JP2782995B2 - エアアシスト型燃料噴射装置 - Google Patents

エアアシスト型燃料噴射装置

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JP2782995B2
JP2782995B2 JP20582891A JP20582891A JP2782995B2 JP 2782995 B2 JP2782995 B2 JP 2782995B2 JP 20582891 A JP20582891 A JP 20582891A JP 20582891 A JP20582891 A JP 20582891A JP 2782995 B2 JP2782995 B2 JP 2782995B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は所謂ロングノズルを用
いたエアアシスト型の燃料噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エアアシスト型内燃機関において燃料噴
射弁の噴口付近にアシストエアの供給口を有し、噴口か
らの燃料と供給口からの空気とを吸気ポート内に延びた
細長い空気燃料通路を介して導入するものが提案されて
いる(特願平3−141号)。燃料噴射弁による燃料噴
射の開始に先だってアシストエアの供給口から高速空気
がエアアシスト通路に導入され、かくして形成された高
速空気流中に燃料噴射弁からの燃料が噴射され、空気と
燃料とは混合された後吸気ポートに向けて噴射される。
空気供給通路はエンジンの低温作動時に空気燃料通路内
の空気と燃料との混合物を加熱するヒータを備えてい
る。このタイプの燃料噴射装置ではロングノズルを吸気
ポートにおける吸気弁の近くの位置に開口させ、霧化の
よい可燃混合気を吸気弁の近くに導入することができ
る。吸気弁の近くの位置に霧化状態の良好な混合気を導
入することができるため、噴射時期を吸気行程において
選定したとしても燃焼室内での混合気の良好な燃焼を実
現することができる。通常の燃料噴射装置では吸気行程
の噴射では混合気の霧化が不十分であるため良好な燃焼
を得ることができ難く、いきおい燃料噴射は吸気行程の
手前に行い、吸気ポート内に噴射した燃料を吸気ポート
内にしばらく滞留させて、燃焼室への導入に先だって混
合の良好を図っているが、この場合噴射された燃料のう
ち吸気ポート内面に付着する量が多くなる欠点があった
が、上記ロングノズル型の燃料噴射装置は従来技術のこ
の欠点の解消を図ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロングノズル型のエア
アシスト装置では燃料噴射弁の噴口からの燃料はアシス
トエアの供給口からの空気流によって細長い空気燃料通
路内で良好な微粒化が行われ、燃焼の改善を図ることが
できる。エンジンの作動中に、空気燃料通路内での気化
が良好に行われるため、ノズル内面にはエアアシスト中
の水分が結露し易くなっている。この結露した水分はエ
ンジンの停止中に外気温が低い場合等に結氷(アイシン
グ)するおそれがある。アイシングによって、燃料の供
給が行われ難いため始動不能となる不具合が発生する。
【0004】この発明はアイシングを防止することを目
的とし、そのため次回始動時のため結露した水分を事前
に蒸発させておくことを解決手段とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、図1
に示すように、燃料噴射弁34の噴口50付近に設けた
アシストエアの供給口1と、噴口50からの燃料を供給
口1からの空気流によって機関に導入する空気燃料通路
2と、該空気燃料通路の外周に設けたヒータ82と、エ
ンジンの低温作動時を検出する手段3と、低温作動時に
前記ヒータ82を作動させるヒータ作動手段4とを具備
したアシストエア型燃料噴射装置において、エンジンの
停止時を検出する手段5と、エンジンの停止からの経過
時間を検出するタイマ手段6とを具備し、エンジンの停
止から所定時間の間ヒータ作動手段4によってヒータ8
2を作動させることを特徴とするエアアシスト型燃料噴
射装置が提供されされる。
【0006】
【作用】エンジン停止時検出手段5はエンジンの停止を
検出し、タイマ手段6はエンジンの停止からの所定の時
間が経過したか否かを検出する。この所定時間の未経過
時はヒータ82はONされる。ヒータ82のONによって空
気燃料通路2の表面に結露した水分の蒸発を図ることが
