JP2788994B2 - 密封装置 - Google Patents

密封装置

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JP2788994B2
JP2788994B2 JP1069767A JP6976789A JP2788994B2 JP 2788994 B2 JP2788994 B2 JP 2788994B2 JP 1069767 A JP1069767 A JP 1069767A JP 6976789 A JP6976789 A JP 6976789A JP 2788994 B2 JP2788994 B2 JP 2788994B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内部を常に外気から遮断する必要のある機
器・装置類の開口部の密封装置に関するものであり、半
導体製造設備や原子力関係設備、航空機関係設備等に於
いて主に利用されるものである。
(従来の技術) 半導体製造設備や原子力関係設備に於いては、外気の
流入を防止して機器・装置の内部を特に清潔に保持する
必要のあるものが多くあり、特別な場合には機器内部を
真空状態に保持したり、或いは不活性ガスによる加圧状
態とすることにより、内部の安定化が図られている。
ところで、半導体製造設備や原子力関係設備に於いて
上述の如き機器・装置を取替える場合、例えば核融合設
備のプラズマ核熱装置に於けるプラズマ容器等を交換す
る場合には、通常第7図に示す如く、先ずプラズマ容器
Aの出・入口部に設けられた形状記憶合金継手B,Bを解
離し、プラズマ容器Aを同軸ガンC等から切り離す。次
に、密封板Eにより開口部Dを開鎖し、内部を真空にし
て新たなプラズマ容器A′を搬入し、密封板Eを取り外
した後、形状記憶合金継手B,Bを加熱してこれを同軸ガ
ンC等へ連結する。そして、最後に機器並びに管路内部
を所定の真空度にまで真空引きすることにより、プラズ
マ容器Aの取替えを完了する。
しかし乍ら、前述の如き方法では、プラズマ容器A′
の連結前の密封板Eを取り外すため、機器内部の真空が
一旦破られ、外気の流入によって機器内部が汚損すると
いう難点がある。
又、機器・装置の連結後に機器内部を再度真空引きす
る必要があり、真空引き操作に時間が掛かる等の問題が
ある。
一方、前述の如き問題を避けるため、前記密封板Eに
替えてプラズマ容器Aの開口部にゲートバルブ(図示省
略)を固設し、容器Aの連結後に管路内等を真空引きし
た後、ゲートバルブを開くようにすることも可能であ
る。
しかし、容器Aの開口部が大きくなると、ゲートバル
ブ自体が大型となり、経済性や容器Aの設置用スペース
等の点に新たな問題が起生する。
また、ゲートバルブはその構造上真空漏れを完全に防
止するのが困難で、様々な不都合が発生する。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従前の半導体製造設備や原子力設備の機器
・装置の取替えに於ける上述の如き問題、即ち(イ)開
口部の密封を取替時に一旦破るため、機器内部の汚損が
生じたり、機器内部の真空引き等に手数がかかること、
(ロ)機器・装置の開口部に通常のゲートバルブを設け
た場合には、開口部が大きくなるとバルブが大形化し、
大きな設置スペースを必要とするうえ、真空漏れ等を完
全に防止し難いこと、等の問題を解決せんとするもので
あり、より小さな設置スペースで、しかも簡単な操作に
より確実に、機器・装置の開口部を密封(若しくは開・
閉)できるようにした密封装置を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、機器装置本体1の開口部2に固設したシー
ト受けフランジ3と;該シート受けフランジ3と一定の
間隙Gを置いて対向状に配設され、その内面側に円形の
収納溝4aを具備すると共に外面側に連結管7を固設した
押えフランシ4と;前記両フランジ3,4間に挿入した密
封シート10と;前記押えフランジ4の収納溝4aの奥部に
挿着され、断面視に追いて前面側を傾斜面9bとした形状
記憶合金製のリング形の押圧体9と;前記押圧体9の前
方に位置して収納溝4a内へ挿着され、断面視に於いてそ
の後面側を前記押圧体9の傾斜面9bに摺接する傾斜面8b
