JP2783053B2 - 壁式鉄筋コンクリート構造 - Google Patents

壁式鉄筋コンクリート構造

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JP2783053B2
JP2783053B2 JP4088763A JP8876392A JP2783053B2 JP 2783053 B2 JP2783053 B2 JP 2783053B2 JP 4088763 A JP4088763 A JP 4088763A JP 8876392 A JP8876392 A JP 8876392A JP 2783053 B2 JP2783053 B2 JP 2783053B2
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哲也 佐々木
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はおもに、一戸建て住
宅、中・低層の集合住宅、さらにはリゾート施設などの
比較的小規模な建物の建設に適用される壁式鉄筋コンク
リート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の壁式鉄筋コンクリート構造の建物
の施工では、鉄筋工事の省力化を図るために鉄筋の代わ
りに金網パネルが使用され、また結露防止などのために
断熱材が使用されているが、現状では型枠工事、配筋工
事および断熱工事などの各種工事が別々になされている
ため、多くの手間・暇がかかり、小規模建物では、むし
ろコスト高を免れない等の課題があった。
【0003】このため、当出願人はこれまで、この種の
壁式鉄筋コンクリート構造について可能な限り省力化施
工、経済施工を図るための技術開発を進め、その成果に
ついていくつか出願もしている。
【0004】特に、壁体部分の施工方法として、立体的
に組み立てられた立体金網パネルの中央部に断熱パネル
を取り付け、かつこの立体金網パネルの両側にモルタル
又はコンクリートを吹き付け塗着する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の施工
方法では、床スラブと、この床スラブの下側に施工され
る壁ばり(おもに下り壁)とを一体の合成ばりとするた
めに、壁ばり部分に設置された立体金網パネルを床スラ
ブに接合するためのジョイント金網又は差し筋を特に必
要とし、また立体金網パネルどうしの継ぎ目部分にこの
部分を補強するための補強金網を新たに重ねて取り付け
る必要があった。このため、補強金網などの補強部材を
多く必要とし、また施工に多くの手間・暇がかかる等の
課題があった。
【0006】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、床スラブと壁ばり(主に下り壁)とを
一体的に施工でき、かつ省力化施工および経済施工など
を可能にした壁式鉄筋コンクリート構造を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る壁式鉄筋
コンクリート構造は、平行に設置された二枚の平金網を
複数本のラチス材で連結して所定厚さの立体金網パネル
を構成し、前記二枚の平金網間に断熱パネルを取り付
け、前記平金網に添わせて複数本の縦補強筋および横補
強筋と複数枚の補強平金網を設置して前記断熱パネルの
両側に補強材層をそれぞれ構成し、前記平金網および補
強平金網の上端部をその上に位置する直上階の床スラブ
に差し込んで定着し、かつ前記補強材層の上に左官材を
塗着することにより構成されている。
【0008】また、隣接する補強平金網が、立体金網パ
ネルどうしの継ぎ目部分で互いに重ね合わせて接合さ
れ、また縦補強筋の上端部は直上階の床スラブに貫通さ
れ、かつ前記床スラブの上に設置された立体金網パネル
の平金網の内側に添え付けて定着されている。
【0009】
【実施例】図1〜図14は、この発明に係る壁式鉄筋コン
クリート構造の一実施例を示し、図において、符号1は
立体金網パネル、2と3は立体金網パネル1を構成する
平金網とラチス材、4は断熱パネル、5と6と7は、そ
れぞれ立体金網パネル1を補強する縦補強筋、補強平金
網、横補強筋、そして、符号8は平金網2と縦補強筋5
と補強平金網6と横補強筋7とからなる補強材層9の上
に塗着されたモルタルなどの左官材(以下、「モルタル
8」という)である。
【0010】立体金網パネル1は二枚の平金網2,2 を所
定間隔離して平行に建て付け、この二枚の平金網2,2 を
複数本のラチス材3で連結することにより所定の厚さを
有して矩形板状に構成され、断熱パネル4は例えば耐水
性独立気泡の合成樹脂発泡体から立体金網パネル1の平
金網2と略同じ大きさの矩形板状に形成され、かつ平金
網2,2 間の略中央部に建て付けられている(図3参
照)。
【0011】平金網2の内側には、平金網2の内側に添
わせて複数本の縦補強筋5が横方向に所定間隔おきにそ
