JP2795126B2 - 曲面加工方法及びその装置 - Google Patents

曲面加工方法及びその装置

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JP2795126B2 JP5089739A JP8973993A JP2795126B2 JP 2795126 B2 JP2795126 B2 JP 2795126B2 JP 5089739 A JP5089739 A JP 5089739A JP 8973993 A JP8973993 A JP 8973993A JP 2795126 B2 JP2795126 B2 JP 2795126B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
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    • GPHYSICS
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  • Optics & Photonics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被加工物の表面に形成
されたポジフォトレジスト層に滑らかな曲面を形成する
曲面加工方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI製造技術に基づくマイクロ
マシニング技術を用いて、超小型の光学レンズや音響レ
ンズ等の曲面を加工する試みがなされている。これらの
曲面加工技術は、レーザビーム,イオンビーム,電子ビ
ームを用いたもので、これらのビームを被加工物の表面
に照射し、走査することによって、所望形状の曲面を形
成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示すように、ビーム31の走査によって被加工物32の
表面を加工する方法では、ビーム31の強度分布が中心
部で強くその周辺側で弱くなるという放物線状の強度分
布となるため、被加工物32の表面にビーム走査の痕跡
(走査方向に延びる微小なすじ)が残って、加工表面が
荒れてしまい、レンズ等の精密な平滑曲面を要求される
微細加工には不向きである。しかも、所望の加工形状を
得るのにビーム走査を何回も繰り返さなければならない
ので、全般的に加工時間が長くかかってしまい、加工能
率が悪いという欠点もある。
【0004】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたもので、その目的は、被加工物に精密な平滑曲面を
能率良く微細加工することができる曲面加工方法及びそ
の装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の曲面加工方法は、加工しようとする曲面の
原画となる階段状の光透過率分布をもつフォトマスクに
対して光を垂直に入射させ、このフォトマスクを透過し
た光をフーリエ変換レンズに入射させてフーリエ変換し
た後、このフーリエ変換光を前記フーリエ変換レンズの
後方の焦点位置に設置された絞りで絞って光軸近傍の低
周波光成分のみを通過させ、この低周波光成分を、前記
絞りから焦点距離だけ離れた位置に設置された逆フーリ
エ変換レンズに入射させて逆フーリエ変換し、この光を
被加工物の表面に形成されたポジフォトレジスト層に照
射して、これを現像することによって、前記ポジフォト
レジスト層に所望の曲面を形成するようにしたものであ
る。
【0006】この曲面加工方法を実行するために、本発
明の曲面加工装置は、光源と、この光源から光が垂直に
入射するように設置され、加工しようとする曲面の原画
となる階段状の光透過率分布をもつフォトマスクと、こ
のフォトマスクを透過した光が入射するフーリエ変換レ
ンズと、このフーリエ変換レンズの後方の焦点位置に設
置され、光軸近傍の低周波光成分のみを通過させる絞り
と、この絞りから焦点距離だけ離れた位置に設置され、
前記絞りを通過した低周波光成分が入射する逆フーリエ
変換レンズとを備え、この逆フーリエ変換レンズの後方
に、表面に所定厚さのポジフォトレジスト層が形成され
