JP2783901B2 - 光記録媒体の記録、再生及び記録再生方法 - Google Patents

光記録媒体の記録、再生及び記録再生方法

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JP2783901B2 JP20745390A JP20745390A JP2783901B2 JP 2783901 B2 JP2783901 B2 JP 2783901B2 JP 20745390 A JP20745390 A JP 20745390A JP 20745390 A JP20745390 A JP 20745390A JP 2783901 B2 JP2783901 B2 JP 2783901B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は光記録媒体に対して情報の記録、再生及び記
録再生を行う光記録方法に関する。
(ロ) 従来の技術 最近、フォトクロミック材料を媒体の記録層に用いる
研究が盛んに進められている。斯かるフォトクロミック
材料は、所定波長の光を照射すると、光化学反応によっ
て分子の構造が変化し、該分子の構造変化に応じて特定
の波長を有する光に対する光学的特性が変化するといっ
た様な性質を有している。また他ほ所定の波長の光が照
射されると、上記変化した分子の構造が元の構造に戻る
といった性質を有している。
従って、上述の様な性質を有するフォトクロミック材
料を媒体の記録層に用いた場合、次の様な情報の記録ま
たは再生方法が行われる。例えば、所定の波長を有する
光を照射することにより前記記録層の特定の波長に対す
る吸収率を変化させることにより情報の記録を行い、前
記特定の波長を有する光が記録または未記録に対する前
記記録層に異なる吸収率をもつことを利用して再生する
記録再生方法が知られている。又、直線偏光した所定の
波長を有する光により上記記録層に複屈折を生じさせて
情報の記録を行い、前記記録層による吸収が小さな光を
照射してその透過光又は反射光により記録層の複屈折の
有無を検出して再生を行う記録再生方法が知られてい
る。また、情報の消去は他の所定の波長を有する光を照
射させて上記分子の構造を元の状態に戻すことにより行
われる。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 然し乍ら、上記記録方法で形成された記録トラックに
対して上記再生方法で情報の読み出しを行うと、読み出
し用の光が隣接するトラックに掛かった場合に、この読
み出し用の光に隣接トラックの情報が重畳されてしまう
といった不都合が生じる。
本発明は斯かる不都合を解決せんとするもので、隣接
トラックからのクロストークを防止する光記録媒体の記
録、再生及び記録再生方法を提案するものである。
(ニ) 課題を解決するための手段 上記課題を鑑み本発明の記録方法は、フォトクロミッ
ク材料を含有する記録層に、未記録状態において前記フ
ォトクロミック材料に吸収される波長を有する偏光した
光を照射して情報を記録する光記録媒体の記録方法であ
って、隣接するトラック毎に異なる偏光状態を有する上
記偏光した光を照射して隣接するトラック毎に異なる光
学的異方性を生じせしめて情報の記録を行うことを特徴
とする。
また、本発明の再生方法は、フォトクロミック材料を
含有する記録層に、未記録状態において前記フォトクロ
ミック材料に吸収される波長を有する偏光した光を、隣
接するトラック毎に異なる偏光状態において照射して隣
接するトラック毎に異なる光学的異方性を導入する光記
録媒体を再生する光記録媒体の再生方法であって、各ト
ラックの光学的異方性方向に応じた状態の偏光を有する
光により再生することを特徴とする。
そして、本発明の再生方法は、フォトクロミック材料
を含有する記録層に、複屈折を導入することにより、隣
接するトラック毎に複屈折の中性軸方向が異なるように
情報の記録が行われる光記録媒体を再生する再生方法で
あって、前記光記録媒体に各トラックの複屈折の中性軸
に応じた偏光を有する光を照射し、その透過光又は反射
光により前記複屈折の有無を検出することを特徴とす
る。
そして、本発明の再生方法は、フォトクロミック材料
を含有する記録層に、隣接するトラック毎に異なる偏光
状態を有する偏光した光により、該偏光状態に依存して
吸光度の差異が異なるように情報の記録が行われる光記
録媒体を再生する光記録媒体の再生方法であって、前記
光記録媒体に各トラックの吸光度の偏光状態に応じた偏
光を有する光を照射して、その透過光又は反射光により
上記吸光度の差異を検出することを特徴とする。
更に本発明の記録再生方法は、フォトクロミック材料
を含有する記録層に、未記録状態において前記フォトク
ロミック材料に吸収される波長を有する偏光した光を照
射して、隣接する記録トラック毎に異なる偏光状態によ
り、情報の記録が行われるステップと光記録媒体を偏光
を有する光により再生するステップと、を有することを
特徴とする。
(ホ) 作用 記録層中のフォトクロミック材料の分子は、未記録状
態にあるとき、記録層中に無配向な状態に分散されてい
る。斯かる記録層に直線偏光の光が照射されると、記録
層中に分散された前記分子の内、上記直線偏光の偏光面
に応じた特定の分子だけが光化学反応を起こし、分子構
造が変化する。この様に、記録層中に分散された分子の
内、特定の分子のみが、他の分子に対して分子構造を異
