JP2789135B2 - メタクロレインの製造方法 - Google Patents

メタクロレインの製造方法

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JP2789135B2
JP2789135B2 JP8501952A JP50195295A JP2789135B2 JP 2789135 B2 JP2789135 B2 JP 2789135B2 JP 8501952 A JP8501952 A JP 8501952A JP 50195295 A JP50195295 A JP 50195295A JP 2789135 B2 JP2789135 B2 JP 2789135B2
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catalyst composition
methacrolein
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formula
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修 永野
徹 渡部
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、メタクロレインの製造方法に関する。更に
詳細には、本発明は、イソブチレン及びtert−ブチルア
ルコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種を、酸
化物触媒組成物存在下に、分子状酸素含有ガスを用いて
気相接触酸化してメタクロレインを製造する方法におい
て、該酸化物触媒組成物として、特定の比較的簡単な組
成を持っていてその調製が簡単であり、そして、特にそ
の組成に含まれるBi、Ce、Fe、Kのそれぞれの含有量及
び相対量比が特定の範囲に制御されていて、従来、高い
触媒性能を発揮させるために必要であった環境問題上好
ましくない元素や毒性元素を含まず、更に、均一な触媒
の調製上不利となる溶解度の低いタングステン酸塩、ア
ンチモン化合物あるいはニオブ化合物を原料に用いるこ
とを必要とせず、それでいて、熱安定性及び耐還元性に
優れていて触媒寿命が長く、またメタクロレイン選択率
にも優れた触媒組成物を用いることを特徴とするメタク
ロレインの製造方法に関する。
従来技術 イソブチレン及びtert−ブチルアルコールからなる群
より選ばれる少なくとも1種を気相接触酸化反応して、
メタクロレインを製造する際に用いられる触媒に関して
は数多くの提案がなされている。これらは主として触媒
を構成する成分およびその量比の選択にかかわるもので
ある。例えば、Ceを触媒構成成分として含有させること
により、主にメタクロレインの収率を改善させる技術が
知られているが、工業的実施において重要であるその他
の要件、すなわち触媒の長寿命性、触媒調製時の簡便性
や安全性、さらには環境問題等の面では従来の触媒は未
だ充分とは言えず、その改良が望まれていた。
Ceを含む触媒に関して実施例を記載した文献として
は、例えば、DE特許第2035517号公報(日本国特公昭43
−13987号公報に対応)、日本国特開昭60−161932号公
報、日本国特開昭60−163830号公報、日本国特開昭63−
107745号公報、日本国特開昭63−122641号公報、EP特許
第0 267 556号公報(日本国特開昭63−122642号公報
に対応)、日本国特開平2−227140号公報、EP特許第0
420 048号公報(日本国特開平3−109943号公報に対
応)、EP特許第0 523 727号公報(日本国特開平5−
23596号公報に対応)、日本国特開平6−192144号公
報、日本国特開昭52−111505号公報、EP特許第0 102
641号公報(日本国特公昭62−36740号公報に対応)、
US特許第4,537,874号公報(日本国特公平2−32017号公
報に対応)、EP特許第0 279 374号公報(日本国特開
昭63−315147号公報に対応)、US特許第5,276,178号公
報(日本国特開平3−176440号公報、日本国特開平3−
200733号公報、日本国特開平3−215441号公報及び日本
国特開平3−294238号公報に対応)、日本国特公昭53−
23808号公報(US特許第3,936,505号公報及びUS特許第4,
025,565号に対応)、日本国特公昭55−44730号公報等が
あげられる。しかし、いずれの文献の実施例において
も、毒性問題、環境問題あるいは触媒調製の容易性や金
属成分の回収の面で問題となり得るTl、Te、Zn、Cr、T
h、U、W、Sb、NbのいずれかがCeと同時に使用されて
いる。そのため、これらの従来技術は、最近の厳しい環
