JP2797368B2 - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP2797368B2 JP1019239A JP1923989A JP2797368B2 JP 2797368 B2 JP2797368 B2 JP 2797368B2 JP 1019239 A JP1019239 A JP 1019239A JP 1923989 A JP1923989 A JP 1923989A JP 2797368 B2 JP2797368 B2 JP 2797368B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、イオンビームを電気的に走査して平行ビ
ーム化すると共に、それと実質的に直交する方向にウェ
ーハを機械的に走査するいわゆるハイブリッドスキャン
方式のイオン注入装置に関する。
〔従来の技術〕
この種のイオン注入装置の従来例を第8図に示す。
即ち、図示しない走査手段によってイオンビーム2を
X方向(例えば水平方向。以下同じ)に電気的に走査し
て平行ビーム化して注入室(図示省略)内に導くと共
に、ウェーハ4を保持するホルダ130を注入室内に設
け、これをホルダ駆動装置136によって注入室内でX方
向に直交するY方向(例えば垂直方向。以下同じ)に機
械的に走査するようにしている。
ホルダ駆動装置136は、簡単に言えば、ホルダ130をウ
ェーハ4に対するイオン注入のための垂直状態とウェー
ハ4のハンドリングのための水平状態との間で回転させ
るホルダ起立装置132およびホルダ130をこのホルダ起立
装置132と共にY方向に昇降させて機械的に走査するホ
ルダ昇降装置134を備えている。
このようなイオン注入装置には、イオンビームを電気
的に走査手段によって単にXY両方向に走査する場合と違
って、ウェーハ4に対するイオンビーム2の入射角がウ
ェーハ4内の各場所で同一になるという特徴がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のようなイオン注入装置で、スループット(単位
時間当たりの処理能力)を向上させるには、ホルダ130
およびその駆動装置を二組設けて二つのホルダ130上の
ウェーハ4を交互に処理する、いわゆるデュアルタイプ
にすることが考えられる。
そのようにする場合、イオンビーム2のビームライン
(換言すればイオンビーム2の電気的な走査系等)を一
つにしておく方が構造が簡単で小型かつ経済的となる。
ところが、上記のような従来のイオン注入装置では、
もう一組のホルダ130およびホルダ駆動装置136をイオン
ビーム2に対して図示のものとは対称に配置(即ち図示
のものの上側に下向きに配置)しようとしても、ホルダ
昇降装置134によってホルダ130をY方向に直線的に昇降
させるだけであるから、上下のホルダ130が互いにぶつ
かることになり、これを避けようとすると上下のホルダ
130およびホルダ駆動装置136を互いに大きく離さなけれ
ばならず、装置が巨大化する。
しかも、ホルダ130に対するウェーハ4のハンドリン
グ(着脱)位置が上下のホルダ130で大きく異なるた
め、ウェーハ4の搬送ラインが上下2段になり、また上
側のホルダ130に対してウェーハ4を下向きにハンドリ
ングしなければならない等、ウェーハ4のハンドリング
が非常に困難になる。
従って、そのようなイオン注入装置は、仮に製作でき
るとしても実際的ではない。
そこでこの発明は、上記のようなハイブリッドスキャ
ン方式かつビームラインが一つのデュアルタイプのもの
であって、小型化が可能であり、しかもウェーハのハン
ドリングが容易なイオン注入装置を提供することを主た
る目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るイオン注入装置の一つは、イオンビー
ムをX方向に電気的に走査して平行ビーム化して注入室
内に導くと共に、ウェーハを注入室内でX方向と実質的
に直交するY方向に機械的に走査する構造のイオン注入
装置であって、注入室内にあってウェーハをそれぞれ保
持する二つのホルダと、各ホルダを注入室内でY方向に
それぞれ走査する二つのホルダ駆動装置とを備えてお
