JP2797748B2 - コンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents

コンデンサ放電式内燃機関用点火装置

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JP2797748B2 JP8244091A JP8244091A JP2797748B2 JP 2797748 B2 JP2797748 B2 JP 2797748B2 JP 8244091 A JP8244091 A JP 8244091A JP 8244091 A JP8244091 A JP 8244091A JP 2797748 B2 JP2797748 B2 JP 2797748B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電源の出力を昇圧
する昇圧回路を備えて、該昇圧回路の出力で点火エネル
ギ蓄積用コンデンサを充電するコンデンサ放電式内燃機
関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コンデンサ放電式の内燃
機関用点火装置は、点火コイルの1次側に設けられた点
火エネルギ蓄積用コンデンサと、導通した際に点火エネ
ルギ蓄積用コンデンサの電荷を点火コイルの1次コイル
に放電させるように設けられたサイリスタと、内燃機関
の点火時期にサイリスタを導通させる点火信号を与える
点火信号発生回路とにより構成されている。
【0003】この種の点火装置をバッテリ等の直流電源
により駆動する場合には、発振器から得られるトリガパ
ルスによりオンオフされるスイッチ素子によりトランス
の1次電流を断続させて直流電源の電圧を昇圧させる直
流昇圧回路を設けて、該昇圧回路の出力によりコンデン
サを充電するようにしている。
【0004】直流電源により駆動される従来のこの種の
点火装置では、発振器から供給されてスイッチ素子を導
通させるトリガパルスの時間幅は一定であって、トラン
スの1次電流の通電時間は、点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサの充電の程度の如何にかかわらず充電過程中常に一
定であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】周知のように、直流昇
圧回路のトランスの2次側に点火エネルギ蓄積用コンデ
ンサが接続されている場合には、トランスの1次側から
見たインダクタンスLはコンデンサの充電の状態によっ
て異なってくる。すなわち、コンデンサが放電したのち
再び充電が開始される充電の初期では、コンデンサの充
電電圧が低くて充電電流が大きいので、トランスの1次
インダクタンスLは小さい。充電の進行に伴って充電電
圧が上昇していき、充電電流が低下するにつれて1次イ
ンダクタンスLは大きくなってくる。
【0006】また、トランスの1次電流の通電時間をT
d 、トランスの1次側に印加される直流電源の電圧をE
とすると、スイッチ素子を通して流れるトランスの1次
電流の波高値(スイッチ素子がオフされる直前の電流
値)I1pは近似的にI1p=(E/L)×Td で表わされ
る。
【0007】従って、1次電流の通電時間Td をコンデ
ンサの充電進行中一定とした従来の点火装置では、トラ
ンスの1次側のインダクタンスLが小さい各充電サイク
ルの初期において1次電流の波高値I1pが著しく大きく
なる。そのため大形のスイッチ素子を使用することが必
要になったり、スイッチ素子の温度上昇が大きくなった
りするので、これを抑制するために大形のスイッチ素子
を使用せざるを得ず、スイッチ素子の放熱板を大形化せ
ざるを得なかった。また、1次インダクタンスLを大き
くして1次電流の波高値I1pを小さくしようとすると、
トランスを大形化する必要があった。
【0008】本発明の目的は、直流昇圧回路のトランス
を大形化することなく、点火エネルギ蓄積用コンデンサ
の充電初期の1次電流波高値I1pが過大になるのを抑制
して小形のスイッチ素子の使用を可能にし、小形化と効
率の向上とを図ったコンデンサ放電式内燃機関用点火装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、その実施例を
示す図1に見られるように、直流電源10から昇圧トラ
ンス8の1次コイル8aに供給した1次電流I1 を断続
させて昇圧トランスの2次コイル8bに高い電圧を誘起
させる昇圧回路を点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充
電電源としたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置にお
いて、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電開始時に