た被加工物を設置して、前記逆フーリエ変換レンズを通
過した光を前記ポジフォトレジスト層に照射するように
構成したものである。
【0007】
【作用】フォトマスクに形成された原画の光透過率分布
は、現在の原画形成技術では、微視的に見て階段状の光
透過率分布をもつことになる[図2(a)参照]。従っ
て、フォトマスクを透過した光を、被加工物の表面のポ
ジフォトレジスト層に直接照射したのでは、フォトマス
クの原画の階段状パターンがそのまま転写されてしま
い、平滑曲面を得ることはできない。
【0008】そこで、本発明では、まず、フォトマスク
を透過した光を、このフォトマスクの後方に設置された
フーリエ変換レンズに入射させてフーリエ変換する。こ
こで、フーリエ変換された光のスペクトルは、低周波光
成分と、曲面加工を粗くする原因となる高周波光成分
(図3参照)とを含み、これらがフーリエ変換レンズの
後方の焦点面に収束して、フーリエ変換像を形成する。
この際、低周波光成分は光軸近傍に収束し、曲面加工を
粗くする原因となる高周波光成分は光軸から離れた位置
に収束する。この特性を利用して、フーリエ変換レンズ
の後方の焦点位置で、絞りにより高周波光成分を取り除
き、低周波光成分のみを通過させる。
【0009】このようにして、絞りを通過した低周波光
成分を、この絞りから焦点距離だけ離れた位置に設置さ
れた逆フーリエ変換レンズに入射させて逆フーリエ変換
し、この光を被加工物表面のポジフォトレジスト層に照
射する。これにより、フォトマスクの原画のパターンが
ポジフォトレジスト層に転写されるが、前述したよう
に、照射光から、曲面加工を粗くする原因となる高周波
光成分が取り除かれているので、被加工物表面のポジフ
ォトレジスト層に照射される光の強度分布は、図2
(b)に示すように滑らかになり、ポジフォトレジスト
層に滑らかな曲面が転写される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図6を参
照して説明する。まず、装置全体の構成を説明する。こ
の実施例では、光源として、ポジフォトレジストが感光
し易い波長の光を発生する水銀ランプ11を採用し、こ
の水銀ランプ11の光がフォトマスク12に垂直に入射
するように設置されている。この水銀ランプ11はフォ
トマスク12に対して実質的に面光源となり、この水銀
ランプ11から放射される光が強度一定のほぼ平行光と
なってフォトマスク12に垂直に入射するようになって
いる。また、白色光を発生する水銀ランプ11を用いる
ことにより、後述するポジフォトレジスト層17内での
光の干渉の影響を弱めるようにしている。
【0011】一方、フォトマスク12は、加工しようと
する曲面の原画となる階段状の光透過率分布をもつよう
に形成され、この光透過率分布により水銀ランプ11か
らの光に強度分布を与える。この実施例では、フォトマ
スク12に原画となる階段状の光透過率分布をもたせる
方式として、ファックス等で中間調画像の表現に用いら
れるディザ方式を採用し、例えば37諧調の強度変調が
可能となっている。このディザ方式は、図4に示すよう
に、例えば12μm×12μmのスペースを1ディザ1
8として、これを更に例えば6×6=36画素に分割
し、各画素を、光を100%透過させる白画素か、10
0%遮光する黒画素に設定して、白画素と黒画素との割
合によって、各ディザ18の諧調(光透過率)を決定す
るものである。
【0012】このディザ方式を用いたフォトマスク12
の製作方法は、まず、ガラス基板上にCr を蒸着し、1
00%遮光する黒画素の部分はCr 膜を残し、光を10
0%透過させる白画素の部分はCr 膜をエッチング等で
除去して形成するものである。このディザ18のパター
ンをフォトマスク12上に適当に配置して透過光に強度
分布を与えるものであるが、同一諧調のディザ18が連
続して寄せ集まる場合には、ディザ18の白画素と黒画
素の配列パターンに注意が必要である。何故ならば、白
画素と黒画素の配列パターンが同じディザ18が連続し
て寄せ集まると、白画素と黒画素の配列パターンが規則
的であるが故に、これが回折格子として働いて、透過光
に回折現象が発生してしまい、所望の透過光が得られな
いということが起こり得るからである。これを避けるた
