JP2782491B2 - 工作機械の早送り制御方法及び装置 - Google Patents

工作機械の早送り制御方法及び装置

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JP2782491B2
JP2782491B2 JP5021793A JP2179393A JP2782491B2 JP 2782491 B2 JP2782491 B2 JP 2782491B2 JP 5021793 A JP5021793 A JP 5021793A JP 2179393 A JP2179393 A JP 2179393A JP 2782491 B2 JP2782491 B2 JP 2782491B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工作機械の早送り制御方
法及び装置に関し、特に加工能率を向上せしめた工作機
械の早送り制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械における加工能率の改善を図る
ため、加工の各過程について改良が施されている。その
中で、早送りブロックの非切削時間をいかに短縮するか
が一つの大きな課題である。早送りの非切削時間を短縮
するための技術が特開平2−40701号公報に開示さ
れている。この技術は、コーナ部の早送りブロックと早
送りブロック間等における非切削時間の短縮に効果的な
ものである。例えば、コーナ部近傍における送り速度の
時間的変化は、図13に示すように、N1ブロックでX
方向速度VXが漸減し、コーナ部で停止し、停止確認が
行われた後、N2ブロックでY方向速度VYが漸増す
る。かかる送り速度制御は、速度成分を零にした後、再
び零からスタートするため、加工能率面で問題がある。
上記技術は、図14に示すように、N1ブロックにおけ
る送り速度が最大値(100%)に対して予め定めた比
率値(例えば30%値)に至ったときに、次のブロック
N2の移動を開始するもので、ブロックN1とN2の早
送り動作をオーバーラップさせる方式である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
早送りブロックと早送りブロック間の停止動作に伴う無
駄時間を削減する方式は、現在の早送りブロックの最大
値に対して予め設定された割合の値に至ったときに次の
ブロックN2の移動を開始する。つまり、早送りブロッ
クと早送りブロック間をオーバーラップ動作させてい
る。上記従来技術は、コーナ部において減速開始後、指
定した時間経過するか、指定した速度になった時点で、
次ブロックの移動を開始する方式である。これによりコ
ーナ部は、従来より速く回ることができるが、バイパス
量を直接指定できないため、移動経路でどの位バイパス
するのか分かりにくいという問題点がある。したがっ
て、この方式は、次のブロックの制御を開始させるタイ
ミングが現ブロックの最大速度との関係で相対的に定ま
るものであるため、現実のワーク形状に対応できず、移
動経路に適した速度制御が困難である。
【0004】そこで、本発明の目的は、NCプログラム
のプログラマがワークの加工形状に適したバイパス量を
プログラム内で直接指定でき、かつ早送りの非切削時間
を大幅に削減し加工能率を改善した工作機械の早送り制
御方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明による工作機械の早送り制御方法は、NCプ
ログラムによって工具とワークとを相対的に移動してワ
ークを加工する際、連続する第1の早送りブロックと第
2の早送りブロック間の早送り制御を行う工作機械の早
送り制御方法において、前記工具、ワーク及び加工部の
形状に応じて、干渉を生じない前記第1の早送りブロッ
クのバイパス量をNCプログラム中に予め指定し、前記
NCプログラムにおける早送りブロックが連続するか否
かを判定し、早送りブロックが連続すると判定されたと
き、その第1の早送りブロックの移動中、前記第1の早
送りブロックの目標位置までの残り移動量と近回りの許
容量を示す前記バイパス量とを比較し、前記第1の早送
りブロックの目標位置までの残り移動量が前記バイパス
量以下と判定されたとき、その位置から第2の早送りブ
ロックの移動を開始するように構成されている。、早送
りブロックが連続するときのみ近回り経路で送り軸を移
動させることを特また、本発明の他の態様による工作機
械の早送り制御方法は、NCプログラムによって工具と
ワークとを相対的に移動してワークを加工する際、連続
する第1の早送りブロックと第2の早送りブロック間の
早送り制御を行う工作機械の早送り制御方法において、
