JP2795812B2 - 抗う蝕性剤の製造方法及び該製造方法により得られる抗う蝕剤 - Google Patents

抗う蝕性剤の製造方法及び該製造方法により得られる抗う蝕剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗う蝕性剤の製造方法
及び該製造方法により得られる抗う蝕に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小豆製餡工程において生じる排水
は好気性処理した後、廃棄されていた。また製餡廃水中
の抗酸化物回収法及び製餡廃水中の呈味成分回収法が各
々、特開昭63−291687号公報及び特開昭63−
291556号公報に開示されている。またお茶やウー
ロン茶等に含有されるポリフェノールは抗う蝕性を有し
ていることが知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】小豆製餡工程において
生じる排水については従来、ポリフェノールの存在は知
られていたが、抗う蝕性物質の存在は全く知られていな
かった。すなわち特開昭63−291687号公報にお
いては限外濾過膜を使用して抗酸化物を回収する方法が
開示されているが、抗う蝕性物質が製餡廃水中に存在す
ることについては開示及び示唆が全く無い。また特開昭
63−291556号公報中において開示の呈味成分は
「タンニンよりも遊離アミノ酸を過剰に含有する瀘過液
を得てそれを回収することよりなる」ものであることが
記載されており(第3頁左下欄第12行目〜第14行
目)、この呈味成分はポリフェノールとは異なる成分で
あり、抗う蝕性物質が製餡廃水中に存在することについ
ては本公報中においても開示及び示唆が全く無い。そこ
で本発明の課題は従来廃棄されていた小豆餡製造時に生
じる排水を有効に利用することにある。また本発明のも
うひとつの課題は新規な抗う蝕を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明においては小豆を原料とする製餡工
程において生じる排水と酢酸エチルとを混合して得た水
層にn−ブタノールを混合して得たn−ブタノール画分
から、液体クロマトグラフィーによる溶媒抽出法を用
い、抗う蝕活性を指標として、抗う蝕性画分を得ること
を特徴とする抗う蝕性剤の製造方法を創作した。請求項
2の発明においては小豆を原料とする製餡工程において
生じる排水を分画分子量10000の限外濾過膜で処理
して得た透過液を、分画分子量1000の限外濾過膜で
処理することにより、その保持液中に抗う蝕性画分を得
ることを特徴とする抗う蝕性剤の製造方法を創作した。
請求項3の発明においては請求項1又は2に記載の方法
により得られる抗う蝕性画分を有効成分とする抗う蝕
を創作した。請求項1ないし請求項3中、小豆餡製造時
に生じる排水とは一次の渋切排水、二次の渋切排水、煮
熟排水の内の一つ以上の排水を意味する。こしあん製造
時には煮熟工程後において、さらに摩砕工程、固液分離
工程及び一次晒し工程並びに二次晒し工程、脱水工程を
行うが、これらの各工程において生じる各排水の内の一
つ以上も請求項中の小豆餡製造時に生じる排水に含まれ
る。タンニンの含有量が多い一次及び二次の渋切排水の
排水が本発明方法にはより適している。前記分離方法と
しては、例えば抗う蝕活性を測定しながら既知の溶媒抽
出法、各種クロマトグラフィー等を任意に組み合わせて
用いることにより抗う蝕性画分を分離することができ、
また縮合性タンニンを分離するための既知の分離方法と
することもできる。前記限外濾過は抗う蝕活性を測定し
ながら、一以上の各種限外濾過膜及び限外濾過条件を任
意に選択して行うことができ、また縮合性タンニンを分
離するために適した既知の限外濾過膜を使用した既知の
限外濾過条件とすることもできる。
【0005】
【作用】請求項1の抗う蝕性剤の製造方法によると、小
豆を原料とする製餡工程において生じる排水の前記n−
ブタノール画分には抗う蝕性画分を含んでいるので、抗
う蝕活性を指標として、液体クロマトグラフィーにより
精製することにより抗う蝕性画分が抽出される。請求項
2の抗う蝕性剤の製造方法によると、小豆を原料とする
製餡工程において生じる排水を、前記限外濾過により処
理することによって、前記排水に含まれる抗う蝕性画分
が抽出される。請求項3の抗う蝕は、請求項1又は請
求項2に記載の製造方法により得られる抗う蝕性画分が
有効成分とされる。
【0006】
【実施例】
実施例1 製餡工程においては小豆を洗浄し、土砂、夾雑物などを
除いた後、水中で二回煮沸することにより一次及び二次
の渋切工程を行う。この各渋切工程において得られる排
