JP2881001B1 - 切土地山の土留壁工法 - Google Patents

切土地山の土留壁工法

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JP2881001B1
JP2881001B1 JP13605498A JP13605498A JP2881001B1 JP 2881001 B1 JP2881001 B1 JP 2881001B1 JP 13605498 A JP13605498 A JP 13605498A JP 13605498 A JP13605498 A JP 13605498A JP 2881001 B1 JP2881001 B1 JP 2881001B1
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泰弘 山田
邦光 山田
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 切土を行なう場合、切土面が崩壊しないよう
に安価に仮留め施工を行ない、下で安全に作業を行なえ
るようにする。 【解決手段】 掘削予定線2に沿って上方から段階的に
所定高さづつ掘削し、その切土面3から地山に向けてア
ンカー5を打設する。アンカー5の切土面3からの突出
部分の周りに、スチールファイバーを混入した硬化材9
などによって受圧パット10を盛り上げ形成する。アン
カー5と一体となった受圧パット10によって切土面3
の崩壊を防ぎながら、順次下へ掘削していく。アンカー
5にブロック13などを固定して土留壁とする。 【作用】 アンカー5を支保工にも使用するため、支保
工のための大がかりな工事が必要でなく、安価に施工で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は山岳地や海浜地で
の治山や道路建設の現場において、斜面を切土してその
切土の崩壊を防ぐために構築する土留壁工法に関するも
のであり、特に比較的大きな切土を行なう場合、下で行
なう作業が危険なく行なえる切土地山の土留壁工法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】山岳地や海浜地で斜面を切土する場合、
計画された掘削面を一気に大きく掘削することは大きな
危険を伴う。すなわち、掘削中に切土面が崩壊する危険
があるため、既に掘削した切土面の下で作業する者を極
めて大きな危険に巻き込む恐れがあるためである。この
ために、従来では斜面を上から複数段階に分けて掘削す
る逆打ちという方法を採用して、段階的に掘削するごと
に掘削面に沿って杭を打ち込んでおいたり、仮留めの梁
を構築したりして切土面を押えて切土面の崩壊を防いで
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既述した逆打ちの方法
は、斜面を一度に掘削せず、段階ごとに掘削してその度
ごとに切土面の仮保護を行なうため、切土面の崩壊を防
止してその下での作業を安全に行なえるという利点があ
る。しかしながら、掘削する前に予め杭を打ち込んでお
く工法や、切土面に沿って梁を構築する工法であると、
切土面の仮留めだけでも工事が大がかりで、施工コスト
が大幅に上昇していた。
【0004】杭を打設したり梁を構築するのは、それだ
けで大がかりであって、仮留めの工事としては充分過ぎ
るものであって、土留めブロックを積み上げるなどの工
事の前にそれだけで工期やコストを費やす必要があり、
ブロックを固定した後は余り必要のないものとなってし
まい、大がかりな工事を行なってもそれが無駄となって
いた。また掘削していない斜面にて大がかりな工事を行
なう必要があり、大型機械等の搬入が困難なところでの
仮留め施工を行なわねばならなかった。
【0005】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、切土の仮留め(仮保護)を極めて
簡易・安価に行なえるとともに、その仮留め自体が本施
工である土留め施工でほとんど無駄になることがない切
土地山の土留壁工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる切土地
山の土留壁工法は、地山の上方から段階的に掘削するご
とに地山にアンカーを打設して、このアンカーの地表か
らの突出部分周囲に切土面を押える受圧パットを硬化材
によって形成し、アンカーと一体になった受圧パットに
より土砂荷重を支えるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明にかかる切土地山の土留
壁工法は、地山を上方から少しづつ段階的に掘削してい