り、かつ各ホルダ駆動装置は、注入室内においてイオン
ビームの進行方向にほぼ平行な姿勢を取ることができる
ように軸支された中空のアーム軸と、アーム軸にほぼ直
角に取り付けられたアームと、アームの先端部にあって
アーム軸にほぼ平行になるように軸支されたホルダ軸
と、アーム軸を正逆両方向に回転駆動する駆動手段と、
アーム軸内に回転自在に通されていてアーム軸が回転し
てもそれと一緒に回転しないようにされた中間軸と、中
間軸とホルダ軸との間を同一の回転比で連結する連結手
段とをそれぞれ備えており、そして各ホルダ駆動装置の
ホルダ軸の先端部に、かつ当該ホルダ軸にほぼ直交する
ように、前記各ホルダがそれぞれ取り付けられているこ
とを特徴としている。
〔作用〕
ホルダ駆動装置の駆動手段によってアーム軸を回転さ
せると、アームの先端部に取り付けられたホルダは、そ
こに保持したウェーハをイオンビームに向けた状態で、
円弧を描くような形でY方向に機械的に走査される。
その場合、中間軸はアーム軸が回転しても回転せず、
またこの中間軸とホルダ軸とが連結手段によって同一の
回転比で連結されているため、ホルダが円弧を描くよう
な形で走査されても、当該ホルダの姿勢は不変である。
しかもアームおよびホルダが円弧状に動くため、それ
らが互いに機械的に干渉するのを避けながら二つのホル
ダ駆動装置を互いに近づけて配置することができ、従っ
て装置の小型化を図ることができる。
また、両ホルダに対するウェーハのハンドリングが互
いに同一条件で可能になるため、ウェーハのハンドリン
グが容易になる。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置
の要部を示す水平断面図である。この例では、イオンビ
ーム2のビームラインの左右に同じ機構がほぼ左右対称
に設けられているので、以下においては主に右側(図の
右側)を例に説明する。
図示しない真空ポンプによって真空排気される注入室
6内に、その導入口6aから、X方向に電気的に走査して
平行ビーム化されたイオンビーム2が導入される。
イオンビーム2のそのような走査手段の一例を第2図
に示す。即ち、イオン源110から引き出され、かつ必要
に応じて質量分析、加速等が行われたイオンビーム2
を、同一の走査電源116から互いに逆極性の走査電圧
(三角波電圧)が印加される二組の走査電極112および1
14の協働によってX方向に走査して、走査電極114から
出射した時に平行ビームになるようにしている。もっと
も、この例と違って、イオンビーム2を磁場を利用して
上記と同様に走査するようにしても良い。
第1図に戻って、上記のような処理室6の左右に、二
つの互いに同一構造のホルダ駆動装置10が設けられてい
る。
各ホルダ駆動装置は、注入室6の側壁に真空シール軸
受12を取り付け、それに支持軸14を貫通させ、その大気
側(注入室6外側)に歯車16を取り付け、注入角可変用
のモータ20および歯車18によって、支持軸14を矢印Aの
ように回転させて、その先にアーム46を介して取り付け
られたホルダ8を設定された注入角位置と、ウェーハ4
のハンドリングのための水平位置とに駆動するようにし
ている。
支持軸14の真空側(注入室6内側)には、真空シール
軸受386よって中空のアーム軸40およびアーム46を回転
自在に支えている。このアーム軸40は、支持軸14を図示
のような状態に回転させることによって、イオンビーム
2の進行方向にほぼ平行な姿勢を取ることができる。
アーム軸40の一端には、その駆動手段を構成するもの
として、プーリー36を取り付けると共に、タイミングベ
ルト32によって、支持軸14の大気側に取り付けたスキャ
ン用のモータ24およびプーリー28と連結しており、この
モータ24によってアーム軸40を正逆両方向に回転駆動し
てアーム46を矢印Bのように回転させてホルダ8をX方
向と実質的に直交するY方向(この例では紙面表裏方
向)に機械的に走査するようにしている。
アーム46の先端部には真空シール軸受52を取り付け、
ホルダ軸54およびホルダ8を回転自在に支えている。こ
のホルダ軸54は、支持軸14を図示のように回転させるこ
とによって、イオンビーム2の進行方向にほぼ平行な姿
