JP2797918B2 - 内燃機関のウォータポンプ - Google Patents

内燃機関のウォータポンプ

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JP2797918B2
JP2797918B2 JP23215293A JP23215293A JP2797918B2 JP 2797918 B2 JP2797918 B2 JP 2797918B2 JP 23215293 A JP23215293 A JP 23215293A JP 23215293 A JP23215293 A JP 23215293A JP 2797918 B2 JP2797918 B2 JP 2797918B2
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pump
internal combustion
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彰良 出口
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内燃機関の水冷式冷
却装置におけるウォータポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のウォータポンプは、一般に、
機関のシリンダブロック前面に冷却水入口を有するポン
プ室を凹設するとともに、該ポンプ室を覆うようにポン
プハウジングを取り付けて構成されている。そして、こ
のウォータポンプは、いわゆる補機ベルトを用いたベル
ト伝動機構を介してクランクシャフトにより駆動される
ようになっている。つまり、ポンプハウジングに軸受を
介して駆動軸が回転自在に支持されており、その一端
に、補機ベルトが巻き掛けられるウォータポンププーリ
が取り付けられているとともに、他端にインペラが取り
付けられている。このインペラとポンプハウジングとの
間には、メカニカルシールが介装され、インペラが回転
するポンプ室をシールしている。
【0003】また特開平2−55824号公報に示され
ているように、一般に、メカニカルシールと軸受との間
の空間を外部に開放するようにポンプハウジングに水抜
き孔が設けられており、該水抜き孔により、上記空間を
大気圧に保つとともに、メカニカルシールを通して侵入
した少量の冷却水や水蒸気を外部へ排出する構成となっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記水抜き孔を通して
排出される冷却水は、機関の熱を受けることから、その
多くが水抜き孔の開口縁で蒸発するが、その際に、冷却
水中に含まれる不揮発成分が析出し、時間の経過に従っ
て水抜き孔の開口縁から内周側に堆積していく。従っ
て、その析出物によって水抜き孔が閉塞されてしまう虞
れがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、シ
リンダブロック前面のポンプ室にポンプハウジングが取
り付けられるとともに、このポンプハウジングに軸受お
よびメカニカルシールを介してインペラが回転自在に支
持され、かつ上記軸受とメカニカルシールとの間の空間
からポンプハウジング外方へ向けて水抜き孔が貫通形成
されてなる内燃機関のウォータポンプにおいて、上記水
抜き孔のポンプハウジング外側の開口縁を囲むように、
断面V字形をなす環状溝を形成し、この環状溝によって
上記開口縁を断面鋭角状に形成したことを特徴としてい
る。
【0006】
【作用】水抜き孔を通してその開口縁に達した水滴は、
該開口縁が鋭角状をなしていることから、表面張力によ
り隣接する環状溝へと導かれる。つまり、析出物の堆積
が開口縁外周の環状溝で生じるようになる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。
【0008】図2は、この発明に係るウォータポンプ1
を備えたV型内燃機関の前端部の構成を示す分解斜視図
である。
【0009】このV型内燃機関は、シリンダブロック2
の左右バンクの上面にそれぞれシリンダヘッド3が固定
されているとともに、これらのシリンダブロック2とシ
リンダヘッド3との前面を覆うように、例えばアルミダ
イキャストにて板状に形成したチェーンケースリヤ4が
取り付けられている。そして、このチェーンケースリヤ
4の前面を覆うように更にカバー状のチェーンケースフ
ロント5が取り付けられ、両者間にチェーン室6(図1
参照)が形成されるようになっている。図4は、このよ
うなV型内燃機関においてチェーンケースフロント5を
取り外した状態つまりチェーン室6内部の構成を示して
いる。尚、チェーン室6の上部は、図4に示すように、
シリンダヘッドカバー7前端部によって覆われている。
【0010】このV型内燃機関は、DOHC型動弁機構
を有するもので、図4に示すように、シリンダブロック
2下部のクランクシャフト8にクランクスプロケット9
が設けられており、バンク内側の吸気側カムシャフト1