にする(異方性の発生)ようになり、情報の記録が行う
ことができる。
この異方性としては、上記直線偏光の偏光面に一致し
た方向を中性軸とする複屈折がある。この複屈折を生じ
た記録層に偏光を有する光を照射して生じる透過光又は
反射光に上記複屈折の中性軸に依存して偏光の状態を変
化する。従って、上記記録層に偏光を有する光を照射し
て偏光の状態の変化を検出して複屈折の有無を検出して
情報の再生ができる。又、前記異方性とは別の異方性と
しては、吸光度に角度依存性が存在するものがある。即
ち、前記記録層に直線偏光の光を照射すると、記録に用
いた直線偏光と再生に用いる直線偏光との2つの直線偏
光の偏光面のなす角度に依存する吸光度の差異(二色
性)が存在する。従って、記録用の光の偏光状態に対応
した偏光状態の光が照射して吸光度の変化を検出して情
報の再生ができる。
よって、本発明によれば、フォトクロミック材料を含
有する記録層に、未記録状態において前記フォトクロミ
ック材料に吸収される波長を有する直線偏光又は他の偏
光状態(楕円偏光)の光を照射して情報の記録が行わ
れ、隣接するトラック毎に異なる偏光状態を有する前記
直線偏光又は他の偏光状態の光により情報の記録が行わ
れている。その結果、上記隣接する記録トラックの記録
層には上述したように光学的特性に異方性を生じる。従
って、記録用の光の偏光状態に対応した偏光状態の光を
照射して、その透過光または反射光により再生を行う再
生方法において、隣接する記録トラックに係る記録層の
光学的特性の差異を分離して検出できるため(複屈折を
利用した場合)、又は、隣接するトラックの記録層の光
学的異方性の差異がほとんど検出できないため(吸光度
の差異を利用した場合)、隣接するトラックによるクロ
ストークが生じない。
(ヘ) 実施例 以下、図面を参照しつつ本発明の第1実施例について
詳細に説明する。
第1実施例において記録層に含有されるフォトクロミ
ック材料としては、フルキド系、ジアリルエチン系及び
スピロピラン系等のフォトクロミック材等が使用でき
る。一例として用いられるスピロピラン系のフォトクロ
ミック材料の構造を第1図に示して説明する。斯かる材
料は紫外光の照射によりスピロピラン型からメロシアニ
ン型への分子構造が変化し、また可視光の照射または加
熱によりメロシアニン型からスピロピラン型へと分子構
造を復帰する。
第2図は、第1実施例に係る記録再生用装置の光学系
を示す図である。
記録媒体(20)はMEK(メチルエチルケトン)にバイ
ンダーとしてPVB(ポリビニルブチラール)を添加した
溶媒に、斯かるフォトクロミック材料を溶解した溶液
を、ガラス、石英または樹脂よりなる透明な基板(21)
上にスピンコート法等により塗布して厚さ1μmの記録
層(23)を形成し、更にその記録層(23)上にAl等の反
射層(22)を形成して作製される。
上記記録層(23)には、フォトクロミック材料を分子
を配向させることなく無配向な状態に含有させている。
斯かる媒体に、フォトクロミック材料によって吸収され
る波長の直線偏光の光を照射せしめると、フォトクロミ
ック材料のうち、この直線偏光の光の偏光面に応じて特
定の配向を有する分子が光化学反応を起こす確率が高
い。従って、上記直線偏光の光にて記録層(23)を走査
すると該直線偏光の偏光面に応じた光学的異方性方向を
もつ記録部分が形成される。
Ar+イオンレーザ等の第1光源(1)から出力された
直線偏光を有する記録用入射光ビーム(例えば、λ=36
0nm)は、情報信号に応じて該記録用入射光ビームの強
度変調を行うビーム変調器(2)によりパルスビームに
変換された後、記録用入射光ビームの直線偏光の偏光面
の方向(偏光方向)を変化させるための1/2波長板
(8)に入射される。前記1/2波長板(8)は該1/2波長
板(8)の中性軸の方向を回転させることにより上記記
録用入射光ビームの直線偏光の偏光方向を変化させる。
その後、ダイクロックミラー(4)を介して対物レンズ
(3)に入射され、該対物レンズ(3)により記録媒体
20)の記録層(23)上に収束される。斯様に第1光源
(1)が駆動されている状態において、上記記録媒体
20)を所定方向に相対移動させつつ、ビーム変調器
(2)により上記記録用入射光ビームを情報に応じて変
調することにより、記録層(23)に記録用入射光ビーム
の直線偏光の偏光面に応じた光学的異方性方向をもつ記
録トラックが形成される。上記記録トラックは記録層
(23)中の分子のうち、上記記録用入射光ビームの直線
偏光の偏光方向に応じた特定の配向を有する分子が主に
光化学反応を起こすことにより形成される。尚、記録層
(23)に収束される前記記録用入射光ビームの直線偏光
の偏光方向は隣接するトラック毎に直交する様に上記1/
2波長板(8)の偏光面の方向が回転させられる。
先ち、前記1/2波長板(8)に直線偏光の光が入射し
た場合、第3図(a)及び第3図(b)に示すように直
線偏光した光の偏光面と前記1/2波長板(8)の中性軸
の方位のなす角度θが0度のときは光の偏光面は変化せ
ず、上記角度θが45度の時は上記光の偏光面は90度回転
する性質を利用する。即ち、隣接するトラック毎に上記
1/2波長板(8)の中性軸の方位と上記直線偏光の偏光
面方向とのなす角度を0度と45度とを交互に選択するこ
とにより隣接するトラックに収束される記録用入射光ビ
ームの直線偏光の偏光方向を直交させることができる。
このように形成された記録トラックは、第4図に示す
