JP2797760B2 - 並列処理コンピュータシステム - Google Patents

並列処理コンピュータシステム

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JP2797760B2
JP2797760B2 JP3170797A JP17079791A JP2797760B2 JP 2797760 B2 JP2797760 B2 JP 2797760B2 JP 3170797 A JP3170797 A JP 3170797A JP 17079791 A JP17079791 A JP 17079791A JP 2797760 B2 JP2797760 B2 JP 2797760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は並列処理コンピュータシ
ステムに関し、特に複数個のマイクロプロセッサと1つ
のメモリが共通のバスで接続される構成をとって並列処
理を行い、かつデバッグ作業を行なうことができる並列
処理コンピュータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロプロセッサ(CPU)を4個使
用した従来の並列処理コンピュータシステムのブロック
図を図7に、そのデバッガの具体例を図8に示す。
【0003】図7において、1a,1b,1c,1dは
アドレス信号ADを出力し、データDT等を入出力し、
かつ、バスアービタ4に関して共有バス3のバス使用を
要求し、調停結果(ビジー信号BSa〜BSd)を受け
入れ、かつ、ブレーク要求を受け付ける機能を持ったマ
イクロプロセッサであるCPU、4はCPU1a〜1d
が出力する共有バス3のバス使用を要求する信号(バス
要求信号RQa〜RQd)によって、共有バス3の使用
の調停結果(BSa〜BSd)を出力するバスアービ
タ、2はCPU1a〜1dが出力するアドレス信号A
D,入出力するデータDTを保持する共有メモリ部、3
はCPU1a〜1d,共有メモリ部4,デバッガ15a
〜15dに接続されている共有バス、5A〜5Dは各々
CPU1a〜1dが入出力するアドレス信号AD,デー
タDT等を受け入れ、各CPU1a〜1dにブレーク要
求(ブレーク信号BKa〜BKd)を出力するデバッガ
である。
【0004】図8において、51はプログラムのブレー
クさせたいアドレス、データ等の情報を予め保持させて
おくデータレジスタ、53は共有バス3とデータレジス
タ51が出力した信号を比較し、比較結果を出力する比
較器であり、データレジスタ51からの信号と共有バス
3からのアドレス信号AD,データDTとを対応するビ
ットごとにエクスクルーシブNOR演算をして、その結
果をAND演算で統合する構成となっている。
【0005】以下この例の動作について説明する。4個
のCPU1a,1b,1c,1dに各々接続されている
デバッガ5A,5B,5C,5D内のデータレジスタ5
1に、予めブレーク条件のアドレス信号,データ等を保
持しておき(ブレーク条件の設定はソフトウェアで行な
う)、そのデータレジスタ51が出力する信号12と共
有バス3からのアドレス信号AD,データDTの内容と
を比較して、比較結果をブレーク信号BKa,BKb,
BKc,BKdで対応する各CPU1a,1b,1c,
1dへ出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の並列処
理コンピュータシステムは、CPU1a〜1dの数と同
数のデバッガ5A〜5Dを必要とするので、CPUの数
が多い場合には費用がかかったり、実装場所をとるなど
の欠点がある。さらに、ブレークの対象になっているプ
ログラムがどのCPUで実行されるのかがわからない場
合、全てのデバッガのデータレジスタ51にブレーク条
件を設定する必要があるので煩雑である、といった欠点
がある。
【0007】本発明の目的は、デバッガの数を低減しデ
ータレジスタに対するブレーク条件の設定が容易となる
並列処理コンピュータシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の並列処理コンピ
ュータシステムは、アドレス信号及びデータを伝達する
ための共有バスと、この共有バスからのアドレス信号の
指定するアドレスに対する前記共有バスからのデータの
記憶及びこのアドレスに記憶されているデータの前記共
有バスへの読出しを行う共有メモリ部と、それぞれバス
要求信号により前記共有バスに対するバス使用の要求を
行い対応するビジー信号によりバス使用権を得て前記共
