JP2795599B2 - 流動床式焼却炉 - Google Patents
流動床式焼却炉Info
- Publication number
- JP2795599B2 JP2795599B2 JP22526993A JP22526993A JP2795599B2 JP 2795599 B2 JP2795599 B2 JP 2795599B2 JP 22526993 A JP22526993 A JP 22526993A JP 22526993 A JP22526993 A JP 22526993A JP 2795599 B2 JP2795599 B2 JP 2795599B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluidized bed
- air
- central
- lateral
- floor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、流動床式焼却炉に関す
るものである。
るものである。
【０００２】
【従来の技術】都市ごみなど種々の性状のごみが含まれ
た廃棄物を焼却するための焼却炉としては、流動床式の
焼却炉がある。
た廃棄物を焼却するための焼却炉としては、流動床式の
焼却炉がある。
【０００３】従来、この流動床式焼却炉においては、流
動床を構成する流動媒体を、燃焼室内で旋回移動させ
て、流動層内での横方向の廃棄物の混合を促進したり、
またデフレクターなどを配置して上下方向での駆動力を
発生させて、流動媒体を飛散させることにより、攪拌効
果を上げて燃焼効率の向上が図られている。
動床を構成する流動媒体を、燃焼室内で旋回移動させ
て、流動層内での横方向の廃棄物の混合を促進したり、
またデフレクターなどを配置して上下方向での駆動力を
発生させて、流動媒体を飛散させることにより、攪拌効
果を上げて燃焼効率の向上が図られている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の流動床式焼
却炉の構成によると、流動層が全体的に旋回および上下
に駆動させられるため、流動層の動きが早くなおり、し
たがって廃棄物を緩慢に燃焼させることができないの
で、給塵変動などにより、炉温、炉内圧、酸素濃度など
の燃焼状態が不安定なるとともに、一酸化炭素、ダイオ
キシンなどが発生したり、また流動媒体の系外への飛び
出しが多いという問題があった。
却炉の構成によると、流動層が全体的に旋回および上下
に駆動させられるため、流動層の動きが早くなおり、し
たがって廃棄物を緩慢に燃焼させることができないの
で、給塵変動などにより、炉温、炉内圧、酸素濃度など
の燃焼状態が不安定なるとともに、一酸化炭素、ダイオ
キシンなどが発生したり、また流動媒体の系外への飛び
出しが多いという問題があった。
【０００５】そこで、本発明は上記問題を解消し得る流
動床式焼却炉を提供することを目的とする。
動床式焼却炉を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の第１の手段は、燃焼室の床面上に流動媒体
が載置されるとともに、下方から噴出される空気により
流動層が形成される流動床式焼却炉において、上記床面
を被燃焼物の投入口側から排出口側に向かって下方に傾
斜させ、この床面上に、左右一対の仕切壁を所定高さで
もって立設して、燃焼室の幅方向において、流動層を、
中央流動層部と左右の側方流動層部とに３分割し、上記
中央流動層部の下方に、その床面から空気を噴出させる
ための空気箱を設け、上記各側方流動層部の底部に、投
入口寄りの前部空気噴出管および排出口寄りの後部空気
噴出管を配置し、かつ上記空気箱および各空気噴出管か
ら噴出させる空気の噴出速度を、流動媒体が、投入口寄
り中央流動層部→排出口寄り中央流動層部→排出口寄り
側方流動層部→投入口寄り側方流動層部→投入口寄り中
央流動層部の順に循環移動するように調節した流動床式
焼却炉である。
め、本発明の第１の手段は、燃焼室の床面上に流動媒体
が載置されるとともに、下方から噴出される空気により
流動層が形成される流動床式焼却炉において、上記床面