は昇圧トランスに1次電流I1 を流す時間を短くし、点
火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電の進行に伴って昇
圧トランスに1次電流I1 を流す時間を長くしていくよ
うに、昇圧トランスの1次電流I1 の通電時間Td を制
御する1次電流制御回路13を備えたものである。
【0010】1次電流制御回路13は、昇圧トランスの
1次コイル8aに直列に接続されてトリガパルスに応答
してオンオフするスイッチ素子14と、充電開始信号が
与えられたときにスイッチ素子に一連のトリガパルスV
ptを与えるスイッチ素子トリガ回路15とにより構成で
きる。スイッチ素子トリガ回路15には、充電開始時に
はスイッチ素子14を導通させる時間を短くし、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電の進行に伴ってスイッチ
素子14を導通させる時間を順次長くしていくように時
間の経過に伴ってトリガパルスVptの時間幅Td を調節
するパルス幅調節回路19を設けておく。
【0011】
【作用】上記のように、点火エネルギ蓄積用コンデンサ
の充電開始時には、昇圧トランスに1次電流を流す時間
を短くし、点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電の進行
に伴って昇圧トランスに1次電流を流す時間を長くして
いくようにすると、昇圧トランスの1次インダクタンス
が小さい充電の初期に1次電流の波高値が過大になるこ
とがない。従って、昇圧トランスや該昇圧トランスの1
次電流を断続させるスイッチ素子を大形化することなく
スイッチ素子の温度上昇を抑制することができる。した
がって本発明によれば、小形で効率が高いコンデンサ放
電式の内燃機関用点火装置を得ることができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例の構成を示したもの
で、同図において、1は一端が接地された1次コイル1
a及び2次コイル1bを有する点火コイル、2は図示し
ない機関の気筒に取付けられた点火プラグで、この点火
プラグ2には点火コイルの2次コイル1bの出力電圧が
印加される。1次コイル1aの両端には、カソードを接
地側に向けたダイオード3が並列接続され、1次コイル
1aの非接地側端子に点火エネルギ蓄積用コンデンサ4
の一端が接続されている。コンデンサ4の他端と接地間
には、サイリスタ5が、そのカソードを接地側に向けて
接続され、該サイリスタ5のゲートカソード間にはコン
デンサ6と抵抗器7とが並列接続されている。
【0013】点火エネルギ蓄積用コンデンサ4を充電す
るため、1次コイル8a及び2次コイル8bを有する昇
圧トランス8が設けられている。昇圧トランスの2次コ
イル8bの一端は接地され、他端はダイオード9を介し
て点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の他端に接続されて
いる。昇圧トランスの1次コイル8aの一端は負極を接
地したバッテリからなる直流電源10の正極に電源スイ
ッチ11を介して接続され、1次コイル8aの他端は該
1次コイルを流れる1次電流I1 の断続を制御する1次
電流制御回路13に接続されている。本実施例において
は、上記の昇圧トランス8とダイオード9と1次電流制
御回路13とにより昇圧回路が構成されている。
【0014】1次電流制御回路13は、昇圧トランスの
1次コイル8aに対して直列に接続されてトリガパルス
に応答してオンオフするスイッチ素子14と、該スイッ
チ素子14に一連のトリガパルスVptを与えるスイッチ
素子トリガ回路15とにより構成されている。
【0015】スイッチ素子トリガ回路15は、一定周波
数の三角波圧Vp を出力する三角波発生回路16と、点
火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電電圧Vc が設定電
圧を超えたときに低レベルの信号を出力し、充電電圧V
c が設定電圧以下のときに高レベルの信号を出力する充
電電圧検出回路17と、サイリスタ5のゲートカソード
間電圧VGKが基準電圧以上のときに低レベルの信号を出
力し、電圧VGKが基準電圧未満のときに高レベルの信号
を出力するゲート電圧検知回路18と、充電検知回路1
7及びゲート電圧検知回路18の出力信号と三角波発生
回路16の出力とを入力して、スイッチ素子14に与え
るトリガパルスVptを出力するパルス幅調節回路19と
により構成されている。このスイッチ素子トリガ回路1
5は、直流電源10の出力電圧を入力として定電圧を出
力する安定化電源回路12を電源として作動する。
【0016】パルス幅調節回路19は、ゲート電圧検知
回路18から高レベルの信号が出力されたときに、この
信号を充電開始信号として、スイッチ素子14をオンオ