水が各々一次及び二次の渋切排水である。この渋切り工
程後に引き続いて、十分軟化及び膨潤するまで煮沸又は
蒸煮する煮熟工程を行う。この煮熟工程において排出さ
れる排水が煮熟排水である。煮熟工程後、加糖、混練
し、粒あんを得る。こしあんの場合には煮熟工程後にお
いて、さらに摩砕工程、固液分離工程及び一次晒し工程
並びに二次晒し工程、脱水工程を行うが、これらの各工
程においても、各々、排水が生じる。そして脱水工程
後、加糖、混練し、こしあんを得る。上記製餡工程にお
いて生じる一次及び二次の渋切排水及び煮熟排水の排水
量及び水質を表1に示す。
【0007】
【表1】
【0008】表1中、排水量の数値単位 m3 /ton は小
豆1ton 当たりの各排水量を表す。CODは化学的酸素
要求量、BODは生化学的酸素要求量、TSは排水1リ
ットル中の蒸発残留物、タンニンはカテキン当量であ
り、サポニンは大豆サポニン当量である。表1に示され
るように一次及び二次の渋切排水及び煮熟排水にはタン
ニン及びサポニンが含有されており、その両者の含有量
は一次、二次の渋切排水、煮熟排水の順に少ない。
【0009】前記のように得られた一次渋切排水1リッ
トルを酢酸エチル1リットルを用いて抽出し、得られた
酢酸エチル層を減圧乾固して小豆排水抽出物を得た。ま
た比較対照のために緑茶を水で加熱抽出(100℃)
し、得られた抽出水溶液1リットルを酢酸エチル1リッ
トルを用いて抽出した酢酸エチル層を減圧乾固すること
により緑茶抽出物を得た。これらの小豆排水抽出物及び
緑茶抽出物について表2に示す菌に対する抗菌活性を平
板希釈法で調べた。その結果を表2に示す。
【0010】
【表2】
【0011】表2に示されるように小豆渋切排水の抗菌
スペクトルは緑茶の抗菌スペクトルと比較的よく類似し
ていた。すなわち両抽出物は、う蝕原因菌であるストレ
プトコッカス・ミュータンスに対する抗菌活性が高いこ
とが分かった。
【0012】一次の渋切排水から図1に示される分離工
程を行うことにより抗う蝕性画分の分離精製を行った。
以下に図1に基づいてこの分離工程について説明する。
前記の様に得た一次の渋切排水20リットルを同量の酢
酸エチルと混合し、抽出を行い、水層を分離し、この水
層をn−ブタノール20リットルと混合し、さらに抽出
を行い、有機層を分離し、このn−ブタノール画分を減
圧乾固して抽出物を得た。次にこの抽出物を100ミリ
リットルの水に溶解して得られる溶液を、合成吸着剤カ
ラム(DIAION HP-20 カラム、内径2.5cm 、長さ40cm)
を用いたクロマトグラフィーに供し、水−メタノールの
混合比(容積比)が10:0,9:1,8:2,6:4,4:6,2:8 及び0:
10の各溶媒(各1リットル)をこの順に流すことによ
り、メタノール濃度を上げながら溶出し、各溶媒ごとの
7画分を得た。前記合成吸着剤としてはスチレン−ビニ
ルベンゼン系の合成吸着剤を使用した。上記の溶媒分画
及び合成吸着剤分画の収量及び抗う蝕性活性についての
結果を表3に示す。なお本明細書中、抗う蝕性活性の評
価指標は、歯垢の試験管壁への付着量を50%にするた
めに必要な添加濃度である50%付着阻止濃度(以下
「IC50」ともいう)により行った。上記50%付着阻止
濃度を得るための測定方法は以下のナンバ等の方法に準
じた方法により行った。すなわち1/2希釈系列の試料
に5%ショ糖含有BHI 培養液2.9ミリリットルを加
え、ストレプトコッカス・ミュータンス(IFO13955)を
0.1ミリリットル植菌後、37℃にて、30度傾斜培
養を48時間行った後、デカンテーションで培養液を捨
て、ついで水3ミリリットルを穏やかに加える操作を三
回行うことにより試験管内をすすぎ、その後新たに水3
ミリリットルを加え、試験管面をゴム製のへらでこす
り、歯垢を落として得られる水の濁度を測定し、この濁
度がコントロール(各溶出液を得る際に使用した各溶
媒)の濁度の1/2となる添加濃度を内挿法で算出し、
50%付着阻止濃度とした。なお、う蝕の発生には歯垢
が必要であり、歯垢の蓄積がなければ、う蝕は発生しな
いことは既に知られている。従って歯垢の試験管面への
付着量抑制はう蝕発生抑制効果の指針となる。
【0013】
【表3】
【0014】表3に示されるように溶媒分画では酢酸エ
チルとn−ブタノールの両者の抽出画分に活性が認めら
れたが、n−ブタノールの方が収量が多かった。またn
−ブタノール画分の合成吸着剤分画では、水−メタノー
ルの混合比(容積比)が6:4及び4:6 の溶出画分におい
て収量が多く、また強い抗う蝕性活性も認められた。す
なわち水−メタノール(6:4 )のIC50が105 ppm であ
り、水−メタノール(4:6 )のIC50が59ppm であっ