できる。タイマ手段6によって所定時間が経過したと判
断されるとヒータ82はOFF される。
【0007】
【実施例】図2及び図3において、10はシリンダヘッ
ド、11はシリンダブロック、12は吸気マニホルド、
14はシリンダボア、15はピストン、16は吸気弁、
18は排気弁である。この実施例ではエンジンは吸気弁
16と排気弁18とはそれぞれ2個づつ設けられた所謂
4バルブ型である。便宜上内燃機関は4気筒として説明
する。シリンダヘッド10は各吸気弁16への吸気ポー
ト20、各排気弁18からの排気ポート22を形成して
いる。吸気ポート20は吸気マニホルド12に接続され
る。23はディストリビュータである。
【0008】24はエアクリーナであリ、エアクリーナ
24からの空気はエアーフローメータ26にて計量さ
れ、スロットル弁28を介して吸気管(矢印にて略示し
ている)30を経て吸気マニホルド12に導入される。
31はスロットル弁28を迂回するバイパス通路32に
設けられるアイドルスピード制御弁(ISC弁)であ
り、周知のようにアイドル運転時に所定エンジン回転数
を得るものである。
【0009】燃料噴射弁34と空気制御弁36は共通の
取り付け本体38によって吸気マニホルド12の取り付
け部12aに取り付けられている。図4において燃料噴
射弁34はノズル本体40と、その先端のエアアシスト
アダプタ42とを具備し、ハウジング44のかしめ部4
4aによって、ノズル本体40とエアアシストアダプタ
42とは縦に連結されている。ノズル本体40内にニー
ドル46が配置され、スプリング48はノズル本体40
の先端の燃料噴口50を閉鎖するべくニードル46を付
勢している。磁性体にて作られたコア51はニードル4
6に連結され、ソレノイド52がコア51の軸線の回り
に配置され、ソレノイド52を選択的に通電することに
よって燃料噴射を制御することができる。ハウジング4
4の上端に燃料受け口54が固定され、デリバリパイプ
90(図2,5)からの燃料が燃料噴射弁34に供給さ
れる。56はフィルタである。
【0010】空気制御弁36は下端に空気ノズル58を
具備し、上端に空気受け口60を備える。空気受け口6
0はデリバリパイプ90に接続され、空気ポンプ100
からの空気が導入される。その他の詳細構成は図示しな
いが、空気ノズル58からの空気噴射を制御するための
ソレノイドを具備している。燃料噴射弁34のエアアシ
ストアダプタ42は取り付け本体38に形成される孔6
2に挿入取り付けされ、空気制御弁36の空気ノズル5
8は取り付け本体38の孔64に接続される。ロングノ
ズル68は燃料噴射弁34と直列に、取り付け本体38
内に挿入配置される。燃料噴射弁34の先端のエアアシ
ストアダプタ42とロングノズル68との間にシール7
0が配置される。エアアシストアダプタ42の中心に噴
射燃料通路72が形成され、噴射燃料通路72の上端は
燃料噴射弁34の燃料噴口50に開口している。噴射燃
料通路の下端はロングノズル68に形成される空気燃料
孔74の上端に開口している。エアアシストアダプタ4
2はその外周に円周方向に延びる横断面形状がV型の溝
76を形成し、この溝76は孔62の内周とで環状アシ
ストエア室78を形成し、このアシストエア室78は取
り付け本体38内に形成される斜め通路80を介して空
気ノズル58に接続される。アシストエア室78はエア
アシストアダプタ42に形成されるアシストエア供給通
路としての傾斜孔81を介して噴射燃料通路72に開口
し、エアアシストが行われる。ロングノズル68の外周
にPTCヒータ82が配置され、空気燃料孔74を通過
する空気−燃料混合物の加熱を行う。ヒータ82は電極
84を介して、電源に接続される。図2及び図3に示す
ようにロングノズル68は吸気ポート20に向って延説
され、ロングノズル68の先端は二つの吸気ポート20
を分離する隔壁88の付近に位置している。
【0011】図2,5において、90は空気と燃料との
共用のデリバリパイプであり、燃料デリバリ通路92
と、空気デリバリ通路94とを有し、燃料デリバリ通路
92は各気筒の燃料噴射弁34の燃料受け口54が挿入
される孔96に接続され、空気デリバリ通路94は各気
筒の空気制御弁36の空気受け口60が挿入される孔9
8に接続される。燃料デリバリ通路92は一端が閉鎖さ
れ、他端は図示しない燃料噴射ポンプを介して図示しな
い燃料タンクに接続され、燃料タンクからの燃料は燃料
噴射ポンプによって燃料デリバリ通路92を介して各気
