JP2786636B2 - 埋込異種構造の超発光ダイオード - Google Patents

埋込異種構造の超発光ダイオード

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は埋込異種構造の超発光ダイオード及び半導体
としての単一モードレーザーにおける出力パワーの制御
方法に関する。
[発明の背景] 超発光または超放射の半導体ダイオードは、ファイバ
ージャイロスコープ及び光通信を含む多くの用途をも
つ。超発光ダイオードは、発光ダイオードより遥かに高
いパワー出力と、レーザーの狭スペクトル周波数に比べ
て広帯域放射であることに特徴付けられる。一例の発光
ダイオードは、本質的には、特定の好ましい周波数モー
ドで振動するというより、寧ろ多数の周波数で放射する
1パス「レーザー」である。
超発光ダイオード(SLD)は、光ファイバーに容易に
接続できる低発散の出力ビームを発生することが望まし
い。パルスモードまたはCWモードの何れの操作において
も、高パワー出力をもつことが望ましい。幾つかの用途
では、半導体に近いインジウム,ガリウム,砒化物,隣
化物の波長範囲が1.3〜1.5ミクロンであるのに比べて、
0.7〜0.9ミクロンの隣接する波長をもつ高パワーSLDを
もつことが望ましい。
本発明の実施例における高パワーSLDを実現する過程
において、著しく改良された単一モードで短い波長の半
導体レーザーが得られることが判った。側波帯を大幅に
削除されるような単一モードのレーザーを設けることが
望ましい。
[発明の要約] 従って、現在好適な具体例に従う本発明の実施例にお
いては、高パワー超発光ダイオードとして作動でき、或
いはポンピング電流を増加させ高度な単一モード半導体
レーザーとして作動できる構造物が得られる。埋め込ま
れた異種構造の窓装置は、ゲイン層をポンピングするた
めのクラッディング層間に挟まれた細長い活性ゲイン層
を有する。活性層より屈折率の低い層は、出力光ビーム
の角発散を最小限に抑制するために、活性ゲイン層の各
縦方向縁に沿って形成される。活性ゲイン層の出力端部
にある透明窓は、活性層端部における致命的な光学的損
傷を防止する。窓への反射防止コーティングは、活性ゲ
イン層へのフィードバックを最小限に抑える。窓から隔
てられた活性ゲイン層の端部における光吸収媒体は、出
力端部から離れて伝搬する放射を吸収し、それによりレ
ーザーの振動を抑制する。こうした構造物に充分なポン
ピング電流が印加されると、吸収領域から全く電流が取
り出されなくても、吸収層は「バーンドスルー(burned
through)」即ち透明とされ、これは非常に低いパワー
サイドモードをもつ単一モードでレイジング振動を起こ
すことになる。他方、電荷担体が吸収領域から取り出さ
れて、例えば接地されると、レイジングは更に抑制さ
れ、付加的な低いコヒーレンス光学出力が得られる。
本発明のこれら及びその他の特徴並びに利益は、添付
図面に関連して述べる以下の詳細な説明を参照すること
で一層よく理解されよう。
[実施例] 第1図の図面は、超発光ダイオード(SLD)の機能的
特徴と、それらの各機能を果たすための、各素子相互の
間の全体的幾何学的配置関係を例示するものである。以
下に掲載した2,3の数値を除き、特徴部の相対的な寸度
については何ら示しておらず、また重要性も考えられな
い。従って、この明細書においては、図面の尺度に信頼
を置くべきでない。この明細書に記載されていない寸度
は、デバイスの製造に便利であるか一般的であればどの
ようなものでもよい。
デバイスはn−GaAsの基板10に製作される。基板10
の底には、AuGe−NiAuのような金属層11があり、これは
デバイスと共にn接点を形成する領域を提供する。この
明細書で使用されている頂部、底部、上方、下方等の語
は、理解の助けとして図面を参照して便宜上使用される
ものである。本発明のデバイスは、ヒートシンク、電気
接点等を設けるのに好適であれば、アップ・サイド・ア
ップまたはアップ・サイド・ダウンで実装でき、このこ
とは当業者であれば当然に予想されることであろう。