た。このように水−メタノールの混合比(容積比)が4:
6 の溶出画分が一番強い抗う蝕性活性を有していた。そ
こでこの水−メタノール(4:6 )の溶出画分について、
さらにトヨパール−HW40C(販売元、東ソー
(株))を用い、水:メタノール:アセトンの混合比が
(8:2:0),(7:3:0),(7:1:2),(6:2:2) 及び(3:0:7)の展開
溶媒をこの順に流すことによりゲル濾過を行うことによ
り精製した。なおトヨパール−HW40Cは親水性ビニ
ルポリマーを基材とした中速ゲルろ過クロマトグラフィ
ー用充填材であり、粒径は50〜100μmである 上記のトヨパールカラムの溶出液をフラクションコレク
ターで分画し、325個のフラクションを得た。さらに
これらのフラクションについて n−ブタノール:酢酸:
水の混合比(4:1:2.2)を展開溶媒として使用
し、セルロース薄層クロマトグラフィー(製品名 メル
クNo5716)を行い、UV分析及び塩酸バニリン試薬を用
いた分析の結果得られたパターンに従い325個のフラ
クションを16個にまとめた。上記の様に得られた16
個のフラクション各々の収量及び50%付着阻止濃度を
表4に示す。
【0015】
【表4】
【0016】表4に示されるように溶出溶剤にアセトン
を添加したフラクション10以降の画分に強い抗う蝕性
活性が認められた。そこで最も強い抗う蝕性活性(IC5
0: 21ppm)が認められたフラクション13について、さ
らに高速液体クロマトグラフィー(販売元 島津、製品
名 LC-6AD)によるセミ分取用ODSカラム(販売元
東ソー(株)、製品名 TSK ゲル−ODS −80TS 内径2
1.5mm 長さ30cm)を用いたセミ分取ODS−HPLC
による分画を行った。分画条件は室温下、溶離液は6ミ
リリットル/分の流速とし、水:メタノール:トリフル
オロ酢酸の混合比(80:20:0.05)から一定の割合で水:メ
タノール:トリフルオロ酢酸の混合比(20:80:0.05)の展
開溶媒に置き換え、40分間で後者の展開溶媒に完全に
置き換えるリニアグラジエント溶出方法とした。図2に
上記セミ分取ODS−HPLCのUV280nm(紫外
線吸光度)での溶出パターンを示し、表5に分画画分の
各々の収量及び50%付着阻止濃度を示す。
【0017】
【表5】
【0018】図2中、グラフ下の数字1〜7はフラクシ
ョンを、10〜60は溶出パターン作成後の時間(分)
を各々示している。図2及び表5に示されるように、比
較的ブロードに広がったピークPに相当するフラクショ
ン3,4において高い抗う蝕性活性(IC50: 19ppm 及び
14ppm)が認められた。このフラクション3,4につい
て、さらに溶離液の組成をメタノールをアセトニトリル
に変えて、上記と同様のODS−HPLCによるクロマ
トグラフィーを行ったが、溶出パターンは変化しなかっ
た。また、前記の酢酸エチルの抽出画分及び前記の合成
吸着剤カラムクロマトグラフィーの水:メタノール6:4
溶出画分についても、同様にODS−HPLCによる分
画を行ったが、比較的ブロードに広がったピークにおい
て高い抗う蝕性活性が認められるという同様の結果が得
られた。以上の結果から、小豆餡製餡工程における一次
渋切排水から得られる抗う蝕性活性物質をこれ以上精製
することは困難であると判断し、次に上記フラクション
4に含まれる抗う蝕性活性物質の成分の分析を行った。
【0019】抗う蝕性画分の成分分析を行うために、前
記フラクション4をイソブタノール−塩酸を用いて、加
水分解した。この加水分解は、スクリューキャップ試験
管中で、試料5mgを水1ミリリットルに溶解後、10ミ
リリットルのイソブタノール:塩酸(95:5)を添加し、
95℃で40分間加熱することにより行い、この加水分
解した試料を冷却し、加水分解後のフラクション4とし
た。この加水分解前後のフラクション4について、OD
S−HPLC(カラム TSK ゲル ODS-80TS 内径4.6mm
長さ25cm)を行った。溶出は水:メタノール:トリフル
オロ酢酸の混合比(80:20:0.05)の溶離液から、一定の割
合で水:メタノール:トリフルオロ酢酸の混合比(20:8
0:0.05)の溶離液に40分間にて置き換える前記と同様の
リニアグラジエント溶出方法で分析した。但し温度条件
は40℃、溶離液流速は0.8ミリリットル/分とし
た。加水分解前後のUV280nmでの溶出パターンを図
3に示す。図3中、グラフ下の数字10〜60は溶出パ
ターン作成後の時間(分)を示している。図3に示され
るように、加水分解前の溶出パターンAにおいては、山
状のブロードなピークMが認められたが、加水分解後の
溶出パターンBにおいては、このブロードなピークは消
