JP2789259B2 - 酸素上吹きを行う窯炉又は容器による二次精錬処理操業方法 - Google Patents

酸素上吹きを行う窯炉又は容器による二次精錬処理操業方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶融金属に酸素の吹き付けを行う窯炉又は容
器による二次精錬処理操業方法に関するものである。
(従来技術) 近年、酸素上吹きは転炉等の窯炉で鋼精錬を行なう場
合の他、脱炭あるいは温度補償等の目的でDH、RHなどの
真空槽(容器)中で溶鋼の処理を行なう場合にも多く見
られるようになった。しかし、酸素を溶鋼に吹き付ける
と、その際にさまざまの反応が起こり、耐火壁の内張り
耐火物が著しく損耗する。例えば真空槽(容器)の内張
り耐火物としては、真空安定性に優れ、かつ高耐食性の
マグクロ煉瓦が広く使用されているが、酸素を上吹きす
る操業が導入されて以来、耐火物の損耗が顕著となり、
主に材質面からの改善、すなわち材質の高純度化、クロ
ム鉱/マグネシア比の検討、セミリボンド煉瓦の適用な
どが行われている。しかし、根本的な解決には至ってい
ない。
一方、酸素吹き付けに伴う耐火壁の内張り耐火物の損
傷は、送酸量、火点即ち、溶鋼浴面と上吹き酸素が接触
面の大きさ、この火点と炉壁との距離などにも大きく影
響されているものと考えられるが、従来はこの酸素を上
吹きする転炉精錬、真空槽、取鍋等による溶鋼処理にお
いては十分な検討を加えることなく、ランスあるいは羽
口を設けここから酸素を溶鋼に吹き付けていた。
(発明が解決しようとする課題) 以上のように、従来は耐火壁の内張り耐火物の損耗を
軽減するための酸素を上吹きする窯炉、容器の操業条件
について十分な検討が行なわれていないのが現状であ
る。本発明は窯炉の操業条件と炉壁耐火物損耗の関係を
定量的に解析、評価し、この結果に基づいて炉壁耐火物
の損耗を軽減する窯炉、容器の操業条件を提供するもの
である。
(課題を解決するための手段) 本発明は、窯炉、容器に溶融金属を収容し、この溶融
金属浴面にランスから酸素を上吹きする二次精錬処理操
業において、溶融金属浴面と上吹き酸素が接触する火点
の半径が窯炉、容器の耐火壁面とこの火点中心との距離
よりも小さく、かつ、「{(送酸量(m3/h)×火点半径
(m)}/火点面積(m2)」を「2500×耐火壁面と火点
中心の距離(m)」よりも小さくなるように送酸量、ラ
ンスの位置、ランスの内径、窯炉、容器の耐火壁面の内
径を調製して該耐火壁の損耗を抑制することを特徴とす
る酸素上吹きを行う窯炉又は容器による二次精錬処理操
業方法である。
本発明者等は、操業条件と耐火壁の内張り耐火物の損
耗の関係を定量的に解析、評価し、これを窯炉あるいは
設備の設計と操業に結び付けることで、耐火物の損耗を
抑制できることを知見し、種々の実験を重ね耐火壁の内
張り耐火物の損耗を最小限に留めることができる操業方
法を発明するに至った。
第1図、第2図によって本発明の操業方法を説明す
る。
第1図(イ)、(ロ)は本発明操業方法を実施するた
めの実施設備を示し、(イ)は縦断面説明図、(ロ)は
平面説明図である。図において、1は誘導炉、2は溶
鋼、3は円筒耐火物(試料)で、4はランスである。本
発明者等は、まず誘導炉を用いてシミュレーション実験
を行い、操業条件と炉壁耐火物3の損耗の関係を調査し
た。実験の方法について以下に述べる。誘導炉1で鋼2
を溶解し、ここに円筒形に組み合わせた煉瓦による円筒
耐火物3(試料)の下端を浸漬し、この円筒耐火物の上
部の開口部から円筒内部の溶鋼表面にアルミナ管4(ラ
ンス)を用いて酸素を吹き付けた。ここで酸素が溶鋼表
面と接触する面を火点といい、その火点中心をFpとす
る。火点面は火点の中心Fpとし火点半径Rとして画かれ
た火点面積Sを云う。円筒耐火物の内径D、ランス先端
と湯面(平面として)の距離b(ランスギャップ)、ラ