デバイスからの光は、活性ゲイン層Gから放出され
る。該活性ゲイン層Gは、好適な実施例として、活性半
導体Ga1-yAlyAsで形成される。一実施例として、Ga1-yA
lyAsの式のうちyは0.06である。ゲイン層Gは典型的に
は厚さ0.1ミクロン、幅1ミクロン、また長さ200ミクロ
ン以上でよい。第1図の一部を切断した図面には、活性
ゲイン層Gの出力端12と片側縁13とが示されている。n
−Ga1-xAlxAsの下方クラッディング層14は、基板10上の
隆起パッド16と活性ゲイン層Gの下面との間に延びてい
る。
p−Ga1-xAlxAsの上方クラッディング層17は、活性ゲ
イン層Gの上面に重なっている。Cr−Auのような金属ス
トリップ18は、活性ゲイン層Gに重なる少なくとも一部
分を具備し、デバイスの頂部を横断して延びている。こ
れはデバイスのp接点となる。適宜電気リード線(図示
せず)がn接点及びp接点に接続されるか、或いは、こ
れらは締結、基板への半田付け、またはその他の慣用手
段により電気的に接続することができる。以下の説明に
よって明らかとなる理由から、金属ストリップ18及び/
または上方クラッディング層17は、活性ゲイン層Gを形
成するGaAlAsのストリップの全長には延びていない。従
って、第1図に示す通り、金属ストリップ18は、ただデ
バイスの中間部分のみに重なる。
別の金属ストリップ23は、活性層の後部に重なり、デ
バイスの中間部分に重なる上記金属ストリップとは電気
的に絶縁される。電気リード線(図示せず)は、第2の
金属ストリップ23に接続される。これは、窓Wから離れ
たゲイン層Gの一部分との電気的接点となる。
n−Ga1-xAlxAsの比較的厚い電流遮断層19は、活性ゲ
イン層Gの両側縁に沿って延びる。p−Ga1-xAlxAsの、
より薄い電流遮断層21は、n型電流遮断層19と基板上の
隆起パッド16の両側における基板との間に横たわる。電
流遮断層19,21は、電流の流れを阻止する逆バイアス接
続となる。更に、二酸化珪素の層22は、電気絶縁体とし
て、n型電流遮断層19に重なる。活性ゲイン層Gの各側
縁に沿った上記電流遮断層19は、活性ゲイン層Gより高
いアルミニウム含量を有し、従って低い屈折率を有す
る。一実施例として、Ga1-xAlxAsの式中xは0.38であ
る。埋込異種構造レーザーに類似することから明らかな
ように、これは光が活性ゲイン層に沿って通過する際に
デバイスの構造体に因る横方向の抵抗を生じる結果とな
る。
ゲイン層Gの出力端12とデバイスの前部即ち出力面と
の間に、Ga1-xAlxAsから成る窓Wがある。この材料の吸
収率は、非ポンピング活性層GaAlAsの吸収率より数オー
ダーの大きさで小さく、従って総ての実用目的では透明
と考えられる。このような窓構造物は、Israel Ury,App
l.Phys.Ltrs.,45,(4),1984年8月15日発行Kam Lau,N
adav Bor−Chim著「室温で作動する半絶縁基板における
11−GHz直接変調帯域幅GaAlAs窓レーザー」では、ダイ
オードレーザーとして記述されている。窓における材料
のバンドギャップは非常に大きく、そこでは光学的吸収
が全く起きず、致命的な光学的損傷は起きない。
一般的な四分の一波長反射防止コーティングが、デバ
イスの前部即ち出力面からの反射性を最小限に抑えるた
めに、窓の面に亘って施される。
第2図は、第1図に略図で示したような一実施例のSL
Dにおける光路を極く概略的に示す。既述の通り、デバ
イスは窓Wを具備した活性ゲイン層Gと、該窓Wの前部
即ち出力端に反射防止のコーティングARを有する。ゲイ
ン媒体は、n型及びp型の各クラッディング層14,17
(第1図)により電流と共にポンピングされる。このよ
うにポンピングされるとき、光の放出は活性ゲイン層G
で誘導される。吸収層Aは活性ゲイン層の後部即ち非出
力端にある。ゲイン層Gを形成する物質は、ポンピング
されないとき、放出される特性放射の吸収が高い。従っ
て、ゲイン層Gの後部をポンピングしないことにより、
吸収層Aを設けることが容易なことである。また、第1
