JP2791482B2 - アルキル化2―(2―ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールの液体混合物の製造方法 - Google Patents
アルキル化2―(2―ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールの液体混合物の製造方法Info
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Description
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリ
アゾールをアルキル化することによる2−(2−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾール異性体の液体混合物
の製造方法に、及び該方法により得られる混合物に関す
る。
類の紫外線吸収剤は広範な有機材料のための非常に効果
的な光安定剤として長い間知られてきており、市場で確
固たる地位を占めている。そのような紫外線吸収剤の
例、それらの製法及び用途は例えば米国特許明細書第30
04896、3055896、3072585、3074910、3189615及び32301
94号に開示されている。
ゾトリアゾールは限られた適合性のみを有し、例えば高
めた温度で加工しなければならない時でさえ、滲出、昇
華及び/又は揮発する傾向を示す。これらの性質を改良
するために、上記ベンゾトリアゾールの置換パターンの
改変が行なわれてきた。この点に関しては米国特許明細
書第4283327、4278590及び4383863号に記載されてい
る。
シフェニル)ベンゾトリアゾールの探究が最近強まって
いるのは、特にこれら化合物が特定の基材例えば写真材
料に混入された時に利点も有するからである。この点に
関しては米国特許明細書第3983132、4096242及び412952
1号に、及びヨーロッパ特許出願公報A57160号に記載さ
れている。
ェニル)ベンゾトリアゾール異性体混合物及びその製造
方法は、米国特許明細書第4587346及び4675352号に開示
されている。これら混合物は室温で液体であり、これら
二つの特許明細書中に引用されている種々の基材に混入
された時に多くの顕著な性質を示す。そこに記載されて
いる製造方法は実際問題として生成物の大量生産で求め
られる必要条件を幾つかの点で充分に満たしていない。
それ故、大規模に実施することができ、そして高収率か
つ高純度に生成物を得ることのできる簡単でコスト効果
のある製法を提供する必要がある。
純度及び高収率で生じさせる製法が今になって発見され
た。反応混合物の特定の処理方法と共にアルキル化中、
特定の反応パラメーターを維持することにより問題の解
決が達成された。
ロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールを高
められた温度で溶融状態の炭素原子数8ないし14のα−
オレフィンでアルキル化することによる、室温で液体の
2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール混
合物を製造するための本発明の製造方法は、2−(2−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール
1モル当り0.5モルより少なくない酸触媒と1.5ないし3
モルのα−オレフィンを用い、165゜ないし190℃の温度
範囲内でアルキル化を行ない、スルホン酸相から粗生成
物相(上相)を分離し、そして該粗生成物相を薄膜蒸発
器、蒸留カラム付き薄膜蒸発器又は短径路蒸留装置で蒸
留処理することからなる。
は好ましくは脂肪族スルホン酸、例えばベンゼンスルホ
ン酸、パラトルエンスルホン酸のようなトルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸又はエタンスルホン酸であって
よい。実際上はメタンスルホン酸であるのが好ましい。
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール1モル当り、少な
くとも0.5モルである。触媒濃度の上限は、たとえスル
ンホン酸の量が大量であっても良い結果が得られるの
で、重要ではない。その上限は経済性を考慮して決定さ
れるであろう。それ故、出発物質1モル当り、0.5ない
し10モルの触媒を使用するのが好都合である。少なくと
もスルホン酸0.8モル、例えば0.8ないし5モル使用する
のが好ましい。出発物質のベンゾトリアゾール1モル当
り、約1モルのスルホン酸で最も都合良く及び経済的に
製造を行なうことができる。
(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール1モル
当り、2ないし3モルの範囲、例えば2.2ないし2.7モル
で、最も好ましくは約2.5モルである。
剤として使用されてよい。実際には、市販されているα
−オレフィン異性体混合物を使用するのが好都合であ
る。後に説明するように、アルキル化中のいかなる場合