筒の燃料噴射弁34に供給される。空気デリバリ通路9
4は一端が閉鎖され、他端はエアポンプ100を介して
エアーフローメータ26の下流でスロットル弁28の上
流の吸気管に接続される。エアポンプ100は例えば内
燃機関のクランク軸の回転によって駆動される機械駆動
式ポンプであり、吸気管からバイパスされた空気を空気
デリバリ通路94を介して各気筒の空気制御弁36に導
入する。
【0012】圧力制御弁102は空気デリバリ通路94
に導入される空気の圧力を一定に制御するものであり、
ダイヤフラム104と、スプリング106と、戻り通路
108とを備える。空気ポンプ100からの吐出空気圧
力が所定値より大きくなると圧力制御弁102はスプリ
ング106に抗して開弁され、一部の空気は戻り通路1
08を介して、エアーフローメータ26の下流の吸気管
に戻される。その結果、圧力が下がると、スプリング1
06は圧力制御弁102を閉弁させ、このような作動の
繰り返しにより空気デリバリ通路94への空気圧力が一
定に制御される。
【0013】制御回路110は燃料噴射弁34及び空気
制御弁36の作動制御を行うものでマイクロコンピュー
タシステムとして構成される。制御回路110はその他
のエンジン制御も行い、例えば、ISC弁31の作動制
御を行うようにすることができる。制御回路110には
各種のセンサに接続され、各種のエンジン状態信号が入
力される。エアーフローメータ26からは空気ポンプ1
00からエアアシスト用に取り出される空気も含めて機
関に導入される空気の全量Qが検知される。ディストリ
ビュータ23にクランク角度センサ114,116が設
けられ、第1のクランク角度センサ114は、基準信号
となるクランク軸の720゜(即ち、エンジン1サイク
ル)毎のパルス信号を発生し、第2のクランク角度セン
サ116はクランク軸の30゜毎にパルス信号を発生
し、燃料噴射の開始タイミングとなると共に、そのパル
ス間の間隔による周知のようにエンジン回転数を知るの
に使用される。水温センサ120はエンジンの冷却水ジ
ャケット内の冷却水の温度TWを知るのに使用され、吸入
空気温度センサ122は吸入空気の温度Taを知るのに使
用される。制御回路110はこれらのセンサよりプログ
ラムに従って、燃料噴射弁34及び空気制御弁36の作
動信号を形成する。また、ISC弁31などの他のエン
ジン制御装置の作動の制御を行う。制御回路110はイ
グニッションキースイッチ130を介してバッテリ13
2より給電される。ディレイ回路134はイグニッショ
ンキースイッチ130がOFF となった場合に制御回路1
10の通電を或る短い時間継続することができる。
【0014】図6は制御回路110と各気筒の燃料噴射
弁34及び空気制御弁36への接続を示す。ゲート140-
1,140-2,140-3,140-4はそれぞれ第1,2,3,4気筒
の燃料噴射弁34を制御し、ゲート142-1,142-2,142-3,
142-4 はそれぞれ第1,2,3,4気筒の空気制御弁3
6を制御する。制御回路110のポートCRFは制御回
路110内の図示しない燃料噴射制御用コンペアレジス
タに接続され、このポートCRFは燃料噴射開始時刻か
ら終了時刻の間セットされる。ポートCRAは制御回路
110内の図示しない空気供給制御用コンペアレジスタ
に接続され、このポートCRAは空気供給の開始から停
止の間セットされる。ポートF1,F2,F3,F4 は、夫々、そ
の気筒の燃料噴射の間のみセットされる。これによりゲ
ート140-1,140-2,140-3,140-4 及び142-1,142-2,142-3,
142-4 のうち燃料噴射を行う気筒のゲートのみセット可
能となり、その気筒の燃料噴射弁34及び空気制御弁3
6のみ開弁制御される。例えば、第1気筒の噴射時はF
1がセットされ、ポートCRFが1となる間ゲート140-
1 がONとなり燃料噴射弁34が開弁され、ポートCRA
が1となる間ゲート142-1 がONとなり、空気制御弁36
が開弁される。他の気筒の噴射時にも同様な作動が行わ
れる。
【0015】空気制御弁36は燃料噴射弁34に先だっ
て開弁され、吸気管より分岐された空気は空気ポンプ1
00より空気デリバリ通路94を経て、空気制御弁36
の空気ノズル58より傾斜通路80を介してアシストエ
ア室78に導入され、エアアシスト室78より傾斜孔8
1を経て噴射燃料通路72に導入され、ロングノズル6
8の空気燃料孔74より吸気ポート20に向け噴出され
る。このようにしてアシストエアの流れが形成された時