図の略図から判るように、Ga1-yAlyAsの層は、活性ゲイ
ン層Gの出力面12からデバイスの背面(隠れている)に
延びている。金属ストリップ18の下方におけるGaAlAs層
の当該部分は上方及び下方の各クラッディング層14,17
によりポンピングされ、ポンピングされると、光学増幅
器として作用する。金属ストリップ18の縁とデバイスの
背面との間におけるGaAlAsの部分はポンピングされず、
従って良好な吸収体を形成する。金属接触ストリップ
を、ゲイン媒体の全長に満たない状態で被覆すること
は、Tien−Pei Lee,Charles A,Burrus,Jr.著「ストリッ
プ幾何学二重異種構造の増幅自発放出(超発光)ダイオ
ード」及びB,I,Miller著「量子エレクトロニクスIEEEジ
ャーナル」OE-9(1973年8月)820〜828の記述によれ
ば、ゲインを案内する4層で吸収することとなる。
電流が金属ストリップの層18に印加されると、活性ゲ
イン層Gがポンピングされ、実質上全方向に光の自発的
な放出が生ずる。囲繞材料の屈折率が、埋込異種構造SL
Dにおけるゲイン層の屈折率に近いことは、活性ゲイン
層Gにおいて略長手方向に通過する放射のみ効果的に制
限する。他の方向における放射は、ゲイン媒体から失わ
れ、増幅されない。ゲイン層Gの後端即ち非出力端に向
って走行する放射は、吸収体A内に侵入し、該吸収体A
からは光が殆んど反射されない。活性ゲイン層Gの出力
端に向って通過する光は通過中に増幅され、強力な出力
ビームとして窓W及び反射防止層ARを通過する。
一実施例において、ゲイン層Gの長さは250〜450ミク
ロンの範囲にある。同様に、ゲイン領域の非出力端にお
ける吸収体の長さは、200〜450ミクロンの範囲にある。
ゲイン領域と吸収体領域の最適比率は未だ求められてい
ない。例えば、SLDは250ミクロンのゲイン長さで作動さ
れ、吸収体の層Aは200〜450ミクロンの長さをもつ、SL
Dは、活性ゲイン層Gに対し450ミクロンの長さで、また
吸収体の層Aに対し、200ミクロンの長さで充分に作動
することが示された。
活性ゲイン層Gの出力端における窓Wの長さは、若干
正反対で複数存在する。出力光ビームを光ファイバーに
接続する能力を高めるために、SLDに短い窓Wを持たせ
ることが望ましい。他方、デバイスの出力面からの反射
を最小限に抑えるためには、SLDに長い窓Wを持たせる
ことが望ましい。光の損失を最小限とするには、一般的
に、レーザーにとって短い前部窓とするのが望ましい。
今日では、前部窓の長さを1乃至10ミクロンの範囲にす
べきであると信じられている。
第6図は、ポンピング電流を関数として、一例として
用いられたSLDからの光ビームの出力パワーを示してあ
るが、これによって、デバイスの出力端に反射防止コー
ティングを施す顕著な有利さが示されている。例示した
2つの曲線の各々は、銅製ヒートシンクにアップ・サイ
ド・アップで取付けた連続波モードで作動されるデバイ
スからの光の出力を示す。第6図の下の曲線は、前部に
反射防止コーティングを施さないデバイスからの出力で
あり、上の曲線は、最適の実例ではないものが、僅かに
反射防止コーティングを施した同様のデバイスによる出
力を示すものである。即ち、このデバイスでは、3乃至
4%のオーダーで反射性がなおも残っている。たとえそ
うであっても、パワー出力に顕著な増加がある。
各曲線は、「スレスホールド」即ち「膝部」を示して
いる。第1の膝部は、作動の超発光モードの開始と解釈
される。
第7図は、反射防止コーティングを施したデバイスか
らの出力ビームにおける(大凡の)放出スペクトルを表
わすもので、このデバイスは上側曲線における2つの膝
部間の略中間の電流レベル(75m A)で作動する。これ
は、変調を殆んど観察されない略理想的な超発光スペク
トルである。
窓Wに反射防止コーティングの無い場合、第2のスレ
スホルドの上方において、超発光スペクトルの長い波長
端に顕著な縦方向モードが現われる。このことは、吸収
体を配置したところで、デバイスの背面からの光学パワ
ーが増加するということに符合するものと考察される。
