JP2796325B2 - 全血試料から白血球を単離、同定および/または分析する方法および試薬系 - Google Patents

全血試料から白血球を単離、同定および/または分析する方法および試薬系

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Description

【発明の詳細な説明】 背景技術 技術分野 本発明は、溶菌試薬系の組成物及び1種以上のこれら
組成物を用いる方法に関するものである。更に特に、本
発明は全血の赤血球画分を迅速に溶血させ、これにより
生(native)又は生に近い状態の白血球を単離すること
を可能にする新規な溶菌試薬系に関するものである。こ
の際、白血球画分を種々の環境にて更に研究するか又は
分析することができる。本発明の溶菌試薬は、少なくと
も部分的に水性媒体に解離し、これによりプロトン及び
対イオンを放出する水溶性化合物から本質的に成る。適
当な濃度のかかる化合物を全血に添加する場合、解離の
程度は、試料を酸性化し(2.6〜約4.0のpH)、この間試
料のオスモル濃度を約10mOs以下に維持するに効果的な
ものである。この溶菌試薬系の好ましい用途の1つとし
て、赤血球画分の溶血を迅速かつほぼ完全に行うための
全血試料の予備処理がある。また、かかる予備処理は白
血球画分に微妙な変化を生じ、かくして、白血球画分が
少なくとも5種(5)の別々の副集団に分化するのを促
進する。即ち、この試薬系は、フォーカスドフロー分析
システム(focused flow analysis system)、例えばVC
S全血分析器及びEpics Model C並びにPROFILEフロー血
球計算器〔これらは全てクールターエレクトロニクス,
インコーポレーテッド,ヒアレー,フロリダ(Coulter
Electronics,Inc.,Hialeah,Florida)から入手し得
る。〕による分析のための全血試料の調製試料(prepar
ation)に適している。
先行技術の説明 一般に、複雑な生理学流体(即ち、全血)を、その成
分部分を研究及び分析する前に種々の成分に分離するこ
とは、かかる研究及び分析に用いられる計装及び/又は
多くの確立された分析手順に望ましくまたしばしば本質
的な要求である。試料の流体画分のかかる研究又は分析
に主として関心がある場合、細胞の画分は、細胞生存率
又は膜の完全さの維持を考慮することなく試料から分離
される。逆に、研究者又は臨床医にとって細胞画分が第
1の関心である場合、全血試料を種々の細胞成分に分配
することには、適当に調整した試料処理/処理技術が要
求される。全血試料を種々の細胞成分に分離するための
従来法は、遠心分離によるものであった。この方法は有
効であるが、手間がかかり比較的効率的でなく試料の細
胞画分を物理的に操作する必要がある。
試料の細胞画分のかかる分離/分配を化学薬剤を用い
て行わんとする場合、種々の理由に対して全体的に余り
適当でない結果が得られる。更に特に、インビボ又はイ
ンビトロにおける細胞集団の生命力及び生存率は、物理
的細胞構造及び細胞内における化学平衡の保存と一致す
る正確な生理学環境を維持することに左右される。この
平衡は細胞膜の透過性及び輸送特性(transport charac
teristics)により制御される。生理学環境の変化は順
次細胞膜の応答又は変化を生じさせる。実際、膜の応答
は「防御的」であり、即ち膜の生理学応答を計算して細
胞内の化学平衡を維持し、かくして細胞の継続し阻止さ
れない生命力を維持する。
細胞の理想的な生理学環境のかかる変化はある限度内
でのみ許容され得り、かかる限度を越える場合には細胞
に対する永久的な損傷を生じ得ることが十分に認められ
ている。更に、当該技術分野で認められているように、
環境のかかる変化(即ち、希釈媒体の毒性−蒸留水を用
いてさえ)は細胞の溶血を生じさせ得る。
これら生理学環境の変化に対する全血中の種々の細胞
の許容の程度は、広く研究され報告されている。全血の
細胞画分の生理学環境の種々の見地における変化の作用
は、微妙でまた著しく、食餌代謝産物(dietary metabo
lite)及び/又は外来物質を介して生じることができ
る。これら研究には、種々の薬剤,ダ コスタ,エージ
ェ−ら(Da Costa,A.J.et al),トランスフュージョン
(Transfusion),(1973),13,305;食餌不平衡(dieta
ry imbalance)、コバヤシ,ティー,(Kobayashi,T)
ら,ジャーナル オブ バイオケミストリー(Journal
of Biochemistry)(1983)93,675;及びpHの変化、ロー
サー,ユー(Rother,U.)ら,ツェット.イミュノロジ
ー ホルシュングスゲマイン シャフト(Z.Immunologi
e Forshungsgemeinschaft)(1978)155,118及びシュエ
ティニ,エフ(Schettini,F.)ら,アクタ パエジァ
ト.スカンド.(Acta Paediat.Scand)(1971),60,1
7,に対する細胞調製試料の反応を監視するものが含まれ
る。
上記各文献において、薬剤,食餌代謝産物又はpHの変
化は、血液の生理学環境を赤血球の溶血が生じる程度に
著しく変化させる。
更に特に、上記ローサーの文献には、EDTAの存在下に
無感作赤血球を溶菌した塩化水素酸を用いて酸性化(pH
6.4)することによる血清の活性化が報告されている。
この文献では、かかる酸性化と次いでインシュリンを用
いる血清の活性化で観察された「逸脱溶菌(deviated l
ysis)」活性とを比較している。シュエティニ及びシュ
エティニの協力者による独立及び無関係な研究では、幼
児及び若い子供からの赤血球が年長の個体からの赤血球
より酸溶血に一層敏感であると論じている。
現在化学処理は、全血試料を生菌性細胞画分に迅速で
効率的に分配するのに有効ではない。全血試料の1種以
上の化学処理を(白血球細胞の分化を実行するための全
血の調製又は予備処理に)用いる場合、かかる処理の焦
点は、試料を変化させて細胞成分を、(i)かかる処理
の後に残留する細胞残滓(即ち、核);(ii)かかる化
学処理による細胞の固定;又は(iii)最後にはこれら
成分を極限に分解するかかる処理の比較的苛酷な変化に
基づいて相互から分化することを可能にすることにあ
る。しかし、全血試料の比較的苛酷で崩壊的な化学処理
は、比較的複雑な計装と組合せた場合には首尾よく行う
ことができる。更に特に、インビトロにおける細胞集団
の生理学環境を変化させるための能力を用いて、ある種
の細胞パラメータの測定を有利にし、個々の集団を計測
する。個々の細胞集団夫々の生理学環境の変化に対する
該細胞集団の特異的な反応は、全血細胞の個々の白血球
副集団を同定するのに特に有利である。血液の白血球集
団は、予めリンパ系及び骨髄系画分の2種の主要な画分
に分類されている。リンパ系画分はリンパ球(B及びT
細胞)から成る。骨髄系画分は単球及び顆粒球(好中
球,好塩基球,好酸球)から成る。全血の細胞集団の生
理学環境を変化させるための1つの受け入れられている
技術は、ある種のいわゆる「溶菌試薬(lytic reagen
t)」を血液試料に添加することを介するものである。
ある種の試薬系の開発により、臨床医は全血の赤血球集
団から白血球集団(以下、白血球と称する。)を効率よ
く単離する能力を得た。血液試料中の白血球の相対濃度
及びこれら細胞をある等級の総形態学上の様子は、臨床