点で燃料噴射弁34の開弁が行われ、ニードル46がリ
フトすることで噴口50から燃料が噴射燃料通路72に
噴射され、噴射された燃料は噴射燃料通路72に既に形
成されているアシストエアの流れに乗ってロングノズル
68内の空気燃料孔74を介してよく微粒化された状態
で吸気ポート20に噴出される。計算された量の燃料が
噴射されるた後も空気燃料通路に残留する燃料の掃気の
ため、しばらくはアシストエアの導入は継続される。燃
料噴射はエンジンの吸気行程に行われ、吸気ポート壁面
への燃料の付着がなく、かつよく微粒化されているため
シリンダボア内に形成されるたてスワールにより吸気行
程の噴射でも良好な混合状態を得ることができる。
【0016】エンジンの低温作動時には制御回路110
よりヒータ82を通電すべき信号が出力され、空気と燃
料との混合性を向上し、低温時の燃焼性を維持すること
ができる。ロングノズル68内では燃料は良好な微粒化
が行われ、気化によって温度が下がり、空気中の水分が
噴射燃料通路72や空気燃料孔74の内周壁面に結露す
る傾向となる。エンジンを停止した後この結露した空気
燃料通路の壁面上の水分は外気温度が低い場合等に氷結
(アイシング)し、始動時に燃料が入らなくなるため始
動困難となるおそれがある。この発明では後で説明する
ようにイグニッションキースイッチ130をOFF したと
きに所定時間ヒータ82をONすることで壁面に結露した
水分を完全蒸発させ、次の始動時に氷結しないようにし
たものである。
【0017】以下、図7〜10のフローチャートによっ
て制御回路110の作動を詳細に説明すると、図7は第
2クランク角度センサ116からのクランク角度で30
゜毎に実行されるクランク角度割込ルーチンである。ス
テップ200では第1気筒の燃料噴射演算を実行するタ
イミングか否か判定される。前述したように燃料噴射は
吸気行程において実行されるため、それに先行する例え
ば吸気上死点前60゜といった所定タイミングで各気筒
の燃料噴射演算(燃料噴射弁34の開弁、閉弁時間の演
算)がされる(図11の(ロ) 参照)。このタイミングは
第1クランク角度センサ114からの720゜CA毎の
パルス信号によってクリヤされ、第2クランク角度セン
サ116からの30゜CA毎パルス信号によってインク
リメントされるカウンタの値によって判別することがで
きる。同様にステップ202,204,206では第
2,3,4気筒の燃料噴射演算タイミングか否か判別さ
れるされる。この30゜CAルーチンのタイミングが、
例えば、第4気筒の演算タイミングと判定されたときは
ステップ206よりステップ208に進み、エアーフロ
ーメータ26により計測される吸入空気量Qとエンジン
回転数NEより基本燃料噴射量Tpが算出される。基本
燃料噴射量Tpはその吸入空気量Qと回転数NEにおい
て理論空燃比を得るための燃料量である。ステップ21
0では最終燃料噴射量Tauが算出される。この最終燃
料噴射量Tauは加速補正や、始動補正の種々の補正を
加えたあとの燃料噴射量である。ステップ212では燃
料噴射弁34の開弁開始時刻t1及び開弁終了時刻t2
の算出が行われる。この実施例では燃料噴射は吸気行程
において行われ、吸気下死点付近において燃料噴射が終
了するように閉弁時刻t2が決められ、それから燃料噴
射量Tauを得るための開弁開始時刻t1が逆算され
る。ステップ214では空気制御弁36の開弁開始時刻
t1´及び開弁終了時刻t2´の算出が行われる。空気
制御弁36の開弁開始時刻t1´は燃料噴射弁34の開
弁開始時刻t1に先だって充分の空気をエアアシスト通
路に流すことができるように空気制御弁を完全開弁させ
ておくのに必要な時間として設定される。また、空気制
御弁36の閉弁時刻t2´は燃料噴射弁34の閉弁時刻
t2より充分後になっていて、燃料噴射後に空気燃料通
路の壁面に付着する燃料を完全に掃気できるような時間
として設定される(第11図(ニ)参照)。
【0018】ステップ216では燃料噴射弁開弁開始時
刻t1が制御回路110の図示しない燃料噴射制御用コ
ンペアレジスタにセットされる。燃料噴射制御用コンペ
アレジスタに接続されるポートCRFは燃料噴射開始時
刻t1の到来でONされ、燃料噴射終了時刻t2の到来で
OFF されるようになっている(図11(チ) 参照)。ステ
ップ218では空気制御弁開弁開始時刻t1´が制御回
路110の図示しないアシストエア制御用コンペアレジ
スタにセットされる。空気供給制御用コンペアレジスタ
に接続されるポートCRAは空気供給開始時刻t1´の