前記第1の早送りブロックの移動中、前記第1の早送り
ブロックの目標位置までの残り移動量が、近回りの許容
量を示す予め指定したバイパス量と、前記第1の早送り
ブロックの移動量の1/2と、前記第2の早送りブロッ
クの移動量の1/2とのうち最小の量以下と判定された
とき、その位置から前記第2の早送りブロックの移動を
開始し、近回り経路で送り軸を移動させるように構成さ
れている。本発明の更に他の態様による工作機械の早送
り制御方法は、NCプログラムによって工具とワークと
を相対的に移動してワークを加工する際、連続する第1
の早送りブロックと第2の早送りブロック間の早送り制
御を行う工作機械の早送り制御方法において、近回りの
許容量を示す予め指定したバイパス量と、前記第1の早
送りブロックの移動量の1/2と、前記第2の早送りブ
ロックの移動量の1/2とのうち最小の量を求め、前記
第1の早送りブロックと前記第2の早送りブロックに同
一送り軸の移動指令がある場合、前記第1の早送りブロ
ックの減速開始点から目標位置までの移動量を所定の早
送り減速曲線から演算し、前記第1の早送りブロックの
移動中、前記第1の早送りブロックの目標位置までの残
り移動量が前記最小の量と前記演算した量とのうち小さ
い方の量以下と判定されたとき、その位置から前記第2
の早送りブロックの移動を開始し、近回り経路で送り軸
を移動させるように構成されている。ここで、前記近回
り経路は、予め定めた加減速によって生成される経路で
あったり、円弧経路であったりする。
【0006】本発明による工作機械の早送り制御装置
は、NCプログラムの移動指令データをプログラム解読
部、プログラム実行制御部、補間部、加減速制御部、サ
ーボ部を通して工作機械の送りモータに指令し、工具と
ワークとを相対的に移動してワークを加工する際、連続
する第1の早送りブロックと第2の早送りブロック間の
早送り制御を行う工作機械の早送り制御装置において、
前記工具、ワーク及び加工部の形状に応じてNCプログ
ラム中に予め指定された前記第1の早送りブロックのバ
イパス量を前記プログラム解読部から受け取り、記憶す
るバイパス量記憶部と、前記加減速制御部からの信号に
基づいて前記第1の早送りブロックの目標位置までの残
り移動量を算出する残り移動量算出部と、前記プログラ
ム解読部からのデータによって早送りブロックが連続す
ることを判定し、第1の早送りブロックの移動中、前記
残り移動量算出部で算出した前記第1の早送りブロック
の残り移動量が前記バイパス量記憶部に記憶したバイパ
ス量以下となったことを判定し、第2の早送りブロック
の移動開始指令を前記プログラム実行制御部へ送出する
比較判定部と、を備えて構成される。
【0007】
【作用】本発明では、例えば、コーナ部におけるよう
に、連続する第1の早送りブロックと第2の早送りブロ
ック間の早送り制御を行う場合、第1の早送りブロック
の移動中、該ブロックの目標位置までの残り移動量が近
回りの許容量を示す予め指定したバイパス量以下となっ
たときに、その位置から第2の早送りブロックの移動を
開始し、近回り経路で送り軸を移動させることにより、
工具とワークとが干渉しない実際の距離の大きさで近回
り開始点を指定でき、連続する早送り移動時の不要な停
止確認を除去し加工能率を向上せしめるとともに、工具
とワークとが確実に干渉しない安全性を実現している。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。本発明の実施例は、図1と図2に示す
ように、コーナ部を挟む早送りブロックと早送りブロッ
クとの間をNCプログラムで指定したバイパス量に基づ
いて移動経路を近回りさせるものである。ここで、バイ
パス量とは、近回りの許容量のことであり(図3、図4
参照)、現ブロックの移動経路から次ブロックの移動経
路に至る場合、現ブロックの目標位置と次ブロックの移
動を開始する近回り開始位置との距離をいう。このバイ
パス量は、工具とワークが干渉しない範囲内で任意に決
定される。すなわち、早送りブロックから早送りブロッ
クの移動指令の中間位置において、工具とワークが干渉
しない範囲内のバイパス量をNCプログラムで指定する
ことにより、早送りと早送りのコーナ部を指定した円弧
あるいは円弧に近似した近回り曲線経路で移動させる。
【0009】図1の第1の実施例では、N1ブロックに
おいて、目標位置までの残り移動量が上記バイパス量Q
に至ったとき(タイミングT1)にN2ブロックの移動
が開始されるように制御される。図1において、斜線部
分の面積がバイパス量Qに相当し、時間経過とともに減
少するこの面積、すなわち残り移動量を算出し、バイパ
ス量Q以下になったときにN2ブロックの移動の開始指
令を行う。