勢を取ることができる。そしてその先端部に、ウェーハ
4を保持するホルダ8がほぼ直角に取り付けられてい
る。ホルダ8は、この例ではベース8aと、それとの間に
ウェーハ4を挟持するウェーハ押え8bと、ウェーハ4を
昇降させるウェーハ受け8cとを備えている。
ホルダ軸54にはプーリー50が取り付けられている。ま
た、アーム軸40の中心部には中間軸42が回転自在に通さ
れており、その両端にはプーリー34および44が取り付け
られている。このプーリー44と50とは互いに同一直径で
あり、それらと共に連結手段を構成するタイミングベル
ト48で互いに連結されている。従って、ホルダ軸54と中
間軸42とは同一の回転比で連結されている。
また、支持軸14の大気側に取り付けたステップ回転用
のモータ22およびプーリー26とプーリー34とをタイミン
グベルト30で連結しており、このモータ22によってホル
ダ8を例えば矢印Cのように段階的に回転させることが
できるようにしている。但し注入時の回転は行わないよ
うにしており、その場合はアーム軸40が矢印Bのように
回転しても中間軸42はアーム軸40と一緒には回転しな
い。
尚、上記タイミングベルト30、32および48の代わりに
チェーンを用いても良く、その時はそれに関連するプー
リーをチェーン歯車にすれば良い。
走査時のホルダ8の姿勢を第3図をも参照して説明す
ると、上述したようにその時はモータ22は停止してお
り、従って中間軸42およびプーリー44は停止状態にあ
る。この状態でモータ24によって、プーリー28、タイミ
ングベルト32およびプーリー36を介してアーム46を例え
ば第3図に示すように時計方向にθ゜回転させた場合、
アーム46側から見るとプーリー44は反時計方向にθ゜回
転したことになり、タイミングベルト48で接続してある
プーリー44と同一直径のプーリー50は、アーム46側から
見ると反時計方向にθ゜回転する。従って、ホルダ8お
よびそれに保持されたウェーハ4は、アーム46の長さを
半径にY方向に円弧を描くように走査されるが、絶対回
転角は0゜であってその姿勢は不変である。従って例え
ば、ホルダ8にウェーハ4をそのオリエンテーションフ
ラット4aを下側にして装着した場合、ホルダ8の走査位
置に拘わらず常にオリエンテーションフラット4aは下側
になる。しかも前述したようにイオンビーム2がX方向
に平行ビーム化されているため、例えばイオンビーム2
のビーム電流に比例してアーム46の角速度を制御すれ
ば、ウェーハ4の面内においてドーズ量の均一なイオン
注入が可能になる。
ホルダ8を第1図中に2点鎖線で示すウェーハ4のハ
ンドリング位置に移動させるには、モータ20によってホ
ルダ8を水平状態にすると共に、モータ24によってホル
ダ8を壁側に移動させれば良く、そのようにすればホル
ダ8は結果的に矢印Dのように移動したことになる。
注入室6の後方部左右の底部には、ウェーハ4を注入
室6内と大気側との間で1枚ずつ出し入れ(アンロード
およびロード)するための真空予備室80がそれぞれ隣接
されている。
この真空予備室80の部分の断面図を第4図および第5
図に示す。第4図は真空予備室80の真空側弁88が閉じか
つ大気側弁90が開いた状態を、第5図は真空側弁88が開
きかつ大気側弁90が閉じた状態を示す。但し、第5図に
は、後述するウェーハ搬送装置60の一部分をも便宜上示
している。
詳述すると、注入室6の底部に、真空ポンプ92によっ
て真空排気される真空予備室80が設けられており、その
上部には注入室6との間を仕切る真空側弁88が、下部に
は大気側との間を仕切る大気側弁90が、それぞれ設けら
れている。
真空側弁88は注入室6上に設けたエアシリンダ86によ
って、大気側弁90は下側のエアシリンダ102によってガ
イド軸98を介して、それぞれ昇降され開閉される。尚、
エアシリンダ86の上部に設けたレバー88およびエアシリ
ンダ82は、エアシリンダ86をロックするためのものであ
る。
大気側弁90の上部には、ウェーハ4を載せる回転台94
が設けられており、この回転台94は、モータ96によって
ウェーハ4のオリエンテーションフラット合わせ等のた
めに回転させられると共に、デュアルストロークシリン