くもので、その掘削ごとに切土面の仮留めを順次行なっ
ていくものである。仮留めの方法は、切土面から地山の
地盤に向けてアンカーを打設し、このアンカーを使用し
て仮留めを行なうものである。アンカーとしては様々な
タイプが使用可能であり、複数本のPC鋼線をシースに
中に収納して、地山に掘削した削孔に挿入し、シースの
内外にグラウト材を注入して定着するグラウンドアンカ
ータイプのアンカーであってもよい。またロックボルト
をシースの中に収納したものであって、削孔の中でシー
スの内外に充満したグラウト材によって定着したアンカ
ーなども使用可能である。ロックボルトは、シースの中
に収納した時点で予めグラウトして硬化させてから削孔
内に挿入してもよく、或いは削孔内に挿入した時点でシ
ースの内外に一度にグラウト材を注入してもよい。シー
スとしては合成樹脂製のコルゲートシースやステンレス
製の防錆シースを使用するもので、形状としては周面に
凹凸が形成された異形シースを使用するものである。
【0008】アンカーの一部は切土面から突出させてお
き、このアンカーの突出部分の周囲に硬化材を打設、手
作業によって盛り付着させる或いは吹き付けて、受圧パ
ットを形成する。受圧パットとは、アンカーの切土面か
らの突出部分の周りに鍔状に硬化材を盛り上げて形成す
るもので、この受圧パットがアンカーと一体化して土砂
荷重を仮受けして切土面の崩壊を防ぐものである。硬化
材としては通常のセメント系のモルタルやコンクリート
の他、樹脂モルタルなども使用でき、更に受圧パットの
強度を高めるためにスチールファイバーを混入した硬化
材なども好適である。或いは受圧パットを形成する部分
にエキスパンドメタルなどの金網状材を敷設して、その
上に硬化材を打設してパットの強度を高めてもよい。更
には、切土面には複数本のアンカーを横に適宜間隔づつ
離して打設するが、各アンカーの周囲に形成した受圧パ
ットの間にも硬化材を付着させて受圧パットを切土の各
段階ごとに横に連続させてもよい。
【0009】以上のようにしてアンカーの周囲に形成し
た受圧パットによって土砂荷重を仮留めしておき、切土
面の崩壊を防止しておく。この状態で、その下の段階の
切土を行ない、上記と同じように切土面から地山にアン
カーを打設、受圧パットの形成による仮留めを繰り返し
て全ての切土作業を完了する。この後、各アンカーにプ
レキャスト製であっ土留め用のブロックやパネルを固定
して、全切土面を覆うように積み上げる。必要があれば
ブロックやパネルと切土面との間に裏込めを施し、土留
壁を完成する。アンカーはこのように擁壁としてのブロ
ックやパネルを固定するために使用するとともに、その
前段階の仮留めのためにも使用するものであり、余計な
手順や資材を使用しない。したがって大がかりな機材を
使用して行なう仮留め施工もなく、工期を短くでき、施
工コストも押えられる。また受圧パットの形成も簡易で
あって、これもコストの低減につながる。
【0010】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づき、この発明を
詳細に説明する。図において1は切土する斜面であり、
一点鎖線で描いた掘削予定線2に沿って、上方から所定
高さづつ段階的に掘削していく。(図4)切土した切土
面3から、地山に向って削孔4を掘削し、アンカー5を
挿入する。アンカー5としてはロックボルト6をステン
レス製の防錆異形シース7の中に収納して、シース7の
中に充満したグラウト材8を硬化させて一体化したもの
を使用している。このアンカー5を削孔4の中に挿入し
た後、グラウト材8を削孔4の中に注入して定着する。
(図1)
【0011】切土面3から突出したアンカー5の一部の
周りに、硬化材9によって受圧パット10を形成する。
硬化材9としてはスチールファイバーを混入したモルタ
ルを使用した。受圧パット10はアンカー5を中心にし
て、切土面3に打設や吹き付けや手作業で付着させるよ
うにして盛り上げるものであって、その厚さは中心で1
50〜400mm程度にする。受圧パット10・10間
の掘削を地山に向ってアーチ状に窪ませて掘削して、パ
ット10・10間を数cm程度薄く吹き付けコンクリー
トで覆うと、連続したパット10・10間にアーチ効果
が働き、実に効果的に土砂荷重を受けることができる。
(図1・図5)アンカー5を使用して、この受圧パット
10によって仮留めして切土面3の崩壊を防ぐため、そ
の下での作業を安全に行なえる。横に適宜間隔づつ離し
複数本のアンカー5を打設した場合は、隣合う受圧パッ
ト10・10間にも硬化材9を連続して盛り上げて連続
させることもある。(図2)
【0012】以上のような段階的な掘削とアンカー5の