有バスに前記アドレス信号を出力すると共に対応するデ
ータの入出力を行い、対応するブレーク信号によりプロ
グラムの実行を停止する複数のCPUと、これら各CP
Uからの前記共有バスに対するバス使用の要求を調停し
て所定の前記CPUに対するビジー信号を出力するバス
アービタと、プログラムの実行を停止するアドレス情
報,データを保持するデータレジスタ、前記プログラム
の実行を停止する前記各CPUの識別コードを保持する
CPUIDレジスタ、及び前記データレジスタの内容と
前記共有バスからのアドレス信号,データの内容とが一
致しかつ前記CPUIDレジスタの内容と前記ビジー信
号を受けたCPUの識別コードとが一致したとき少なく
とも対応する前記ブレーク信号を出力する比較器を備え
たデパッガとを有している。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0010】図1は本発明の第1の実施例を示すブロッ
ク図、図2はこの実施例のデバッガの具体例を示す回路
図である。
【0011】この実施例が図7及び図8に示された従来
の並列処理コンピュータシステムと相違する点は、デバ
ッガをCPU1a〜1dに対して共通の1個のデバッガ
5とし、このデバッガ5を、データレジスタ51のほか
に、このデータレジスタ51に設定されたアドレス情
報,データと対応するプログラムを実行するCPUの識
別コードを保持するCPUIDレジスタ52を設け、比
較器に、データレジスタ51の内容と共有バス3からの
アドレス信号AD,データDTの内容とを対応するビッ
トごとにエクスクルーシブNOR演算するほか、CPU
IDレジスタ52の内容のビジー信号BSa〜BSdと
を対応するビットごとにエクスクルーシブNOR演算す
る機能を付加し、これらエクスクルーシブ演算の結果を
すべてAND演算で統合するようにした点にある。CP
UIDレジスタ52に保持されるCPUの識別コード
は、各CPU1a〜1dと対応するビジー信号BSa〜
BSdを対応するビットとして構成されている。
【0012】図3(a),(b)はそれぞれ並列処理す
るプログラムを各CPU1a〜1dに割振り、これを共
有メモリ部2にロードするときの流れ図及び共有メモリ
部2のメモリマップである。
【0013】並列処理用ローダは、ソースプログラムを
コンパイルして得られたオブジェクトプログラムを、4
個のCPU1a〜1dに割振りし、各CPU1a〜1d
で処理されるプログラムを共有メモリ部2内に記憶さ
せ、かつ、CPUIDテーブルを作成し共有メモリ部2
内に記憶させる。
【0014】CPUIDテーブルは、CPU1a〜1d
で処理されるプログラムの領域のアドレスと、このアド
レスに対応するCPUの識別コードからなる。アドレス
(16進数)は、各CPU1a〜1dのプログラムの領
域の先頭番地とCPU1dのプログラムの領域の最終番
地+1(CPU1dで処理されるプログラムの領域と、
プログラム領域外の区別のため必要である)からなり、
対応する識別コード等(2進数)は「0001」,「0
010」,「0100」,「1000」,「0000」
からなる。CPUIDテーブルの共有メモリ部2上のメ
モリマップを図4(a)に示す。また図4(b)にレジ
スタ部分のデータフォーマットを示す。
【0015】データレジスタ51にはブレーク条件のア
ドレス情報ADI32ビットとデータDTI32ビット
を保持するほか、制御情報CNTを保持している。CP
UIDレジスタ52は前述のように、CPUの識別コー
ドIDを保持している。ブレーク条件のアドレス情報A
DI、データDTI等は任意に設定できるが(設定はソ
フトウェアで行なう)、識別コードIDは、並列処理用
ローダがCPUIDテーブルを参照することによって設
定される。
【0016】以下、この実施例の動作について説明す
る。ソースプログラムをコンパイルし並列処理用ローダ
によって各CPU1a〜1dへの割振り、CPUIDテ
ーブルの作成済みのプログラムにおいて、デバッガ5内
のデータレジスタ51はブレーク条件のアドレス情報A
DI,データDTI等を保持する。例えば、ブレーク条
件のアドレスを「5F」と設定したとき、並列処理用ロ
ーダは直ちにCPUIDテーブルを参照して「5F」が
「3A」(CPU1bの先頭番地)より大で「67」
(CPU1cの先頭番地)より小であることから、アド
レス「5F」はCPU1bで処理されることを理解しC
PU1bに対応した識別コードである「0010」がC
PUIDレジスタ52に保持される。
【0017】一方、デバッガ5はプログラム実行時に共
有バスからのアドレス信号AD,データDTとビジーB