ように上記直線偏光の記録用入射光ビームの偏光面に応
じた光学的異方性方向(図中、斜線方向で示す)を有す
る。即ち、隣接した記録トラック(A)(B)(C)は
互いに直交した光学的異方性方向を有する。
情報の再生は、第5図に示すように無配向のフォトク
ロミック材料からなる記録層(23)において、記録用の
直線偏光の光が照射された上記記録層(23)と照射され
ていない上記記録層(23)とでは吸光度が異なり、且
つ、記録用の直線偏光の光を照射した上記記録層(23)
に対して、上記記録用の直線偏光の光の偏光面と角度θ
を有する再生用の直線偏光の光の吸光度が上記角度θに
依存して異なることを利用して行われる。即ち、特定の
方向(光学的異方性方向)の直線偏光の光で大きな出力
が得られ(第5図の場合、θ=0゜)、他方未記録トラ
ック及び上記特定方向と90度異なる方向の直線偏光の光
で上記記録トラックを再生すると出力が低下することを
利用する。ただし、フォトクロミック材料及び記録また
は再生用の光の波長により第5図に示す関係は異なった
ものとなる可能性がある。この時、光学的異方性方向は
一般に使用する記録用及び再生用の光において大きな吸
光度の差異が生じる方向と定義するが、記録層に大きな
複屈折が生じる場合には再生用の光の直線偏光の偏光方
向はθ=0゜となるように設定されるのが望ましい。
以下、情報の再生方法について詳細に述べる。
前記第2図に示すHe−Neレーザ等の第2光源(6)
(例えば、λ=633nm)から出力される入射光ビームに
より各記録トラックを走査することによって再生が行わ
れる。この第2光源(6)から出射される入射光ビーム
の強度は、各記録層(23)がこの入射光ビームによって
反応を起こさない程度に十分小さく設定され、且つ斯入
射光ビームは直線偏光となっている。上記出射された入
射光ビームはビームスプリッタ(5)を透過して1/2波
長板(9)に入射される。前記1/2波長板(9)は記録
トラック毎にその光学的異方性方向と直線偏光の入射光
ビームの偏光面とが一致するように回転される。その
後、ダイクロックミラー(4)及び対物レンズ(3)を
介して上記記録媒体(20)の記録層(23)に照射され
る。その後、前記入射光ビームの反射層(22)に偏光状
態を変えずに反射される。反射された入射光ビームは対
物レンズ(3)、ダイクロックミラー(4)、1/2波長
板(9)、ビームスプリッタ(5)及びレンズ(11)を
介してセンサー(7)により受光される。而して、セン
サー(7)からは各記録トラックに保持された情報に応
じて変調された電気信号が出力される。尚、トラックの
光学的異方性方向を検出するために、例えば、記録媒体
にはあらかじめトラックアドレス番号の情報等がプリフ
ォーマットされている。この検出したトラックアドレス
番号に基づいて、1/2波長板(9)の回転制御が行われ
る。
又、記録時には第2光源(6)から一定出力の微弱光
が照射されてビームスプリッタ(5)、ダイクロックミ
ラー(4)及び対物レンズ(8)を介して上記記録媒体
20)の記録層(23)に照射される。その後、前記微弱
光の照射により生じた反射光は対物レンズ(3)、ダイ
クロックミラー(4)、1/2波長板(9)、ビームスプ
リッタ(5)及びレンズ(11)を介してセンサー(7)
で検出され、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボ
等を行う。
尚、第1光源(1)と第2光源(6)から照射される
ビームはダイクロックミラー(4)により光軸を一致さ
せるように調整されている。
尚、本実施例に基づいて記録、再生を行い、クロスト
ークを測定を行ったところクロストークは−28dB(この
時、C/N=33dB)であった。これは同様の条件下、光学
的異方性を生じない円偏光を用いた測定で、クロストー
クが−20dB(この時、C/N=32dB)であるのに比べてク
ロストークが十分に解消されており、さらにトラックピ
ッチを狭めて高密度化を図ることが可能であることを示
している。本測定は光ディスク装置で行った。本測定に
用いられたスピロピラン系材料よりなる上記記録媒体
20)は直径30cmのガラス製基板からなり、同心円状の
グルーブが形成され、該グルーブ上にトラックが形成さ
れている。上記トラックのピッチは1.6μmである。上
記記録媒体(20)の回転速度は900r.p.mである。奇数ト
ラックに周波数1MHzの信号を、偶数トラックに周波数80
0KHzの信号を、レーザパワーが7mWのArイオンレーザ
(λ=360nm)で記録した後、再生しようとする主記録
トラックをレーザパワーが0.5mWのHe−Neレーザ(λ=6
33nm)で再生して、上記主記録トラックと隣接した隣接
トラックからの信号の漏れを測定した。
尚、本発明の第1実施例では同心円状のトラックを有
するディスクに関する装置について述べたが、本発明は
斯かる実施例に限定されるものではない。例えば、スパ
イラル状のトラックを有するディスクにおいても利用で
きる。即ち、前記装置に記録媒体(20)の回転駆動系か
ら同期信号を検出して1/2波長板(8)(9)の中性軸
を回転させて直線偏光の偏光面を回転させる偏光面回転
駆動装置(図示せず)に接続する回路を設け、上記回転
駆動系の回転と同期して記録媒体(20)に入射または反
射される直線偏光の光の偏光面を連続的に回転させ、隣
接するトラックに入射または反射される直線偏光の光の