上重要である。
かくして、白血球集団を更に分化するためのこの能力
は、種々の疾病の研究及び処置に著しく貴重な診談器具
を提供する。更に認められるように、同定できる白血球
の副集団の数が増加すればする程、任意のかかる副集団
の同定が正確で信頼性の高いものとなる。
白血球の分化を行う自動計装の能力を向上するための
種々の試薬系及び技術を開示している最近の特許文献
に、若干の文献が記載されている。次の文献は当該技術
分野の適当な特許文献を代表するものである。即ち、米
国特許第3,874,852;4,286,963;4,346,018;4,485,175;4,
520,274;4,529,704;及び米国特許出願第615,961号(198
5年12月19日に公開された国際特許出願PCT/US85/00954
号に対応する。);並びに米国特許出願第615,966号(1
985年12月19日に公開された国際特許出願PCT/US85/0086
8号に対応する。)があり、参考のためこれらの内容を
記載する。
米国特許第3,874,852号明細書〔ハミル(Hamill)〕
には、全血の白血球及びヘモグロビンの測定を実施する
のに有用な試薬系及び方法が記載されている。この試薬
系はほぼ第四級アンモニウム塩及びシアン化物イオンの
フェロシアン化物無水溶液から成る。この試薬系は、全
血の赤血球と血小板細胞の双方をストロマ溶解し(stro
matolyze)及び遊離ヘモグロビンをクロマゲン(chroma
gen)に転化するのに有効である。この系は,白血球及
びヘモグロビンの診談的精度の測定に有効であると記載
されている。しかし、この系に有用な白血球集団プロフ
ィールは、この細胞画分を更に別々の副集団に分化する
ことはなく総白血球の計算に限定される。
米国特許第4,286,963号明細書には〔レディス(Ledi
s)ら〕には、溶菌希釈剤及び全血中の赤血球を迅速に
溶菌する方法が記載されている。この希釈剤により、白
血球のリンパ系副集団と骨髄系副集団の分化測定(diff
erential determination)及びヘモグロビンの定量測定
を行うための自動計装の能力が向上される。レディスの
特許により記載されている溶菌希釈剤は、水性緩衝媒体
(pH3.5〜5.0)に溶解した置換短鎖アルコール及び少な
くとも1種の第四級アンモニウム塩の混合物から成る。
しかし、レディス特許の溶菌希釈剤は、白血球集団を2
種(2)の主要な副集団、即ちリンパ系及び骨髄系画分
に分化する能力に限定される。米国特許第4,346,018号
明細書〔カルター(Carter)ら〕には、多目的血液希釈
及びこの希釈剤をヘモグロビン測定及び白血球のリンパ
系と骨髄系副集団への分化を行うために弱い溶菌試薬系
と組合せて使用する方法が記載されている。この希釈剤
は、他の成分のうち、N−(2−アセトアミド)イミノ
二酢酸(ADA)を血液安定化剤として含む。この溶菌剤
は少なくとも1種の第四級アンモニウム塩水溶液を含有
する。しかし、このカルター特許の希釈/溶菌剤は、白
血球集団を2種(2)の主要副集団即ちリンパ系及び骨
髄系画分に分化する能力に限定される。更に、ADAが、
寸法分布,細胞形状及び最も重要には他の化合物を用い
て観察されたことのない程等級の高い赤血球と血小板の
細胞分散を安定化する補助をすることが見出されてい
る。
米国特許第4,485,175号明細書(レディスら)には、
白血球を自動細胞計数装置を用いて3種(3)の副集団
に分化測定するための試薬及び方法が記載されている。
この試薬系は血液希釈剤及び溶菌剤を含む。溶菌剤(第
四級アンモニウム塩を含む)は、希釈した血液試料に濃
度の穏和な条件下に比較的緩徐な速度で添加する場合に
は、種々の白血球副集団に予期し得ない容量変化を生ぜ
しめる。レディスらによる白血球集団の分化の程度を達
成するのを許容する知見は、顆粒球副集団の溶菌剤に対
する比較的大きな選択性の観察に基づくものである。リ
ンパ球集団は溶菌剤にさらす速度を制御することによ
り、顆粒球集団は一層保護される。しかし、レディスら
のこの特許の試薬系は、白血球集団を3種の副集団、即
ちリンパ球,単球及び顆粒球に分化する能力に限定され
る。
上記全ての溶菌剤及び試薬系は血液試料の白血球画分
の分化を促進(大きいか又は小さい程度に)するが、各
々共通の欠如、即ちかかる分化を、かかる処理を行われ
る細胞の化学平衡を不利に変化させることなく行うこと
ができないということを被る。化学平衡のかかる変化が
誘発される場合、細胞集団への作用は比較的小さな変化
(即ち、腫脹)から溶菌に亘ることができる。また、白
血球集団の生理学環境における多大な化学変化は、白血
球表面標識(surface marker)の免疫化学応答を変化さ
せる。即ち、かかる従来の溶菌試薬系を用いる白血球の
処理は、これら白血球の他の免疫化学研究と本質的に矛
盾するものである。即ち、従来、この制限は、各かかる
細胞集団の夫々の表面標識の免疫化学応答の差異に基づ
く溶菌試薬単独又は他の手段との組合せの使用を種々の
疾病の診断方法における他の精製のために妨げていた。
発明の目的 従って、本発明の目的は、従来技術の上述した欠点を
除去することにある。
更に特に、本発明の主目的は、全血の如き複雑な生理
学流体試料に存在する1種以上の細胞集団の後の単離,
同定及び/又は分析を促進する該試料の化学処理又は予
備処理を提供することにある。
本発明の他の目的は、全血試料の分配を促進し、これ
により生の又は生に近い状態の白血球画分の物理的,生
理学的及び/又は免疫化学特性に基づくかかる画分の後
の単離,同定及び/又は分析を促進する全血試料の化学
処理又は予備処理を提供することにある。
本発明の他の目的は、全血試料の細胞成分の1種のみ
に対して選択的な化学処理又は予備処理を提供すること
にある。
本発明の他の目的は、全血試料をほぼ無損傷な白血球
画分と溶菌した赤血球画分に迅速かつ効果的に分化する
ことができる試薬系を提供することにある。
本発明の他の目的は、全血の白血球副集団の分化測定
に使用するための溶菌試薬系を提供することにある。
本発明の他の目的は、全血の白血球副集団の分化測定
に使用するための溶菌試薬及びコンパニオン抑制剤(co
mpanion quench)の双方を含む新規な試薬系を提供する
ことにある。
本発明の更に他の目的は、(a)白血球副集団の物理
及び/又は光学特性の測定,及び/又は(b)かかる副
集団と各かかる細胞副集団の1種以上の表面標識に特異
的な免疫試薬(即ち、抗血清)との相互作用又は免疫応
答の観察による白血球副集団の分化測定に使用するのに
有効な新規な溶菌試薬系を提供することにある。
本発明の他の目的は、白血球副集団を、(a)これら
の物理及び/又は光学特性の測定,と(b)上記各副集
団の1種以上の表面標識に特異的は抗血清に対するかか
る副集団の免疫化学応答との双方により分化測定する方
法を提供することにある。
発明の開示 上記目的は、複雑な生理学的流体の種々の細胞成分と
の相互作用において選択的な化学試薬系を提供すること
により達成される。使用しようとする種々の環境におい
て、この試薬系は、選択性を基礎として、少なくとも1
種の試薬成分を提供して、複雑な流体試料の1種以上の
細胞成分を意図する細胞成分の後の単離,同定及び/又
は分析を可能にするに必要な程度に効率よく変化させ
る。更に、この試薬系は、試料の細胞成分の化学処理
を、試料の細胞集団における細胞変化用試薬の作用を抑
制又は低減させるように設計した別々の試薬を供給する