Sa〜BSdとを入力し、共通バス3とデータレジスタ
51,ビジー信号BSa〜BSdとCPUIDレジスタ
52の内容とをそれぞれ比較し、その比較結果を統合し
たものをブレーク信号BKとしてCPU1a〜1d全て
に出力する。つまり、この実施例は、ブレーク条件を満
たす時点で、全てのCPU1a〜1dがプログラムの実
行を停止する。
【0018】このような構成とすることにより、デバッ
ガが1個で済むので、費用を低減すると共に実装場所を
縮小することができ、また、ブレーク条件の設定を容易
にすることができる。
【0019】図5は本発明の第2の実施例を示すブロッ
ク図、図6はこの実施例のデバッガの具体例を示す回路
図である。
【0020】この実施例は、デバッガ5aから各CPU
1a〜1dに対し、それぞれ対応するブレーク信号BK
a〜BKdを出力するようにしたものである。これは、
切換回路54により、比較器53から出力されるブレー
ク信号(第1の実施例のブレーク信号BKと同一)BK
を、CPUIDレジスタ52の内容により切換えること
により実現している。この実施例においては、ブレーク
条件を含むプログラムを実行しているCPUのみをブレ
ークさせることができるという利点がある。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、1つのデ
バッガで複数のCPUのブレークを制御する構成とする
ことにより、デバッガの数を低減することができるの
で、費用を低減すると共に実装面積を小さくすることが
でき、かつブレーク条件の設定が容易になるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示された実施例のデバッガの具体例を示
す回路図である。
【図3】図1に示された実施例の並列処理するプログラ
ムの各CPUへの割振りと共有メモリ部へのロード方法
を説明するための流れ図及び共有メモリ部のメモリマッ
プである。
【図4】図1に示された実施例のCPUIDテーブルの
メモリマップ及びデータレジスタ,CPUIDレジスタ
のデータフォーマット図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図6】図5に示された実施例のデバッガの具体例を示
す回路図である。
【図7】従来の並列処理コンピュータシステムの一例を
示すブロック図である。
【図8】図7に示された並列処理コンピュータシステム
のデバッガの具体例を示す回路図である。
【符号の説明】
1a〜1d CPU 2 共有メモリ部 3 共有バス 4 バスアービタ 5,5a,5A〜5D デバッガ 51 データレジスタ 52 CPUIDレジスタ 53,53a 比較器 54 切換回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アドレス信号及びデータを伝達するため
    の共有バスと、この共有バスからのアドレス信号の指定
    するアドレスに対する前記共有バスからのデータの記憶
    及びこのアドレスに記憶されているデータの前記共有バ
    スへの読出しを行う共有メモリ部と、それぞれバス要求
    信号により前記共有バスに対するバス使用の要求を行い
    対応するビジー信号によりバス使用権を得て前記共有バ
    スに前記アドレス信号を出力すると共に対応するデータ
    の入出力を行い、対応するブレーク信号によりプログラ
    ムの実行を停止する複数のCPUと、これら各CPUか
    らの前記共有バスに対するバス使用の要求を調停して所
    定の前記CPUに対するビジー信号を出力するバスアー
    ビタと、プログラムの実行を停止するアドレス情報,デ
    ータを保持するデータレジスタ、前記プログラムの実行
    を停止する前記各CPUの識別コードを保持するCPU
    IDレジスタ、及び前記データレジスタの内容と前記共
    有バスからのアドレス信号,データの内容とが一致しか
    つ前記CPUIDレジスタの内容と前記ビジー信号を受
    けたCPUの識別コードとが一致したとき少なくとも対
    応する前記ブレーク信号を出力する比較器を備えたデパ
    ッガとを有することを特徴とする並列処理コンピュータ
    システム。
  2. 【請求項2】 各CPUの識別コードが、各CPUと対
    応するビジー信号を対応するビットとして構成された請
    求項1記載の並列処理コンピュータシステム。
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