を被燃焼物の投入口側から排出口側に向かって下方に傾
斜させ、この床面上に、左右一対の仕切壁を所定高さで
もって立設して、燃焼室の幅方向において、流動層を、
中央流動層部と左右の側方流動層部とに３分割し、上記
中央流動層部の下方に、その床面から空気を噴出させる
ための空気箱を設け、上記各側方流動層部の底部に、投
入口寄りの前部空気噴出管および排出口寄りの後部空気
噴出管を配置し、かつ上記空気箱および各空気噴出管か
ら噴出させる空気の噴出速度を、流動媒体が、投入口寄
り中央流動層部→排出口寄り中央流動層部→排出口寄り
側方流動層部→投入口寄り側方流動層部→投入口寄り中
央流動層部の順に循環移動するように調節した流動床式
焼却炉である。
【０００７】また、上記課題を解決するため、本発明の
第２の手段は、燃焼室の床面上に流動媒体が載置される
とともに、下方から噴出される空気により流動層が形成
される流動床式焼却炉において、上記床面を被燃焼物の
投入口側から排出口側に向かって下方に傾斜させ、この
床面上に、左右一対の仕切壁を所定高さでもってかつ投
入口寄り位置側の前部に所定長さでもって立設して、燃
焼室の前部の幅方向において、流動層を、中央流動層部
と左右の側方流動層部とに３分割し、上記中央流動層部
の下方に、その床面から空気を噴出させるための空気箱
を設け、上記側方流動層部の底部に空気噴出管を配置
し、かつ上記空気箱および空気噴出管から噴出させる空
気の噴出速度を、流動媒体が、投入口寄り中央流動層部
→排出口寄り流動層部→投入口寄り側方流動層部→投入
口寄り中央流動層部の順に循環移動するように調節した
流動床式焼却炉である。
第２の手段は、燃焼室の床面上に流動媒体が載置される
とともに、下方から噴出される空気により流動層が形成
される流動床式焼却炉において、上記床面を被燃焼物の
投入口側から排出口側に向かって下方に傾斜させ、この
床面上に、左右一対の仕切壁を所定高さでもってかつ投
入口寄り位置側の前部に所定長さでもって立設して、燃
焼室の前部の幅方向において、流動層を、中央流動層部
と左右の側方流動層部とに３分割し、上記中央流動層部
の下方に、その床面から空気を噴出させるための空気箱
を設け、上記側方流動層部の底部に空気噴出管を配置
し、かつ上記空気箱および空気噴出管から噴出させる空
気の噴出速度を、流動媒体が、投入口寄り中央流動層部
→排出口寄り流動層部→投入口寄り側方流動層部→投入
口寄り中央流動層部の順に循環移動するように調節した
流動床式焼却炉である。
【０００８】さらに、上記課題を解決するため、本発明
の第３の手段は、上記第１または第２の手段において、
側方流動層部の底部に配置される空気噴出管の替わり
に、空気箱を使用した流動床式焼却炉である。
の第３の手段は、上記第１または第２の手段において、
側方流動層部の底部に配置される空気噴出管の替わり
に、空気箱を使用した流動床式焼却炉である。
【０００９】
【作用】上記の各構成によると、燃焼室内に、被燃焼物
の移動方向に沿って左右に仕切壁を設けるとともに、こ
の燃焼室の床面上に載置された流動媒体を流動化させる
空気の噴出速度を調節することにより、燃焼室内に形成
される流動層を、燃焼室の前部の一部分だけを仕切壁を
越えるようなやや激しい流動化を行うだけで、全体とし
ては仕切壁との間でゆっくりと循環させるようにしたの
で、例えば仕切壁のない状態でかつ全体的に吹き上げる
ように流動層を燃焼室内で循環させる場合と異なり、ゆ
っくりとした燃焼が行われ、したがって燃焼状態および
燃焼室内の圧力変動が少なく、燃焼が緩慢に行われる。
の移動方向に沿って左右に仕切壁を設けるとともに、こ
の燃焼室の床面上に載置された流動媒体を流動化させる
空気の噴出速度を調節することにより、燃焼室内に形成
される流動層を、燃焼室の前部の一部分だけを仕切壁を
越えるようなやや激しい流動化を行うだけで、全体とし
ては仕切壁との間でゆっくりと循環させるようにしたの
で、例えば仕切壁のない状態でかつ全体的に吹き上げる
ように流動層を燃焼室内で循環させる場合と異なり、ゆ
っくりとした燃焼が行われ、したがって燃焼状態および
