JP2785828B2 - 既設盛土のり面の急勾配化工法 - Google Patents

既設盛土のり面の急勾配化工法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、既設盛土に鉄筋その他補強材を挿入し、そ
の補強材を中心として掘削を行うことを複数回繰り返し
た後、剛性のある壁面を掘削面に取り付けることによ
り、盛土のり面勾配を急勾配化する工法に関するもので
ある。
[従来の技術] 現在、補強体により既設盛土を急勾配化する工法は存
分しないが、自然地山を対象とした切土斜面の安定化工
法として、鉄筋等の補強材を打設する工法は既に公知で
ある。
この工法では、対象が自然地山であるため、一般に
は、盛土と比較し、土壌間の結束力が強く、短期的には
十分に安定が保証されることが多い。このため、基本的
には、掘削終了後に掘削面に補強材を打設することが可
能であった。この工法における掘削表面には、雨水によ
る侵蝕を防護する目的で、薄い吹き付けコンクリートに
より処理が施されるか、もしくは補強材にプレストレス
を与える目的で支圧板が設置されていた。
そして、この従来工法におけるほとんどの設計法が極
限つり合法により行われている。つまり極限つり合法の
基本は、運動力学的に可能なすべり面上で鋼体が接して
いると仮定し、そのすべり面上における極限状態での静
的な力のつり合を解く方法である。この極限つり合い法
では、壁面の鋼性の如何を問わず全てを鋼体と定義する
ため、壁面の鋼性による効果は評価されないことにな
る。したがって、壁面の剛性に基づく斜面全体の安定に
ついては全く考慮されていなかった。
[発明が解決しようとする課題] 近年の土地の高騰に鑑み、特に都市部では土地の効率
的利用、高度利用が求められている。道路、鉄道等にお
いては、この様な見地より最近では高さがかなり低い場
合においても高架橋等による建設が行われており、広い
用地を占有する盛土は敬遠される傾向にある。また仮に
盛土が選定されたとしても通常の盛りこぼし形式ではな
く、擁壁や補強土等の併用による急勾配盛土で構築され
る場合が多い。しかし、土地高騰以前に建設された既設
構造物については、盛土形式の場合が多く、依然として
広大な用地を占有したままである。
本発明は、既に構築、使用されている盛土に対し、効
率的にのり面を急勾配化し、これにより生じる余剰な用
地を有効利用することを目的とするものである。
具体的には、既に公知である鉄筋等による切土斜面の
安定化工法では解決できない以下の問題点を解決するこ
とにより、既設盛土のり面を急勾配化しようとするもの
である。
1)のり面の急勾配化の対象地盤として盛土を想定して
いるので、従来行われてきた自然地山の補強の様に、無
補強状態で切取り、コンクリート又は支圧板等による斜
面処理までの間、自立させておくことは不可能となる。
2)盛土の場合は交通荷重等により、掘削した面に対
し、局所的に過大な応力が作用することが想定されるた
め、従来工法にみられるような薄い吹き付けコンクリー
ト、もしくは支圧板等の剛性の小さなフェーシングで
は、効率的な補強という意味においても、また安定上か
らも問題が生じてくる。
[問題点を解決するための手段] 本発明では、上記問題点を以下により解決しようとす
るもである。
つまり、掘削が進むにつれて低下する盛土全体の安定
性を、壁面の剛性を順次高めることにより確保し、最終
的には掘削面全面に曲げ剛性の得られる剛な壁面を打設
もしくは設置することにより、施工後に作用する局所的
に過大な応力に対しても効率的に対応しようとするもの
である。これらは、従来着目されることのなかった、補
強土における壁面の剛性が盛土、もしくは斜面の全体安
定に与える効果を考慮することにより可能となる。これ
らのことは、既に室内模型実験により効果の確認を行っ
ており、同様な補強材を配置した場合でも壁面の剛性の
違いにより、保持しうる荷重が20倍程度異なるという結
果を得ている。
具体的には、本発明に係る既設盛土のり面の急勾配化
工法は、既設盛土のり面に棒状の補強材を挿入する第一
の工程と、前記補強材の周囲を掘削し、急勾配斜面を形
成する第二の工程と、前記急勾配斜面に該斜面崩壊防止
のための補強を施す第三の工程と、前記第二の工程によ