めには、同一諧調のディザ18が連続して寄せ集まる場
合には、各ディザ18の白画素と黒画素の配列パターン
をランダムに変更する必要がある。この場合、ディザ1
8の諧調は白画素と黒画素の割合によって決まるため、
白画素と黒画素の配列パターンを変更しても、その割合
を変えない限り、ディザ18の諧調は変化しないことは
言うまでもない。
【0013】一方、フォトマスク12の後方には、焦点
距離fだけ離れた位置にフーリエ変換レンズ13が設置
され、フォトマスク12を透過した光がフーリエ変換レ
ンズ13に入射するようになっている。このフーリエ変
換レンズ13の結像特性は次の(1)式で表される。 d=f・sin θ ……(1) ここで、d;後方の焦点面に結像する光の光軸からの距
離 f;フーリエ変換レンズ13の焦点距離 θ;フーリエ変換レンズ13への入射光と光軸とのなす
角度 このフーリエ変換レンズ13を通過する光のスペクトル
は、低周波光成分と曲面加工を粗くする原因となる高周
波光成分(図3参照)とを含み、これらがフーリエ変換
レンズ13の後方の焦点面に収束して、フーリエ変換像
を形成する。この際、低周波光成分は光軸近傍に収束
し、曲面加工を粗くする原因となる高周波光成分は光軸
から離れた位置に収束する。この関係を数式で表すと、
次の(2)式のようになる。 d=f・F・λ ……(2) ここで、Fはフーリエ変換像に含まれる空間周波数であ
る。
【0014】この(2)式から明らかなように、空間周
波数が高くなるほど、それに比例して光軸から離れた位
置に結像する関係がある。但し、厳密にこの関係を満足
するためには、フーリエ変換レンズ13の結像特性とし
て、前述した(1)式の関係を厳密に満たす必要がある
が、本発明においては、どういう空間周波数成分がどこ
に焦点を結ぶかが明確に分っていれば良く、必ずしも、
前述した(1)式の関係を厳密に満たす必要はない。つ
まり、この場合のフーリエ変換レンズ13は、光学で言
う厳密なフーリエ変換レンズである必要はない。
【0015】一方、フーリエ変換レンズ13の後方の焦
点位置には、絞り14が光軸に対して垂直に設置されて
いる。この絞り14の構造は、光学的に不透明な平板の
中央部に円形孔を形成したものであり、その円形孔の中
心が光軸に一致している。この絞り14の円形孔の径を
上記(2)式を利用して適宜設定することによって、フ
ーリエ変換光から曲面加工を粗くする原因となる高周波
光成分を取り除き、その残りの低周波光成分のみを通過
させるものである。尚、絞り14は、上述した構造に限
られず、例えば、ガラス基板に金属膜を蒸着し、この金
属膜の中央部に円形孔をエッチング等で形成した構造の
ものでも良い。
【0016】この絞り14の後方には、焦点距離fだけ
離れた位置に逆フーリエ変換レンズ15が設置され、絞
り14を通過した低周波光成分が逆フーリエ変換レンズ
15に入射するようになっている。この逆フーリエ変換
レンズ15の後方には、焦点距離fだけ離れた位置に被
加工物16が光軸に対して垂直に設置され、この被加工
物16の表面に塗布された所定厚さのポジフォトレジス
ト層17に対して、逆フーリエ変換レンズ15で逆フー
リエ変換された光が照射されるようになっている。
【0017】この実施例では、逆フーリエ変換レンズ1
5として、前述したフーリエ変換レンズ13と同じ焦点
距離fのものを使用し、フォトマスク12の原画パター
ンをこれら2つのレンズ13,15を通して被加工物1
6表面のポジフォトレジスト層17に1:1の大きさで
転写するようになっている。この際、各レンズ13,1
5の分解能が高すぎると、フォトマスク12の原画パタ
ーンがそのまま露光されてしまい、光の強度変調ができ
ないため、露光に際しては、多少分解能の悪いレンズ
(図4に示す12μm×12μmのディザ18を用いる
場合には分解能10μm〜数10μmのレンズ)を用い
て、若干ぼやし気味に露光する必要がある。従って、こ
の実施例のレンズ13,15は、分解能10μm〜数1
0μmのレンズを用いている。
【0018】以上のように構成された曲面加工装置を用
いて、例えば、単結晶Siからなる被加工物16の表面
に滑らかな曲面を加工する手順を説明する。まず、被加
工物16の表面にポジフォトレジストを塗布してフォト
レジスト層17を形成する。この際、ポジフォトレジス