これは、超発光放出による吸収体の「バーニング・スル
ー」(Burning through)と解釈される。
SLDにおける吸収体のバーンスルー(Burn through)
は、吸収体における物質の自吸ポンピングであり、これ
は伝導性と電子を具備する価電子帯と空孔を充分に備
え、夫々媒体を透明にする。背面からの反射の結果、顕
著な縦方向レージングモードを生じる。レージングモー
ドがスペクトルの長い波長で始まる理由は、バンドギャ
ップに近いフォトンエネルギーで吸収が低いことによる
と考えられる。
第6図から判る通り、前面に反射防止コーティングを
付加することは、後部吸収体に対しバーンスルーを行な
うのに要するパワーを著しく増加したが、これはほんの
少しの光しかゲイン媒体に沿って後方に反射されず、途
中で増幅されるためである。第2のスレスホルドは、約
3.5mWから約15mWに増加した。これらの両曲線は、長さ2
50ミクロンの活性ゲイン層Gと長さ200ミクロンの吸収
体を具備したデバイスを用いて得られた。コーティング
を施さないときの各面の反射率は約30%と評価される。
反射防止コーティングARの端部は、4%以下の反射率で
あると考えられる。これらの実験の場合より低い反射率
の反射防止コーティングARは、前面からの出力パワーを
増加し、吸収体の層Aのバーンスルーに寄与する反射パ
ワーを最小限に抑えるであろう。
吸収体のバーンスルーを抑えるための方策は、光の吸
収により発生される電流担体を取出すことである。放射
の吸収による空孔と電子の蓄積は、結果的に吸収体を透
明となし、超発光ダイオードはレージング開始すること
になる。これを避けるために、電流担体が取出される。
吸収体部分に亘るデバイス上の伝導層23は、光の吸収に
よって発生される電流担体を減少させる必要のある場
合、電流を取除くか、または注入するか、の何れかを行
なうための電気接点となる。これはレージングを抑制
し、低コヒーレンス光放射の光学出力を得ることができ
る。
第3図は、レージングの実質上縦方向モードが顕著と
なる前に出力パワーをさらに増加させる方策、即ち第2
の膝が第6図に例示したタイプの出力曲線に生じる前に
出力ビームのパワーレベルを高める方策を概略的に示し
ている。第3図の実施例において、ゲイン層Gの領域に
対する吸収体の層Aの領域の相対的な長さが増加され、
吸収体の全長に群が発生する前に、活性ゲイン層Gの背
部で光の吸収が大きくなる。窓Wと反射防止コーティン
グARが上述の通り活性ゲイン層の前面に設けられる。更
に、窓Wと反射防止コーティングARが、吸収体の層Aの
背面に設けられる。これにより、たとえ吸収体に部分的
なバーンスルーが行われても、レージングを抑制するた
めに、一層大きな光の群がデバイスの背面から逃げるこ
とを可能とする。
第4図は、出力パワーを高めたSLDの別の実施例を概
略的に示す。この実施例では、上述したように、ゲイン
層の背部に活性ゲイン層Gと吸収体の層Aがある。窓W
と反射防止コーティングの層ARがSLDの各端部に設けら
れる。更に、短い吸収体の層Aは、ゲイン層Gの出力端
12に設けられる。この第2の出力吸収体は、たとえ自己
ポンピング及びバーンスルーを行なっても、幾らかの吸
収を維持する。この残留吸収は、パワー出力を減少させ
る傾向にあるが、これは反射防止コーティングARから反
射された光と外部の光学要素からSLD内後方に反射され
た光の吸収により補償されるものより大きいと考えられ
る。この前部吸収体による内部及び外部反射の減少は、
SLD空洞において、縦方向振動モードを更に抑制する。
これらのデバイスでは、吸収体の層Aの過剰な加熱が
全く観察されなかった。連続波とパルス作動との差異は
小さく、レージングデバイスの典型的なものである。従
って、SLD出力パワーは、電流または光学的加熱より、
寧ろ吸収体のバーンスルーによってのみ制限されるとみ
られる。
この実施例における前部吸収体の最適な長さは未だ知
られていないが、10乃至100ミクロンの範囲にあると思
われる。高いSLD出力は、250ミクロンの活性ゲイン層G