燃焼室内の圧力変動が少なく、燃焼が緩慢に行われる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図３に基づ
き説明する。図１および図２において、１は例えば都市
ごみなどを焼却するための流動床式焼却炉の炉本体で、
その内部の下方には、燃焼室２が配置されるとともに、
その上方にはフリーボード空間３が配置されている。
き説明する。図１および図２において、１は例えば都市
ごみなどを焼却するための流動床式焼却炉の炉本体で、
その内部の下方には、燃焼室２が配置されるとともに、
その上方にはフリーボード空間３が配置されている。
【００１１】この炉本体１の前壁部１１の下側前壁部１
１ａには、被燃焼物であるごみの投入口４が設けられる
とともに、後壁部１２の下部には、焼却灰の排出口５が
設けられている。
１ａには、被燃焼物であるごみの投入口４が設けられる
とともに、後壁部１２の下部には、焼却灰の排出口５が
設けられている。
【００１２】そして、上記燃焼室２の底部を構成する床
面（分散板ともいう）６は、投入口４側から排出口５側
に向かって下方に傾斜するように設けられるとともに、
この床面６には、多数の空気噴出穴７が形成されてい
る。
面（分散板ともいう）６は、投入口４側から排出口５側
に向かって下方に傾斜するように設けられるとともに、
この床面６には、多数の空気噴出穴７が形成されてい
る。
【００１３】また、燃焼室２内の床面６上には、左右一
対の仕切壁８が投入口４から排出口５に向かう方向（以
下、この方向を前後方向と称するとともに、この方向と
直角方向を幅方向と称する）でかつ所定高さでもって立
設されて、床面６上に流動媒体により形成される流動層
２１が、燃焼室２の幅方向において、中央流動層部２２
と、左右の側方流動層部２３とに３分割されている。
対の仕切壁８が投入口４から排出口５に向かう方向（以
下、この方向を前後方向と称するとともに、この方向と
直角方向を幅方向と称する）でかつ所定高さでもって立
設されて、床面６上に流動媒体により形成される流動層
２１が、燃焼室２の幅方向において、中央流動層部２２
と、左右の側方流動層部２３とに３分割されている。
【００１４】上記中央流動層部２２の下方には、その床
面６に形成された多数の空気噴出穴７から空気を噴出さ
せるための空気箱２４が設けられるとともに、この空気
箱２４は、投入口４寄りの前部空気箱２４Ａと、排出口
５寄りの後部空気箱２４Ｂとに分割され、また前後部空
気箱２４Ａ，２４Ｂには、それぞれ空気供給口２５Ａ，
２５Ｂが設けられている。
面６に形成された多数の空気噴出穴７から空気を噴出さ
せるための空気箱２４が設けられるとともに、この空気
箱２４は、投入口４寄りの前部空気箱２４Ａと、排出口
５寄りの後部空気箱２４Ｂとに分割され、また前後部空
気箱２４Ａ，２４Ｂには、それぞれ空気供給口２５Ａ，
２５Ｂが設けられている。
【００１５】そして、上記各側方流動層部２３の底部に
おいても、流動媒体を循環させるための空気が供給され
るとともに、その前後部で異なる速度でもって空気が供
給されるようにしている。
おいても、流動媒体を循環させるための空気が供給され
るとともに、その前後部で異なる速度でもって空気が供
給されるようにしている。
【００１６】すなわち、前部空気箱２４Ａの側方に対応
する投入口４寄りの前部側方流動層部２３Ａ側の底部に
は、前部空気噴出管２６が挿入配置されるとともに、排
出口５寄りの後部側方流動層部２３Ｂ側の底部には、後
部空気噴出管２７が挿入配置されている。
する投入口４寄りの前部側方流動層部２３Ａ側の底部に
は、前部空気噴出管２６が挿入配置されるとともに、排
出口５寄りの後部側方流動層部２３Ｂ側の底部には、後
部空気噴出管２７が挿入配置されている。
【００１７】また、上記各仕切壁８の高さは、前部空気
箱２４Ａに対応する部分は、流動層２１の高さとほぼ等
しくされるとともに、後部空気箱２４Ｂに対応する部分
は、流動層２１の高さよりも低くかつ排出口５側に向か
って下向きに傾斜するようにされている。
箱２４Ａに対応する部分は、流動層２１の高さとほぼ等
しくされるとともに、後部空気箱２４Ｂに対応する部分
は、流動層２１の高さよりも低くかつ排出口５側に向か