0に設けた第1カムスプロケット11と上記クランクス
プロケット9との間に、略三角形をなすように1本のタ
イミングチェーン12が巻き掛けられている。また吸気
側カムシャフト10には、第1カムスプロケット11に
重ねて小径な第2カムスプロケット13が設けられてお
り、バンク外側に位置する排気側カムシャフト14のカ
ムスプロケット15とこれに隣接する第2カムスプロケ
ット13との間に、それぞれサブタイミングチェーン1
6が巻き掛けられている。つまり、図4で矢印A方向に
回転するクランクシャフト8によってバンク内側の吸気
側カムシャフト10が駆動され、これにサブタイミング
チェーン16を介してバンク外側の排気側カムシャフト
14が連動する構成となっている。
【0011】上記タイミングチェーン12の緩み側とな
る図4左方の第1カムスプロケット11とクランクスプ
ロケット9との間には、下端が回動可能に支持され、か
つ上端部に油圧式チェーンテンショナ17を備えたチェ
ーンガイド18が配設されており、これによってタイミ
ングチェーン12に適宜な張力が付与されている。また
左右一対の第1カムスプロケット11の間には、チェー
ンガイド19が取り付けられており、タイミングチェー
ン12を僅かに内周側に押圧している。
【0012】一方、タイミングチェーン12の張り側と
なる図4右方の第1カムスプロケット11とクランクス
プロケット9との間には、ウォータポンプ1が配設され
ており、その駆動軸20に取り付けたウォータポンプス
プロケット21がタイミングチェーン12の背面側つま
り外周側に噛み合っている。上記ウォータポンプスプロ
ケット21は、第1カムスプロケット11とクランクス
プロケット9の略中間に位置し、タイミングチェーン1
2を内周側に押し込む形となっている。またウォータポ
ンプスプロケット21の上下には、それぞれチェーンガ
イド22,23が配設されている。
【0013】そして、上記ウォータポンプ1とその上方
の排気側カムスプロケット15との間では、チェーンケ
ースリヤ4の側部が部分的に凹んでおり、ここにサーモ
スタットハウジング24が配置されている。このサーモ
スタットハウジング24は、図2,図3に示すように、
シリンダヘッド3前端部に前方を向いたカップ状に形成
されたもので、その内部にサーモスタット弁25を収容
した上でインレットチューブ26が取り付けられるよう
になっている。
【0014】上記ウォータポンプ1は、図1,図3に示
すように、シリンダブロック2の前面に凹設されたポン
プ室31と、このポンプ室31に対応してチェーンケー
スリヤ4に装着されたポンプユニット32とから大略構
成されている。上記ポンプ室31は図2に示すようにシ
リンダブロック2中央部に延びた冷却水導入部33を有
し、該冷却水導入部33を介して左右バンクのウォータ
ジャケットに連通している。また上記ポンプ室31の裏
側には、上端がサーモスタットハウジング24内部に連
通した冷却水通路部34が形成されており、該冷却水通
路部34と上記ポンプ室31とが円形の開口部35を介
して互いに連通している。そして、上記ポンプ室31の
前面に位置するチェーンケースリヤ4には、上記ポンプ
室31に対応して円形のポンプ取付部36が貫通形成さ
れているとともに、その周縁に平坦なフランジ面37が
形成されている。尚、チェーンケースリヤ4はシリンダ
ヘッド3前面に複数本のボルト38によって固定されて
いるが、両者間のシール面、例えばポンプ室31周囲な
どにはシール剤として所謂液体ガスケットが塗布されて
いる。
【0015】ポンプユニット32は、図1に詳示するよ
うに、上記チェーンケースリヤ4のポンプ取付部36に
取り付けられるポンプハウジング39と、駆動軸20を
回転自在に支持する軸受40と、駆動軸20の先端に取
り付けられたインペラ41とを主体としている。上記ポ
ンプハウジング39は、チェーンケースリヤ4のポンプ
取付部36内周に嵌合する筒状部39aと、チェーンケ
ースリヤ4のフランジ面37に密接し、かつボルト42
にて固定されるフランジ部39bと、軸受40を保持す
る円筒状の軸受保持部39cとを有している。尚、ウォ
ータポンプスプロケット21は、円筒状に形成されてお
り、その内周と上記軸受保持部39cとの間にボールベ
アリング43が介装されている。また上記ポンプハウジ
ング39の筒状部39a内周とインペラ41との間にメ
カニカルシール44が介装されていて、両者間を回転可
能な形でシールしている。
【0016】一方、上記筒状部39aには、半径方向に
沿って一対の水抜き孔45,46が貫通形成されてい
る。この水抜き孔45,46は、上記メカニカルシール
44と軸受40との間の空間から上方および下方へ向け
て形成されたもので、先端が筒状部39aの外周面に開
口している。またチェーンケースリヤ4のポンプ取付部
36上部および下部には、一端がポンプ取付部36内周
面に開口し、かつ他端がチェーンケースリヤ4裏面に開
口する連通孔47がそれぞれ斜めに貫通形成されてお
り、上記水抜き孔45,46とぞれぞれ連通している。