の長さと400ミクロンの後方吸収体の層Aの長さを有
し、夫々10及び100ミクロンの前記吸収体の長さをもつ
デバイスで得られた。
驚くべきことに、本発明の実施例で設けられたSLD装
置において、ポンピング電流が充分に増加されると、そ
れは高度の単一モードレーザーに転換する。このような
レーザーの一例としてのスペクトルを第8図に示した。
高出力パワーをもつ振動の単一縦方向モードは、主要周
波数より少なくとも20db小さいサイドモードで発生され
る。このサイドモード抑制の量は、GaAlAsの最も良く知
られたレーザーで観察されたものに匹敵する。サイドモ
ードの強化された抑制は、明らかに多少とも重要なこと
である。
サイドモードの抑制または主モードの増大の理由は、
完全には未だ明らかになっていない。活性ゲイン層Gの
非出力端における吸収体の層である後部吸収体は、主要
な影響要因であると思われる。レーザー空洞において、
普通のポンピングに代り、自己ポンピングにより、ポピ
ユレーションが反転する幾つかの特性は、恐らくこの影
響が原因である。
レーザーとして作動するデバイスの高度単一モードの
特質も、デバイスの埋込異種構造の特質に厳格に左右さ
れると考えられる。レーザー空洞において縦方向の振動
を案内する屈折率は、ゲイン案内デバイスより大きな効
果をもって単一の縦方向モードを促進する傾向にある。
屈折率を案内する埋込異種構造は、光に対する優れた導
波管を提供し、高い屈折率の活性ゲイン領域と、低い屈
折率の遮断層との間における明確な境界は、サイドモー
ドの抑制をゲインガイドレーザーより一層強化すること
ができる。
低い屈折率の側壁をもつ狭小のポンピングゲイン層
は、単一ロープのフランウンホーファー領域パターンを
非常に高いパワーレベルに促進する傾向がある。埋込異
種構造のレーザーは、低パワーで幾つかの縦方向モード
を示すことができるが、高パワーでは、圧倒的に単一の
縦方向モードとなる。
第5図は、単一モードレーザーとして作動するデバイ
スのパワー出力を高めるための変更実施例を概略的に示
すものである。この実施例では、窓Wを具備した活性ゲ
イン層Gがある。吸収体の層Aの領域は活性ゲイン層G
の非出力端に設けられる。吸収体の反対端には、レーザ
ー空洞を介して反射を促進するために、高い反射率のミ
ラーコーティングMが施される。従って、吸収体がバー
ンスルーすると、多くの割合の光が増幅のために空洞に
維持される。
デバイスの前部における反射防止コーティングの反射
率を減少させる技法も工夫されている。この技法は、コ
ーティングしている間、レーザー出力の状態を監視する
のに使用する。レーザーは真空コーティングチャンバー
内のジグに取付けられ、コーティング材料の付着中ポン
ピングのために電流源に接続される。レーザーの光出力
は光ファイバー束に接続される。前記光ファイバー束
は、光を監視することのできるチャンバーの外部に真空
シールを介し光を伝送する。
作動の1つのモードとして、デバイスはレージングス
レスホールド以下で作動され、光ファイバーからのパワ
ー出力は、反射防止コーティングARの有効性の直接的手
段を提供するために監視される。コーティングは、出力
パワーが最高のとき終了される。好ましくは、所望スペ
クトル特性が得られたときコーティング工程を終了でき
るように、レーザーの放出スペクトルが付着中走査され
る。こうした技法では、レーザー即ちSLD空洞への反射
防止コーティングから、10-4程度の低い反射率が得られ
る。
ここでは超発光ダイオード、即ち高質単一モード半導
体レーザーの数実施例につき説明し例示したが、多くの
変更例及び変形は、当業者にとって明白である。従っ
て、例えば、埋込異種構造デバイスの好適な材料は、近
赤外で放出するという理由からガリウム,アルミニウ
ム,砒化物を用いることであるが、光を他の波長範囲で
得るために、他の半導体を使用できることは明らかであ
る。例えば、InGaAsP等も使用できる。
活性ゲイン層Gから離れた吸収媒体の端部に反射防止
コーティングAR及び/または窓Wを設ける代りに、他の
手段を用いて反射を最小限に抑え、それによりレージン
