JP2786233B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2786233B2 JP5627689A JP5627689A JP2786233B2 JP 2786233 B2 JP2786233 B2 JP 2786233B2 JP 5627689 A JP5627689 A JP 5627689A JP 5627689 A JP5627689 A JP 5627689A JP 2786233 B2 JP2786233 B2 JP 2786233B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な皮膚外用剤、さらに詳しくは、皮膚美
白効果に優れ、かつ安全性の高い皮膚外用剤に関するも
のである。
従来の技術 皮膚のシミやソバカスなどの色素沈着の発生機序につ
いては不明な点が多いが、一般にはホルモン異常や紫外
線による刺激が原因となって、メラニン色素が過剰に生
成し、皮膚内に異常沈着するものと考えられている。
このような色素沈着を予防又は改善する目的で、従
来、過酸化水素、過酸化亜鉛、過酸化マグネシウムなど
の過酸化物、あるいはアスコルビン酸、グルタチオン、
コロイドイオウ、各種天然物などを有効成分とする美白
化粧料の使用が試みられてきた。しかしながら、これら
の有効成分の多くは、安全性や安定性が十分でなかった
り、あるいは匂いなどに問題がある上、その効果につい
ても、必ずしも十分なものとはいえなかった。
一方、米国などにおいては、ハイドロキノンが皮膚脱
色剤として使用されているが、このハイドロキノンは刺
激性やアレルギー性を有し、安全性の面から、有効成分
として化粧料に配合するには問題がある。
したがって、このような欠点を伴わずに、皮膚美白効
果を奏する化粧料を開発するために種々の研究が行わ
れ、これまでコウジ酸及びコウジ酸誘導体を用いた美白
外用剤(特開昭53−3538号公報、特公昭56−18569号公
報、同第58−22151号公報、同60−0722号公報、同61−6
0801号公報)、クエルセチンを有効成分とする化粧料
(特開昭55−92305号公報)、クエルセチンの脂肪酸エ
ステルを有効成分とする化粧料(特開昭58−131911号公
報)、カテキンなどを有効成分とする化粧料(特開昭52
−44375号公報)などが開示されている。しかしなが
ら、これらの化粧料はいずれも、実際の使用に際して
は、美白成分の安定性がまだ不十分であったり、あるい
は細胞レベルでは効果が認められるものの、ヒトではそ
の効果が十分に発揮されないなどの問題があり、必ずし
も十分に満足しうるものではない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような従来の美白を目的とする皮膚外
用剤が有する欠点を克服し、皮膚美白効果に優れ、かつ
安全性が高い上、安定性や匂いなどについても問題のな
い皮膚外用剤を提供することを目的としてなされたもの
である。
課題を解決するための手段 本発明者らは、皮膚に対し悪影響を与えることなく、
効果的に美白を行いうる皮膚外用剤を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、パントテン酸やその誘導体と、エラグ
酸系化合物やそのアルカリ金属塩とを含有して成る皮膚
外用剤が、優れた美白効果を有し、かつ刺激性や感作性
がない上、経時安定性も良好で、匂いも問題がないこと
を見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
すなわち、本発明は、(A)パントテン酸及びその誘
導体の中から選ばれた少なくとも1種と、 (B)一般式 (式中のR1、R2、R3及びR4は水素原子、炭素数1〜20の
アルキル基、ポリオキシエチレン若しくはポリオキシプ
ロピレン残基又は式 で示される糖残基であり、それらは同一であってもよい
し、たがいに異なっていてもよく、R5は水素原子、水酸
基又は炭素数1〜8のアルコキシ基である) で表わされるエラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩
の中から選ばれた少なくとも1種とを含有して成る皮膚
外用剤を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明皮膚外用剤においては、(A)成分として用い
られるパントテン酸は、水溶性ビタミンの1種であっ
て、酵素的アセチル化反応の補酵素である補酵素A(以
下、CoAと略記する)の構成成分であることが知られて