境問題、また触媒製造コスト削減の観点、あるいは触媒
構成元素のリサイクル使用の容易さの観点からは、未だ
工業的実施例に充分とは言えない。例えば、W、Sb、Nb
等の化合物は溶解度が低いため、触媒組成物調製時に多
量の水を使用したり、原料化合物を微粉砕して使用する
ことが必要となる。多量の水の使用は、触媒原料液の乾
燥操作時にエネルギーを多く必要とし、原料化合物を微
粉砕して使用しても、触媒性能の不均一化いは避けられ
ず、触媒寿命が短くなる不利益が生じる。また、触媒原
料液の噴霧乾燥に於いて、原料液の濃度が低い場合、所
望の大きさの疑似球形粒子が得られず、打錠形成時に不
利となる。
また、単に反応成績の面から好ましい触媒を得たとし
ても、触媒の構成成分数が多ければ触媒調製工程が煩雑
になる。更に、触媒製造時に生じる廃液や、使用済み触
媒からの金属成分の回収操作時に発生する廃液の処理を
考慮すると、構成成分数が多かったり、環境汚染問題に
大いに関わってくる金属や、酸・塩基に対して難溶性の
化合物を造る金属を含んだ触媒は、結局コスト高となっ
てしまう。
また、日本国特公昭55−45256号公報、日本国特開昭6
0−84243号公報、日本国特公昭59−45415号公報、(上
記3件の特許文献は、何れもUS特許第4,155,938号公報
及びUS特許第4,186,152号公報に対応)日本国特開昭52
−111506号公報、US特許第4,778,930号公報(日本国特
開昭51−34107号公報に対応)、英国特許第1523772号公
報(日本国特公昭60−36812号公報に対応)、US特許第
4,162,234号公報(日本国特開昭61−18435号公報に対
応)等では、Ceを含む触媒においてFeの含有量が多すぎ
たり、Niを含有させているため、工業的に充分なメタク
ロレイン選択率が得られていない。
一方、触媒性能を高める方法として希土類元素を用い
る従来の方法では、例えばUS特許第5,138,100号公報
(日本国特開平4−41454号公報に対応)には、別々に
調製された2種類の特定の組成物を機械的に混合した
後、焼成して得られる触媒が、活性やメタクロレイン選
択性に優れることが記載されている。しかし、上記のUS
特許第5,138,100号公報においては、2種類の組成物の
別々の調製が必要であるため触媒調製工程が煩雑であ
り、工業的規模で触媒を調製する際には機械的混合操作
に於ける不均一混合の問題が生じやすく、この不均一混
合性が触媒性能の不均一性を生じさせ、触媒寿命を縮め
るという問題がある。
また、メタクロレイン合成反応は多量の発熱を伴う酸
化反応であるため、触媒床での蓄熱が反応成績を低下さ
せるのみならず、熱負荷によって触媒の劣化が起こりや
すいことが、工業的規模での実施に際して大きな問題と
なっている。触媒の熱負荷を低減させる対策として、EP
特許第0 102 641号公報(日本国特公昭62−36740号
公報に対応)には、触媒形状をリング状にし蓄熱現象を
緩和させることが提案されている。また、US特許第5,27
6,178号公報(日本国特開平3−176440号公報及び日本
国特開平3−200733号公報に対応)には、触媒床を分割
して複数個の反応帯を設け、この複数個の反応帯に活性
の異なる触媒を充填して蓄熱が生じにくい温度分布に調
節することが提案されている。また、EP特許第0 460
932号公報(日本国特開平4−41453号公報に対応)に
は、触媒中にシリカを5〜15重量%含ませることによっ
て触媒の安定性を改善することが提案されている。上記
のように、触媒をリング状にした場合には、触媒の物理
的強度を弱めるという問題があり、また触媒床を分割す
る触媒の充填方法においては、複数種の触媒の調製が必
要であるという問題がある。さらに、触媒へのシリカの
添加は目的メタクロレインへの選択率を低下させるなど
の問題がある。そのため、触媒を構成する酸化物組成物
自体の熱安定性の改良が触媒寿命の観点から望まれてい
る。
また、上記酸化反応においては、触媒上で常に酸化反
応と還元反応が繰り返されており、この酸化還元反応の
バランスによって触媒機能が維持されている。しかし、
原料に対する酸素量が何らかの原因で、例えば操作ミス
や局部的暴走反応によって、著しく低下する場合、触媒
は還元され、触媒を構成する化学種の結晶相が変化し、
触媒劣化が促進されてしまう。EP特許第0 169 449号
公報(日本国特開昭61−33234号公報に対応)には劣化
触媒を酸化することで触媒機能を回復させる手段が提案
されているが、さらなる耐還元性の強い触媒の開発が触
媒寿命の観点から望まれていた。
発明の概要 本発明者らは、上記のような状況下にあって、メタク
ロレイン選択率が高いのみならず耐熱性及び耐還元性に
も優れていて触媒寿命が長く、触媒組成物の調製時の不
均一組成の原因となる溶解度の低いW、Sb、Nbの化合物