って下向きに傾斜するようにされている。
【００１８】そして、さらに上記前後部空気箱２４Ａ，
２４Ｂおよび前後部空気噴出管２６，２７から供給され
る空気の噴出速度は、例えば流動層２１を構成する流動
媒体が、図２の平面図の矢印ａにて示すように、低速部
流動層（投入口寄り中央流動層部）２１ａ→主燃焼部流
動層（排出口寄り中央流動層部）２１ｂ→移動部流動層
（排出口寄り側方流動層部）２１ｃ→循環部流動層（投
入口寄り側方流動層部）２１ｄ→低速部流動層（投入口
寄り中央流動層部）２１ａの順番に、循環するような速
度にされている。例えば、前部空気箱２４Ａから噴出さ
れる空気速度は0.5m／s，後部空気箱２４Ｂから噴出さ
れる空気速度は1.0m／s，後部空気噴出管２７から噴出
される空気速度は0.7m／s, 前部空気噴出管２６から噴
出される空気速度は2.5m／s程度にされる。
２４Ｂおよび前後部空気噴出管２６，２７から供給され
る空気の噴出速度は、例えば流動層２１を構成する流動
媒体が、図２の平面図の矢印ａにて示すように、低速部
流動層（投入口寄り中央流動層部）２１ａ→主燃焼部流
動層（排出口寄り中央流動層部）２１ｂ→移動部流動層
（排出口寄り側方流動層部）２１ｃ→循環部流動層（投
入口寄り側方流動層部）２１ｄ→低速部流動層（投入口
寄り中央流動層部）２１ａの順番に、循環するような速
度にされている。例えば、前部空気箱２４Ａから噴出さ
れる空気速度は0.5m／s，後部空気箱２４Ｂから噴出さ
れる空気速度は1.0m／s，後部空気噴出管２７から噴出
される空気速度は0.7m／s, 前部空気噴出管２６から噴
出される空気速度は2.5m／s程度にされる。
【００１９】また、図３に示すように、燃焼室２の前方
には、天井部１４が低い前室部２ａが形成され、またこ
の前室部２ａにおける天井部１４の横断面形状は円弧状
にされ、例えば前部側方流動層部２３Ａから吹き上げら
れた流動媒体が、前部中央流動層部２２Ａ内に容易に移
動し得るようにされている。
には、天井部１４が低い前室部２ａが形成され、またこ
の前室部２ａにおける天井部１４の横断面形状は円弧状
にされ、例えば前部側方流動層部２３Ａから吹き上げら
れた流動媒体が、前部中央流動層部２２Ａ内に容易に移
動し得るようにされている。
【００２０】なお、フリーボード空間３に対応する上側
前壁部１１ｂには、二次燃焼用空気の空気供給口３１が
設けられて、燃焼用空気が斜め下方に供給されるように
している。
前壁部１１ｂには、二次燃焼用空気の空気供給口３１が
設けられて、燃焼用空気が斜め下方に供給されるように
している。
【００２１】上記構成において、前後部空気箱２４Ａ，
２４Ｂおよび前後部空気噴出管２６，２７から上述した
ような噴出速度でもって空気が噴出されると、流動層２
１を構成する流動媒体は、低速部流動層２１ａ→主燃焼
部流動層２１ｂ→移動部流動層２１ｃ→循環部流動層２
１ｄ→低速部流動層２１ａの順番に、比較的遅い速度で
もって循環する。
２４Ｂおよび前後部空気噴出管２６，２７から上述した
ような噴出速度でもって空気が噴出されると、流動層２
１を構成する流動媒体は、低速部流動層２１ａ→主燃焼
部流動層２１ｂ→移動部流動層２１ｃ→循環部流動層２
１ｄ→低速部流動層２１ａの順番に、比較的遅い速度で
もって循環する。
【００２２】そして、投入口４から投入されたごみは、
前室部２ａにおいて、循環部流動層２１ｄから飛散して
きた流動媒体により、低速部流動層２１ａの流動媒体内
に押し込まれて、ここで乾燥・熱分解が行われるととも
に少しの燃焼が行われる。ここで発生した熱分解ガスは
前室部２ａに溜められた後、フリーボード空間３側に移
動して、一気に二次燃焼用空気により燃焼させられる。
前室部２ａにおいて、循環部流動層２１ｄから飛散して
きた流動媒体により、低速部流動層２１ａの流動媒体内
に押し込まれて、ここで乾燥・熱分解が行われるととも
に少しの燃焼が行われる。ここで発生した熱分解ガスは
前室部２ａに溜められた後、フリーボード空間３側に移
動して、一気に二次燃焼用空気により燃焼させられる。
【００２３】また、主燃焼部流動層２１ｂでは、主とし
てごみの燃焼が行われるが、この時、フリーボード空間