偏光面が直交するように設定すれば容易に実現できる。
例えば、記録媒体(20)が1回転する時に直線偏光のビ
ームの偏光面が90度回転するように設定すればよい。第
6図に上述の方法で記録媒体(20)上に形成された記録
トラック(図中、点線で示す)とその光学的異方性方向
(図中、矢印で示す)の概念図を示す。尚、再生の初期
段階において、1/2波長板(9)はディスクと同期して
いない状態で再生を行い、再生出力が最大になった時点
でディスクの回転と同期するものとする。
又、記録媒体(20)には、グルーブ又はガードバンド
等が設けられていてもよいし、設けられてなくてもよ
い。
上述のように記録された記録トラックを前記情報の再
生方法で再生する場合、再生しようとする記録トラック
の光学的異方性方向と再生用の上記入射光ビームの直線
偏光の偏光面を一致させて再生が行われて十分な再生出
力が得られる。この時、隣接する記録トラックに上記再
生用の入射光ビームが部分的に照射されても記録トラッ
クの光学的異方性方向と該入射光ビームの偏光面が直交
しているため、隣接トラックに係る出力はほとんど生じ
ない。従って、記録トラックを再生する場合、隣接する
記録トラックによるクロストークが低減できる。
以下、本発明の第2実施例について説明する。第7図
は第2実施例の記録再生用装置の情報の再生に係る光学
系を示す図である。尚、第1実施例と同一部分には同一
符号を付してその説明は割愛する。
第2実施例の再生では、第1実施例で用いた直線偏光
を有する光の代わりにランダム偏光または円偏光の光を
利用する。He−Neレーザ(λ=633nm)等の第2光源
(6)から出射されたランダム偏光または1/4波長板
(図示せず)を介して生じる円偏光の入射光ビームは、
ビームスプリッタ(5)を透過する。前記ビームスプリ
ッタ(5)はP波及とS波に対して等しい反射率及び透
過率を有する。斯かるビームスプリッタ(5)を通った
光はダイクロックミラー(4)を介して対物レンズ
(3)によって記録媒体(20)の記録層(23)に収束せ
しめて反射光ビームを生じさせる。例えば、ランダム偏
光または円偏光を有する光が第4図に示されるような記
録トラックに集光せしめられる場合、発生する前記反射
光ビームのうち記録トラックの光学的異方性方向(大き
な吸光度の差異を生じる方向と定義する)と一致する偏
光成分が主に記録トラックに記録された情報により変調
を受け、一方、記録トラックの光学的異方性方向と直交
する偏光成分は変調をほとんど受けない。斯かる反射光
ビームはダイクロックミラー(4)を介してビームスプ
リッタ(5)で反射される。前記ビームスプリッタ
(5)で反射された反射光ビームは、偏光ビームスプリ
ッタ(501)に入射し、その反射光ビームは変調を受け
た偏光成分と変調を受けていない偏光成分のビームに分
岐される。分岐された反射光ビームはその偏光成分がP
波またはS波に対応してレンズ(111)又はレンズ(11
2)を介して各センサー(701)又はセンサー(702)に
より検出されて情報の再生が行われる。
従って、再生しようとする主記録トラックに入射光ビ
ームが照射される他に、上記主記録トラックに隣接した
隣接記録トラックに部分的に入射光ビームが照射された
場合にも、上記主記録トラックと隣接記録トラックの光
学的異方性方向が直交しているため、各々の反射光ビー
ムの変調を受ける偏光成分は直交する。その結果、各記
録トラックに係る変調を受けた偏光成分のビームは偏光
ビームスプリッタ(501)により別々のセンサー(701)
又はセンサ(702)に受光されて上記主記録トラックに
係る再生出力と上記隣接トラックに係る再生出力とに分
離される。従って、上記主記録トラックの情報の再生が
可能となる。
尚、センサー(701)(702)のうち、主記録トラック
からの再生信号を得ているセンサーを識別する方法とし
ては、第1には、通常、主記録トラックからの再生信号
の出力がクロストークに係る再生出力より大きいことを
利用して、センサー(701)(702)の出力のうち大きい
出力のセンサーを主記録トラックからの再生信号として
判断する方法と、第2には、あらかじめディスク作製時
にトラック位置(アドレス番号)または偏光状態等の情
報をプリフォーマットしておき、再生時に上記情報を読
み出して、主記録トラックからの再生信号を選択する方
法と、第3にトラック位置検出用センサー(図示せず)
によりトラック位置を検出して、主記録トラックからの
再生信号を選択する方法等がある。
以上の様に第2実施例によれば、隣接するトラックが
直交する直線偏光の光により形成される記録トラック
を、上述の再生方法で再生する場合、ランダム偏光また
は円偏光の上記入射光ビームのうち記録トラックの光学
的異方性方向の偏光成分の光のみが変調されるため、再
生しようとする主記録トラックに隣接する隣接記録トラ
ックの情報を拾った場合、反射光ビームは主記録トラッ
クと隣接トラックに係る変調した偏光成分は直交する。
その結果、主記録トラックと隣接トラックに係る再生出
力を分離でき、隣接する隣接記録トラックによるクロス
トークが低減できる。
尚、第1、第2実施例では、1/2波長板(8)により
直線偏光のビームの偏光方向を回転させて、直交する偏
光状態を実現したが、直線偏光のビームを放射する光源
を2つ用いてもよい。
然し乍ら、上記第1、第2実施例では上述のようにク
ロストークの低減を実現できるが、情報の再生時に、再