いる。本発明においては、このパントテン酸は、主に合
成的手法により得られたものが用いられる。
一方、該(A)成分として用いられるパントテン酸の
誘導体としては、例えばパントテン酸カルシウムなどの
パントテン酸塩、パンテテイン、パンテチン、ホスホパ
ンテテイン、CoA及びその塩、CoAのアシル誘導体及びそ
の塩、CoAが酸化されて2分子でジスルフィド型のS−
S結合を形成して成る酸化型CoA及びその塩などが挙げ
られる。
前記CoAは、生体内でアシル基の転移反応に関与し、
脂肪酸の酸化、脂肪酸の合成、アミノ酸の代謝、酵素的
アセチル化などの種々の酵素反応において、アシル基の
担体となる重要な物質して知られている。本発明におい
ては、このCoAとして発酵法や動物臓器からの抽出法な
どで得られたものを使用することができる。また、前記
CoAの塩としては、例えばCoAナトリウム塩(CoA・Na、C
oA・3Na)、CoAカリウム塩、CoAリチウム塩、CoAトリエ
タノールアミン塩などが挙げられ、酸化型CoAの塩とし
ては、例えば酸化型CoAナトリウム塩(酸化型CoA・2N
a、酸化型CoA・6Na)、酸化型CoAカリウム塩などが挙げ
られる。さらに、CoAのアシル誘導体及びその塩として
は、炭素数1〜25、好ましくは1〜19のアシル誘導体及
びその塩が好適であり、具体例としてはアセチルCoA、
アセチルCoAナトリウム塩(アセチルCoA・Na、アセチル
CoA・3Na)、n−プロピオニルCoA、n−ブチリルCoAカ
リウム塩、n−ヘプタノイルCoA、ステアロイルCoAリチ
ウム塩などが挙げられる。
本発明皮膚外用剤においては、前記パントテン酸やそ
の誘導体は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよく、またその含有量は製品形態や使用頻度
にもよるが、通常皮膚外用剤全量に基づき0.0001〜10重
量%、好ましくは0.001〜5重量%の範囲で選ばれる。
本発明皮膚外用剤においては、(B)成分として前記
一般式(I)で表されるエラグ酸系化合物及びそのアル
カリ金属塩の中から選ばれた少なくとも1種が用いられ
る。該エラグ酸系化合物としては、例えば前記一般式
(I)中のR1、R2、R3、R4及びR5がすべて水素原子であ
るエラグ酸や、R1、R2、R3及びR4が水素原子、メチル基
又はエチル基で、R5が水素原子、水酸基又はメトキシ基
であるものが好ましく用いられる。またこれらのエラグ
酸系化合物のアルカリ金属塩としては、例えばナトリウ
ム塩やカリウム塩などが挙げられるが、エラグ酸のフェ
ノール性水酸基の一部がナトリウム塩やカリウム塩とな
ったものが、溶解性がよいという点で好ましい。
前記エラグ酸系化合物やそのアルカリ金属塩は、皮膚
外用剤調製上、その親油性又は親水性を調整するため
に、前記一般式(I)中のR1、R2、R3及びR4のいくつか
を、炭素数20までの長鎖アルキル基、ポリオキシエチレ
ン残基、ポリオキシプロピレン残基及び式(II)で表わ
される糖残基の中から選ばれた任意の基に置換してもよ
いし、R5を炭素数8までの長鎖アルコキシ基で置換して
もよい。
前記エラグ酸系化合物やそのアルカリ金属塩の具体例
としては、エラグ酸、3,4−ジ−o−メチルエラグ酸、
3,3′−o−メチルエラグ酸、3,3′,4−トリ−o−メチ
ルエラグ酸、3,3′,4,4′−テトラ−o−メチル−5−
メトキシエラグ酸、3−エチル−4−メチル−5−ヒド
ロキシエラグ酸、アムリトシド(Amritoside)などやこ
れら化合物のアルカリ金属塩が挙げられる。
これらのエラグ酸系化合物は、ユーカリ材(Eucalypt
us)、毒ウツギ(コリアリア・ヤポニカ)、ラジアタ
松、クマコケモモ、ザクロ、アンマロク、ウキュウヨ
ウ、エンフヨウ、ガイジチャ、カコウジュヨウ、訶子、
喜樹、ケンジン、コウナカ、サンウキュウコン、サンウ
キュウヨウ、シュウフウボク、センクツサイ、ソウゲン
ロウカンソウ、ダイヒヨウソウ、ドウモウアンヨウ、ハ
オウベン、バンセキリュウカン、バンセキリュウヒ、ボ
ウカ、モッショクシ、ヤトウセイカ、ヤトウセイヒ、ユ
カンコン、ユカンボクヒ、ユカンヨウ、リュウガソウコ
ン、バンセキリュウヨウ、ウキュウボクコンピ、シドコ
ン、チンシュソウ、ゲンノショウコなどの天然物から、
例えば特公昭53−14605号公報に記載の方法により容易
に得ることができる。
本発明皮膚外用剤に用いられるエラグ酸系化合物は、
このように天然物中に広く存在するものであって、安全
性は極めて高いと考えられるが、念のため安全性を確認
