において必ずしも
気相である必要はなく、加熱或は減圧等により溶融、蒸
発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液相でも固
相でも使用可能である。
原料ガスとしての炭化水素ガスについては、例えばCH
4,C2H6,C3H8,C4H10等のパラフィン系炭化水素、C2H4
等のアセチレン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、ジ
オレフィン系炭化水素、さらには芳香族炭化水素などす
べての炭化水素を含むガスが使用できる。
さらに、炭化水素以外でも、例えば、アルコール類、
ケトン類、エーテル類、エステル類、CO、CO2等の炭素
元素を含む化合物であれば使用できる。
本発明における原料ガスからの硬質炭素膜の形成方法
としては、成膜活性種が、直流、低周波、高周波、或い
はマイクロ波等を用いたプラズマ法により生成されるプ
ラズマ状態を経て形成される方法が好ましいが、大面積
化、均一性向上、低温成膜の目的で、低圧下で堆積を行
なうため、磁界効果を利用する方法がさらに好ましい。
またこの活性種は高温熱分解によっても形成できる。
その他にも、イオン化蒸着法、あるいはイオンビーム蒸
着法等により生成されるイオン状態を経て形成されても
よいし、真空蒸着法、あるいはスパッタリング法等によ
り生成される中性粒子から形成されてもよいし、さらに
は、これらの組み合せにより形成されてもよい。
こうして作製される硬質炭素膜の堆積条件の一例はプ
ラズマCVD法の場合、概ね次の通りである。
RF出力:0.1〜50W/cm2 圧 力:10-3〜10Torr 堆積温度:室温〜950℃ このプラズマ状態により原料ガスがラジカルとイオンと
に分解され反応することによって、基板上に炭素原子C
と水素原子Hとからなるアモルファス(非晶質)及び微
結晶質(結晶の大きさは数10Å〜数μm)の少くとも一
方を含む硬質炭素膜が堆積する。なお硬質炭素膜の諸特
性を表−1に示す。
光学的バンドギャップ(Egopt):分光特性から吸収
係数(α)を求め、(αhν)1/2=B(hν−Egopt)
の関係より決定する。
膜中水素量(CH):赤外吸収スペクトルから、2900cm
-1付近のピークを積分し、吸収断面積Aを掛けて求め
る。
すなわちCH=A・∫ SP3/SP2比:赤外吸収スペクトルを、SP3,SP2にそれ
ぞれ帰属されるガウス関数に分解し、その面積比より求
める。
ビッカース硬度(H):マイクロビッカース計によ
る。
屈析率(n):エリプソメーターによる。
欠陥密度:ESRによる。
こうして形成される硬質炭素膜はIR吸収法及びラマン
分光法による分析の結果、夫々、第6図及び第7図に示
すように炭素原子にSP3の混成軌道とSP2の混成軌道とを
形成した原子間結合が混在していることが明らかになっ
ている。SP3結合とSP2結合との比率は、IRスペクトルを
ピーク分離することで概ね推定できる。IRスペクトルに
は、2800〜3150cm-1に多くのモードのスペクトルが重な
って測定されるが、夫々の波数に対応するピークの帰属
は明らかになっており、第8図のようにガウス分布によ
ってピーク分離を行ない、夫々のピーク面積を算出し、
その比率を求めればSP3/SP2を知ることができる。
また、X線及び電子線回折分析によればアモルファス
状態(a−C:H)、及び/又は約50Å〜5μm程度の微
結晶粒を含むアモルファス状態にあることが判ってい
る。
一般に量産に適しているプラズマCVD法の場合にはRF
出力が小さいほど膜の比抵抗値および硬度が増加し、低
圧力なほど活性種の寿命が増加するために基板温度の低
温化、大面積での均一化が図れ、且つ比抵抗及び硬度が
増加する傾向にある。更に、低圧力ではプラズマ密度が
減少するため、磁場閉じ込め効果を利用する方法は比抵
抗の増加により効果的である。
さらに、この方法は常温〜150℃程度の比較的低い温
度条件でも同様に良質の硬質炭素膜を形成できるという
特徴を有しているため、MIM素子製造プロセスの低温化
には最適である。従って、使用する基板材料の選択自由