フさせる一連のトリガパルスVptを出力する。パルス幅
調節回路19は、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充
電開始時にスイッチ素子14を導通させる時間を短く
し、コンデンサ4の充電の進行に伴ってスイッチ素子1
4を導通させる時間を長くしていくように時間の経過に
伴ってトリガパルスVptの時間幅を調節する。
【0017】スイッチ素子トリガ回路15からのトリガ
パルスVptでスイッチ素子14がオンオフされて昇圧ト
ランス8の1次電流I1 が断続されると、昇圧トランス
の2次コイル8bに高い電圧が誘起し、この電圧がダイ
オード9により整流されて点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4に印加される。これによりコンデンサ4は図示の極
性に充電される。点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充
電電圧Vc が設定値を超えると、充電電圧検知回路17
の出力信号が低レベルとなり、この低レベルの信号がパ
ルス幅調節回路19に充電停止信号として入力されて、
該パルス幅調節回路からのトリガパルスVptの発生が停
止される。したがって、点火エネルギ蓄積用コンデンサ
4の充電が停止して充電電圧が過大になるのを防止す
る。
【0018】内燃機関の回転角度情報及び速度情報を得
るため、機関の回転に同期して回転するリラクタ20と
該リラクタの回転に伴って生じさせられる磁束変化によ
り電圧を誘起する信号コイル21とを備えた信号発電機
Gs が設けられ、信号コイル21の出力は安定化電源回
路12を電源とする点火時期制御回路22に入力され
る。
【0019】点火時期制御回路22は、信号コイル21
から回転角度情報と速度情報とを得て各回転速度におけ
る点火時期を演算し、演算した点火時期にサイリスタ5
のゲートにトリガ信号Vt を供給する。点火時期制御回
路22は機関の点火特性に応じて種々の構成をとるが、
本発明においてはこの点火時期制御回路の構成は任意で
ある。
【0020】サイリスタ5にトリガ信号が与えられると
該サイリスタが導通し、充電されていた点火エネルギ蓄
積用コンデンサ4の電荷が点火コイル1の1次コイル1
aを通して放電する。これにより、2次コイル1bに高
電圧が誘起されて点火プラグ2に火花が飛び、機関が点
火される。。
【0021】図2は、1次電流制御回路13の各部の回
路構成を更に具体的にして示した本発明の実施例であ
る。同図において14はスイッチ素子を構成する電界効
果トランジスタで、そのドレンは昇圧トランスの1次コ
イル8aの他端に接続され、ソースが接地されている。
電界効果トランジスタ14のゲートはパルス幅調節回路
19の出力端に接続されている。
【0022】三角波発生回路16は、比較回路23、ダ
イオード25,26及び抵抗器27〜32により構成さ
れ、安定化電源回路12の出力を電源とする公知の三角
波電圧発生回路で、コンデンサ24とダイオード25と
抵抗器29との直列回路及びダイオード26と抵抗器3
0との直列回路を通してそれぞれ充電と放電が交互に繰
返して行われ、コンデンサ24の端子間電圧Vp は図3
(E)に示すように波底値Vp1と波頂値Vp2との間で変
化する三角波となり、この三角波電圧Vp が三角波発生
回路16から出力される。三角波電圧の波頂値Vp2は抵
抗器27及び28からなる分圧回路の分圧電圧で定ま
り、波底値Vp1は抵抗器27と抵抗器28及び31の並
列回路とからなる分圧回路の分圧電圧で定まる。
【0023】充電電圧検知回路17は、エミッタを接地
したNPNトランジスタ32と、抵抗器33及び34か
らなり点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電電圧Vc
を分圧する分圧回路と、該分圧回路の分圧点にカソード
を接続しアノードをトランジスタ33のベースに接続し
たツェナーダイオード35と、トランジスタ33のベー
スエミッタ間にそれぞれ並列接続したコンデンサ36及
び抵抗器37とにより構成され、点火エネルギ蓄積用コ
ンデンサ4の充電電圧Vc が設定電圧Vcrに対してVc
≦Vcrのときに、トランジスタ32のコレクタ端子に現
われる出力電圧が高レベルとなり、Vc >Vcrとなると
出力電圧が低レベルとなってこの低レベルの出力電圧が
充電停止信号となる。
【0024】ゲート電圧検知回路18は、抵抗器38及
び抵抗器39からなる分圧回路と、該分圧回路により安
定化電源回路12の出力電圧を分圧して得た基準電圧V
Grが非反転入力端子に入力された比較回路40とからな
る。比較回路40の反転入力端子にはサイリスタ5のゲ
ートカソード間電圧VGkが入力されている。比較回路4
0は、サイリスタ5のゲートカソード間電圧VGkと基準
電圧VGrとを比較して、VGk<VGrの時に高レベル(論