したところ、急性毒性、皮膚刺激性、皮膚感作性、変異
原性などの点で、実用上特に問題は認められず、安全性
は高いことが確認された。
本発明皮膚外用剤においては、前記エラグ酸系化合物
やそのアルカリ金属塩は1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよく、またその含有量は、製品
形態や使用頻度にもよるが、通常皮膚外用剤全量に基づ
き0.001〜20重量%、好ましくは0.005〜5重量%の範囲
で選ばれる。
本発明皮膚外用剤には、前記エラグ酸系化合物やその
アルカリ金属塩のより良好な分散化を図るために、アル
ギニンなどの塩基性アミノ酸やブドウ糖などの単糖類
を、好ましくは0.001〜30重量%、より好ましくは0.005
〜20重量%の割合で添加することができるし、さらに、
所望に応じ、通常皮膚外用剤に用いられている種々の成
分、例えば油分、水、界面活性剤をはじめ保湿剤、低級
アルコール、増粘剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整
剤、防腐剤、香料、色素、紫外線吸収剤、紫外線散乱
剤、ビタミン類、アミノ酸類などを配合することができ
る。
前記油分として、例えばオリーブ油、ホホバ油、カカ
オ脂、椿油、やし油、木ロウ、グレープシード油、アボ
ガド油、ミンク油、卵黄油、硬化油などの油脂類、鯨ロ
ウ、蜜ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラ
ロウなどのロウ類、流動パラフィン、セレシン、スクワ
ラン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワッ
クス、ワセリンなどの炭化水素類、ステアリン酸、オレ
イン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、イソステアリン
酸、ベヘニン酸などの脂肪酸類、セタノール、ステアリ
ルアルコール、ラノリンアルコール、オクチルドデカノ
ール、ヘキシルデカノールなどのアルコール類、ミリス
チン類イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン
酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレ
イン酸オクチルドデデル、コレステロールオレートなど
のエステル類などが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばステアリン酸ナトリウ
ム、セチル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミ
チン酸トリエタノール、N−アシルグルタミン酸ナトリ
ウムなどのアニオン性界面活性剤、塩化ステアリルジメ
チルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチル
アンモニウムなどのカチオン性界面活性剤、塩酸アルキ
ルアミノエチルグリシン液、レシチンなどの両性界面活
性剤、モノステアリル酸グリセリン、モノステアリン酸
ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノステアリル酸
プロピレングリコール、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル、モノステアリル酸ポリエチレングリコール、モ
ノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオ
キシエチレンヤシ脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオ
キシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリンな
どの非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、1,3−ブチレン
グリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、ポ
リエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの
多価アルコール、アミノ酸、乳酸ナトリウム、ピロリド
ンカルボン酸ナトリウムなどのNMF成分、ヒアルロン
酸、コラーゲン、ムコ多糖類、コンドロイチン硫酸など
の水溶性高分子物質などが、低級アルコールとしては、
例えばエタノール、イソプロパノールなどが、増粘剤と