を原料に用いることを必要とせず、できるだけ単純な触
媒組成であって調製法も簡便である触媒組成物であり、
しかも触媒調製時や触媒成分の回収操作時に環境問題を
生じさせないため、Cu、Zn、Mn、Cr、Cd、Pb、As、Hg、
Tl、Te、Se、Th、U、F、W、Sb、Nbを含まない触媒組
成物を開発すべく鋭意研究を行った。即ち、イソブチレ
ン及びtert−ブチルアルコールよりなる群から選ばれる
少なくとも1種を、酸化物触媒組成物の存在下に、分子
状酸素含有ガスを用いて気相接触酸化してメタクロレイ
ンを製造する方法において、用いる酸化物触媒組成物に
関し、触媒組成物を構成する元素としてMo、Bi、Ce、F
e、Co、Mg、K、Rb、Csを選定し、鋭意検討を行った。
その結果、驚くべきことに、上記の触媒組成物を構成す
る各元素の原子比及び上記各元素のうちBi、Ce、K、Fe
の相対量を適切な範囲に設定することにより、従来、高
い触媒性能を発揮させるために必要であった環境問題上
好ましくない元素や毒性元素を含まず、更に、均一な触
媒の調製上不利となる溶解度の低いタングステン酸塩、
アンチモン化合物あるいはニオブ化合物を原料に用いる
ことを必要とせず、それでいて、熱安定性及び耐還元性
に優れていて触媒寿命が長く、またメタクロレイン選択
率にも優れた触媒組成物が得られることを見いだした。
本発明は、この知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明の目的は、イソブチレン及びtert−ブチ
ルアルコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種
を、酸化物触媒組成物の存在下に、分子状酸素含有ガス
を用いて気相接触酸化し、メタクロレインを製造する方
法において、該酸化物触媒組成物として、比較的簡単な
組成を持っていてその調製が簡単であり、しかも、環境
問題面はもちろんのこと、その触媒組成物を用いるメタ
クロレイン製造の工業的規模の実施において、耐熱性及
び耐還元性に優れていて触媒寿命が長く、メタクロレイ
ン収率に優れた触媒組成物を用いることを特徴とするメ
タクロレインの製造方法を提供することにある。
発明の詳細な説明 本発明によれば、イソブチレン及びtert−ブチルアル
コールよりなる群から選ばれる少なくとも1種を分子状
酸素含有ガスを用いて気相接触酸化してメタクロレイン
を製造する方法において、下記の式(I)で表される酸
化物触媒組成物を用いることを特徴とするメタクロレイ
ンの製造方法が提供される。
Mo12BiaCebKcFedAeBfOg (I) (式中、 Aはコバルト単独、またはコバルトとマグネシウムの
混合物であって、該混合物中のマグネシウムのコバルト
に対する原子比率が0.7以下であり、 Bはルビジウム、セシウムまたはそれらの混合物であ
り、 a、b、c、d、e、f及びgは、それぞれ、モリブ
デン12原子に対するビスマス、セリウム、カリウム、
鉄、A、B及び酸素の原子比率を表し、 0<a≦8、 0<b≦8、 0<c≦1.2、 0<d≦2.5、 1.0≦e≦12、 0<f≦2.0、 gは存在する他の元素の原子価条件を満足させるのに
必要な酸素の原子数であり、 a、b、c及びdは以下の式 0.05≦b/(a+b+c)≦0.7、 0<c/(a+b+c)≦0.4、 0<d/(a+b+d)≦0.9、 の条件を満足する。) ビスマス(Bi)は、メタクロレインを合成する上で必
須元素であり、本発明の触媒組成物に目的とする機能を
発現させるためには、モリブデン(Mo)12原子に対する
Biの原子比率(a)が、0<a≦8の条件を満足する必
要がある。
セリウム(Ce)は触媒に耐熱性、耐還元性を持たせる
上で必須元素であり、本発明の触媒組成物にその機能を
発現させるためには、Mo12原子に対するCeの原子比率
(b)が、0<b≦8の条件を満足する必要がある。
カリウム(K)はCeの添加効果をさらに高める上で必
須であり、また、メタクロレインの選択率を改善する上
でも重要な元素であり、Mo12原子に対するKの原子比率
(c)が、0<c≦1.2の条件を満足する必要がある。
K量が多く、c>1.2になると、K以外の元素量を調節
したり焼成温度を調節しても充分な所望の触媒活性を発
現できなくなる。
鉄(Fe)は、Biと同様に工業的にメタクロレインを合
成する上で必須元素であるが、Fe含量が多くなるとCOや
CO2等の副生物が増加する傾向が現れ、メタクロレイン
選択率が低下してしまう。Mo12原子に対するFeの原子比
率(d)が0<d≦2.5の条件を満足する必要がある。
さらに、Feについては、FeとBi、Ceと相対量が重要で
あり、a、b、dが、式0<d/(a+b+d)≦0.9で
表わされる条件を満足することが必要であり、更に式0.
