JP2794182B2 - プラスチック成形用型 - Google Patents
プラスチック成形用型Info
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- JP2794182B2 JP2794182B2 JP1034640A JP3464089A JP2794182B2 JP 2794182 B2 JP2794182 B2 JP 2794182B2 JP 1034640 A JP1034640 A JP 1034640A JP 3464089 A JP3464089 A JP 3464089A JP 2794182 B2 JP2794182 B2 JP 2794182B2
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- Laminated Bodies (AREA)
Description
形などに使用されるプラスチック成形用型に関する。
S鋼等の金属材料により作製した型が使用されている。
を多量に生産する場合が多く、型の寿命の点から金属材
料が最も好ましいと考えられているからである。
と費用を必要とする欠点がある。最近は、多品種少量生
産の傾向にあり、また型の形状も複雑化してきており、
型の作製時間の制約もあって放電加工法や電鋳法や、NC
フライス盤等を用いた機械加工法が多用されており、こ
のため成形品に対する型のコストの占める割合が大きく
なり、ひいては製品コストを高くするという問題があっ
た。
を施したり、ステアリン酸亜鉛系かシリコーン系の離型
剤を塗布したりしないと、離型性を確保することが出来
ず、これらの処理にも手間を要するという問題があっ
た。
ン系、硫黄系、金属石けん類などの安定剤や各種可塑
剤、各種添加物が含まれており、その種類によって腐食
性ガスを発生して型を侵蝕したり、型にさびを発生させ
たりするという問題があった。これを防止するためいろ
いろな合金が型材料として開発されてきているが、これ
らの合金は大変高価であり、製品コストを引き上げる結
果となる。
量物であるため、例えば多層シートの成形に要いられる
多層用フラットダイとしての型は6層シートまでの成形
しか出来ず、より多層シートの押出成形のできる型が望
まれていた。同様に、射出成形に用いられる型もその重
量の点で寸法、形状が限られていた。
型自体の作製が容易で高速加工に適し、また、離型性、
耐腐食性にすぐれ、成形品の仕上面を滑らかにでき、さ
らに軽量で取り扱いに便利なプラスチック成形用型を提
供することを目的としている。さらに、安定で密着性が
高く耐久性に優れる熱分解炭素被膜が形成されたプラス
チック成形用型を提供することを目的とする。
の一部又は全部が室温から1000℃の範囲の熱膨張係数が
1.7×10-6℃-1以上で、水銀圧入法で測定される75Å〜7
5000Åの径を有する微細気孔の占める容積が0.02cc/g〜
0.25cc/gである黒鉛材料より成り、その表面の一部又は
全部に熱分解炭素の被膜が形成されてなることを特徴と
するものである。
って異方性のものと等方性のものがある。異方性黒鉛は
その原料粉を成形するのに一軸加圧のプレス機を用い、
等方性黒鉛は静水圧加圧のラバープレス機を用いる。本
発明の型では機械的性質、熱的性質等の諸特性がどの方
向でもほぼ一定である等方性黒鉛を用いる方が好まし
い。これは効率的な材料取りが出来ることと、型の加熱
冷却及び剛性などの設計が簡単になるからである。
係数が約1/10と低いため、製品の寸法精度を出すのには
好都合である。なお、黒鉛材料の表面層を熱分解炭素と
するので、黒鉛材料と熱分解炭素層とに熱膨張差の力が
かからないか、又は熱分解炭素層により若干の圧縮応力
がかかるようにして型の安定性を確保するため、黒鉛材
料の熱膨張係数は室温から1000℃の範囲で1.7×10-6℃
-1以上であることが必要である。好ましくは、1.7×10
-6℃-1〜2.5×10-6℃-1の範囲のものが良い。
を高めるために、黒鉛材料に適当量の気孔が存在するこ
とが必要であり、水銀圧入法で測定される75Å〜75000
Åの径を有する微細気孔の占める容積が0.02cc/g〜0.25
cc/gである黒鉛材料を用いるのが最も良好である。
いが、より高速度加工ができて、かつ被成形物である各
種プラスチックやセラミックと完全に離型できるように
するにはショアー硬度が45〜90の範囲にあることが好ま
しい。
圧縮強度が800kg/cm2以上であることが望ましい。これ
は黒鉛材料の原料粉及びバインダーの配合を調整した
り、あるいは焼成温度を調整したりする等により得るこ
とができる。
あるが、黒鉛材料の微細気孔分布及び硬さ等の点から、
かさ密度は1.70以上が望ましい。
ス盤等で型の形状に加工し、その表面に熱分解炭素の被
膜を形成する。
きる。CVD法は、メタン、プロパン等の炭化水素ガスと
キャリアガスの存在下で高温の黒鉛材料の表面上で反応
させて熱分解炭素の被膜を形成させるものである。この
場合の処理温度は1000℃〜2500℃で、好ましくは1100℃
〜2000℃の範囲である。キャリアガスとしては水素が最
適である。また、反応は常圧もしくは減圧下で行ない、
被膜の均一性、平滑性の点から減圧下で行なうことが望
ましい。
5μm以上であるのがよく、好ましくは0.5μm〜100μ
mの範囲であるのがよい。なお、膜厚は炭化水素ガスの
濃度、処理温度、処理時間によって制御することができ
る。
い黒鉛であり、その表面に形成される熱分解炭素の被膜
も化学的に安定で密着性の高いものであり、腐食性ガス
によって侵蝕されたり、さびを発生したりするようなこ
とはない。また、熱分解炭素の被膜はプラスチックと濡
れにくく、離型剤やメッキ等による被膜処理をしなくて
も離型性を保つことができる。また耐摩耗性にもすぐれ
ている。さらに熱分解炭素の被膜は緻密な構造をもって
いるので、成形品の仕上面を滑らかに仕上げることがで
きる。
は、黒鉛材料の微細気孔を生かして、プラスチック成形
時に発生するガス抜きを十分に行なうことができ、成形
品にピンホールができたりするのを防止することができ
る。
熱分解炭素の被膜を形成することにより型を作製するこ
とができる。黒鉛材料は加工が非常に容易で、切削によ
る切粉が不連続で粉じん状であるため、ブロアー等で切
粉の吸引を行ないながら刃物、砥石の高速回転や重切削
を行なうことができる。したがって、複雑な形状の型や
精密さを要求される型でも機械加工によって容易に行な
うことができる。
べて非常に軽いため、より大型で複雑な型を作製するこ
とができる。
混練して得られた混練物を粉砕後、ラバープレス機で成
形して焼成黒鉛化し、熱膨張係数(室温〜1000℃)が2.