ことにより調整する能力を意図するものである。
本発明の原理及び概念は、白血球細胞の分化分析より
前に全血試料の処理に都合よく適用される。本発明の化
学試薬系の基本的成分は、「溶菌試薬」及び「抑制剤
(quensh)」と称する溶菌試薬用のコンパニオン試薬
(companion reagent)を含む。抑制剤の主な作用は、
溶菌試薬の活性を低減させ溶菌試薬との処理の後に試料
のイオン平衡を維持することにある。
従って、本発明の溶菌試薬系及び方法は、目的で広く
述べた如く、全血試料の赤血球集団を選択的に溶血し、
これと同時に同一試料の1種以上の白血球副集団の後の
単離,同定及び/又は分析を、意図する副集団を示す1
個以上の物理,生理学及び/又は免疫化学応答に基づい
て促進する。本発明の溶菌試薬は、水性媒体に少なくと
も部分的に解離し、これによりプロトン及び対イオンを
放出する水溶性化合物から本質的に成るものである。適
当な濃度のかかる化合物を全血試料に添加する場合、か
かる化合物の解離の程度は、試料を酸性化(2.6〜約4.0
の範囲のpH)する一方で試料のオスモル濃度を約100mOs
に維持するのに効果的なものである。本発明の目的を達
成する溶菌試薬として適することが見出された化合物に
は、少なくとも3種の等級がある。これら等級には低分
子量のカルボン酸,スルホン酸及び活性化フェノールが
含まれる。
本発明の溶菌試薬として適するカルボン酸は次式 R−COOH (式中のRは、H,1〜3個の炭素原子を有する脂肪族炭
化水素基;1〜3個の炭素原子を有するカルボニル置換脂
肪族炭化水素基;1〜3個の炭素原子を有する水酸基置換
脂肪族炭化水素基;又は1〜3個の炭素原子及び複数の
カルボニル及び/又は水酸基置換基を有する脂肪族炭化
水素基を示す。)で表すことができる。
上式のカルボン酸の例としては、ギ酸,メタンカルボ
ン酸(酢酸),2−ヒドロキシ−エタン−2−カルボン酸
(乳酸);1,2−エタンジカルボン酸(コハク酸);及び
2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパン−トリカルボン酸
(クエン酸);並びにこれらの混合物がある。
本発明の溶菌試薬として適するスルホン酸は、次式 R−SO3H (式中のRは、水酸基,1〜3個の炭素原子を有する脂肪
族炭化水素基又はアリール基を示す。)で表すことがで
きる。
上式のスルホン酸の例としては、硫酸;メタスルホン
酸;エタンスルホン酸;ベンゼンスルホン酸;p−トルエ
ンスルホン酸;ニトロベンゼンスルホン酸;及びこれら
の混合物がある。
本発明の溶菌試薬として適する活性化フェノールは、
次式 (式中のRは、ハロゲン原子,シアノ基,ニトロ基の如
き電子吸引基又はかかる電子吸引基の任意の組合せ;及
びnは1〜3を示す。)で表すことができる。
上式の活性化フェノールの例としては、p−ニトロフ
ェノール;m−ニトロフェノール;o−ニトロフェノール;
2,4−ジニトロフェノール;p−クロロフェノール;及び
1−クロロ−2,4−ジニトロフェノール;並びにこれら
の混合物がある。
上述のものは、本発明の目的と一致する溶菌試薬とし
て使用することができる等級の物質の例である。比較的
弱い酸が試料内に解離しない化合物として及び解離状態
の双方で存在すると考えられる。勿論、強酸は試料中で
ほぼ完全に解離する。ある種の非解離酸及び解離した酸
からの対イオンは、試料中でのこれらの相対濃度及び酸
及び/又は対イオンの意図する細胞検体(cellular ana
lytes)する生理学的認識(存在する場合)に依存して
白血球画分の分化の程度に影響を及ぼすことが明らかで
ある。例えば、リン酸は、一般に適当なpHでさえ、白血
球を5種(5)の副集団に分化するのを行うことを許容
することができない。対イオン(リン酸イオン)の相溶
性は許容されず、かくして白血球集団の分化は明らかに
一層困難であるという仮説が生じる。
本発明の範囲の好適例において、新規な溶菌試薬系
は、ギ酸,酢酸及びこれらの混合物から成る群から選ば
れた溶菌試薬の分化有効量を含有する溶液を含む。これ
ら混合物において、ギ酸が主要な作用成分であり酢酸は
極く少量存在するのが好ましい。「分化有効量(differ
entiation effective amount)」と称するは、赤血球を
溶菌するのに有効であるのみならず、白血球画分に微妙
な変化を与えて後の単離,同定及び/又は少なくとも5
種(5)の白血球の副集団の分化分析及び同定を行うた
めの計装能力を含むこの白血球画分の分析を促進するの
に有効な溶菌試薬の濃度を示すものとする。溶菌試薬中
のギ酸の好ましい範囲の濃度は、約0.10〜約0.25%(v/
v)の範囲にある。上記の基準を満足するように決定し
たかかる好適溶菌試薬の濃度は、全血のml当り約0.009
〜約0.020mlのギ酸である。溶菌試薬による白血球画分
のこの微妙な変化は、白血球の各5種の細胞副集団の表
面標識の免疫化学応答を維持する間に行う。上述の如
く、白血球画分をほぼ生の状態に維持する間に赤血球の
ストロマ溶菌を行う溶菌試薬を用いる全血試料のこの処
理が本発明の主目的である。
本発明の一例の好適例において、溶菌試薬系は、溶菌
試薬に加えてサポニンを含有することができる。「サポ
ニン」と称するは、化学薬品等級のキラヤ皮サポニン粉
末をいうものとする。試薬系へのサポニンの添加は、随
意及び一般に、臨床医が光学写真(photooptical)又は
免疫化学技術以外の技術により白血球副集団のある種の
パラメータを監視する場合にのみ適当である。溶菌試薬
系に適当量のサポニンを添加することは、赤血球断片の
寸法を低減する能力に有効であり、ある種の白血球パラ
メータを電気不透明度の測定及び/又はクールター(Co
ulter)米国特許第2,656,508号及び3,502,974号(参考
のため記載する。)に記載されている技術を使用するク
ールター容量(Coulter volume)の測定により決定する
場合に、赤血球の妨害を回避する。赤血球断片を低減す
るに有効であると決定されたサポニンの好ましい濃度の
範囲は、全血のml当り約0.006〜約0.012gの範囲であ
る。簡単に言えば、この技術は、無線周波数電流(RF)
及び直流(DC)電界励起を用いる細胞容量の測定を包含
するものである。低周波又は直流電流励起と無線周波数
(RF)電流励起との双方を用いる粒子検出電界を発生す
ることにより、2個以上の相関出力信号を電界を介する
単一粒子(即ち、白血球)の通過から誘導することがで
きる。この出力信号から誘導した値は、「相対不透明度
(relative opacity)」と称し、これは白血球の各副集
団に対して特徴的なものである。溶菌試薬へのサポニン
の添加は、赤血球断片の寸法を、赤血球断片がある種の
白血球を示す出力信号の誘導を妨げないか又はこれら自
体が引起さない程度に低減する。
細胞分化が光散乱測定に基づくものである場合〔参考
のため記載するフルワイラー(Fulwyler)の米国特許第
3,989,381号及び/又はアー(Auer)らの米国特許第4,0
38,556号明細書に記載されている技術を用いる場合〕、
赤血球断片は白血球の種々の光度分化(photomeric dif
ferentation)を妨げないか又は悪影響を及ぼさない。
従って、溶菌試薬系へのサポニンの添加はかかる分化が
光度分析に基づく場合には必要ではない。
血液試料を溶菌試薬系にさらす時間の長さは、本発明
の分化方法に対して臨界的である。この曝露時間は、以
下の実施例に説明する如く、10秒(10)を越えないべき