1≦d/(a+b+d)≦0.5で表わされる条件を満足する
ことが良い触媒性能を出す上で好ましい。特に、Mo12原
子に対し、Feが0<d≦2.5及び0<d/(a+b+d)
≦0.9の2つの条件を満足することが、メタクロレイン
に対する高い選択率を発揮するために必要である。
さらに、Ceを添加することにより、高選択率を維持
し、触媒の耐熱性、耐還元性を著しく改善するために
は、Bi、Ce及びKの相対量が特定の範囲にあることが必
要である。即ち、式(I)で表わされる触媒組成物にお
いて、a、b、cが、式0.05≦b/(a+b+c)≦0.7
で表わされる条件を満足することが必要であり、さら
に、式0.1≦b/(a+b+c)≦0.5で表わされる条件を
満足することが好ましい。
また、Ceの添加効果を相乗効果的に高めるために必須
であるKのBi、Ceとの相対量に関しては、a、b、c
が、式0<c/(a+b+c)≦0.4で表わされる条件を
満足することが必要であり、さらに式0.02≦c/(a+b
+c)≦0.2で表わされる条件を満足することが好まし
い。
Bi、CeおよびKの量関係が上記の条件を満たすことに
よって、本発明で望まれる効果が得られる理由は明らか
ではないが、Bi、CeおよびKのモリブデン酸化合物が、
特定な原子比領域において、互いに固溶化し合い、本発
明において望まれる有利な特性を発揮しているものと考
えられる。
式(I)で表わされる触媒組成物において、メタクロ
レイン選択率を低下させることなく触媒活性を高める上
で、式(I)におけるAとして、Coの存在が不可欠であ
る。Mo12原子に対するCoの原子比率(e)が1.0≦e≦1
2の条件を満足する必要がある。
マグネシウム(Mg)は上記式(I)のAにおいて、Co
の一部を代替する元素として使用できる元素の一つであ
るが、Coを含まずMgのみでは触媒活性を充分に高めるこ
とができない。Mg原料はCo原料に比べて安価であり、触
媒製造コストの面からCoの一部をMgに代替できること
は、工業的に意義が大きい。式(I)のAとして、Mgと
Coの混合物を使用する場合、CoとMgの混合物(A)の
中、MgのCoに対する原子比率が0.7以下であることが必
要であり、Mo12原子に対するAの原子比率(e)が、Co
を単独で用いた場合と同じく、1.0≦e≦12の条件を満
足する必要がある。
メタクロレインの選択率をより高めるためには、上記
式(I)におけるBとして、触媒組成物中にルビジウム
(Rb)、セシウム(Cs)又はそれ等の混合物を添加する
ことが必須である。Mo12原子に対するBの原子比率
(f)が、0<f≦2.0の条件を満足する必要があり、
また、0.1≦f≦1.0の条件を満足することが好ましい。
f>2.0になると、Rb、Cs以外の元素量を調節したり焼
成温度を調節しても充分な触媒活性を発現できなくな
る。
一方、本発明においては、Coの部分的代替元素とし
て、Coと同族元素であるニッケル(Ni)を使用すること
もできるが、NiはCOやCO2の副生物を増加させるため、N
iを添加することは好ましくない。不純物としてNiを含
む原料を使用せざるを得ない場合は、触媒組成物中にお
いて、Mo12原子に対するNiの原子比が1を超えないよう
注意する必要がある。
本発明の触媒組成物は、公知の方法、例えば原料スラ
リーを調製する第1の工程、該原料スラリーを噴霧乾燥
する第2の工程、および第2の工程で得られた乾燥粒子
を焼成する第3の工程を包含する方法によって得ること
ができる。
次に、本発明の触媒組成物の第1〜第3工程よりなる
製造方法の好ましい態様について説明する。
第1の工程では、触媒原料を調製して原料スラリーを
得るが、モリブデン、ビスマス、セリウム、カリウム、
鉄、コバルト、マグネシウム、ルビジウム及びセシウム
の各元素の元素源としては、水または硝酸に可溶なアン
モニウム塩、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、有機酸塩などを
挙げることができる。特にモリブデン源としてはアンモ
ニウム塩が、ビスマス、セリウム、カリウム、鉄、コバ
ルト、マグネシウム、ルビジウム及びセシウムの各元素
の元素源としてはそれぞれの硝酸塩が好ましい。
例えば、原料スラリーはモリブデン酸アンモニウムを
温水に溶解させた溶液と、他の元素を硝酸塩として水ま
たは硝酸水溶液に溶解させた溶液を混合して調製するこ
とができる。
第2の工程では、上記の第1工程で得られた該原料ス
ラリーを噴霧乾燥して疑似球形の粒子状触媒前駆体を得
る。原料スラリーの噴霧化は、通常工業的に実施される
遠心方式、二流体ノズル方式及び高圧ノズル方式等の方
法によって行うことができ、乾燥熱源としては、スチー
ムまたは電気ヒーター等によって加熱された空気を用い
ることが好ましい。この際、噴霧乾燥装置の乾燥機入り
口の温度は150〜400℃の範囲にすることが望ましい。該
