JP2782768B2 - 導電性白色粉末の製造法 - Google Patents
導電性白色粉末の製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、製造工程の簡略された導電性白色粉末の製
造法に関する。
造法に関する。
(従来技術と問題点) 従来から、導電性スズ系酸化物白色粉末の製造法とし
ては、例えば各種の有機酸スズ塩とアンチモン化合物と
を溶媒と共に混合、乾燥し、次いで有機酸の熱分解、焼
成を行なう、或いは、酸化チタン粉末の加熱水系懸濁液
に酸化スズ又はシュウ酸第1スズと塩化アンチモンとの
アルコール溶液を徐々に添加し、酸化チタン粉末表面に
アンチモン含有酸化スズの被覆層を形成させて焼成す
る、という方法等が提案されている。
ては、例えば各種の有機酸スズ塩とアンチモン化合物と
を溶媒と共に混合、乾燥し、次いで有機酸の熱分解、焼
成を行なう、或いは、酸化チタン粉末の加熱水系懸濁液
に酸化スズ又はシュウ酸第1スズと塩化アンチモンとの
アルコール溶液を徐々に添加し、酸化チタン粉末表面に
アンチモン含有酸化スズの被覆層を形成させて焼成す
る、という方法等が提案されている。
しかし、上述した方法の前者は、湿式混合−乾燥によ
る溶媒除去、有機酸の熱分解、焼成による導電性の付与
等の繁雑な工程を要し、しかも熱分解ガス発生による毒
性のため、排気処理も必要である。
る溶媒除去、有機酸の熱分解、焼成による導電性の付与
等の繁雑な工程を要し、しかも熱分解ガス発生による毒
性のため、排気処理も必要である。
また、後者は、粉末の白度は優れるものの反応液の加
熱操作、アルコール溶液添加による塩化物原料の加水分
解コントロールが困難である、さらに出発原料の塩素成
分の洗浄除去が必要である等の繁雑な工程を要する等の
欠点があった。
熱操作、アルコール溶液添加による塩化物原料の加水分
解コントロールが困難である、さらに出発原料の塩素成
分の洗浄除去が必要である等の繁雑な工程を要する等の
欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、上述した従来の導電性スズ系酸化物
白色粉末の繁雑な製造工程を簡略にし、且つ白色度、導
電性等性能の優れた導電性白色粉末を工業的有利に提供
することにある。
白色粉末の繁雑な製造工程を簡略にし、且つ白色度、導
電性等性能の優れた導電性白色粉末を工業的有利に提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 上述した本発明の目的は、酸化スズ(II)(以下、Sn
Oという)及び/又は酸化スズ(IV)(以下、SnO2とい
う)の粉末とアンチモン酸化物の粉末とを混合し、900
〜1200℃で焼成することにより達成される。
Oという)及び/又は酸化スズ(IV)(以下、SnO2とい
う)の粉末とアンチモン酸化物の粉末とを混合し、900
〜1200℃で焼成することにより達成される。
以下、本発明を詳述する。
本発明にかかるSnO、SnO2及びアンチモン酸化物の粉
末は、工業用、試薬用等一般に市販されている粉末を用
いることができるが、導電性が良く、白度の高い粉末を
得るためには、高純度且つ粒径の小さい粉末が好まし
い。粉末粒径は、好ましくは50μ以下、さらに好ましく
は10μ以下が望ましい。
末は、工業用、試薬用等一般に市販されている粉末を用
いることができるが、導電性が良く、白度の高い粉末を
得るためには、高純度且つ粒径の小さい粉末が好まし
い。粉末粒径は、好ましくは50μ以下、さらに好ましく
は10μ以下が望ましい。
ここで、アンチモン酸化物はアンチモン元素の原子価
により種々の酸化物があるが、酸化物であればよく、例
えばSb2O3、Sb2O4、Sb2O5、Sb6O13等を挙げることがで
きる。
により種々の酸化物があるが、酸化物であればよく、例
えばSb2O3、Sb2O4、Sb2O5、Sb6O13等を挙げることがで
きる。
上述したSnO、SnO2及びアンチモン酸化物粉末の混合
組成比は、重量比でSnO/SnO2/アンチモン酸化物=0〜1
00/100〜0/0.5〜40、好ましくは0〜100/100〜0/1〜10
が必要であり、かかる範囲を外れる場合は、充分な導電
性効果が得られない、白度が低下する等の問題が生じ、
所期の目的が達成されない。
組成比は、重量比でSnO/SnO2/アンチモン酸化物=0〜1
00/100〜0/0.5〜40、好ましくは0〜100/100〜0/1〜10
が必要であり、かかる範囲を外れる場合は、充分な導電
性効果が得られない、白度が低下する等の問題が生じ、
所期の目的が達成されない。
かかる粉末の混合は乳鉢、ニーダー、ブレンダー等公
知の乾式混合機、ボールミル等公知の粉砕機を使用する
ことができる。また、湿式混合しても何等さしつかえな
い。
知の乾式混合機、ボールミル等公知の粉砕機を使用する
ことができる。また、湿式混合しても何等さしつかえな