【0010】また、図2の第2の実施例では、残り移動
量がバイパス量Qに至ったとき(タイミングT1)に、
近回り経路をNCプログラムで指定したバイパス量を半
径とした円弧経路に設定する方式である。
【0011】本発明の具体的ワーク加工例が図3と図4
に示されている。図3は、図示形状のワークを切削加工
する一方向切削の例を示し、早送りブロックN1,N2
及びN3と切削送りブロックN4から構成される。早送
りブロックN1とN2間,N2とN3間において本発明
が適用される。例えば、早送りブロックN1からN2に
至る動作で、残り移動量がバイパス量Qになった時点
で、ブロックN2の移動を開始し、図1や図2に示す方
式による点線で示す近回り経路で工具が移動する。
【0012】図4は、ワークの2個所に穴あけ加工する
場合の移動経路を示し、早送りブロックN11、早送り
ブロックN12a、切削送りブロックN12、早送りブ
ロックN13、早送りブロックN14、…から構成され
る。この場合にも早送りブロックN11において残り移
動量がバイパス量Qに至ったときに点線のような近回り
経路を経て早送りブロックN12a、更に切削送りブロ
ックN12の加工に至る。
【0013】図5には、図3に示す一方向切削と図4に
示す穴あけ加工サイクルのNCプログラム例が示されて
いる。一方向切削の場合のバイパス量はG100に続く
Qで指定され(本例では50.0)、穴あけ加工サイク
ルでのバイパス量Qは3.0に設定、指定されている。
このバイパス量は、NCプログラム中のQで任意に設定
可能で、ワーク加工形状等に対応して適宜プログラム指
定可能である。
【0014】図6は上述第1の実施例の処理手順を示す
フローチャートであり、NC指令プログラムから現ブロ
ックと次ブロックの両ブロックともに早送りであるか否
かを判定し(ステップS1)、両ブロックともに早送り
でなければ処理を終了し、早送りであれば残り移動量が
NCプログラムで指定したバイパス量Q以下になったか
否かを判定する(ステップS2)。バイパス量Q以下に
なれば次ブロックの移動を開始する(ステップS3)。
【0015】図7は、図6に示す処理を実行する工作機
械の構成例を示す図である。プログラム解読部1は、図
5に示す如く、NCプログラムを解読し、解読結果をプ
ログラム実行制御部2に送出する。プログラム解読部1
で解読されたバイパス量Qは、経路変更制御部7のバイ
パス量記憶部71に記憶される。一方、プログラム実行
制御部2は、解読されたプログラムに従ってプログラム
を実行するための信号を出力し、補間部3で補間された
信号に基づいて、加減速制御部4は、送り速度を加減速
制御し、サーボ部5を介してモータ6を駆動制御する。
【0016】加減速制御部4からの信号に基づいて、残
り移動量算出部73は、早送り指令時の目標位置までの
残り量を算出する。比較判定部72は、残り移動量算出
部73で算出された残り移動量と、バイパス量記憶部7
1に記憶されているバイパス量Qとを比較し、残り移動
量がバイパス量Q以下になったと判断すると、次ブロッ
ク開始指令信号をプログラム実行制御部2に送出して次
ブロックの処理を開始せしめる。
【0017】上述第2の実施例を図8のフローチャート
を参照して説明すると、先ず現ブロックと次ブロックの
両ブロックともに早送りであるか否かを判定し(ステッ
プS11)、両ブロックともに早送りであると判断され
ると、指令されたバイパス量Qが現ブロックの移動距離
Lnの1/2より小さいか否かを判定する(ステップS
12)。小さいと判定されると、バイパス量Qが次ブロ
ックの移動距離Ln+1の1/2より小さいか否かを判
定する(ステップS13)。ここで、小さいと判定され
ると、Raをバイパス量Qに設定した後(ステップS1
4)、Raを半径とする円弧を生成して近回り経路を設
定する(ステップS15)。ステップS13において、
バイパス量QがLn+1/2より小さくないと判定され
ると、RaをLn+1/2に設定した後、ステップS1
5の処理に移行する。ステップS12において、バイパ
ス量QがLn/2より小さくないと判定されると、バイ
パス量QがLn+1/2より小さいか否かを判定する。
ここで、小さいと判定されると、RaをLn/2に設定
して(ステップS18)、ステップS15の処理に移行
し、小さくないと判定されると、Ln/2がLn+1/
2より小さいか否を判定する(ステップS19)。ステ
ップS19において、小さいと判定されるとステップS
18の処理に移行し、小さくないと判定された場合には
ステップS16の処理に移行する。
【0018】図8に示す第2の実施例を採用した工作機
械の構成図が図9に示されている。図9において、図7
と同一符号が付されている構成部は同様機能を有する構