でも、アルキル鎖の部分的異性化が起こる。アルキル化
は炭素原子数10ないし24のα−オレフィンで好ましく行
なわれ、1−ドデセンで最も好ましく、それは直鎖又は
枝分れ鎖形状であっても、或は異性体混合物の形態であ
ってもい。
例えば分留ポンプ(fractionating pump)により反応混
合物に連続的に加えられる。反応混合物の表面下にオレ
フィンを加えるのが最も好ましい。特にアルキル化剤の
計量添加は、α−オレフィンのオリゴマーの如き副産物
の生成を更に減少させる。
有利である。このために能率的な撹拌機を使用するのが
賢明である。不活性ガス雰囲気中で、例えば窒素ガス下
で反応させるのも都合がよい。
行なわれる。α−オレフィン又はアルキル化により得ら
れた最終生成物の混合物が溶媒又は希釈剤として作用す
る。
パラメータに依存して変わることができるが、通常半時
間ないし15時間、例えば3ないし10時間である)、粗生
成物を含む相(上相)を二相反応混合物から分離し、特
定の蒸留方法によって後処理する。
物を除く(抽出)の好都合である。この抽出は、好まし
くは粗生成物相を水又は重炭酸ナトリウム溶液で1ない
し5回洗浄することにより達成される。特に好ましいの
は後者での抽出とそれに続く水での抽出である。合わせ
た洗浄抽出物は好ましくは未反応出発物質を回収するた
めにスルホン酸相に加えられる(後記参照)。
に、粗生成物相を脱色するのが賢明である。これは慣用
脱色剤、例えば活性炭又は好ましくはフラー土(fulle
r′s earth)を加えることにより行なうことができる。
蒸留により粗生成物相から残留水を除くこともまた有利
である。脱色剤を除くべく清浄濾過(clarifying filtr
ation)を行なった後、粗生成物の厳密な意味での後処
理を行なうことができる。この後処理は勿論、任意の抽
出、脱色及び脱水工程なしでも、即ち反応混合物から分
離された粗生成物を直接蒸留に付しても行なうことがで
きる。
カラム付き薄膜蒸発器、又は短径路蒸留装置(short pa
th distillation apparatus)で行なわれる。残留量の
出発α−オレフィン、反応中に副産物として生じるオレ
フィンのオリゴマー及び最後には残留量の2−(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールは
蒸留装置中で始めに分離される。残留液体生成物は得ら
れたままで使用できる。しかしながら、更に精製するた
めに、同じか又は既述したのと同種類の異なる蒸留装置
中で生成物を蒸留するのが好都合である。この方法によ
り非常に純粋な生成物が得られる。
ら未反応出発ベンゾトリアゾールを回収し、それをアル
キル化に再使用することは有利である。このために、粗
生成物相から分離したスルホン酸相(下相)中に存在す
る未反応2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾールの大部分を、管理した結晶化、好ま
しくは水での希釈により及び/又は、もし抽出したので
あれば粗生成物相の抽出から得られる洗浄抽出物で希釈
することにより沈殿させる。スルホン酸相を中和するこ
とによっても沈殿させることができ、また該相は希釈前
に中和することもできる。沈殿した出発ベンゾトリアゾ
ールは慣用法の濾過により単離し、中性となるまで洗浄
し、そして所望により又は必要に応じて乾燥し、続けて
次のアルキル化バッチのために再使用することができる
が、その場合乾燥が完全であることは必要ない。
に、結晶化により例えば好ましくは約0℃への冷却によ
っても沈殿させることのできる出発ベンゾトリアゾール
を含む。濾過、洗浄及び所望もしくは必要による乾燥後
に、その生成物を再びアルキル化することもできる。
示している第1図は本発明製法を更に詳しく説明するの
に役立つであろう。
スルホン酸が触媒として用いられた場合、反応混合物は
水で希釈される。その希釈された反応混合物中の水:ス
ルホン酸の比は広い範囲内で変化することができ、0.5:
1ないし1:10、例えば0.8:1ないし1:5の範囲内であり、
約1:1が好ましい。反応混合物を水で希釈した結果とし
て、ほとんど全残留量の2−(2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾールがスルホン酸相から
粗生成物相へと移る。相分離及び粗生成物相の後処理は
上記の如く行なわれる。次いで分離された水性スルホン
酸相は、例えば第一工程で大部分の水を除去し、第二工
程で希釈メタンスルホン酸(これは都合よくは再蒸留さ
れる)を分離し、そして第三工程で純粋なメタンスルホ
ン酸を蒸留することからなる3工程で蒸留することによ
り都合よく後処理される。後者の生成物は新たなアルキ
ル化バッチのために容易に再使用できる。この製法変更
は一方でスルホン酸相からの未反応出発ベンゾトリアゾ
ールの回収工程を省くことを可能にし、他方でスルホン
酸をほぼ完全に再生することを可能にする。この製法は
例えば第2図によって説明することができる。
ル)ベンゾトリアゾールは知られており、また紫外線吸
収剤として市販されている。