３からの燃焼熱も受ける。なお、この主燃焼部流動層２
１ｂでの未燃ごみは、移動部流動層２１ｃ側に移動し
て、ここでも燃焼が行われる。
てごみの燃焼が行われるが、この時、フリーボード空間
３からの燃焼熱も受ける。なお、この主燃焼部流動層２
１ｂでの未燃ごみは、移動部流動層２１ｃ側に移動し
て、ここでも燃焼が行われる。
【００２４】このように、燃焼室内に形成される流動層
の内、前室部の一部分だけを高い仕切壁を越えるような
やや激しい流動化を行うだけで、全体としては仕切壁と
の間でゆっくりと循環させるようにしたので、従来にお
けるような、流動層の移動を早くかつ全体を大きく吹き
上げるように燃焼室内で循環させる場合と異なり、ゆっ
くりとした燃焼が行われ、したがって燃焼状態および燃
焼室内の圧力変動が少なく、燃焼が緩慢に行われるた
め、一酸化炭素、ダイオキシンなどの発生を抑制するこ
とができるとともに、系外への流動媒体の飛び出しも抑
制することができる。
の内、前室部の一部分だけを高い仕切壁を越えるような
やや激しい流動化を行うだけで、全体としては仕切壁と
の間でゆっくりと循環させるようにしたので、従来にお
けるような、流動層の移動を早くかつ全体を大きく吹き
上げるように燃焼室内で循環させる場合と異なり、ゆっ
くりとした燃焼が行われ、したがって燃焼状態および燃
焼室内の圧力変動が少なく、燃焼が緩慢に行われるた
め、一酸化炭素、ダイオキシンなどの発生を抑制するこ
とができるとともに、系外への流動媒体の飛び出しも抑
制することができる。
【００２５】なお、前部中央流動層部２２Ａで発生した
ガスは、前室部２ａで溜められるとともにここで効率良
く燃焼させられるため、低カロリーのごみであっても、
充分に燃焼させることができる。
ガスは、前室部２ａで溜められるとともにここで効率良
く燃焼させられるため、低カロリーのごみであっても、
充分に燃焼させることができる。
【００２６】上記実施例においては、二次燃焼用空気を
空気供給口３１からフリーボード空間３に吹き付けるよ
うに供給したが、例えば二次空気を膜状に吹き出すとと
もに、真下方向から水平より上向き３０度程度の範囲内
で自由に変更し得るようにしてもよい。
空気供給口３１からフリーボード空間３に吹き付けるよ
うに供給したが、例えば二次空気を膜状に吹き出すとと
もに、真下方向から水平より上向き３０度程度の範囲内
で自由に変更し得るようにしてもよい。
【００２７】また、前室部２ａの排出口４寄り部分に、
垂れ膜を設けて、前室部２ａからのガスを燃焼室２の下
側に向かって供給するようにしてもよい。また、循環部
流動層２１ｄすなわち前部側方流動層部２３Ａを深くし
て、流動媒体の循環量を増加させるようにしてもよい。
垂れ膜を設けて、前室部２ａからのガスを燃焼室２の下
側に向かって供給するようにしてもよい。また、循環部
流動層２１ｄすなわち前部側方流動層部２３Ａを深くし
て、流動媒体の循環量を増加させるようにしてもよい。
【００２８】さらに、上記第１の実施例においては、燃
焼室２内に設けられる仕切壁８の高さを、後部中央流動
層部２２Ｂにおいて、排出口５側に向かって傾斜させた
が、例えば図１の二点鎖線にて示すように、仕切壁８′
を前後方向でほぼ全長に亘って流動層２１の層高より高
くするようにしてもよい。
焼室２内に設けられる仕切壁８の高さを、後部中央流動
層部２２Ｂにおいて、排出口５側に向かって傾斜させた
が、例えば図１の二点鎖線にて示すように、仕切壁８′
を前後方向でほぼ全長に亘って流動層２１の層高より高
くするようにしてもよい。
【００２９】次に、本発明の第２の実施例を図４に基づ
き説明する。上記第１の実施例においては、仕切壁８を
燃焼室２内の前後壁部１１，１２間に亘って配置した
が、本第２の実施例においては、仕切壁８の長さを前部
中央流動層部２２Ａに対応する箇所だけに設けるととも
に、この仕切壁８の後端部と炉本体１の側壁部１３とを
堰板４１により、連結したものである。なお、この堰板
４１の高さは、流動層２１の高さの１／２〜１／４の範
囲とされる。
き説明する。上記第１の実施例においては、仕切壁８を
燃焼室２内の前後壁部１１，１２間に亘って配置した
が、本第２の実施例においては、仕切壁８の長さを前部