成部を示す。図9の構成では、近回り経路を設定するた
めの経路変更制御部7は、バイパス量記憶部71に記憶
されているバイパス量Qと、現ブロックの移動距離Ln
の1/2と、次ブロックの移動距離Ln+1の1/2と
を比較し、これらの中で最小の量を半径とする円弧を設
定して近回り経路を定める。円弧補間挿入制御部74
は、かかる制御処理を行うもので現ブロックと次ブロッ
クの経路と接する円弧近回り経路を設定し、円弧補間挿
入制御を行ってプログラム実行制御部2にその旨の制御
信号を送出する。
【0019】現ブロックの目標位置までの残り移動量
が、NCプログラムで指定したバイパス量Qと、現ブロ
ックの移動距離Lnの1/2と、次ブロックの移動距離
Ln+1の1/2とのうち最も小さい量以下になったと
きに近回り経路を通るようにするこの制御は、前述の第
1の実施例においても適用できる。
【0020】本発明の第3の実施例を図10及び図11
に示す。図10は処理手順を示すフローチャート、図1
1は図10に示す実施例を適用した工作機械の構成例を
示す図である。本実施例では先ず、早送り速度が所定の
減速曲線に従って減速し停止するまでの距離が、NCプ
ログラムのG100に続くQの値として指定されるバイ
パス量となる送り速度V0を演算する(ステップS2
1)。次に現ブロック及び次ブロックとも早送りブロッ
クであるか否かを判定する(ステップ22)。否であれ
ば本制御は行わない。YESの場合は現在の早送りブロ
ックが減速を開始したか否かを判定する(ステップ2
3)。否であればステップ23を繰り返し、YESとな
ったら現在の送り速度がステップS21で算出した送り
速度V0以下となったか否かを判定する(ステップS2
4)。否であればステップS24を繰返し、YESとな
ったら 次の早送りブロックの移動を開始し、近回り経
路で工作機械を移動させる(ステップS25)。これは
図6の第1の実施例では、次ブロックの移動開始位置を
バイパス量Qの値そのもので判定したが、本実施例で
は、いわばバイパス量Qを送り速度に換算して判定した
ものである。
【0021】図11の構成を図7の構成と対比すると、
経路変更制御部7の構成のみ異なるので、この経路変更
制御部7についてのみ説明する。バイパス量記憶部71
は図7と同じであり、この記憶されたバイパス量Qとな
る送り速度V0を演算する速度演算部75を有する。一
方 加減速制御部4から現在の早送りブロックの刻々の
送り速度を検出する速度検出部77を有する。そして速
度演算部75で算出した送り速度V0と速度検出部77
で検出した送り速度とを比較し、現送り速度がV0以下
になったことを判定し、プログラム実行制御部2へ次ブ
ロック開始指令を発する比較判定部76を有する。この
ように本実施の経路変更制御部7は、バイパス量記憶部
71、速度演算部75、比較判定部76、速度検出部7
7とから成っている。
【0022】次に本発明の第4の実施例であるが、前述
の第2の実施例で説明したように、Qの値を第1のブロ
ックや第2のブロックの長さに対して大きく指定し過ぎ
る場合の対策として、2通りの方法がある。つまり、早
送りブロックの目標位置までの残り移動量が、NCプロ
グラムで指定したバイパス量と、第1の早送りブロック
の移動量の1/2と、第2の早送りブロックの移動量の
1/2とのうち最小の量となる速度を早送り減速曲線に
基づき算出し、第1の早送りブロックの減速開始後その
送り速度が前記算出した速度以下となったときに第2の
早送りブロックの移動を開始する方法が先ず1つある。
【0023】2つ目の方法としては、早送りブロックの
目標位置までの残り移動量がNCプログラムで指定され
たバイパス量となる速度、第1の早送りブロックの移動
量の1/2となる速度、及び第2の早送りブロックの移
動量の1/2となる速度を早送り減速曲線に基づき算出
し、第1の早送りブロックの減速開始後その送り速度が
前記算出した3つの速度のうち最小の速度以下となった
ときに第2の早送りブロックの移動を開始するものであ
る。
【0024】最後に第5実施例を説明する。例えば第1
の早送りブロックはX軸方向にのみ移動し、第2の早送
りブロックはX軸とY軸の同時2軸の移動であるとす
る。NCプログラムでバイパス量Qを指定し、2つの早
送りブロック間を停止させずにつなげる前述の第1ない
し第3実施例の制御を行わせると、早送り速度が規定値
を越える不都合が生じることがある。このため図12の
フローチャートに示す制御手順をとる必要がある。
【0025】先ず現ブロック、次ブロックとも早送りで
あるか否かを判定する(ステップS31)。否であれば
本制御は行わない。YESであれば現ブロック移動量の
半分1/2・Lnと、次ブロック移動量の半分1/2・