生用のビームの強度が小さく設定されても記録層(23)
中のフォトクロミック材料に吸収されるため、フォトク
ロミック材料の分子構造を変化させ、以って、再生用の
ビームによって記録層(23)に不所望な変化が生じる惧
れがある。
次に、斯かる不都合をも同時に解決できる第3実施例
について説明する。斯かる第3実施例は記録層(23)に
直線偏光の光を照射させて生じる光学異方性の1つであ
る複屈折を利用して情報の記録及び再生を行うものであ
る。
以下、本発明の第3実施例について図面を参照しつつ
説明する。尚、第1実施例と同一部分には同一符号を付
してその説明を割愛する。
第8図は第3実施例に係る記録再生用装置のうち再生
を行うための光学系の概略を示す図である。
第3実施例では、情報の記録に第1実施例で用いられ
たと同様の記録用の光学系(図示せず)で記録媒体(2
0)の記録層(23)に記録が行われる。前記記録層(2
3)上には、複屈折を有する部分(記録部分)の列とし
て第4図に示すような隣接する記録トラックの光学的異
方性方向(図中、斜線方向で示す)が直交するように記
録トラックが形成される。尚、記録トラックの光学的異
方性方向は記録用の直線偏光の偏光方向(偏光面)と一
致して生じる複屈折の中性軸(即ち進相軸又は遅相軸)
方向とする。
また、情報の再生は、前記記録媒体(20)の記録層
(23)による吸収が小さい、もしくは全く吸収のない波
長の光を照射して、その透過光または反射光により記録
層(23)の複屈折の有無を検出して行われる。
通常のフォトクロミック材料は近赤外波長の吸収が小
さいので、前記第8図に示す近赤外波長を有する半導体
レーザ(例えば、λ=780nm)が通常情報の再生用の第
3光源(40)として用いられる。(32)は第2光源(4
0)へのもどり光によるノイズの発生を防止するための
偏光子またはファラデー回転子等からなるアイソレータ
であり、必要に応じて設置される。上記第3光源(40)
から出力された直線偏光の入射光ビームは、ハーフミラ
ー(30)により反射される。前記ハーフミラー(30)は
P波及びS波に対する透過率及び反射率が等しいものと
する。前記ハーフミラー(30)で反射される時、入射光
ビームに位相差が生じて、記録層(23)に照射される上
記入射光ビームが楕円偏向とならないように、ハーフミ
ラー(30)に入射される入射光ビームはP波またはS波
となるように設定されるのが望ましい。上記ハーフミラ
ー(30)により反射された入射光ビームは対物レンズ
(301)を介して記録媒体(20)の記録層(23)に照射
される。第9図の概念図が示すように前記記録媒体(2
0)に照射される入射光ビームの直線偏光の偏光面(図
中、斜線方向で示す)は、記録時に発生した複屈折の中
性軸(遅相軸または進相軸)方位(図中、矢印で示
す)、即ち光学的異方性方向に対して+45度または−45
度になるように設定されている。
直線偏光の偏光面が中性軸に対し所定の角度(90度を
除く)となる様に直線偏光のビームが複屈折材料に入射
されると、この材料を透過した光は楕円偏光の光に変換
される。複屈折材料は、これを透過するビームに対し、
このビームの前記中性軸に平行な成分の位相を中性軸に
垂直な成分の位相に対して変化させる性質を有する。こ
の結果、上述した直線偏光のビームが楕円偏光のビーム
に変化する。
上記直線偏光の入射光ビームは、記録層(23)の記録
された部分に照射される時、その偏光面が中性軸に対し
て45度または−45度の角度を有するため、記録層(23)
を透過すると、入射光ビームの偏光状態が直線偏光から
楕円偏光に偏光される(第10図に示す)。尚、直線偏光
のビームの偏光面の中性軸に対する角度を45度または−
45度に設定すると、直線偏光の光の中性軸に対する前記
平行成分と垂直成分が等しくなるため、前記偏光状態の
変化を最も大きくすることができる。
以下、第3実施例の説明を容易にするためには、入射
光ビームが記録層(23)に入射されて反射層(22)で反
射された反射光ビームの偏光状態は理想的に円偏光にな
るものとして説明を行う。尚、上記偏光状態が、楕円偏
光である場合は、センサで検出される強度変調度が低下
するが、ノイズレベルが十分に小さければ情報の再生が
行えることは光磁気記録等で良く知られている。
上記円偏光の反射光ビームは対物レンズ(301)及び
ハーフミラー(30)を介して1/4波長板(31)に入射さ
れて直線偏光の光に変換される。上記直線偏光の光はそ
の偏光状態に応じて偏光ビームスプリッタ(501)によ
りセンサ(701)またはセンサー(702)に受光される。
上記の結果、主記録トラックの光を受光するセンサー
(隣接する記録トラック毎にセンサー(701)またはセ
ンサー(702)に交互に受光する)の出力により情報の
再生が行われる。
従って、記録媒体(20)を反射した反射光ビームがク
ロスオークとなる信号を含む場合、例えば、情報の再生
を行おうとする主記録トラック、該主記録トラックに隣
接した隣接記録トラック及び情報のない部分(未記録ト
ラック及びガードなど)を反射した場合には、互いに逆
回転の円偏光成分(右円偏光と左円偏光)と直線偏光成
分からなるビームであり、該逆回転の円偏光成分は隣接
する記録トラックの複屈折の中性軸が直交しているため
に生じ、一方(例えば、左円偏光)は情報の再生を行う
主記録トラックに係り、他方(右円偏光)は隣接記録ト
ラックに係る(前述したように、実際には第11図に示す