0×10-6℃-1、ショアー硬度52、75Å〜75000Åの径の微
細気孔容積が0.08cc/g、かさ密度1.82の等方性の黒鉛材
料を得た。この等方性黒鉛材料を用いて、圧縮成形用の
上型、下型の形状に加工した。
ャリアガスとし、減圧下でメタンを炉内に供給して上
型、下型の表面に厚さ10μmの熱分解炭素被膜を形成さ
せた。これにより、第1図に示すように、黒鉛材料の表
面に熱分解炭素被膜を形成した圧縮成形用の上型
(1)、下型(2)を得た。この型作製に要した加工時
間は金属製の型作製に較べ約1/3に短縮できた。
る成形品を1000個連続成形した。その結果、型への付着
物、及び離型不良等のトラブルは発生しなかった。
理を施し、第2図に示すように射出成形用の型(3)を
作製した。この型の作製に要した加工時間は金属製の型
作製に比較して、約1/4に短縮できた。
加剤との混合物を成形してベアリング用の球状成形体を
連続成形した。その結果、空洞、巣、凹み、ヒケ及び年
輪状のさざ波模様等は発生せず、離型不良や付着物も認
められなかった。
耗量は約1/3であった。
理を施し、第3図に示すように押出成形用フラットダイ
(4)を作製した。このフラットダイを用いて多数マニ
ホールド法で9層の多層複合シートを押出成形した。そ
の結果、シート表面の平滑性を保ち、厚みが均一で層間
接着力の強固なシートが得られた。
型材料としているので加工が非常に容易であり、例えば
ブロアー等で切粉の吸引を行ないながら刃物、砥石の高
速回転や重切削を行なうことができる。このため、複雑
な形状の型や精密さを要求される型でも機械加工によっ
て容易に行なうことができる。したがって従来の金属製
の型作製に比べ型の作製時間を大幅に短縮でき、また型
の作製にかかる費用の低減を図ることができる。
に軽いため、成形機へのセットなど取り扱いが便利で、
また金属製の型では作製困難な大型で複雑な型も作製す
ることが可能である。
れ、従来の金属製の型のように、離型性を確保するため
の型表面へのメッキ処理や離型剤の使用が不要となり、
処理手間を省くことができ、また、アミン系、硫黄系や
金属せっけん類などの安定剤や各種可塑剤、添加物等か
ら発生する腐食性ガスによって侵蝕されたり、さびを発
生したりするようなことはない。
炭素の被膜が形成されていることにより表面は緻密な構
造となり、成形品の仕上面を滑らかに仕上げることがで
きる。
図ることができ、プラスチック成形による製品を安価に
供給することができる。また、多品種少量生産にも適し
ている。
用した例の断面図、第2図は本発明に係る型を射出成形
用型に適用した例の断面図、第3図は本発明に係る型を
シート押出成形用フラットダイに適用した例の断面図で
ある。 符号の説明 1……上型、2……下型、3……射出成形用型、4……
押出成形用フラットダイ、5……熱分解炭素。
Claims (1)
- 【請求項1】型の一部又は全部が室温から1000℃の範囲
の熱膨張係数が1.7×10-6℃-1で、水銀圧入法で測定さ
れる75Å〜75000Åの径を有する微細気孔の占める容積
が0.02cc/g〜0.25cc/gである黒鉛材料より成り、その表
面の一部又は全部に熱分解炭素の被膜が形成されてなる
ことを特徴とするプラスチック成形用型。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1034640A JP2794182B2 (ja) | 1989-02-13 | 1989-02-13 | プラスチック成形用型 |
KR1019890019534A KR920002405B1 (ko) | 1988-12-26 | 1989-12-26 | 플라스틱 또는 세라믹제품 성형용 흑연다이 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1034640A JP2794182B2 (ja) | 1989-02-13 | 1989-02-13 | プラスチック成形用型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212106A JPH02212106A (ja) | 1990-08-23 |
JP2794182B2 true JP2794182B2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=12420024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1034640A Expired - Lifetime JP2794182B2 (ja) | 1988-12-26 | 1989-02-13 | プラスチック成形用型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794182B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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JP5183301B2 (ja) * | 2008-05-28 | 2013-04-17 | 地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター | 成形型およびその製造方法 |
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Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61272362A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-02 | Hitachi Ltd | 成形型の製作方法 |
JPS63162205A (ja) * | 1986-12-25 | 1988-07-05 | Ibiden Co Ltd | プラスチック射出成形用グラファイト型 |
-
1989
- 1989-02-13 JP JP1034640A patent/JP2794182B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212106A (ja) | 1990-08-23 |
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