尚、下方の水抜き孔46に対応して、ポンプ取付部36
内周面に凹部53が形成されており、この凹部53を介
して、水抜き孔46と下方の連通孔47とが連通してい
る。すなわち、上記連通孔47によって、チェーンケー
スリヤ4,シリンダブロック2間の大気開放された空間
48,49と各水抜き孔45,46とが連通されてい
る。
【0017】また上記筒状部39aの前後、詳しくは水
抜き孔45,46を挟む両側に、それぞれOリング50
が配設されており、これによってチェーンケースリヤ4
とポンプハウジング39との間がシールされている。
【0018】ここで、上方の水抜き孔45は、一定の内
径に形成されている。これに対し、下方の水抜き孔46
は、図5,図6に詳示するように、下方つまりポンプハ
ウジング39の外周へ向かうに従って徐々に大径となる
テーパ状の孔に形成されている。そして、該水抜き孔4
6の下端開口縁46aを囲むように、筒状部39a外周
面に断面V字形をなす環状溝54が形成されており、こ
の環状溝54によって上記開口縁46aが断面鋭角状に
形成されている。
【0019】尚、上記のようにチェーン室6内に収容さ
れたウォータポンプ1に対し、チェーンケースフロント
5には図2に示すような作業用の開口部51が設けられ
ており、これを別体のカバー52で閉塞するようになっ
ている。
【0020】上記実施例の構成によれば、メカニカルシ
ール44と軸受40との間の空間が水抜き孔45,46
および連通孔47を介して大気開放されており、該空間
で生じた水蒸気が主に上方の水抜き孔45および連通孔
47を通してチェーン室6外に排出されるとともに、メ
カニカルシール44を通過した冷却水が主に下方の水抜
き孔46および連通孔47を通してチェーン室6外に排
出される。一方、ポンプハウジング39は、チェーンケ
ースリヤ4に対し一対のOリング50によって二重にシ
ールされており、かつそれぞれのシールの間が連通孔4
7によって大気開放されている。そのため、仮にポンプ
室31側のOリング50が劣化して冷却水が漏洩したよ
うな場合でも、連通孔47を介して速やかに外部へ排出
されてしまい、チェーン室6内へ侵入するようなことが
ない。つまり、チェーン室6を介した潤滑油への冷却水
の混入が確実に防止される。
【0021】そして、上記構成では、下方の水抜き孔4
6の開口縁46aが断面鋭角状をなすため、該水抜き孔
46を通して排出される水滴が、その表面張力により隣
接する環状溝54側へ広がろうとし、環状溝54内に導
かれる。特に、水抜き孔46がテーパ状に広がっている
ため、その作用が一層強くなる。従って、水滴が環状溝
54内で蒸発するようになり、不揮発成分の析出が環状
溝54で生じる。そのため、従来のように、析出物によ
り水抜き孔46が閉塞されることがない。
【0022】尚、上記実施例では、ウォータポンプ1を
チェーン室6内に収容してチェーン駆動するように構成
した例を説明したが、この発明は、これに限られず、ウ
ォータポンプを機関外部に露出した状態に取り付けてベ
ルト駆動する構成のものにも同様に適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
に係る内燃機関のウォータポンプによれば、水抜き孔か
ら排出される冷却水の蒸発に伴う析出物によって水抜き
孔が閉塞されてしまう現象を、極めて簡単な構成によっ
て未然に防止でき、水抜き不良による軸受の損傷等を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るウォータポンプを備えた内燃機
関前端部の断面図。
【図2】内燃機関前端部の分解斜視図。
【図3】同じく内燃機関要部の分解断面図。
【図4】内燃機関のチェーン室内の構成を示す正面図。
【図5】ウォータポンプの水抜き孔部分の断面図。
【図6】同じく水抜き孔の開口部の平面図。
【符号の説明】
1…ウォータポンプ 39…ポンプハウジング 40…軸受 41…インペラ 44…メカニカルシール 46…水抜き孔 54…環状溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック前面のポンプ室にポン
    プハウジングが取り付けられるとともに、このポンプハ
    ウジングに軸受およびメカニカルシールを介してインペ
    ラが回転自在に支持され、かつ上記軸受とメカニカルシ
    ールとの間の空間からポンプハウジング外方へ向けて水
    抜き孔が貫通形成されてなる内燃機関のウォータポンプ
    において、上記水抜き孔のポンプハウジング外側の開口
    縁を囲むように、断面V字形をなす環状溝を形成し、こ
    の環状溝によって上記開口縁を断面鋭角状に形成したこ
    とを特徴とする内燃機関のウォータポンプ。
JP23215293A 1993-09-20 1993-09-20 内燃機関のウォータポンプ Expired - Lifetime JP2797918B2 (ja)

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