Ln+1とをそれぞれ算出する(ステップS32、S3
3)。次に NCプログラムで指定したバイパス量Q
と、1/2・Lnと、1/2・Ln+1とのうち最小の
値を求め、それをQM1とする(ステップS34)。次
に現ブロックと次ブロックに同一送り軸動作指令がある
か否かを判定する。YESの場合、現ブロックの減速開
始点から目標位置までの移動量を演算し、その値をDと
する(ステップS36)。このDと前述のQM1のうち
小さい方を実際に使用するバイパス量QM2とする(ス
テップS37)。ステップS35でNOの場合は、実際
に使用するバイパス量QM2をQM1とする(ステップ
S38)。これはとりもなおさず前述の実施例2と同じ
である。このようにして実際に使用するバイパス量QM
2が決定されると、現ブロックの残り移動量がバイパス
量QM2以下となったか否かを判定する(ステップS3
9)。否の場合はステップS39を繰り返し、YESに
なったら次ブロックの移動を開始し、近回り経路で工作
機械を移動させる(ステップS40)。
【0026】この制御を実施する構成は、図7におい
て、バイパス量記憶部71が、QM2を演算して記憶し
ている以外は第1の実施例と同じであるので説明を省略
する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による工作
機械の早送り制御方法及び装置によれば、工具とワーク
が干渉しない範囲のバイパス量をNCプログラムやパラ
メータ入力等で任意に指定できることにより、そのワー
クの各部の形状や使用工具の寸法に適した早送り経路を
自動的に生成するとともに、工作機械の移動経路の接線
方向速度も停止することなくその経路に適した速度とな
るため、非切削時間を大幅に短縮でき、加工能率を格段
に向上することができる。また、バイパス量を大きな値
に指定し過ぎても、現ブロックや次ブロックの移動量及
び現ブロックの減速開始点から目標位置までの移動量と
の大小を比較して、不都合を生ずることなく自動的に最
適な早送り経路を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における送り速度の時間
的変化を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例における送り速度の時間
的変化を示す図である。
【図3】本発明の実施例における一方向切削の移動経路
を示す図である。
【図4】本発明の実施例における穴あけ加工サイクルの
移動経路を示す図である。
【図5】図3と図4に示す加工のNC加工プログラム例
を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施例の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図7】図6に示す実施例を適用した工作機械の構成例
を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図9】図8に示す実施例を適用した工作機械の構成例
を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施例の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図11】図10に示す実施例を適用した工作機械の構
成例を示す図である。
【図12】本発明の第5の実施例の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図13】従来の早送り速度制御技術を説明するための
送り速度の時間的変化を示す図である。
【図14】他の従来技術による早送り速度制御を説明す
るための送り速度の時間的変化を示す図である。
【符号の説明】
1 プログラム解読部 2 プログラム実行制御部 3 補間部 4 加減速制御部 5 サーボ部 6 モータ 7 経路変更制御部 71 バイパス量記憶部 72 比較判定部 73 残り移動量算出部 74 円弧補間挿入制御部 75 速度演算部 76 比較判定部 77 速度検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−47184(JP,A) 特開 昭54−33984(JP,A) 特開 平6−187027(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 19/4155

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NCプログラムによって工具とワークとを
    相対的に移動してワークを加工する際、連続する第1の
