JP2792615B2 - フルート用パイプの製造方法 - Google Patents

フルート用パイプの製造方法

Info

Publication number
JP2792615B2
JP2792615B2 JP3190552A JP19055291A JP2792615B2 JP 2792615 B2 JP2792615 B2 JP 2792615B2 JP 3190552 A JP3190552 A JP 3190552A JP 19055291 A JP19055291 A JP 19055291A JP 2792615 B2 JP2792615 B2 JP 2792615B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
flute
manufacturing
brazing
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3190552A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0511748A (ja
Inventor
喜一 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanaka Kikinzoku Kogyo KK filed Critical Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority to JP3190552A priority Critical patent/JP2792615B2/ja
Publication of JPH0511748A publication Critical patent/JPH0511748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2792615B2 publication Critical patent/JP2792615B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルート用パイプの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルート用パイプを製造するに
は、図4に示すAu系又はAg系の薄板材1を図5に示
すように丸め加工してすり割りパイプ2となし、次にこ
のすり割りパイプ2の突き合わせ端縁3をろう付けして
図6に示すように円形パイプ4となし、次いでこの円形
パイプ4に芯金を入れて金型にて絞り加工した後、芯金
を抜き取って図7に示すように所要の細径のパイプ5を
得ていた。
【0003】ところで、上記の製造方法ではろう付け時
の熱膨張等により図3の円形パイプ4が図8に示すよう
にねじれたり或いはゆがんだりして、突き合わせ端縁3
が広がったり、重なったりして寸法精度の良いものが得
にくかった。またろうの盛り上がりが残留し、これの研
摩除去に手間隙がかかった。さらにろうが均一に回りづ
らくてろう付けにむらが発生し、仕上がりが悪くて見栄
えが良くなかった。また上記の製造方法で得られたフル
ート用パイプは、ろう付け部分で部品取付加工を行った
後部品のろう付けを行った際、先のすり割りパイプ2の
突き合わせ端縁のろう付けに用いたろう材が溶けたり、
軟化したりして安定したろう付けができないという問題
があった。一方、最近パイプの長手方向に異種材料を介
在させることによりパイプ本来の音色の他に、更に特異
の音色を付加することが試みられているが、今だ満足す
べきものが得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、寸法
精度及び見栄えが良く、また部品のろう付けを安定して
でき、さらに特異な音色を付加することのできるフルー
ト用パイプを製造することのできる方法を提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のフルート用パイプの製造方法は、プラグ引き
によりAu系又はAg系のパイプを加工し、次にこのパ
イプに両端部を残して長手方向に一直線に溝を切削加工
し、次いでこの溝にろう材を埋めて異種材料として介在
させ、然る後このパイプを仕上げ加工することを特徴と
するものである。前記溝に埋めるろう材は部品取付時に
用いるろう材よりも融点が高いろう材が良い。
【0006】
【作用】上記のように本発明のフルート用パイプの製造
方法は、プラグ引きによりパイプを加工するので、外面
が光沢があり内面がきれいである。またこのパイプの両
端部を残して切削加工した溝にろう材を埋めるので、こ
のろう付けの際パイプの両端部が固定されていて熱影響
が出ず、ろう材は溝を伝って均一に回り、ろう材のボリ
ュームにむらがなく、研摩作業が不要で、寸法精度なら
びに仕上がりの見栄えが良好となる。また上記のフルー
ト用パイプの製造方法では、溝に埋めるろう材が部品取
付時に用いるろう材よりも融点の高いものを用いるの
で、得られたパイプのろう材を埋め込んだ部分で部品取
付け加工を行った後、部品のろう付けを行った際、溝に
埋め込んだろう材が溶けたり、軟化したりすることがな
く、部品を安定してろう付けすることができる。
【0007】尚、溝に埋めるろう材と部品取付時のろう
材の融点の差は、20〜 200℃が好ましい。その理由は20
℃未満だと前記作用効果が無く、 200℃を超えるとろう
付け温度が高すぎてパイプへの熱影響(脆化等)が発生
するからである。
【0008】さらに本発明のフルート用パイプの製造方
法は、パイプの長手方向の溝に異種金属としてろう材を
埋め込んでいるので、パイプ本来の音色の他に、更に特
異の音色が付加されて、ほぼ満足できる妙音のフルート
を製作できる。
【0009】
【実施例】本発明のフルート用パイプの製造方法の一実
施例を図によって説明すると、プラグ引きにより図1に
示す外径19.9mm、内径19.1mm、長さ 500mmのAg−Cu
4.2%(ブリタニア・シルバー)のパイプ5を加工し、
次にこのパイプ5に図2に示すように両端部を残して長
手方向に回転刃(図示せず)を用いて幅 0.1mm、長さ 3
50mmの溝6を一直線に切削加工し、次いでこの溝6に図
3に示すようにろう付け作業によりK14ろう7を埋めて
異種材料として介在させ、然る後このパイプ5を仕上げ
加工して外径 19.76mm、内径19.0mmのフルート用パイプ
となした。
【0010】次に他の実施例を説明すると、プラグ引き
により前記実施例と同一寸法のAg−Cu 7.5%のパイ
プ5を加工し、次にパイプ5に両端部を残して長手方向
に前記実施例と同一寸法の溝6を一直線に切削加工し、
次いでこの溝6にAg−Cu50%ろう7をろう付け作業
により埋めて異種材料として介在させ、然る後このパイ
プ5を仕上げ加工して前記実施例と同一寸法のフルート
用パイプとなした。
【0011】こうして得た両実施例のフルート用パイプ
を検査した処、寸法精度ならびに仕上がり外観が良好で
見栄えの良いものであった。然してこの両実施例のフル
ート用パイプのろう材7を埋め込んだ溝6の部分で部品
取付加工(トーンホール加工)を行った後、部品(コバ
ンザ)をK14ろう(融点 820℃)7に対しK9ろう(融
点 720℃)を用い、Ag−Cu36%−Zn14%ろう(融
点 790℃)7に対しBAg−1(融点 618℃)を用いて
ろう付けした処、溝6に埋め込んだK14ろう7、Ag−
Cu50%ろう7が溶けたり、軟化したりすることなく、
部品(コバンザ)を安定してろう付けすることができ
た。また両実施例のフルート用パイプによりフルートを
製作した処、各々の材質のパイプ本来の音色の他に、更
に特異の音色が付加されて、ほぼ満足できる妙音のフル
ートを製作できた。
【0012】
【発明の効果】以上の通り本発明のフルート用パイプの
製造方法によれば、寸法精度及び見栄えが良く、また部
品を安定してろう付けでき、さらに特異の音色の付加さ
れた満足できる妙音の発するフルート用パイプを製造で
きる。その上本発明のフルート用パイプの製造方法は、
工数が少なく、大幅に簡素化されているので、フルート
用パイプを能率良く製造できて、生産性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフルート用パイプの製造方法の一実施
例の工程を示す図である。
【図2】本発明のフルート用パイプの製造方法の一実施
例の工程を示す図である。
【図3】本発明のフルート用パイプの製造方法の一実施
例の工程を示す図である。
【図4】従来のフルート用パイプの製造方法の工程を示
す図である。
【図5】従来のフルート用パイプの製造方法の工程を示
す図である。
【図6】従来のフルート用パイプの製造方法の工程を示
す図である。
【図7】従来のフルート用パイプの製造方法の工程を示
す図である。
【図8】従来の製造方法により得られるフルート用パイ
プの欠陥を示す図である。
【符号の説明】
5 パイプ 6 溝 7 ろう材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグ引きによりAu系又はAg系のパ
    イプを加工し、次にこのパイプに両端部を残して長手方
    向に一直線に溝を切削加工し、次いでこの溝にろう材を
    埋めて異種材料として介在させ、然る後このパイプを仕
    上げ加工することを特徴とするフルート用パイプの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 ろう材は部品取付時に用いるろう材より
    も融点が高いろう材であることを特徴とする請求項1記
    載のフルート用パイプの製造方法。
JP3190552A 1991-07-04 1991-07-04 フルート用パイプの製造方法 Expired - Lifetime JP2792615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3190552A JP2792615B2 (ja) 1991-07-04 1991-07-04 フルート用パイプの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3190552A JP2792615B2 (ja) 1991-07-04 1991-07-04 フルート用パイプの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0511748A JPH0511748A (ja) 1993-01-22
JP2792615B2 true JP2792615B2 (ja) 1998-09-03