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾールの液体混合物に関する。
リアゾールの液体混合物は、多数の基材中に、それらを
光誘導劣化から保護するために混入することのできる有
用な光安定剤である。そのような潜在的な応用の例は米
国特許明細書第4587346及び4675352号中に見い出される
であろう。その液体混合物はラッカー系において、及び
とりわけ写真材料において特に有利に使用される。
物の混合物である。その生成物は主に次式 〔式中、nは8ないし14の整数を表わし、アルキル基は
少なくとも二つ、好ましくは少なくとも三つの異性基の
混合物である〕 で表わされるアルキル化生成物を含む。1種又は2種の
アルキル基がアルキル化により導入される。主成分は、
ただ一つの長鎖アルキル基であってそれが本来少なくと
も二つの異性体の混合物である基を有する。nは10ない
し14であるのが好ましく、12であるのが最も好ましい。
は二つ又はそれ以上の異性アルキル鎖のランダムな混合
物である。異性体混合物がα−オレフィンとして使用で
きるという事実は別として、アルキル鎖の異性化はいず
れにしてもアルキル化工程中で起こる。特に1−位又は
2−位を通じてα−オレフィンが結合する。前者の場合
ではα−位で枝分れしていないアルキル基が結果として
生じ、また後者の場合ではα−位で枝分れしたアルキル
基が結果として生じる。
に対してオルト−位)にあるのが好ましい。しかしなが
ら本発明の混合物は、式Iでカバーされない外の反応生
成物の取るに足らない量を含むこともできる。例えばベ
ンゾトリアゾール環のベンゼン核中にも痕跡量のアルキ
ル化、特にオレフィンの短鎖分裂生成物を生じるアルキ
ル化が起こり得る。このように該ベンゼン核は例えば炭
素原子数が8よりも少ないアルキル基を1個又はそれ以
上含むことができる。フェノール環はそのような短鎖ア
ルキル基で、殆んどとるに足りない程度に置換され得
る。他方、オレフィンのオリゴマー化が反応混合物中で
起こり得る。形成されたオリゴマー、特に二量体は同様
にフェノール環をアルキル化することになり、そのため
該環において炭素原子数14を越えるアルキル鎖、例えば
炭素原子数16ないし28のアルキル鎖により置換された化
合物もまた形成される。最終生成物はこのタイプの化合
物を様々な量で、例えば5%まで、そして個々の場合で
10%まで含んでいてよい。
オリゴマー化、特に二量体化する。そのオリゴマーは精
製蒸留の過程で実質的に除かれるが、生成物はまだその
ような二量体(オリゴマー)を例えば0.1ないし5%の
量で、極端な場合10%まで含むかもしれない。
正確な組成を決定するのは不可能である。
合物の基本的な製造方法は、米国特許明細書第4587346
及び4675352号に開示されている。そこに特に開示され
ている製法(これら二つの特許明細書の実施例1〜7参
照)は低収率しか与えず、また大量生産を達成するには
困難な溶媒抽出による後処理のために、実際問題として
非常に不満足なものである。これらの短所は特別の反応
パラメータ及び特別の後処理方法の本発明に従う組合せ
により克服できる。その上、その生成溶融物の蒸留にお
いて、式Iで表わされる生成物のオレフィンオリゴマー
の分離をスムースに行なうことができるけれども、他の
慣用蒸留装置による分離はこの結果へと導かないという
ことは驚ろくべくことと考えなければならない。
ろくべきことに公知製法で得られる生成物より多様な潜
在的応用にもっと適する生成物を提供する。
フィンの計量添加は、オレフィンのオリゴマー化を更に
抑制し、過剰オレフィンの低減を可能にする。変換が高
まり、出発物質の残留量が低くなる。未反応出発物質の
好ましい回収を考慮に入れると、理論値の100%に近い
収率が得られる。
が、上記と同様、部及び%は特記しない限り重量によ
る。
p)付き浸漬計量装置、窒素ガス導入口、及び水流ポン
プに接続した蒸留ヘッドを備えた1.5外被フラスコ(j
acketed flask)に、室温で2−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール225.2g(1モ
ル)とメタンスルホン酸96.1g(1モル)を入れ、そし
て窒素ガスでおおう。ゆっくり撹拌しながらその混合物
を175℃に加熱すると、約125℃で懸濁液は溶液となる。
該混合物の表面下に、十分に撹拌しながら、n−ドデカ
ン420.8g(2.5モル)を175℃で6時間にわたり一様に流
し込む。175℃で更に30分撹拌した後、アルキル掻が完
了する。未反応2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾールの残留量は薄層クロマトグラ
フィーにより、最初に使用した量の15〜20%に相当する
3〜5%であることがわかる。約95℃に冷却後、メタン
スルホン酸及び未反応出発ベンゾトリアゾールを含む下
相を分離する。上相(粗生成物相)を最初4%重炭酸ナ
トリウム100mlで、次いで水100mlで2度抽出する。その
抽出物を注意深く、分離したメタンスルホン酸相に加