ダ100によってウェーハ4のハンドリング等のために2
段階に昇降させられる。
再び第1図に戻って、上記のような各真空予備室80か
ら水平状態にある各ホルダ8にかけての部分に、次のよ
うな構造のウェーハ搬送装置60がそれぞれ設けられてい
る。
即ち、第6図も参照して、真空予備室80と水平状態に
あるホルダ8との間のウェーハ4の搬送経路に沿って、
二つの溝付きのプーリー70および72間にタイミングベル
ト68がループ状に懸け渡されている。一方のプーリー70
には、正転および逆転回転なモータ74が連結されてい
る。そして、このタイミングベルト68の上側および下側
の部分には、それぞれ連結金具66を介して、それぞれウ
ェーハ4を載置可能なロード側の搬送アーム61aおよび
アンロード側の搬送アーム装置61bがそれぞれ取り付け
られている。
また、各搬送アーム61a、61bが回転せずにタイミング
ベルト68に沿って移動するのをガイドするガイド手段と
して、この実施例ではボールスプラインを採用してい
る。即ち、各搬送アーム61a、61bの根元部にスプライン
軸受64aおよび64bを取り付けると共に、それらをそれぞ
れ貫通する上下2本のスプライン軸62aおよび62bをタイ
ミングベルト68に平行に配置している。
このようなボールスプラインの代わりに、通常のガイ
ド軸を2本ずつ用いても良いが、ボールスプラインを用
いれば、1本のスプライン軸で、搬送アームが回転せず
に水平に安定して走行するのをガイドすることができ
る。
尚、各スプライン軸62a、62bは、簡略化のために丸棒
で図示しているが、実際は、複数のボールの転動溝を有
する丸棒状あるいは異形状のものである。
次に、上記のようなイオン注入装置の全体的な動作例
を第1図の右側の機構を中心に説明する。
ホルダ駆動装置10によってホルダ8を第1図中に2点
鎖線で示す水平位置に移動させ、ウェーハ受け8cおよび
ウェーハ押え8bを図示しない駆動装置によって駆動し
て、先に装着していたウェーハ4を下段のアンロード用
の搬送アーム61bに受け渡しする位置まで上昇させる。
一方、真空予備室80側では、第5図を参照して、デュ
アルストロークシリンダ100の上下両方のシリンダを動
作させて回転台94を大きく上昇させて2点鎖線で示すよ
うに上段のロード側の搬送アーム61aの位置まで未注入
のウェーハ4を持ち上げ、その状態でウェーハ搬送装置
60のモータ74によってタイミングベルト68を駆動して、
搬送アーム61aを真空予備室80上の位置に、かつ搬送ア
ーム61bをホルダ8上の位置に同時に移動させ、そして
ホルダ8のウェーハ受け8cを降下させて先に注入済のウ
ェーハ4を搬送アーム61bに載せ、一方真空予備室80側
でも回転台94を降下させて未注入のウェーハ4を搬送ア
ーム61aに載せる。
次に、ウェーハ搬送装置60のモータ74を先とは逆転さ
せ、注入済のウェーハ4を載せた搬送アーム61bを真空
予備室80上へ、未注入のウェーハ4を載せた搬送アーム
61aをホルダ8上へ移動させ、そして真空予備室80側で
はデュアルストロークシリンダ100の上側のシリンダの
みを動作させて回転台64によって搬送アーム61bよりウ
ェーハ4を受け取り(第5図中の実線の状態)、ホルダ
8側ではウェーハ受け8cによって搬送アーム61aよりウ
ェーハ4を受け取る。
次いで、ウェーハ搬送装置60のモータ74を再び逆転さ
せて両搬送アーム61aおよび61bを中間の待機位置まで移
動させ(第1図の状態)、ホルダ8側ではウェーハ受け
8cおよびウェーハ押え8bを降下させてウェーハ4を保持
し、ホルダ駆動装置10によってホルダ8を第1図中に実
線で示すような注入状態まで移動させて注入準備は完了
する。
一方、真空予備室80側では、回転台94を降下させ、か
つ真空側弁88を閉じた後、当該真空予備室80内を大気圧
状態に戻して大気側弁90を開き(第4図の状態)、図示
しない大気側の搬送アーム装置によって注入済のウェー
ハ4の搬出および次の未注入のウェーハ4の搬入を行
う。このとき並行して、注入室6内では、ホルダ駆動装
置10によってホルダ8を前述したようにY方向に機械的
に走査しながら、当該ホルダ8上のウェーハ4にイオン
ビーム2を照射してイオン注入が行われる。