ト層17の厚さは、加工しようとする曲面の高さ(深
さ)と同一若しくはそれよりも若干厚くなるように形成
する。この後、この被加工物16を逆フーリエ変換レン
ズ15の後方の焦点位置に設置して、水銀ランプ11を
点灯し、露光を開始する[図5(a)参照]。
【0019】この場合、水銀ランプ11はフォトマスク
12に対して実質的に面光源となり、この水銀ランプ1
1から放射される光が強度一定のほぼ平行光となってフ
ォトマスク12に垂直に入射する。このフォトマスク1
2を透過した光は、加工しようとする曲面にほぼ対応す
る強度分布となるが、前述したフォトマスク12の製作
方法のために、フォトマスク12の原画パターンが階段
状の光透過率分布をもっているので、フォトマスク12
を透過した光は、強度分布が滑らかにならず、図2
(a)に示すように、階段状の強度分布をもつようにな
る。
【0020】このような階段状の強度分布をもつ光がフ
ーリエ変換レンズ13に入射し、このフーリエ変換レン
ズ13の後方の焦点面に上述した光強度分布をもつフー
リエ変換像が形成される。この際、前述した(2)式か
ら明らかなように、低周波光成分は光軸近傍に収束し、
曲面加工を粗くする原因となる高周波光成分は光軸から
離れた位置に収束する。この関係を利用して、フーリエ
変換レンズ13の後方の焦点位置に設置された絞り14
によって、フーリエ変換光から曲面加工を粗くする原因
となる高周波光成分を取り除き、その残りの低周波光成
分のみを通過させる。
【0021】このようにして、絞り14を通過した低周
波光成分は、逆フーリエ変換レンズ15に入射して逆フ
ーリエ変換され、この光が被加工物16の表面のポジフ
ォトレジスト層17に照射される。これにより、フォト
マスク12の原画パターンがポジフォトレジスト層17
に転写されるが、前述したように、照射光から、曲面加
工を粗くする原因となる高周波光成分が取り除かれてい
るので、被加工物16表面のポジフォトレジスト層17
に照射される光の強度分布は、図2(b)に示すように
滑らかになる。従って、露光後、これを現像すると、露
光部分が滑らかな光の強度分布を正確に写し出すように
エッチングされ、図5(b)に示すようにポジフォトレ
ジスト層17に滑らかな曲面が形成される。
【0022】次いで、図5(c)に示すように、ポジフ
ォトレジスト層17及び被加工物16を四フッ化炭素
(CF)と酸素(O)の混合プラズマ中でリアクテ
ィブイオンエッチング(RIE)法によりドライエッチ
ングする。このドライエッチングの際、Oはポジフォ
トレジスト層17をエッチングし、CFは被加工物1
6(Si)をエッチングするが、RIE加工が図5
(c)に矢印で示すように加工面に対して垂直に進むた
め、ポジフォトレジスト層17に形成された曲面形状
は、そのまま被加工物16(Si)に転写されるように
なる。この際、図6に示すように、CFとOの混合
ガスの圧力を適当に設定することにより、ポジフォトレ
ジスト層17と被加工物16(Si)の加工レート比を
調節することができる。従って、この図6のエッチング
レート特性を考慮して、最終的に被加工物16(Si)
に所望の曲面が形成されるように混合ガスの圧力を設定
することになる。
【0023】以上説明した曲面加工の利用方法として、
例えば可変焦点凹面鏡の加工への応用がある。この可変
焦点凹面鏡は、Siの薄い円形ダイアフラムを静電気力
で凹面状に撓ませ、その凹面をミラー面として用いるも
のである。光学的には、このミラー面は放物面であるこ
とが望ましいわけであるが、Siダイアフラムの膜厚が
一定あると、変形形状が四次曲面となり、大きな収差が
発生してしまう。これを避けるには、Siダイアフラム
の膜厚分布を予めシミュレーション等により求めて、そ
の膜厚分布を上記曲面加工法により実現すれば良い。
【0024】もう1つの利用方法として、マイクロレン
ズ形成への応用がある。この場合、被加工物16はSi
に代えて石英ガラス(SiO)を用いる。この加工プ
ロセスは、ドライエッチングにおいてポジフォトレジス
トとSiOの加工レート比がポジフォトレジストとS
iの場合と比較して異なるため、混合ガスの圧力を変え
る必要があるが、それ以外はSiの場合と全く同じであ
る。この曲面加工方法で製作したマイクロレンズの特性