ような楕円偏光となる場合が多い)。又、直線偏光のビ
ームは未記録部分の記録層(23)に複屈折が生じないた
め、入射された直線偏光の入射光ビームと同じ直線偏光
からなる。上記2つの円偏光成分は対物レンズ(301)
及びハーフミラー(30)を介して1/4波長板(31)に入
射されて互いに直交する直線偏光に変換される。上記直
交する直線偏光の光は偏光ビームスプリッタ(501)に
よって分離される。上記分離された直線偏光の光のう
ち、一方は前記情報の再生を行う記録トラック係る情報
を有し、他方は前記隣接する記録トラックに係る情報を
有している。上記分離された直線偏光の光のうち、一方
はセンサー(701)に他方はセンサー(702)は受光され
る。また、上記反射された直線偏光成分も上記1/4波長
板(31)に入射される。前記入射された直線偏光のビー
ムは該直線偏光の偏光面と1/4波長板(31)の中性軸と
一致するため、前記直線偏光状態で透過する。その後、
1/4波長板(31)を透過した直線偏光のビームは上記偏
光ビームスプリッタ(501)によりP波とS波に等しい
強度で分岐される。従って、センサー(701)とセンサ
ー(702)には等しい光量の光が受光されるため、各セ
ンサー(701)(702)に受光される光量は主記録トラッ
クに係る光量に比べ非常に小さくなる。従って、主記録
トラックのみが再生される理想的な場合と同様に主記録
トラックのビームを受光するセンサーの出力の大小によ
り情報の再生が行われる。尚、主記録トラックに係るセ
ンサを識別する方法としては第1実施例と同様の方法で
行われる。
以上の様に第3実施例によれば、隣接したトラックが
直交した偏光面の直線偏光のビームにより記録層(23)
に複屈折を生じさせて形成された記録トラックは、隣接
する記録トラックの複屈折の中性軸方位が直交してい
る。上記記録トラックの中性軸に対して偏光面が±45度
の角度をもつ直線偏光のビームを記録トラックに照射す
ると、円偏光のビームを得ることができる。この時、隣
接する記録トラックの複屈折の中性軸方位は直交してい
るので、上記記録トラックの円偏光と逆回転の円偏光が
得られる。従って、主記録トラックに係る再生出力と隣
接トラックの再生出力を分離でき、主記録トラックに係
る情報の再生が行える。また、再生用の入射光ビームは
記録層(23)に全く又はほとんど吸収されないので、こ
の再生用ビームがフォトクロミック材料の分子構造を変
化させることなく、従って、再生時に、再生用のビーム
によって記録層(23)に不所望な変化が生じる惧れがな
い。従って、再生用の入射光ビームの強度を大きくで
き、良好な再生出力が得られる。
以下、本発明の第4実施例について図面を参照しつつ
説明する。尚、第3実施例と同一部分には同一符号を付
してその説明を割愛する。
第12図及び第13図は第4実施例に係る記録再生用装置
のうち再生を行うためのの光学系を示す図である。
情報の記録は第3実施例で用いられた記録方法(図示
せず)で媒体の記録層に記録が行われ、記録層(23)上
に複屈折を有する部分(記録部分)の列として第4図に
示すような隣接する記録トラックの光学的異方性方向が
直交するように記録トラックが形成される。
また、情報の再生は、第3実施例と同様の原理によ
る。即ち、前記媒体の記録層による吸収が小さい、もち
くは全く吸収のない波長の光を照射して、その反射光に
より記録層の複屈折の有無を検出して行われる。但し、
第4実施例では、再生用の光として円偏光の光が用いら
る。複屈折が生じた記録層(23)に上記円偏光を照射す
ると第14図に示すような偏光状態に変化する。
以下、情報の再生について第12図の図面を参照しつつ
詳細に説明する。尚、第4実施例においても説明を容易
にするために記録媒体(20)に入射され、更に反射光
(22)に反射された記録媒体(20)より出射される円偏
光のビームは複屈折の中性軸に対して+45度または−45
度の角度を持つ理想的な直線偏光のビームに変換される
として説明する。
第12図において、(33)は第3光源(40)から出射さ
れた直線偏光のビームを円偏光のビームに変換する1/4
波長板である。上記円偏光のビームは対物レンズ(30
1)を介して記録層(23)に集光され、反射層(22)を
介して反射光ビームを生じる。上記反射光ビームは記録
層(23)の記録トラックに生じた複屈折の中性軸に応じ
て直線偏光の反射光に変換される。上記直線偏光の反射
光は1/4波長板(33)とハーフミラー(30)を介して1/4
波長板(31)入射される。この時1/4波長板(33)の中
性軸の方位は1/4波長板(33)の中性軸の方位に対して9
0度または−90度を有するように設定されており、上記1
/4波長板(31)を通過する反射光は記録媒体(20)によ
り反射された光の偏光状態と同じ偏光状態の直線偏光に
回復される。前記反射光の偏光面の方向に応じて偏光ビ
ームスプリッタ(501)によりセンサー(701)またはセ
ンサー(702)に受光されて情報の再生が行える。
従って、記録層(23)に再生用の入射光ビームが照射
されて再生する時、反射した光がクロストークとなる信
号を含む場合、例えば、再生を行おうとしている主記録
トラック、該主記録トラックに隣接した隣接記録トラッ
ク及び情報のない部分(未記録トラック及びガードな
ど)に係る反射光の場合には、上記記録層(23)を反射
した反射光ビームは、互いに直交する直線偏光と円偏光
成分からなり、該直交した直線偏光性成分は隣接する記