としたリング状のシート押え8と;前記収納溝4a内に配
設され、押圧体9を加熱する加熱装置11とを発明の基本
構成とするものである。
(作用) 加熱装置11により形状記憶合金製の押圧体9をその変
態点温度以上の温度に加熱する。この加熱により、リン
グ状の押圧体9は縮径し、縮径時に発生した機械力は、
その前面側の傾斜面9bを介してシート押え8に印加さ
れ、該シート押え8を前方へ押圧する。
密封シート10は前記シート押え8によってシート受け
フランジ3側へ押圧され、開口部2が密封される。
前記加熱装置11への通電を遮断することにより、押圧
体9の温度が下降する。前記温度が変態点温度以下にな
ると、押圧体9は拡径して押圧体9にかかる機械力が喪
失する。これにより、密封シート10は移動自在となり、
その通孔10aを開口部2へ合致せしめた後、再度加熱装
置11を作動させることにより、開口部2は開放状態に保
持される。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明に係る密封装置の横断面図であり、第
2図は第1図のA−A視図、第3図は一部を破断した第
1図のB−B視図である。
図に於いて、1は機器・装置本体(例えばプラズマ容
器)、2は本体1の開口部、3はシート受けフランジ、
4は押えフランジ、5はスペーサ、6はボルト・ナッ
ト、7は連結管、8はリング状のシート押え、9は形状
記憶合金製のリング状の押圧体、10は密封シート、11は
電気ヒータ等の加熱装置、12はシート保持器、13はシー
ト巻取器、14は密閉ケースである。
前記機器装置本体1は密封構造に形成されており、そ
の開口部2は短管により形成されている。また、前記開
口部2を形成する短管の先端部にはシート受けフランジ
3が溶接されており、該フランジ3のフランジ面3aが後
述する密封シート10に対する弁座面となっている。
前記押えフランジ4は、スペーサー5を介設したうえ
前記シート受けフランジ3と対向状に配設され、ボルト
ナット6によりフランジ3に固設されており、連結管7
の一端がその外側面に溶接されている。
尚、前記スペーサー5は、後述する如くフランジ3と
フランジ4の間に、密封シート10がスライド移動し得る
だけの間隙Gを形成するためのものであり、本実施例で
はフランジ4と別体としているが、フランジ4と一体的
に形成してもよく、或いはフランジ3側に一体的に設け
てもよいことは勿論である。
当該押えフランジ4のフランジ面側には、断面が略四
角状の収納溝4aが円弧状に形成されており、この中にリ
ング状のシート押え8、リング状の押圧体9及びヒータ
11が挿着されている。
前記リング状のシート押え8の前面側には、密封シー
ト10に接当する押圧用突起8aが形成されており、またそ
の背面側には傾斜面8bが形成されている。
前記リング状の押圧体9は所謂可逆性形状記憶合金に
より形成されており、その前面側は、前記シート押えリ
ング8背面の傾斜面8bに摺接する傾斜面9bに、またその
背面側は収納溝4aの底面に摺接する平面状に夫々形成さ
れている。尚、本実施例に於けるリング状の押圧体9
は、Ti−Ni系の形状記憶合金インゴットから加工形成し
た一方向形状記憶特性を持つリング体(変態完了温度Mf
=約15℃、逆変態開始温度Af=約75℃)に、機械的トレ
ーニングを行なって二方向性形状記憶効果を保持させ、
所謂可逆特性を具備するようにしたものであり、前記ヒ
ータ11により変態点以上の温度に加熱することによって
縮径すると共に、変態点以下の温度に冷却することによ
り拡径する。
前記密封シート10は、厚さ100μm〜200μm程度のア
ルミニウム薄膜より形成されており、適宜の長さのシー
ト10がシート保持器12に巻取り収納されている。
当該密閉シート10には第4図に示す如く、開口部2の
口径に相当する直径の通孔10aが適宜のピッチで穿設さ
れており、その先端は、両フランジ3,4の間隙Gを通し
てシート巻取器13へ巻取り自在に固着されている。
前記シート保持器12及びシート巻取器13は、支持片12
a,13aを介して押えフランジ4に夫々固定されており、
シート巻取器13の上部ハンドル13bを回転させることに
より、矢印方向へ繰り出されて行く。
前記両フランジ3・4、シート保持器12及びシート巻
取器13等は、二つ割り型の密閉ケース14内へ気密状に格