失し、代わりにデルフィニジンのピーク2やシアニジン
のピーク3等のアントシアニジンのピークが検出され
た。なおピーク1はカテキンのピークである。また同時
に糖の測定を加水分解前後のフラクション4についてH
PCL法により行ったが、両者共にグルコースが1%程
度しか検出されなかった。そして上記の加水分解により
色相が暗い赤褐色からワインレッドに変化した。以上の
結果から、小豆餡製餡工程における一次渋切排水から得
られる抗う蝕性活性物質は、従来お茶に含まれているこ
とが知られている抗う蝕性活性物質であるカテキン類と
は異なり、カテキンやロイコシアニジン等を構成成分と
するブロシアニジン重合体の混合物、すなわち縮合性タ
ンニンであることが分かった。
【0020】実施例2 請求項2に記載の製造方法の一具体例について図4に示
される工程説明図に基づいて説明する。実施例1と同様
に得られた小豆餡製餡工程における一次渋切排水1リッ
トルをメンブランフィルター(MF)(10μm)で処
理した後、分画分子量10,000の限外濾過膜で保持液量が
1/5になるまで処理を行った。次にこの保持液に透過
した液量と同量の水を加え、再度、分画分子量10,000の
限外濾過膜(ポリサッカライド系、平膜)で保持液量が
1/5になるまで処理を行った。この操作を2回繰り返
し、1回目の透過液10P1,2回目の透過液10P
2、3回目の透過液10P3及び保持液10Rを得た。
さらに上記10P1について、分画分子量1,000 の限外
濾過膜(ポリサッカライド系、平膜)で保持液量が1/
5になるまで処理を行った。この操作を2回繰り返し、
1回目の透過液1P1、2回目の透過液1P2、3回目
の透過液1P3及び保持液1Rを得た。これらの各画分
について実施例1と同様の方法により50%付着阻止濃
度を求めた。各画分についての収量及び50%付着阻止
濃度の結果を表6に示す。
【0021】
【表6】
【0022】表6に示されるように、分画分子量1,000
の保持液1Rにおいて最も強い活性(IC50: 250ppm) が
認められた。従って、本例の抗う蝕性活性物質は限外濾
過膜による分離、濃縮が可能であり、その特性は分画分
子量10,000の膜は通るが、分画分子量1,000 の膜は通ら
ないことが分かった。本例の限外濾過膜による分離によ
り得られた保持液1RのIC50は250ppmと低い値であるか
ら実用上も十分使用可能と考えられる。
【0023】
【発明の効果】請求項1及び請求項2に記載の抗う蝕性
の製造方法によると、製餡工程において排出される排
水から抗う蝕性画分が得られるので、排液の有効利用が
図られるさらに、請求項2に記載の抗う蝕性の製造
方法によると、有機溶媒を使用しない簡易な方法によ
り、抗う蝕性剤を得ることができるので、安全かつ簡便
である請求項3に記載の抗う蝕剤によると、新しい抗
う蝕剤が提供され、製餡工程の排水の新たな用途が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において渋切排水から抗う蝕性画分
分離する工程の説明図である。
【図2】セミ分取ODS−HPLCのUV280nm
(紫外線吸光度)での溶出パターンを示す図である。
【図3】ODS−HPLCにより得られるフラクション
4の加水分解前後のUV280nm での溶出パターンを示す
図である。
【図4】限外濾過により渋切排水から抗う蝕性画分を分
離する工程の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 35/78 B01D 61/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小豆を原料とする製餡工程において生じる
    排水と酢酸エチルとを混合して得た水層にn−ブタノー
    ルを混合して得たn−ブタノール画分から、液体クロマ
    トグラフィーによる溶媒抽出法を用い、抗う蝕活性を指
    標として、抗う蝕性画分を得ることを特徴とする抗う蝕
    性剤の製造方法
  2. 【請求項2】小豆を原料とする製餡工程において生じる
    排水を分画分子量10000の限外濾過膜で処理して得
    た透過液を、分画分子量1000の限外濾過膜で処理す
    ることにより、その保持液中に抗う蝕性画分を得ること
    を特徴とする抗う蝕性剤の製造方法
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の方法により得られ
    る抗う蝕性画分を有効成分とする抗う蝕
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