打設、及び受圧パット10の形成作業を順次繰り返し
て、掘削予定線の上から下までを切土する。(図6)ア
ンカー5の切土面3からの突出部分に留め具ナット11
とプレート12を取付け、擁壁用ブロック13のアンカ
ー孔にアンカーを通してナット14によって固定する。
このようにして擁壁用ブロック13を下から順次積み上
げて、切土全面をブロック13によって覆う。実施例で
は、アンカー5に固定するブロック13a・13aの間
に、アンカー5に固定せず、上下のブロック13a・1
3aと連結するブロック13bを挟んで積み上げてい
る。上下のブロック13a・13aとの連結は、各ブロ
ック13a・13bに上下に貫通した連結孔16に、鋼
棒を通して一体化するものである。このように、間に挟
まれたブロック13bはアンカー5に連結せずとも、鋼
棒と上下のブロック13a・13aとアンカー5・5に
よって地山の地盤と連結することになる。切土面3とブ
ロック13との間に裏込め材15(砕石)を詰めて擁壁
を完成する。(図3・図7)
【0013】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることができる。 段階的に切土を施して掘削し、その段階ごとにアンカ
ーを打設して、そのアンカーを使用して受圧パットを一
体化させて切土面を仮留めするため、その下での作業を
安全に行なうことが可能となる。 本施工でも使用するアンカーを使用して仮留めを行な
うため、支保工のための大がかりな工程を必要とせず、
安価に施工することが可能である。 受圧パットは硬化材を打設、吹き付け或いは手作業で
簡易に形成するため、作業は容易で、仮留め工事を短期
で、コストを安価に行なえる。 受圧パットにスチールファイバーを混入したり網材を
使用して盛り上げるように形成することにより、受圧パ
ットの強度が大きく土砂荷重に充分耐えうるものとな
る。 防錆異形シースの中にロックボルトを挿入したアンカ
ーを使用することによってアンカー埋設・定着の作業も
容易となり、また腐蝕しない信頼性の高い土留壁を構築
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンカーの周りに受圧パットを形成した断面図
である。
【図2】受圧パットの正面図である。
【図3】土留壁の斜視図である。
【図4】掘削予定線に沿って最初の掘削を行なった断面
図である。
【図5】アンカーを打設して受圧パットを形成した断面
図である。
【図6】掘削予定線に沿って全段階を掘削して仮留めし
た断面図である。
【図7】アンカーにブロックを固定して積み上げた状態
の断面図である。
【符号の説明】
1 斜面 2 掘削予定線 3 切土面 4 削孔 5 アンカー 6 ロックボルト 7 シース 8 グラウト材 9 硬化材 10 受圧パット 11 留め具ナット 12 プレート 13 ブロック 14 ナット 15 裏込め材 16 連結孔

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地山を上方から所定高さづつ複数段階に
    切土し、各切土の段階ごとに切土面から地山の地盤に向
    ってアンカーを打設し、切土面から突出したアンカーの
    一部の周囲の切土面に硬化材を打設、吹き付け或いは手
    盛りによって受圧パットを形成し、この受圧パットによ
    って地山の崩壊を仮止めしながら、下の段階の切土を行
    ない、アンカーを打設して受圧パットによって仮止めす
    るという作業を繰り返して全ての切土作業が終了した
    後、各アンカーにプレキャスト製の土留め用ブロックや
    パネルを固定して積み上げ、土留壁を形成する切土地山
    の土留壁工法。
  2. 【請求項2】 アンカーはロックボルトの周囲に異形シ
    ースを配したものを使用し、シースにグラウト注入・硬
    化後、切土地山の削孔内に挿入して削孔内に注入したグ
    ラウト材によって定着するようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の切土地山の土留壁工法。
  3. 【請求項3】 受圧パットはスチールファイバーを混入
    した硬化材によって形成したことを特徴とする請求項1
    記載の切土地山の土留壁工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023020159A1 (zh) * 2021-08-19 2023-02-23 中交路桥华东工程有限公司 边坡抢险支护装置及支护方法

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