しては、例えばアルギン酸ナトリウム、キサンタンガ
ム、ケイ酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガ
カントガム、デンプンなどの天然高分子物質、メチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セルロー
スなどの半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルアルコールなどの合成高分子物質などが
挙げられる。
また、酸化防止剤としては、例えばジブチルヒドロキ
シトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プ
ロピル、アスコルビン酸などが、キレート剤としては、
例えばエデト酸二ナトリウム、エタンヒドロキシジホス
フェート、ピロリン酸塩、ヘキサンメタリン酸塩、クエ
ン酸、酒石酸、グルコン酸などが、pH調整剤としては、
例えば水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、クエ
ン酸、クエン酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸一
水素ナトリウムなどが、防腐剤としては、例えばパラオ
キシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、デヒ
ドロ酢酸、サリチル酸、安息香酸、ソルビン酸、塩化ベ
ンザルコニウムなどが挙げられる。
さらに、紫外線吸収剤としては、例えば2−ヒドロキ
シ−4−メオキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパ
ラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラトメトキシ
サイナメートなどが、紫外線散乱剤としては、例えば酸
化チタン、カオリン、タルクなどが、ビタミン類として
は、例えばビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタ
ミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、ビタミ
ンP、ビタミンU、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリ
ザノール、α−リポ酸、オロット酸及びその誘導体など
が、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、
バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニ
ン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シ
スチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキ
シプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニ
ン、ヒスチジン、リジン及びこれらの誘導体などが挙げ
られる。なお、任意成分はこれらに限定されるものでは
ない。
本発明皮膚外用剤、前記(A)成分及び(B)成分の
必須成分とこれらの任意成分とを適当に配合することに
より、例えば化粧水、クリーム、パック剤、ローショ
ン、スミンミルク、乳液、浴剤、ボディシャンプー、ボ
ディリンスなど種々の製品形態として用いることができ
る。
具体的には、化粧水としては、必須成分として(A)
成分0.005〜2重量%及び(B)成分0.01〜2重量%を
含有し、かつ任意成分として低級アルコール2〜10重量
%、界面活性剤0〜1重量%、保湿剤2〜7重量%、pH
調整剤0〜0.2重量%、精製水77〜95重量%及び微量の
防腐剤、色素、香料を含有する組成物が、皮膚用クリー
ムとしては、必須成分として(A)成分0.005〜2重量
%及び(B)成分0.01〜2重量%を含有し、かつ任意成
分として、油分20〜70重量%、界面活性剤1〜7重量
%、保湿剤0.1〜10重量%、精製水8〜77重量%及び微
量の防腐剤、香料を含有する組成物が、ローションとし
ては、必須成分として(A)成分0.005〜2重量%及び
(B)成分0.01〜2重量%を含有し、かつ任意成分とし
て低級アルコール5〜10重量%、界面活性剤0.5〜2重
量%、保湿剤2〜8重量%、酸化防止剤0.01〜0.05重量
%、キレート剤0.02〜0.1重量%、pH調整剤0.1〜1重量
