JP2788261B2 - 外壁構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は建築、構築物の外壁、特に防火、耐火が必要
で、かつパネル施工のできる外壁構造に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

一般に100〜150mm厚のALC板は耐火物、特に耐火１時
間、耐火２時間の試験に合格する性能を有するパネルで
ある。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、この種パネルは耐火性に優れている
が、耐候的に劣化し、クラックが入ったり、凍結融解に
劣る不利があった。また、仕上材として塗膜を厚く塗布
するためコストアップとなるばかりでなく、５年毎に再
塗装する必要があった。さらに、この種パネルは外部か
らの衝撃性にも弱い欠点があった。さらに、従前のALC
板は目地部等の納め部にコーキング材を大量に使用して
防水、仕上げを行っていた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はこのような欠点を除去するため、ALC板の無
塗装板を下地とし、その上に簡単な胴縁を施工し、この
胴縁上に保形性のある金属シート材を敷設固定し、これ
を防水シート材とし、このシート材上に外装パネルを装
着固定することにより断熱性、防水性、耐火性、施工
性、耐震性、耐食性、遮音性にすぐれた外壁構造を提案
するものである。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本発明に係る外壁構造の一実施
例について詳細に説明する。すなわち、第１図は上記外
壁構造の代表例を示す一部切り欠き斜視図であり、１は
躯体、２は断熱層、３は胴縁、４はシート状物、６は外
装パネル、８は目地材である。さらに説明すると、躯体
１は主柱、間柱等の１種からなり、図ではＣ型鋼、場合
によりＩ型、Ｌ型鋼などを水平、もしくは垂直に固定す
るものである。断熱層２は防火性、断熱性にすぐれたAL
C板で、好ましくは無塗装板を躯体１に縦、または横張
りに釘、ボルト等で固定するものであり、大きさ、厚さ
は各使用部位、目的に応じて異なるものである。胴縁３
は断熱層２上にボルト、ナットを介して固定するもので
あり、断熱層２を固定しているフックボルトα（第２図
に示す）のボルト部分を長くし、断熱層２より突出さ
せ、それに胴縁３をナットβを介して固定するものであ
る。また、シート状物４は防水材、断熱層２のクラック
防止材、コーキング材の排除機能を有し、胴縁３上にさ
ざ波状断面の金属薄板シート材、例えばステンレス（20
ミクロン〜0.1mm位）、アスファルトフェルト（凹凸山
付）などから構成するものである。なお、胴縁３に対す
る固定はビス等の固定具５の１種を用いる。特に、シー
ト状物４間の接続部分は山状の２〜３山を重合するもの
である。外装パネル６はブロックタイプ、長尺タイプ等
の１種からなり、例えば第３図（ａ）〜（ｄ）に示すよ
うな形状を用いるものである。なお、目地７の納めは第
４図（ａ）、（ｂ）に示す構造とするものである。すな
わち、（ａ）図は目地７に目地材８を充填した構造、
（ｂ）図は下地材９、金具10、カバー材11を一体に形成
した目地７で、特に、縦目地7aに使用し、横目地7bには
目地材８を充填するものである。

以上説明したのは本発明に係る外壁構造の一実施例に
すぎず、シート状物４を第５図に示すように、断熱フォ
ーム12の画面にシート材4aを介在させたシート状物４を
用いた外壁構造とすることもできる。

〔発明の効果〕

上述したように本発明に係る外壁構造によれば、防
火性、断熱性のあるALC板を有効に活用し、耐火構造
（１時間）に合格できる。意匠性と防火性を兼備でき
る。ALC板の弱点を排除し、低コストで、かつ耐久性
に富む外壁構造としうる。施工が容易である。防水
性に優れている。等の特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る外壁構造の一実施例を示す一部切
り欠き斜視図、第２図は断熱層と胴縁の取付状態を示す
説明図、第３図（ａ）〜（ｄ）は外装パネルの一例を示
す説明図、第４図（ａ）、（ｂ）は目地構造の一例を示
す説明図、第５図はシート状物のその他の実施例を示す
説明図である。 １……躯体、２……断熱層、３……胴縁、４……シート
状物、６……外装パネル。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】躯体に断熱層を固定し、該断熱層上に胴縁
   を一定ピッチで設け、該胴縁上に保形性のあるシート状
   物を全面に敷設し、該シート状物上に外装パネルを固定
   し、該外装パネル間の目地部にコーキング材を充填した
   ことを特徴とする外壁構造。