到来でONされ、空気供給終了時刻t2´の到来でOFF さ
れるようになっている(図11(リ) 参照)。
【0019】ステップ219では第4気筒の噴射制御用
ポートF4がセットされ、かつ燃料噴射制御時刻一致ル
ーチンの切替用フラグFF、空気供給制御時刻一致ルー
チンの切替フラグFAがセットされる。空気制御弁制御
用コンペアレジスタの設定時刻即ち、空気制御弁開始時
刻t1´が先に到来し(図11(ハ) 、(ニ) )、ポートC
RAがONとなり、ゲート142-4がONとなり、第4気筒の
空気制御弁36がONされ、空気制御弁36より孔80、
室78及び孔81を介して、噴射燃料通路72に空気の
導入がまず開始される。同時に図8の時刻一致割込ルー
チンが起動され、ステップ220ではFA=1か否か判
別され、最初はYes (ステップ219)であるためステ
ップ222に進み、空気噴射終了時刻t2´が空気制御
弁用のコンペアレジスタにセットされる。ステップ22
3ではFA=0とされる。
【0020】空気制御弁24の開弁に遅れて燃料噴射開
始時刻t1が到来すると、ポートCRFがONとなり、ゲ
ート140-4 がONとなり、第4気筒の燃料噴射弁34がON
され、同燃料噴射弁34の噴口50より燃料噴射が開始
され、同時に図9の時刻一致割込ルーチンが起動され、
テップ230ではFF=1か否か判別され、最初はYes
(ステップ219)であるためステップ232に進み、
燃料噴射終了時刻t2が燃料噴射弁用のコンペアレジス
タにセットされる。ステップ233ではFF=0とされ
る。
【0021】燃料噴射弁34の閉弁時刻t2が次に到来
し、ポートCRF=0となるためゲート140-4 はOFF と
なり、燃料噴射弁34に閉弁信号が送られ、同時に図9
の時刻時刻一致割込ルーチンが起動され、テップ230
ではFF=0(ステップ233)であるためNoの判断と
なり、ステップ232は迂回する。最後に空気制御弁3
6の閉弁時刻t2´が到来し、ポートCRAがOFF とな
り、ゲート142-4 がOFF となり、空気制御弁36に閉弁
信号が送られ、同時に図8の時刻時刻一致割込ルーチン
が起動され、テップ220ではFA=0であるためNo
の判断となり、ステップ222は迂回され、ステップ2
24で第4気筒噴射制御用のポートF4がクリヤされ
る。
【0022】ステップ200,202,204でYes と
判定されたときの処理、即ち、各第1〜第3気筒の燃料
噴射弁34及び空気制御弁36の制御はそれぞれ第4気
筒のステップ206以下と同様に処理されるため詳細説
明は省略するものとする。図10はヒータ制御ルーチン
を示し、このルーチンはイグニッションキースイッチ1
30がONされた後繰り返し実行されるメインルーチン内
に位置するものとする。ステップ300ではスタータ1
31がOFF されているか否か判別される。スタータONの
ときは始動時の電気負荷を軽減するためステップ302
に進み、ヒータ82はOFF される。
【0023】スタータ131がONされていないときはス
テップ300よりステップ303に進み、エンジン回転
数NEがアイドル回転数より相当低い所定値、例えば4
00r.p.m より大きいか否か判別される。NE≧400
r.p.m のとき(エンジン作動時)はステップ304に進
み、水温センサ120が検知するエンジン水温Tw≦7
0゜Cか否か判別される。Tw≦70゜Cのとき、即
ち、エンジンが暖機されていないと判断されたときはス
テップ306に進み、ヒータ82はONされる。従って、
エンジンが暖機されていないときはヒータ82はロング
ノズル68を加温し、その空気燃料孔74を通過する空
気・燃料混合物は加熱され、良好な微粒化状態が得られ
る。ステップ304でエンジン水温Tw>70゜Cと判
定されたとき、即ちエンジンが暖機された後はステップ
302に進み、ヒータ82はOFF される。
【0024】スタータ131がOFF でエンジン回転数N
E<400r.p.m のときはステップ300,303より
ステップ308に進み、エンジン停止されているか否か
(即ちイグニッションキースイッチがOFF されているか
否か)判別される。イグニッションキースイッチ130
がOFF とされてもその後しばらくは遅延回路134の働
きで制御回路110は通電を維持され、図10の処理を
継続することができる。エンジン停止時はステップ31
0に進み、吸入空気温度センサ122により計測される
吸入空気温度Taが所定値(例えば10゜C)より大き