であり、最も好ましくは約6秒(6)以下であることが
必要である。これら曝露時間の双方は室温(約18〜約28
℃)に対するものである。夫々の場合、溶菌試薬の作用
は、適当な濃度の塩を簡単に添加して細胞を生の生理学
環境に戻すことにより抑制される。更に、抑制剤は、固
定液の添加を必要とすることなく白血球における溶菌試
薬の活性を効率よく低減させる。溶菌試薬の抑制剤は,
後の白血球画分の分析に溶菌試薬の活性の低減が必要と
される場合には溶菌試薬に対する本質的な補助となる。
白血球は、pH及びオスモル濃度をかなり狭い範囲内(pH
約6.00〜約7.25,約300〜約330mOs)に制御することによ
ってこの抑制剤により安定化される。また、抑制剤を配
合してフォーカスドフローアパーチャ分析システム(fo
cused flow aperture analysis system)に使用する選
定した「シース(sheath)」流体の伝導率と調和させる
ことができる。抑制剤の組成及び容量を調整して、クー
ルターらの米国特許第3,502,274号(参考のため上述し
た)に記載されている技術に従って分析する場合に5種
(5)の主要な白血球副集団の随意の分離を行う。上記
の方法で処理した試料の白血球画分は、複数のパラメー
タ粒子(細胞)の測定が可能な血液分析器;及び各白血
球細胞副集団の細胞上の1種以上の標識に特異的な抗血
清(即ち、抗体,結合タンパク質)との免疫化学的相互
作用により少なくとも5種(5)の副集団に容易に分化
することができる。
図面の簡単な説明 第1,2及び3図は、実施例IIの血液試料の白血球分化
分析を示す散乱図(scattergram)であり、各図面のx
軸は相互に異なるものである。
第4図は、実施例Iの血液試料の白血球分化分析を示
す散乱図である。
第5図は、実施例Vの血液試料の白血球分化分析を示
す散乱図である。
第6図は、実施例VIの血液試料の白血球分化分析を示
す散乱図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の溶菌試薬系は、極めて低濃度の溶菌試薬(好
ましくは、1.0容量%以下)を含有する水溶液を含む。
一般に、本発明の試薬系の溶菌試薬は、水性媒体に少な
くとも部分的に解離する水溶性酸性化合物とすることが
できる。上記発明の開示に記載した如く、若干の相関因
子は、かかる化合物が本発明が意図する種々の環境中で
作用するのに本質的なことであると考えられる。これら
の因子には、pH,オスモル濃度及び対イオンの相溶性が
含まれる。試料の酸性化が赤血球の所望溶菌を行うのに
必要である。しかし、この試料のpHが好適範囲約2.6〜
約4.0からはずれている場合には、白血球画分を5種
(5)の別々の副集団に分化する能力は明らかに妨げら
れる。
また、白血球集団を種々の副集団に効率よく分化する
能力は溶菌された試料が約100mOs以下に維持されない場
合には妨げられる。従って、溶菌された試料のpH又はオ
スモル濃度が上記パラメータ内に維持されない場合に
は、白血球の種々の副集団間を効率よく分化する能力は
著しく損われる。
ある場合において、解離した酸性化合物の対イオン
は、白血球画分の分化を行うことができる程度に作用す
ることが示された。例えば、リン酸は、適当なpH及びオ
スモル濃度を生ずる濃度でさえこの白血球画分を種々の
副集団に分化するのに有効でない。この酸(リン酸)の
対イオンは、若干の知られていない方法で白血球画分と
相互作用するか又は相互作用せず、これにより他の水溶
性酸性化合物により生ずる範囲の分化を供給しないとい
う仮説が得られる。
また、溶菌試薬の試料における作用に固有の他の因子
及び機構が存在し、これは本発明の驚くべき予期し得な
い結果を説明するものである。現在、上記3個の烈挙し
た変数が確認されているが、他のものが存在しないか又
は本発明が有効性に対して上記確認されている変数にの
み左右されるということを意味せんとするものではな
い。
本発明の溶菌試薬は、ギ酸,酢酸又はギ酸が主要作用
成分であるギ酸と酢酸との混合物の水溶液であるのが好
ましい。この水溶液は、溶菌試薬を脱イオン水に単に添
加することにより製造する。この希釈剤に添加する溶菌
試薬の量は、約0.05〜約0.5%(v/v)溶液を含む溶液を
製造するに十分な量である。本発明の好適例において
は、溶菌試薬の濃度は約0.1〜約0.25%(v/v)に亘る。
溶菌試薬がギ酸と酢酸の双方を含む混合物を含有する
場合、酢酸は規定量のギ酸を部分的に交換するものとし
て存在し、この際約0.05〜0.10%(v/v)の濃度で存在
するのが好ましい。
また、溶菌試薬系は溶菌試薬に加えて少なくとも極め
て少量のサポニン(少なくとも約0.05〜約0.2重量%が
好ましい。)を随意に含有することができる。十分認識
されるように、溶菌試薬としてのサポニンの有効性は著
しく濃度に依存する。サポニンを低濃度で用いる場合に
は、一般にこの目的に対して有効ではない。サポニンを
溶菌剤として使用すべき場合には、サポニンを少なくと
も約2.0重量%以上の濃度で存在させて赤血球のほぼ完
全なストロマ溶解を行わなければならない。望ましくな
いことに、サポニンが溶菌有効量で存在する場合には、
白血球の溶菌を引き起こし得る。即ち、サポニンを溶菌
剤として使用し自動計装による後の分化を用い白血球集
団に誘発された任意の変化は、白血球集団の夫々の核の
認識し得る別々の特徴に基づくものでなければならな
い。しかし、本発明の溶菌試薬系におけるサポニンの存
在は、臨床医が物理的及び/又は電気特性の特異性に基
づく分化測定を妨げるいわゆる「ゴースト」に関与した
場合には望ましいものである。上述の如く、サポニン
は、分化測定が純粋に光学的計装及び/又は免疫化学分
析により行われる場合には、溶菌試薬に対する必須の添
加剤ではない。
また、溶菌試薬系は、他の従来の添加剤の存在が系の
主要な作用成分と相溶性でなくなる程度まで他の従来の
添加剤(即ち、消毒保存剤、例えばナトリウムオマジン
(sodiumomadine)を含有することができる。
本発明の溶菌試薬系は簡易な手動又は自動添加により
全血試料と組合せることができ、溶菌試薬と試料は簡単
に相互作用することができ、溶菌試薬の作用は適当な抑
制剤を添加することにより実質的に低減される。従っ
て、この環境で有効な抑制剤は、血液試料及び溶菌試薬
に含まれる水性混合物に添加した際に溶菌試薬の溶菌活
性を迅速に低減させることができねばならない。抑制剤
の精密な配合は、溶菌試薬系の組成及びフォーカースド
フローアパーチャ分析システムに用いられるシース流体
に依存して変化し得る。代表的に、抑制剤は、溶菌試薬
の溶菌活性を実質的に低減及び/又は中和し試料に対す
るイオン平衡を維持するのに有効な可溶塩を含有する水
溶液である。イオン平衡のこの維持は、生存している細
胞の寿命を延長し、例えば、クールターカウンター
(Couler Counter )全血分析器を用いる場合のよう
に試料が電気伝導性であるのを必要とする装置における
後の分析を可能にする。
通常、本発明の溶菌試薬組成物とともに使用するのに
適する抑制剤は、次の4種の成分:保存剤としての塩化
ナトリウム,硫酸ナトリウム,重炭酸ナトリウム,炭酸
ナトリウム;及び更にアジ化ナトリウムの少なくとも2
種の任意の混合物を含有する。本発明の範囲の溶菌試薬
における抑制剤の効率は、溶菌試薬系に使用するために
選定したカルボン酸及び不揮発性鉱酸の溶菌活性を迅速
に低減する能力により決定する。上述の如く、白血球副