録トラックの複屈折の中性軸が直交しているために生じ
る。上記直交した直線偏光成分のうち、一方は情報の再
生を行う記録トラックに係り、一方は隣接する記録トラ
ックに係る(実際には第15図に示すような直交した偏光
状態になる場合が多い)。又、円偏光成分は未記録部分
では記録層(23)に複屈折が生じない等のため、入射さ
れた円偏光の光と同じ円偏光となる。上記直交した直線
偏光の光は、1/4波長板(31)(33)を通過後も互いに
直交する直線偏光の光であるため、各々の直線偏光の光
は偏光ビームスプリッタ(501)によって分岐される。
上記分岐された直線偏光の光のうち、一方は前記情報の
再生を行う記録トラックに係る情報を有し、他方は前記
隣接する記録トラックに係る情報を有している。上記分
離された直線偏光の光のうち、一方の光はセンサ(70
1)に他方の光はセンサー(702)に受光される。また、
上記反射された円偏光成分は上記1/4波長板(31)(3
3)を通過後も円偏光状態で透過する。その後、上記円
偏光の光は上記偏光ビームスプリッタ(501)にP波と
S波に分岐されてセンサー(701)とセンサー(702)に
同じ光量の光が受光される。従って、センサ(701)又
はセンサ(702)の一方の出力が正しい記録トラックか
らの情報の出力となり、他方の出力がクロストークとな
る。
尚、第2光源(6)から出射された直線偏光の光を円
偏光の光に変換するのに第1の1/4波長板(33)を用い
ているが、第13図のように位相補償板(35)を用いて記
録層に(23)入射される光が円偏光になるようにした光
学系でもよい。
以上の様に第4実施例によれば、隣接したトラックが
直交した偏光面の直線偏光のビームにより記録層(23)
に複屈折を生じさせて形成された記録トラックは、隣接
する記録トラックの複屈折の中性軸方位が直交してい
る。上記記録トラックに円偏光のビームに照射すると、
直線偏光のビームを得ることができる。この時、隣接す
る記録トラックの複屈折の中性軸方位は直交しているの
で、上記記録トラックの直線偏光と直交する直線偏光が
得られる。従って、主記録トラックに係る再生出力と隣
接トラックの再生出力を分離でき、主記録トラックに係
る情報の再生が行える。また、再生用の入射光ビームは
記録層(23)に全く又はほとんど吸収されないので、こ
の再生用ビームがフォトクロミック材料の分子構造を変
化させることなく、持って、再生時に、再生用のビーム
によって記録層(23)に不所望な変化が生じる惧れがな
い。
以下、本発明の第5実施例について図面を参照しつつ
説明する。
情報の記録は記録層(23)上に複屈折を有する部分
(記録部分)の列として第17図の概念図が示すような隣
接する記録トラックの光学的異方性方向(図中、矢印で
示す)が45度の角度を有する記録トラックが形成され
る。
情報の再生は、記録層(23)の記録トラックに有する
複屈折の有無を検出して情報の再生を行うため、第17図
に示すようにその複屈折の中性軸(図中、斜線方向で示
す)に対して角度45度の偏光面を有する直線偏光の光を
記録トラックに照射して、生じる楕円偏光の反射光を検
出することにより成される。この時、クロストークとな
る隣接した記録トラックの複屈折の中性軸は上記直線偏
光の光の偏光面と一致するため、隣接した記録トラック
に係る反射光は上記複屈折の影響を受けずに直線偏光の
まま変化しない。この結果、前記直線偏光の光は上記楕
円偏光の光と分離することができる。
第16図に上記記録を実現するための記録装置の光学系
を示す。第1実施例と第4実施例と同一部分には同一符
号を付してその説明は割愛する。
(38)は第1光源(1)から発射された直線偏光の入
射光ビームの偏光面の方位を回転させるための1/2波長
板である。この1/2波長板(38)には1/2波長板(38)の
中性軸の方位回転用の回路(201)に接続されており、
上記記録トラック毎にその記録トラックの複屈折の中性
軸と上記直線偏光の入射光ビームの偏光面が45度となる
ように設定される。(50)は記録媒体(20)に予めプリ
フォーマットされたトラックアドレス番号を記録媒体
20)の反射率変化により検出するための光学系、トラ
ッキング及びフォーカスを行うための光学系から構成さ
れる。
又、情報の再生は、偏光ビームスプリッタ等を介して
行われる。
以上の様に第5実施例によれば、隣接したトラックが
互いに角度45度異なる偏光面の直線偏光のビームにより
記録層(23)に複屈折を生じさせて形成された記録トラ
ックは、隣接する記録トラックの複屈折の中性軸方位が
互いに角度45度異なる。上記記録トラックの光学的異方
性方向と角度45度異なる直線偏光のビームに照射する
と、楕円偏光のビームを得ることができる。この時、隣
接する記録トラックの複屈折の中性軸の方位は上記偏光
面と一致しているので、直線偏光が得られる。従って、
主記録トラックに係る再生出力と隣接トラックの再生出
力を分離でき、主記録トラックに係る情報の再生が行え
る。この時、隣接記録トラックに係るビームは常に直線
偏光であるので、さらに良好なクロストークの低減が図
れる。また、再生用のビームは記録層(23)に全く又は
ほとんど吸収されないので、この再生用ビームがフォト
クロミック材料材料の分子構造を変化させることなく、
持って、再生時に、再生用のビームによって記録層(2
3)に不所望な変化が生じる惧れがない。
尚、本発明は、光ディスクを始め、光テープ及び光カ