(シミュレーション値)を次の表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】このマイクロレンズの厚さはポジフォトレ
ジスト層の厚さと比べてそれ程大きくすることはできな
いので、ここでは例えば10μmとしている。このた
め、マイクロレンズの直径と焦点距離との関係が自動的
に上記表1のように決まる。このマイクロレンズに平行
光を入射させたときの焦点のスポットサイズは、上記表
1のようになる。この表1から明らかなように、完全な
無収差レンズではないが、スポットサイズをある程度絞
れることが分かる。
【0027】ところで、前述した実施例では、フォトマ
スク12の諧調をディザ方式で形成したが、図7に示す
ようなフォトマスク21を用いても良い。このフォトマ
スク21は、石英ガラス22に階段状の凹部23を形成
し、この凹部23内に色素を溶かし込んだ液体24を入
れて、カバーガラス25で封止した構成のものであり、
次のようなプロセスを用いて製作したものである。
【0028】まず、図8(a)に示すように、石英ガラ
ス22の表面にポジフォトレジスト26を塗布した後、
図8(b)に示すように、このポジフォトレジスト26
を露光・現像して、これに適当な径の円環状の窓27を
あける。次いで、図8(c)に示すように、窓27から
フッ酸(HF)で石英ガラス22の露出部分をエッチン
グして、窓27と同じ位置に凹部を形成した後、図8
(d)に示すように、ポジフォトレジスト26を除去す
る。これにより、1回目のエッチングを終了し、以後、
図8(e)に示すように、石英ガラス22の全表面(凹
部も含む)に、再度、ポジフォトレジスト26を塗布し
て、露光・現像[図8(f)],HFエッチング[図8
(g)]及びレジスト除去[図8(h)]を繰り返す。
2回目以降の露光・現像では、図8(f)に示すよう
に、各段に窓27を形成すれば、1回のHFエッチング
で凹部の段数を倍増させることができる。このようなH
Fエッチングを繰り返すことにより、4段,8段,16
段,32段,64段,…の凹部を形成できる。尚、前述
した表1のマイクロレンズは、32段に形成されたフォ
トマスク21を用いて製作されたものである。
【0029】以上の説明から明らかなように、本実施例
によれば、フォトマスク12を透過した光を、フーリエ
変換レンズ13によりフーリエ変換して、曲面加工を粗
くする原因となる高周波光成分を光軸から離れた位置に
収束させ、これを絞り14で除去し、残りの低周波光成
分のみを絞り14を通過させて逆フーリエ変換レンズ1
5で逆フーリエ変換し、この光を被加工物16表面のポ
ジフォトレジスト層17に照射するようにしたので、被
加工物16表面のポジフォトレジスト層17に照射する
光の強度分布を、図2(b)に示すように滑らかにする
ことができて、ポジフォトレジスト層17に滑らかな曲
面を形成することができる。しかも、本実施例の曲面加
工は、従来のビーム走査の場合とは異なり、被加工面全
体を同時に加工できる(走査の必要がない)ので、従来
のビーム走査に起因する加工表面の荒れが無くなると共
に、加工時間も短くでき、被加工物16に精密な平滑曲
面を能率良く微細加工することができる。
【0030】尚、本実施例では、逆フーリエ変換レンズ
15として、フーリエ変換レンズ13と同じ焦点距離f
のものを使用し、フォトマスク12の原画パターンをこ
れら2つのレンズ13,15を通して被加工物16表面
のポジフォトレジスト層17に1:1の大きさで転写す
るようになっているが、2つのレンズ13,15の焦点
距離fを互いに異ならせて、フォトマスク12の原画パ
ターンを縮小若しくは拡大してポジフォトレジスト層1
7に転写するようにしても良い。
【0031】また、本実施例では、フォトマスク12を
フーリエ変換レンズ13の前方の焦点位置に設置した
が、これに限定されず、フォトマスク12の設置位置を
フーリエ変換レンズ13の焦点位置よりも近付けたり、
遠ざけたりしても良い。同様に、被加工物16の設置位
置も、逆フーリエ変換レンズ15の後方の焦点位置に限
定されず、被加工物16の設置位置を逆フーリエ変換レ
ンズ15の焦点位置よりも近付けたり、遠ざけたりして
も良い。