乾燥粒子状触媒前駆体を原料とすることによって、押出
成形触媒、より好ましくはバラツキの少ない打錠成型触
媒の作製が可能となる。
第3の工程では、第2の工程で得られた乾燥粒子状触
媒前駆体を焼成することで所望の酸化物触媒組成物を得
る。乾燥粒子状触媒前駆体の焼成は、180〜400℃の温度
範囲で1〜24時間程度前焼成を行い、必要に応じて適切
な形状に打錠成形し、その後350〜600℃の温度範囲で1
〜24時間行う。焼成は回転炉、トンネル炉、マッフル炉
等の焼成炉を用いて行うことができる。
また、本発明の酸化物触媒組成物は多孔質であり、孔
径が1μm以下の細孔の孔容積の合計が、該酸化物触媒
組成物の総細孔容積の95%以上であることが望ましい。
上記のような特定の細孔径分布によって、触媒組成物自
体に物理的強度を持たせると共に、触媒組成物内への分
子拡散速度を細孔径によって制御し、不慮の暴走的温度
上昇時に、触媒組成物内の反応を過度に促進させない様
にすることができる。
選択率を改善させる観点からは、触媒組成物中に、シ
リカは含ませないか、あるいはできるだけ少量含有させ
ることが望ましい。しかし、触媒組成物の表面積を増大
させ、活性を高める目的でシリカを使用する場合は、そ
の原料としてシリカゾル、シリカゲル、または珪酸カ
リ、珪酸ナトリウム等の珪酸塩等を使用することができ
る。この場合、Mo12原子基準に対してSi成分を3原子以
下、好ましくは1原子以下、更に好ましくは0.1原子以
下にすることが望ましい。
本発明の方法において、気相接触酸化反応は、イソブ
チレン、tert−ブチルアルコールまたは両者の混合ガス
1〜10容量%と、分子状酸素含有ガスと希釈ガスの混合
ガス90〜99容量%からなる原料ガスを固定床反応器内で
上記の酸化物触媒組成物よりなる、好ましくは打錠成型
触媒床に250〜450℃の温度範囲および常圧〜5気圧の圧
力下、空間速度400〜4000/hr[Normal temperature and
Pressure(NTP)条件下]で導入させることで行うこと
ができる。
上記分子状酸素含有ガスの例としては、純酸素ガス、
及び空気等の酸素を含むガスが挙げられる。また、上記
希釈ガスの例としては、窒素、二酸化炭素、水蒸気及び
これらの混合ガス等が挙げられる。
上記の混合ガスにおける、分子状酸素含有ガスと希釈
ガスの混合比に関しては、体積比で0.04<分子状酸素/
(分子状酸素含有ガス+希釈ガス)<0.3の条件を満足
することが好ましい。さらに、原料ガスにおける分子状
酸素の濃度は4〜20容量%であることが好ましい。
原料ガス中の水蒸気は、触媒へのコーキングを防ぐ点
では必要であるが、メタクリル酸や酢酸等のカルボン酸
の副生を抑制するために、できるだけ希釈ガス中の水蒸
気濃度を下げることが好ましい。原料ガス中において水
蒸気は、通常0容量%を超えて30容量%以内の範囲で使
用することが好ましい。
発明を実施するための最良の形態 次に実施例および比較例によって本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
尚、触媒組成物における酸素原子の数は、他の元素の
原子価条件により決定されるものであり、実施例及び比
較例においては、触媒組成物の組成を表わす式中、酸素
原子は省略する。
実施例及び比較例において、反応成績を表わすために
用いた転化率と収率は次式で定義される。
実施例1 組成がMo12原子を基準とした原子比としてMo12Bi1.6C
e0.4Fe1.0Co8.0Cs0.40.2で表わされる触媒組成物を次
のようにして調製した。
約50℃の温水1820gにヘプタモリブデン酸アンモニウ
ム364gを溶解させた(A液)。また、硝酸ビスマス133
g、硝酸セリウム29.8g、硝酸鉄69.4g、硝酸セシウム13.
4g、硝酸カリウム3.46gおよび硝酸コバルト400gを15重
量%の硝酸水溶液290gに溶解させた(B液)。A液とB
液の両液を約2時間程度撹拌混合して原料スラリーを得
た。この原料スラリーを噴霧乾燥し、さらに得られた噴
霧乾燥触媒組成物前駆体を200℃で3時間仮焼した。か
くして得られた疑似球形粒子状の仮焼触媒組成物前駆体
を直径5mm高さ4mmの円柱状に打錠成型し、460℃で3時
間焼成した。得られた打錠触媒組成物の細孔径分布を日
本国島津製作所社製Auto−Pore−9200自動ポロシメータ
ーで測定した結果、孔径が0.01〜1.0μmの細孔の孔容
積の合計が総細孔容積の97%であり、孔径が1.0μmを
越え10μm以下の細孔の孔容積の合計が、総細孔容積の
2%であった。
大きな細孔が少ないため、触媒強度が強く、直径2.54
cmで長さ3mの管内を自然落下させたが触媒組成物の破砕
は生じなかった。
触媒組成物の初期性能評価として、この打錠触媒組成
物4.0gを直径10mmのジャケット付きSUS304製反応管に充
填し、反応温度350℃でイソブチレン6容量%、酸素10.