いか否か判別される。Ta>10゜Cのときはステップ
302に進み、イグニッションキースイッチ130のOF
F と同時にヒータ302はOFF される。Ta>10゜C
の吸入空気温度が高いときはアイシングが起こらないと
判断し、電気負荷軽減のためヒータ作動処理をバイパス
するものである。アイシングが起こり得ると考えられる
Ta≦10゜Cのときはステップ312に進み、イグニ
ッションキースイッチ130がOFFされてから所定の短
い時間が経過したか否か判別される。この所定時間は作
動中にロングノズル68及びエアアシストアダプタ76
の内壁面に結露した水分を蒸発せしめることができる時
間に設定される。この時間が経過しない場合はステップ
306に進み、ヒータ82の作動が継続される。所定時
間の経過後ステップ302に進み、ヒータはOFF され
る。
【0025】
【発明の効果】エンジン停止時にロングノズル内に配置
されるヒータを所定時間所定時間通電することで、ロン
グノズル内の空気燃料孔及び噴射燃料通路より成る空気
燃料通路の表面内に結露した水分を加熱蒸発させること
ができ、次回の始動時ロングノズル内の空気燃料孔及び
噴射燃料通路よりなる空気燃料通路でのアイシングが起
こらず、始動性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の構成を示す線図である。
【図2】図2は実施例の内燃機関の全体概略図である。
【図3】図3は図2の内燃機関の燃焼室部分の縦断面図
である。
【図4】図4は燃料噴射弁及び空気制御弁を断面図であ
る。
【図5】図5は燃料及び空気デリバリパイプの断面図で
ある。
【図6】図6は制御回路と各気筒の燃料噴射弁及び空気
制御弁との接続を示す概略図である。
【図7】図7はクランク角度割込ルーチンのフローチャ
ートである。
【図8】図8は空気噴射制御用比較レジスタの時刻一致
割込ルーチンのフローチャートである。
【図9】図9は燃料噴射制御用比較レジスタの時刻一致
割込ルーチンのフローチャートである。
【図10】図10はヒータ制御ルーチンのフローチャー
トである。
【図11】図11は空気制御弁及び燃料噴射弁の作動タ
イミングを説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】 10…シリンダヘッド 12…吸気マニホルド 16…吸気弁 18…排気弁 20…吸気ポート 26…エアフローメータ 28…スロットル弁 31…ISC 弁 34…燃料噴射弁 36…空気制御弁 38…取付本体 40…ノズル本体 42…エアアシストアダプタ 50…燃料噴口 52…ソレノイド 68…ロングノズル 72…噴射燃料通路 74…空気燃料孔 78…エアアシスト室 81…アシストエア供給口 82…ヒータ 90…デリバリパイプ 100…エアポンプ 102…圧力制御弁 110…制御回路 120…水温センサ 122…吸入空気温センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−234566(JP,A) 特開 昭53−139014(JP,A) 特開 昭63−170555(JP,A) 特開 昭58−72671(JP,A) 特開 平4−224271(JP,A) 実開 平4−24654(JP,U) 実開 昭58−79070(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 69/00 F02M 69/04 F02M 51/06 F02M 53/04 F02M 53/06 F02D 41/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射弁の噴口の下流の位置に設けた
    アシストエアの供給口と、燃料噴射弁の噴口からの燃料
    を供給口からの空気流によって機関に導入する空気燃料
    通路と、該空気燃料通路の外周に設けたヒータと、エン
    ジンの低温作動時を検出する手段と、低温作動時に前記
    ヒータを作動させるヒータ作動手段とを具備したアシス
    トエア型燃料噴射装置において、エンジンの停止時を検
    出する手段と、エンジンの停止からの経過時間を検出す
    るタイマ手段とを具備し、エンジンの停止から所定時間
    の間ヒータ作動手段によってヒータを作動させることを
    特徴とするエアアシスト型燃料噴射装置。
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