中央流動層部２２Ａに対応する箇所だけに設けるととも
に、この仕切壁８の後端部と炉本体１の側壁部１３とを
堰板４１により、連結したものである。なお、この堰板
４１の高さは、流動層２１の高さの１／２〜１／４の範
囲とされる。
【００３０】すなわち、第１の実施例における主燃焼部
流動層２１ｂと移動部流動層２１ｃとを一緒にしたもの
である。勿論、この場合においても、図４の矢印ｂにて
示すように、流動媒体は所定方向に、仕切壁８および堰
板４１により、ゆっくりと循環移動される。
流動層２１ｂと移動部流動層２１ｃとを一緒にしたもの
である。勿論、この場合においても、図４の矢印ｂにて
示すように、流動媒体は所定方向に、仕切壁８および堰
板４１により、ゆっくりと循環移動される。
【００３１】次に、本発明の第３の実施例について説明
する。上記第１および第２の実施例においては、側方流
動層部における流動媒体を流動化させるための空気噴出
手段として、空気噴出管を側方流動層部の底部に配置し
た構成としたが、この空気噴出管の替わりに、中央流動
層部と同様に、空気箱を設けてもよい。すなわち、側方
流動層部の下部に、多数の空気噴出穴が形成された床面
（分散板）を配置するとともに、この床面の下方に、空
気供給口が設けられた空気箱が配置される。勿論、空気
箱は、前部側方流動層部と後部側方流動層部とに対応し
て前後に分割された構成にされ、それぞれ異なる速度で
もって空気が噴出されるように構成されている。
する。上記第１および第２の実施例においては、側方流
動層部における流動媒体を流動化させるための空気噴出
手段として、空気噴出管を側方流動層部の底部に配置し
た構成としたが、この空気噴出管の替わりに、中央流動
層部と同様に、空気箱を設けてもよい。すなわち、側方
流動層部の下部に、多数の空気噴出穴が形成された床面
（分散板）を配置するとともに、この床面の下方に、空
気供給口が設けられた空気箱が配置される。勿論、空気
箱は、前部側方流動層部と後部側方流動層部とに対応し
て前後に分割された構成にされ、それぞれ異なる速度で
もって空気が噴出されるように構成されている。
【００３２】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、燃
焼室内に、被燃焼物の移動方向に沿って左右に仕切壁を
設けるとともに、この燃焼室の床面上に載置された流動
媒体を流動化させる空気の噴出速度を調節して、燃焼室
内に形成される流動層を、燃焼室の前部の一部分だけを
仕切壁を越えるようなやや激しい流動化を行うだけで、
全体としては仕切壁との間でゆっくりと循環させるよう
にしたので、従来におけるような仕切壁のない状態で移
動を早くかつ全体を吹き上げるように流動層を燃焼室内
で循環させる場合と異なり、ゆっくりとした燃焼が行わ
れ、したがって燃焼状態および燃焼室内の圧力変動が少
なく、燃焼が緩慢に行われるため、一酸化炭素、ダイオ
キシンなどの発生を抑制することができるとともに、系
外への流動媒体の飛び出しも抑制することができる。
焼室内に、被燃焼物の移動方向に沿って左右に仕切壁を
設けるとともに、この燃焼室の床面上に載置された流動
媒体を流動化させる空気の噴出速度を調節して、燃焼室
内に形成される流動層を、燃焼室の前部の一部分だけを
仕切壁を越えるようなやや激しい流動化を行うだけで、
全体としては仕切壁との間でゆっくりと循環させるよう
にしたので、従来におけるような仕切壁のない状態で移
動を早くかつ全体を吹き上げるように流動層を燃焼室内
で循環させる場合と異なり、ゆっくりとした燃焼が行わ
れ、したがって燃焼状態および燃焼室内の圧力変動が少
なく、燃焼が緩慢に行われるため、一酸化炭素、ダイオ
キシンなどの発生を抑制することができるとともに、系
外への流動媒体の飛び出しも抑制することができる。
【図１】本発明の第１の実施例における流動床式焼却炉
の断面図である。
の断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。
【図３】図２のＢ−Ｂ断面図である。
【図４】本発明の第２の実施例における流動床式焼却炉
の断面図である。
の断面図である。