グ活性が顕著となるスレスホールドを高めるようにして
もよい。例えば、低屈折率層間に設けられる吸収媒体の
導波管状構造物をデバイスの背面に整合させないように
する。こうした構成では、背面に到達する放射は、大部
分デバイスの外部に伝達され、即ちゲイン媒体の長手に
沿って後方に反射されるより寧ろ囲繞遮断媒体内に反射
される。SLDのこのような構造は、1987年2月9〜12
日、ニューメキシコ州アルバクアークーでアメリカ光学
協会とIEEEのレーザー及び電子光学協会の主催により行
なわれたサウスウエスト・オプティクス‘87会議におけ
るJ.Niesen,P.H.Payton,C.B.Morrison,L.M.Zinkiewicz
の論文TUC−2「高パワー0.83mアングルストライプ超発
光ダイオード」に記述されている。
出力光を光ファイバーに接続する多種多様の特殊構造
の配置構成及び装備も使用できる。従って、本発明は、
特許請求の範囲内において詳述した以外の方法でも実施
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、内部構造を示すために一部を破断した超発光
ダイオードの構造の概略斜視図であり、 第2図は、かかる超発光ダイオードの光軸に沿った特徴
部の概略図であり、 第3図は、別実施例における超発光ダイオードの第2図
相当の概略図であり、 第4図は、別実施例における超発光ダイオードの光軸に
沿った概略図であり、 第5図は、特に単一モードのレーザーの用途に適する構
造物の光軸に沿った概略図であり、 第6図は、超発光ダイオードの一実施例における供給電
流を関数とした出力パワーのグラフであり、 第7図は、超発光ダイオードの一実施例における波長を
関数とした大凡のパワー分布を示すグラフであり、 第8図は、本発明のデバイスが、単一モードレーザーと
して作動されるときの波長を関数としたパワーのグラフ
である。 12……出力端、14,17……クラッディング層 18,23……金属ストリップ、19,21……電流遮断層 A……吸収体の層、AR……反射防止コーティング C……活性ゲイン層、W……窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ナダヴ バー‐ハイム アメリカ合衆国,91030 カリフォルニ ア州,サウス パサデナ,フレッチャー アベニュー 1975 (72)発明者 イスラエル ユリィ アメリカ合衆国,90036 カリフォルニ ア州,ロサンゼルス,ノース デトロイ ト ストリート 410 (56)参考文献 特開 昭57−117285(JP,A) 特開 昭61−232686(JP,A) 特開 昭55−82482(JP,A) 特開 昭56−135994(JP,A) 特開 昭62−106673(JP,A) 米国特許4563765(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 33/00 H01S 3/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記活性ゲイン層の非出力端における光吸収媒体とから
    成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  2. 【請求項2】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記活性ゲイン層の非出力端における光吸収媒体と、 前記出力端における第1の透明窓と、 前記活性ゲイン層の端部から隔てられ、前記光吸収媒体
    の反対端部に位置する第2の透明窓と、 前記第2の透明窓の反射防止コーティングとから成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  3. 【請求項3】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記出力端における透明窓と、 前記活性ゲイン層の非出力端における第1の光吸収媒体
    と、 前記活性ゲイン層と前記透明窓との間に設けた第2の光