以降は、必要に応じて上記と同様の動作が繰り返され
る。
また、右側の機構と左側との機構との関係を説明する
と、一方の(例えば第1図中の右側の)ホルダ8を上記
のように走査しながらそこに装着したウェーハ4にイオ
ン注入を行うことと並行して、他方のホルダ8を水平状
態にしてウェーハ4のハンドリング(即ち注入済のウェ
ーハ4の取出しおよび未注入のウェーハ4の装着)を行
うことができる。即ち、二つのホルダ8において交互に
イオン注入およびウェーハ4のハンドリングを行うこと
ができ、イオン注入およびハンドリングのロス時間が殆
どなくなるのでスループットが向上する。
しかも、上記のようなホルダ駆動装置10によれば、従
来のイオン注入装置におけるホルダ駆動装置136の場合
と違って、各アーム46およびホルダ8が円弧状に動くた
め、それらが互いに機械的に干渉するのを避けながら二
つのホルダ駆動装置10を互いに近づけて配置することが
でき、従って当該イオン注入装置の小型化を図ることが
できる。
また、両ホルダ8に対するウェーハ4のハンドリング
が互いに同一条件で、即ちこの例では互いに同一高さで
しかもどちらもウェーハ4の表面を上にして可能になる
ため、ウェーハ4のハンドリングが容易になる。
第7図は、この発明の他の実施例に係るイオン注入装
置の要部を示す垂直断面図である。
この実施例においても、第1図の実施例の場合と同様
に、電気的にX方向に走査して平行ビーム化されたイオ
ンビーム2が導入される注入室6の左右に、二つの前述
したようなホルダ駆動装置10を設け、それによってウェ
ーハ4を装着した各ホルダ8をそれぞれX方向と実質的
に直交するY方向に機械的に走査するようにしている。
但しこの実施例では、各ホルダ8に対するウェーハ4
のハンドリングの仕方が異なる。即ち、注入室6内にお
ける各ホルダ駆動装置10の下部に、カセット120を1ピ
ッチずつ紙面の表裏方向に移動させるカセット駆動機構
122がそれぞれ設けられており、各カセット駆動機構122
上には、複数枚のウェーハ4を収納したカセット120
が、図示しない真空予備室を介して、それぞれ装着され
る。
また、各カセット駆動機構122の下部は、ウェーハ垂
直搬送装置124がそれぞれ設けられている。各ウェーハ
垂直搬送装置124は、先端部にウェーハ4の端部が入る
溝128を有していて矢印のように昇降させられる押上げ
板126をそれぞれ有しており、これによってウェーハ4
を1枚ずつカセット120とホルダ8との間で搬送するこ
とができる。従ってこの実施例においても、左右のホル
ダ8に対するウェーハ4のハンドリングは互いに同一条
件で可能である。
この実施例の動作例を説明すると、図の右側のホルダ
8をホルダ駆動装置10によって実線で示す矢印Eのよう
にY方向に走査してそこのウェーハ4にイオン注入して
いる間に、左側のホルダ駆動装置10ではアーム46を下方
に回転させて、ウェーハ垂直搬送装置124によってホル
ダ8に先に装着されていた注入済のウェーハ4をカセッ
ト120内に搬送すると共に、カセット駆動機構122によっ
てカセット120を1ピッチ駆動してカセット120内の未注
入のウェーハ4をホルダ8に装着して待機する。
そして右側のホルダ8上のウェーハ4対するイオン注
入が完了すると、右側のアーム46を下方に回転させて上
記と同様にしてそのホルダ8に対するウェーハ4の交換
を行う。その間に、左側のホルダ駆動装置10ではホルダ
8を待機位置(ウェーハ交換位置)から注入位置に移動
させてスキャン動作を行わせてそこのウェーハ4に対す
るイオン注入が行われる。
尚、第7図の実施例では、第1図の実施例と違って、
ホルダ8をウェーハ4のハンドリングのために水平状態
にする状態が無いので、注入角を可変にしないのであれ
ば、そのホルダ駆動装置10には、第1図で説明した支持
軸14を矢印Aのように回転させる機構を必ずしも設ける
必要は無い。
また、第1図、第7図いずれの実施例においても、ホ
ルダ8をステップ回転させる必要が無い場合は、ホルダ
駆動装置10にはそのための機構を必ずしも設ける必要は
無い。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば、各アームおよびホル