ンスの位置、送酸量(酸素吸込量)などを様々に変化さ
せて、これらと、円筒耐火物の損耗量との関係を調査し
た。ただし、酸素は耐火物内壁面に直接吹き付けないよ
うに、各因子を調節して実験した。なお、実験時の溶鋼
の温度は1650℃であった。
これらの実験の結果、以下のことが判明した。すなわ
ち、第一点としては、耐火物の損耗量は湯面付近で最大
となる。また第二点としては、この最大損耗部分の損耗
速度は単位火点面積当たりの送酸量すなわち送酸密度
と、火点半径Rと炉壁と火点の距離の比の積に比例す
る。つまり、損耗速度は(送酸量/火点面積)×(火点
半径/耐火壁面と火点中心の距離)と直線的比例関係に
ある(第2図)。ここで各因子を以下のように定義す
る。
送酸量(Nm3/h) =V 火点面積(m2) =S 火点半径(m) =R 耐火壁面と火点中心の距離(m) =D (V/S)×(R/D) =X 耐火物損耗速度(mm/h) =Y 回帰式は Y=−13.2+0.0094×X ……(1) で表すことができる。この関係は火点中心から見た全て
の水平方向について成立する。すなわち、ランスを鉛直
に保ち、かつ偏心させた場合には、送酸量、火点半径、
火点面積は全水平方向で同じであるが、各方向ごとに炉
壁と火点中心の距離は異なっている。このような場合、
(1)式を用いて各方向の炉壁耐火物の損耗速度を算出
することができる。一方第三点として、上述のXが2500
Nm3/h/m2以下の場合、損耗速度はXとの直線関係を下に
外れる傾向があることが第2図からわかる。
ところで、実際の窯炉あるいは設備の場合、耐火物炉
壁の寿命を決定する最大損耗部位の1チャージあたりの
許容損耗量は最大でも5mm程度、また1チャージあたり
の酸素吹き付け時間は最大でも30分程度と見積られるの
で、許容損耗速度は10mm/h程度と考えられる。第1図に
よれば損耗速度10mm/hとなるXは約2500Nm3/h/m2であ
る。また、これは損耗速度がXとの直線関係から下に外
れ始める値でもある。
以上の関係を操業に応用するためには、関係式の若干
の変形を要する。
X=(V/S)×(R/D) ……(2) で表わされるが、ここで、炉壁耐火物の損耗を抑える
ために必要な条件は X<2500 ……(3) であるから、(3)式に(2)式を代入して (V/S)×(R/D)<2500 (V/R)×(S/D)<2500 ∴(V×R)/S<2500×D ……(4) ただし、炉壁耐火物に直接酸素を吹き付けないように
しているので、 D>R ……(5) が前提条件である。
つまり、火点半径が炉壁と火点中心の距離よりも小さ
い場合には、(送酸量(Nm3/h)×火点半径(m))/
火点面積(m2)が、2500×炉壁と火点中心の距離(m)
よりも小さくなるようにすれば、炉壁耐火物の損耗を低
く抑えることができる。
ところで、実際には送酸量は操業中に変化する場合が
ある。(1)式を基に、その時々の耐火物損耗速度が求
まるので、これを時間で積分すれば、耐火物の総損耗量
が得られる。このような複雑な計算を行わないで損耗量
を求めるには、平均送酸量を使用して計算し、これに時
間を乗じれば近似的に求めることができる。
一方、ランスが偏心している場合、容器が真円でない
場合、あるいは傾斜配置されている場合等は、火点中心
からみた各方向に関して計算を行う。最もXの大きくな
る方向の炉壁耐火物が最も損耗し、炉壁耐火物の寿命を
決定するのであるから、この方向の炉壁と火点の中心の
距離をDとして(4)式に基づいてV、R、Sを調節し
ながら操業すればよい。
又、ランスが傾斜配置されている場合は酸素の流れの
水平成分が一方向に大きくなるので、若干の補正を加え
ることを考慮する。
これらの知見を基に操業条件を制御することにより、
実施例に示すように炉壁耐火物の損耗を抑制することが
できる。
〔実施例〕
酸素を上吹きする転炉の操業に、本発明による操業方
法を適用した。
転炉の仕様と吹酸時間を第1表に示す。