れぞれ配筋され、縦補強筋5の上端部はその上に位置す
る直上階の床スラブAを貫通し、かつ直上階の床スラブ
Aから所定長さ突出し、さらに縦補強筋5の上端部は、
床スラブAの上に設置された立体金網パネルの平金網の
内側に添え付けて定着されている(図6参照)。
【0012】また、平金網2の外側に補強平金網6がそ
れぞれ添え付けて建て付けられ、この補強平金網6の外
側に複数本の横補強筋7が上下方向に所定間隔おきに配
筋され、かつ平金網2および補強平金網6の上端部は直
上階の床スラブA内に差し込んで定着されている(図1
参照)。
【0013】さらに隣接する補強平金網6は、立体金網
パネル1どうしの継ぎ目部分で互いに重ね合わせて接合
されている。なお、断熱パネル4の上端部4aは床スラブ
A内に差し込まれないように予め切除されている。
【0014】そして、平金網2と縦補強筋5と補強平金
網6と横補強筋7とは結束線によって一体的に結束さ
れ、このようにして断熱パネル4の両側に補強材層9が
それぞれ構成され、かつこの補強材層9の上にモルタル
などの左官材8が所定の厚さに塗着されて床スラブAと
一体の壁体が構成されいる。
【0015】次に、施工方法を順をおって説明する。
【0016】 最初に、図5に示す様に床スラブの上
に複数本の支柱10を所定間隔離して建て付け、この支柱
10,10 間の上端部の一側部に横枠部材11を架け渡す。な
お、符号5は直下階の壁体に配筋された縦補強筋であっ
て、この縦補強筋5の上端部は床スラブAを貫通し、か
つ床スラブAから所定長さ突出している。
【0017】 次に、支柱10,10 間に立体金網パネル
1を建て付ける。その際、床スラブAから突出した縦補
強筋5の上端部を立体金網パネル1の平金網2の内側に
添え付けて定着する(図6参照)。また、平金網2の内
側に、平金網2に添え付けて複数本の縦補強筋5を横方
向に所定間隔おきにそれぞれ配筋する。
【0018】 次に、立体金網パネル1の平金網2の
上にその全面にわたって補強平金網6をそれぞれ添え付
け、かつこの補強平金網6の上に複数本の横補強筋7を
上下方向に所定間隔おきに配筋する。その際、隣接する
補強平金網6の端部は立体金網パネル1どうしの継ぎ目
部分で互いに重ね合わせて接合する(図7参照)。
【0019】 次に、平金網2と補強平金網6と縦補
強筋5と横補強筋7とを結束線によって一体的に結束す
ることにより、断熱パネル4の両側に平金網2と補強平
金網6と複数本の縦補強筋5と横補強筋7とからなる補
強材層9をそれぞれ構成する(図7参照)。
【0020】 次に、支柱10,10 間の上端部に、横枠
部材11を最初に取り付けた横枠部材11の反対側に位置し
て架け渡し、この2本の横枠部材11で立体金網パネル1
と補強平金網6の上端部を両側から挟み付けて固定す
る。また、床に木製角材やアングル材などからなる壁厚
定規部材12を補強材層9に近接して取り付ける。
【0021】その際、壁厚定規部材12はセメントモルタ
ル8の塗り厚分Sだけ、補強材層9から離す(図7,8 参
照)。そして、補強材層9の上にセメントモルタル8を
壁厚定規部材12の位置まで塗着する(図8参照)。
【0022】図9〜図11は、開口部を有する壁式鉄筋コ
ンクリート構造の壁体を示し、所定間隔離して立設され
た左右支柱10,10 の内側に、立体金網パネル1が支柱10
に添わせてそれぞれ立設され、またこの左右支柱10,10
の上端部間に下り壁となる部分の立体金網パネル1が設
置され、その上端部1aは床スラブAの中に差し込まれて
定着されている。また、立体金網パネル1の両側には、
図1〜図8に示す実施例と同様に、補強平金網と複数本
の縦補強筋5と横補強筋とが設置されて補強材層が構成
されている。また、断熱パネル4の上端部は床スラブA
内に差し込まれないように予め除去されている。
【0023】図10および図11は、特に補強平金網6の設
置状態を示し、補強平金網6は立体金網パネルの上に、
立体金網パネルどうしの継ぎ目部分で補強平金網6の端
部が互いに重ね合わさるように設置されている。
【0024】また、下り壁となる部分の補強平金網6の
上端部6aは、床スラブAの中に深く差し込まれて定着さ
れている。さらに、立体金網パネル1どうしが直交する
部分には、断面略L字形状に形成されたコーナ金網13が
双方の立体金網パネル1の端部に添わせて取り付けられ
ている(図11参照)。
【0025】また、図12に図示するように補強平金網6
の上に横補強筋7が配筋され、かつ縦補強筋5と平金網
と補強平金網6と横補強筋7とを結束することにより、
断熱パネル4の両側に補強材層9が形成され、この補強
材層9の上に吹き付けなどによってモルタルが塗着さ
れ、このようにして床スラブAと下り壁となる部分が一
体的に構成されている。
【0026】図13および図14も、開口部を有する壁式鉄
筋コンクリート構造の壁体を示し、補強平金網6は立体
金網パネル1どうしの継ぎ目部分に、双方の立体金網パ
