JPH0613168B2 - 成形型 - Google Patents

成形型

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JPH0613168B2
JPH0613168B2 JP63329816A JP32981688A JPH0613168B2 JP H0613168 B2 JPH0613168 B2 JP H0613168B2 JP 63329816 A JP63329816 A JP 63329816A JP 32981688 A JP32981688 A JP 32981688A JP H0613168 B2 JPH0613168 B2 JP H0613168B2
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JP
Japan
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mold
molding
graphite material
graphite
die
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孝行 水谷
俊 高木
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プラスチックやセラミックのフィルム、シー
ト、パイプなどを押出成形したり、プラスチックやセラ
ミックの複雑形状品を射出成形するために用いられる成
形型に関する。
(従来の技術) 成形型の材質としては、一般にはS50C鋼やSCM4
鋼が用いられており、特殊用途としてはSUS鋼が用い
られている。
これらの成形型はこのままで使用すると離型性が非常に
悪いのでクロムメッキを施したり、ステアリン酸亜鉛系
やシリコーン系の離型剤を塗布したりして離型性を保つ
ようにしていた。例えば、特開昭61−220816号
公報には、クロム、ニッケル、クロム−ニッケル合金あ
るいはこれらを主体とする合金をメッキした金属製の成
形型が記載されている。
しかし、成形物質中に含まれる添加物の種類によっては
どうしても粘着を起こすことがあり、十分な離型性を確
保するのが難かしい場合もあった。
又、最近は小量多品種の製品の傾向が見られ、そのため
に低コストで多品種の成形型の量産化が図られてきてい
る。
成形型の製造コストを下げるためには高速度の型加工
や、型材質の検討が不可欠で、カーボン電極を用いた放
電加工法や電鋳法、NCフライス盤等を用いた機械加工
法が多用され、型材質として超硬合金や炭素合金、亜鉛
合金などの各種合金が利用されている。
しかし、十分に成形型の生産性を上げてコストダウン化
を図ることができていないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) 従来の成形型は、型表面をクロムやニッケル等のコーテ
ィングを行なったり各種離型剤を用いないと離型性を確
保することが出来ず、同時にさびが発生したりアミン
系、硫黄系や金属せっけん類などの安定剤や各種可塑剤
等から発生する腐食性ガスによる侵食をも起こるという
問題があった。
一方、成形型の材料自体が高価であるということや、そ
れを加工するのに長時間を要し、手仕上げ等の機械加工
以外の人手に多くの時間を要するということが、成形型
製作のコストダウンを阻む要因となっていた。
成形作業の作業性の点からは従来の成形型は重量物であ
るため、たとえば多層シートの成形に用いられる多層用
フラットダイとしての成形型は6層シートまでの成形し
か出来ず、より多層のシートの押出成形が望まれてい
た。同様に、射出成形型もその重量の点で寸法、形状か
限られていた。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、以
上のような問題点を解決し、離型性、耐侵食性に優れ、
被成形物に含まれる添加物からのガス抜きを十分行うこ
とができ、加工が容易で軽量の成形型を提供することを
目的としている。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、型の一部又は全部が黒鉛材料より
成る成形型であって、前記黒鉛材料の水銀圧入法で測定
される75オングストローム〜75000オングストロ
ームの径を有する微細気孔の占める容積が0.02cc
/g〜0.25cc/gであることを特徴とする成形型
を要旨とするものである。
本発明の成形型では、異方性黒鉛と等方性黒鉛の両方の
黒鉛材料を用いることができるが、機械的性質、熱的性
質等の諸特性がどの方向でもほぼ一定である等方性黒鉛
を用いるのが望ましい。これは効率的な材料取りが出来
ることと、型の加熱冷却及び剛性などの設計が簡単にな
るからである。この等方性黒鉛は静水圧加圧のラバープ
レス機を用いることにより得られ、異方性黒鉛よりも緻
密で強度は大巾に高い。
この黒鉛材料の硬さは一般には大きいほど好ましいが、
より高速度加工ができて、かつ被成形物である各種プラ
スチックやセラミックと完全に離型できるようにするに
はショアー硬度が45〜90の範囲にあることが好まし
い。
また、射出成形時の圧力に十分耐えるようにするには圧
縮強度が800kg/cm2以上であることが望ましい。
これは黒鉛材料の原料粉及びバインダーの配合を調整し
たり、あるいは焼成温度を調整したりする等により得る
ことができる。
さらに、黒鉛材料のかさ密度は1.40〜1.95が一
般的であるが、黒鉛材料の微細気孔分布及び硬さ等の点
から、かさ密度は1.70以上が望ましい。
以上のような黒鉛材料を用いてNCボール盤、NCフラ
イス盤等で型部の形状などを高速加工することにより成
形型が得られる。
(作用) 本発明では成形型が黒鉛材料より成ることが特徴となっ
ているため、プラスチックやセラミックスと濡れにく
く、離型剤やメッキ等による被膜処理をしなくても離型
性が保たれる。成形型のガイドピンやガイドピン挿入孔
も黒鉛の潤滑性を生かしてスムーズに脱着できる。
又、黒鉛材料のかさ密度は鉄の約1/6と軽く、大型の
成形型を簡単に作製できる。
次に黒鉛材料の化学的性質の特徴として、黒鉛は500
℃以上の酸化雰囲気以外では最も安定な物質の1つで、