ダが円弧状に動くため、それらが互いに機械的に干渉す
るのを避けながら二つのホルダ駆動装置を互いに近づけ
て配置することができ、従って当該イオン注入装置の小
型化を図ることができる。
また、二つのホルダに対するウェーハのハンドリング
が互いに同一条件で可能なため、ウェーハのハンドリン
グが容易になる。
その結果、ハイブリッドスキャン方式でしかもビーム
ラインが一つのデュアルタイプのイオン注入装置であっ
て実際的なものを製作することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係るイオン注入装置の
要部を示す水平断面図である。第2図は、イオンビーム
の電気的な走査手段の一例を示す概略平面図である。第
3図は、第1図のホルダ駆動装置による走査時のホルダ
の姿勢を説明するための図である。第4図および第5図
は、共に、第1図の線I−Iに沿う断面図であるが、互
いに動作状態を異にしている。第6図は、第1図中のウ
ェーハ搬送装置を示す斜視図である。第7図は、この発
明の他の実施例に係るイオン注入装置の要部を示す垂直
断面図である。第8図は、従来のイオン注入装置の要部
を示す斜視図である。 2……イオンビーム、4……ウェーハ、6……注入室、
8……ホルダ、10……ホルダ駆動装置、24……モータ、
40……アーム軸、42……中間軸、46……アーム、48……
タイミングベルト、52……ホルダ軸。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームをX方向に電気的に走査して
    平行ビーム化して注入室内に導くと共に、ウェーハを注
    入室内でX方向と実質的に直交するY方向に機械的に走
    査する構造のイオン注入装置であって、注入室内にあっ
    てウェーハをそれぞれ保持する二つのホルダと、各ホル
    ダを注入室内でY方向にそれぞれ走査する二つのホルダ
    駆動装置とを備えており、 かつ各ホルダ駆動装置は、注入室内においてイオンビー
    ムの進行方向にほぼ平行な姿勢を取ることができるよう
    に軸支された中空のアーム軸と、アーム軸にほぼ直角に
    取り付けられたアームと、アームの先端部にあってアー
    ム軸にほぼ平行になるように軸支されたホルダ軸と、ア
    ーム軸を正逆両方向に回転駆動する駆動手段と、アーム
    軸内に回転自在に通されていてアーム軸が回転してもそ
    れと一緒に回転しないようにされた中間軸と、中間軸と
    ホルダ軸との間を同一の回転比で連結する連結手段とを
    それぞれ備えており、 そして各ホルダ駆動装置のホルダ軸の先端部に、かつ当
    該ホルダ軸にほぼ直交するように、前記各ホルダがそれ
    ぞれ取り付けられている、ことを特徴とするイオン注入
    装置。
  2. 【請求項2】イオンビームをX方向に電気的に走査して
    平行ビーム化して注入室内に導くと共に、ウェーハを注
    入室内でX方向と実質的に直交するY方向に機械的に走
    査する構造のイオン注入装置であって、注入室内にあっ
    てウェーハをそれぞれ保持する二つのホルダと、各ホル
    ダを注入室内でY方向にそれぞれ走査する二つのホルダ
    駆動装置とを備えており、 かつ各ホルダ駆動装置は、注入室内においてイオンビー
    ムの進行方向にほぼ平行に軸支された中空のアーム軸
    と、アーム軸にほぼ直角に取り付けられたアームと、ア
    ームの先端部にあってアーム軸にほぼ平行になるように
    軸支されたホルダ軸と、アーム軸を正逆両方向に回転駆
    動する駆動手段と、アーム軸内に回転自在に通されてい
    てアーム軸が回転してもそれと一緒に回転しないように
    された中間軸と、中間軸とホルダ軸との間を同一の回転
    比で連結する連結手段とをそれぞれ備えており、 そして各ホルダ駆動装置のホルダ軸の先端部に、かつ当
    該ホルダ軸にほぼ直交するように、前記各ホルダがそれ
    ぞれ取り付けられている、ことを特徴とするイオン注入
    装置。
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