8容量%、水蒸気10.0容量%および窒素73.2容量%から
なる混合ガスを100ml/min(NTP)の流量で通気し、メタ
クロレイン合成反応を行い、反応評価を行った。その結
果、イソブチレン転化率は97.3%であり、メタクロレイ
ン選択率は87.1%、メタクリル酸選択率は2.5%であっ
た。
次いで反応温度を400℃に高め、上記の混合ガス流量
を150ml/min(NTP)に変更して約4000時間の連続運転を
行った後、再び上記の条件(反応温度:350℃;ガス流
量:100ml/min)に戻して反応評価を行った(触媒組成物
の寿命テスト)。その結果、イソブチレン転化率は97.4
%、メタクロレイン選択率は87.2%、メタクリル酸選択
率は2.4%であった。このように触媒活性の劣化は見ら
れず、また触媒組成物の変色、縮みは観察されなかっ
た。
実施例2 実施例1と同様の方法で、実施例1で得た酸化物触媒
組成物と同じ組成を持つ打錠触媒組成物を得た。得られ
た打錠触媒の細孔径分布を実施例1と同様の方法で測定
した。上記の打錠触媒組成物4.0gを実施例1と同様の方
法で初期性能評価し、実施例1と同様の結果を得た(イ
ソブチレン転化率:97.3%;メタクロレイン選択率:87.1
%;メタクリル酸選択率:2.5%)。過酷条件テストとし
て、反応温度を455℃に高め、イソブチレン6容量%、
酸素10.8容量%、水蒸気10.0容量%および窒素73.2容量
%からなる混合ガスを180ml/min(NTP)の流量で24時間
通気し、メタクロレイン合成反応を行った。その後、反
応温度を350℃、原料混合ガス通気量を100ml/minに戻し
たところ、初期性能評価で得られた結果をほぼ同様の結
果が得られた。すなわち、イソブチレン転化率は97.2%
であり、メタクロレイン選択率は87.2%、メタクリル酸
選択率は2.5%であった。
比較例1 硝酸セリウムを用いない以外は、実施例1と同様の方
法で触媒組成物、すなわち、Mo12Bi2.0Fe1.0Co8.0Cs0.4
0.2で表わされる打錠触媒組成物を調製した。得られ
た打錠触媒の細孔径分布を実施例1と同様の方法で測定
した。上記の打錠触媒組成物を用いて、原料混合ガス通
気量を60ml/minとした以外は実施例1と同様な方法で初
期性能評価を行ったところ、イソブチレン転化率は97.3
%であり、メタクロレイン選択率は84.0%、メタクリル
酸選択率は2.7%であった。
次いで反応温度を400℃に高め、混合ガス流量を90ml/
min(NTP)に変更して約4000時間の連続運転を行った
後、再び上記の反応条件(反応温度:350℃;ガス流量:6
0ml/min)に戻して触媒組成物の反応評価を行った(触
媒組成物の寿命テスト)。その結果、イソブチレン転化
率は94.6%、メタクロレイン選択率は84.0%、メタクリ
ル酸選択率は3.4%であった。明らかに触媒活性の劣化
が認められ、また触媒組成物の変色と若干の縮みが観察
された。
比較例2 比較例1と同様の方法で、比較例1で得た酸化物触媒
組成物と同じ組成の持つ(Ceを含まない)打錠触媒組成
物を調製した。得られた打錠触媒の細孔径分布を実施例
1と同様の方法で測定した。上記の打錠触媒組成物6.7g
を用いて、実施例2と同様な方法で触媒組成物の初期性
能評価と過酷条件テストを行った。触媒活性の低下が著
しく、イソブチレン転化率は70%以下となってしまい、
触媒組成物には還元劣化した時に特有な変色現象と熱劣
化に特有な縮み現象が観察された。反応評価結果を表1
に示した。
実施例1及び2と比較例1及び2の結果を比較する
と、Ceの添加効果により、触媒組成物の耐熱性及び耐還
元性が著しく改善され、また、触媒寿命が長くなってい
ることがわかった。
実施例3〜18 実施例3〜18において、それぞれ表1に示した組成の
打錠触媒組成物を、表1に示す酸化物触媒組成物が得ら
れるように、各金属元素の元素源及びその量を調節した
以外は、実施例1と同様な方法で調製した。得られた打