さびを発生することはなくどのような腐食性ガスに対し
ても浸食されるようなことはない。
この場合、従来から用いられている金属製の成形型で
は、それ自体に微細気孔は存在しないので、被成形物の
各種プラスチックやセラミックに含まれる加熱によって
揮発する添加物のガス抜きを十分に行なうことができて
いなかったが、本発明では水銀圧入法で測定される75
オングストローム〜75000オングストロームの径を
有する微細気孔の占める容積が、0.02cc/g〜
0.25cc/gである黒鉛材料を用いており、黒鉛材
料の微細気孔を生かして、ガス抜きを十分に行なえる成
形型とすることができる。
加工性に関しては金属材料では刃物のくさび作用で切粉
が連続排出し、砥石に切粉の熱的、化学的融着が起こる
ため、刃物、砥石の高速回転や重切削ができなかった
が、黒鉛材料では切粉が不連続で粉じん状であるため、
ブロアー等で切粉の吸引を行ないながら刃物、砥石の高
速回転や重切削を行ないながら精密加工できるため、手
加工はほとんど必要ない。
(実施例) 次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 コークスとコールタールピッチよりなる配合物を加熱混
練して得られた混練物を粉砕後、ラバープレス機で成形
して焼成黒鉛化し、ショアー硬度52、75オングスト
ローム〜75000オングストロームの径の微細気孔容
積が0.08cc/g、かさ密度1.82の等方性の黒
鉛材料を得た。
この黒鉛材料を用いて第1図に示す射出成形用の成形型
の雄型(1)、雌型(1)を作製した。
この成形型製作に要した加工時間は金属製の成形型製作
に較べ約1/5に短縮できた。
また得られた射出成形用の成形型を用いて、成形温度1
70℃で成形品素材にポリ塩化ビニル樹脂を用いて25
0時間連続成形した。その結果、成形型への付着物、及
び離型不良は起こらなかった。
実施例2 実施例1と同じ方法で得られた黒鉛材料を用いて、第2
図に示す押出成形用の成形型(3)を作製した。
得られた押出成形用の成形型を用いて、成形温度170
℃で塩化ビニルパイプを連続成形した。
その結果、離型不良もなく表面むらのないパイプが成形
でき、またパイプの表面に付着物もなかった。
実施例3 実施例1と同じ方法で得られた黒鉛材料を用いて第3図
に示す8層シート押出成形用のフラットダイ(4)を作製
した。
このフラットダイを用いて多数マニホールド法で8層の
多層複合シートを押出成形した。その結果、シート表面
の平滑性を使った厚みが均一で層間接着力の強固なシー
トが得られた。
実施例4 実施例1と同じ方法で得られた黒鉛材料を用いて球体成
形用の成形型を作製した。この成形型製作に要した加工
時間は金属製の成形型製作に較べ約1/8に短縮でき
た。
得られた射出成形用の成形型を用いて窒化珪素微粉末と
添加剤との混合物を成形してベアリング用の球状成形体
を連続成形した。その結果、空洞、巣、凹み、ヒケ及び
年輪状のさざ波模様等は発生せず、離型不良も防止で
き、付着物もなかった。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の成形型は、離型性に優
れ、型表面のクロムメッキ等のコーティング処理をする
ことなく、また離型剤を用いることなく、プラスチック
やセラミックの成形品を製造することができる。また、
本発明の成形型は耐浸食性にも優れ、アミン系、硫黄系
や金属せっけん類などの安定剤や各種可塑剤等から発生
する腐食性ガスによる浸食がない。
さらに、黒鉛材料は金属材料と較べて非常に軽いため、
より大型で複雑な成形型が作製でき、成形型の運搬や、
成形機への着脱作業が容易に行なえる。
加工性の点では黒鉛材料は金属材料に較べ高速加工で
き、特に手加工はほとんど行なう必要がないため、結果
的に成形型を生産する材料費を含め大巾にコストダウン
できる。
一方、黒鉛材料には適度な微細気孔が存在するため、プ
ラスチック、セラミック中に存在する揮発物質のガス抜
きが効果的に行なえ、より高品質の成形品を製造でき
る。
さらに、本発明の成形型はさびの発生がなく、金属性の
成形型のような防錆処理の必要なく保管できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る成形型を射出成形機に適用した例
の断面図、第2図は本発明に係る成形型をパイプ押出成
形機に適用した例の断面図、第3図はシート押出成形用
フラットダイに適用した例の断面図である。 符号の説明 1……雄型、2……雌型、 3……押出成形用成形型、 4……押出成形用フラットダイ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型の一部又は全部が黒鉛材料より成る成形
    型であって、前記黒鉛材料の水銀圧入法で測定される7
    5オングストローム〜75000オングストロームの径
    を有する微細気孔の占める容積が0.02cc/g〜
    0.25cc/gであることを特徴とする成形型。
  2. 【請求項2】前記黒鉛材料が等方性黒鉛である請求項1
    記載の成形型。
  3. 【請求項3】前記黒鉛材料の圧縮強度が800kg/c
    m2以上である請求項1又は2記載の成形型。
  4. 【請求項4】前記黒鉛材料のショアー硬度(Hs)が4
    0〜90である請求項1、2又は3記載の成形型。
JP63329816A 1988-12-26 1988-12-26 成形型 Expired - Lifetime JPH0613168B2 (ja)

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JP63329816A JPH0613168B2 (ja) 1988-12-26 1988-12-26 成形型
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09326459A (ja) * 1996-05-29 1997-12-16 Ho Kan Ic板の放熱装置

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