【0032】その他、本発明は、エッチング方法や光源
を変更したり、Si以外の被加工物を加工するようにし
ても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更して
実施できることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、フォトマスクを透過した光を、フーリエ変換
レンズによりフーリエ変換して、曲面加工を粗くする原
因となる高周波光成分を光軸から離れた位置に収束さ
せ、これを絞りで除去し、残りの低周波光成分のみを逆
フーリエ変換レンズで逆フーリエ変換して、被加工物表
面のポジフォトレジスト層に照射するようにしたので、
被加工物表面のポジフォトレジスト層に照射する光の強
度分布を滑らかにすることができて、ポジフォトレジス
ト層に滑らかな曲面を形成することができる。しかも、
本発明の曲面加工は従来のビーム走査の場合とは異な
り、被加工面全体を同時に加工できる(走査の必要がな
い)ので、従来のビーム走査に起因する加工表面の荒れ
が無くなると共に、加工時間も短くでき、被加工物に精
密な平滑曲面を能率良く微細加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す曲面加工装置全体の概
略構成図
【図2】(a)はフォトマスクを透過した光の強度分布
を示す図、(b)は逆フーリエ変換レンズを通過した光
の強度分布を示す図
【図3】光のフーリエスペクトルを示す図
【図4】ディザ方式によるフォトマスクの諧調を説明す
る図
【図5】曲面加工工程を説明する工程図
【図6】混合ガスの圧力とエッチングレートとの関係を
示す特性図
【図7】フォトマスクの変形例を示す拡大断面図
【図8】フォトマスクの製作工程を説明する工程図
【図9】従来のビーム走査による曲面加工を説明する斜
視図
【符号の説明】
11…水銀ランプ、12…フォトマスク、13…フーリ
エ変換レンズ、14…絞り、15…逆フーリエ変換レン
ズ、16…被加工物、17…ポジフォトレジスト層、2
1…フォトマスク、22…石英ガラス、24…色素入り
の液体、26…ポジフォトレジスト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 27/46 G03F 7/20 H01L 21/30 H01L 27/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工しようとする曲面の原画となる階段
    状の光透過率分布をもつフォトマスクに対して光を垂直
    に入射させ、このフォトマスクを透過した光をフーリエ
    変換レンズに入射させてフーリエ変換した後、このフー
    リエ変換光を前記フーリエ変換レンズの後方の焦点位置
    に設置された絞りで絞って光軸近傍の低周波光成分のみ
    を通過させ、この低周波光成分を、前記絞りから焦点距
    離だけ離れた位置に設置された逆フーリエ変換レンズに
    入射させて逆フーリエ変換し、この光を被加工物の表面
    に形成されたポジフォトレジスト層に照射して、これを
    現像することによって、前記ポジフォトレジスト層に所
    望の曲面を形成するようにしたことを特徴とする曲面加
    工方法。
  2. 【請求項2】 光源と、 この光源から光が垂直に入射するように設置され、加工
    しようとする曲面の原画となる階段状の光透過率分布を
    もつフォトマスクと、 このフォトマスクを透過した光が入射するフーリエ変換
    レンズと、 このフーリエ変換レンズの後方の焦点位置に設置され、
    光軸近傍の低周波光成分のみを通過させる絞りと、 この絞りから焦点距離だけ離れた位置に設置され、前記
    絞りを通過した低周波光成分が入射する逆フーリエ変換
    レンズとを備え、 この逆フーリエ変換レンズの後方に、表面に所定厚さの
    ポジフォトレジスト層が形成された被加工物を設置し
    て、前記逆フーリエ変換レンズを通過した光を前記ポジ
    フォトレジスト層に照射するように構成したことを特徴
    とする曲面加工装置。
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