納されており、密封装置の要部が外気から遮断されるよ
うになっている。
尚、本実施例ではシート保持器12等の取替えを考慮し
て二つ割り型の密封ケース14を使用するようにしている
が、溶接構造の密閉ケース14としても良いことは勿論で
ある また、本実施例では密閉ケース14により両フランジ3,
4等を気密状に覆う構成としているが、密閉ケース14を
取り外し、両フランジ3,4等を露出せしめても良いこと
は勿論である。
更に、本実施例では、開口部2を繰返し開・閉するた
め、密封シート10を、通孔10aを一定間隔で形成した帯
状の密封シートとし、これをシート保持器12に巻取り保
持すると共にその先端部をシート巻取器13へ巻取る構成
としているが、開口部2の開閉を繰り返す必要のない場
合には、密封シート10を通孔10aを設けた帯状シートに
したり、或いはシート保持器12やシート巻取器13を設け
たりする必要は無く、適宜の大きさに切断した密封シー
ト10を両フランジ3,4間へ差し込む構成としても良い。
次に、本発明の作動について説明する。
機器装置本体1の開口部2を開放状態から閉鎖状態に
する場合には、第5図に示す如くリング状の押圧体9を
冷却してリング状のシート押え8を拡径させ、密封シー
ト10をフリーにする。そして、密封シート10を所定量だ
けシート巻取器13側へ巻取り、その通孔10aに替えてシ
ート部10bがフランジ開口部へ対向するようにする。
その後、ヒータ11を加熱して押圧体9を変態点温度以
上の温度に加熱し、これを縮径させる。押圧体9が縮径
すると、第6図に示す如く、両傾斜面8b,9bを介して押
圧体9の縮径により生じた機械力がシート押え8に作用
し、矢印ロ方向の押圧力が加えられる。これにより、シ
ート押え8の押圧用突起8aがシート10側へ当接し、開口
部2がシート10により密封される。
また、密封状態にある開口部2を開放する場合には、
前記と同様にヒータ11による加熱を切り、押圧体9を変
態点温度以下の温度に冷却する。これにより、押圧体9
は第5図の如くに拡径し、シート押え8の密封力が解除
される。この状態で、シート10を巻取り、その通孔10a
を開口部2と対向せしめることにより、開口部2が完全
に開放される。
尚、開口部2と通孔10aとを対向せしめた後でヒータ1
1を再加熱することにより、両フランジ3,4間の気密性が
シート10を介して確保される。又、本実施例では密閉ケ
ース14によって密閉装置そのものを囲繞しているため、
シート10の移動時(即ち開口部2の開・閉時)に機器本
体1内の気密性が低下することは無い。
次に、開口部2を閉鎖し、内部を10-4〜10-6torrの真
空とした当該機器本体1を管路へ接続する様な場合に
は、先ず連結管7と管路(図示省略)とを形状記憶合金
継手等によって連結する。次に、管路7内を所定の真空
度に排気し、その後開口部2を前述の如き操作によって
開放する。これにより、機器本体1は、その内部を常時
一定の真空度に保持した状態で、管路へ接続されること
になる。又、前記開口部2の開放後にシート押え8を作
動させることにより、両フランジ3,4間の気密が確実に
保持され、万一密閉ケース14からもれを生じても、機器
本体1の内部は全く影響を受けることがない。
また逆に、機器装置本体1を管路(図示省略)から外
す場合も同様であり、シート10を移動して開口部2を閉
鎖した後、機器本体1を管路から外すことにより、機器
本体1内を常に気密下に保持できる。
尚、本実施例では加熱装置11として電気ヒータ11を使
用しているが、加熱装置11としては、押圧体9を加熱で
きるものであれば如何なる種類のものであってもよい。
(発明の効果) 本発明に於いては、形状記憶合金製の押圧体9の前方
傾斜面とシート押え8の背面側の傾斜面とを摺接自在に
組合せ、押圧体9の加熱縮径によりシート押え8を前方
へ押圧し、密封シート10により機器本体1の開口部を開
閉する構成としている。
その結果、万一リング状の押圧体9の縮径時の縮径量
に部分的に不同が生じても、リング状のシート押え8は
リングの外周全体に亘って略均等に押圧されることにな
り、高い気密性を確保することが出来る。
また、押圧体9の拡径時に万一温度下降の不同から拡
径量に不同が出ても、押圧体9の移動が押えリング8の
傾斜面8aによって規制されることになり、拡径時に於け