い。
次に、混合した該粉末の焼成は、900〜1200℃の温度
が必要であり、かかる範囲を外れる場合は、充分な導電
性効果が得られず、さらに粉末が茶色、灰色等の色相を
帯び好ましくない。
が必要であり、かかる範囲を外れる場合は、充分な導電
性効果が得られず、さらに粉末が茶色、灰色等の色相を
帯び好ましくない。
かかる粉末の焼成は、磁器、坩堝、甲鉢、サヤ等充分
耐熱性を有する容器に入れ、電気炉、ガス炉等の焼成炉
又はロータリーキルン等を用いて行なうことができる。
耐熱性を有する容器に入れ、電気炉、ガス炉等の焼成炉
又はロータリーキルン等を用いて行なうことができる。
焼成に際しての焼成時間は、SnO、SnO2、アンチモン
酸化物の合成組成比、目標とする導電性、白度により一
概に限定することはできず、また焼成の昇温速度も同様
に限定することはできないが、昇温は概ね1.5℃/分〜3
0℃/分の範囲で設定される。
酸化物の合成組成比、目標とする導電性、白度により一
概に限定することはできず、また焼成の昇温速度も同様
に限定することはできないが、昇温は概ね1.5℃/分〜3
0℃/分の範囲で設定される。
焼成後の粉末の取り出しは、焼成直後でも降温後に行
なってもよく、焼成後は結成の起る場合もあるので、適
宜再粉砕を行なう。
なってもよく、焼成後は結成の起る場合もあるので、適
宜再粉砕を行なう。
(作用、効果) 本発明は、固相反応法であるが、原料に粉末を用いる
ために反応表面が広くなっていること、アンチモンの蒸
気圧が比較的高いことが相まって、均一な酸素空孔形成
が為されていると考えられる。
ために反応表面が広くなっていること、アンチモンの蒸
気圧が比較的高いことが相まって、均一な酸素空孔形成
が為されていると考えられる。
本発明にかかる製造法は、従来の製造法に比べて極め
て簡便な処理方法であり、且つ優れた導電性効果、白度
を有する粉末を工業的有利に作製し得る点が特筆すべき
効果である。
て簡便な処理方法であり、且つ優れた導電性効果、白度
を有する粉末を工業的有利に作製し得る点が特筆すべき
効果である。
さらに、酸化スズを用いているが故に、耐熱性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐溶剤性等に優れており、又優れた
白度、必要に応じて着色できること、さらに優れた導電
性が相俟って、樹脂、紙、塗料等広範な分野に用いるこ
とができる。
性、耐アルカリ性、耐溶剤性等に優れており、又優れた
白度、必要に応じて着色できること、さらに優れた導電
性が相俟って、樹脂、紙、塗料等広範な分野に用いるこ
とができる。
(実 施 例) 以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例の記載によって、その範囲を限
定されるものではない。実施例中に示される部は、特に
断らない限り重量基準である。
本発明はこれらの実施例の記載によって、その範囲を限
定されるものではない。実施例中に示される部は、特に
断らない限り重量基準である。
なお、体積抵抗率及び白度は、下記のようにして測定
乃至計算により求めた。
乃至計算により求めた。
(1) 体積低抗率(Ω・cm) 供試試料2gを内径1.17mmのテフロン製円筒中に入れ、
2ton/cm2の加圧下で試料円柱の高さ、電気抵抗値(ADEX
(株)製 デジタルLCRメータ使用)を測定し、下記式
により求めた。
2ton/cm2の加圧下で試料円柱の高さ、電気抵抗値(ADEX
(株)製 デジタルLCRメータ使用)を測定し、下記式
により求めた。
ここでρV=体積抵抗率(Ω・cm) R=電機抵抗 (Ω) s=試料円柱底面積(cm) h=試料円柱の高さ(cm) (2) 白 度 酸化チタン(白色粉末)及びSnO(黒色粉末)を酸化
チタン/SnO=5部/0部、4部/1部、3部/2部、2部/3
部、1部/4部の割合で混合した白度見本を作製し、1〜
5級を与え、該見本と比較して得られた粉末を肉眼判定
した。
チタン/SnO=5部/0部、4部/1部、3部/2部、2部/3
部、1部/4部の割合で混合した白度見本を作製し、1〜
5級を与え、該見本と比較して得られた粉末を肉眼判定
した。
実施例1 SnO(林純薬工業(株)製試薬1級)、SnO2(林純薬
工業(株)製試薬1級)及びSb2O3(三国製錬(株)
製)粉末を下記第1表に示す組成比で乳鉢で混合した
後、混合粉末5gを磁器製坩堝に入れて、電気炉((株)
デンケン製)で30℃/minで昇温1000℃×1.5時間焼成を
行ない、室温で放冷した。取り出した粉末を乳鉢で粉砕
し、導電性白色粉末1〜16を得た。
工業(株)製試薬1級)及びSb2O3(三国製錬(株)
製)粉末を下記第1表に示す組成比で乳鉢で混合した
後、混合粉末5gを磁器製坩堝に入れて、電気炉((株)
デンケン製)で30℃/minで昇温1000℃×1.5時間焼成を
行ない、室温で放冷した。取り出した粉末を乳鉢で粉砕