ネル1の上に重ねて設置されている。また、補強平金網
6の上端部は床スラブAの中に差し込まれて定着されて
いる。その他の構成は図9、図10および図11の実施例と
ほぼ同じである。
【0027】
【発明の効果】この発明に係る壁式鉄筋コンクリート構
造は、以上説明した構成からなり、以下の効果を有す
る。
【0028】 特に、立体金網パネルの平金網および
この平金網の上に添え付けられた補強平金網の上端部
を、その上に位置する直上階の床スラブに差し込んで定
着し、かつ平金網と補強平金網と平金網に添え付けて配
筋された複数本の縦補強筋および横補強筋とから構成さ
れた補強材層の上に左官材を塗着してなるので、壁体部
分を壁ばりとを一体的に施工でき、したがって床スラブ
と壁体とを一体的に施工するために、特に補強金網を新
たに設置したり、さし筋を配筋しりする必要がなく、施
工の省略化による省力化施工および補強部材の省略化に
よる経済施工が図れる効果がある。
【0029】 また、壁厚に応じて補強平金網の枚
数、縦補強筋および横補強筋の配筋量を適当に増減する
ことにより、必要強度の壁体を容易に施工でき、さらに
縦補強筋の上端部を直上階の床スラブに貫通させ、かつ
前記床スラブの上に設置された立体金網パネルの平金網
の内側に添え付けて定着してあるので、上下階の壁体ど
うし、および上下階の壁体とこの上下壁体間に位置する
床 とが一体的に剛接合され、耐震性もきわめて高い。
【0030】 立体金網パネルと断熱パネルとは当初
より一体的に構成されているため、立体金網パネルと断
熱パネルの建て付けを同時おこなうことなどができ、こ
の点においても、施工の省力化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る壁式鉄筋コンクリート構造の縦
断面図である。
【図2】立体金網パネルの正面図である。
【図3】断熱パネルを有する立体金網パネルの縦断面図
である。
【図4】立体金網パネルの横断面図である。
【図5】壁体の施工に際し、支柱を建て付けた状態を示
す縦断面図である。
【図6】立体金網パネルを建て付け縦補強筋を配筋した
状態を示す縦断面図である。
【図7】立体金網パネルを建て付け、縦補強筋を配筋
し、補強平金網を建て付け、かつ、横補強筋を配筋した
状態を示す縦断面図である。
【図8】壁式鉄筋コンクリート構造の壁体を示す縦断面
図である。
【図9】立体金網パネルの配置を示す正面図である。
【図10】補強平金網の配置を示す正面図である。
【図11】補強材層を示す平面図である。
【図12】立体金網パネルの配置を示す他の実施例の正
面図である。
【図13】補強平金網の配置を示す正面図である。
【図14】補強材層を示す平面図である。
【符号の説明】
1…立体金網パネル、2…平金網、3…ラチス材、4…
断熱パネル、5…縦補強筋、6…補強平金網、7…横補
強筋、8…左官材(モルタル)、9…補強材層、10…ポ
スト、11…横枠部材。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に設置された二枚の平金網を複数本
    のラチス材で連結して所定厚さの立体金網パネルを構成
    し、前記二枚の平金網間に断熱パネルを取り付け、前記
    平金網に添わせて複数本の縦補強筋および横補強筋と複
    数枚の補強平金網を設置して前記断熱パネルの両側に補
    強材層をそれぞれ構成し、前記平金網および前記補強平
    金網の上端部をその上に位置する直上階の床スラブに差
    し込んで定着し、かつ前記補強材層の上に左官材を塗着
    してなることを特徴とする壁式鉄筋コンクリート構造。
  2. 【請求項2】 隣接する補強平金網を、立体金網パネル
    どうしの継ぎ目部分で互いに重ね合わせて接合し、縦補
    強筋の上端部を直上階の床スラブに貫通させ、かつ前記
    床スラブの上に設置された立体金網パネルの平金網の内
    側に添え付けて定着させてあることを特徴とする請求項
    第1項記載の壁式鉄筋コンクリート構造。
JP4088763A 1992-04-09 1992-04-09 壁式鉄筋コンクリート構造 Expired - Lifetime JP2783053B2 (ja)

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JPH05287821A JPH05287821A (ja) 1993-11-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07100942B2 (ja) * 1989-05-22 1995-11-01 鹿島建設株式会社 地下室及びその構築工法
JPH0739700B2 (ja) * 1989-06-06 1995-05-01 鹿島建設株式会社 断熱壁式構造

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