るリング状の押圧体9の所謂片寄りが完全に阻止され
る。
更に、押圧体8の加熱・冷却を制御するだけで自動的
に、しかも極めて円滑且つ確実に開口部2を開閉するこ
とができる。
そのうえ、密閉装置の要部が2枚のフランジ3,4と両
フランジ3,4間に介設した密封シート10等から構成され
ているため、密封装置そのものが極めて薄い構造のもの
となり、装置の大幅な小型化が可能となる。
又、密封シート10を、通孔10aとシート部10bとが交互
に連続するシート10とし、当該シート10を巻取器13によ
り順次巻き取る構成とした場合には、装置本体1の開口
部2を繰返し開・閉することが出来、常に機器装置の内
部を真空状態等の下に保持できると共に、経済性も著し
く向上する。
更に、両フランジ3,4等を密閉ケース14で囲繞した場
合には、シート押え8の押圧力を解除し、シート10を移
動して開口部を開放する時にも、両フランジ3,4の間隙
Gを通して外気が機器本体1内へ流入する様なことが無
く、機器本体1の内部をより完全に保護することが可能
となる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る密封装置の横断面図であり、第2
図は第1図のA−A視図、第3図は、一部を破断した第
1図のB−B視図である。 第4図は密封シート10の一例を示す平面図である。 第5図は、リング押圧体9が拡径し、シート押えリング
8の押圧力を解除した状態を示す部分断面図である。 第6図は、リング押圧体9が縮径し、シート押えリング
8に押圧力を加えた状態を示す部分断面図である。 第7図は、核融合設備に於けるプラズマ容器等の交換方
法の説明図である。 1……機器・装置本体 2……開口部 3……シート受けフランジ 4……押えフランジ 4a……収納溝 5……スペーサー 7……連結管 8……シート押え 8b……傾斜面 9……押圧体 9b……傾斜面 10……密封シート 11……ヒータ 12……シート保持器 13……シート巻取器 14……密閉ケース

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器装置本体(1)の開口部(2)に固設
    したシート受けフランジ(3)と;該シート受けフラン
    ジ(3)と一定の間隔(G)を置いて対向状に配設さ
    れ、その内面側に円形の収納溝(4a)を具備すると共に
    外側面に連結管(7)を固設した押えフランジ(4)
    と;前記両フランジ(3),(4)間に挿入した密封シ
    ート(10)と;前記押えフランジ(4)の収納溝(4a)
    の奥部へ挿着され、断面視に於いて前面側を傾斜面(9
    b)とした形状記憶合金製のリング形の押圧体(9)
    と;前記押圧体(9)の前方に位置して収納溝(4a)内
    へ挿着され、断面視に於いてその後面側を前記押圧体
    (9)の傾斜面(9b)に摺接する傾斜面(8b)としたリ
    ング状のシート押え(8)と;前記収納溝(4a)内に配
    設され、押圧体(9)を加熱する加熱装置(11)とより
    構成した開口部(2)の密封装置。
  2. 【請求項2】密封シート(10)を、一定間隔で通孔(10
    a)を穿設したアルミニウム製の帯状シートとした請求
    項(1)に記載の密封装置。
  3. 【請求項3】密封シート(10)をシート保持器(13)に
    巻取り保持すると共に、シート保持器(13)から繰り出
    した密封シート(10)をシート巻取器(13)へ巻取る構
    成とした請求項(1)又は請求項(2)に記載の密閉装
    置。
  4. 【請求項4】シート受けフランジ(3)、押えフランジ
    (4)、シート保持器(13)及びシート巻取器(13)等
    を密閉ケース(14)内に気密状に収納する構成とした請
    求項(3)に記載の密閉装置。
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CN108386631A (zh) * 2018-04-02 2018-08-10 深圳市水务规划设计院有限公司 用于法兰对接的工装

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