この転炉において、送酸量とランスの位置を変化させ
て操業し、炉壁耐火物損耗速度を調査した。その結果を
第2表に示す。
なお、この場合にはランスは炉内中心に設置されて良
いるため、炉壁と火点中心からの距離は全水平方向で一
定であり、損耗速度も一定と考えられる。また、ここで
は酸素は12゜で拡散するものとしてランスギャップから
火点半径を算出した。すなわち、 火点半径=ランスギャップ×tan12゜ 炉壁の損耗に関しては、炉壁の寿命を従来の場合を10
0として指数化して表示した。この値が大きいほど炉寿
命が長い。
従来は送酸能力上限の2700Nm3/hで送酸し、ランスギ
ャップを1.5mとしていた。本発明による方法ではランス
ギャップを2mとする方法と送酸量を2000Nm3/hとする方
法を採用した。従来法では(V×R)/Sが2500×Dを上
回っているのに対して、本発明によるものでは下回って
いる。
この精錬設備では吹酸による脱炭と、スラグ精錬を同
一チャージ内で行っている。従って、炉壁の寿命は必ず
しも吹酸による損耗によってのみ決定されているわけで
はない。しかし、従来法と比較して、本発明による操業
方法では炉壁寿命が60〜70%向上している。
なお、上述の例では送酸量を2700Nm3/hと2000Nm3/h 2
例としたが、精錬操業に合わせて送酸量等を増減するよ
うにしても良いし、又、他の因子を調節することによっ
ても本発明の目的が達成されることは勿論である。又、
耐火物としてはマグクロ質煉瓦(ダイレクトボンド)に
特定されるものではなく、他の耐火物にも同様にして適
用できる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明による操作方法によって、送酸
量、火点半径、火点面積を適切に調整することで、炉壁
耐火物の損耗を効果的に抑制することができ、耐火物原
単位、保守費用、設備稼働率を引き上げることができ
た。よって、本発明は非常に効果的であると結論でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実験装置の説明図で(イ)は縦断面、
(ロ)は平面図である。 第2図は(送酸速度(Nm3/h)/火点面積(m2))×
(火点半径(m)/耐火壁面と火点中心距離(m))と
炉壁耐火物損耗速度(mm/h)の関係を示す図である。 1:誘導炉、D:耐火壁面と火点中心の距離 2:溶鋼、b:ランスギャップ 3:円筒耐火物(試料)、R:火点半径 4:ランス、S:火点面積(πR2) Fp:火点
フロントページの続き (72)発明者 島尾 輝男 福岡県北九州市戸畑区大字中原46―59 新日本製鐵株式会社機械・プラント事業 部内 (56)参考文献 特開 平2−43311(JP,A) 特開 昭57−192211(JP,A) 特公 昭55−34208(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 7/00 - 7/10 C21C 5/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窯炉、容器に溶融金属を収容し、この溶融
    金属浴面にランスから酸素を上吹きする二次精錬処理操
    業において、溶融金属浴面と上吹き酸素が接触する火点
    の半径が窯炉、容器の耐火壁面とこの火点中心との距離
    よりも小さく、かつ、「{(送酸量(m3/h)×火点半径
    (m)}/火点面積(m2)」を「2500×耐火壁面と火点
    中心の距離(m)」よりも小さくなるように送酸量、ラ
    ンスの位置、ランスの内径、窯炉、容器の耐火壁面の内
    径を調製して該耐火壁の損耗を抑制することを特徴とす
    る酸素上吹きを行う窯炉又は容器による二次精錬処理操
    業方法。
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