Family

ID=16259978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3190552A Expired - Lifetime JP2792615B2 (ja) 1991-07-04 1991-07-04 フルート用パイプの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2792615B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0511748A (ja) 1993-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ATE253998T1 (de) Superabrasiver sägedraht und verfahren zu seiner herstellung
US2363272A (en) Diamond-tipped tool and method of making the same
CN104057197B (zh) 带切线刀的平行电极焊头及其制备方法
JP2792615B2 (ja) フルート用パイプの製造方法
JPH11129116A (ja) リーマーおよびその使用方法
JP2889743B2 (ja) 薄肉貴金属パイプ部品の製造方法
US3461538A (en) Process for manufacturing welding devices for semi-conductors
JP3604261B2 (ja) 光ファイバ用母材の端末加工方法
JP2685659B2 (ja) ダイヤモンドコアードリル
JPS6092092A (ja) 金属指輪の製造方法
JPH05329707A (ja) 超高圧焼結体チップ付きの工具素材および切削工具
JP2941666B2 (ja) パイプのスウェージング方法
JPS588424Y2 (ja) リ−マ
JP2611042B2 (ja) ダイヤモンドバイト、及びその製造方法
JP3134060U (ja) プリント配線板用切削工具の複合式多段状のドリルブランク
JP3038077U (ja) 組合せドリル
JPS59105347A (ja) Agろう付きストレートピンの製造方法
JPH06226549A (ja) パイプの切断方法
JP2002018623A (ja) 段差部を有する切削工具
JPS58121002A (ja) 光フアイバの端面処理方法
JPS59107828A (ja) 超硬合金製ソリツド工具の製造方法
JPH05309531A (ja) ボールエンドミルの製造方法
JPH03170204A (ja) 切削工具の製造法
JPS60185909A (ja) フエル−ルの先端部の加工方法
JPH06190644A (ja) 切削工具の製造方法