集団の分化に用いる方法及び装置は、抑制剤の精密な配
合にある種の要求を生じ得る。更に特に、かかる分化が
フォーカスフローアパーチャ分析システムで行われる場
合、抑制剤の組成及び容量は、5種(5)の白血球副集
団の相互からの最適な分離(分化)に対して臨界的であ
り得る。この型の分析系においては、抑制剤のイオン平
衡を調整して、シース流体に対する溶菌した血液試料の
適当な伝導率の調和を得る必要がある。好ましい抑制剤
の配合においては、溶菌−抑制血液試料における主要な
イオン種及びその相対比は、シース流体における主要イ
オン種及びその相対比とほぼ同じであるべきである。本
発明の溶菌試薬系とともに使用すべき抑制剤の作用成分
の相対濃度は、約1〜約3%(w/v)の塩化ナトリウ
ム,約0.25〜約0.8%(w/v)の炭酸ナトリウム又は重炭
酸ナトリウム及び約2〜約4%(w/v)の硫酸ナトリウ
ムである。一般に最適抑制剤の成分の正確な相対量は実
験的に決定され;かかる調整の目的は、溶菌した血液試
料のpHを約6.0〜約7.5の範囲内にし、安定化し溶菌した
血液試料の最終オスモル濃度を約300〜約330mOsにする
ことである。フォーカスドフローアパーチャシステムに
おいては、白血球副集団の最適の集落化(clustering)
が最終血液試料のオスモル濃度を約310mOsに調整するこ
とにより達成されることが既に観察されている。溶菌し
た試料の酸性度をアルカリ性抑制剤でほぼ完全に中和す
ることは、フォーカスドフローアパーチャ分析システム
に対して臨界的であるとすることができる。試料の成分
(即ち、フィプリン及び血小板)はpH感受性であり、酸
性条件下で集塊を形成し、この集塊は分化分析を潜在的
に妨害する(即ち、ノイズ)か又はフォーカスドフロー
アパーチャシステムの開口を物理的に遮断し得る。
抑制剤がサポニン(存在する場合)を必ず抑制又は中
和することを意図するものではない。この理由は全く単
純であって、意図する濃度において(約0.2重量%)、
サポニンは溶菌試薬として比較的有効ではないからであ
る。抑制剤が試料への添加に際しサポニンの活性を抑制
すべきであったのであれば、試料の適切な清澄化(無損
傷赤血球細胞膜の破壊)は生じないであろう。即ち、サ
ポニンの活性が、溶菌試薬の酸性度を抑制した後に約5
〜15秒間持続することが予想される。若干の環境におい
ては、サポニン用に独立した抑制剤を供給するのが適切
であるが、意図する濃度(0.1%以下)においては、本
発明の目的を達成するか又は促進するのに必要とは思わ
れない。勿論、抑制剤の適切さは、溶菌試薬に対する試
料の細胞(意図する検体)の感受性に関するある仮定及
び分析前における溶菌試薬とこれら細胞検体との接触時
間に基づくものである。上述の如く、抑制剤は溶菌活性
を低減させるが、試料の白血球画分における作用を完全
に除去するものではない。即ち、抑制剤の添加と試料の
分析との間に十分な時間が経過する場合には、白血球画
分を固定化して意図する細胞検体の特徴ある寸法及び形
状を保存するのが望ましい。
本発明の好適例においては、溶菌試薬と血液試料との
効果的な接触時間(2個を組合せた時間から抑制剤を添
加した時間まで)は、10秒(10)以下、好ましくは6秒
以下である必要がある。上述の如き溶液試薬と血液試料
との反応接触時間により、かかる反応接触は室温(約18
〜28℃)で起こると仮定される。勿論、温度がこの水準
より高い場合には、反応接触の時間は幾分短く反対に変
化し、温度がこの水準より低い場合には、反応接触の時
間は幾分長い。本発明の分化方法を首尾よく実施するた
めに、犠牲的細胞集団(赤血球)と所望細胞画分(白血
球)とにおける溶菌試薬の相互作用の運動を注意深く正
確に制御する。溶菌試薬が双方の細胞画分と反応する機
構は正確には知られていおらず、かかる相互作用の効果
のみ明らかである。即ち、分化分析におけるこれら改善
をいかに達成するかを説明するこの議論の見地を越える
ものであり、かかる機構を説明するか又は後で権利付与
請求するに何ら努力を払っていない。
これら双方の細胞画分を溶菌試薬にさらすのを制限す
ることにより、赤血球のストロマ溶解は効率がよくまた
効率よく行われ、一方付加的な微妙な変化がこれらの効
率のよい分化を可能にする抑制剤により白血球中に誘発
される。これら現象の双方はほぼ同時に起こり、これと
同時に分化した白血球画分の生の免疫化学反応性が保存
される。
上述の如く、溶菌試薬と血液との接触時間は、犠牲的
細胞画分の選択的破壊応答を行いこれと同時に白血球画
分に分化応答を作用させるに十分な時間であり、予想し
なかったことには、かかる変化は白血球の少なくとも5
種(5)の細胞副集団の相互からの物理的分化を可能に
する。従来型の溶菌剤(即ち、サポニン,第四球アンモ
ニウム塩)と明らかに対照的な溶菌試薬は、白血球副集
団内の各細胞の表面標識の生の免疫化学応答を悪く変化
させない。この性質は、本発明の溶菌試薬に独特である
と考えられる。
上記試薬系にさらす血液試料は、この目的のために設
計した計装による分化測定で処理することができる。か
かる分化は、米国特許第3,549,994(参考のため記載す
る。)、3,502,974及び3,989,381号明細書に記載されて
いる型の技術を用いる装置により行うことができる。上
記特許文献に記載されている発明の特徴は、商業的に実
際の計装に具体化されている。簡単に言えば、血液試料
は、自動ピペッティング装置を用いて溶菌試薬と混合す
ることにより初期処理される。犠牲的細胞集団(赤血
球)における溶菌試薬の溶菌作用は、迅速かつ効率のよ
い必要がある。次いで、抑制剤を同様のピペッティング
手段により添加して、残存細胞画分(白血球)における
溶菌剤の活性を実質的に低減させる。次いで、白血球画
分を含有する試料を、個々の細胞副集団夫々の計数及び
/又はヒストグラム及び/又はこの方法から収集したデ
ータにより得た散乱図により処理する。
クールター容量測定の実施に包含される原理は「クー
ルター原理」として当業者に知られている。簡単に言え
ば、クールター原理を用いる計装の操作は、細胞の存在
により生ずる電圧降下を検出するように設計したセンサ
ーを介する個々の細胞の通過により生ずるインピーダン
スの変化を測定することを包含する。この原理を用いる
計装は、夫々導電性電解質溶液を含有する2個の流体容
器及び室を有する。反対の極性を有する少なくとも2個
の電極は電解質溶液に浸漬しており、各流体区画室は配
置した1個の電極を備える。血液細胞を懸濁して含む電
解質溶液の試料を、2個の流体区画室の間に介在するく
びれた流体通路又はオリフィスを介して通過させる。く
びれた通路は種々の形態をとることができるが、各装置
において、かかる通路は検出用帯域を画成し、この帯域
では粒子の存在又は不存在が通路の電気特性に検出し得
る変化を生じさせる。例えば、比較的導電性に乏しい血
液細胞のこの通路を介する通路により、細胞容量とほぼ
同じ電解質の容量が置換し、通路インピーダンスが増大
することによる電圧降下を生じさせる。電圧の降下によ
り規定される抵抗パルスは粒子の計数及び粒子の容量測
定に使用される。クールター原理は米国特許第2,656,50
8号明細書に十分記載されている。特定の細胞集団を検
出及び同定するためのこの技術は、クールター原理測定
と検出帯域内での無線周波数励起とを組合せることによ
り向上することができる。簡単に言えば、この無線周波
数増強は、血液学分析器の検出用帯域を介して移動する