錠触媒の細孔径分布を実施例1と同様の方法で測定し
た。各触媒組成物について、ほぼ同等のイソブチレン転
化率条件下で各々の触媒性能を比較するために、使用触
媒組成物量または原料混合ガス通気速度を調節した以外
は、実施例2と同様な方法で触媒組成物の初期性能評価
と過酷条件テストを行った。更に、実施例5においては
反応器運転時間を3000時間に変えた以外は実施例1と同
様な方法で、実施例8においては実施例1と同様な方法
で触媒組成物の寿命テストを行った。結果を表1に示
す。
比較例3〜10 比較例3〜10において、それぞれ表1に示した組成の
打錠触媒組成物を、表1に示す酸化物触媒組成物が得ら
れるように、各金属元素の元素源及びその量を調節した
以外は、実施例1と同様な方法で調製した。得られた打
錠触媒の細孔径分布を実施例1と同様の方法で測定し
た。上記の打錠触媒組成物を用いて、実施例2と同様な
方法で初期性能評価と過酷条件テストを行った。なお、
比較例5においては反応器運転時間を3000時間に変えた
以外は実施例1と同様な方法で、比較例6においては実
施例1と同様な方法で触媒組成物の寿命テストを行っ
た。結果を表1に示す。
表1に示す実施例と比較例の結果から、Bi、Ceおよび
Kの原子比が式0.05≦b/(a+b+c)≦0.7で表わさ
れる条件を満足すると得られた触媒組成物は、耐熱性・
耐還元性に優れることがわかる。更に、触媒組成物のCe
含有量が多く、0.7<b/(a+b+c)であるとメタク
ロレイン選択率が低下してしまうことがわかる。実施例
5の結果と比較例5の結果を、また実施例8の結果と比
較例6の結果を比較すると、Kの存在が触媒寿命に影響
を与えていることがわかる。実施例1及び4の結果と比
較例7の結果を比較するとRbまたはCsの添加がメタクロ
レイン選択率の向上化に必要であることがわかる。さら
に、比較例8及び9の結果からCoの一部をNiで代替する
とメタクロレイン選択率が低下することがわかる。
比較例11 Mo12B1.6Ce0.4Fe1.0Co8.0Cs0.40.2で表わされる触
媒組成物を次のように調製した。
水1200mlを加熱撹拌しつつ、モリブデン酸アンモニウ
ム127.2g、次いで硝酸セシウム5.0g、硝酸カリウム1.3g
を溶解しA液とした。水150mlに硝酸コバルト149.8g、
硝酸第二鉄26.0gを溶解しB液とした。60%硝酸26mlと
水260mlとからなる硝酸水溶液に硝酸ビスマス49.9gを溶
解しC液とした。A液にB液、C液を順次滴下混合し、
得られたスラリー溶液を噴霧乾燥し、実施例1と同様に
仮焼して、原子比Mo/Bi/Fe/Co/Cs/Kが11.2/1.6/1/8/0.4
/0.2である組成物(I)を得た。
水300mlを加熱撹拌しつつ、モリブデン酸アンモニウ
ム28.6gを溶解しD液とした。60%硝酸10mlと水100mlと
からなる硝酸水溶液に硝酸セリウム35.2gを溶解しE液
とした。D液にE液を滴下混合した後、アンモニア水で
中和し、100℃で8時間加熱撹拌し、得られた沈澱を良
く水洗した後、乾燥し仮焼して、原子比Ce/Moが0.5/1な
る組成物(II)を得た。
組成物(I)と組成物(II)を原子比Mo/Bi/Ce/Fe/Co
/Cs/Kが12/1.6/0.4/1/8/0.4/0.2なるように混合し、更
に蒸留水を加え、16時間加熱下撹拌混合した後、120℃
で12時間乾燥し、ついで540℃で4時間焼成して触媒組
成物を得た。この触媒組成物を粉末化した後、直径5mm
高さ4mmの円柱状に打錠成型し、得られた触媒の細孔径
分布を実施例1と同様の方法で測定した。上記の打錠触
媒を用いて実施例1と同様の方法で反応評価を行った。
US特許第5,138,100号公報(日本国特開平4−41454号
公報に対応)に記載される効果を期待して本触媒組成系
で本比較例を実施したが、メタクロレイン選択率は、低
い値であった。即ち、イソブチレン転化率は97.1%、メ
タクロレイン選択率は75.3%、メタクリル酸選択率が4.