え、それにより溶解していた2−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールを晶出させ、
過により単離し、中性となるまで洗浄し、そして乾燥す
ると出発物質25gが得られる(使用量を基にして、11.2
%に相当する)。
)10gを加えた後に、125℃/5mbarまでの蒸留により完
全に脱水し、そして100℃までの清浄過により脱色す
る。収量:淡黄色の透明粗生成物約570g。
定量でドデセンオリゴマーが2%より少なくそして2−
(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾールが0.2%より少なくなるほどに0.02m2薄膜蒸発器
上でジャケット温度240℃及び圧力1〜3mbarで蒸留す
る。最終的に残留物(水ダメ、約320g)を薄膜蒸発器上
でジャケット温度285℃及び圧力1〜3mbar(ヘッド温
度:約240℃)で蒸留すると、式I(nは12を表わす)
で表わされる化合物の所望混合物が、屈折率▲n20 D▼
=1.5677の淡黄色液体生成物の形態で得られる。
定着撹拌機(anchor agitator)を備えた350mlスルホン
化フラスコ中で0℃に冷却することにより更に16g(最
初の使用量に基づき、理論値の7%に相当)の2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ルを晶出させ、過により単離し、洗浄し乾燥する。そ
れゆえ回収した出発物質の全量は、最初に用いた量に基
づき理論値の約18%である。この出発物質は次のバッチ
のために、前もって乾燥することなく再使用することが
できる。
p)付き浸漬計量装置、窒素ガス導入口、及び水流ポン
プに接続した蒸留ヘッドを備えた1.5外被フラスコ(j
acketed flask)に、室温で2−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール225.2g(1モ
ル)とメタンスルホン酸96.1g(1モル)を入れ、そし
て窒素ガスでおおう。ゆっくり撹拌しながらその混合物
を175℃に加熱すると、約125℃で懸濁液は溶液となる。
該混合物の表面下に、十分に撹拌しながらn−ドデカン
420.8g(2.5モル)を175℃で8時間にわたり一様に流し
込む。175℃で更に30分撹拌した後、アルキル化が完了
する。未反応2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾールの最大残留量は薄層クロマトグ
ラフィーにより、最初に使用した量の2〜16%に相当す
る3%であることがわかる。約90℃に冷却した後、水96
mlを10分間にわたって加える。90℃で10分間撹拌した
後、メタンスルホン酸を含む下相を注意深く分離する
(後処理のため、下記参照)。上相(粗生成物相)を最
初4%重炭酸ナトリウム溶液で、次いで水100mlで2度
抽出する。抽出した粗生成物相を、フラー度(Prolith
Rapid)10gを加えた後に、120℃/5mbarまでの蒸留に
より完全に脱水し、そして120℃までの清浄過により
脱色する。収量:淡黄色の透明粗生成物約610g。
定量でドデセンオリゴマーが2%より少なくそして2−
(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾールが0.2%より少なくなるほどに0.02m2薄膜蒸発器
上でジャケット温度240℃及び圧力1〜3mbarで蒸留す
る。最終的に残留物(水ダメ、約347g)を薄膜蒸発器上
でジャケット温度285℃及び圧力1〜3mbar(ヘッド温
度:約240℃)で蒸留すると、式I(nは12を表わす)
で表わされる化合物の所望混合物326g(収率=理論値の
85%)が、 の淡黄色液体生成物の形態で得られる。
定着撹拌機(anchor agitator)を備えた350mlスルホン
化フラスコ中で0℃に冷却することにより更に27g(最
初の使用量に基づき、理論値の12%に相当)の2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ルを晶出させ、過により単離し、洗浄し乾燥する。そ
れゆえ回収した出発物質の全量は、最初に用いた量に基
づき理論値の約12%である。この出発物質は次のバッチ
のために、前もって乾燥することなく再使用することが
できる。
n)、凝縮器付き蒸留ヘッド、吸湿管アダプター(pig a
daptor)及び100ml丸底フラスコを備え、真空回転滑り
羽根ポンプ(vaccum rotary vane pump)に接続した250
ml洋ナシ形フラスコに、分離した水性メタンスルホン酸
相約185gを入れる。100mbarに減圧した後、約55℃の浴
温でフラスコの内容物を、実質的にもはや水が蒸留され
なくなるまで加熱し、そしてヘッド温度を下げる。この
ようにして、僅かに酸性(pH>3)の水約85mlを分離す
る。受容器を変えた後、真空度を約2mbarにし、メタン
スルホン酸7.5g(10〜20%)を蒸留する。該生成物は次
の蒸留で再使用できる。再び受容器を変えた後、メタン