形成される急勾配斜面が連続するように、前記第一乃至
第三の工程を繰り返す第四の工程を繰り返す第四の工程
と、前記第四の工程により形成された急勾配斜面上に一
体壁を設ける第五の工程とを備える。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図(1)において勾配の小さい斜面を形成してい
る既設盛土1に鉄筋等からなる補強材2を打設もしくは
挿入する。この補強材2は後述するように、引張補強材
として作用するものであるため、長いものほど好まし
い。あるいは、少なくとも所定の長さ以上の長さを有し
ていることを要する。挿入に際しては、盛土1と補強材
2との間で発揮される摩擦力を確保する目的で、空げき
部分にモルタル、セメントミルク等を充填する。
補強材2の設置後、補強材2の上下所定の範囲の部分
3を掘削し、ほぼ鉛直な掘削表面4を形成する(第1図
(2))。
次いで、後述する一体壁7が構築されるまでの仮防護
手段として、掘削表面4に、コンクリート吹き付けを施
すか、もしくは支圧板5を取り付ける(第1図
(3))。この支持板5は鉄、プラスチックなどの所定
の強度を有する材料から造られたものである。支圧板5
を取り付けた後、補強材2を切断し、補強材2が支圧板
5から突出しないようにする。
以降、掘削表面4が連続した1つの面を形成するよう
に、第1図(1)乃至(3)の工程を順次繰り返し施工
し、既設盛土1のうちの大部分6が掘削される(第1図
(4))。このようにして所定高さHまでの掘削が終了
した段階で、コンクリート等による一体壁7を掘削表面
4の全面にわたって打設もしくは設置する(第1図
(5))。
本実施例により、施工開始前と比較して、第1図
(5)にLで示す広さの用地を確保することができる。
本工法におり、以下に示す作用が得られる。
1)あらかじめ鉄筋等の補強材2を配置した(第1図
(1))後で掘削を行うことにより、鉄筋等が引張補強
材として作用し、あたかも盛土体の粘着力が増加した状
態となるため、小段掘削(第1図(2))における安定
性が得られる。
2)小段掘削終了後は直ちに、コンクリート吹き付け、
もしくは支圧板5による仮防護を施すことにより(第1
図(3))、局所的な破壊が防止される。
3)所定の掘削が終了した(第1図(4))後、掘削面
に対し十分な全体剛性が得られる一体化した壁面7を設
置することにより(第1図(5))、盛土全体の安定を
確保することができるのと同時に、施工後に作用する交
通荷重や地震荷重等による局所的応力を補強材全数に分
配し、効率的な補強が行われる。
[発明の効果] 以上に示す通り、本発明により効果的かつ十分な盛土
の補強が行われ、同時にのり面に勾配変更が可能とな
る。また、これにより、発生した用地の有効利用が図れ
ることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は施工手順図例で(1)は補強材挿入の第一段
階、(2)は掘削の第二段階、(3)は仮防護の第三段
階、(4)は所定の高さの掘削が終了した段階、(5)
は掘削後一体壁を打設し完成した状態である。 1……既設盛土、2……補強材、3……掘削表面、5…
…支圧板、6……最終な掘削部全域、7……コンクリー
ト打設された一体の壁面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 E02D 17/04 E02D 29/02 E02D 5/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設盛土のり面に棒状の補強材を挿入する
    第一の工程と、 前記補強材の周囲を掘削し、急勾配斜面を形成する第二
    の工程と、 前記急勾配斜面に該斜面崩壊防止のために薄い吹付コン
    クリートもしくは支圧板を含む剛性の小さなフェーシン
    グにより仮防護を施す第三の工程と、 前記第二の工程により形成される急勾配斜面が連続する
    ように、前記第一乃至第三の工程を繰り返す第四の工程
    と、 前記第四の工程により形成された急勾配斜面上に一体壁
    を設ける第五の工程とを備える既設盛土のり面の急勾配
    化工法。
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