1%であった。
比較例11とUS特許第5,138,100号公報(日本国特開平
4−41454号公報に対応)に記載される実施例との主だ
った違いは、US特許第5,138,100号公報の実施例におけ
る触媒組成物ではアルカリ金属が使用されておらずMo12
原子基準でFeも2.5原子よりも多く含まれているが、比
較例11で調製した触媒組成物ではKとCsを含むFeは2.5
原子以下になっていることである。
実施例19〜24 実施例19〜24において、それぞれ表2に示した組成の
打錠触媒組成物を、表2に示す酸化物触媒組成物が得ら
れるように、各金属元素の元素源及びその量を調節した
以外は、実施例1と同様な方法で調製した。得られた打
錠触媒の細孔径分布を実施例1と同様の方法で測定し
た。上記の打錠触媒を用いて、tert−ブチルアルコール
6.4容量%、酸素11.5容量%、水蒸気4.3容量%、窒素7
7.8容量%からなる原料ガスを用いた以外は、実施例1
の初期性能評価と同様の方法でメタクロレイン合成反応
を行い、メタクロレイン選択率、メタクリル酸選択率及
び副生イソブチレン率を測定した。更に実施例2の過酷
条件テストと同様の方法でメタクロレイン合成条件を行
い、副生イソブチレン率を測定した。結果を表2に示
す。
比較例12 表2に示した組成(比較例1で得たCeを含まない酸化
物組成物と同じ組成)の打錠触媒組成物を実施例1と同
様な方法で調製した。得られた打錠触媒の細孔径分布を
実施例1と同様の方法で測定した。上記の打錠触媒組成
物を用いて、tert−ブチルアルコール6.4容量%、酸素1
1.5容量%、水蒸気4.3容量%、窒素77.8容量%からなる
原料ガスを用いた以外は、実施例1の初期性能評価と同
様の方法でメタクロレイン合成反応を行い、メタクロレ
イン選択率、メタクリル酸選択率及び副生イソブチレン
率を測定した。更に実施例2の過酷条件テストと同様の
方法でメタクロレイン合成反応を行い、副生イソブチレ
ン率を測定した。結果を表2に示す。
表2から、Ceを含まない触媒組成物では、tert−ブチ
ルアルコールを原料に使用した場合においても、活性の
低下が認められることがわかる。
産業上の利用可能性 本発明によれば、イソブチレン及びtert−ブチルアル
コールよりなる群から選ばれる少なくとも1種を、酸化
物触媒組成物の存在下に、分子状酸素含有ガスを用いて
気相接触酸化し、メタクロレインを製造する方法におい
て、用いる該酸化物触媒組成物が、特定の比較的簡単な
組成を持っていてその調製が簡単であり、そして、特に
その組成に含まれるBi、Ce、Fe、Kのそれぞれの含有量
が特定の範囲に制御されていて、従来、高い触媒性能を
発揮させるために必要であった環境問題上好ましくない
元素や毒性元素を含まず、更に、均一な触媒の調製上不
利となる溶解度の低いタングステン酸塩、アンチモン化
合物あるいはニオブ化合物を原料に用いることを必要と
せず、それでいて、熱安定性及び耐還元性に優れていて
触媒寿命が長く、またメタクロレイン選択率にも優れて
いるので、メタクロレインの高収率な製造を有利に行う
ことができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソブチレン及びtert−ブチルアルコール
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種を分子状酸素含
    有ガスを用いて気相接触酸化してメタクロレインを製造
    する方法において、下記の式(I)で表される酸化物触
    媒組成物を用いることを特徴とするメタクロレインの製
    造方法。 Mo12BiaCebKcFedAeBfOg (I) (式中、 Aはコバルト単独、またはコバルトとマグネシウムの混
    合物であって、該混合物中のマグネシウムのコバルトに
    対する原子比率が0.7以下であり、 Bはルビジウム、セシウムまたはそれらの混合物であ
    り、 a、b、c、d、e、f及びgは、それぞれ、モリブデ
    ン12原子に対するビスマス、セリウム、カリウム、鉄、
    A、B及び酸素の原子比率を表し、 0<a≦8、 0<b≦8、 0<c≦1.2、 0<d≦2.5、 1.0≦e≦12、 0<f≦2.0、 gは存在する他の元素の原子価条件を満足させるのに必
    要な酸素の原子数であり、 a、b、c及びdは以下の式 0.05≦b/(a+b+c)≦0.7、 0<c/(a+b+c)≦0.4、 0<d/(a+b+d)≦0.9、 の条件を満足する。)
  2. 【請求項2】該Aが、コバルト単独である請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】該酸化物触媒組成物が多孔質であり、孔径
    が1μm以下の細孔の孔容積の合計が、該酸化物触媒組
    成物の総細孔容積の95%以上である請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】式(I)におけるa、b、cが式0.1≦b/
    (a+b+c)≦0.5の条件を満足する請求項1に記載
    方法。
  5. 【請求項5】式(I)におけるa、b、cが式0.02≦c/
    (a+b+c)≦0.2の条件を満足する請求項1に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】式(I)におけるa、b、dが式0.1≦d/
    (a+b+d)≦0.5の条件を満足する請求項1に記載
    の方法。
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