    早送りブロックと第2の早送りブロック間の早送り制御
    を行う工作機械の早送り制御方法において、 前記工具ワーク及び加工部の形状に応じて、干渉を生
    じない前記第1の早送りブロックのバイパス量をNCプ
    ログラム中に予め指定し、前記NCプログラムにおける早送りブロックが連続する
    か否かを判定し、 早送りブロックが連続すると判定されたとき、 その第1
    の早送りブロックの移動中、前記第1の早送りブロック
    の目標位置までの残り移動量近回りの許容量を示す前
    記バイパス量とを比較し、 前記第1の早送りブロックの目標位置までの残り移動量
    が前記バイパス量以下と判定されたとき、 その位置から
    第2の早送りブロックの移動を開始し、早送りブロックが連続するときのみ 近回り経路で送り軸
    を移動させることを特徴とする工作機械の早送り制御方
    法。
  2. 【請求項2】NCプログラムによって工具とワークとを
    相対的に移動してワークを加工する際、連続する第1の
    早送りブロックと第2の早送りブロック間の早送り制御
    を行う工作機械の早送り制御方法において、 前記第1の早送りブロックの移動中、前記第1の早送り
    ブロックの目標位置までの残り移動量が、近回りの許容
    量を示す予め指定したバイパス量と、前記第1の早送り
    ブロックの移動量の1/2と、前記第2の早送りブロッ
    クの移動量の1/2とのうち最小の量以下と判定された
    とき、その位置から前記第2の早送りブロックの移動を
    開始し、近回り経路で送り軸を移動させることを特徴と
    する工作機械の早送り制御方法。
  3. 【請求項3】NCプログラムによって工具とワークとを
    相対的に移動してワークを加工する際、連続する第1の
    早送りブロックと第2の早送りブロック間の早送り制御
    を行う工作機械の早送り制御方法において、 近回りの許容量を示す予め指定したバイパス量と、前記
    第1の早送りブロックの移動量の1/2と、前記第2の
    早送りブロックの移動量の1/2とのうち最小の量を求
    め、前記第1の早送りブロックと前記第2の早送りブロ
    ックに同一送り軸の移動指令がある場合、前記第1の早
    送りブロックの減速開始点から目標位置までの移動量を
    所定の早送り減速曲線から演算し、前記第1の早送りブ
    ロックの移動中、前記第1の早送りブロックの目標位置
    までの残り移動量が前記最小の量と前記演算した量との
    うち小さい方の量以下と判定されたとき、その位置から
    前記第2の早送りブロックの移動を開始し、近回り経路
    で送り軸を移動させることを特徴とする工作機械の早送
    り制御方法。
  4. 【請求項4】前記近回り経路は、予め定めた加減速によ
    って生成された経路である請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の工作機械の早送り制御方法。
  5. 【請求項5】前記近回り経路は、円弧経路である請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の工作機械の早送り制
    御方法。
  6. 【請求項6】NCプログラムの移動指令データをプログ
    ラム解読部、プログラム実行制御部、補間部、加減速制
    御部、サーボ部を通して工作機械の送りモータに指令
    し、 工具とワークとを相対的に移動してワークを加工する
    際、連続する第1の早送りブロックと第2の早送りブロ
    ック間の早送り制御を行う工作機械の早送り制御装置に
    おいて、 前記工具ワーク及び加工部の形状に応じてNCプログ
    ラム中に予め指定された前記第1の早送りブロックのバ
    イパス量を前記プログラム解読部から受け取り、記憶す
    るバイパス量記憶部と前記加減速制御部からの信号に基づいて前記第1の早送
    りブロックの目標位置までの残り移動量を算出する残り
    移動量算出部と、 前記プログラム解読部からのデータによって早送りブロ
    ックが連続することを判定し、第1の早送りブロックの
    移動中、前記残り移動量算出部で算出した前記第1の早
    送りブロックの残り移動量が前記バイパス量記憶部に記
    憶したバイパス 量以下となったことを判定し、第2の早
    送りブロックの移動開始指令を前記プログラム実行制御
    部へ送出する比較判定と、 を備えて成ることを特徴とする工作機械の早送り制御装
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