粒子が検出用帯域内の無線周波数に相シフトを生ぜしめ
るという原理において作用する。この相のシフトは細胞
集団の物理的及び組成的特徴と相関関係にあるとするこ
とができる。細胞のRF分化のための技術は米国特許第3,
502,974号明細書に十分記載されている。また、白血球
の分化は米国特許第3,380,584号明細書(参考のため記
載する)に記載されているような流血球計測の光学測定
原理を用いて行うことができる。
本発明の溶菌試薬系は、自動細胞計数装置による5種
(5)の別々の白血球の副集団の分化を向上するための
白血球画分における微妙な変化を誘発するのに効果的で
ある。例えば、米国特許第4,412,004号明細書〔オルン
ステイン(Orn−stein)ら、参考のため記載する。〕参
照。上述の如く、これら5種(5)の別々の副集団に
は、リンパ球,単球及び3種の顆粒球(好酸球,好塩基
球,好中球)が含まれる。白血球のこれら副集団の夫々
は、別々の表面標識を有する。ある種の疾病状態におい
て、1種以上のこれら副集団における表面標識は特異的
な免疫応答を供給し、かくして疾病の診断又は確認を疾
病の発生の早期状態で可能にする。勿論、1種以上の白
血球のこれら副集団におけるこれら別々の表面標識の検
出は、特徴ある疾病状態表面標識を有するこれら細胞を
作用されていない細胞から単離し、試料の作用された細
胞の相対濃度を分析することに依存する。
本発明が意図する初期溶菌条件では、生残り相互から
分化すべき細胞集団の寿命を延長できる。大体、少なく
とも約72時間(72)の細胞寿命がある種の型の免疫化学
分析に適当である。この分化法のある種の適用におい
て、1種以上のこれら副集団をインビトロにおいて数時
間、又は場合によっては数日間維持するのが必要かつ適
切である場合がある。かかる延長した安定性を達成する
ために、白血球を溶菌試薬/抑制剤混合物を含有する流
体画分から物理的に分離し、しかる後かかる細胞を生理
学媒体に再懸濁させるのが適切である。
以下の実施例により、本発明の溶菌試薬系の新規な利
点を説明する。この溶菌試薬系の製造及び評価に用いた
装置及び技術は、標準的なものであるか又は上述の如き
ものである。かかる実施例においては、特記しない限
り、部及び%は重量部及び重量%を示すものとする。
実施例 I 本発明の溶菌試薬系は試薬級の化学薬品から製造し
た。0.12%(v/v)ギ酸溶液を、1.3mlの90%ギ酸と998m
lの脱イオン水を混合することにより初期製造した。50
μの全血試料(K3EDTA)と800mlの0.12%ギ酸溶液
を、双方を室温(約20℃)で5分間(5)ともにかき混
ぜることにより緩徐に混合した。0.55%の重炭酸ナトリ
ウム,3.0%の塩化ナトリウム及び0.01%のアジ化ナトリ
ウムを含有する抑制剤溶液400μを添加することによ
り、ギ酸の溶菌作用を約5秒後に低減させた。試料を適
当に抑制し、抑制剤を添加した後約5〜10秒内に流血球
計算法による分化分析の準備をした。かかる分化分析に
用いる装置は、ヘリウム/ネオンレーザ及び光散乱の測
定用のケイ素ダイオード検出器を備える。白血球を観察
し、その個々のパラメータを、光パラメータ分析、即ち
光励起〔0゜散乱(zero angle scatter)〕及び任意の
1種の光散乱の若干の角度範囲を測定することにより決
定した。上記の方法において得られた試料の散乱図を、
第4図に示す。白血球の5種(5)の別々の副集団を、
この散乱図で同定し定量した。
実施例 II 0.05%(w/v)のサポニン粉末を0.12%ギ酸を含有す
る水溶液に添加した以外は、実施例Iの操作を繰返し
た。次いで、全血試料(50μ)を(上述の如く)600
μの溶菌試薬と混合した。溶菌試薬を、0.60%の重炭
酸ナトリウム及び3.00%の塩化ナトリウムを含有する水
溶液265μを添加することにより6秒後に抑制した。
サポニンを溶菌剤に添加することは、クールター容量
測定から赤血球断片の妨害を有効に除去する。サポニン
の有効性は温度に著しく左右される。赤血球断片による
妨害のほぼ全体の除去には、試料の赤血球画分の溶菌を
完了した後に追加の10秒間(室温約18〜28℃)を必要と
する。いずれにしても、試料を低温(18℃以下)で幾分
長い時間維持することは、赤血球断片からの妨害をサポ
ニンにより有効に除去するのに必要である。
試料は、抑制剤を添加した後約10〜20秒以内に分化分
析する準備をした。試料を、実施例Iに記載した如く光
学分析処理した。また、試料中の白血球はISOTONRIIシ
ース流体を用いてDC及びRF容量測定により観察し、得ら
れた散乱図を第1図に示した。4種の別々の白血球の副
集団を、同時に得られた第2図の光散乱対DC散乱図で同
定し定量した。白血球の5番目の副集団(好塩基球)
は、「ゲーテッド(gated)」第2散乱図の発生により
単離した。この好塩基球集団は、第3図に示した散乱図
に示す。
実施例 III 同様のギ酸/サポニン試薬組成物を用いて実施例IIの
操作を繰返した。ギ酸の溶菌活性は、3.13%(w/v)の
硫酸ナトリウム(無水),1.45%(w/v)の塩化ナトリウ
ム及び0.60%(w/v)の炭酸ナトリウム(無水)を含有
する抑制剤を用いて低減させた。試料は実施例IIに記載
した方法の電気光学技術により分析し、得られた散乱図
は第1,2及び3図と同様の結果を示した。但し、シース
流体はISOTON III希釈剤に代えた。
実施例 IV 一層迅速なデータの取得のために濃厚溶菌−抑制血液
試料を用いた以外は、実施例IIIの操作を繰返した。溶
菌試薬は0.15%(v/v)のギ酸及び0.10%(w/v)サポニ
ン粉末を含有する。ギ酸の溶菌活性は、2.67%(w/v)
の硫酸ナトリウム(無水),1.24%(w/v)塩化ナトリウ
ム及び0.56%(w/v)の炭酸ナトリウム(無水)を含有
する抑制剤で低減させた。
この分化分析は、50μの全血を300μの溶菌試薬
を含有するガラス培地管に添加することにより行った。
試料と溶菌剤は管の内容物を約6秒間かき混ぜることに
より混合し、ギ酸の溶菌活性は165μの上記抑制剤を
添加することにより低減させた。次いで、試料を実施例
IIに記載した方法の電気光学測定で処理し、得られた分
化分析は(第1,2及び3図に示すような)実施例IIに匹
敵するものであった。
実施例 V 溶菌試薬系中のギ酸の代わりに0.1%(v/v)の酢酸を
用いた以外は、実施例Iの操作を繰返した。試薬の溶菌
活性は、2.0%の塩化ナトリウム溶液に溶解した0.25%
の重炭酸ナトリウムを含有する抑制剤を用いて約5秒間
の後に低減させた。試料を適当に抑制し、抑制剤の添加
後約5〜10秒以内に流血球計算法による分化分析の準備
を行った。かかる分析に用いた装置及び分析技術は実施
例Iとほぼ同じである。この試料において実施した分化
分析は、第5図の散乱図に示す。
実施例 VI 試料と溶菌剤との接触時間を抑制剤の添加前5秒から
7秒に延長した以外は、実施例Vの操作を繰返した。抑
制剤は、2.0%塩化ナトリウム溶液中の重炭酸ナトリウ
ムの濃度を0.25%から0.375%に増大させることにより
若干変形した。白血球集団のこの分化分析の結果を第6
図の散乱図に示す。
実施例 VII 白血球の種々の副集団を免疫化学法により分離及び同
定した以外は実施例Iの操作を繰返した。溶菌剤の作用
を抑制するとすぐに、試料を等張緩衝液で希釈し、次い
で、夫々を白血球の1種のみの吸着に特異的に異なる抗
血清で予備処置した一連の磁性粉末で、試料をスラリー