度が広がり、基板温度をコントロールし易くするために
大面積に均一な膜が得られるという特徴をもっている。
また硬質炭素膜の製造、物性は表−1に示したように、
広範囲に制御可能であるため、デバイス特性を自由に設
計できる利点もある。さらには膜の誘電率も2〜6と従
来のMIM素子に使用されていたTa2O5,Al2O3,SiNxと比較
して小さいため、同じ電気容量を持った素子を作る場
合、素子サイズが大きくてすむので、それほど微細加工
を必要とせず、歩留りが向上する(駆動条件の関係から
LCDとMIM素子の容量比はCLCD/CMIM=10/1程度必要であ
る。)。
さらに膜の硬度が高いため、液晶材料封入時のラビン
グ工程による損傷が少なく、この点からも歩留りが向上
する。以上の点から硬質炭素膜を使用することで、低コ
スト、階調性(カラー化)、高密度LCD等が実現でき
る。
以上のような硬質炭素膜には必要に応じて抵抗値の制
御、あるいは膜の安定性、耐熱性の向上、さらに硬度の
向上のために、不純物として周期律表第III族元素、同
第IV族元素、同第V族元素、アルカリ金属元素、アルカ
リ土類金属元素、窒素原子、酸素原子、カルコゲン系元
素又はハロゲン原子をドープ含有させることができる。
この第3成分のドープにより素子の安定性及びデバイス
設計の自由度はいっそう増大する。特にコプレナー型MI
M素子においては、液晶駆動に適する素子特性から、硬
質炭素膜の膜厚、W/L比(W:素子部間隙の巾、L:前記間
隙の長さ)及び比抵抗の適正範囲が決まるが、膜剥離の
点から膜厚は1μm以下、画素の一辺の長さとフォトリ
ングラフィの精度からW/L比は1/100以上が作製上有利で
ある。この時駆動条件から比抵抗の適正範囲は104〜108
Ω・cmとなる。ノンドープの硬質炭素膜の比抵抗は106
〜1013Ω・cmであり、これにIII族、V族、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、N又はO元素を適当量ドープす
ることにより上記範囲の比抵抗とすることが可能であ
る。
本発明において、硬質炭素膜中に構成元素の1つとし
て含まれている水素原子の量は、全構成元素に対して10
〜50atom%、好ましくは20〜45atom%である。
また、本発明において、硬質炭素膜中に構成元素の1
つとして含まれている炭素原子の量は、全構成元素に対
して50〜90atom%、好ましくは55〜80atom%である。
周期律表第III族元素としては、B,Al,Ga,及びInが挙
げられ、且つ本発明において、硬質炭素膜中に構成原子
の1つとして含まれている周期律表第III族元素の量
は、全構成元素に対して5atom%以内、好ましくは0.001
〜3atom%であることが好ましい。
周期律表第IV族元素としては、Si,Ge及びSnが挙げら
れ、且つ第IV族元素の量は、全構成原子に対して20atom
%以内、好ましくは0.01〜17atom%である。
周期律表第V族元素としては、P,As及びSbが挙げら
れ、且つ第V族元素の量は、全構成原子に対して5atom
%以内、好ましくは0.001〜3atom%である。
アルカリ金属元素としては、Li,Na及びKが挙げら
れ、且つアルカリ金属元素の量は、全構成原子に対して
5atom%以内、好ましくは0.001〜3atom%である。
アルカリ土類金属元素としては、Ca及びMgが挙げら
れ、アルカリ土類金属原子の量は、全構成原子に対して
5atom%以内、好ましくは0.001〜3atom%である。
窒素原子の量は、全構成原子に対して5atom%以内、
好ましくは0.001〜3atom%である。
酸素原子の量は、全構成原子に対して5atom%以内、
好ましくは0.001〜3atom%である。
カルコゲン元素としては、S,Se及びTeが挙げられ、且
つカルコゲン元素の量は、全構成原子に対して、20atom
%以内、好ましくは0.01〜17atom%である。
ハロゲン元素としては、F,Cl,Br及びIが挙げられ、
且つハロゲン元素の量は、全構成原子に対して、35atom
%以内、好ましくは0.1〜35atom%が好ましい。