    吸収媒体とから成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  4. 【請求項4】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記活性ゲイン層の非出力端における光吸収媒体と、 前記活性ゲイン層から光吸収媒体の反対端部に設けた反
    射ミラーと から成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  5. 【請求項5】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記活性ゲイン層と同じ非ポンピング物質から成り、該
    活性ゲイン層の非出力端に設けられる光吸収媒体とから
    成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  6. 【請求項6】出力端及び非出力端を有する細長い活性ゲ
    イン層と、 活性ゲイン層より低い屈折率を有し、活性ゲイン層をポ
    ンピングするために、該ゲイン層の片面に設けられたn
    型クラッディング層及び該ゲイン層の他面に設けられた
    p型クラッディング層と、 前記活性ゲイン層より低い屈折率を有し、該活性ゲイン
    層の各縦方向縁に沿って設けられた遮断層と、 前記出力端における反射防止コーティングと、 前記活性ゲイン層の非出力端における光吸収媒体と、 該光吸収媒体から電流担体を取出すための手段とから成
    る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  7. 【請求項7】出力端及び非出力端を有する細長いゲイン
    媒体層と、 出力端に近い前記ゲイン媒体の一部分のみをポンピング
    して、ポンピング部分における放射の誘導放出を行ない
    且つ光吸収媒体として前記ゲイン媒体のバランスを残す
    ための手段と、 光を内部に案内するために、前記ゲイン媒体の各側縁に
    沿って設けられた該ゲイン媒体より低い屈折率を有する
    媒体と、 前記出力端における反射防止コーティングとから成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  8. 【請求項8】出力端及び非出力端を有する細長いゲイン
    媒体層と、 出力端に近い前記ゲイン媒体の一部分のみをポンピング
    して、ポンピング部分における放射の誘導放出を行ない
    且つ光吸収媒体として前記ゲイン媒体のバランスを残す
    ための手段と、 光を内部に案内するために、前記ゲイン媒体の各側縁に
    沿って設けられた該ゲイン媒体より低い屈折率を有する
    媒体と、 前記出力端における第1の反射防止コーティングと、 前記ゲイン媒体の出力端における第1の窓と、 非ポンピングゲイン媒体から隔てられた前記ゲイン媒体
    の非ポンピング部分の端部に設けた第2の窓と、 前記第2の窓に設けた第2の反射防止コーティングとか
    ら成る 埋込異種構造の超発光ダイオード。
  9. 【請求項9】出力端及び非出力端を有する細長いゲイン
    媒体層と、 出力端に近い前記ゲイン媒体の一部分のみをポンピング
    して、ポンピング部分における放射の誘導放出を行ない
    且つ光吸収媒体として前記ゲイン媒体のバランスを残す
    ための手段と、 光を内部に案内するために、前記ゲイン媒体の各側縁に
    沿って設けられた該ゲイン媒体より低い屈折率を有する
    媒体と、 前記出力端における反射防止コーティングとから成り、 前記光吸収媒体が透明になったとき、単一モードのレー
    ザーとして超発光ダイオードを作動させるために、前記
    ゲイン媒体の非ポンピング部分から隔てられた前記ゲイ
    ン媒体の非ポンピング部分端部に反射ミラーを設けた 埋込異種構造の超発光ダイオード。
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