%、精製水74〜92重量%及び微量の防腐剤、色素、香料
を含有する組成物が、スキンミルクとしては、必須成分
として(A)成分0.005〜2重量%及び(B)成分0.01
〜2重量%を含有し、かつ任意成分として油分20〜40重
量%、界面活性剤2〜5重量%、精製水50〜70重量%及
び微量の防腐剤、香料を含有する組成物が、乳液として
は、必須成分として(A)0.005〜2重量%及び(B)
0.01〜2重量%を含有し、かつ任意成分として油分10〜
30重量%、界面活性剤1〜5重量%、保湿剤2〜10重量
%、精製水50〜86重量%及び微量の防腐剤、香料を含有
する組成物が挙げられる。
発明の効果 本発明皮膚外用剤は、必須成分としてパントテン酸や
その誘導体とエラグ酸系化合物やそのアルカリ金属塩と
を含有したものであって、従来のものに比べて格段に優
れた美白効果を有し、かつ安全性や安定性にも優れてお
り、例えば各種化粧用クリーム、乳液、化粧水、美容
液、パック剤、パウダー、リップクリーム、口紅、アン
ダーメークアップ、ファンデーション、サンケア、浴
剤、ボディシャンプー、ボディリンスなどの種々の製品
形態として、好適用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例1、比較例1、2 第1表に示す種類と量の成分とともに、エタノール55
重量%を含有し、残部が純水から成る検体を調製し、次
に示す方法により脱色効果を評価した。
すなわち、有色モルモット(各群6匹)の背部を毛刈
りしたのち、各検体100μを1日1回約2×2cmの範囲
に4週間塗布し、試験終了3日目の皮膚色を色差計にて
測定し、L値(明度)を求めた。このL値が大きいほ
ど、皮膚が白いことを示す。
結果をまとめて第1表に示す。
第1表から明らかなように、エラグ酸とCoA・3Naとを
含有する本発明の検体(本発明品、実施例1)は、エラ
グ酸(比較例1)又はCoA・3Naのみ(比較例2)を含有
する検体に比べて、有色モルモットの皮膚色が退色し、
美白効果に優れていることが分かる。
実施例2、比較例3、4 第2表に示す組成のクリームを調製し、色素斑(シ
ミ)のある男女10名の色素斑部に1日2回、4週間該ク
リームを塗布したのちの色素斑のL値を色差計により測
定した。その結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、パントテン酸とエラグ酸
を配合したクリーム(本発明品、実施例2)は、エラグ
酸のみ(比較例3)又はパントテン酸のみ(比較例4)
を配合したクリームに比べて色素斑が退色していること
が分かる。なお、上記クリームの使用中及び使用後にお
いて、皮膚刺激及びアレルギー反応などは、全く認めら
れず安全性が極めて高いことが確認された。また、経日
による変色もなく安定性も高いことが確認された。
実施例3、比較例5、6 市販のエラグ酸〔東京化成工業(株)製〕30.9gを精
製水500gに加え、かきまぜて分散したのち、これに1.0N
の水酸化成水溶液500gを加えて溶解させ、さらに活性炭
5.0gを添加し、室温にて30分間かきまぜた。次いで、こ
の懸濁液を減圧ろ過し、赤褐色のろ液を得たのち、これ
に濃塩酸を滴下してpHを7.0に調整し、沈殿を析出させ
た。遠心分離後(8000rpm、10分)、沈殿物を採取し、
水及びエタノール洗浄、乾燥を行い、エラグ酸のナトリ
ウム塩29.3gを得た。
次いで、このようにして得られたエラグ酸ナトリウム
(処理pH7.0)を用いて、第3表に示す組成物のクリー
ムを調製した。なお、クリームのpHはクエン酸で5.5〜
6.0になるように調整した。
次に、FIモルモット(各群5匹)の背部を毛刈りし、
1/2MED量のUVB(紫外線)を1日1回、4日間照射し
て、色素を沈着させたのち、約4cm2の範囲に、各クリー
ム0.2gを1日1回、3週間毎日塗布し、皮膚色の変化を
色差計でL値を測定して求めた。その結果を第4表に示
す。
第4表の結果からも明らかなように、エラグ酸ナトリ
ウムと酸化型CoA・6Naを配合したクリーム(本発明品、
実施例3)は、エラグ酸ナトリウムのみ(比較例5)又
は酸化型CoA・6Naのみ(比較例6)を配合したクリーム
に比べてFIモルモットに作成した色素沈着の退色に効果
があることが分かる。
以上の実施例と比較例の結果より、本発明のパントテ
ン酸又はその誘導体とエラグ酸系化合物又はそのアルカ
リ金属塩とを含有する皮膚外用剤は、美白効果に優れる
新規な皮膚外用剤であることが分かる。
実施例4 本発明の各種皮膚外用剤を次に示す。