理状態が「1」)の信号を出力し、VGk≧VGrの時に低
レベル(論理状態が「0」)の信号を出力する。この例
では、比較回路40から得られる高レベルの信号が点火
エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電開始信号として用い
られている。基準電圧VGrはサイリスタ5のトリガレベ
ルよりも低く設定され、サイリスタ5のゲートカソード
間電圧VGkがトリガレベルに達する前に比較回路40の
出力が低レベルになるようになっている。
【0025】パルス幅調節回路19は、抵抗器41及び
42からなっていて安定化電源回路12の出力電圧を分
圧する分圧回路と、該分圧回路により得られる分圧電圧
で充電されるように抵抗器42に並列接続されたコンデ
ンサ43と、該コンデンサ43にエミッタコレクタ回路
が並列接続されていて導通した際にコンデンサ43の電
荷を放電させるように設けられたトランジスタ44と、
一端側がトランジスタ44のベースに接続され他端側が
充電電圧検知回路17の出力端子及びゲート電圧検知回
路18の出力端子に共通に接続された抵抗器45と、反
転入力端子が三角波発生回路16の出力端子に接続さ
れ、非反転入力端子がコンデンサ43の非接地側端子に
接地された比較回路46と、各一端がそれぞれトランジ
スタ44のベースと比較回路46とに接地され、各他端
が安定化電源回路12の出力端子に共通に接続された抵
抗器47及び48とにより構成されている。
【0026】比較回路46の出力端子はまたスイッチ素
子14を構成する電界効果トランジスタのゲートに接続
されている。比較回路46は、コンデンサ43の端子電
圧Vr と三角波発生回路16から出力される三角波電圧
Vp とを比較してVp <Vrの時に高レベル(論理状態
が「1」)の信号を出力し、Vp ≧Vr の時に低レベル
(論理状態が「0」)の信号を出力する。比較回路46
から出力される信号はスイッチ素子14をオンオフさせ
るトリガパルスVptとなる。
【0027】次に上記実施例について、各部における波
形を示した図3を参照しながらその動作を説明する。
【0028】図3に示す時刻t=t1 でサイリスタ5に
トリガパルスVt が与えられて該サイリスタが導通する
と、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4が放電して充電電
圧検知回路17の出力が高レベルになる。コンデンサ4
の放電が終了してサイリスタ5のゲートカソード間電圧
VGk(図3(A)参照)が低下して時刻t2 でVGk<V
Grになると、ゲート電圧検知回路18の出力も高レベル
となる。従って、パルス幅調節回路19の信号入力端子
(抵抗器45の他端側)に入力される信号Vsは図3
(C)に示すように時刻t=t2 で高レベルとなる。
【0029】入力信号Vs が高レベルとなると、トラン
ジスタ44が遮断されてコンデンサ43の充電が開始さ
れ、該コンデンサ43の端子電圧Vr は抵抗器41及び
42の抵抗値とコンデンサ43の静電容量とで定まる時
定数をもって図3(D)に示すように上昇していく。コ
ンデンサ43の初期端子電圧Vr1の値は、トランジスタ
44の導通状態におけるエミッタコレクタ間電圧降下で
定まる。
【0030】比較回路46はコンデンサ43の端子電圧
Vr と三角波発生回路16から出力される三角波電圧V
p とを比較し、図3(E)にVr とVp との波形を重ね
て示したように、期間t3 〜t4 ,t5 〜t6 ,…の間
Vp <Vr となってこの各期間中比較回路46から高レ
ベルのトリガパルスVptが出力される。
【0031】コンデンサ43の端子電圧Vr は時間経過
に伴って上昇していくので、各トリガパルスVptの時間
幅Td は図3(F)に示すように時間経過に伴って長く
なっていく。三角波電圧Vp の波底値Vp1はコンデンサ
43の初期端子電圧Vr1より大きく、かつVp =Vr と
なるまでの時間T0 (図3(E)参照)はサイリスタ5
のターンオフタイム程度に選定されていて、トリガパル
スVptはサイリスタ5がターンオフした後に生じ始める
ようになっている。またコンデンサ43の充電終了後の
端子電圧Vr2は三角波電圧Vp の波頂値Vp2より小さく
選定されており、コンデンサ43の端子電圧Vr がVr2
に達した後は比較回路46から出力されるトリガパルス
Vptの時間幅Td が一定値となる。
【0032】一連のトリガパルスVptが電界効果トラン
ジスタ(スイッチ素子)14のゲートに印加されると該
トランジスタ14がオンオフし、昇圧トランス8の1次
コイル8aを通る1次電流I1 が断続されて2次コイル
8bに誘起した高い電圧で点火エネルギ蓄積用コンデン
サ4が充電され、コンデンサ4の充電電圧Vc は図3
(B)に示すように上昇していく。トリガパルスVptに
応答して断続される昇圧トランスの1次電流I1 は、図