スルホン酸約87gを、真空度2mbar、ヘッド温度125〜130
℃及び浴温155〜175℃下で蒸留する。このメタンスルホ
ン酸は外観(僅かに褐色)及び濃度(99%)の点で工業
製品に適合する。水含有量(0.5%)では市販製品のそ
れさえも下まなっている。収量はアルキル化に使用され
たメタンスルホン酸量の約90%である。
て同様な方法で、又は2段階蒸留装置中にて連続的に行
なうことができる。
態様を示す工程図である。
Claims (15)
- 【請求項1】酸触媒としてのスルホン酸の存在下、2−
(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾールを高められた温度で溶融状態の炭素原子数8ない
し14のα−オレフィンでアルキル化することによる、室
温で液体の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリ
アゾール混合物の製造方法であって、2−(2−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール1モル
当り0.5モルより少なくない酸触媒と1.5ないし3モルの
α−オレフィンを用い、165℃ないし190℃の温度範囲内
でアルキル化を行ない、スルホン酸相から粗生成相(上
相)を分離し、そして該粗生成物相を薄膜蒸発器、蒸留
カラム付き薄膜蒸発器又は短径路蒸留装置で蒸留処理す
ることからなる方法。 - 【請求項2】触媒がメタンスルホン酸である請求項1記
載の方法。 - 【請求項3】アルキル化が170ないし180℃の温度範囲内
で行なわれる請求項1記載の方法。 - 【請求項4】2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール1モル当り0.8モルより少なく
ないスルホン酸が使用される請求項1又は請求項2いず
れか記載の方法。 - 【請求項5】2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンドトリアゾール1モル当り2.2ないし2.7モルの
α−オレフィンが使用される請求項1記載の方法。 - 【請求項6】1−ドデセンでアルキル化が行なわれる請
求項1ないし5のいずれか記載の方法。 - 【請求項7】α−オレフィンが計量装置によって反応混
合物に、好ましくは反応混合物の表面の下に、連続的に
加えられる請求項1記載の方法。 - 【請求項8】反応混合物が相分離の前に水で希釈される
請求項1記載の方法。 - 【請求項9】粗生成物相が蒸留前に洗浄(抽出)され、
脱色され、そして蒸留によって実質的に無水にされる請
求項1ないし8のいずれか記載の方法。 - 【請求項10】厳密な意味での蒸留が、初めに未反応出
発物質とα−オレフィンのオリゴマーを分離すること、
そして所望により続けて本明細書に記載の装置中で蒸留
することにより生成物それ自身を精製することからなる
請求項1又は請求項9のいずれか記載と方法。 - 【請求項11】相分離前に反応混合物が水で希釈されて
いない場合、未反応ベンゾトリアゾールが、分離したス
ルホン酸相から回収され、アルキル化工程に再利用され
る請求項1ないし7のいずれか記載の方法。 - 【請求項12】2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾールを、管理した結晶化により、
好ましくは水での希釈及び/又は粗生成物相の抽出液か
ら得た洗浄抽出物の添加により、スルホン酸相中に沈殿
させる請求項11記載の方法。 - 【請求項13】粗生成物相から蒸留した混合物を結晶化
することにより2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾールを沈殿させる請求項1,9又は1
0のいずれか記載の方法。 - 【請求項14】蒸留により、水性スルホン酸相から粗生
成物相を分離した後に、スルホン酸を回収する請求項8
記載の方法。 - 【請求項15】2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾ
トリアゾールの液体混合物の大部分が次式 〔式中、nは8ないし14の整数を表わし、アルキル基は
少なくとも二つの異性基の混合物である〕で表わされる
化合物からなる請求項1ないし14のいずれか記載の方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CH503487 | 1987-12-23 | ||
CH5034/87-8 | 1987-12-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01203371A JPH01203371A (ja) | 1989-08-16 |
JP2791482B2 true JP2791482B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=4286820
Family Applications (1)
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