化した。次いで、吸着した細胞は、上述の文献に記載し
た従来の磁性粉末分離法を用いて試料から分離すること
ができた。次いで、分離した粒子は、1種以上の疾病状
態を示す表面標識用の付加的なスクリーニング(screen
ing)を行うことができた。
実施例 VIII 細胞を磁性粒子から分離し、コーラーとミルステイン
(Kohler and Milstein),ネィチャー,第256巻,第49
5〜497頁(1975年)の方法に従う不死細胞ライン(immo
rtal cell line)を用いて培養した以外は、実施例VII
の操作を繰返した。この方法で生成したクローンを、意
図する表面標識に特異的な抗血清の生成のためにスクリ
ーン(screen)した。
実施例 IX 溶菌試薬系中の酢酸の代わりに0.1%(v/v)のクエン
酸を用いた以外は、実施例Vの操作を繰返した。この交
換を行うと、実施例Vで得られた結果と同様の結果を示
した。
実施例 X 溶菌試薬系中の酢酸の代わりに0.1%(v/v)のコハク
酸を用いた以外は、実施例Vの操作を繰返した。この交
換を行うと、実施例Vで得られる結果と同様の結果を示
した。
実施例 XII 溶菌試薬系中の酢酸の代わりに0.05%(v/v)のスル
ホン酸を用いた以外は、実施例Vの方法を繰返した。こ
の交換を行うと、実施例Vで得られた結果と同様の結果
を示した。
上述の詳細な説明及び実施例は、本発明の溶菌試薬,
試薬系及び方法の若干の好適例を示すものである。これ
ら特定例は本発明の範囲を示すものではないが、以下の
請求の範囲をむしろ簡単に補助するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィッシャー・ティモシー・ジェー アメリカ合衆国フロリダ州 33324 プ ランテーション エスダブリュー エイ ティセカンド テラス 1380 (72)発明者 セナ・テッド アメリカ合衆国フロリダ州 33161 マ イアミ エヌイー ワンハンドレッドト ゥエンティサード ストリート 1401 (56)参考文献 特開 昭60−61659(JP,A) 特公 平6−23754(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/48

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒体に少なくとも部分的に解離して遊
    離プロトン及び対イオンを発生する水溶性化合物を含む
    溶解試薬を含有する第1水溶液を含有し、全血試料を実
    質的に無損傷の白血球画分と溶解した赤血球画分の2種
    別々の画分に分配する化学処理用の溶解試薬系におい
    て、 上記系は、上記第1水溶液が分化有効量の溶解試薬を含
    有し、この系が上記溶解試薬に特異的な抑制剤を含む第
    2水溶液を含有し、 上記分化有効量の上記溶解試薬は、全血試料に添加した
    場合に:(i)試料のpHを生理学的水準から2.6〜4.0の
    範囲のpHに低減し、この間試料のオスモル濃度を100mOs
    以下に維持し;(ii)上記赤血球画分の溶血を迅速かつ
    実質的に完了し;及び(iii)少なくとも5種の副集団
    の白血球の分化分析及び同定を行うための装置の適用又
    は使用の能力を向上させるような微妙な変化を、上記白
    血球画分に生じさせ、上記微妙な変化が、上記白血球画
    分を実質的に試料の元の生理学的及び/又は免疫化学的
    状態に保存する間に生じ;及び 第2水溶液がアルカリ塩溶液を含有し、このアルカリ塩
    溶液は、上記溶解試薬と接触する際に試料における上記
    溶解試薬の化学作用を効率的かつ迅速に低減させ、溶解
    した試料を6〜7.5の範囲のpH及び300〜330mOsの範囲の
    オスモル濃度に安定化させることにより元の生理学的環
    境を保存して、白血球画分の分析を元の又は元に近い条
    件下で可能にする ことを特徴する全血試料を2種の画分に分配する化学処
    理用溶解試薬系。
  2. 【請求項2】上記溶解試薬が次式、 R−COOH (式中のRはH;1〜3個の炭素原子を有する脂肪族炭化
    水素基;1〜3個の炭素原子を有するカルボニル置換脂肪
    族炭化水素基;1〜3個の炭素原子を有する水酸基置換脂
    肪族炭化水素基;又は1〜3個の炭素原子及び複数のカ
    ルボニル及び/又は水酸基置換基を有する脂肪族炭化水
    素基を示す。)で表されることを特徴とする請求項1記
    載の溶解試薬系。
  3. 【請求項3】上記溶解試薬が、ギ酸;酢酸;クエン酸;
    コハク酸;乳酸;又はこれらの混合物から成る群から選
    ばれたことを特徴とする請求項1又は2記載の溶解試薬
    系。
  4. 【請求項4】上記第1水溶液の上記溶解試薬の濃度が、
    0.01〜1.0%(v/v)の範囲にあることを特徴とする請求
    項1又は2記載の溶解試薬系。
  5. 【請求項5】上記第1水溶液の上記溶解試薬の濃度が、
    0.05〜0.5%(v/v)の範囲にあることを特徴とする請求
    項1又は2記載の溶解試薬系。
  6. 【請求項6】更に、上記第1水溶液が、溶解活性を有す
    る付加的活性成分を含有し、上記付加的活性成分がサポ
    ニンを含み、0.05〜0.20%(w/v)の範囲内の、赤血球
    ストロマを清澄化するための有効量で存在することを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶解試薬
    系。
  7. 【請求項7】上記溶解試薬が、次式 R−SO3H (式中のRは、水酸基、1〜3個の炭素原子を有する脂
    肪族炭化水素基又はアリール基を示す。)で表されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の溶解試薬系。
  8. 【請求項8】上記溶解試薬が、硫酸;メタンスルホン
    酸;エタンスルホン酸;ベンゼンスルホン;p−トルエン
    スルホン酸;m−ニトロベンゼンスルホン酸;及びこれら
    の混合物から成る群から選ばれたことを特徴とする請求
    項7記載の溶解試薬系。
  9. 【請求項9】上記溶解試薬が、次式 (式中のRは、ハロゲン原子,シアノ基,ニトロ基の如
    き電気吸引基又はこれら電子吸引基の任意の組合せ、n
    は1〜3を示す。)で表されることを特徴とする請求項
    1記載の溶解試薬系。
  10. 【請求項10】上記溶解試薬が、p−ニトロフェノー
    ル;m−ニトロフェノール;o−ニトロフェノール;2,4−ジ
    ニトロフェノール;p−クロロフェノール;p−シアノフェ
    ノール;1−クロロ−2,4−ジニトロフェノール及びこれ
    らの混合物から成る群から選ばれたことを特徴とする請
    求項9記載の溶解試薬系。
  11. 【請求項11】全血試料を、実質的に無損傷の白血球画
    分と溶解した赤血球画分の2種別々の画分に分配するに
    当たり、 (a)次の第1及び第2水溶液を有する溶解試薬系を供
    給し、 (i)第1水溶液が希釈剤並びに水性媒体中に少なくと
    も部分的に解離して遊離プロトン及び対イオンを発生す
    る水溶性化合物を含有し、上記第1水溶液が分化有効量
    の上記溶解試薬を含有し、 上記分化有効量の上記化合物が、全血試料に添加した場
    合に:(i)試料のpHを生理学的水準から2.6〜4.0の範