１ 炉本体 ２ 燃焼室 ４ 投入口 ５ 排出口 ６ 床面 ７ 空気噴出穴 ８ 仕切壁 ２１ 流動層 ２１ａ 低速部流動層 ２１ｂ 主燃焼部流動層 ２１ｃ 移動部流動層 ２１ｄ 循環部流動層 ２２ 中央流動層部 ２２Ａ 前部中央流動層部 ２２Ｂ 後部中央流動層部 ２３ 側方流動層部 ２３Ａ 前部側方流動層部 ２３Ｂ 後部側方流動層部 ２４ 空気箱 ２４Ａ 前部空気箱 ２４Ｂ 後部空気箱 ２６ 前部空気噴出管 ２７ 後部空気噴出管 ４１ 堰板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 祥正 大阪府大阪市此花区西九条５丁目３番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平４−347405（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F23G 5/30 F23G 5/50 F23C 11/02 311
Claims (3)
- 【請求項１】燃焼室の床面上に流動媒体が載置されると
ともに、下方から噴出される空気により流動層が形成さ
れる流動床式焼却炉において、上記床面を被燃焼物の投
入口側から排出口側に向かって下方に傾斜させ、この床
面上に、左右一対の仕切壁を所定高さでもって立設し
て、燃焼室の幅方向において、流動層を、中央流動層部
と左右の側方流動層部とに３分割し、上記中央流動層部
の下方に、その床面から空気を噴出させるための空気箱
を設け、上記各側方流動層部の底部に、投入口寄りの前
部空気噴出管および排出口寄りの後部空気噴出管を配置
し、かつ上記空気箱および各空気噴出管から噴出させる
空気の噴出速度を、流動媒体が、投入口寄り中央流動層
部→排出口寄り中央流動層部→排出口寄り側方流動層部
→投入口寄り側方流動層部→投入口寄り中央流動層部の
順に循環移動するように調節したことを特徴とする流動
床式焼却炉。 - 【請求項２】燃焼室の床面上に流動媒体が載置されると
ともに、下方から噴出される空気により流動層が形成さ
れる流動床式焼却炉において、上記床面を被燃焼物の投
入口側から排出口側に向かって下方に傾斜させ、この床
面上に、左右一対の仕切壁を所定高さでもってかつ投入
口寄り位置側の前部に所定長さでもって立設して、燃焼
室の前部の幅方向において、流動層を、中央流動層部と
左右の側方流動層部とに３分割し、上記中央流動層部の
下方に、その床面から空気を噴出させるための空気箱を
設け、上記側方流動層部の底部に空気噴出管を配置し、
かつ上記空気箱および空気噴出管から噴出させる空気の
噴出速度を、流動媒体が、投入口寄り中央流動層部→排
出口寄り流動層部→投入口寄り側方流動層部→投入口寄
り中央流動層部の順に循環移動するように調節したこと
を特徴とする流動床式焼却炉。 - 【請求項３】側方流動層部の底部に配置される空気噴出
管の替わりに、空気箱を使用したことを特徴とする請求
項１または２記載の流動床式焼却炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22526993A JP2795599B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 流動床式焼却炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22526993A JP2795599B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 流動床式焼却炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0783424A JPH0783424A (ja) | 1995-03-28 |
| JP2795599B2 true JP2795599B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=16826681