ード等に用いることができるのは明らかである。また、
第1実施例乃至第5実施例では、直線偏光の層で記録を
行っているが、記録層に光学的異方性を生じさせるため
に、楕円偏光を用いても可能であることは容易に理解で
きる。例えば、上記楕円偏光を使用して複屈折を生じさ
せると、その中性軸方向は上記楕円偏光の長軸、短軸に
一致する。又、上述の実施例において、角度を規定する
数値等は正確にその数値を表すものでなく、多少の幅を
もって使用できることも明らかである。
(ト) 発明の効果 以上本発明によれば、フォトクロミック材料を記録層
に含有する記録媒体において、未記録状態において前記
フォトクロミック材料に吸収される波長を有する直線偏
光の光を照射して上記記録層に光学的異方性を生じせし
めて記録トラックが形成され、隣接する該記録トラック
が異なる方向を有する前記直線偏光により形成されるこ
とにより隣接する記録トラックに異なる方位の光学的異
方性が生じる。この異なる光学的異方性方向を有する記
録トラックを各トラックの光学的違法性に対応した偏光
の光により再生を行うと、隣接する記録トラックからの
再生出力を分離でき、クロストークの低減が行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の第1実施例に係り、第1図
は記録層に含有されるフォトクロミック材料の構造を示
す図、第2図は記録及び再生のための光学系を示す図、
第3図(a)及び第3図(b)は光の偏光状態の変化を
示す図、第4図は記録トラックの概念図、第5図は吸光
度を示す図、第6は記録トラックがスパイラル状の光記
録媒体を示す図、第7図は本発明の第2実施例に係る再
生系の光学系を示す図、第8図乃至第11図は本発明の第
3実施例に係り、第8図は再生用の光学系を示す図、第
9図は記録トラックの概念図、第10図は光の偏光状態の
変化を示す図、第11図は再生時の偏光状態を示す図、第
12図乃至第15図は本発明の第4実施例に係り、第12図は
再生用の光学系を示す図、第13図は別の再生用の光学系
を示す図、第14図は光の偏光状態の変化を示す図、第15
図は再生時の偏光状態を示す図、第16図及び第17図は本
発明の第5実施例に係り、第16図は記録用の光学系を示
す図、第17図は記録トラックの概念図である。 (20)……記録媒体、(23)……記録層、(A)……記
録トラック、(B)……記録トラック、(C)……記録
トラック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトクロミック材料を含有する記録層
    に、未記録状態において前記フォトクロミック材料に吸
    収される波長を有する偏光した光を照射して情報を記録
    する光記録媒体の記録方法であって、隣接するトラック
    毎に異なる偏光状態を有する上記偏光した光を照射して
    隣接するトラック毎に異なる光学的異方性を生じせしめ
    て情報の記録を行うことを特徴とする光記録媒体の記録
    方法。
  2. 【請求項2】フォトクロミック材料を含有する記録層
    に、未記録状態において前記フォトクロミック材料に吸
    収される波長を有する偏光した光を、隣接するトラック
    毎に異なる偏光状態において照射して隣接するトラック
    毎に異なる光学的異方性を導入する光記録媒体を再生す
    る光記録媒体の再生方法であって、各トラックの光学的
    異方性方向に応じた状態の偏光を有する光により再生す
    ることを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  3. 【請求項3】フォトクロミック材料を含有する記録層
    に、複屈折を導入することにより、隣接するトラック毎
    に複屈折の中性軸方向が異なるように情報の記録が行わ
    れる光記録媒体を再生する再生方法であって、前記光記
    録媒体に各トラックの複屈折の中性軸に応じた偏光を有
    する光を照射し、その透過光又は反射光により前記複屈
    折の有無を検出することを特徴とする光記録媒体の再生
    方法。
  4. 【請求項4】フォトクロミック材料を含有する記録層
    に、隣接するトラック毎に異なる偏光状態を有する偏光
    した光により、該偏光状態に依存して吸光度の差異が異
    なるように情報の記録が行われる光記録媒体を再生する
    光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体に各ト
    ラックの吸光度の偏光状態に応じた偏光を有する光を照
    射して、その透過光又は反射光により上記吸光度の差異
    を検出することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  5. 【請求項5】フォトクロミック材料を含有する記録層
    に、未記録状態において前記フォトクロミック材料に吸
    収される波長を有する偏光した光を照射して、隣接する
    記録トラック毎に異なる偏光状態により、情報の記録が
    行われるステップと光記録媒体を偏光を有する光により
    再生するステップと、を有することを特徴とする光記録
    媒体の記録再生方法。
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