尚、前述の元素又は原子の量は元素分析の常法、例え
ばオージェ分析によって測定することが出来る。またこ
れら元素又は原子の量は元素分析の常法、例えばオージ
ェ分析によって測定することができる。この量は原料ガ
スに含まれる他の化合物の量や成膜条件等で調節可能で
ある。
本発明のMIM素子は絶縁膜が以上のような硬質炭素膜
からなり絶縁基板に対してコプレナー型構造を有するも
のである。以下にこのコプレナー型MIM素子の実施例を
従来のサンドイッチ型MIM素子と比較して説明する。
第5図は従来のサンドイッチ型MIM素子の構成を示し
ている。バスライン電極となる第一導体2の上に、陽極
酸化で構成される酸化膜(Ta2O5,Al2O3等)あるいは、
気相法で成膜される。SiNx,SiOx等の絶縁膜6が被覆さ
れており、さらにその上に画素電極となる第二導体3が
積層された形となっている。スイッチング素子として機
能するのは、第一導体2−絶縁膜6−第二導体3の積層
部分である。絶縁膜6の膜厚は通常数100〜数1000Å程
度であり、駆動電圧は20V前後なので、膜にかかる電界
強度は106V/cm以上と高く、絶縁膜6にボイド、ピンホ
ール等が存在すれば、直ちに破壊されることになる。ま
た第一導体2中あるいは表面にダスト、異物等があれ
ば、絶縁膜にピンホールができ、その結果第二導体3を
積層した時点でショートし易くなる。
第1図〜第4図は、本発明のMIM素子の実施例であ
る。第1図で示すように、まず画素電極となる第二導体
3が形成された絶縁基板1上に、バスラインを兼ねる第
一導体2及び補助電極4となる導体薄膜を蒸着、スパッ
タリング等の方法で形成し、ウェット又はドライエッチ
ングにより所定のパターンにパターニングして第一導体
2と補助電極4を形成する。その上に、プラズマCVD
法、イオンビーム法等により硬質炭素膜5を被覆後、ド
ライエッチング、ウェットエッチング又はレジストを用
いるリフトオフ法により所定のパターンにパターニング
して絶縁膜とすればMIM素子が完成する。
補助電極4は第二導体3と硬質炭素膜5との接合特性
を改善するもので、必要に応じて挿入する。また、第一
導体2及び第二導体3の形状(第一導体と第二導体との
間隙の形状といってもよい)、並びに硬質炭素膜のパタ
ーンには多くの構成が可能である。これらの構成を示し
たのが第2図(a)〜(d)の平面図である。なお第2
図(a)は第1図の斜視図に対応している。第2図
(b)は、硬質炭素膜5が縦に連続した形のものであ
り、硬質炭素膜の比抵抗値が大きければ隣接ビットとの
干渉はなく、この形状でも差支えない。第2図(c)
は、素子部の間隙だけを狭くして、第一導体2と第二導
体3のパターン不良によるショートを少なくできる形状
である。第2図(d)は第一導体2と第二導体3がイン
ターデジタル形状となったもので、硬質炭素膜の比抵抗
値が非常に大きく、素子抵抗を適正範囲にするためW/L
比(W:素子部間隙の巾、L:前記間隙の長さ)(第2図
(a)参照)を小さくできるようにしたものである。こ
のように、素子形成に関しては硬質炭素膜の比抵抗に応
じて、各種のものが可能であり、以上の実施例に限られ
るものではない。第3図は硬質炭素膜5の上に第一導体
2及び第二導体3を形成したもので、この形状であれ
ば、硬質炭素膜5の比抵抗値が適当であれば、硬質炭素
膜5はパターニングしなくても何ら差支えない。むし
ろ、マスク数が減少する意味では望ましい形状である。
次に第4図は、第一導体2の上に硬質炭素膜5を堆積
し、ついで第一導体2の段差部(側面)に隣接する形で
第二導体3を形成したものであり、こうすることで第一
導体と第二導体間のショートを皆無とし且つ、その間隙
を最小(硬質炭素膜の膜厚分まで)にできる。またこの
図では硬質炭素膜はパターニングしてあるが、特にその
必要はない。
次に本発明で使用される材料について更に詳しく説明
する。
まず、絶縁基板1としては、ガラス板、プラスチック
板又はフレキシブルなプラスチックフィルム等が使用さ
れる。バスライン電極となる第一導体2、必要に応じて
設けられる補助電極4の材料としてはAl,Ni,Cr,Pt,Ag,A