    囲のpHに低減し、この間試料のオスモル濃度を100mOs以
    下に維持し;(ii)赤血球画分の溶血を迅速かつ実質的
    に完了し;及び(iii)少なくとも5種の副集団の白血
    球の分化分析及び同定を行うための装置の適用又は使用
    の能力を向上させるような微妙な変化を、白血球細胞画
    分に生じさせ、上記微妙な変化が、上記白血球副集団を
    実質的に試料の元の生理学的及び/又は免疫化学的状態
    に保存する間に生じ;及び (ii)第2水溶液は抑制剤のアルカリ塩溶液から実質的
    に成り、このアルカリ塩溶液は、溶解試薬と接触する際
    に試料における上記溶解試薬の化学作用を効率的かつ迅
    速に低減させ、溶解した試料を6〜7.5の範囲のpH及び3
    00〜330mOsの範囲のオスモル濃度に安定化させることに
    より元の生理学的環境を保存して、白血球画分の分析を
    元の又は元に近い条件下で可能にし、 (b)上記全血試料を上記分化有効量の上記溶解試薬系
    と接触させ、 (c)上記溶解試薬及び上記試料が、18〜28℃の範囲の
    温度にて10秒を越えない時間で相互作用するのを可能に
    し、 (d)試料の上記白血球画分における上記溶解試薬の相
    互作用を、抑制剤を添加することにより低減させ、上記
    抑制剤を、溶解剤の溶解活性を本質的に迅速に低減させ
    試料中の上記白血球画分の生理学的環境を保存するのに
    十分な濃度で存在させる ことを特徴とする全血試料の分配方法。
  12. 【請求項12】請求項2記載の溶解試薬系を使用するこ
    とを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】請求項7記載の溶解試薬系を使用するこ
    とを特徴とする請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】請求項9記載の溶解試薬系を使用するこ
    とを特徴とする請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】上記第1水溶液の上記溶解試薬の濃度
    が、0.05〜0.5%(v/v)の範囲にあることを特徴とする
    請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】上記第1水溶液が、溶解活性を有する付
    加的活性成分を含有し、上記付加的活性成分がサポニン
    を含み、0.05〜0.20%(w/v)の範囲内の、赤血球スト
    ロマを清澄化するための有効量で存在することを特徴と
    する請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】水性媒体に少なくとも部分的に解離して
    遊離プロトン及びイオンを発生する溶解試薬を含む第1
    水溶液を含有し、全血試料を実質的に無損傷の白血球画
    分と溶解した赤血球画分の2種の画分に分配するための
    試験キットにおいて、 上記試験キットは2種別々の相補的溶液を有し、上記第
    1水溶液は分化有効量で存在する場合に上記全血試料の
    上記赤血球画分を選択的に溶解するに効果的であり、上
    記第2相補的溶液は、適当量で存在する場合に試料での
    上記溶解試薬の溶解活性を低減させるに効果的であり上
    記溶解試薬に特異的な抑制剤を含有し、 上記分化有効量の上記溶解試薬は、全血試料に添加した
    場合に:(i)試料のpHを生理学的水準から2.6〜4.0の
    範囲のpHに低減し、この間試料のオスモル濃度を100mOs
    以下に維持し;(ii)上記赤血球画分の溶血を迅速かつ
    実質的に完了し;(iii)少なくとも5種の副集団の白
    血球の分化分析及び同定を行うための装置の適用又は使
    用の能力を向上させるような微妙な変化を、上記白血球
    画分に生じさせ、上記微妙な変化が、上記白血球画分を
    実質的に試料の元の生理学的及び/又は免疫化学的状態
    に保存する間に生じ、 抑制剤は、試料に添加した場合に上記溶解試薬の溶解活
    性を迅速に低減させ、この間溶解した試料を6〜7.5の
    範囲のpH及び300〜330mOsの範囲のオスモル濃度に安定
    化するのに効果的なアルカリ塩水溶液から実質的に成る ことを特徴とする全血試料を2種の画分に分配するため
    の試験キット。
  18. 【請求項18】上記溶解試薬が、次式 R−COOH (式中のRは、H;1〜3個の炭素原子を有する脂肪族炭
    化水素基;1〜3個の炭素原子を有するカルボニル置換脂
    肪族炭化水素基;1〜3個の炭素原子を有する水酸基置換
    脂肪族炭化水素基;又は1〜3個の炭素原子及び複数の
    カルボニル及び/又は水酸基置換基を有する脂肪族炭化
    水素基を示す。)で表されることを特徴とする請求項17
    記載の試験キット。
  19. 【請求項19】上記溶解試薬が、ギ酸;酢酸;クエン
    酸;コハク酸;乳酸;又はこれらの混合物から成る群か
    ら選ばれたことを特徴とする請求項17又は18記載の試験
    キット。
  20. 【請求項20】上記第1水溶液の上記溶解試薬の濃度
    が、0.01〜1.0%(v/v)の範囲にあることを特徴とする
    請求項17又は18記載の試験キット。
  21. 【請求項21】上記第1水溶液の上記溶解試薬の濃度
    が、0.05〜0.5%(v/v)の範囲にあることを特徴とする
    請求項17又は18記載の試験キット。
  22. 【請求項22】更に、上記第1水溶液が、溶解活性を有
    する付加的活性成分を含有し、上記付加的活性成分がサ
    ポニンを含み、0.05〜0.20%(v/v)の範囲内の、赤血
    球ストロマを清澄化するための有効量で存在することを
    特徴とする請求項17〜21のいずれか一項に記載の試験キ
    ット。
  23. 【請求項23】上記溶解試薬が、次式 R−SO3H (式中のRは、水酸基、1〜3個の炭素原子を有する脂
    肪族炭化水素基又はアリール基を示す。)で表されるこ
    とを特徴とする請求項17記載の試験キット。
  24. 【請求項24】上記溶解試薬が、硫酸;メタンスルホン
    酸;エタンスルホン酸;ベンゼンスルホン酸;p−トルエ
    ンスルホン酸;m−ニトロベンゼンスルホン酸;及びこれ
    らの混合物から成る群から選ばれたことを特徴とする請
    求項23記載の試験キット。
  25. 【請求項25】上記溶解試薬が、次式 (式中のRは、ハロゲン原子,シアノ基,ニトロ基の如
    き電子吸引基又はこれら電子吸引基の任意の組合せ;及
    びnは1〜3を示す。)で表されることを特徴とする請
    求項17記載の試験キット。
  26. 【請求項26】上記溶解試薬が、p−ニトロフェノー
    ル;m−ニトロフェノール;o−ニトロフェノール;2,4−ジ
    ニトロフェノール;p−クロロフェノール;p−シアノフェ
    ノール;1−クロロ−2,4−ジニトロフェノール;及びこ
    れらの混合物から成る群から選ばれたことを特徴とする
    請求項25記載の試験キット。
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