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22526993A Expired - Fee Related JP2795599B2 (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | 流動床式焼却炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2795599B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3037134B2 (ja) * | 1996-04-26 | 2000-04-24 | 日立造船株式会社 | 流動床式焼却炉 |
| FI20096170A (fi) * | 2009-11-10 | 2011-05-11 | Foster Wheeler Energia Oy | Menetelmä ja järjestely polttoaineen syöttämiseksi kiertoleijupetikattilaan |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP22526993A patent/JP2795599B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0783424A (ja) | 1995-03-28 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2657896B2 (ja) | 流動床反応器及び燃焼方法 | |
| US6139805A (en) | Fluidized-bed reactor | |
| JP2795599B2 (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP3037134B2 (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JPH1151343A (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP3034865B1 (ja) | 流動床から熱を回収する方法及び装置 | |
| KR100474205B1 (ko) | 유동바닥식소각로 | |
| JP2639885B2 (ja) | 廃棄物焼却方法及びその装置 | |
| JP3542280B2 (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP3535835B2 (ja) | 流動層式焼却炉 | |
| JPH01260207A (ja) | 廃棄物焼却炉 | |
| JPH07239115A (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP2937737B2 (ja) | 部分燃焼を伴う流動層燃焼方法及び装置 | |
| JP2930232B2 (ja) | 流動層熱回収装置及びその運転方法 | |
| JPH07239114A (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP3030016B2 (ja) | 流動層焼却炉の運転方法とその焼却炉 | |
| JP2001132925A (ja) | 流動床焼却炉 | |
| JP2000065326A (ja) | 流動床式焼却炉 | |
| JP2959926B2 (ja) | ごみ焼却炉 | |
| JP2024033257A (ja) | 追加空気供給装置を備えた燃焼設備 | |
| JPH01260206A (ja) | 廃棄物焼却炉 | |
| JPH04347407A (ja) | 流動床式焼却炉における燃焼制御方法 | |
| JPH02290402A (ja) | 流動床ボイラの熱回収制御方法 | |
| TH14101B (th) | เตาเผาแบบฟลูอิดไดซ์เบด | |
| TH29942A (th) | เตาเผาแบบฟลูอิดไดซ์เบด |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |