JP2793700B2 - 密閉型アルミニウムめっき装置 - Google Patents

密閉型アルミニウムめっき装置

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JP2793700B2 JP18850490A JP18850490A JP2793700B2 JP 2793700 B2 JP2793700 B2 JP 2793700B2 JP 18850490 A JP18850490 A JP 18850490A JP 18850490 A JP18850490 A JP 18850490A JP 2793700 B2 JP2793700 B2 JP 2793700B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋼等の金属材料に対して密閉雰囲気でアル
ミニウムを電気めっきするときに使用するめっき装置に
関する。
[従来の技術] アルミニウムは、表面に形成された酸化皮膜が保護膜
として働き、耐食性に優れた性質を呈する材料である。
この性質を利用して、たとえば鋼板等の金属材料にアル
ミニウムめっきを施すとき、耐食性及び耐久性に優れた
素材が得られる。
アルミニウムめっき層は、これまで溶融めっき法によ
って対象物の表面に形成されている。しかし、溶融めっ
き法では、アルミニウムを600℃以上の高温に加熱・溶
融して、めっき浴を形成する必要がある。そのため、加
熱・溶融に使用される熱源の消費が大きい。また、アル
ミニウムを溶融状態に維持するために、めっき槽を構成
する部材及び耐熱性ライニングの選択が要求されると共
に、めっき槽を定期的に補修することが余儀なくされ
る。
そこで、最近では、溶融塩浴を使用しためっき方法
や、200℃以下の比較的低い温度に維持した電解液を使
用した電気めっき方法等が開発されている。たとえば、
特開昭63−26399号公報では、無水有機アルミニウム電
解液を密閉室内のめっき槽に保持し、中間チャンバーを
介して被めっき材料をめっき槽に導入し、電気めっきを
行うことが開示されている。
また、本出願人等も、特開昭64−87799号公報,特開
平1−272788号公報,特開平1−272790号公報等で、こ
の種のアルミニウムめっきに関するめっき浴,めっき方
法,前処理等を紹介している。
[発明が解決しようとする課題] アルミニウムめっき層を電気めっきによって形成する
とき、使用されるめっき浴は、空気中の酸素や水分等に
よって変質し易い。そこで、前掲した特開昭63−26399
号公報に示されているように、めっき浴を大気から遮断
した状態に保持するため、特殊な構造をもっためっき装
置が開発されている。
しかしながら、特開昭63−26399号公報のめっき装置
では、被めっき物をめっき浴に導入する経路が垂直上
方、水平及び垂直下方の複雑な経路となっているため、
設備構成が複雑化して設備費が高くなり、また設備の保
守・点検が面倒なものとなる。しかも、この設備構成の
複雑化は、めっき浴を大気から遮断された雰囲気に保持
するための気密構造に対する問題も生じさせる。
本発明者等は、この設備構成の複雑化を避けるため
に、めっき槽に対して中間チャンバーを横方向に配置
し、水平方向に前後進する駆動機構で被めっき材料の導
入及び搬出を行うことにより、構造の簡略化を図ると共
に、操作性に優れためっき装置を開発し、別途出願し
た。このレイアウトによって、めっき装置全体がコンパ
クトなものとなり、特に装置の高さを抑えることが可能
となった。
このめっき装置において、中間チャンバーに被めっき
材料を装入し、めっきされた製品を中間チャンバーから
取り出す作業は、中間チャンバーの上部に設けた開口を
介して行われる。ところが、めっきされた製品には、依
然としてめっき液が付着残留していることが多い。この
状態で中間チャンバーから取り出すと、めっき液が零と
なって滴下して、開口の周縁部にめっき液が付着する場
合がある。この開口周縁部は、蓋体が圧着されて中間チ
ャンバーの気密性を確保する箇所であるが、このような
残留めっき液の付着によって錆びたり或いは析出物が堆
積することになる。その結果、開口の気密封止が十分で
なくなり、大気が中間チャンバーを介してめっき室に侵
入し、めっき条件を不安定にしたり、めっき浴を劣化さ
せる。
そこで、本発明は、このような問題を解消するために
案出されたものであり、中間チャンバーの上部に形成さ
れた開口の周縁部を保護する保護プレートを蓋体の開閉
動作と関連させて移動可能に設けることによって、めっ
き製品から滴下する残留めっき液が開口の周縁部に付着
することを防止し、開口に対する蓋体の気密封止作用を
長期間にわたって維持することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のアルミニウムめっき装置は、その目的を達成
するため、内部にめっき槽を備えためっき室と、該めっ
き室の側部に密閉可能に配置された中間チャンバーと、
前記めっき室と前記中間チャンバーとを仕切り且つ両者
を連通させる開口が設けられた仕切り壁と、前記開口を
閉鎖する可動壁が取り付けられた台車とを備えており、
前記中間チャンバーの上部に設けられた被めっき材料装
入及び排出用の開口を閉鎖する蓋体を前記開口の一側周
縁部近傍を中心として回転可能に設け、前記開口が開放
されたとき前記他側周縁部の上方に移動する保護プレー
トを前記開口の他側に配置したことを特徴とする。
ここで、蓋体を旋回させて開口と平行な姿勢に維持し
た後、蓋体を開口の周縁部全域にわたって均一な力でに
押し付けるため、蓋体の上側に、前記開口の周縁部に前
記蓋体を押し付ける加圧機構を設けても良い。
[作用] 本発明めっき装置においては、蓋体を開けて中間チャ
ンバーの開口が開放されたとき、その開口周縁の一部の
上方に保護プレートが移動する。そこで、この保護プレ
ートの上方をめっき製品排出経路とするとき、めっき製
品に付着残留しているめっき液が落下しても、その液滴
は保護プレートで受け止められ、開口周縁部に付着する
ことがない。そのため、開口周縁部は、初期の清浄な状
態に維持され、フランジの腐食やそこに配置されている
Oリング等の気密封止手段の劣化が防止される。したが
って、中間チャンバーの開口と蓋体との間で当初の優れ
た気密性が持続し、中間チャンバーを介して大気がめっ
き室に侵入することが無くなる。
[実施例] 以下、図面を参照しながら、実施例によって本発明を
具体的に説明する。
本実施例のめっき装置は、第1図に示すように中間チ
ャンバー100及びめっき室200を互いに水平横方向に隣接
配置している。これら中間チャンバー100及びめっき室2
00は、直方体状の内部空間をもち、基礎に立設された共
通の壁体150の内部に形成されている。めっき室200は、
中間チャンバー100よりも上方に突出している。中間チ
ャンバー100の床101は、めっき室200の床201より一段高
く設けられている。
治具350に吊り下げられたワークWを収容する台車300
が、中間チャンバー100及びめっき室200の間を往復可能
に配置されている。台車300の車輪301,302は、中間チャ
ンバー100の床101及びめっき室200の床201にそれぞれ敷
設された一対のレール上を転動する。
台車300は、床101の近傍で水平に延びる基礎フレーム
320の両端に一対のサポート321を立設している。これら
サポート321は、ワークWの横方向両側で垂直上方に延
び、上端に治具350の横部材351が着座するサドル322を
設けている。また、台車300のめっき室200側には、可動
壁310がブラケット311を介してサポート321の上端部及
び下端部に連結されている。また、可動壁310は、シリ
ンダ400から延びたロッド401にブラケット402及び複数
の圧縮コイルスプリング403を介して接続されている。
これにより、ロッド401を伸長して台車300を第1図右
方向に移動させたとき、可動壁310は、中間チャンバー1
00とめっき室200との間の開口151の周縁部に当接する。
このとき、可動壁310に取り付けられている複数のコイ
ルスプリング403によって、均一な力で開口151の周縁部
に可動壁310が押し付けられ、めっき室200が中間チャン
バー100から気密に隔離される。
また、ロッド401を後退させると、可動壁310が第1図
左側に移動し、開口151が開放される。同時に、台車300
は、ワークW及び治具350と共にめっき室200側に移動す
る。
中間チャンバー100の上部に、蓋体120で開閉される開
口121が形成されている。蓋体120は、アーム122にシリ
ンダ123を介して支持されている。シリンダ123から垂直
下方にロッド124が延びており、その先端が蓋体120の中
央部に固定されている。アーム122は、第2図に示すよ
うに回転軸125が中間チャンバー100の外壁に設けたブラ
ケット126で支持されており、レバー127を介しシリンダ
128のロッド129に連結されている。
蓋体120の周縁部及び該周縁部が当接する壁体130の上
端面には、開口121が蓋体120で気密封止されるように、
Oリング131,131がそれぞれ装着されている。これらO
リング131は、蓋体120及び蓋体130の何れか一方又は双
方に設けることができる。なお、符番132は、蓋体120の
垂直方向運動を案内するガイドロッドである。
開口121を開放するときには、ロッド124を後退させ蓋
体120に加えられている押圧力を解除する。そして、シ
リンダ128のロッド129を後退させて、回転軸125を中心
としてアーム122を旋回させる。これにより、蓋体120
は、第2図で時計方向に旋回して壁体130の上端面から
離間する。逆に開口121を閉鎖するときには、シリンダ1
28のロッド129を伸長してアーム122を反時計方向に回転
させた後、シリンダ123のロッド124を伸長し蓋体120を
開口121の周縁部に押し付ける。これにより、蓋体120
は、水平姿勢を維持して下降するため、均等な力で開口
121の周縁部に圧着され、開口121を気密封止する。
また、蓋体120のアーム122装着部と反対側に位置する
開口121の周縁部近傍で、保護プレート170が、ガイドレ
ール171上に搭載されている。保護プレート170は、適宜
のモータからの動力を受けて、第2図で矢印で示す方向
に沿って移動する。保護プレート170用のモータは、蓋
体120の位置をリミットスイッチ,コンタクトスイッチ
等で検出し、その検出結果に基づいて駆動される。そし
て、モータの駆動力が伝達される保護プレート170は、
開口121が開放されたとき開口121の周縁部に位置し、蓋
体120が開口121に向かう閉鎖運動を始めたとき開口121
の周縁部上方から後退するようになっている。
治具350は、ワークWの上方で水平方向に延びる横部
材351,この横部材の両端から上方に突出する短尺の縦部
材352,及び双方の縦部材352から内側に突出した短尺の
係合部材353を備えている。また、横部材351の下部に
は、ワークWを保持する一対のホルダー354が設けられ
ている。
治具350は、めっき室200の内部及び中間チャンバー10
0の外部上方に設けられている移送機構500,550によって
めっき室200及び中間チャンバー100内を移送される。
移送機構500は、めっき室200の上部で第3図左右方向
に延びるレール501を備えており、このレール501の上を
台車502が走行する。台車502には下方に延びた昇降ガイ
ド503が設けられており、この昇降ガイド503に沿ってエ
レベータ504が昇降する。エレベータ504に設けられたフ
ック505は、一対の係合部材353の下側に入り込み、エレ
ベータ504に治具350を係合させる。治具350は、エレベ
ータ504の昇降によって上昇或いは下降し、台車502の走
行によって第3図左右方向に移動する。
符番510は、エレベータ504を昇降させるためのモータ
であり、チェーン,減速機等を介してエレベータ504に
連結されている。モータ510は、密閉構造のケーシング5
11内に収容されており、めっき室200内の強い腐食性の
めっき液蒸気にモータ510が晒されることを防いでい
る。
他方、台車502をレール501に沿って移動させるため、
めっき室200の上壁上側にモータ520が設けられている。
このモータ520は、チェーン及び減速機等を介し台車502
に連結されている。
中間チャンバー100に配置される移送機構550も、移送
機構500と同様な構造をもっており、治具350を昇降及び
水平移動させる。第1図では、この移送機構550の下部
を示し、他を省略している。
中間チャンバー100の側壁には、真空ポンプに接続さ
れた排気管140及び不活性ガス供給源に接続された吸気
管141が設けられている。中間チャンバー100が密閉され
ると、排気管140を介して中間チャンバー100の内部空気
が排気され、続いて吸気管141から窒素等の不活性ガス
が送り込まれる。これによって、中間チャンバー100の
内部は、不活性雰囲気に維持される。なお、真空引き及
び不活性ガス導入を繰り返すことにより、内部雰囲気に
含まれている酸素を完全に除去することができる。
めっき室200には、めっき槽250が配置されている。図
示の例では、めっき槽250を第3図左右方向に2槽直列
配置しているが、この槽数はめっき装置のスケールに応
じて適宜変更することができる。めっき層250は、治具3
50を保持するサドル251を槽壁に取り付けている。ま
た、ワークWの両面に対向するアノード保持具252が設
けられており、この保持具252に保持されているアノー
ドとワークWとの間に電流を流すことにより、ワークW
に対するめっきが行われる。
なお、第2図の符番700は、めっき室200の内部を観察
するため、外壁201に設けられた覗き窓であり、耐薬品
性に優れた強化ガラス701が嵌め込まれている。
以上に説明しためっき装置で、ワークWに対するめっ
きが行われる。このとき、めっきを良好に行い且つめっ
き後の表面性状を向上させるため、前処理及び後処理を
ワークWに施すことが必要とされる。そこで、第4図に
示すように、めっき装置10に前処理ライン20及び後処理
ライン30を付設する。前処理ライン20は、それぞれ脱
脂,洗浄,酸洗等を行う複数の槽21を直列に配置してい
る。他方、後処理ライン30は、それぞれ洗浄,化成処理
等を行う複数の槽31を直列に配置している。また、前処
理ライン20及び後処理ライン30とめっき装置10との間に
は、ワークWを横方向に移動する搬送機40が設けられて
いる。
なお、第4図では、めっき装置10の片側に、前処理ラ
イン20及び後処理ライン30を並列に配置したレイアウト
を採用している。しかし、これに拘束されることなく、
前処理ライン20及び後処理ライン30を直線状に配列し、
その中間にめっき装置を組み込んだレイアウトを採用す
ることができるのは勿論である。この場合、めっき室20
0の前後両側に中間チャンバー100を配置し、それぞれを
装入用及び排出用に使用することが好ましい。
次いで、以上のめっき装置を使用しためっき作業を説
明する。
めっきが施されるワークWは、治具350に吊り下げら
れて移送機構550により、前処理ライン20をめっき装置1
0に向けて送られながら、各前処理槽21で脱脂,酸洗,
洗浄等が施され、その表面がめっきに適した表面状態に
調質される。
前処理されたワークWは、蓋体120を開放した中間チ
ャンバー100に装入される。このとき、保護プレート170
は、第2図左側の退避位置に保持されている。中間チャ
ンバー100内で、ワークWを吊り下げた治具350の横部材
351がサドル322に搭載される。そして、開口121に蓋体1
20を装着し中間チャンバー100を密閉した後で、排気管1
40を経由した真空吸引及び吸気管141を経由した不活性
ガスの導入によって中間チャンバー100内部を酸素,及
び水分を含有しない不活性雰囲気に維持する。
このとき、台車300が第1図で右側の移動端部に位置
し、可動壁310が壁体150に押し付けられている。そのた
め、蓋体120を開放することにより大気と連通した中間
チャンバー100内の雰囲気がめっき室200側に流入するこ
とが防止される。
中間チャンバー100内が所定の不活性雰囲気に達し、
ワークWに対するめっきを行う段階になると、シリンダ
400を駆動してロッド401を後退させる。これにより、台
車300は、ロッド401に引っ張られてめっき室200側に移
動する。
めっき室200では、移送機構500で台車300から治具350
を受け取り、所定のめっき槽250にワークWを浸漬す
る。めっき槽250に浸漬されたワークWを吊り下げてい
る治具350の横部材351の端面に給電ロッドを押し付け、
アノード260との間で電流を流し、ワークWをめっきす
る。
使用されるめっき液としては、たとえば本出願人等が
特開昭64−17889号公報,特開平1−272788号公報等で
提案したハロゲン化アルミニウム,アルキル,ピリジニ
ウム,第4級アンモニウム塩等を含有する非水液が使用
することができる。このようなめっき浴は、雰囲気中に
含まれている酸素や水分により変質し易いものである。
しかし、前述したように中間チャンバー100を介してめ
っき室200を大気から遮断された状態においているた
め、めっき液は安定した初期状態に維持される。そのた
め、同一条件下でめっきを行うことができ、一定した品
質のめっき製品が得られる。
めっきされたワークWは、装入時とは逆の動作によっ
てめっき槽250から引上げられ、台車300に搭載されて中
間チャンバー100に送られる。そして、蓋体120を開口12
1から取り外して、移送機構550により中間チャンバー10
0から排出し、後処理ライン30に送り出される。蓋体120
を開くとき、蓋体120の位置がリミットスイッチ,コン
タクトスイッチ等の検出器によって検出され、その検出
結果に基づきモータ或いは油圧などで駆動し、第2図に
点線で示したように保護プレート170を開口121の周縁部
上方に移動させる。
移動した保護プレート170は、壁体130の上端面を覆
う。したがって、中間チャンバー100から排出された治
具350がその上端面を越え外部に送り出されるとき、治
具350及びめっきされたワークWから落下する残留めっ
き液は、保護プレート170で受け止められ、壁体130の上
端面に付着することがない。そのため、上端面に異物や
腐食が生じることなく、またOリング131の劣化も避け
られる。その結果、開口121と蓋体120との間の気密封止
構造が長期にわたって良好な状態に維持される。
中間チャンバー100から取り出されたワークWは、後
処理ライン30で洗浄,乾燥,化成処理等の適宜の処理が
施された後、製品とされる。
なお、以上の例においては、蓋体120の位置を電気的
に検出し、その検出地結果に基づいて保護プレート170
を移動させる方式を採用している。しかしながら、本発
明は、これに拘束されるものではなく、蓋体120の開閉
運動と関連して保護プレートが移動するものであるかぎ
り、その他の形式の移動機構を採用することができる。
たとえば、第5図に示すように、蓋体120の開閉運動
と保護プレート170の移動とを機械的に連係させること
も可能である。この場合、蓋体120の裏面に、先端が内
側に湾曲した突起172を取り付ける。他方、壁体130の内
面に設けられたブラケット173に、保護プレート170の回
転軸174が軸支されている。保護プレート170には、回転
軸174から更に内側に突出する舌片175が形成されてお
り、回転軸174とブラケット173との間にスプリング176
が張設されている。舌片175には、蓋体120の裏面から下
方に突出している突起172が上方から当接する。また、
スプリング176は、第5図(b)に一点鎖線で示した位
置を境として、保護プレート170を時計方向或いは反時
計方向に回転させる力を保護プレート170に与える。
蓋体120を開き開口121を開放した状態にあっては、保
護プレート170は、第5図(b)に実線で示した姿勢を
とる。蓋体120を下降させると、突起172が舌片175に当
接し、回転軸174の回りに保護プレート170を時計方向に
回転させる。保護プレート170が一点鎖線で示した位置
に達し、更に突起172により舌片175を押し下げる力が働
くと、保護プレート170は、舌片175が壁体130の内面に
当接するまでスプリング176の弾撥力によって回転す
る。その結果、開口121に蓋体120が装着された状態で、
保護プレート170は、第5図(b)に点線で示した姿勢
をとる。このとき、突起172の先端部は、172aの位置に
ある。
他方、開口121を開けるとき、蓋体120の上昇に伴って
突起172が上昇する。そして、突起172は、第5図(c)
に示すように保護プレート170に下方から当接する。更
に突起172が上昇するとき、保護プレート170は、スプリ
ング176の弾撥力に抗して反時計方向に回転し、第5図
(b)に一点鎖線で示した中立位置から実線で示したカ
バー位置まで移動する。その結果、壁体130の上端面
は、保護プレート170で覆われる。
なお、第5図においては、保護プレート170を壁体130
の内面側に開閉可能に取り付けた。しかし、これに拘束
されることなく、壁体130の外面側に保護プレート170を
取り付けることも可能である。この場合、突起172に相
当する接触子を蓋体120の外側に取り付け、この接触子
によって蓋体120の動き或いは位置を検出し、その検出
結果に応じて外側から壁体130の頂面に保護プレート170
を覆い被せる。このように外側に保護プレート170を配
置するとき、めっき液等による汚染を少なくすることが
でき、スプリング等の駆動部品の汚染や劣化が少なくな
る。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明のめっき装置において
は、中間チャンバーの開口が開放されたとき、開口周縁
部を保護プレートで自動的に覆っている。そのため、中
間チャンバーから排出したワーク及び治具に付着残留し
ているめっき液の滴下があっても、保護プレートで受け
止められ、開口周縁部にめっき液が付着することがな
い。したがって、蓋体と開口周縁部との気密接触が長期
にわたって保たれ、開口を閉鎖した中間チャンバーに外
気が漏洩することがなくなる。このように、本発明によ
るとき、中間チャンバーを介してめっき室に流入するこ
とが防止されるので、めっき浴の劣化を抑制して安定し
た条件下で一定品質のめっきを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のアルミニウムめっき装置をワー
ク搬入方向から見た第4図のI−I断面図、第2図は同
じく第4図のII−II断面図、第3図は第1図の部分断面
図、第4図は該めっき装置を組み込んだめっきライン全
体を示す平面図、第5図は他の実施例を説明するための
図である。 100:中間チャンバー、120:蓋体 121:開口、123:シリンダ(加圧機構) 150:壁体(仕切り壁)、151:開口 200:めっき室、250:めっき槽 300:台車、310:可動壁 350:治具、500:移送機構 W:ワーク
フロントページの続き (72)発明者 高橋 節子 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新 製鋼株式会社新材料研究所内 (72)発明者 多々納 政義 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株 式会社鉄鋼研究所内 (72)発明者 浅川 清 大阪府南河内郡河南町大宝4―31―16 (72)発明者 杉浦 裕 兵庫県神戸市東灘区西岡本3丁目10番18 号 (72)発明者 森 淳 大阪府高槻市栄町4丁目26―1―306 (72)発明者 奈良田 忠昭 大阪府寝屋川市池田北町24―1―1405 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 17/00,17/06,3/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にめっき槽を備えためっき室と、該め
    っき室の側部に密閉可能に配置された中間チャンバー
    と、前記めっき室と前記中間チャンバーとを仕切り且つ
    両者を連通させる開口が設けられた仕切り壁と、前記開
    口を閉鎖する可動壁が取り付けられた台車とを備えてお
    り、前記中間チャンバーの上部に設けられた被めっき材
    料装入及び排出用の開口を閉鎖する蓋体を前記開口の一
    側周縁部近傍を中心として回転可能に設け、前記開口が
    開放されたとき前記他側周縁部の上方に移動する保護プ
    レートを前記開口の他側に配置したことを特徴とする密
    閉型アルミニウムめっき装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の蓋体の上側に、前記開口の
    周縁部に前記蓋体を押し付ける加圧機構を設けたことを
    特徴とする密閉型アルミニウムめっき装置。
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