し、導電性白色粉末1〜16を得た。
体積抵抗率及び白度の結果を、第1表に併記する。
本発明品(No.2〜7、9〜13、15及び16)は優れた導
電性と白度とを兼ね備えていることがわかる。これに比
べて、アンチモン酸化物を用いない粉末(No.1、8及び
17)は白度は優れるものの導電性効果が極めて劣り、ま
た、Sb2O3の使用量が本発明推奨範囲を越える粉末(No.
14)は、導電性効果は認められるものの白度が劣る。
電性と白度とを兼ね備えていることがわかる。これに比
べて、アンチモン酸化物を用いない粉末(No.1、8及び
17)は白度は優れるものの導電性効果が極めて劣り、ま
た、Sb2O3の使用量が本発明推奨範囲を越える粉末(No.
14)は、導電性効果は認められるものの白度が劣る。
実施例2 実施例1のNo.10の組成比の粉末を、焼成温度を下記
第2表の如く変化させる以外は、実施例1と同様にして
導電性白色粉末18〜24を得た。
第2表の如く変化させる以外は、実施例1と同様にして
導電性白色粉末18〜24を得た。
体積抵抗率及び白度の結果を第2表に併記する。
第2表より明らかなように、本発明の焼成温度推奨範
囲を外れるNo.18、19及び24は、充分な導電性効果がな
いことがわかる。また焼成温度の低いNo.18及び19は白
度が劣ることも理解できる。
囲を外れるNo.18、19及び24は、充分な導電性効果がな
いことがわかる。また焼成温度の低いNo.18及び19は白
度が劣ることも理解できる。
実施例3 アンチモン酸化物として、Sb2O3のかわりにSb2O5(半
井化学薬品(株)製)を用いる以外は、実施例1、No.1
0と同様にして導電性白色粉末No.25を得た。
井化学薬品(株)製)を用いる以外は、実施例1、No.1
0と同様にして導電性白色粉末No.25を得た。
該試料の体積抵抗率は2.5(Ω・cm)で、白度は1〜
2級の優れた性能を示した。
2級の優れた性能を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 1/08 H01B 1/08
Claims (2)
- 【請求項1】酸化スズ(II)(SnO)及び/又は酸化ス
ズ(IV)(SnO2)の粉末とアンチモン酸化物の粉末とを
混合し、900〜1200℃で焼成することを特徴とする導電
性白色粉末の製造法。 - 【請求項2】酸化スズ(II)及び/又は酸化スズ(IV)
の粉末とアンチモン酸化物の粉末との組成比が重量比
で、SnO/SnO2/アンチモン酸化物=0〜100/100〜0/0.5
〜40混合することを特徴とする請求項1記載の導電性白
色粉末の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7094789A JP2782768B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 導電性白色粉末の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7094789A JP2782768B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 導電性白色粉末の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02248489A JPH02248489A (ja) | 1990-10-04 |
JP2782768B2 true JP2782768B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=13446210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7094789A Expired - Fee Related JP2782768B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-03-22 | 導電性白色粉末の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2782768B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100345764C (zh) * | 2005-08-23 | 2007-10-31 | 浙江大学 | 两步法制备氧化锡纳米材料的方法 |
-
1989
- 1989-03-22 JP JP7094789A patent/JP2782768B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02248489A (ja) | 1990-10-04 |
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