u,Cu,Mo,Ta,W等の金属及び透明導電体等、種々の導電体
が使用されるが、第1図及び第4図のように硬質炭素膜
の下層になる場合は素子特性及び硬質炭素膜の密着力と
の関係からAl,Cr,Ni,及びCuが好ましい。また第3図の
ように硬質炭素膜の上部に来る場合には、特性劣化防止
及び安定性の観点から、Ni,Pt,Ag及びAuが好ましい。画
素電極となる第二導体3は透明であることが望ましく、
ITO,SnO2,ZnO等、透明導電体が使用される。ここで第一
導体2及び第二導体の厚さは通常、夫々、数100〜数100
0Åの範囲が適当である。また硬質炭素膜の厚さ及び前
記したW/L比は通常、夫々、1μm以下、1/100以下が適
当である。
以上のようなコプレナー型MIM素子を有する基板を用
いて本発明の液晶表示装置を作るにはこの基板とストラ
イプ状の透明共通電極パターンを形成した絶縁基板とを
用意し、両基板間に常法により液晶層を形成すればよ
い。
〔発明の作用効果〕
以上のように本発明によれば、非線形抵抗素子である
MIM素子の絶縁膜に硬質炭素膜を用いることによる、下
記1)〜4)のような効果に加えて、MIM素子をコプレ
ナー構造としたことにより、下記5)〜8)のような効
果が得られる。
1)プラズマCVD法等の簡便な気相法で作製されるた
め、成膜条件によって物性が広範に制御でき、従ってデ
バイス設計上の自由度が大きい。
2)硬質でしかも厚膜にできるため、機械的損傷を受け
難く、また厚膜化によるピンホールの減少も期待でき
る。
3)室温付近の低温においても良質な膜を形成できるの
で、基板材質に制約がない。4)膜厚及び膜質の均一性
に優れているため、薄膜デバイス用として適している。
5)素子特性の均一性及びピンホール等による欠陥率が
更に改善され、量産に適した安価なアクティブマトリッ
クス型液晶表示装置を提供できる。
6)素子中に、たとえピンホール、ボイド等が混入して
も、その影響を受け難く、絶縁破壊によりショートする
ようなことはない。
7)素子特性は硬質炭素膜の厚さよりも第一導体と第二
導体間のギャップに大きく依存するため、膜厚コントロ
ールの制御も比較的ラフでよい。
8)サンドイッチ型に比べてマスク数が低下し(全工程
で1枚の可能性あり)、コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図及び第4図は夫々本発明の液晶表示素子
に用いられるコプレナー型MIM素子の一例の斜視図、第
2図(a)は第1図のMIM素子の平面図、第2図(b)
〜(d)は夫々第2図(a)の一例の変形図、第5図は
従来のサンドイッチ型MIM素子の一例の斜視図、第6図
及び第7図は本発明のMIM素子に用いられる硬質炭素膜
系絶縁膜のIRスペクトル及びラマンスペクトルを示し、
また第8図は前記IRスペクトルのガウス分布を示す。 1……絶縁基板 2……第一導体(バスライン電極となる) 3……第二導体(画素電極となる) 4……補助電極 5……硬質炭素膜系絶縁膜 6……従来の絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−77028(JP,A) 特開 平1−217326(JP,A) 特開 昭64−520(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/136 G02F 1/1343 G09F 9/30 H01L 49/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶層を支持する2枚の絶縁基板の少くと
    も一方の基板の各画素に非線形抵抗素子を直列に接続し
    てなるアクティブマトリックス型液晶表示装置におい
    て、前記非線形抵抗素子はバスライン電極としての第一
    導体と画素電極としての第二導体との間に形成された硬
    質炭素膜からなるコプレナー型構造であることを特徴と
    するアクティブマトリックス型液晶表示装置。
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