3(G)に示すように、該1次電流I1 が流れている時
間Td は点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電開始時
には短く、点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電の進
行に伴って1次電流I1 が流れている時間Td は長くな
っていく。従って、昇圧トランス8の1次インダクタン
スLが小さい点火エネルギ蓄積用コンデンサ4の充電初
期においても1次電流I1 の波高値I1pは過大になるこ
とがない。
【0033】時刻t=tn において点火エネルギ蓄積用
コンデンサ4の充電電圧Vc が設定電圧Vcrに達した
後、更にVc >Vcrになると、充電電圧検知回路17の
出力電圧が低レベルとなる。この低レベルの出力が充電
停止信号となり、パルス幅調節回路19の入力信号Vs
が低レベルとなってトランジスタ44が導通する。トラ
ンジスタ44の導通によりコンデンサ43が放電してそ
の端子電圧Vr がVr1まで低下するので、比較回路46
からのトリガパルスVptが停止し、点火エネルギ蓄積用
コンデンサ4の充電が停止する。このため、コンデンサ
4の充電電圧Vcは設定電圧Vcrに維持されて過大にな
ることがない。
【0034】上記の実施例においては、直流電源10と
してバッテリを用いたが、この直流電源としては、磁石
発電機の交流出力を整流及び電圧調整して直流出力を得
るようにしたものを用いることもできる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、点火エ
ネルギ蓄積用コンデンサの充電開始時には昇圧トランス
に1次電流を流す時間を短くし、充電の進行に伴って昇
圧トランスに1次電流を流す時間を長くするようにした
ので、昇圧トランスの1次インダクタンスが小さい充電
初期において、断続される昇圧トランスの1次電流の波
高値が過大になることがない。そのため、昇圧トランス
や該昇圧トランスの1次電流を断続させるスイッチ素子
を大形化することなくスイッチ素子の温度上昇を抑制で
き、小形で効率の高いコンデンサ放電式内燃機関用点火
装置を構成することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す回路図である。
【図2】図1の各部を更に具体的にした実施例を示す回
路図である。
【図3】図2の各部の波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1…点火コイル、2…点火プラグ、4…点火エネルギ蓄
積用コンデンサ、5…サイリスタ、8…昇圧トランス、
8a…1次コイル、8b…2次コイル、10…直流電
源、13…1次電流制御回路、14…スイッチ素子(電
界効果トランジスタ)、15…スイッチ素子トリガ回
路、16…三角波発生回路、17…充電電圧検知回路、
18…ゲート電圧検知回路、19…パルス幅調節回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から昇圧トランスの1次コイル
    に供給した1次電流を断続させて該昇圧トランスの2次
    コイルに高い電圧を誘起させる昇圧回路を点火エネルギ
    蓄積用コンデンサの充電電源としたコンデンサ放電式内
    燃機関用点火装置において、 前記点火エネルギ蓄積用コンデンサの充電開始時には前
    記昇圧トランスに1次電流を流す時間を短くし、点火エ
    ネルギ蓄積用コンデンサの充電の進行に伴って昇圧トラ
    ンスに1次電流を流す時間を長くしていくように、前記
    昇圧トランスの1次電流の通電時間を制御する1次電流
    制御回路を備えたことを特徴とするコンデンサ放電式内
    燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記1次電流制御回路は、前記昇圧トラ
    ンスの1次コイルに対して直列に接続されてトリガパル
    スに応答してオンオフするスイッチ素子と、充電開始信
    号が与えられたときに前記スイッチ素子に一連のトリガ
    パルスを与えるスイッチ素子トリガ回路とを具備し、 前記スイッチ素子トリガ回路は、充電開始時には前記ス
    イッチ素子を導通させる時間を短くし、点火エネルギ蓄
    積用コンデンサの充電の進行に伴ってスイッチ素子を導
    通させる時間を順次長くしていくように時間の経過に伴
    って前記トリガパルスの時間幅を調節するパルス幅調節
    回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のコ
    ンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
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