美容液1 エラグ酸ナトリウム塩(処理pH5) 0.5wt% パンテチン 0.05 グリセリン 10.0 エタノール 5.0 キサンタンガム 0.3 香 料 微 量 精 製 水 バランス 美容液2 3−エチル−4−メチル−5−ヒドロキシエラグ酸 0.15wt% パンテテイン 0.3 グリセリン 5.0 エタノール 5.0 ハイビスワコー105 0.5 香 料 微 量 精 製 水 バランス 化粧水1 3,3′−ジ−o−メチルエラグ酸 0.1wt% CoA・3Na 0.005 グリセリン 3.0 エタノール 7.0 香 料 微 量 精 製 水 バランス 化粧水2 A.エチルアルコール相部 エチルアルコール 10.0wt% POE(80)硬化ヒマシ油 0.25 酢酸トコフェノール 0.1 メチルパラベン 0.15 香 料 適 量 B.水相部 エラグ酸カリウム塩(処理pH5) 0.05wt% パントテン酸 0.02 グリセリン 3.0 クエン酸 0.01 精 製 水 バランス 上記処方物Aを均一に溶解後、Bの水相部にかきまぜな
がら徐々に加え、化粧水を調製した。
乳液1 A.油相部 流動パラフィン(#70) 10.0wt% イソプロピルミリステート 3.0 モノステアリン酸グリセリン 0.5 ステアリン酸 2.0 POE(20)ステアリルエーテル 0.5 ブチルパラベン 0.1 B.水相部 エラグ酸カリウム塩(処理pH6) 1.0wt% 酸化型CoA・6K 0.5 グリセリン 3.0 カーボポール941 0.2 エタノール 9.0 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 エデト酸三ナトリウム 0.05 精製水 バランス C.香 料 適 量 上記処方物A、Bを70℃でれぞれ混合溶解し、BにA
を加え均一に乳化した。さらにCを加えて、冷却し、乳
液を調製した。
乳液2 エラグ酸 0.2wt% アセチルCoA・3Na 0.1 ステアリん酸 1.0 セタノール 2.5 ワセリン 2.0 スクワラン 4.5 ブドウ糖 1.0 親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0 グリセリン 3.0 塩酸ピリドキシン 0.05 水酸化カリウム 0.1 香料 微 量 精製水 バランス パック剤 A.エチルアルコール相部 エチルアルコール 10.0wt% ポリビニルアルコール 14.0 プロピレングリコール 3.0 メチルパラベン 0.15 ブチルパラベン 0.05 グリチルレチン酸ステアリル 0.2 B.水相部 エラグ酸ナトリウム塩(処理pH7) 0.2wt% パントテン酸カルシウム 1.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム 4.0 POE(15)オレイルエーテル 1.0 精製水 バランス C.香料 適 量 上記処方物A、Bを混合し、70℃で均一に加温混合し
た。さらに冷却しながら、Cを加えてパック剤を調製し
た。
化粧用クリーム A.油相部 流動パラフィン(#70) 5.0wt% スクワラン 10.0 セトステアリルアルコール 6.0 蜜ロウ 2.0 モノステアリン酸グリセリン 1.5 POE(20)ソルビタンモノラウレート 2.0 プロピルパラベン 0.1 B.水相部 エラグ酸ナトリウム(処理pH6) 0.5wt% CoA・3Na 0.20 ヒアルロン酸ナトリウム(分子量1万〜10万) 0.3 メチルパラベン 0.2 精製水 バランス C.香料 適 量 上記処方物A、Bを70℃でそれぞれ混合溶解したの
ち、BにAを加え均一に乳化した。さらにCを加えて、
冷却し、クリームを調製した。前記組成物は、いずれも
経日安定性が良好で、優れた美白効果を有し、また使用
性、安全性とも良好であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)パントテン酸及びその誘導体の中か
    ら選ばれた少なくとも1種と、 (B)一般式 (式中のR1、R2、R3及びR4は水素原子、炭素数1〜20の
    アルキル基、ポリオキシエチレン若しくはポリオキシプ
    ロピレン残基又は式 で示される糖残基であり、それらは同一であってもよい
    し、たがいに異なっていてもよく、R5は水素原子、水酸
    基又は炭素数1〜8のアルコキシ基である) で示されるエラグ酸系化合物及びそのアルカリ金属塩の
    中から選ばれた少なくとも1種とを含有して成る皮膚外
    用剤。
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